民泊「推進」か「規制」か 国と区、埋まらぬ溝 – 産経ニュース



 ■「無視できぬ」自民区議は地域優先

 一般住宅に旅行者を有料で泊める「民泊」を全国解禁する「住宅宿泊事業法(民泊新法)」の6月施行に伴い、3月15日から事業者の届け出が始まる。民泊営業を規制する方針の都内16区は、同日までに独自の規制案を区議会で議決したい考えだ。自民党所属の区議も、2020年東京五輪・パラリンピック開催を控え民泊を推進する政府与党の意向に反し、地域事情を優先して規制案賛成に回る見込み。民泊をめぐる国と区との溝は埋まりそうにない。

 今月1日時点の産経新聞の調べによると、民泊営業の独自規制を行う方針を固めているのは23区中18区。このうち、すでに条例案が可決した大田、新宿を除く16区は、今年初めの区議会で条例案を提出する準備を進めている。

 16区のうち、区内全域を規制区域に設定しているのは中央区など4区で、世田谷などが住居専用地域を規制区域に指定する予定。住居専用地域がない千代田は学校周辺地域などを規制区域として設けている。このほか、江東区などが平日の民泊営業の禁止など曜日の規制を設ける意向だ。

 ただ、これらの区で独自規制案の効力を生じさせるには、「新法施行に伴う事業者の届け出が始まる3月15日以前に、区議会で同案を可決させる必要がある」(区関係者)と判断。議案の採決を行う区議会最終日が、同日以降に予定されている区では、日程を前倒しして採決するなどの調整を急いでいる。

 こうした区の対応について自民区議も前向きで、民泊を推進する政権与党の立場とは逆に、規制案の可決に応じる見通しだ。

 ある自民区議は、「区内ではすでに、違法なヤミ民泊が横行している。夜中に見ず知らずの外国人が訪れることに不安や苦情の声が絶えない」と説明し、「政府が訪日外国人の受け入れを急いでいるからといって地域の声を無視はできない」と強調する。

 別の自民区議も、民泊が支持者の多いホテル関係者との対立を生みかねず「区議選に影響を与える可能性がある」としたうえで「ホテルに宿泊するよりも民泊したい観光客には別の地域に行ってもらうしかない」と切り捨てた。(植木裕香子)



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