田渕哲也

たぶちてつや



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田渕哲也の1973年の発言一覧

開催日 会議名 発言
03月20日第71回国会 参議院 予算委員会 第7号
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○田渕哲也君 私は、民社党を代表して、四十八年度の予算をめぐる国政全般にわたりまして質問をいたしたいと思います。  まず初めに、本日、水俣病の裁判の判決が出ましたけれども、一応原告の勝利だといわれておりますけれども、もちろんこれですべてが解決したわけではございません。判決文には...全文を見る
○田渕哲也君 先ほどの記者会見で、三木環境庁長官は、行政上の責任もあるから所管大臣としてはできることは何でもしたい、という趣旨の発言をされております。今後被害者の救済あるいは公害の防除に対しまして、具体的にまず何から手をつけていこうとされておるのか、所信をお伺いしたいと思います。
○田渕哲也君 この問題について特に政府にお願いをしたいことは、単に司法権だけにまかせずに、これから政府としても、特に悲惨な被害者の救済のために全力をあげて取り組んでもらうことを要望したいと思います。  次に、安保・防衛問題について質問をしたいと思いますけれども、先日の衆議院の予...全文を見る
○田渕哲也君 そうすると、従来の憲法解釈について、私は少しわからない点がありますので、お伺いをしたいと思うのです。というのは、攻撃的な核と防御的な核との区別はどこでするか、ということをお伺いをしたいと思います。
○田渕哲也君 もう少し具体的にお伺いをしたいと思うのでありますけれども、それはその核の爆発力の大小、破壊力の大小できめるのか、あるいは足の長さといいますか、どこまで飛んでいけば攻撃的で、どこまでしか行かなければ防御的と、どちらで判断しておるのか、その点をお伺いしたいと思います。
○田渕哲也君 将来そういうものができるという仮定で考えられたことで、現在一般通念としていわれておる核兵器というものは、すべて攻撃的なもので、憲法で禁止されておる、このように解釈をしていいわけですね。
○田渕哲也君 そうすると、重ねてお伺いをしたいと思いますけれども、核弾頭そのものは憲法には抵触をしない、それを撃つミサイルの足の長さが憲法違反になる、こういうことと解釈していいわけですか。
○田渕哲也君 そうすると、足の長いミサイルというものが憲法違反になるとすると、現在宇宙衛星の打ち上げが進められております。アメリカからソー・ロケットの購入の計画もあると聞いております。また、日本独自でそういうものを開発しつつある。こういうものを持つこと自体は憲法違反にならないのか...全文を見る
○田渕哲也君 ところが、核弾頭がもし認められるとすると、この核弾頭とそういうミサイルと結びつけることはきわめて容易であります。したがって、ミサイルそのものも憲法ではいいのだ、核弾頭も憲法ではいいのだ。そうすると、それが結びつけば憲法違反の兵器になる。こういうことでやると歯どめがな...全文を見る
○田渕哲也君 ただ、非核三原則というのは、総理も言われましたように、これは政策であります。政策というものは情勢の変化に応じて変わり得ることがあるということです。だから、将来においては核兵器も持ち得るということになるわけです。この点について、どうですか、これは政策ですから不変のもの...全文を見る
○田渕哲也君 そうすると、核問題に対する理解としては、総理が衆議院の予算委員会で発言されたことは、現在においては通常の核兵器はすべて攻撃的なものであるから、現在通常核兵器といわれておるものはわが国ば憲法上持ち得ない、そういう意味と解釈していいわけですね。
○田渕哲也君 次に安保条約の問題に移りたいと思いますけれども、最近、日中の国交回復の実現、また米中の友好の促進、さらにベトナム和平の実現等によりまして、世界の情勢は大きく緊張緩和の方向に進んでおります。私は、戦後の東西対決、冷戦の落とし子として生まれた日米安保条約というものは見直...全文を見る
○田渕哲也君 最近政府は安保条約の性格づけについて、従来と若干変わってきておるように思います。いままでは脅威あるいは緊張、そういうものがあるから、わが国の防衛力の補完として安保条約が必要なんだという解釈をとっておられました。最近はそれが変わってきて、むしろ力の均衡による抑止力理論...全文を見る
○田渕哲也君 私は、いままで政府は緊張や脅威があるから安保条約が必要だと言ってきたと思います。ところが、最近、世界の情勢が緊張緩和のほうに向かってきたから、安保条約の意義づけについて、むしろ既定のワク組みというものがこれからも維持することが必要だという答弁をされております。これは...全文を見る
○田渕哲也君 私は、安保条約に対する政府の説明がやはり変わってきておるということを指摘したいのであります。というのは、緊張緩和によって日本に具体的な脅威の存在が薄らいできたとするならば、安保条約は改めていっていいはずであります。しかし、既存のワク組みを維持するほうが賢明である、む...全文を見る
○田渕哲也君 ただいま、外務大臣は、ヨーロッパの例を引かれてワク組みの必要性を言われましたけれども、ヨーロッパの場合は、NATOという集団安全保障機構があって、そのNATOとしての防衛力整備方針というものに従ってやっておると思います。これと同じ考え方に立つならば、わが国は日米安保...全文を見る
○田渕哲也君 そうだとすると、ニクソンドクトリンでアメリカの戦力がアジアから撤退していくと、それを穴埋めするというのは、NATOと同じような考え方で日米安保体制を考えるなら当然出てくると思いますが、いかがですか。
○田渕哲也君 安保条約にそういう約束はなくても、NATOと同じ機構を日米安保条約に求めるならば、そうならざるを得ないということを私は言っているわけですけれども、この点はいかがですか。
○田渕哲也君 私は、日本の置かれた特殊な状況——平和憲法が存在し、軍備を持たないという、こういう点から考えて、ヨーロッパと同じような論理で考えてもらっては困るのではないかと思うのです。だから、ヨーロッパで既存のワク組みが存在しておるから、アジアにおいてもそうだという外務大臣の説明...全文を見る
○田渕哲也君 一般的な国の力として自衛力というものを言われたわけじゃないわけです。外交を推進する上の一つの力であるということを答弁されておるわけです。これは議事録がここにありますから読んでもいいと思いますけれども、これは社会党の山崎委員の質問に対して——山崎委員が大臣に聞き返して...全文を見る
○田渕哲也君 私は、そうすると、やっぱり憲法の精神から見ておかしいのではないかと思うのですね。外交を推進する上において自衛力という一つの戦力を背景にするというのは憲法に反すると思いますけれども、いかがですか。
○田渕哲也君 私は、まあこれは憲法の解釈の問題になるかもわかりませんけれども、第九条には、「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決をする手段」とはしないと。これは外交を推進をする上の一つの力と...全文を見る
○田渕哲也君 平和外交といいましても、確かに武力を背景にした平和外交もあると思うのですね。自分のところの武力の力をもって世界の平和を維持するという行き方もあると思います。しかし、わが国の平和外交は、そういう要素があるべきではないと思うのですね。だから、自衛隊を外交推進の一つの要素...全文を見る
○田渕哲也君 私は、この安保条約の解釈の推移について、やっぱり非常に危険性を感ずるわけです。そこで、憲法上許された防衛力の限界というものをどこに引くかというのが一つの大きな問題になるわけです。衆議院の予算委員会において、政府は、防衛力の限界についての防衛庁の見解を出されましたけれ...全文を見る
○田渕哲也君 私は、防衛力の限界を考える場合、これはまあ数字で出してそれをもとに論議をするということも重要だと思いますけれども、その数字の根拠というものがあるはずだと思うのですね。やはり、防衛力の限界を考える場合には、わが国が想定される侵略に対してどの程度の防御をするかという限定...全文を見る
○田渕哲也君 ただ、限界の数字が出ている以上は、その数字をきめるにあたって想定されたものがあると思います。そういうものなしに数字を出されたわけじゃないと思うのですが、そうすると、その小規模な侵略というのは、どの程度の規模に対処できるかということはお答えいただけると思うのですがね。
○田渕哲也君 いまの防衛局長の説明にも出てきましたけれども、先日の衆議院の予算委員会における永末委員の質問に対して、総理の答弁では、防空も含めて現在は有事即応体制がないというような答弁をされました。この点、いかがですか。
○田渕哲也君 そうすると、四次防終了時には有事即応体制ができておるんですか、できていないんですか。
○田渕哲也君 それでは、いつできるわけですか。
○田渕哲也君 私は、わが国の防衛の考え方がやっぱり基本的に間違っているんじゃないかと思うんです。艦艇をそろえ、航空機をそろえ、装備をそろえることに重点を置いて、実際の侵略に対して対応するという面では、有事即応がいつになったらできるかわからない。このような防衛計画のあり方というのは...全文を見る
○田渕哲也君 私は装備をふやすことと有事即応とは全然無関係だと思うんですね。装備が少なくてもそれが動ける態勢にある、あるいは敵の攻撃下にあって持続してある程度の期間戦力となり得るという体制が有事即応体制だと思うのです。現在は装備だけあるけれども、装備と人間と弾薬とそれから全体的な...全文を見る
○田渕哲也君 この問題について最後に総理にお伺いをしたいと思いますけれども、私は、いろいろ申し上げましたように、現在の四次防の計画にしても、装備ばかりふやすけれども、ほんとうにどれだけ役に立つか疑問に思います。ほんとうに役に立たないものなら、五兆円も金を使うことはむだではなかろう...全文を見る
○田渕哲也君 次に、国鉄の順法闘争についてお伺いしたいと思いますけれども、まず初めに、順法闘争が原因となって起こった上尾駅の事件、この事件についていろいろなうわさなどが飛んでおりますけれども、その後の調査の結果明らかになった点を御報告していただきたいと思います。
○田渕哲也君 いずれにしましても、私はこの事件は非常に重大だと思います。  総理にまずお伺いしますけれども、この責任はどこにあるとお考えですか。
○田渕哲也君 総理は、衆議院の予算委員会で、順法闘争は違法だという旨の答弁をされました。もう一度確認したいと思います。
○田渕哲也君 そうすると、この違法なストによって国民の足が奪われた、その違法な状態を放置しておるというのは、これは政府の責任じゃないですか。もちろん、国鉄当局も責任があると思いますけれども、政府にも責任があると思いますが、いかがですか。
○田渕哲也君 私は、確かにまず第一義的には労使の問題だと思います。しかしながら、違法なストライキがあれだけエスカレートして国民の足が奪われ、そして国民がやったことも私はこれは違法なことも数々あると思います。その後も乗客が自主ダイヤを組ませた事件、あるいは規定を越えて料金の払い戻し...全文を見る
