北村哲男

きたむらてつお



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北村哲男の1989年の発言一覧

開催日 会議名 発言
09月26日第115回国会 参議院 法務委員会 閉会後第1号
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○北村哲男君 難民間の対立の問題についてお伺いしますが、品川の国際救援センターではベトナム系難民と中国系難民の対立が深刻化しておりますが、現在の状況とその原因、そして今後の対策についてお伺いしたいと思います。  そして、なぜこの対立が品川の救援センターだけに起こっている現象なの...全文を見る
○北村哲男君 次の質問をいたしますが、中国人の偽装難民のことにつきまして、中国人の偽装難民の流出防止及び不法入国した偽装難民の引き取りについて、中国政府に対してどのような申し入れを行ったのかという点。それと特に同申し入れに対する中国側の回答、これは先ほどもある程度出ているんですが...全文を見る
○北村哲男君 関連しての質疑になりますが、天安門事件の問題なんですが、現在日本に在留している中国の留学生や就学生が多数おりますけれども、さきの天安門事件に際して日本でも彼らを中心に反対のデモ等が行われました。このデモ行動がテレビで報道されたために中国の官憲に反政府的な行動をした者...全文を見る
○北村哲男君 今個別的な判断というふうに言われましたけれども、その中には、中国にそのまま帰すと迫害を受けるおそれがあるのでそれについては配慮するという趣旨、積極的な趣旨があるというふうに聞いてよろしいわけですか。
○北村哲男君 次の問題をお聞きしますが、先般の衆議院の法務委員会におきまして股野局長は、仮放免という手続も併用するという答弁をされておりますが、その後の新聞報道では仮放免は行わないという方針とも報じられております。仮放免は行わないということは、身柄の引き取りが行われるまでは収容を...全文を見る
○北村哲男君 話が飛びますけれども、新聞報道によりますと、難民受け入れの基準の問題についてデューク・オースチン米移民局広報部長という人が、日本のボートピープルについては米国の難民受け入れ基準を準用するとよいというふうに語っておるという報道がありました。  もし、わかりましたら、...全文を見る
○北村哲男君 基準は同じであるというふうに理解してよろしいわけですね。
○北村哲男君 もう一つ、外国の例ですけれども、フランスでは、国連難民高等弁務官事務所が認めた難民であるならば面接程度で入国を許可されると言われております。その基準は一体何なのかということ。国連難民高等弁務官事務所が認めた難民の基準は何かということと、それと日本で採用したスクリーニ...全文を見る
○北村哲男君 にもかかわらず日本では、難民に関しては極めて厳しいというふうに言われておりまして、あるいはアメリカ、フランスというのは非常に緩やかであるというふうに言われているのは、基準は同じでも運用の実態で厳しくしているというふうなことがあるんじゃないですか。
○北村哲男君 さらにもう一つ、フランスの問題なんですけれども、フランスでは八〇年代に入って経済的理由による難民がふえた。これも入国許可の対象にしているというふうに言われておりますけれども、こういうことについては御存じでしょうか。あるいはわかっている範囲で御説明をお願いします。
○北村哲男君 法務大臣にお伺いしたいんですけれども、法務大臣は外国人労働者の受け入れ問題について、先日の九月十九日でしたか、相当高い質を伴った労働であるならば労働として単純であっても受け入れることを検討すべきだという趣旨の発言をされております。これを九月二十二日では、我が国は外国...全文を見る
○北村哲男君 現実には、町の中では建設労働者とかサービス業、いわゆる飲食業なんかの裏方という人たちの中には正式でない不法労働者たちがたくさんいるわけですけれども、この事態については徹底的に取り締まってそういう事態をなくすべきだというふうにお考えなのか、ある程度それを認めて、社会的...全文を見る
○北村哲男君 現在の時点では確かに違法かもしれませんけれども、将来的に、社会が要求している事態に対していわば門戸の開放というか、受け入れの個別的条件を整備するなりあるいは滞在日数をある程度制限するなり、そういうふうなある程度の条件を整えて積極的に広げていくという方向はお考えになら...全文を見る
○北村哲男君 昭和六十年にインドシナ難民の定住枠を五千人から一万人に拡大したということがありますが、現在の定住者の実数と、そのうち日本に直接到着したボートピープルの数、アジア諸国に一時滞在中の難民で日本に定住するため入国した者の数の内訳はどのようになっているか。それで、現在までの...全文を見る
○北村哲男君 現在までの難民の認定数はどのくらいかということはおわかりですか。
