田渕哲也

たぶちてつや



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田渕哲也の1985年の発言一覧

開催日 会議名 発言
02月26日第102回国会 参議院 農林水産委員会 第4号
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○田渕哲也君 大臣の所信表明につきまして、二、三の点について質問をしたいと思います。既に質問のあった事項は、重複を避けて省きたいと思います。  まず初めに、我が国の農林水産業は非常に厳しい状態の中にあるわけでありますけれども、現在抱えておる困難な諸問題について、大臣はどのような...全文を見る
○田渕哲也君 大臣の挙げられた諸問題の中で、行財政改革の問題があります。これは所信の中でもその推進について触れられておるわけでありますけれども、農林水産政策と行財政改革の関連についてどう考えるか、お尋ねしたいのであります。  これは補助金を見ましても、五十八年、五十九年、六十年...全文を見る
○田渕哲也君 それからもう一つの点は、やはり貿易摩擦、経済摩擦の激化に伴う諸外国の農産物の市場開放の要求というものがあるわけです。これもますます強まりこそすれ、なくなることはないわけでありますけれども、これについてはどういう対処をされるのか、お伺いします。
○田渕哲也君 それから、大臣の所信の中に、食糧の安定供給のために総合的な自給力の維持強化が肝要と述べられております。ところが、我が国の農産物の自給率は年々低下するばかりであります。これは午前中の質問のとおりでもあるわけでありますが、食用農産物の総合自給率は五十八年で七一%、カロリ...全文を見る
○田渕哲也君 そうすると、現在、自給率が低くても潜在的な自給力があればいいというのがその趣旨ですか。
○田渕哲也君 私は、前々から、食糧の安全保障のためには現在の自給率だけを目安にしても、それは必ずしも効果が上がるとは限らない。そういう意味で、この自給力という表現の方が正しいのではないかと思うのでありますけれども、しかし、食糧の安全保障の観点から考えると、私はもしそういう非常事態...全文を見る
○田渕哲也君 いずれにしても、この自給力を持つということは非常に重要なことだと思います。  ただ、先ほど出てきました行財政改革において、補助金カットとか、いろいろの構造改善に対する問題にしても補助金が減っていくというようなこと、これは自給力の向上とは逆行する問題ではないかと思い...全文を見る
○田渕哲也君 それから、現在、自給率が非常に低い状態ですけれども、こういう状態ではもし万一のことがあれば、すぐ役に立つのは何といっても備蓄だと思うのです。だから、ある程度の備蓄は持っていなければならないと思いますが、この備蓄政策についてどのようにお考えですか。
○田渕哲也君 大臣の所信の中で、特に力点を置く項目として次のことが挙げられております。  まず第一は、生産性の高い、土台のしっかりした農林水産業の実現、第二は、バイオテクノロジー、ニューメディアなどの先端技術の開発、普及による魅力ある農林水産業を築く、第三は、意欲と生きがいを持...全文を見る
○田渕哲也君 農業のみならず、どの産業でも共通した問題だと思いますけれども、やはり生産性の向上あるいは技術の開発、あるいは意欲と生きがいが持てるような状態、こういうことをつくり出すには、政府の過剰介入を排して自主的な創意工夫、あるいは自由な営農活動、競争原理の導入、こういうことが...全文を見る
○田渕哲也君 もちろん、どのような政府の介入も、その意図というか、動機というものは悪かれと思ってやっているわけじゃないので、こうした方がいいと思ってやっているわけですけれども、そういうものがたくさん積み重なってくると、必然的にそれがだんだん自主性を阻害していくということになりがち...全文を見る
○田渕哲也君 今、融資のお話が出ましたけれども、所信の中でも「農業者の自主的な創意工夫に基づき、経営基盤の強化を図るため、農業改良資金制度を再編拡充」すると述べられております。これは臨調の最終答申の中で「市場原理の活用等による効率化を図るため、補助から融資への切換え等助成方法をで...全文を見る
○田渕哲也君 生産性を向上するために、特に土地利用型農業の場合には規模拡大が重要だと言われております。ところが、我が国の農業の場合にはこれがなかなか進まない。構造改善が進まぬ理由はどこにあるか、お伺いしたいと思います。
○田渕哲也君 今のお答えの中で、地価というのが非常に問題だと思いますが、最近農用地区では地価の上昇が非常に落ちついておると言われますが、市街化区域ではむしろ非常に高い伸び率を示しておる。そして、農用地区の地価にしても十アール当たり田んぼで百六十万円というようなことですから、農業を...全文を見る
○田渕哲也君 最後に、農水省開発のハイブリッド米についてお伺いをしますけれども、先日、稲のF1種子の登録を出願したということが報道されておりましたけれども、開発の現状、それから実用化の見通し、それからこれが我が国の稲作に与える影響等について、お伺いをしたいと思います。
03月28日第102回国会 参議院 農林水産委員会 第7号
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○田渕哲也君 大分時間も経過しておりますし、それから前の委員の方が質問された点もありますので、できるだけ重複を避けてお伺いをしたいと思います。  まず初めに、我が国の果樹農業の問題点について大体どういうところが問題点なのか、お伺いをしたいと思います。
○田渕哲也君 日本の果樹農業は非常に規模が零細であると言われておりまして、しかも規模の拡大というのが余り進んでおりません。農業センサスにある資料を見ましても、十五年ぐらい前から見ましてもほとんど進展していない。この理由はどこにあるわけですか。
○田渕哲也君 この規模拡大が進む見通しはありますか。
○田渕哲也君 これからの時代の特色は国際化だということが言われておりますが、私は、現在農業に限らず工業においてもすべての面で国際化、それから門戸開放ということが要求されてきておるわけであります。特に果樹農業の場合、これにどう対応していくかというのは、やはりこれからの重要な課題では...全文を見る
