「世界最高の国ランキング」トップ20 昨年と同じ顔ぶれ、日本が5位の理由とは? – ZUU online



「ベストカントリー・ランキング」が発表され、日本は昨年から順位に変動なしの5位となった。トップ2もスイスとカナダが維持したが、3位には英国に代わりドイツがランクイン。

ランキングは統計情報サイトUSニュースが9つの主要項目(生活の質・文化的影響力・企業家精神・事業へ開放的かどうか・冒険心・市民権・変動性・権力・文化・歴史的資産)に基づいて、世界80カ国・地域を評価したもの。

米国やシンガポールのほか、ノルウェーやフィンランドなど数々の世界ランキングで上位に選ばれることの多い北欧諸国の順位が微妙に落ちている。デンマークだけが例外だ。オーストラリア、オランダ、ニュージーランドは各1つ順位を上げた。

ベスト・カントリー上位20カ国と総合スコア 顔ぶれはまったく同じ

20位(昨年20位) 中国 6.8ポイント
19位(19位) スペイン 6.8
18位(17位) ルクセンブルク 7.0
17位(18位) オーストリア 7.1
16位(15位) シンガポール 7.3
15位(16位) イタリア 7.3
14位(13位) フィンランド 8.2
13位(14位) ニュージーランド 8.4
12位(10位) ノルウェー 8.6
11位(12位) デンマーク 8.7

10位(11位) オランダ 8.8
9位(9位) フランス 9.2
8位(7位) 米国 9.2
7位(8位) オーストラリア 9.2
6位(6位) スウェーデン 9.4
5位(5位) 日本 9.5
4位(3位) 英国 9.6
3位(4位) ドイツ 9.6
2位(2位) カナダ 9.9
1位(1位) スイス 10.0

「企業家精神」あふれる日本 弱点は「冒険心」

今年もアジアから唯一トップ10入りを果たした日本の総合スコアは9.5。主要評価項目の中では「企業家精神」が世界2位と最も優れており、熟練労働力やインフラ開発、革新性、法的枠組みの確立では満点(10ポイント/pt)を獲得している。

しかしその一方で「事業へ開放的かどうか」は26位と先進国の中では低めで、法人税(0.4pt)や製造コストの高さ(0.6pt)が足かせとなっている。この分野を集中的に改善することで、より国外の企業を誘致し、事業面での国際化が図れるのではないだろか。

「変動性」も5位と世界最高水準の評価を受けており、特に大胆さ(9.1pt)や特有性(8.6)が高スコアだ。

「文化的影響力」は6位。独自の文化(9.1pt)を大切に守ると同時に「近代化(9.8pt)」に成功している点も高い評価を受けている。しかし「ファッション(4pt)」や「幸福度(3pt)」とはあまり縁のない国という印象を国外にあたえているようだ。

7位の「権力」は経済的影響力(9.6pt)の強さは認められているものの、政治的影響力(4.4pt)や軍事力(2.7pt)はふるわない。

苦手分野は「冒険心(38位)」で、気候(0.9pt)、セクシーさ(0.2pt)、楽しみ(2.7pt)に著しく欠けるとの結果だ。

トップ4に共通する苦手分野は「変動性」

トップを維持したスイス、カナダは広大な自然と生活水準の高さで知られる。総合スコアで満点のスイスは「市民権」と「事業へ開放的かどうか」が世界2位。企業家精神が5位、生活水準が6位と、合計4主要項目がトップ10入りした。しかし食文化(2.1pt)や歴史の深み(3.1pt)などの評価はふるわず、「歴史的資産」は26位、相違性(1.1pt)の低さで「変動性」は28位となった。

「生活の質」が世界1との評価を受けたカナダは「市民権」が4位、「企業家精神」「事業へ開放的かどうか」がそれぞれ7位だ。「歴史的資産」が40位、「変動性」が32位と、スイスと同じ弱点をかかえている。

Brexitとともに英国とドイツの順位が入れ替わった点が興味深い。両国の評価を比較してみると、総合スコア(9.6pt)自体は同じだが、ドイツが「企業家精神」で1位なのに対し英国は4位、「権力」ではドイツが4位で英国は5位、「市民権」ではドイツが10位で英国が11位など、微差の蓄積が順位逆転の要因になったようだ。「生活水準」でもドイツは10位、英国は13位だ。

また「変動性」「冒険心」が苦手で、それぞれドイツが35位と58位、英国が51位と40位と、日本よりもはるかに評価が低い。

米国の順位後退は新政権の影響?

米国は「権力」では世界1位、「文化的影響」「企業家精神」は3位を維持したものの、「事業へ開放的かどうか」が43位まで8つもランクダウン。「変動性」も5ランクダウンの29位、「冒険心」も2ランクダウンの35位となった。国民国家と愛国主義を前面に押しだしたトランプ政権の影響が、順位に影響している感は否めない。製造コスト(0.0pt)、腐敗(0.2pt)、政府の透明度(2.5pt)など、散々な結果だ。

トップ10から転落したノルウェーは「市民権」では首位を死守したが、「歴史的資産」が11もランクダウンして44位に。美味しい食べ物(0.8pt)や文化的アトラクション(1.4pt)などで低評価を受けた反面、「企業家精神」は4ランクアップで10位に。

米国、ノルウェーともに総合順位を下げたにも関わらず、「生活の質」は各1ランクアップしている。

オーストリア、オランダは他国との「相違性」を改善すべき?

わずかだが順位を上げたオーストリアは、「生活の質」「市民権」「文化的影響力」がトップ10入り。弱点は「変動性」と「歴史的資産」だが、それも22位と28位とそれほど評価が低いわけではない。特に歴史の深み(0.7pt)やが足かせとなっているが、こればかりは今すぐに改善のしようがない。他国との相違性(0.9pt)を向上させることで、ランクアップを狙えるかも知れない。

同じく1ランクアップのオランダは、「市民権」「企業家精神」「事業へ開放的かどうか」「生活の質」がトップ10水準に。その反面「変動性」は58位と両極端だ。この分野が弱い他国同様、相違性(0.4pt)や独創性(1.0pt)に力を入れる必要がありそうだ。

総体的に大きな変動は見られないものの、徐々に各国の勢力が変わり始めている印象を受けるランキング結果となった。(アレン・琴子、英国在住フリーランスライター)



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