○北村哲男君 今のようなお話ですけれども、それではもう一つ、中国人の留学生及び就学生は現在どれぐらいの数になっているかは大体わかりますか。
○北村哲男君 ただいまの就学生、留学生の数はどうもありがとうございました。  先ほど国別の難民については数を差し控えるというふうに言われましたが、全体でどのくらいかということぐらいは言えませんか。
○北村哲男君 今の数を聞いても、五十七年からかなりの年数の間に二百名足らずというのは極めて少ない数と思いますけれども、これは日本に特殊な理由があるかどうか。他の国と比較すると極端に少ないと思えるのですけれども、その辺はいかがですか。
○北村哲男君 五月以来、非常に多くの難民船の漂着があったんですけれども、八月の終わり以降その漂着はとまっておるというふうに聞いておるんですが、それは事実かどうか。それはどういうことを原因としているのか。そして少しおさまったが、今後十月以降、来年にかけてまた来る可能性があるのか、そ...全文を見る
11月30日第116回国会 参議院 法務委員会 第1号
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○北村哲男君 私は冒頭、本題に入る前に警察庁に対して御質問したいと思います。  と申しますのは、今月四日に横浜の弁護士の坂本さんという方が奥さんと一歳四カ月の子供とともに突然姿を消して既に約一カ月も過ぎようとしております。同僚の弁護士を初め、横浜の弁護士会などが総力を挙げてその...全文を見る
○北村哲男君 一日も早い救出を望むものであります。  ところで、本題すなわち入管法の改正問題についての質問に入りたいと思います。直接、条文の方に入ってまいります。  まず、在留資格の整備についての質問を行いたいと思います。  在留資格については今回、別表第一と第二に分け、別...全文を見る
○北村哲男君 拡充というお言葉を使われたんですけれども、その拡という意味が余り出ていないような気がするんです。それで私はお伺いしたんですけれども、今までの四条一の十六の三で認められたものの確認にすぎないような感じがするので、その辺、特に新しく今回出されたもの、新設されたもの、ある...全文を見る
○北村哲男君 今まではその四—一—一六—三でかなり裁量をもっていろんなものに対応してきたということがあるんですが、今回整備することによって、その裁量の幅を狭めたのではないかという声もあるんですけれども、それはこの別表一の五の「特定活動」ということで柔軟に対応できる、あるいはする方...全文を見る
○北村哲男君 次の質問に移りますが、今回の改正では現行法の四条の五項と六項を削除して、改正法七条一項二号によって、上陸の際の滞在資格から永住ということを認めないようにしておりますが、その改正の趣旨を説明していただきたいと存じます。
○北村哲男君 次の質問に移りますが、現行法では、施行規則の第二条第一号で日本人の配偶者と子の在留資格を定めております。しかし、今回の 改正案では別表第二で、そのほかに特別養子を認めております。こういう新設条項があるんですが、特別養子だけでなくて一般養子をなぜ入れてないのかと、大...全文を見る
○北村哲男君 次の質問に移りますが、第六条のビザの取り扱いについて、現行法の変更を規定しております。すなわち、従来はビザについては相互免除主義をとっておったんですけれども、これを廃止して、一方的に通告によって、日本政府の通告によってよいという規定になっておりますけれども、これはど...全文を見る
○北村哲男君 わかりました。  次に七条の問題に移っていきますが、審査の基準の明確化という点についてお伺いしたいと思います。  今回の改正案の主要な柱の一つとして審査基準の明確化ということが挙げられておりますが、別表第一の二と四についてだけは「法務省令で定める基準」を挙げてお...全文を見る
○北村哲男君 七条の問題でもう一点ですが、七条三項では「法務省令を定めようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長と協議するものとする。」というふうにあります。しかし、これは法務省令を改正する、あるいは変更するときは関係機関と協議をする必要があるかどうかについては規定がないよう...全文を見る
○北村哲男君 それでは、どうして六十一条の九とこちらと条文が変えてあるのか、その点は特に意味があるんでしょうか。
○北村哲男君 わかりましたけれども、私も今税特委の傍聴をしておりますと、こういう点を相当指摘されて欠陥法案だとか言われておりますので、私もあえて聞いてみたわけですが、次にもう一点、七条の二についてですが、在留資格認定証明書の交付を受けようとする場合の手続というものが特にこの条文か...全文を見る
○北村哲男君 結構です。  逐条的になりますが、十九条の在留資格と就労の禁止の問題についてお伺いしたいと思います。  改正案十九条では在留資格と就労についての関係を規定しております。その立法趣旨とその概要、そして現行法と比べて何か厳しくなったような感じがしますけれども、その点...全文を見る