○田渕哲也君 私は、果樹農業が日本にとって重要産業であるということは否定しません。これは重要産業である、守っていかなくてはならない、守り方の問題なんです。形の問題だと思うんです。だから、国際的にいつまでもそういうことで通用していけばそれでいいわけです。ところが、実際にはどんどんど...全文を見る
○田渕哲也君 今、説明されたとおりですが、大ざっぱに見ると、国内需要は大体横ばい、停滞、それから国内生産も大体横ばい、停滞、そういう中で輸入は果汁まで含めますと漸増の傾向にある。それから、これから先の見通しもそういう傾向になりそうだと。そうすると、やっぱり国内生産というものは生産...全文を見る
○田渕哲也君 総理府の家計調査年報、昭和五十八年の調べによりますと、所得による分類で見ますと、やはり第五分位、所得の高い人たちの購入数量は第一分位の人に比べて量は一・六倍。ところが、価格で見ますと単価は余り変わらないんですね。百グラム当たりの価格は所得の低い人も高い人も余り変わっ...全文を見る
○田渕哲也君 それと先ほど貿易摩擦のお話をしましたけれども、貿易摩擦は私は果実の場合ミカンとオレンジに限らないと思います。なぜかと言うと、きょうの果物は何を買おうかという予算が大体決まっているわけですから、先ほど大臣も言われましたけれども、子供はミカンを買わずにバナナを買う。それ...全文を見る
○田渕哲也君 時間が余りありませんから最後の質問ですけれども、私は輸出ということをもっと真剣に考えるべきではないかと思うのです。現在温州ミカンとかナシ等は輸出がかなりされておるわけでありますけれども、やはり果実というものの性格上、私は本来保護主義には余りなじまない。やはり自由貿易...全文を見る
○田渕哲也君 終わります。
03月30日第102回国会 参議院 予算委員会 第17号
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○田渕哲也君 まず、大蔵大臣にお伺いします。  財政再建のアウトライン、やや長期的な観点からのアウトラインというものをお示しいただきたいと思います。
○田渕哲也君 定量的なものを余り長期にわたって出すことが困難なことはよくわかるわけです。私はもう少し抽象的でも構わないと思うのですけれども、例えば臨調の基本答申の中に財政についていろいろ基本的な問題が触れられております。これは例えば当面の財政再建とか中期的にはどうとか長期的にはど...全文を見る
○田渕哲也君 この委員会でも瀬島龍三参考人等からいろいろお伺いをしておるわけですが、当面はという時期は、これは六十五年にこだわらない。具体的には政府や国会が決めるべき問題だということを言われております。これについて大蔵大臣はどういうめどを持っておられますか。
○田渕哲也君 当面とか中期的にはとか長期的にはという言葉で書いてあるわけですけれども、これについて大まかなめどがなければ、この基本答申に書いてある考え方というものは守れるわけがないわけであります。大蔵大臣は財政の責任者として大体どの程度のめどを持っておられるのかお聞かせいただきた...全文を見る
○田渕哲也君 今の御答弁の中で、当面とは大体六十一、二年かなというふうなお話があったわけですが、そうすると増税なき財政再建はそれまでで、六十一、二年が過ぎれば増税をやろうという意図ともとれるわけですが、この点はどうですか。
○田渕哲也君 臨調の答申を見ますと、増税なき財政再建の項にこういうことが書いてあります。「特例公債依存からの脱却は、昭和六十年度からの本格的な公債の元本償還の時期を控え、今後の社会・経済情勢の変化に的確に対応できる財政の体質をつくり上げるためにも喫緊の急務であり、「増税なき財政再...全文を見る
○田渕哲也君 そうしますと、六十五年をめどとした特例公債の削減、発行をゼロにするという目標まではやっぱり増税、いわゆる新たな税制、租税負担率を上げるような新たな措置はとらないという解釈をするのが私は妥当ではないかと思いますが、いかがですか。
○田渕哲也君 そうすると、赤字国債脱却まではいわゆる臨調答申に言う増税なき財政再建は貫くということですね。
○田渕哲也君 それから、「中期的にみて」というところに行政サービスと国民負担の関係があるわけです。これは「適度の経済成長率が維持されていることを前提に、」というのがありますが、「国の一般会計歳出の伸びは、名目経済成長率以下とする」、同時に「一般政府総支出の対国民総生産(GNP)比...全文を見る
○田渕哲也君 それと、それに続いて「長期的には」というのがあるわけですけれども、ここで、これは「社会保障関係の費用増大への対応が重要である。」、だから租税プラス社会保障移転費で、つまり国民負担というものは上がらざるを得ない。ここで初めて増税的な要素が出てくるわけです。これも「社会...全文を見る
○田渕哲也君 社会保障負担率、これの長期的な見通しについてどう考えておられますか。これは大蔵大臣に聞けばいいのか、厚生省にお聞きすればいいのかわかりませんが。
○田渕哲也君 ちょっと低過ぎるように思うんですね。例えばこの中で一番ふえる要素は年金ですけれども、厚生年金のあれが改正になりましても、昭和九十年ですか、現在より保険料は約三倍近くなる、二・八九倍になる。それから、共済保険の場合どうかというと、これも将来どのように改正されるかという...全文を見る
○田渕哲也君 二倍程度になるとしましても、約六割のものが二倍になるわけですから、全体でも一・三倍ぐらいになるわけですか。臨調答申では「二十一世紀初頭には二〇%程度に達すると予想されており、」と書いてありますが、これとの関係はどうですか。
○田渕哲也君 いずれにしましても大体一・五倍、それから臨調答申では二十一世紀初頭で二〇%程度ということになるわけであります。大体一六、七%ないし二〇%というところではないかと思いますけれども、そうしますと現在の租税負担率を加えますと、これが全然上がらないで二五・二%がそのまま推移...全文を見る
○田渕哲也君 そういうことを長期的に考えましても、六十五年までの見通しを立てるに当たってもやっぱり歳出の伸びをできるだけ抑えるということが大事だと思います。仮定計算例では〇%、三%、五%というふうにありまして、〇%の場合は要調整額はなくなって、それを埋めるための増税も不要になる。...全文を見る