○田渕哲也君 今回の順法闘争によって国民が受けた被害というのはどれくらいありますか、国鉄総裁。
○田渕哲也君 なかなかはっきりつかめない部分もあると思いますけれども、具体的に因果関係がはっきりし、具体的に損害額がはっきりしておるものについてば、国鉄は被害者に対して損害賠償すべきではありませんか。
○田渕哲也君 順法闘争で負傷した方に対しては、私は必ずしも行き届いていないのではないかと思います。私も、これは新聞記事で見ただけですから、直接詳しくは調べてはおりませんけれども、非常に国鉄は冷淡だったというような記事もございます。この点、もう一ぺん再調査をして、万全の対策を打って...全文を見る
○田渕哲也君 それから、国鉄の被害もいまお伺いしたわけですけれども、もし、この順法闘争が違法なストライキとするならば、労働組合法第八条による損害賠償の免責は適用されないわけです。国鉄は動労——動力車労組に対しまして損害賠償を要求しますかどうか。
○田渕哲也君 その結果がはっきりすれば、しかるべき措置というのは、損害賠償を要求するということですか。
○田渕哲也君 私は、今回の順法闘争によって、やはり国民大衆の不満、怒りというものは極限に達しておると思います。それが上尾事件のような結果を招いたと思いますけれども、私は、このような状態の中で、国鉄運賃の値上げ法案が出されておりますけれども、ほんとうに国鉄運賃の値上げが国民の理解や...全文を見る
○田渕哲也君 この順法闘争の問題と運賃の問題は、それとこれとは別だというわけにはいかないと思うのです。やはり国鉄の再建という目的のためにやるわけですから、だから国民がほんとうに自分たちの足である国鉄を維持し、あるいはさらに充実するためには値上げが必要だということを理解しなければ、...全文を見る
○田渕哲也君 ただいまの運輸大臣の運賃の問題は、私としては了解できません。  それから最後に——この問題についての最後の質問として国鉄総裁にお伺いをしますけれども、もちろん、国鉄の膨大な赤字の責任は、私は総裁だけにあるとは思いません。政府の責任もあります。また、労使関係の悪化の...全文を見る
○田渕哲也君 それでは、次に土地政策の問題について質問をしたいと思います。  まず初めに、総理に対して質問いたします。  最近の地価の上昇はきわめて著しく、最近の正確な統計はまだ出てはおりませんけれども、おそらく年率三〇%にも達するのではないか、こういうふうにいわれております...全文を見る
○田渕哲也君 私は、過去長期にわたる地価の値上がりが、全部日本列島改造論の責任とは思いません。しかし特に最近上昇率が非常に上がっております。これは明らかに改造論の責任であります。私は、このような結果を招いた理由は、日本列島改造論なるものが、地道な政策手段としてではなくて、総裁選挙...全文を見る
○田渕哲也君 いま総理のお答えになったことは、そのまま私は日本列島改造論に問題があるということを言われたと思います。確かにその前に都市政策大綱もありました。いろいろな政策もありました。しかし、総理が総裁選挙を通じて日本列島改造論という本を出して宣伝されたわけです。その宣伝の力の大...全文を見る
○田渕哲也君 確かに仰せのとおりでありますけれども、総裁選挙を戦う過程を通じてあの本は猛烈に売れたわけです。次に総裁になる可能性のある人の書いた本だから、一ぺん読んでみよう、こういうことで売れたわけです。それが宣伝力を持ったわけです。その点はお認めにならないといけないと思いますが...全文を見る
○田渕哲也君 私は、皮肉な言い方をしますと、日本列島改造論は、田中総理にとっては、もうすでに大半の役割りを果たしたのではないかと思っております。あれによって総裁選挙を勝つことができました。もちろんあれだけではないと思いますけれども、有力な武器になりました。また、前回の総選挙におい...全文を見る
○田渕哲也君 私は過剰流動性の問題まで日本列島改造の責任だと言うつもりはございません。ただ、過剰流動性がまず土地を投機の一番いい対象として選んだ、そういう状態をつくったというところに日本列島改造論の責任はのがれられないと思うのであります。株の高騰にしても、土地の値上がりと連動して...全文を見る
○田渕哲也君 次に、地価の高騰による社会的なひずみが非常に増大しておると思います。私は、まずその第一のひずみは、所得不均衡の拡大ではないかと思います。また第二は、住宅のナショナルミニマムが確保されないという点、この二つだと思います。  まず初めに、経済企画庁長官にお伺いをします...全文を見る
○田渕哲也君 三十年から四十七年までのGNPの伸びは約十倍であります。それから勤労者の賃金の伸びが約五倍、市街地価格の値上がりが二十倍、こういう結果になっております。この結果、企画庁長官からの説明にもありましたように、土地の保有者の所得というものはきわめて増大しております。宅地地...全文を見る
○田渕哲也君 私は、この不均衡是正の方策としまして、次の三点を総理にお願いをしたいと思います。  まず第一は、地価を引き下げていただきたい。これによって勤労者にマイホームが持てるようにしてもらいたい。同時に、目減りをした貯金の埋め合わせをしてもらいたい。  第二点は、勤労者が...全文を見る
○田渕哲也君 まず第一の、地価の引き下げでありますけれども、先日三月十七日のこの予算委員会におきまして、総理ばもし二、三年で下がらなかったら責任をとると言われました。もう少し具体的に目標を示してもらいたい。時価をどの辺まで下げるのか、適正な時価とはどの辺を目標にするのか、いつごろ...全文を見る
○田渕哲也君 次に、その住宅に対する補助ですが、これは地価が幾ら下がっても、もとに戻るということはまず考えられません。十年前の地価になるということは、まず不可能だと思います。そうすると、やはり勤労者の住宅に対して国として補助をもっと強化すべきではなかろうか。たとえば食管制度のよう...全文を見る
○田渕哲也君 私は何年か先の夢を聞いておるわけじゃなくて、現実的に富というものが不均衡になっておる——片方のサラリーマン、勤労者のほうは、貯金が大幅に目減りをしておる——特に土地を買おうとする場合ですね。それから一方では、土地保有者はばく大な不労所得を得ておる。この不均衡の是正策...全文を見る
○田渕哲也君 それからもう一つ提案したいのでありますけれども、地価の値上がりによる不労所得の吸収についてであります。私は、これはやはり富裕税というものを創設すべきではなかろうか。これで個人のその不労所得を吸収する。もう一つは、法人に対しては資産再評価を行なって資産再評価税をかける...全文を見る
○田渕哲也君 私は、今日の所得の不均衡の問題は、かなり思い切った政策を打たないとなかなかそのひずみが解消しないのではないかと思います。   〔理事米田正文君退席、委員長着席〕 したがって、先ほどの住宅宅地に対するいろいろな補助の問題にしても、従来の補助の考え方ではなくて、やは...全文を見る
○田渕哲也君 税制の問題が出ましたので、ついでにお伺いをしますけれども、四十四年に土地の譲渡所得に対する分離課税の制度ができました。これは税を軽くして土地の供給を促進するというねらいを持っておったと思いますけれども、その効果がはたしてあっただろうか、この点どうお考えになりますか。
○田渕哲也君 私は、この四十四年にできた税制は、所期の目的を達していないと思うのです。やはり庶民の買う宅地がない、土地の値段がどんどん上がる、そこで土地の供給促進ということで、こういう税制がとられたと思いますけれども、結果としては、都市部ではあまり出ておりません。地方で大地主が売...全文を見る
○田渕哲也君 福田行政管理庁長官は、評価されておると言われましたけれども、私は、だれに評価されて、だれに評価されていないかは疑問だと思います、問題だと思います。評価しているのは地主であって、評価していないのは土地のない勤労者であります。現に土地のない勤労者が、ほしい土地がこの税制...全文を見る
○田渕哲也君 これでも五十年までの立法ですから、五十一年以降はもとに戻るということになれば、四十九年から五十年にかけてかなりの吐き出しの効果はあると思います。問題は、五十一年以降どうするかということであります。この点についてどうお考えになっているか、お伺いをしたいと思います。
○田渕哲也君 私は、この延長ということは非常に問題だと思うんです。延長されるとすると、税率の刻みについて再検討してもらわないと、単に税を低率にするというだけでは効果がないではないかと思いますが、いかがですか。
○田渕哲也君 それでは、あまり時間もありませんので、最後に、日照権の問題についてお尋ねをしたいと思います。  最近、マンションや高層ビルの建設によりまして、日照に関するトラブルが年々ふえてきております。したがって、各地方自治体では、自治体として日照に関する基準を設けたり、あるい...全文を見る
○田渕哲也君 それから、日照問題に関連しまして、列島改造で、公共施設、公共投資もどんどん行なわれると思いますけれども、たとえば新幹線とか高速道路、こういう公共建築物によって日照被害ということも起こっております。新幹線では十三件、高速道路では、首都、阪神だけで九件の日照紛争というも...全文を見る
○田渕哲也君 公共用地の取得等に関して日照被害が起こった場合の取り扱いについて、昭和三十七年の六月に閣議了解が出ております。これは、いまでもこれに従ってやられるのかどうかをお伺いをしたいと思います。
○田渕哲也君 どういうふうに改定する方向で検討されておるのですか、お伺いをしたいと思います。
○田渕哲也君 現在、研究、検討されておる日照の問題について、公共施設の場合、いつごろ結論が出る予定ですか、お伺いをしたいと思います。
○田渕哲也君 そうすると、現在、日照問題でいろいろ紛争があるわけですけれども、結論が出るまではこの紛争というものは放置されるということでしょうか、あるいは、それまでも適宜、状況によっては、政府が補償なり損害賠償をやるという意味でしょうか、お伺いをしたいと思います。
○田渕哲也君 私は、現在、三十七年六月の当時の閣議了解によりましても、受忍すべき範囲をこえたものである場合は損害賠償するということが書いてありますけれども、現実に非常にひどい例があるわけです。たとえば、総武線の高架化による市川とかあるいは新小岩近辺の住宅を見ましても、ほとんど一日...全文を見る
○田渕哲也君 いまの問題の結論はいつ出るのか。先ほどの結論と同じことですか、いまの問題の協議の結論はいつ出るのですか。
○田渕哲也君 一言だけ。  私は、ことしじゅうなど言わずに、できるだけ急いでもらいたいと思うのです。建設大臣にこの点要望したいと思います。
06月18日第71回国会 参議院 本会議 第21号
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○田渕哲也君 私は民社党を代表して、ただいま趣旨説明のあった法律案に対し、総理並びに運輸大臣に対して質問をいたします。  昨年の第六十八国会に提出された国鉄関係二法案は、野党の批判と世論の反対の前に、ついに審議未了、廃案となったことは、御承知のとおりであります。ところが、今回政...全文を見る