○北村哲男君 ちょっと私、今聞きそびれたんですが、異議の申し立てができるかどうかお答えされましたか。一言ちょっと……。
○北村哲男君 別表第一の四の点について質問いたします。この中で留学、就学、研修と、もう一つ家族滞在がありますが、前の三つのうちの留学、就学についてお伺いしたいと存じますが、内容的には従来とは変わっておらないと思います。  そこで、留学生、就学生の滞在者数のデータ等はこの合本の中...全文を見る
○北村哲男君 この中で、まず就学生についてですけれども、この就学生というのは、これはかつて中曽根元首相が提唱した留学生十万人計画ということに基づきまして、日本語学校がビザの取得ができるようにするなど手続を簡易化されたという経緯がありました。ところが、ビザの発給を簡易化するまではよ...全文を見る
○北村哲男君 ただいまの受け入れ側の適格性という問題なんですが、ことし一月に法務省は二十三の日本語学校を不適格校として指定しておられます。これはどういう理由であったのか。しかし、その措置が結果的に、一たん受け入れられた就学生を追い出すといういわば国際問題になったのか、なりそうにな...全文を見る
○北村哲男君 留学生、就学生についてさらにお伺いしていきたいと思いますが、留学生あるいは就学生は、国際的な所得格差の問題もありまして、日本に来た人たちはそのほとんどすべてが生活のためにアルバイトなどをしておるという事実があるし、それは今や常識だと思います。その留学生、就学生のアル...全文を見る
○北村哲男君 抽象的なお話なんですけれども、実際に週二十時間であると、大体今の留学生、就学生の人たちのアルバイトというのは時間給七百円から八百円ぐらいらしいんですが、それで週二十時間だとすると一月にどのくらいになるんですか。全部合わせても一月働いても数万円にしかならない。そうする...全文を見る
○北村哲男君 今の点ですけれども、もう一点問題なのは、今回の法改正でいわゆる不法就労というものが非常に厳しくなってくるわけなんですけれども、そうすることによって結局、実際に本当にやりたいという、まじめに遵法精神を持った人たちは日本に来れなくなるという事態、日本からいわゆる排除して...全文を見る
○北村哲男君 留学生、就学生と、それから入管法を潜脱の目的で働きに来る人たち、なかなか一見明白にはわからないと思うんですけれども、その点について、入国の際についてはかなり今御説明がありましたけれども、滞在期間更新なんかの際にそれをはっきり区別をして、まじめに働こうとする人たちを保...全文を見る
○北村哲男君 次に、研修の関係についてお伺いします。  先ほどの統計ですが、この数年、特に去年、六十三年度ですが、かなり研修生については飛躍的に数が伸びているように思います。この拡大傾向というのは、関係各省庁の協議の上の政府の一つの方針というふうに理解してよろしゅうございますか...全文を見る
○北村哲男君 一つの方針かということをお聞きしたのは、確かに研修についてはしっかりとした受け入れ体制なり機構をつくることが必要と思いますが、一方で各省が別々の動きで受け入れ機構を検討しているという動きが過去報道されておるわけです。すなわち、労働省が受け入れを弾力的にする、積極的に...全文を見る
○北村哲男君 ところで、研修については不法就労の隠れみのとして悪用されているという指摘が多くあります。また、そのような事例も多く新聞などで報道されておりますし、法務省入管局も立入検査などをしてそれを挙げておられます。法務省としてはこの点についてどのように把握し、これをどのように認...全文を見る
○北村哲男君 研修名目で不法就労をしているという実態がかなり多く明らかにされておるんですけれども、これは多くは企業側、受け入れ側の責任が多いのか、あるいは日本に来てうまくひとつ一旗上げよう、稼いで帰ろうというふうな人たちの責任、あるいは現地のブローカーみたいな人たちですか、そうい...全文を見る
○北村哲男君 それに関連してなんですが、ことしの五月四日付の新聞ですが、法務省が研修に関して入国事前審査基準案をつくると。それを五月じゅうに正式決定した上で全国に通達するという報道がなされておりますが、これはもう実現したんでしょうか。また、その内容は要求をすれば明らかになるものか...全文を見る
○北村哲男君 わかりました。  しかし、どのような審査基準をつくっても、基準に合致しているかの確認とその後のフォローアップがきちんとできていないと、幾ら立派な基準をつくってもつくりっ放しということになると思うんですけれども、今後これらのことをどのようにやっていくのか。そして、そ...全文を見る
○北村哲男君 不法就労の問題について、さらにお伺いしたいと思うんですけれども、確かに我が国においては不法就労外国人の問題がかなり増加しておると思いますけれども、それが今、私どもの国民生活にいかなる影響を与えているのかという点について政府の基本的な考え方をまず聞きたいと思います。 ...全文を見る