○田渕哲也君 非常に難しいというお話ですが、具体的にどういう問題が起こってくるでしょうか、〇%を目標にして予算を組んだ場合に。
○田渕哲也君 大蔵大臣は、財政再建に当たって歳出削減か増税か、あるいはその組み合わせか、これは国民の選択によるということをしばしば言われております。ところが、その中身が明らかでないと国民も判断のしようがないわけです。〇%ならこうなるのだ、こういう不都合が生ずると、あるいは五%にし...全文を見る
○田渕哲也君 つまり、国民のコンセンサスが増税はノーだと言っている限りは守らざるを得ないということですね。やっぱり歳出カットをせざるを得ない。私は歳出カットも非常に厳しいと思いますけれども、ある程度発想の転換ということがないと、現状の発想のままで一律マイナスシーリングとかなんとか...全文を見る
○田渕哲也君 私は、今までの政府の答弁その他を聞いておりますと、本当に増収をもくろむものか税制改革を目指すものか、その辺があいまいな点があると思うんです。税制改革を本気にやろうとするならば増収と税制改革をはっきり分けた方がいい。アメリカの財務省の税制改革案というのはそうなっており...全文を見る
○田渕哲也君 もともと発足が、何となくもう取るところがないから大型間接税だというようなところから始まったのはやや誤りであった。やっぱり税制改革と増税とははっきり別である、今の税体系にこういうひずみがあるからこれをこう直したい、それから増税を改めて必要な時期に必要なことをお願いする...全文を見る
○田渕哲也君 第一義にという言葉が入ってくるからややこしくなるのです。全くありません、増税が必要なときにはお願いします、別個提案しますと言われたら、これは非常に進むと思うのですが、いかがですか。
○田渕哲也君 税の改革も別に学者の論議だけじゃないわけで、税をどういう形で払うというのは国民が払うわけですから、学者の意見は参考にしてやっぱり国会を通じて決めるわけでありますから、その決める論議のときにこの二つをはっきり分けた方がいい。何となくこれは増税のための路線だということが...全文を見る
○田渕哲也君 やはりこれは、直接税と間接税とはGNPに占める租税弾性値が違うわけです。直接税の方が高い。だから、ほっておくと直接税がどんどん重くなるわけであります。言うならば、物価調整減税とかいろんなことを今まで野党も労働組合等も要求してきましたけれども、そういうことをやらずにほ...全文を見る
○田渕哲也君 それから、もう一つ言われておりますことに所得税の累進性が非常に高いということがありますが、これもシャウプ勧告のときに下げたわけです。八五であったものを五五%に下げたのです。ところが、その後これをどんどん上げてきておるわけです。二十八年に六五%、三十二年に七〇%、三十...全文を見る
○田渕哲也君 これは、シャウプ勧告に言われた富裕税とか、あるいは所得の包括課税、それが実施できなかった、だから、その代替として所得の多い者にたくさんかけようということになったのだと思うのです。したがって、これを下げるという論議は当然あるわけですけれども、そうすると、この資産課税と...全文を見る
○田渕哲也君 私は、今まで政府が言われておることは、とにかく大型間接税の導入ということと、それから所得税の累進税率を下げる、この二つが非常に強く表面に出ておるわけです。ところが、この二つが出るというのは非常におかしい。なぜならば、大型間接税も逆累進性が非常に高い。それに、さらに所...全文を見る
○田渕哲也君 それから、今一般に言われておる税の不公平の問題、クロヨンの問題があります。こういうものを生じた原因は何とお考えですか。
○田渕哲也君 私は、クロヨンという問題が生じ、さらにそれがいつまでも是正されない原因は、まず政府当局者、大蔵大臣がなかなかその存在をお認めにならないことである、そこに大きな原因があると思いますが、いかがですか。
○田渕哲也君 私は、世上でもあれだけ騒がれておる、それから実際税を払っておる者自身からもそういう声が非常に強く出ておる。それにかかわらず、立場としてそういうことが言えないとか、大部分の人は正常に納めておられるとかいうことを言っておられるからこれがよくならないと思うんですよ。不公平...全文を見る
○田渕哲也君 それは私もそう思いますけれども、それにしても非常に高過ぎる。それから、実調率をもっとふやせば、総額とすれば、さらにこの金額は膨れていくだろう。例えば、個人申告所得の実調率は四%だから、個人申告所得の脱税が一千億余りもありますけれども、それの二十五倍あるとは言いません...全文を見る
○田渕哲也君 時間がなくなりましたので、最後に、貿易摩擦の点を若干触れたいと思います。  現在の貿易摩擦というのは、非常な危機的な状況に来ておると思いますが、五月のボンサミットでも日本は、日本の黒字がやり玉に上げられる、それから、日米間の非常に険悪な状態、これに対してどのように...全文を見る
○田渕哲也君 対米自動車輸出規制の問題について通産大臣にお伺いしますが、アメリカの政府が求めていないのにあえて行う理由はどこにありますか。
○田渕哲也君 従来と違ってアメリカの政府は要請していないけれども、日本の政府が自主的にやったということだけに、いろいろ問題が起こることが考えられる。  一つは、これはガットの精神に反するという攻撃が出ないか。それから、アメリカの独占禁止法の違反ということで消費者から訴えられない...全文を見る
○田渕哲也君 一年限りということは、来年からは全く撤廃されるわけですか。
○田渕哲也君 アメリカの大統領はこの報道に接して非常に失望したという記事が出ておりましたけれども、この点はいかがですか。
○田渕哲也君 貿易摩擦をやっぱり抜本的に解消するためには、何といいましても収支のアンバランスということの改善策をしなくてはならない。そのためにとるべきことは内需の拡大が大事だと言われておりますが、現状においてとり得る内需拡大策というのはどういうものがありますか。
○田渕哲也君 建設省の資料として、一定限度の建設国債の発行は非常に重要である……
○田渕哲也君 これは財政再建にそんなに影響を及ぼさないという資料が出ております。この点についてどう考えられますか。
○田渕哲也君 終わります。時間がなくて経企庁並びに総務庁に質問ができませんでしてどうも恐縮でした。(拍手)