06月21日第71回国会 参議院 運輸委員会 第15号
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○田渕哲也君 港湾法等の一部を改正する法律案並びにそれに関連する諸事項について質問を行ないたいと思います。  まず初めに、政府は昭和四十六年に総合交通体系についてというものを策定されております。交通関連資本の役資については、この総合交通体系に従って行なわれるのが当然と思われます...全文を見る
○田渕哲也君 五カ年計画におきましては、昭和五十年における全国の港湾取り扱い貨物量を新経済社会発展計画に示されておる経済見通し等に基づきまして三十三億八千万トンというふうに推計しております。これは昭和四十四年の実績の二・一一倍になるということになるわけですけれども、現在でも港湾施...全文を見る
○田渕哲也君 港湾の基本的なあり方としましては、船がバース待ちをするのではなくて、バースが船を待つというのが理想だということがいわれておりますけれども、この港湾整備五カ年計画の達成時において、この滞船現象というものは改善されるのかどうか。その辺の見通しについてお伺いをしたいと思い...全文を見る
○田渕哲也君 それからもう一つ、港湾の効率的な使用という見地から考えまして、これは四十年の港湾審議会の答申の中でも触れられておりますけれども、経岸率というものに触れておるわけです。この経岸率が現在は非常に低いということを指摘しておるわけですけれども、もちろんこの答申に出ておるデー...全文を見る
○田渕哲也君 わが国の港湾における公共バースと、それから私有バースとあるわけですけれども、これの比率がどのようになっておるか、それから傾向はどうか、これは取り扱い貨物量であらわしていただければけっこうだと思います。
○田渕哲也君 今後の港湾のあり方を考えた場合に、公共バースと私有バースとの効率性といいますか、どちらが港湾として効率的にその役割りを果たせるのか。それから今後の方向ですね、やはり私有バースをどんどんふやしていくほうがいいのか、あるいは公共バースを基本として考えたほうがいいのか、こ...全文を見る
○田渕哲也君 ただいまの御説明にもありましたように、水際線というものは無限にあるわけじゃなくて限られております。したがって、これは私有であろうと、やはり公共的な性格を持っておるわけです。したがって公共的な見地から、私有バースについての一定の制限が必要になろうかと思います。今回の改...全文を見る
○田渕哲也君 これは要請という段階で一応やってみて、もし問題があれば、さらに法律を強化するということも考えられるわけですか。
○田渕哲也君 それから特に、私有バースについて、災害防止上の見地からいろいろ問題があるわけです。たとえばビットの相互使用ですね。他の私有バースにわたってビットを使えるようにしてもらいたい、これは特に船員側からの要請が強いようです。  それからもう一つは、たとえば船で火災が発生し...全文を見る
○田渕哲也君 今回の改正法では、港湾の環境保全をはかるための環境整備施設を港湾施設として追加しておるわけです。そしてこれに対する国の補助が出るわけですけれども、この港湾環境施設とは「海浜、緑地、広場、植栽、休憩所その他」となっておりますけれども、このようなものについての整備の一つ...全文を見る
○田渕哲也君 それから第四十三条では国の補助をきめておるわけですけれども、環境整備施設については「十分の五以内」、廃棄物埋立護岸、海洋性廃棄物処理施設については「十分の二・五以内」とうたつてあります。衆議院における審議の中で、港湾局長は、これは「十分の五以内」と書いてあるけれども...全文を見る
○田渕哲也君 四十三条の五にいっております港湾環境整備負担金は、これはどのような場合、それからどのような事業者を対象にして、それからどのような基準で負担させるのか、基本的な考え方をお伺いしたいと思います。
○田渕哲也君 この場合、受益者ということになれば、たとえば海運会社ですか、そういうところも含まれるわけですか。
○田渕哲也君 第二条の第五項の十号に、港湾厚生施設というものがきめられておりますけれども、この港湾厚生施設に対する費用負担は、現在どうなっておりますか。
○田渕哲也君 福利厚生施設でありますけれども、現状ではトン当たり三円の福利費を取っておるというのは、港湾労務者のための福利施設だと思います。ところが船員のための福利施設というものが、港湾労務者の福利施設に比べると非常に少ない。これは非常に片手落ちだと思うのです。  特に最近、停...全文を見る
○田渕哲也君 この船員保険会の千分の七というのは、どこが出しているんですか。会社が出しているんですか。
○田渕哲也君 この金額は年間どれくらいになっているのですか。
○田渕哲也君 そうすると、こういう金で港湾における船員の福利施設というものが現実につくられているわけですか。
○田渕哲也君 しかし船員側の要求を聞きますと、港湾においては、港湾労務者の施設はあるけれども船員の施設がないというような例が非常に多いということを聞いているわけですが、こういう現状はどうなんですか。
○田渕哲也君 船員の施設が非常に古くなって状態がよくないということも聞いているわけです。したがって、これからどんどん港湾が開発されれば、それに付随して船員の厚生施設をもっと充実させなければいけないと思うのですけれども。ところが、そうすると、財源の問題が問題になるわけですけれども、...全文を見る
○田渕哲也君 まあ自社施設といいましても、この大企業と中小企業とではかなり差があると思います。  それから、せっかく港湾法が改正になって、環境整備とか、そういう面に重点が置かれて国の補助も出るようになったわけですけれども、この福利厚生面においても、その充実のために、何らかの強力...全文を見る
○田渕哲也君 労働省の方、お見えでしたらお伺いをしたいと思いますが、港湾における労働災害の発生状況について説明していただけませんか。
○田渕哲也君 他の産業の業種に比べてどうですか。
○田渕哲也君 いま労働災害が減少したといいましても、他の産業に比べたら鉱業に次いで高いということで、これは非常に大きな問題ではないかと思います。いままでのわが国の港湾整備の計画というのは、ややもすれば経済優先につくられて、安全対策という面が非常におろそかにされておったのではないか...全文を見る
○田渕哲也君 先ほどの改正法の第三条の二と三ですね、ここで運輸省令で定める基準とか、そういうものがうたわれておるわけですけれども、こういう基準の中には、こういう安全基準も当然含まれるべきだと思いますけれども、こういうものを含めて基準を作成されるお考えはありますかどうか。
○田渕哲也君 それから、この安全施設に付随しまして、福利厚生面についても、調査の結果、すでに御承知と思いますけれども、公衆便所があるのが約半分、それから港湾関係者の休憩所があるのが大体四割、それから保健所が定められておるのが四五%。こういうことになっておりまして、福利厚生面といい...全文を見る
○田渕哲也君 それから保健所の管轄がきめられていないというところが半分以上あるわけですけれども、たとえば船の飲料水のよごれの問題とか、たとえば岸壁まではこれは市の保健所が管理しておるけれども、船まで水を運ぶはしけの問題とか、あるいは船そのもののタンクの問題とか、それからまた伝染病...全文を見る
○田渕哲也君 それから、いままでは人の面ですけれども、船の面から見た安全性についても、防波堤があるのが五六%、ないのは二四%、不完全なのは一七%というような結果が出ておるわけです。それから港の広さとか深さにも非常に問題があるようであります。  これに関連しまして、先般福島県の小...全文を見る
○田渕哲也君 海運局にお尋ねしたいと思いますけれども、苫小牧のカーフェリーバースの問題ですけれども、現在の就航状況はどうなっておりますか。
○田渕哲也君 現在申請を出しているところはかなりあると思いますけれども、今後の就航計画はどうなっておりますか。
○田渕哲也君 現在苫小牧ではカーフェリー専用のバースはなくて、石炭バースを使っておるということでありますけれども、現在この三社五隻が就航しておりますけれども、大体四日に一度は一時間交代でシフト制で沖待ちをしておるというのが現状だと思います。これはまあ苫小牧は太平洋に直面しておりま...全文を見る
○田渕哲也君 この苫小牧をつくるときに、苫小牧は天然港でなくて、太平洋に直接面しておる港であります。したがって沖待ちをしないという前提で、港湾管理者においても港をつくったということを聞いておるわけですけれども、それにかかわらず沖待ちを前提にしたスケジュールを組むというのは、ちょっ...全文を見る
○田渕哲也君 現在、このシフト制をなくすために室蘭港の利用ということについて、船会社あるいは港湾管理者、さらには海員組合から港湾局長、海運局長に申し入れが出ておると思います。これについてどういう処置をとられましたか、お伺いしたいと思います。
○田渕哲也君 こういう問題は事故が起こってからではおそいので、これは七月からさっそく増便になるわけですけれども、早急に対策を打っていただきたいと思います。  それから次に、消防施設並びに油の拡散防止施設について、これも現在はきわめて不十分だと思います。陸上の消防施設が十分あるの...全文を見る
○田渕哲也君 こういった点、いろいろ問題があるわけですけれども、今後の港湾計画の作成にあたって、できる限り使う人の立場に立ってやる必要があると思うのです。したがって地方港湾審議会のメンバーにユーザーの代表としまして、もちろん地元の海運業者の代表が入ることは当然だと思いますけれども...全文を見る
○田渕哲也君 次に、港湾財政の問題について若干お尋ねをしたいと思います。  港湾整備事業費は年々増加しておりますけれども、行政投資額ベースで昭和三十六年四百六十七億円、これが十年後の四十六年には二千七百十一億円、このように急増しております。港湾管理者はこの大規模な港湾整備費を、...全文を見る
○田渕哲也君 企業会計方式で採算がとれるようにする、現在は収入が支出の大体三分の二ぐらいだと思いますけれども、いま御指摘のように収入の増大をはかると同時に、経費を減らすと、そのためにはまず国の補助を増大して、金利負担を少なくするということも必要だと思います。それで国の補助の問題で...全文を見る
○田渕哲也君 この上屋についてもかなり問題があると思います。いま補助の対象になっておりませんけれども、これも四十年の答申の中で、上屋から直接船に積み込む、あるいは荷揚げをするという、これが一番港湾の荷役としては理想的な形態であるとされておりますけれども、これがまた主要八港において...全文を見る
○田渕哲也君 それから、この使用料の問題ですけれども、これも料金の適正化と料金体系の再検討が必要だということが、四十年の答申では指摘されております。  その一つとして、施設使用料の料率を少なくとも原価まで引き上げるべきだと。それからもう一つは、港湾の中で、外郭施設とか水域施設に...全文を見る