○北村哲男君 ただいまのお話、御説明は、憂慮すべき事態であると、あるいは厳しく対処すると、消極的な面、マイナスの面からのとらえ方のようにも思うんですが、そもそも不法就労というふうにひっくるめて、あたかも不法な人間、悪い人間というふうなとらえ方は問題であろうということもあるんですが...全文を見る
○北村哲男君 私の立場というか、特に人権を守るために働いておるという弁護士たちの考え方か らすると、これは極めてゆゆしき事態、まさに人権侵害に当たるように思われますので、直ちに早い機会にしかるべき措置をとって、こういうことのないようにしていただきたいと希望します。  さらに次...全文を見る
○北村哲男君 不法就労外国人に対する人権侵害とか賃金未払いということは今も言われておるんですけれども、法務省及び労働省では具体的にどのような方策を講じているか。特に、相談に来た者を入管に通報することの有無と法的根拠ということについて一言、後でまた続きますけれども御説明いただきたい...全文を見る
○北村哲男君 ただいま人権擁護局のお話が出ましたが、人権擁護局では人権相談所を開いたということを聞いております。今、全国でどのくらい開設してあるのかという点についてお答え願いたいと思います。
○北村哲男君 その効果のほどといいますか、どのような効果が出ておるか、あるいは実際に多くの人が来ておられるかどうかということはどうですか。
○北村哲男君 この相談については、私ども弁護士会なんかでやっておりますと大変たくさん見えるんです。あるいは民間のボランティアの場合や駆け込み寺と言われるようなところは大変多く見えるんですが、どうもお役所がやられると信用されないのかどうか、余り見えないと。それは私が先ほどから言って...全文を見る
○北村哲男君 特に人権擁護という点については、今後日本が国際社会において認知されるという意味でも大変大事なことであるし、また、日本で被害をこうむって帰ったとか、日本はひどいところだということで、せっかく来た人たちを追い出すようなことにならないように厚く保護をされることを望みたいと...全文を見る
○北村哲男君 労働省は、先ほどから出ております基発五十号、昨年の一月二十六日の通達では、必要に応じて入管局に通報せよということを言っておられますね。さらに七月二十五日付の労働省職安局長の通達、すなわち職発三百八十九号で同じように通報せよと言っておられます。しかし、ことしの十月三十...全文を見る
○北村哲男君 疑義が生じたというふうに出ていますね。この疑義というのはどういうことなんですか。どういう疑義が生じたんですか。簡単で結構ですから。
○北村哲男君 要するに、今までの通達だと徹底的に取り締まれというふうに読めるんだと。それがまずいから変えられたということに理解してよろしいんですか。
○北村哲男君 さて、次の質問に移らしてもらいます。  いろいろと論点は、特に処罰等肝心な論点がまだ残っておるんですけれども、一点、改正案の附則十一項の問題について確かめておきたいと思います。  まず、この附則十一項をつくった趣旨、目的について御説明ください。
○北村哲男君 この条項の解釈についてですけれども、これは罰しないという、すなわち不処罰とするという規定になっていますけれども、これは 犯罪そのものは成立するという解釈も成り立つような気がするんですけれども、すなわち捜査権の発動には支障がないとされかねないので、その点についての解...全文を見る
○北村哲男君 それからこの規定、附則十一項によりますと、これは確かに雇い主の問題だけでございますね。そうすると、就労者についてはどういうふうになるんでしょうか。
○北村哲男君 この附則十一項の関係ですけれども、対象になる人たちのほとんどは在日韓国あるいは朝鮮人の人たちであって、これらの人たちはかつて密入国者であったりして、パスポートとか公の証明書を持っていない人たちが少なくないわけです。  これらの人たちは、この附則十一項によって確かに...全文を見る
12月12日第116回国会 参議院 法務委員会 第4号
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○北村哲男君 御質問をします。  裁判所にお聞きしたいんですが、先ほど千葉委員からの御質問で、一定額あるいは一定期間を定める仮払い仮処分の統計を言われまして、緩やかな取り扱いが一般的傾向であるというふうに言われました。  ところが、最近「判例時報」に掲載された納谷肇さんと言わ...全文を見る
○北村哲男君 私が御紹介した「判例時報」千二百七十号に示された二十件の例というのは、東京地裁十九部それから十一部で示されたこの一年間の例をすべて指しているのではないということなんでしょうか。特殊な例だけを挙げている例なんでしょうか。
○北村哲男君 そうすると、最高裁のお考えですとまだ傾向としては地位保全を認めるかつ賃金仮払いを認めるというふうないわば緩やかな認め方が一般的である、そういう御認識であるというふうに伺ってよろしゅうございますか。