04月02日第102回国会 参議院 農林水産委員会 第8号
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○田渕哲也君 農林水産関係予算に対する説明によりますと、農林水産関係予算は対前年度比で四・六%減、極めて大幅な削減であります。そして、この傾向は近年連続して続いておるわけでありますけれども、これからの見通しはどうですか。財政事情はまだまだ厳しい状態が続くわけですけれども、このよう...全文を見る
○田渕哲也君 当然、担当部署とすれば必要な予算は確保するという努力はされるでしょうけれども、見通しとすれば、私はかなり厳しい状態が続くと思うんです。  そこで、やはり私は財政と農政とのかかわり合いというものの発想を変えていかなくてはならないのではないかと思うわけであります。 ...全文を見る
○田渕哲也君 今挙げました三つの例は、たまたま会計検査院とか行政監察局の指摘によるものでありますけれども、ほかにもこのようなものがあるのかどうか、農林水産省としては把握しておられますか。
○田渕哲也君 やはり五百以上のたくさんの補助金があるわけですから、これは一つ一つ洗っていけばそれなりに問題のあるものもあると思うんです。会計検査院や行監局から指摘されるまでもなく、まず農水省自体がそういうものを見直し、そして同じ金額の金を使うにしても、より効果の上がる方法を考えて...全文を見る
○田渕哲也君 補助金の数が多いということは、それなりの必要性があってできたものとは思いますけれども、やはり多くの面で政府の介入を受けるということとつながっていくわけでありまして、これがいわゆる農業の自主性を損なう。だから、融資への切りかえということも言われておるわけです。補助から...全文を見る
○田渕哲也君 農水関係の予算が減ったとか補助金が減ったといいましても、農水関係予算は三兆三千億円に上りますし、補助金も二兆円規模の補助金ということになっておるわけです。ただ、この効果がどれだけ上がっておるかということになると非常に疑問があるわけであります。特に、日本の農業の欠点と...全文を見る
○田渕哲也君 それぞれの説明については理由があるわけでよく理解できるのですけれども、問題は、例えば構造改善の問題にしても、構造改善のための予算というのはかなり長年にわたってたくさんの予算を使っておる。ところが実際に、じゃ土地利用型農業の構造改善が進んでいるかというと、遅々として進...全文を見る
○田渕哲也君 私は、基盤整備事業にしてもそれがそれほど、それなりに効果を上げていないというのはやっぱり投資効率が非常に悪い。悪いというのは、規模の拡大が進まないから投資効率が悪くなっているわけで、だから基盤整備とか、そういうことだけで構造改善が進むものではないと思うんですね。やっ...全文を見る
○田渕哲也君 それから、米の利用の多角化といいますか、他用途化といいますか、既に他用途米と言われる加工米、あるいは最近は純米酒ということで酒用あるいはえさ米、そういうこともいろいろ検討されておるわけでありますけれども、これについてどういう方針を持っておられるのか、お伺いをしたいと...全文を見る
○田渕哲也君 それから、今年度の予算はバイオテクノロジーの関係に非常に重点を置かれたということでありまして、私はこれは非常に重要なことだと思います。しかし、このバイオテクノロジー関係は他の省庁でもいろいろ考え研究し、また予算もついておるわけでありまして、例えば厚生省あるいは科学技...全文を見る
○田渕哲也君 各省庁で目的が違うというのはこれは当然だと思いますけれども、しかし、新しい研究とかジーンバンクとか、そういう意味ではかなり共通部分というのができるのではないかと思いますね。ややもすれば縦割り行政で、そういうものを全く別々に関連なしに進めるということが多いわけですけれ...全文を見る
○田渕哲也君 この情報網の整備ということでは郵政省ではテレトピアの構想、それから通産省ではニューメディアコミュニティーの構想等があるわけです。これらとのかかわり合いとか分野というのはどうなりますか。
○田渕哲也君 次に、林業政策についてお伺いをしたいと思いますが、本年は「国際森林年」であり、大臣も所信の中で森林政策の重要性を述べておられるわけであります。  我が国の森林、林業の現状、問題点、その打開策についてまずお伺いをしたいと思います。
○田渕哲也君 経済同友会が過日、「二十一世紀に架ける緑のニュースキーム」という副題で、主題は日本の森林、林業の総合政策を求めて、こういう提言をやっております。この考え方の中で、特に注目すべき点は、森林を単に木材を生産するフローの視点からだけではなくて、緑の自然資源として、また林産...全文を見る
○田渕哲也君 例えば国有林野事業についても多額の累積債務を抱えておるわけですが、これもただ単に収支のつじつま合わせでなくて、幅広い面から森林の機能というものを保全する、そういう役割をもっと評価する必要がある。また、国政上においても、林政の位置づけをそういった面から明確にすべきだと...全文を見る
○田渕哲也君 具体的には、先ほどお話も出ておりましたけれども、水資源の受益者負担、それからアメリカの例に見られるような自然公園の利用税、こういう受益者負担を何らかの形で実現をすべきではないかと思います。最近の新聞記事では、建設省ではダム建設や河川改修のための財源として水資源利用税...全文を見る
○田渕哲也君 次に、食管制度について若干質問をしたいと思いますが、先般山形県の穀物販売業者がやみ米を売買したということで問題になっております。食管外流通米は大体百万トンないし百数十万トンと言われておりますけれども、実態はいかがですか。
○田渕哲也君 いずれにしても、このやみ米というもの、大体統制すればやみができるというのはこれは自然の法則でありまして、むしろやみ米があるがために米の流通が潤滑にいっておるんだという見方もされるわけであります。やっぱり需要者の欲しいところに欲しい物が行くという役割を果たしておるとい...全文を見る
○田渕哲也君 最近、レーガン大統領が新農業法案というのをアメリカの議会に提出いたしました。その中身は、価格支持制度の縮小あるいは農業に対する融資条件の改定、減反の廃止あるいは補助金の整理など、政府の介入を減らして市場原理による競争力強化をねらったものだというふうに言われております...全文を見る