○田渕哲也君 次に、港湾行政の一元化の問題についてお尋ねしたいと思いますけれども、港湾行政の一元化が前々からいろいろ問題になっておりますけれども、これは具体的な問題としまして、この海上における官庁業務の一元化だけでもやれないものだろうか。たとえば現在の滞船時間の中に、やっぱり検疫...全文を見る
○田渕哲也君 これはそれぞれ各省が分かれておりますので、なかなか一本化は現実の問題として困難な面もあろうかと思いますけれども、ただやってくる時期がまちまちなのが非常に困るということなんで、一緒に来れるという方法はないものですか。
○田渕哲也君 次に沖繩の那覇港の問題について若干質問したいと思いますけれども、那覇港の滞船状況が非常にひどいということを聞いております。これは本土の五大港と比較して状況はどうなっておりますか。
○田渕哲也君 この沖繩の主要港である那覇港は、港がきわめて狭い上に貨物が滞積して、これが沖繩の物資の流通のひとつのネックになっているということも聞いておるわけですけれども、現在この那覇港の沖には平均十隻が入港待ちをしておるという状態であります。しかもその待機期間は三日ぐらいかかる...全文を見る
○田渕哲也君 返還については全然見通しがないということですか。
○田渕哲也君 それから、特に海洋博のために物資とか人員の輸送の増大が考えられるわけです。これは現在、共同使用を交渉中だということでございますけれども、それと並んで運天港に三千トンクラスの旅客船の入港の必要がある。その整備計画は現在どうなっておりますか、お伺いしたいと思います。
○田渕哲也君 沖繩の港湾整備の今後の基本的考え方としまして、那覇港は旅客専用にする、それから泊港は離島航路専用にする、それから那覇新港は貨物専用にする、こういう方針について那覇市と沖繩開発庁が話し合いを進めておるというふうに聞いておりますけれども、具体的に、こういう計画に沿って整...全文を見る
○田渕哲也君 この港湾整備について、先ほどの軍港の問題ですね、これは返還ということを予想は全然していないわけですか。
○田渕哲也君 それから、沖繩の港湾の財政の問題についてお尋ねしたいと思いますけれども、沖繩の港湾の財政の収支は黒字だということがいわれているわけです。その一つの要素は、使用料が本土に比べて非常に高いということがあげられているわけですけれども、この使用料の本土との格差というものにつ...全文を見る
○田渕哲也君 それから沖繩では、航路の水深、あるいは水路の調査がきわめて不十分で、海図も完全でないというようなことも聞いておるわけですけれども、これに対して、今後はどういう対策をとっていかれますか。
○田渕哲也君 それから那覇港における荷役の問題ですけれども、現在石油の荷役が雑貨埠頭において行なわれておる。混合荷役となって非常に危険だということが指摘をされております。これに対して対策を考えておられるかどうか。
○田渕哲也君 それから沖繩の海洋汚染の問題ですけれども、かつてエッソが原油の流出事件を起こして問題になったことがあります。特に沖繩は水が非常にきれいであって、環境保全ということがきわめて重要な問題だと思いますけれども、特に金武湾あるいは中城湾、この辺については、この立地条件のよさ...全文を見る
○田渕哲也君 それから沖繩の金武湾及び中城湾におけるガルフ、エッソが、かつて巨大なシーバースを建設するための六十年の長期にわたる水域占用許可をとったわけです。これが復帰に伴って、本土の港則法が適用されて、占用範囲、期間、条件等が本土並みに変えられたということを聞いておりますけれど...全文を見る
○田渕哲也君 それから那覇港の廃油処理施設というものがきわめて不備であるということも指摘されておるわけですけれども、今後の整備状況についてお伺いしたいと思います。
07月06日第71回国会 参議院 交通安全対策特別委員会 第10号
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○田渕哲也君 初めに自動車事故対策センターの設立の目的というのは、一つには事故発生の防止ということ、それからもう一つは被害者の保護の増進という、この二つの目的があるようであります。私はこういう問題について取り組むためにこういうセンターを設立されるという趣旨には全く賛同するものであ...全文を見る
○田渕哲也君 ただいまの御答弁にもありますように、交通事故の防止というのは非常に幅の広い仕事だと思います。そして、それを担当しておられるのは、政府の各省庁をはじめとしまして、各種団体におきましても、自動車の事故の防止事業の中で政府から補助金が出ておるものだけとりましても、東京自動...全文を見る
○田渕哲也君 もう少し具体的にお伺いをしたいのでありますけれども、三十一条の第一項の第一号、事業用自動車の運行の安全確保をつかさどる者に対する指導、講習、第二号の運転者の適性診断——事業用ですね、それから、第六号の自動車の事故発生の防止に関する調査研究とその成果の普及、この三つだ...全文を見る
○田渕哲也君 そうしますと、交通事故対策といいましても、このセンターでやろうとしておることは、運行の安全確保をはかるための指導とそれから適性診断ということになるわけでありまして、これは、きわめてこの事故対策の業務の中のごく一部にすぎないと思うんですね。ところが、この名前のほうは、...全文を見る
○田渕哲也君 これは、こういう名称をつけられたことからわれわれが感ずることは、当面はこういう業務に重点を置いておっても、将来はもっと広範に事故対策というものをこのセンターでやろうとする、そういう考え方、構想があるのかどうか、この点はいかがですか。
○田渕哲也君 それに関連して、このセンターの財源の問題に触れたいと思うのですけれども、いまのところ、政府からの出資、補助、貸し付けは自賠責特会から出すということになっておるわけですけれども、将来はどうなんですか、やっぱりそれ以外の政府資金というものを出す考えがあるのかどうか、お伺...全文を見る
○田渕哲也君 自賠責の特別会計を使うとしますと、これは自賠法との関係というものも出てくるわけです。自賠法の第一条に自賠法の目的が書いてございますけれども、これは原則的には保険による被害者の救済がその本来の目的だと思うんですね。それで、それのもしその運用益なりあるいは資金的に余裕が...全文を見る
○田渕哲也君 四十四年の自賠責審議会の答申にも「責任保険も総合的な交通安全対策の一翼をになうものとして、可能なかぎり事故防止に役立つ制度をとり入れ、」というようなことがあります。そして「間接的には収支の改善に寄与するという効果をも期待すべきである。」、しかし、「もちろん、真の交通...全文を見る
○田渕哲也君 そうしますと、やっぱりどっかでこれは線を引いておかないと、たとえばこの自賠責がどんどん黒字になる、あるいはその保険料率引き上げによってどんどん資金的に余裕が出てくる。余裕が出てくると、それで交通事故対策もやればいいというようなことにもなってくるわけですね。その場合に...全文を見る
○田渕哲也君 まあ、自賠責制度そのものはやっぱり被害者の救済がその本来の目的ですから、たとえば交通遺児の救済とか、こういう問題についてこの自賠責の余裕資金を使うというのは私は比較的すなおにうなずけると思うんです。ただ、事故防止となれば、ここにあげてある安全運行の確保とか適性診断の...全文を見る
○田渕哲也君 この事業の範囲については運輸大臣の承認ということになっておりますので、大臣からもこの点についての見解をお伺いしておきたいと思います。
○田渕哲也君 私は自動車事故対策センターが事故対策についてもっと包括的に事業を拡大していただくというのはいいと思うんです。ただ、自賠責特別会計に依存する限りはおのずから額においても質においても制約が出てくる。したがって、将来においてはこの自賠責特別会計に依存するだけでなくて、もっ...全文を見る
○田渕哲也君 そうすると、確認しておきたいんですがね。あくまでも自賠責特別会計というものに限定をして、その範囲内で事業を考えるということでもないと。将来、事故対策センターとして必要な業務が出てくれば、一般財源あるいはそのほかの財源をつぎ込むこともあり得るというふうに解釈していいん...全文を見る
○田渕哲也君 それから、この適性診断の問題ですが、適性診断の効果についてお伺いをしたいと思います。
○田渕哲也君 この自動車運行管理指導センターのこの結果の記録を見ると、事業用においては死傷者数、事故数、減っておるわけですけれども、自家用の場合にはあんまり効果が出ていないようですが、これはどういうわけでしょうか。
○田渕哲也君 この適性診断の行ない方はどういうふうにやるわけですか。事業用については義務づけをするわけですか。
○田渕哲也君 自家用についてはどうですか。
○田渕哲也君 この適性診断の全般的な効果を出すには、かなり広範囲にわたってやらないと全体的な効果は期待できないと思うんです。それで、たとえば現在免許証を出しておりますけれども、免許証と適性診断と何らかの関連づける方法ということは考えられておりますかどうか。これ、警察庁ですか。
○田渕哲也君 将来の考え方はどうですか。たとえばこの事故センターで自家用の適性診断をやるといっても、これはなかなか、三千万もいる免許証を持っている人に対してやることは不可能だと思うんです。したがって、この事故センターによる結果をやはり免許証交付の業務の中に何らかの形で反映させてい...全文を見る
○田渕哲也君 次に、被害者の保護事業のほうに移りますけれども、これも三十一条に各項目で規定をされております。この場合も、主たるものは生活困窮者に対する貸し付けということになっておるわけですけれども、被害者の保護といいましても、そのほかにもやるべきことはたくさんあるわけですね。たと...全文を見る
○田渕哲也君 ほかに交通事故の被害者の救済のためのいろいろな団体、民間団体もあるわけですね。これらの団体の業務とこの事故センターとの関係といいますか、競合するものとか、そういう点はどうなんですか。
○田渕哲也君 将来この事故センターの事業もだんだんこれは充実させていくためには資金というものもふやしていかなければならないと思うんです。これも徐々にふやしていかれる方向ではないかと思いますけれども、それとともに、他の団体の事業とやはりこれは関連がある問題だと思いますので、たとえば...全文を見る
○田渕哲也君 この事故センターの役員等についてお伺いしたいのでありますけれども、これは十条、十九条、二十三条、二十七条、それぞれ規定が設けてあります。この役員の人選について、具体的にどのように考えておられるか。たとえば民間人を選ぶのか、あるいは官庁で運輸関係あるいは交通事故関係に...全文を見る
○田渕哲也君 次に、自賠責保険の状況についてお伺いしますけれども、自賠責保険もその収支内容がだんだん改善されてきておるようですけれども、現状、まだ赤字ですね。自賠責保険特別会計。それで将来はこれ黒字になるだろうと言われておりますけれども、まだ黒字になる見通しだけの段階で他の事業に...全文を見る