○北村哲男君 それでは次の質問に移りますが、今回の民事保全法提案理由説明の中に、これは合本の中の二ページの最初の項でございますが、「第一は、命令手続の審理の適正迅速化を図ることであります。すなわち、現行法では、保全命令の申し立てについての審理については、一定の場合に決定手続による...全文を見る
○北村哲男君 としますと、ここに書いてあります「判決手続によることを原則としており、」という表現は大きな柱の一本が抜けておるということになりませんでしょうか。
○北村哲男君 余りこだわっても仕方がない問題、言葉の問題かと思いますけれども、しかしその後にも関連しますのでもう一言この点につきまして、保全手続は大きな柱は三本ですね、今申しましたように。仮差押え、それから係争物、それから仮の地位。その三本のうち二本についてはもうほとんど決定手続...全文を見る
○北村哲男君 ところで実際の、特に労働部のことに関して伺いますけれども、労働部の特に仮の地位を定める仮処分に関する問題ですけれども、東京地裁のやり方と大阪地裁のやり方が違うというふうに言われております。それぞれが仮処分の審理の実情等に即して独自の方式をつくり出しているというふうに...全文を見る
○北村哲男君 それに比較する意味で東京の方式について特徴を説明してください。
○北村哲男君 特に、今大阪のやり方というのは大阪以外によその裁判所でされていることがあるのか、あるいはそれ以外に今言った大阪、東京以外の別のやり方をとっておられる裁判所があるかどうか、その点についてお伺いしたいと思います。
○北村哲男君 特に、大阪方式でやる第三者審尋というやり方について、今回の改正案がこの道を封ずるんではないかということが言われておるんですけれども、その点についてはいかがでしょうか。
○北村哲男君 今回の法案の中の三十条という規定がございます。これは、「裁判所は、当事者双方が立ち会うことができる審尋の期日において参考人又は当事者本人を審尋することができる。ただし、参考人については、当事者が申し出た者に限る。」と、これは保全異議に関する条文でございますが、この条...全文を見る
○北村哲男君 三十条の参考人審尋と先ほど御説明になった大阪方式のいわゆる第三者審尋というものは同じことを言っているんでしょうか。その点についてはいかがなんでしょうか。
○北村哲男君 そうしますと、今の大阪方式に関しては、九条の解釈並びに民事訴訟法百二十五条の解釈から、今後もそういう方式をとることについて道を封ずるものではないというふうに伺ってよろしいわけですね。
○北村哲男君 次の質問に移りますが、二十五条について伺いたいと思います。  二十五条、これは仮処分解放金の規定でございますけれども、地位保全などの仮の地位を定める仮処分にもこの解放金の制度が適用があるんではないかという疑問が聞かれます。これは将来に疑問を残さないためにも説明をし...全文を見る
○北村哲男君 そうすると、仮処分解放金については二十五条で「保全すべき権利」というふうに書いてあるというところから、仮の地位を定める仮処分については「権利関係」というふうに言葉がはっきり法文上分けてあるので全く適用がないというふうに確定的に理解してよろしいということでございますね...全文を見る
○北村哲男君 二十三条第四項の債務者審尋について聞きたいと思います。  先ほども千葉委員がお聞きになりましたが、第四項が修正して加えられております。すなわち、仮の地位を定める仮処分については必ず口頭弁論または債務者が立ち会うことができる審尋をしなければならないという規定でありま...全文を見る
○北村哲男君 そうなりますと、仮の地位を定める仮処分についてはすべて口頭弁論ないし審尋を要するということになりますと、この仮の地位を定める仮処分というのは三条のいわゆる任意的口頭弁論という原則の例外ということになるんでしょうか。
○北村哲男君 すなわち、仮地位仮処分については必要的に口頭弁論あるいは審尋をしなきゃならないということで、もう任意的ではなくなってきていると思いますが、そうなると逆に仮地位仮処分以外については口頭弁論とか審尋は開く必要はないというふうな反対の、というのは私先ほど言いましたように、...全文を見る
○北村哲男君 二十三条一項は係争物に関する仮処分についての規定ですけれども、その係争物に関する仮処分でも債務者の影響が大きい場合は債務者が立ち会う審尋の期日が必要だと思われる場合があります。例えば労働組合がピケッティングあるいは職場占拠をしている場合に使用者から職場の執行官保管の...全文を見る
○北村哲男君 ただいま半断行の仮処分というふうに大変難しい言葉をお使いになりましたけれども、そうすると係争物に関する仮処分として審尋をするのか、あるいは仮の地位を定める仮処分として審尋をするのかという、そのメルクマールというか、そういうものはどの辺に置けばよろしいんでしょうか。
○北村哲男君 今の場合はどちらというか、申請する人間が選べるのか、裁判所が裁判所の権限でどちらを選ぶのかという点はいかがでしょうか。