○田渕哲也君 一言だけ、最後に大臣に。  私は、これもやっぱり農産物の自由化の方向、そういう方向の圧力が国際的に高まる一つの要因になると思うんです。だから、日本の農業政策もやはり国際的な競争力をできるだけつけていくという方向で努力をすべきだと思いますが、大臣の決意を聞いて終わり...全文を見る
04月12日第102回国会 参議院 農林水産委員会 第12号
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○田渕哲也君 蚕糸価格安定法は、二十七年の一月一日から施行されて、その後、幾多の変遷を経ながら過去八次にわたる改正が行われて今日に至っておるわけであります。そして、それぞれの時代でそれなりの役割を果たしてきたと思いますけれども、現在の繭糸価格安定制度の今日における意義と役割につい...全文を見る
○田渕哲也君 現在の我が国の蚕糸業あるいは絹織物業、こういうものをめぐる情勢は非常に厳しいわけであります。これは絹需要の減退ということが一つあります。それからもう一つは、外国からの輸入圧力、これは言葉をかえて言うと国際競争力という問題だと思います。果たして今のこの制度でこういう厳...全文を見る
○田渕哲也君 私は、基本的にはやはり需要の拡大が果たして実現できるかどうか、それから外国との競争に勝てるかどうか、この二つが決め手だと思うんです。もちろんこれは全く外国からの輸入を閉鎖して全くそれを禁止する、それから価格補助を出して安くみんなに買えるようにする、そういう制度でもあ...全文を見る
○田渕哲也君 私は、フォーマルなものは減ってないけれどもカジュアルなものが減ってきておる、ここに一つの問題のポイントがあると思うんですね。なぜフォーマルのものは減らないけれどもカジュアルのものは減ってきておるか、もっとも生活様式の変化というとともあるでしょうけれども、私はやっぱり...全文を見る
○田渕哲也君 それと、もう一つのポイントである国際競争力の回復の見通しは果たしてあるのかどうか。足腰の強い養蚕、中核的養蚕農家の育成ということを言われますが、具体的な構想と施策を示していただきたいと思います。
○田渕哲也君 先ほど価格の安定を図って健全な蚕糸業の育成を図るという言葉がありましたけれども、この価格安定制度というのは、ほかに価格の下支え機能というものもあると思うんですけれども、この点はいかがですか。
○田渕哲也君 そうすると、基本としては価格の下支え機能ではなくて安定機能である。異常な変動を防止するというのが基本的な目的ですか。
○田渕哲也君 そうしますと、私は例えば日本の養蚕農家が期待するものとかなりずれがあるのではないかと思うんですね。それで私は、もともととの価格の下支え機能というのは、究極的にそんなに果たせるものではないという気がするわけです。なぜなら、これは自由化品目である。外国からどんどん入って...全文を見る
○田渕哲也君 それから、絹の内需に占める国産と輸入の比率ですけれども、過去十年間の推移を見てみますと大体三十数%、おおむねその辺で推移しております。うんと高いときで五十四年の四二%というのがあります。低いときには五十六年の二六%というのがありますけれども、それ以外は大体三〇%台の...全文を見る
○田渕哲也君 それから、この輸入の内訳を見ますと、輸入に占める生糸の割合は、五十一年が二九%でありましたけれども五十八年は一一%、非常に減ってきております。これは一元化輸入という制度だから、そういう絞ってくるということが可能だと思うんでありますけれども、反面、絹織物、二次製品など...全文を見る
○田渕哲也君 ここに一つこの制度の大きな矛盾があると思うんですね。例えば絹織物業者とか二次製品業者というのは、全く自由競争の中でやっていかなくてはならない。ところが、反面、生糸価格、絹糸価格というのは、価格支持制度ではないにしても、ある一定の価格支持の役割というものを果たしてきて...全文を見る
○田渕哲也君 今回定められた売り渡しの特例措置についてお伺いしますが、この売り渡し価格、それから売り渡し先、売り渡し方法などについてお伺いをしたいと思います。
○田渕哲也君 いずれにしても、かなり膨大な在庫があるわけですが、これを減らしていこうとすると、それが生糸の需給とか糸価に影響を与えないということはあり得ないと思うんですね。この点はいかがですか。
○田渕哲也君 終わります。
04月17日第102回国会 参議院 本会議 第13号
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○田渕哲也君 私は、民社党・国民連合を代表して、ただいま議題となっております国の補助金等の整理及び合理化並びに臨時特例等に関する法律案に関し、総理並びに関係大臣に質問を行うものであります。  昭和六十年度予算における補助金は二千四百六十四件に及び、総額十四兆四千三百一億円と、一...全文を見る
04月18日第102回国会 参議院 農林水産委員会 第14号
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○田渕哲也君 まず初めに、先ほどからもいろいろ議論が出ておりましたが、補助から融資への切りかえの動きというのが出てきておるわけですが、この考え方が出てきた理由、背景、意味、そういうものについて、まずお伺いをしたいと思います。
○田渕哲也君 そうしますと、今後の制度金融というものの拡充ということは非常に重要だと思いますが、その方向で当然進まれると思いますが、いかがですか。
○田渕哲也君 この制度金融として農林漁業金融公庫、これは昭和二十八年に制度化されたわけであります。それからさらに農地改良資金、これが三十一年、農業近代化資金の創設が三十六年、それぞれできてから大体二十五年ないし三十年余りたっておるわけでありますけれども、この三つの制度の役割と位置...全文を見る
○田渕哲也君 最近、それぞれの制度金融の需給動向を見ますと、いずれも減少ないし停滞の傾向を示しておるわけであります。その理由は何ですか。
○田渕哲也君 農林公庫法を初め、制度金融の制度ができてから四分の一世紀ないし三十年余り経過しておりますけれども、この間、農業基本法も制定されておりますが、この間の我が国の農業の推移をどのように評価されますか。