○田渕哲也君 この限度額の引き上げの問題ですけれども、これも答申にこういうことが書いてあります。「責任保険が最低保障であるという本来の性格にかんがみ、また他の社会保障制度との権衡を考えれば、今後賠償水準の動向のみによって保険金額を改訂していくことは必ずしも適当ではない。責任保険が...全文を見る
○田渕哲也君 まあ、少し抽象的な答弁でわかりにくいんですけれども、たとえば自動車の死亡事故補償の場合にやっぱり問題があることは事実なんですね。たとえば航空機、鉄道の場合は、平均額にして、過去の最近の例を見ても一千万円をこえております、補償額は。自動車の場合は、その交通安全対策室の...全文を見る
○田渕哲也君 限度額の引き上げとか、それから料率の改訂の問題については、どういう手順でいつごろ結論が出るのか、お伺いをしたいと思います。
○田渕哲也君 終わります。
07月16日第71回国会 参議院 運輸委員会公聴会 第1号
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○田渕哲也君 だいぶ時間も経過しておりますので、二、三の点について簡単にお伺いしたいと思います。  初めに澤公述人に対してお伺いをいたしますけれども、国鉄の競争力の低下のところで、投資、技術革新はけっこうだけれども、トラックとの過当競争を放置しておいてはいかぬということをおっし...全文を見る
08月23日第71回国会 参議院 運輸委員会 第24号
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○田渕哲也君 七月十七日に強行採決で、加瀬委員の質問中に質疑が打ち切られたわけでございますが、その後、各党の話し合いで、その当時の時点に戻して質疑を続行するということでございますから、本来なら加瀬委員の質疑を続けていただくところでございますけれども、私の今後の日程の関係で、加瀬委...全文を見る
○田渕哲也君 私が申し上げたいはの、この基本的な考え方は変わっていないと言われますけれども、もともと国鉄の状態がこのような状態に追い込まれた基本的な原因に対する解明というものが、十分にされていなかったと思うのです。そして今回の案も、そういう面について昨年の案と比べてより深く突っ込...全文を見る
○田渕哲也君 国鉄のこの赤字を、国鉄からいただいたこの財務諸表の資料について見てみますと、単に最近始まったものではありません。昭和三十九年から継続的に赤字が続いております。こういうものに対していままで何ら適切な施策が打たれていないからだんだん赤字が増大してきたのではなかろうかと思...全文を見る
○田渕哲也君 もう少し具体的に答えていただきたいと思うのです。収入が伸びずに経費がふえれぱ赤字になるのはあたりまえであって、それは赤字の原因の解明にはならないと思います。それから、世の中が変わるというのも、これもあたりまえですから、もう少し具体的に、赤字の原因というものをどう見て...全文を見る
○田渕哲也君 いま言われたことを、私はその赤字の出ておる根本的な原因とは思わないわけです。やはり鉄道という一つの事業があって、それを健全に経営していくために当然とられなければならない施策がとられていない。特に私のほうで、この数字の表をずっと見た結果における分析を申し上げますと、ま...全文を見る
○田渕哲也君 工事費がふえた理由は、それぞれ必要性があって工事をされてふえたと思いますけれども、少なくとも経営のバランスという面から見た場合に、いろいろな問題を生じておることは事実なんですね。特に売り上げと工事費との対比で見ますと、いままでは大体三〇%前後であったものが昭和三十六...全文を見る
○田渕哲也君 ただいま国鉄総裁が言われたように、本来出資によってやるべきものを全部借り入れ金にたよったという点の弊害が出てきておることは事実だと思います。いままでこの出資というものをしなかった理由はどこにあるのか、大臣にお伺いしたいと思います。
○田渕哲也君 私はこれは非常に重要なことではないかと思うのです。やっぱり少なくとも独立採算制をとり、また国鉄の赤字の増大を問題にする以上は、必要な資本の調達について政府が考えなければこれは無理じゃないかと思うのです。だから公共事業だから出資でやっても借り入れ金でやっても、やるべき...全文を見る
○田渕哲也君 私が言ってることと大臣が言っておられることと少し違いがあると思うのです。公共事業だから赤字が出るような仕事もやらなければならない。したがって赤字が出ないように政府が適当な助成をやる。ばく然とそういう考え方では私はやっぱりいけないのではないかと思うのですね。出すべきも...全文を見る
○田渕哲也君 確かに全体を見れば包括的に考えるということになるわけですけれども、私はさらにそれを分析して、一つ一つについてお伺いをしておるわけです。だから公共負担の問題はまだいまのところ触れていないわけです。いま触れておる問題は、国鉄が事業を拡大する場合にその必要な資本というもの...全文を見る
○田渕哲也君 財投等で有利な融資をやってもらうこともけっこうですけれども、理屈として、やはりある程度のものは出資でまかなうということは筋が通ると思うんです。それだけのまた試算が国鉄にできるわけですから、その分国が出資をしても差しつかえがないと思うんです。今後については大体一五%ぐ...全文を見る
○田渕哲也君 割引の趣旨というものはどういうものですか。
○田渕哲也君 国鉄の広報部が出しております「数字で見た国鉄」という資料がありますね。この中に過去十二年間の公共割引が八千億円という数字が出ておりますけれども、この八千億円というものは、これは法定以外の割引額のことですか。
○田渕哲也君 当然これは公共的な色彩が強いものだと思います。それでもしかりに、これも先ほど申し上げましたように、独立採算制をとる以上は、国鉄が負担すべきものではないと思います。そうすると、これで法定割引までは国鉄が負担するとしても、それ以外のものをもし国あるいは地方公共団体が負担...全文を見る
○田渕哲也君 私は去年の再建案も、今回の再建案も、一番重大な欠陥というのは、そういう非常に問題をあいまいにしたまま補助をふやしていこう、そういうところにあると思うのです。したがって、やはり国鉄経営に対する基本的な方針というものをはっきりしてやらないと、ばく然としたまま、とにかく補...全文を見る
○田渕哲也君 私はそういう非常にばく然とした、根拠も何もなしに補助金をふやしたり、そういうもので国鉄の再建ができるというのはおかしいと思うんですね。それならば、初めから独立採算制をやめれば、放棄すればいいわけです。全部国がめんどうを見ればいいわけです。これ、再建案を比較してみると...全文を見る
○田渕哲也君 私はその原則があるとは思えないわけです。なぜこういうことを言うかというと、運賃値上げをなぜやらなければならないか。それは国鉄がこれだけ赤字で困っているから運賃値上げをせぬといかぬ。その赤字の出ておる原因はどこにあるか。そういうことをずうっと考えていくと、それが、運賃...全文を見る
○田渕哲也君 私はいまの国鉄というのは、ちょっと一言で言うならば経営者不在であると思うのです。まあ一応形の上では国鉄総裁が経営の責任者ということになろうかと思いますけれども、ところが国鉄総裁は国鉄の赤字について責任をとれる立場じゃないと思うのですね。いまの一兆何千億の赤字が磯崎総...全文を見る
○田渕哲也君 公共性と独算制とは全くすべてが違背するとは言いません。ある場合には公共性を持ちながら独算制の範囲内でやれる部分もあるかと思いますけれども、しかし相いれざる部分が出てくるということは事実だと思うんですね。これをあいまいにしておるところに私はいまの国鉄の非常に大きな問題...全文を見る
○田渕哲也君 ことばの上だけでそう言われますけれども、少なくともこの再建案を見る限りは、私は何ら理論的根拠がないと思うのですね。とにかく金額だけはどんどんふくらんでおるというような気がするわけです。これは何のために金額がふくらんできておるかというと、赤字がどんどんふえておるからつ...全文を見る
○田渕哲也君 再建案が場当たり的ではないということを言われますけれども、私はどうしてもそれは納得できないわけです。  四十四年の再建案において財政補助ですか、財政措置で利子補給とかあるいは交付金とか補助とか含めて、そのときの案では今後十年間で二千億円の案が組まれておりました。そ...全文を見る
○田渕哲也君 ことばではそう言われますけれども、事実で示してもらわないと困ると思うのですね。たとえば、今後、それなら今回出している案で十年間いって、国鉄財政を健全化させてもらいたいと思うのです。おそらくできないでしょう、途中でまた組みかえなければならなくなります。それは外部の物価...全文を見る
○田渕哲也君 それぞれ理由はあると思うのですが、昨年の案がその辺の予測がつかずにつくられたものか、昨年の案もそんなずさんにいいかげんにつくられたものではないと思うのです。そうすると、ことしの案も、考えたけれども、来年になればまた変わる可能性がある。こうなると、この十年計画というも...全文を見る
○田渕哲也君 それから四十四年の再建案がこう短期間に破綻した理由についてお伺いをしたいと思います。
○田渕哲也君 私は今回もまたその誤りを繰り返すおそれがあるのではないかと思いますが、それはどうですか。人件費、物件費の伸びはどう見ておられますか。
○田渕哲也君 それから収入の見通しについても非常に疑問があるわけです。特に貨物の伸び率を非常に高く見ておると思うのですね。特に五十一年以降年率で一一・六%、こういう高い伸びが考えられるのかどうか、これは非常に疑問だと思いますけれども、いかがですか。
○田渕哲也君 それから去年の再建案との比較で、政府助成と合理化努力と運賃増、三方一両損というようなことを言われるわけですけれども、これの比率がやっぱりかなり変わっておりますね。  去年は政府助成が全体の中の約二〇%、それから要員の縮減による節約が二二%、運賃改定が五八%、ことし...全文を見る
○田渕哲也君 そうしますと、この負担割合は確たる根拠がないものとするならば、もっと乗客負担、利用者負担というものは減らすことも可能なわけでしょう。
○田渕哲也君 受益者負担分が一番多くて五六%です。五六%が最低のぎりぎりだと言われることが納得いかないわけですね。もっとたとえば国の助成をふやすことも考えられないのだろうか。だから運賃の二三%、二四%アップというのは最低のぎりぎりだということは何ら根拠がないことではないかと思いま...全文を見る
○田渕哲也君 いま言われた昭和十一年ですか、これを基準にとるというのは私は非常にインチキだと思うのですね。なぜこの昭和十一年を基準にとらなければならないのか。昭和二十六年を基準にとれば、消費者物価指数と運賃というものはそれほど大きな開きがありません。だからこれは国鉄に非常に都合の...全文を見る