○北村哲男君 次の質問に移ります。  ちょっと飛びますけれども、六十二条についての御説明をもう一回いただきたいと思うんですが、これは占有移転禁止の仮処分の効力の拡張の問題なんですが、先ほどされたかと思うんですけれども、一つ六十二条の問題で次のようなことが考えられます。  すな...全文を見る
○北村哲男君 次の質問に移ります。  一般的な質問になりますけれども、仮処分を初めとする複雑事案といいますか、特に労働事件というのは東京地裁の中でどのくらいの割合を占めているのかという点について裁判所の方にお伺いしたいと思います。
○北村哲男君 労働事件の中で、特に先ほどから問題にしておりますいわゆる地位保全の仮処分を求めるというのはどのくらいの割合になるわけですか。
○北村哲男君 傾向として、地位保全の仮処分を求めるところから単に賃金だけの仮払い仮処分を求めるというふうな流れは認められますか。
○北村哲男君 労働事件に関しては、東京地裁でかつては三つの部、すなわち六部、十一部、十九部という大きな部を設けておりますし、大阪でも特殊な部を設けておりました。そして戦後長い間、非常に膨大な労働判例なんかもつくられてきておりまして、その中で労働事件に対するさまざまな審理方式、判例...全文を見る
○北村哲男君 保全処分というと、一般的なイメージとしてはわかるんです。というのは処分禁止の仮処分とかあるいは仮差押えなど、請求しようとしてもどうもよそに売られてしまいそうだから直ちに押さえるとかいう一般的なことはわかるんですけれども、労働事件を今特殊な例と申されましたが、そのほか...全文を見る
12月14日第116回国会 参議院 法務委員会 第5号
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○北村哲男君 私は日本社会党・護憲共同の北村でございますが、本日は四人の先生方、どうも御苦労さまでございました。若干の質疑をさせていただきたいと思いますが、まず竹下先生に御質問をいたします。  まず、今回の法改正は仮差押え、仮処分、特に仮処分についても係争物に関する仮処分につい...全文を見る
○北村哲男君 もう一、二点ですが、先生のお言葉の中に、複雑事件を仮処分から排除することはもうあり得ないというお言葉がありました。大変心強いお言葉だと思いますけれども、しかし一方、東京地裁などでは、特に労働部では直接裁判官などが論文などで複雑事件はもう仮処分になじまないから本案の方...全文を見る
○北村哲男君 もう一点ですが、審議段階で法律の専門家団体である日弁連、日本弁護士連合会とも連絡をとって意見を聞いたとおっしゃいましたが、その御意見を聞く中で、仮処分の中でも労働仮処分というのはかなり特殊な地位を占めてきた歴史的な経過があるんですけれども、その労働事件の専門家の中の...全文を見る
○北村哲男君 ありがとうございました。  次に、松井先生にお伺いしたいと思います。  松井先生は九条の問題を問題にされました。九条は確かにいろいろと問題にされている点だと思いますが、先生は九条については具体的に労働組合の役員というふうなお話があったんですけれども、それをもう少...全文を見る
○北村哲男君 どうもありがとうございました。  千葉先生に一点だけですが、先生の「法律新聞」の論文にも載っておりましたけれども、二十五条の「保全すべき権利」という中に仮の地位を定める仮処分も入るのではないかという御懸念を言っておられました。それは今までの審議の段階ではほぼ解明し...全文を見る
○北村哲男君 どうもありがとうございました。  東澤先生に御質問したいと思います。  まず、今回の民事保全法案について労働争訟との関係で幾つかの懸念があるということをかなり詳細に述べられましたけれども、具体的にどの条文に問題があるかという点をまず指摘していただきたいと思います...全文を見る
○北村哲男君 次に、十一条に尋問順序の変更という新しい項目がございますね、証人等の尋問の順序の変更。この点についてはどのような懸念をお持ちでしょうか。
○北村哲男君 私の持ち時間があと五、六分しかありませんので、あと幾つか聞きたいと思います。  二十三条二項に仮の地位を定める仮処分の問題が出ておりますが、この必要性について問題点があれば御意見を聞きたいと思います。
○北村哲男君 次に、三十三条に原状回復の裁判というのがございますね。これは衆議院の方で修正されて柔軟な規定とはなりましたが、なお懸念される点が残っているとすれば、その御意見をお聞かせいただきたいと思います。
○北村哲男君 あと一点ですが、先生の御意見の中で、労働事件の実務の運用においてかつて裁判官会同あるいは協議会というのが開かれて、何か一つの流れのようなものができたということが指摘されました。さらに、それを踏まえて現在の東 京地裁の労働部の実務で幾つかの問題点が指摘されておるとい...全文を見る
○北村哲男君 四人の先生方、どうもありがとうございました。私の質問は終わります。