○田渕哲也君 いろいろな指標で見ましても、私は決して芳しい評価を与えられないと思うんです。食糧自給率は、大臣も言われましたように九〇%から七三%へ低下、これは三十五年と五十七年の比較。それから一戸当たりの耕地面積も〇・九八ヘクタールから一・二一ヘクタール、ほとんど規模拡大は進んで...全文を見る
○田渕哲也君 つまり一言で言うと、我が国の経済の全般的な発展の中で、農家経済はよくなったけれども、肝心の農業はちっともよくなっていない。その大きな原因はやっぱり構造改善が進んでいない。ほとんど兼業所得がふえておるわけでありまして、農業所得というものはそれほど充実していない。その理...全文を見る
○田渕哲也君 私は、この金融三法あるいは三つの金融制度の抱えている問題点も、やはりそこに大きな問題があるような気がするわけです。過去二十年間を見てみますと、経営規模は拡大が進まない中で資本利益率がどんどん減ってきておる、特にこれは一へクタール未満の小規模の農家においては三分の一程...全文を見る
○田渕哲也君 資本装備率が高まれば高まるほど、適正規模というのは拡大するものだと思うんです。これはもう農業に限らず一般的にそういう傾向がありますけれども、農業においても例外ではない。したがって、制度金融ができて資本装備についていろいろ援助してみても、肝心の構造改善が進まないと、投...全文を見る
○田渕哲也君 それから農業の設備資金と金利水準の問題ですけれども、農業と他の産業との違いというものがありまして、農業の方はやはり投資資本効率というものは他の産業に比べて悪くなるという傾向にあるわけですか、これはどうでしょうか。
○田渕哲也君 今の御答弁のように、特に土地取得の場合は、全国の平均価格で見ましても、田んぼで十アール百五十六万円が平均価格だと言われておりますが、ところが十アール当たりの水稲の所得は五十七年度で七万円余り。そうすると、三・五%資金で借りても、この所得を全部返済につぎ込んでも三十年...全文を見る
○田渕哲也君 このように例えわずかでも、〇・二%でも引き上げるというのは非常に問題であるし、それから補助から融資へという考え方とか構造改善の考え方から見ても逆行ではないかと思いますが、いかがですか。
○田渕哲也君 それから、農林漁業金融公庫の貸付平均金利と借入平均金利の差というのがある、大体二・二%程度逆ざやになっておるわけですが、これは将来どのような方向に持っていかれる方針なのか、逆ざやを縮める方向で行かれるのか、あるいは現状程度をずっと維持されるのか、あるいはその逆なのか...全文を見る
○田渕哲也君 次に、近代化資金の問題でお伺いしたいと思いますが、農業近代化資金は政策金融の中でも農林公庫資金に次ぐ地位にあるわけでありますけれども、これも先ほど言ったように融資実績は減ってきているわけであります。今後の見通しはどうですか。
○田渕哲也君 それから、貸付限度額が二倍に引き上げられたわけですが、これは卸売物価の上昇率から見ると、二倍に引き上げても実質的な引き上げにはならない、その点はいかがですか。
○田渕哲也君 次に、漁業近代化資金についてお 伺いしますが、これも同じように限度額が二倍に引き上げられております。ところが、漁業近代化資金の方は、農業の方に比べて従来から大臣特認件数というのは非常に多い。さらに、漁船の建造価格の上昇率は、この十年間をとってみても三倍を超えるもの...全文を見る
○田渕哲也君 それから漁業緊急融資資金についてお伺いしますが、これは第一次石油ショックを契機に五十一年に設けられたということであります。ところが、その後、引き続いて五十二年には二百海里ショック、五十三年には第二次石油ショック、相次ぐショックで漁業経営の危機が長期化しておる、したが...全文を見る
○田渕哲也君 終わります。
04月22日第102回国会 参議院 補助金等に関する特別委員会 第3号
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○田渕哲也君 総理もせっかく来られておりますから、まず総理を中心にして質問をしたいと思います。  第一は、今回提出されたこの補助金等の一括引き下げ法案、この法案の目的あるいはねらいというのは一体どこにあるのか、まずお答えをいただきたいと思います。
○田渕哲也君 行政改革の一環として、補助金の整理合理化というのは極めて重要なことでありますし、それは我々も大賛成ですけれども、私は、今度この委員会にかかっておる法案を見た場合に、我々が望んでおる趣旨とは全く違うやり方をされておる。果たしてこの法案が行政改革の一環の法案であると言え...全文を見る
○田渕哲也君 一時逃れの措置ではないと言われますが、この法案に含まれた中にはそういうものもあるでしょう。補助金を廃止して一般財源化するものとか、あるいは交付金に変えるものも含まれてはおります。しかし、行革関連法の一年延長という問題、それからさらに一番主体をなす高率補助金の一律カッ...全文を見る
○田渕哲也君 総理にお伺いしますが、総理は行政改革ということを非常に熱心に進められてきたと思います。しかしながら、現在の行政改革の進捗状況をどう判断されておるか、お伺いをしたいと思います。
○田渕哲也君 今まで進んできた行革というのは、一つは公社の民営化という面では電電公社、専売公社の民営化がそれぞれ進められておる。それから、あとの分野というのは健康保険の改正あるいは現在法案がかかっておる厚生年金の問題、こういう問題が進められておりますが、これは言うならば国民の負担...全文を見る
○田渕哲也君 総理はこれからは地方行革が大事だということも言われておりますが、総理が考えておられる地方行革の具体的内容はどういうものか、お伺いをしたいと思います。
○田渕哲也君 国と地方は車の両輪という言葉もあるわけですけれども、行政の国民へのサービスというのは国と地方が共同で行っておるという部分が多いわけであります。したがって、地方行革というのは私は国の行革と密接不可分である、そういう部分が非常に多いと思いますが、この点はいかがですか。
○田渕哲也君 地方自治体の意見あるいは報告書、そういうものをいろいろ見てみますと、国が地方の行政改革を阻害しておる例が非常に多い。具体的に言いますと、職員とか組織の必置規制の問題、あるいは国の許認可権、これは国がぎゅっと握ってなかなか地方に移譲しない、あるいは地方が民間委託をした...全文を見る