○田渕哲也君 私は、そんな昔の状態とだいぶやっぱり社会の情勢も変わってきておるわけです。だから比較をするなら、国鉄の経営、財政状態が健全であった一番近いところと比べるのが妥当じゃないかと思うのですね。昭和十一年といまとは社会の様相がまるっきり違います。だからそういうところの物価を...全文を見る
○田渕哲也君 それでは、次に、総合交通体系の問題について少しお伺いをしたいと思います。  総合交通体系と今回の再建計画の関連が全く明らかではない。総合交通体系による国鉄の役割り、位置づけというのがありますけれども、国鉄は都市間旅客輸送、中長距離大量貨物輸送並びに大都市通勤通学輸...全文を見る
○田渕哲也君 赤字線の問題についてはあとで触れたいと思いますけれども、まず初めに、四十五年の国鉄諮問委員会の「国鉄の経営をいかにすべきか」という意見書が出されております。その中に区分の問題、いわゆる幹線系線区と地方交通線、この二つの区分に分けて考えております。  それで幹線系線...全文を見る
○田渕哲也君 この四十五年の意見書にあるこの区分制による中で、幹線系線区に力を入れていく、拡充する、それから地方交通線区はやはり縮少の方向、これが私はこの総合交通体系に沿った国鉄のあり方だと思いますけれども、そういう考え方は現在も変わっていないということを確認していいわけですね。
○田渕哲也君 その辺に少し問題があると思うんですがね。  赤字線に対する考え方が、昨年の案と今回の案では、今回の案が非常に後退しております、赤字線撤去の方向がですね。それの理由はどうなんですか。
○田渕哲也君 この赤字線の整備というのが、やっぱり国鉄の再建の中で非常に大きな問題だと思うのです。もちろんいままであがっている赤字線の問題だけ取り上げますと、金額というものはしれたものかもわかりませんけれども、基本的な考え方として、諸外国においても、やっぱりローカル線の思い切った...全文を見る
○田渕哲也君 私は赤字線は何でもやめてしまえという主張をするつもりはありませんけれども、この赤字線というものに対する考え方をやっぱりこれまた明確にしておく必要があると思うんです。まあ総理大臣の答弁でもそうですが、運輸大臣の答弁でもそうでありますけれども、ナショナルミニマムの確保、...全文を見る
○田渕哲也君 去年の鉄道監督局の出された地方閑散線の認定基準ですね。これは現在でもまだ生きているわけですか。
○田渕哲也君 それから新線建設の場合にこういう基準があるのかどうか、お伺いしたいと思います。
○田渕哲也君 いままでの廃止線の実績についてお伺いしたいと思います。国鉄、私鉄、両方比較してお答えをいただきたいと思います。
○田渕哲也君 この私鉄と国鉄と比べた場合、特に地方交通線廃止の状況は私鉄が非常に多いと思います。これはなぜですか。
○田渕哲也君 確かに私鉄の場合は、そこだけで採算をとっておるから、採算がとれなくなればすぐやめてしまうと思いますね。国鉄の場合はそうじゃないと。ところが国鉄の場合に負担能力があるというのは非常に問題でして、一兆一千億の赤字があって負担能力があるというのはナンセンスだと思うのですね...全文を見る
○田渕哲也君 私鉄についてそういう配慮をされるのはいいんですけれども、今度は逆に、私鉄にだけそういうものをやって国鉄の赤字線にしないというのは、これまた矛盾だと思うのですね。だからやっぱり地方交通線というものは、政府としては独特の、国鉄、私鉄を問わず、一貫した政策が必要ではなかろ...全文を見る
○田渕哲也君 私がこの問題に関連して申し上げたいことは、私鉄の場合は非常にシビアな形で経済効率が問題化されるわけですね、そういうことは経営上やむを得ない、いわゆる経済効率というものがすぐ経営にはね返ってくる。だから、すぐバスや自動車との選択が迫られるわけです。国鉄の場合は先ほど言...全文を見る
○田渕哲也君 大臣はそう言われますけれども、現実的に新線建設がいかにでたらめかというようなのが資料で歴然と出ているわけです。たとえば自動車道路と並行しているところでも新線建設が進められておる。しかもその輸送効率といいますか、輸送量というのがきわめて低い。ここにも一つの例があります...全文を見る
○田渕哲也君 その運用の是正はともかくとして、この額がふえておるというのは納得いかないわけですよ。総合交通体系でいうなら、やっぱり地方AB線というのは縮小すべきなんです。縮小じゃなくて逆に増設しようとしているわけです。しかもその額をふやしておるというのは、これは納得いかない。 ...全文を見る
○田渕哲也君 どんな事業でもそうですけれども、設備投資をするというのは経営の基本的な問題なんです。鉄道の場合はどこに新線をつくるというのは経営の基本的な問題だと思いますね。そういう設備投資をするのに何の根拠もなくやられるというのは、そんなことやってたら国鉄が破産するのはあたりまえ...全文を見る
○田渕哲也君 まあそう言われますけれども、いままでの新線建設の実績を見てみると、そういう結果になっておるじゃないですか。新しくできた線が廃止された線よりも営業係数がはるかに悪い、はるかに少ない人員しか運んでいない、ますます国鉄の赤字の元凶になっておる、こういう実績があるわけですね...全文を見る
○田渕哲也君 ところがこの議事録を読む限りにおいては、そういうことについてあまり突っ込んだ論議が行なわれていないわけです。  それから出されている諮問書ですか、これだって実に簡単で、これを読んだだけでは、ほんとうにこれは経済的に見て、これをつくるべきかつくるべきでないかなんて判...全文を見る
○田渕哲也君 まあそういうあらゆる面にわたって資料をつくって検討されておるなら、私は基準がつくれないはずはないと思うのですがね、新線建設について。だから大臣がそういう数字で基準をきめることができないと言われるのは、ちょっと理解できないと思います。それはいま何人乗るからいいとか悪い...全文を見る
○田渕哲也君 それから先ほどの鉄建公団の予算に戻りますけれども、できかかっているものは早くつくってしまおうというのも私は非常におかしいと思うんですね。大体これをつくれば赤字がさらにふえるというものを、なぜ促進されるのですか。
○田渕哲也君 次に、この「総合体系について」という冊子の中にあります、「競争原理を活用しつつ、交通機関の特性に応じた望ましい分担関係を実現するための諸方策を実施する。」こういうことがうたってあるわけですけれども、これは具体的にどういう方法でするのが、その辺のお考えかあればお伺いを...全文を見る
○田渕哲也君 次に、貨物の赤字が三十九年ころから非常にひどくなっておるわけですね。この原因について、これは簡単に要点だけをお伺いしたいと思います。
○田渕哲也君 それから貨物の赤字が非常にふえてきたのは、大体昭和四十年ごろからではないかと思います。三十九年ですか——ごろからではないかと思いますけれども、三十二年、三十六年の運賃値上げは大体旅客、貨物とも同じぐらい上がっております。ところが昭和四十年、貨物の赤字がふえてきてから...全文を見る
○田渕哲也君 経企庁にお伺いしたいと思いますけれども、運賃値上げが消費者物価に及ぼす影響は、旅客で二三・二%で〇・三三八。それから貨物で二四・一%で〇・〇九二という数字が発表されております。これの計算のやり方ですね、どういう方法でやられたのか、お伺いしたいと思うのです。
○田渕哲也君 今回の貨物の値上げは、特に米とか麦とか生鮮食料品がまあ高いわけですね。平均の値上げ率より高いわけですが、そういう点もやっぱり加味されているわけですか。
○田渕哲也君 これは貨物の消費者物価に対する寄与率が〇・〇九二というのは非常に過小だと思うのですね。波及効果とかはね返りを入れるともっと大きくなるような気がするわけですが、これは波及効果その他も入れてこういう数字になると解釈していいわけですか。
○田渕哲也君 それから国鉄運賃と私鉄運賃の関係が非常に密接だと思うのです。それで過去においても大体同時もしくは交互に上げてきております。それで現在、私鉄運賃の値上げ申請が出ておると思いますけれども、国鉄運賃がもし上がるならば、私鉄運賃の取り扱いはどうされるつもりか、お伺いしたいと...全文を見る
○田渕哲也君 ただ、私鉄運賃と国鉄運賃とはそれぞれ企業が違うわけでして、いまの料金決定方式というのは企業ごとの原価計算に基づいてされておりますね。ここからやっぱり矛盾が出てきておるわけで、たとえば同じ区間で私鉄、国鉄の間にすでに大きな差が出ております。こういう差がつくのは問題だと...全文を見る
○田渕哲也君 ととろが通勤定期で比べた場合にも多少の差どころじゃないわけですね。今回国鉄が改定されれば大体私鉄のほうは同区間で半分ぐらいになるわけです。これを放置しておるというのは、どうしてもこれはおかしいのじゃないかと思いますが、どうですか。
○田渕哲也君 これは現在の運賃決定方式に非常に問題があると思います。いまは先ほど申し上げましたように、各企業ごとの原価計算による査定方式といわれておりますけれども、これは交通企業相互間の調整がとれず不合理な体系になりやすい。それからもう一点は企業経営が適正に行なわれることの保証が...全文を見る
○田渕哲也君 物価安定政策会議が昨年公共料金政策のあり方というのを出しております。この中で、企業単位の原価主義の不合理を指摘しております。特に総合原価主義ですね、国鉄のとっておる総合原価主義は、先ほど申し上げました都市近郊の国鉄、私鉄の運賃格差というようなものを生むわけですね。国...全文を見る
○田渕哲也君 それからこの物価安定政策会議の指摘の中で、開発利益の還元ということがいわれております。これは総合交通体系の中にも若干触れられておると思いますけれども、受益者負担ですね、利用者に料金という形で負担させるのは総費用から開発利益を差し引いた範囲内ですべきだという指摘がある...全文を見る
○田渕哲也君 次に航空運賃の値上げ問題についてお伺いをしますが、昨年の七月の十五日に平均九・五%の値上げが行なわれました。それからことしの八月の十日に航空会社三社は平均二二・九%の値上げの申請をしております。これの値上げの理由について、まずお伺いをします。
○田渕哲也君 去年は九・五%の値上げですが、その理由としては、航空機燃料税が売り上げの三・八%、収入に対して三・八%ですね。それから航行援助施設利用料が、これまた総売り上げの四・一%、これだけ負担増になったわけですが、それが七・九%です。七・九%のこういうものの負担増に対して九・...全文を見る
○田渕哲也君 値上げは認められる予定ですか。
○田渕哲也君 去年九・五%の値上げをしたときに、来年度はその航空機燃料税の増額があるから、その分は認めるというような約束はされてないわけですか。
○田渕哲也君 そうすると、値上げする方向については間違いがないわけですね。
○田渕哲也君 そうすると、来年度また上がるわけですけれども、来年もまた値上げするということですか。
○田渕哲也君 現在、航空会社の業績はどうですか。
○田渕哲也君 これは航空会社の業績は、去年に比べて日本航空、全日空は非常に利益がふえておると思います。そうすると、この燃料税の引き上げ分はその中に吸収できないのかどうか。東亜国内航空は赤字ですけれども、これはまた別の要素があるんじゃないかと思うんですが、この点いかがですか。