○北村哲男君 私は、午前中の各参考人がいろいろと意見を述べられまして、その中で危惧する点として指摘された点をさらに解明すること、そして前回も私質問いたしましたけれども、その中で聞きそびれたというか、聞き残しておる点、さらに今まで問題にされていないいろんな条文がございますが、その中...全文を見る
○北村哲男君 その場合、つまり必要性が事後的になくなった場合の異議の決定ということになりますと、これは技術的になりますが主文というのは一体どういうふうになるのか。単に仮処分決定が取り消されるという主文になるのか、あるいは何年何月何日、必要性のなくなった日以降の仮払い仮処分を取り消...全文を見る
○北村哲男君 それでは次に、同じ例で順序が変わった場合、つまり解雇され、途中再就職したがなお必要性ありとして本案判決があるまでの賃金仮払いが命ぜられた、すなわち過去の分を含めて命ぜられた場合。ところが異議が出され、裁判所が再就職したから必要性がそれ以降なくなったとして仮処分命令を...全文を見る
○北村哲男君 結論は同じだということでございますね。  それではもう一つ。これは午前中も出ておりましたけれども、宝運輸の事件が最高裁でございました。これも同じような例なんですが、順序はまず解雇があって再就職され、そしてその次に賃金仮払い仮処分があって、異議で仮処分が取り消された...全文を見る
○北村哲男君 ただいまの問題はそれで結構ですが、次の質問に移ります。  解雇事件で賃金の仮払い仮処分が命じられて従業員が賃金の対価である労務の提供をした場合、しかも使用者が就労を受け入れた場合には、その後に仮処分が取り消された場合は労働者の受領した仮払いの賃金は不当利得になると...全文を見る
○北村哲男君 もう一つ重要な点なんですが、それでは逆の場合、使用者が就労を拒否した場合、現実に拒否して仮処分命令を守らなかった場合その場合はいかがでございますか。
○北村哲男君 ちょっとはっきりしないんですが、そうすると不当利得になるかどうかはっきりしないということになるんですか。
○北村哲男君 次の質問に移ります。  午前中でも問題にされました九条の問題であります。  九条では、当事者以外に釈明処分を求める例として幾つか、どういうものが考えられるかということを参考人も言っておられましたけれども、今までの説明の中では労働仮処分の場合で会社の労務担当の人と...全文を見る
○北村哲男君 ところで、この異議訴訟では三十条の第三者の審尋が認められておりますけれども、申請段階ではこれは認められておらないわけです。しかし、立法の審議の段階では密行性のない地位保全の仮処分の場合に第三者審問を認めてはどうだろうかという検討が行われたやに聞いておりますけれども、...全文を見る
○北村哲男君 そうすると、今のような第三者審尋の問題は今後もさらに議論の対象となって固定的なものでないというふうに考えて、さらに検討を加えて法改正もあり得る、そういう方向も考えられるというふうにお伺いしてよろしゅうございますか、今後の方向としまして。
○北村哲男君 次の質問にします。  六十二条の問題につきましても、一応の質問はしておるんですがやや言いそびれている問題がございます。というのは、仮処分決定後に占有した場合について聞いておらなかったと思います。それでちょっと事例的に考えていきたいと思うんですけれども、このような場...全文を見る
○北村哲男君 それでは、次の場合、これもしばしば世間で問題になっている。土地問題。今、特に地上げ屋とかそれから土地に絡んだいろんな犯罪に近いものが行われているんですけれども、こういう場合についてどういうふうにお考えか聞きたいと思います。  まず、例えばひとり暮らしの老人がいたと...全文を見る
○北村哲男君 はい、そうです。
○北村哲男君 わかりました。ただいまの質問はそれでほぼ終わりたいと思います。  次に、最高裁の方にお伺いしたいんですが、前回の答弁で、複雑事案について裁判所の方から取り下げ勧告をしているのではないかという質問に対して、知らないというふうなことをお答えになったと思うんですけれども...全文を見る
○北村哲男君 大変心強いお答えだと思います。私ども、国会で審議し論議されたことについては実務の面でもぜひ、ここで論議されたことを踏まえて実務運用をしていただきたいと思うんですが、ここにかつて民事執行法、これは昭和五十四年ですけれども、八十七回の国会の衆議院における議事録を持ってお...全文を見る
○北村哲男君 今回長々とまた細かく審議された内容についても、ぜひ今後の運用に生かしていただきたいという要望を言っておきます。  次に、実務運用上問題になりそうな条文についての質問を行っていきたいと思います。  まず十条に関連してでございますが、十条は受命裁判官に審尋を行わせる...全文を見る
○北村哲男君 次に、十二条の管轄の問題についても聞いておきたいんですが、現行法を改正しておられますけれども、改正の目的について御説明をください。