○田渕哲也君 もちろん地方の給与の問題とか退職金の問題とか、その他いろいろ地方自体が努力しなければならないこともあるでしょうけれども、しかし肝心の行革をやれやれと言っている国自身が地方に対して行革を阻害することを押しつけておる、こういった面がたくさんまだあるわけです。これをまず改...全文を見る
○田渕哲也君 今回の法案に盛られておる高率補助率のカットという問題ですけれども、これをやるに当たって地方自治体の意見というのはどの程度取り入れられたのか、お伺いをしたいと思います。
○田渕哲也君 地方自治体は次のような理由を挙げて非常に反対しておられたわけです。  例えば、生活保護費などはこれは国の責任において実施するものであって、地方は機関委任事務として実施しておるにすぎない、それを一方的に負担割合を下げるというのは地方への負担の転嫁である、国の責任放棄...全文を見る
○田渕哲也君 昨年の九月に自治省が「国庫補助金等の整理合理化の方策について」というメモを出されました。この基本的な考え方について自治大臣のお考えを承りたいと思います。
○田渕哲也君 私は、国、地方を通ずる行財政改革の基本理念に基づくならば、この自治省のメモの方がその線には沿っておると思うんです。この一律カットというのは、どう考えてみてもこういう考え方には当てはまらないものである、自治省のこういう考え方について大蔵大臣はどう思われますか。
○田渕哲也君 臨調の最終答申によりましても、補助金の整理合理化はやはり一律カット方式というのはなじまないと思うんです。まず第一に、不要または効果の少ないものはその事業を廃止し、補助金そのものをなくしていく。それから第二は、やはり地方へ権限を移譲し、一般財源化することにより補助金を...全文を見る
○田渕哲也君 私は、財政再建の問題に当たりましても、どうも政府のやり方というのは非常にこそくな面が多いと思うんです。いわゆるツケの先延ばし的なことが非常に多い、あるいはツケ回しということが非常に多い。本会議でも質問しましたら、大蔵大臣はそうではないと反論されておりましたけれども。...全文を見る
○田渕哲也君 今回の措置で、例えば高率補助金のカットで国が助かった財源が四千四百八十一億、それから地方がそれによって、高率補助だけじゃありませんけれども、今回の法案による措置で地方の負担増が五千八百億、そのうち一千億は交付税の特例加算で処置をする、あとの四千八百億は建設地方債の増...全文を見る
○田渕哲也君 いずれにしても、やはり国の財政再建を進めるために、国と地方と比べた場合に地方の方がまだ財政事情がいいからというので、そのツケを回したというだけのものだと。もちろん、補助金そのものの国と地方の分担の問題とか、いろいろ行政改革に盛られたこともあるけれども、今回の措置とい...全文を見る
○田渕哲也君 現在、地方団体の最大の関心事といいますか、この措置が本年一年限りということにはなっておるわけですけれども、これがこの先どうなるか、これが非常に心配な点だと思います。また、これがはっきりしないと先の事業計画というものもなかなか立てられないわけであります。  この点に...全文を見る
○田渕哲也君 これは自治省作成の資料でありますが、「昭和六十年度地方財政対策の概要」というのに「国庫補助負担率の引下げは、国の深刻な財政状況の下において、経常経費系統については暫定措置として昭和六十年度に限り行われる。また、社会保障関係については昭和六十年度において国と地方の役割...全文を見る
○田渕哲也君 この文章によりますと、経常経費系統についてはあくまで暫定措置として六十年度限りのものである、ただし社会保障関係については今年度中に役割分担等を再検討するというふうにとれるわけです。そうじゃないわけですか。
○田渕哲也君 公共事業関係のいわゆる投資的経費についてはどういうことになりますか。
○田渕哲也君 私が聞いておるのはこれから先の話でありまして、ことしの処置はそういうことでしょうけれども、これから先の処置として社会保障関係については三大臣で負担を検討するということ、これはわかります。それから経常経費系統については、これはもとに戻すという趣旨だと思います。公共投資...全文を見る
○田渕哲也君 大蔵大臣も六十一年度の予算編成までにそういうことを全部見直すのだということでありますけれども、今言った問題も含めてこれはどういうふうな措置をとるのか、基本的な考え方をお伺いしたいと思います。
○田渕哲也君 建設大臣にお伺いしたいと思いますが、ことしは先ほどのお話のように地方への補助金、公共事業関係の補助金を二千億カットして、そしてその二千億をさらに事業をふやすためにつけて、またそれに付随する地方の必要な経費が千二百億、こういうふうな苦肉の策で公共事業の量というものを確...全文を見る
○田渕哲也君 大蔵大臣にお伺いしますが、四月九日でしたか、閣議で六十一年度の予算編成も非常に厳しい概算要求枠というものを設けなくてはならないという発言をされたようでありますが、六十一年度の予算編成の枠というものは、六十年度並みの、経常経費では一〇%マイナス、投資経費では五%マイナ...全文を見る
○田渕哲也君 大蔵大臣の御答弁を聞いておりますと、今まではいろいろなやり方で経費を詰めてきたけれども、六十年度予算でもうぎりぎりのところまで来た。そして六十一年度は増税ができるかというと、これはまずできませんね。この点をまずお伺いしたいと思います。いかがですか。
○田渕哲也君 そうしますと、どうして予算編成をするかとなると、国に比べたら比較的財政状態のよい地方へツケをさらに回すのじゃないかという心配をやはりするわけです。この点はいかがですか。
○田渕哲也君 財政制度審議会の第一特別部会が昨年の十二月に「補助金等の整理合理化の考え方及び方策について」というのを発表いたしました。この中に、国と地方の間の機能分担、費用負担の見直しは、税源配分、交付税交付金、補助金などあらゆる角度からの検討が必要である。補助金というのもそのう...全文を見る
○田渕哲也君 いずれにしても、この財源分担の問題を適正に進めるに当たって、私はやはり行政改革の推進ということがそれに付随するというか、行政改革が進められる中でそういうものが行われなければならないと思うんです。そういう意味で今回の一括引き下げというのは全くおかしいと思うわけです。補...全文を見る