○田渕哲也君 それから航空会社の申請は、平均値上げ二二・九%で実収一五・二%を要請しておるわけですね。これが国鉄運賃値上げと非常に似たような数字になっておるわけですけれども、何かこれを合わしてきたような気がするわけです。したがって国鉄運賃値上げをすれば、やはり便乗値上げということ...全文を見る
○田渕哲也君 それから航空会社の言うように約二三%値上げをすれば、利用客が減って実収一五%になるというようなことは、現在の状況ではあまり考えられないのではないかと思います。それに国鉄運賃がさらに二十何%も上がれば、国鉄との比較においてもそう変わらないわけで、航空会社の言っているこ...全文を見る
○田渕哲也君 速記をとめてください。
09月11日第71回国会 参議院 運輸委員会 第29号
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○田渕哲也君 前に、私の質問の大綱についてはほぼ終わったわけですけれども、前にもお断わりしましたように、若干の質問が残っておりますので、この際に少し時間をいただきましてお答えを願いたいと思います。すでに私の前に各委員がかなり質問やっておられますので、なるべく重複は避けたいと思って...全文を見る
○田渕哲也君 運輸省としての大都市交通に対するビジョンとか基本計画というものは、まだでき上がっていないわけですか。
○田渕哲也君 昨年の都市交通審議会の答申の線に沿って大都市交通の政策を考えておられるとすると、今回の国鉄の再建計画も、当然これとの関連というものがなければならないと思います、これ具体的にどういう関連があるのか、お答えをいただきたいと思います。
○田渕哲也君 昨年の都市交通審議会の答申によりますと、この昭和六十年の首都圏の人口は二千九百万人、四十年時点で二千万人、それから就業人口が一千四百万、それから就学人口が二百万、こういう数字が出ておるわけです。それから東京の都区部に流入する人口が、就業人口で二百九十万ないし三百二十...全文を見る
○田渕哲也君 この一兆七千億というのは、実は前に私が質問した質問に対する答弁としていただいた数字です。これには出ていないかもわかりません。  それから再建計画による国鉄の投資計画の中で、大都市圏輸送として七千億という数字がありますけれども、これと一兆七千億との関連づけというのは...全文を見る
○田渕哲也君 私が申し上げたいことは、再建計画にあらわれた国鉄の都市交通に対する取り組み方が若干弱いのではなかろうかという気がするものですから、この質問を申し上げておるわけです。一兆七千億というのは、大体首都圏だけでそれだけの投資が要るとされているわけです。もちろんこれは昭和六十...全文を見る
○田渕哲也君 一兆七千億の数字は、ちょっと私、議事録を忘れましたのであれですが、私の記憶によりますと、鉄建公団の改正法案、いわゆる私鉄に対する補助、建設の肩がわりをすると、その審議のときに当時の鉄監局長のお答えだったと思います。  そうすると、また一兆七千億は過小としても、その...全文を見る
○田渕哲也君 そうすると、再建計画の七千億の投資額は過小だと私は思うんですけれども、これはそうではないということですか。
○田渕哲也君 それから、先ほどの答弁の中で、これから鉄建公団がD線というものに力を入れていくというお話しです。ところが、四十八年度予算を見る限りでは、D線についての予算が昨年度に比べて四六%減となっております。ここらも非常にこれちょっとつじつまが合わないという気がするわけですけれ...全文を見る
○田渕哲也君 それから、大都市交通の中では私鉄というものがかなりのウエートを占めておることは事実だと思うんです。昨年鉄建公団法の改正によりまして、私鉄の路線建設も鉄建公団が行なうということになったわけですけれども、この場合の金利負担が六・五%というふうになっております。国鉄の場合...全文を見る
○田渕哲也君 それから、都市交通について基本的に考えなければならない点があると思うんです。これは単に運輸問題としての論議じゃなくて、都市計画との関係ですね。これは総合交通体系の中にも、基本的には都市機能の多角化、分散化を推進することが必要であると、こういうことが書いてあるわけで、...全文を見る
○田渕哲也君 いまおっしゃったように、私はこの事務所の人口の占める比率がだんだん大きくなってきていると思うんですね。工場等を幾ら規制しても、事務所がしり抜けになっておったのでは何にもならない。ところが事務所人口の制限ということは、前から言われているにもかかわらず、非常に具体化がお...全文を見る
○田渕哲也君 それから第二点は、都市が外側にどんどんふくれ上がっていくという問題があるわけですね。これをやはり防がなければならない。現在通勤圏というものも、交通施設がどんどんできるに従って、だんだん広がっているわけですけれども、これが実は非常に問題だと思うのです。特に住宅とか、団...全文を見る
○田渕哲也君 それから都市交通政策で、その基本的な第三点は、現在はあとから追っかけているわけですね。これはやっぱり先行投資的に考えなければならないと思うのです。東京ではもうすでに、首都圏では手おくれかもわかりませんけれども、あらかじめ通勤圏を設定して、あるいは住宅圏というものを設...全文を見る
○田渕哲也君 それから、この大都市交通のあり方として、いわゆるマイカー締め出し、大量交通機関優先というのが最近の課題になっておると思います。私はこれを否定するものではありませんけれども、もう少しこの問題を深く考えてみる必要があるのではなかろうか。  といいますのは、現在の大都市...全文を見る
○田渕哲也君 それは具体的にはどういうことになるか。結局、都市交通機関を整備するための税制とか、そういうものを考えるという意味ですか。
○田渕哲也君 事情所に対して、そういう課税をして徴収するという問題と同時に、私は通勤費の会社負担という問題があると思うのです。今度の案によりましても、かなりの値上げになります。その分が労働者の負担になるというのは、やっぱり納得がいかない。それからもう一つ、現在山手線にしても京浜東...全文を見る
○田渕哲也君 したがって、このようにどんどん通勤費が上がってくるという現状では、私は少なくとも大都市の企業については全額通勤費企業負担制というのを採用したらどうか、こう思うわけですけれども、この点はいかがですか。
○田渕哲也君 一般的には賃金課長の言われたとおりだと思いますけれども、大都市交通という観点から見れば、これはもう少し別の観点から考える必要があるのではなかろうか。やはり大都市交通に必要な資金調達とか、そういうことを考えなければならないわけですね。それが国鉄の場合なら全般の赤字に割...全文を見る
○田渕哲也君 私が言っておるのは、そのようにだんだん上がってくるわけですね。これは社会的に負担すべきものをだんだんなくしてきている。社会政策上いままで負担してきた分をなくしてきているわけです。そのなくしてきた分を労働者に肩がわりするのはいけない。肩がわりするんなら企業に肩がわりを...全文を見る
○田渕哲也君 これは先ほどの質的向上の問題とも関係があると思うんです。先ほど三木委員の御答弁の中で、現在冷房化率は二四%であるけれども十年計画で一〇〇%にするということを言われておりますね。私は十年もかかるというのはおそ過ぎると思うんです。現在の通勤の冷房のない状況を見たらまさに...全文を見る
○田渕哲也君 私が申し上げておるのはそのテンポをもっと速めてほしいということなんです。それから冷房だけじゃなくて暖房も必ずしも十分とは言えないと思います。たとえば京浜東北線にしても長いいすがありますね。暖房のきいているのはまん中の一カ所だけなんです、すわったときにあったかいのは。...全文を見る
○田渕哲也君 それから混雑率の問題ですが、先ほど三木委員に対する答弁では、何%ですか、目標は。一九〇%と言われたと思いますが、現在が二〇〇%ちょっとこえているぐらいでしょう。それが一九〇というのはあまり改善されないということですね。どうですか。
○田渕哲也君 昨年のこの審議会の答申では、六十年の目標で一五〇%ということが出ておるわけですけれども、これとの関連はどうなんですか。
○田渕哲也君 そこで私は、最初の大都市に対する投資計画が過小ではないかと申し上げたい点があると思うんですね。やはり昭和六十年、もう少しこれ改善してほしいと思うんです。できないならその大都市交通に対する投資額をふやしてでも、それをやるべきではなかろうかと思うんですが、投資額そのもの...全文を見る
○田渕哲也君 まあ、いろいろこれ理屈はあるでしょうけれども、今回の運賃値上げが国民に不評なというところはこういう点にあると思うんですね。運賃ばかりどんどん上がる、定期も上がる。それも会社負担してくれるなら自分は痛くないけれども、会社負担でないところもある。それにもかかわらず混雑は...全文を見る
○田渕哲也君 次に国鉄の合理化の問題についてお伺いをしたいと思いますけれども、外国の鉄道もやはり同じような問題をかかえておるわけですけれども、ただ外国の鉄道に比べて言えることは、日本の場合には合理化が非常におくれておるのではなかろうかと思うのです。これはこまかな点はなかなか私もわ...全文を見る
○田渕哲也君 それから輸送シェアの比較ですけれども、日本の場合には、ここ十年間ぐらいをとりましても、旅客の場合で一九六〇年で五一%のシェアを持っておったのが、七〇年では三二%と激減しております。西ドイツの場合を見てみますと、大体この間四五%前後で横ばいである。それから貨物について...全文を見る
○田渕哲也君 それから日本の場合、特に貨物が問題視されているわけですけれども、貨物に対する設備投資というものがいままで少なかったのではなかろうか、旅客優先ではなかったのだろうか。これはこの数字を見ましても、大体旅客の投資額の半分ぐらいしか貨物には投資していない、この点はどうですか...全文を見る
○田渕哲也君 それから再建計画では、十一万人の人員削減ということを出しておられますけれども、この削減の要員といいますか、いまの仕事そのものは変えずに合理化によって削減するのか、あるいは事業というものを若干整理縮小して削減するのか。どういう要員で、どれが、どの部分ぐらいになるかとい...全文を見る
○田渕哲也君 それから定年延長と週休二日制は、大体時代の流れだと思いますけれども、そういう要求は織り込み済みで十一万人の計画を立てているわけですか。
○田渕哲也君 現在は定年制というのはあるわけですか。
○田渕哲也君 そうすると、労働協約ではないけれども、説得して無理やりやめさせるということですか。
○田渕哲也君 世間の定年が現在では五十五歳が大体五十七歳ぐらいに延びる傾向があります。それから平均年齢がどんどん伸びておりますから、近いうちにこれは六十歳ぐらいになるおそれがある。再建計画は十カ年計画ですから、十年の間にかなりの変化があるだろうと思います。だから、それを全然考えな...全文を見る
○田渕哲也君 他の企業ですね、特に関連の深い私鉄との比較において、平均賃金、平均年齢の比較はどうなっておりますか。