○北村哲男君 管轄に関しては第六条で専属管轄と、それから十二条、管轄の規定があって、いかにも厳格にあるんですけれども、普通世間での契約、クレジット契約や保険約款のような一つの会社対多くの消費者あるいは相手の契約の場合には、管轄に対する合意、合意管轄がほとんど非常に多く使われておる...全文を見る
○北村哲男君 次に、十八条並びに三十五条の関係です。  これは申し立ての取り下げの関係なんですけれども、保全命令の申し立てそして保全異議の申し立てを取り下げるには、相手方の同意を得ることを要しないというふうに規定してありますけれども、それはどういう理由からでしょうか。
○北村哲男君 この点につきましては、何か今後の実務の運用が、保全異議あたりが本案化していくというか、そこらで権利の確定になっていくような感じもするということが午前中の参考人なんかの意見にもありましたけれども、特に議論するつもりもありませんけれども、やや問題を残すのではないかという...全文を見る
○北村哲男君 次に、二十一条の問題についてお伺いしますが、二十一条は「仮差押命令は、特定の物について発しなければならない。ただし、動産の仮差押命令は、目的物を特定しないで発することができる。」というふうに言っておられますが、これは「特定の物」ということに、まあイメージとしてはわか...全文を見る
○北村哲男君 次の質問に移りますが、三十四条を見ていただきたいと思いますが、これは保全命令を取り消す決定の効力を裁判所の裁量により一定期間が経過するまで生ぜしめないとしておりますけれども、これはどういう目的、意図でこのようなことを規定されたんでしょうか。
○北村哲男君 不執行期間を設けられたということですが、何か不都合な事態が生じた場合というふうなことを今言われましたけれども、例えばわかりやすい例としてどういう不都合が生ずることがあり得るんですか。
○北村哲男君 次に、二十八条の問題についてお伺いしておきたいんですが、これは移送の問題なんですが、保全異議事件について損害または遅滞を避けるための移送を認めておりますけれども、これはどういう理由なのでしょうか。あるいはさらに取り消し裁判にはこれは準用されるのかどうかを含めて御説明...全文を見る
○北村哲男君 次に三十七条の問題について伺います。  「本案の訴えの不提起等による保全取消し」について、現行法とそれから本法案との主な違いはどのような点にあるのかということについてお伺いしたいと思います。  それからあわせて、この五項の中に「家庭裁判所に対する調停の申立て」と...全文を見る
○北村哲男君 次に、三十八条の「事情の変更による保全取消し」の問題ですが、現行の民事訴訟法七百四十七条一項後段では担保の提供による仮差押えの取り消しがありますけれども、この制度は本法案においては設けられていないのかどうか。その辺の説明をお願いしたいと思います。
○北村哲男君 三十九条にも「特別の事情による保全取消し」という規定がありますが、三十八条と三十九条の違いというか、あるいは実務、どの辺が違うのかという点を簡単に御説明ください。
○北村哲男君 飛びますが、四十五条を開いていただきたいと思いますが、「高等裁判所が保全執行裁判所としてした保全執行に対する第三者異議の訴え」を管轄する裁判所はどこかという問題ですけれども、これはどういうことを意味するのかという点について、特にこれは民事執行法三十八条との関係がある...全文を見る
○北村哲男君 五十三条の、問題についてお伺いします。  「不動産の登記請求権を保全するための処分禁止の仮処分の執行」及びその効力は、現在どのような解釈で行われているのか、そしてどういう問題があったので今回のこの法案になったのかという点の御説明をお願いしたいと存じます。
○北村哲男君 保全仮登記という制度は今回初めてつくられたことでありますが、五十三条の二項においては所有権以外の権利の設定登記請求権などを保全する処分禁止の仮処分については保全仮登記をするものとしておりますけれども、この保全仮登記は通常の仮登記と一体どこが違うのか、その点の御説明を...全文を見る
○北村哲男君 あと三条分ぐらい聞いておきたいので時間の関係で簡単にお願いしたいのですが、五十八条の一項、二項あるいは五十八条全体の問題なんですが、処分禁止の仮処分の効力について一般的規定を設けるのはどういうわけなのかということと、処分禁止の登記における第三者の登記の抹消について本...全文を見る
○北村哲男君 五十五条とそれから六十四条の関係についてお伺いしますけれども、「建物収去土地明渡請求権を保全するための建物の処分禁止の仮処分」は許されるとありますが、その理由と効力について御説明をお願いします。
○北村哲男君 時間も参りましたので、私は最後に法務大臣に御質問をして、私の質問を終わりたいと思います。  法務大臣、長時間にわたる法案審議をお聞きになった御感想をお聞きいたしたいと思いますが、裁判手続の中でこの保全手続というのは最も難しい分野でありまして、恐らくまるでパズルを解...全文を見る