○田渕哲也君 いまの御答弁によりましても、平均年齢は大体五歳ぐらい高くて、賃金ベースで一万円ぐらい違うということですから、いまの日本のような年功賃金でいうと、それほど国鉄が高いとは言えないと思います。高いとは言えないけれども、平均年齢が高いから賃金コストとしては高くつく、これが月...全文を見る
○田渕哲也君 こういう点、非常に問題だと思いますが、いまの定年制の問題だけでは非常に消極的なやり方だと思うのですね。ことばをかえれば、一種の年寄り首切り制だと思うのです。これをもっと前向きに解決するために、事業範囲を拡大をして、国鉄がもっと他分野に手を出して、そちらへ配置転換をす...全文を見る
○田渕哲也君 事業範囲の拡大は、これはなかなかむずかしいというお話でしたけれども、もう少しこれは積極的にやっていただける方法はないものでしょうか。というのは、国鉄の赤字の問題というのは、一つはこういう年齢構成が高いという点も原因となっておるわけですね。だからそれを放置したまま、赤...全文を見る
○田渕哲也君 私は、こういう問題がむずかしいのはわかりますけれども、問題は、これに対する政府の力の入れ方いかんだと思うのですね。むずかしいからといって消極的ならば、これはなかなか進まないと思うのです。最近個人でも脱サラとか何とかいって、四十過ぎれば職業をかえようかというようなこと...全文を見る
○田渕哲也君 磯崎総裁は去年マル生運動が非常に問題になって以来、いろいろこういう論議が出ていたわけですけれども、生産性向上運動の再開ということ、それから機構の簡素化、学閥打破による人事刷新、乗客サービスの質的向上、こういうことをやると言われておりまして、その後これはどうなっており...全文を見る
○田渕哲也君 この中で、生産性向上運動の再開は去年やると言っておられたんですが、それが延びた原因は何ですか。
○田渕哲也君 これは運賃値上げは財政再建法が通る通らないということと別問題だと思うのですがね。やはり国鉄自体で、そういうふうな努力がされるということが、一方では運賃の値上げについて国民の理解が得られることになると思うのです。運賃の値上げが通らなければできないというのは、私には理解...全文を見る
○田渕哲也君 私はマル生運動その後の経過というものについて若干疑問を持っているわけです。もちろんこのマル生運動のやり方については、いろいろ国会でも問題が指摘されました、また中労委でも指摘をされたとおり、やり方は誤りだったと思います。しかし生産性向上なんていうことは当然のことだと思...全文を見る
○田渕哲也君 次に順法闘争について質問をしたいと思います。  最近は国鉄の順法闘争に対する国民の世論の批判が高まっております。しかし、この順法闘争の状況を見てみますと、年々エスカレートしてくる。これは件数においても、それから処分者数もまたふえてきておるわけですね。この順法闘争に...全文を見る
○田渕哲也君 この順法闘争の目的を調べてみますと、たとえば運賃値上げ反対、ベトナム反戦、それからスト権奪還、きわめて政治的なものがあるわけですね。これは極端に言うならば、国鉄の使用者側に要求しても解決のつかない問題であって、こういう政治的な問題がかなりあります。それからもう一つは...全文を見る
○田渕哲也君 それから昨年、処分の軽減をやられましたですね、その効果はどうなんですか、効果はあがったのか、あがっらなかったのか。
○田渕哲也君 昨年処分の軽減をされたときに、これから大量処分またその抗議の順法闘争、こういうような悪循環を断ち切るんだというようなことも言われたと思います。ところがことしの八月四日に一万四千八百四十人の大量処分をやられているわけですね。それからそのあと、また抗議の順法闘争が行なわ...全文を見る
○田渕哲也君 結局あまりたくさん処分すると処分しきれなくなるわけですね。それで適当なところで御破算にせざるを得なくなる。それでまた大量処分してまたそれを繰り返す。こういうものは決して労使関係の改善につながらないと思うんです。それで処分しきれなくなるような大量処分することに意味がな...全文を見る
○田渕哲也君 私は、いまの順法闘争の問題は職場においても順法闘争が悪いという意識がないと思うんです。順法闘争をやる組合のほうが、あるいは勢力関係において強いからかもわかりませんけれども、やらないのが悪いんだと、そういう空気が職場にある限りは、これは大量処分をやっても何ら意味がない...全文を見る
○田渕哲也君 それから今度は、またちょっと話題が変わりますけれども、国鉄のいわゆる外部に対する発注の方式に非常に問題があると思うんです。私が調べた範囲では非常に随契が多いわけですね。全契約数のうちの八二%が随契である。公開競争契約は一六%、指名競争契約は二%、八二%は随契でありま...全文を見る
○田渕哲也君 次に鉱石運賃の問題についてお伺いをしますけれども、昨年の九月に鉱石については公共政策割引が廃止されました。これは六・五%。今回の改定で三級から新等級の二級に格上げされました。それから一般率のアップが二五・四%、合計しますと、等級の改定と賃率アップだけで二九・二%。昨...全文を見る
○田渕哲也君 鉱石の場合はちょっと特殊性があると思うんですね。一つは、国鉄に対する依存度が非常に大きいから運賃を上げても他に転換する可能性がきわめて少ない。だから今回一五%増収を目的とするならば鉱石の場合は二五%も上げなくてもいいじゃないかという論議もされると思います。  それ...全文を見る
○田渕哲也君 これは等級の基準というのは何できまったわけですか。製品の価格とか、そういうものですか。
○田渕哲也君 トン当たり価格の高いもの安いもの、それだけの条件できめているわけですか、ほかの要素は一切入れずに。
○田渕哲也君 その場合の基準か何かあるわけですか。
○田渕哲也君 鉱石の場合はそれには該当はできないわけですか。
○田渕哲也君 日本の鉱山の場合は非常に規模が小さくて、通産省のほうで補助——探鉱資金とかいろいろ補助をもらっているが、補助の金額は大体十億円余りですね。今回の運賃値上げによる負担増は十三億円になるわけです。だからきわめて運賃の占める比率がいかに高いかということがこれでわかると思う...全文を見る
○田渕哲也君 ちょっと速記をとめてください。
○田渕哲也君 次に、新幹線の問題で少しお伺いをします。新幹線の建設計画は次々にできておるわけですけれども、新幹線の投資の基準というものはどうなっておるかお伺いします。
○田渕哲也君 いまの基準というのは、きわめて抽象的で、そういうものが判断の基準としても、具体的にちょっと当てはめにくいと思うんです。それで新幹線を建設する場合の資料として、鉄道建設審議会に出される資料としましても、断面交通量とか、投資効率とか、収支とか、現在線の関係とかいろいろあ...全文を見る
○田渕哲也君 そうすると、私はその鉄道建設審議会の審議がいかにもおざなりであるということを前の質問の際に指摘したわけです。そこにいろんな資料も出して検討されておると言いますけれども、それを判断する根拠は何もなくて、審議のしようがないと思うのです。たとえば平均断面交通量という数字も...全文を見る
○田渕哲也君 私はそこに非常に大きな問題があると思うんですね。何でもかんでも数字できめられるというものはなかなかむずかしくて出せないと思うのです。しかし総合的に判断する場合の一つの根拠として、断面交通量もあれば投資効率もあるし、収支もあれば、在来線との関係もあるし、あるいはそれが...全文を見る
○田渕哲也君 もちろん私は、この数字だけでいい悪いをきめるべきだということを一つも言ってないわけです。この数字も一つの要素である以上は、判断の基準があるだろう。たとえば福岡と鹿児島の間は断面交通量は二万六千人にすぎません、投資効率は〇・二六、収支においてはかなり長期間赤字だという...全文を見る
○田渕哲也君 私はね、国鉄が独立採算制でやる以上は、そんないいかげんな判断で新線がきめられたらおかしいと思うのです。やはりいやしくも一つの投資をして多額の金をつぎ込んで、それがどれだけの投資効率があり、どれだけの採算がとれるかということが重要な要素になるわけですね。それ以外の要素...全文を見る
○田渕哲也君 いま大臣の答弁の中で、各委員がそれぞれ判断されると言われましたけれども、鉄道審議会の審議というのは、私は実質的にはきわめて空疎なものだと思うのです。この間も指摘いたしましたように、福岡−長崎間の新幹線の審議はわずか四十分ぐらいでしょう。それでしかもその発言の議事録が...全文を見る
○田渕哲也君 私は、これは国鉄が独立採算制でなければ、国民が納得するなら、その赤字を国民の税金で埋めようという前提に立っているならいいと思いますよ。ところが一応独立採算制でやって、赤字になれば運賃値上げで国民はしわ寄せを受けるわけですから、だからやっぱり民間の企業でも、もっと設備...全文を見る
○田渕哲也君 私は言っておることに非常に大きな差があると思うんですね。大臣の言われるのは総合的に判断するということで何もかもうやむやにしておる感じなんです。公共的なものだから採算とかいろいろなことも要素だけれども、それ以外の要素もあるから、何かうやむやになっているという感じですね...全文を見る
○田渕哲也君 私は九州の新幹線をやめろと言っているわけじゃないのですよ。この数字がこういうふうにあらわれておるから、これはどういう意味なのかわからないから聞いておるわけなんです。どういう意味かわからないのに、いいのか悪いのかもわからないから聞いておるわけです。その聞いておるのに対...全文を見る
○田渕哲也君 終わります。
09月17日第71回国会 参議院 本会議 第34号
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○田渕哲也君 私は、民社党を代表して、国有鉄道運賃法及び日本国有鉄道財政再建促進特別措置法の一部を改正する法律案並びに米田議員の修正案に対し、反対の討論を行ないます。  反対の理由の第一は、国鉄運賃の値上げが最近の異常な物価上昇にさらに拍車をかけるおそれがあるからであります。 ...全文を見る
09月22日第71回国会 参議院 議院運営委員会 第34号
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○田渕哲也君 私は民社党を代表して、防衛二法並びに筑波大学法案の本会議上程に対する反対の意見を申し述べたいと思います。  去る二十日に議長から出されました両法案の取り扱いについての要請をわが党は受諾いたしました。この受諾の趣旨はすでに明らかにされておるとおりでありますけれども、...全文を見る
12月05日第72回国会 参議院 本会議 第3号
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○田渕哲也君 私は、民社党を代表して、総理の所信表明演説並びに大蔵大臣の補正予算に関する演説に対して質疑を行ないたいと思います。  まず第一に、田中総理の政治責任についてただしたいと思います。  現在、深刻な物価高に加えて、中東戦争に端を発した石油危機は多方面にわたって物不足...全文を見る