○田渕哲也君 最後に、生活保護費の問題について少し質問したいと思いますけれども、生活保護費も、先ほど申し上げましたように、これは国の責任において実施するものである。それで、またこれに対する地方の反対が非常に強いわけですね、生活保護費のカットについて。それにかかわらずあえて行われた...全文を見る
○田渕哲也君 終わります。
04月24日第102回国会 参議院 補助金等に関する特別委員会 第4号
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○田渕哲也君 大分質疑も進んでおりますので、いろいろ質問が行われておるわけですが、できるだけ重複を避けて簡潔にお尋ねをしたいと思います。  まず、今回の法案の不当性ということは、先ほどから参考人の皆様方のお話をお伺いしまして、私も全く同感であります。しかし私どもの考え方と政府の...全文を見る
○田渕哲也君 よくわかりました。  そこで、私はやはり心配しておることは、一つは大蔵大臣の答弁というものを分析してみますと、決してこれ一時逃れの緊急措置だとは言わないわけです。どういう考え方かということを推測してみますと、国、地方の財政負担の見直しのためのワンステップと位置づけ...全文を見る
○田渕哲也君 皆様方の御意向はよく理解できました。  そこで、地方自治体のいろいろな要望を総合して自治省の補助金の整理の案というのが出ておりました。私は、この自治省の案の方が今度の法案に比べたらはるかに理屈が通っているし、いいと思うんですけれども、さらに来年に向けましても地方自...全文を見る
05月13日第102回国会 参議院 補助金等に関する特別委員会 第7号
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○田渕哲也君 一昨日の委員会の冒頭に、委員長の方から法案の提出の方法と時期、さらに参議院における審議の確保の点について御発言がありました。今回の補助金の整理特別法案をめぐって予算と法律の不整合の状態を招き、そして政府はこの法案に関係する補助金について予算の執行ができない、予算の執...全文を見る
○田渕哲也君 法律の提出の時期その他について政府の諸般の事情というのはいろいろあったと思うのであります。ただ、私がこの際確認をしておきたいというのは、予算が四月の初旬に既に成立をしておる、ところがその裏づけとなる法律が参議院に回ってきたのが四月の十七日でございました。つまり予算は...全文を見る
○田渕哲也君 法律そのものが日切れ法案ということで、日切れ法案というのはそれが予算との関連でその日までに成立をしなければ予算の執行に支障を生ずる、そういう法案だと思います。したがって、日切れ法案というのは大体予算と一致させて成立させるというのが本筋だと思いますけれども、しかしその...全文を見る
○田渕哲也君 そうしますと、今回の場合、補助金等については現在の法律がまだ継続して生きておるわけであります。そしてそれを改正する法律が予算執行時期までには成立することが困難であるという見通しが立っておる時点においては、やはり政府も国会も法律と予算というものはできるだけ整合させると...全文を見る
○田渕哲也君 私のお伺いしておるのは、衆議院から法案が回ってきたのが四月十七日ですから、常識的に考えてもう五月も半ばに近づいておるわけですね。だから、常識的に考えると四月中に上がるという見通しはまず立たないと思うんです。そうすると、少なくとも四月一カ月間は予算と法律の不一致の状態...全文を見る
○田渕哲也君 大蔵大臣は今の点についてどうお考えですか。
○田渕哲也君 私は実際的な運営の面あるいは事務の面を考えると、今の方法が一番混乱が少ないということは言えると思うのですけれども、しかしながら支障がないかというと支障は現にかなり出ておるわけであります。特に公共事業のおくれなどというのは明らかに出ておるわけでありまして、だから予算が...全文を見る
○田渕哲也君 予算の執行を遅延させるというのは、これは地方財政法十九条というもので規定してあります。やはり今回の措置はこれに違反しておると思われるのでありますが、この点は法制局長官はどう考えられますか。
○田渕哲也君 大蔵大臣はこの委員会でも遅延が合理的範囲内のものである限り法に反しないという答弁をされておりますけれども、それなら合理的範囲内というのはどう見るのか、この点はいかがですか。
○田渕哲也君 今回の場合、合理的な理由は説明し得ますでしょうか。
○田渕哲也君 この特別委員会で審議に入る前に理事会でもいろいろ論議をしまして、その中で、地方自治体の業務の執行に支障を来さないような暫定的な措置、例えば一時払いとか内払いの措置をとるべきではないかという意見もあったわけであります。それができない理由はどこにありますか。
○田渕哲也君 交付決定を行うことは違法ではないと思いますが、いかがですか。
○田渕哲也君 適当ではないと言われますけれども、現実に地方では公共事業等の執行ができない、それから生活保護費にしましても立てかえ払いをしなくてはならない、そのために運用部から資金を借りなくてはならない、こういう事態が生じておるわけであります。  そうすると、やはり法律に従って可...全文を見る
○田渕哲也君 実際問題としてはなかなかややこしい事務上の措置が必要になると思いますけれども、ただ法律的に物を考えてみますと、やはり現行法が生きておる、それから予算は修正はされないにしても一応予算というものも成立しておる。予算というものは政府が支出し得る与えられた権限の金額を決めて...全文を見る
○田渕哲也君 とにかく今回の措置は、法案提出に至るまでは先ほど大蔵大臣から説明があり、いろいろ事情はお伺いしたわけですけれども、やはり予算と法律がそごを来して、つまり四月以降の措置について非常に疑問が残るわけであります。期待を持たれるのは結構でありますけれども、しかしだからといっ...全文を見る
○田渕哲也君 暫定予算の問題でもしばしば論議が出るわけですけれども、本来なら四月一日を越えれば暫定予算を組むべきである。それから今回の問題についてもそうですけれども、予算と法律が不整合でそれを理由として執行をとめたまま一カ月以上も経過する、こういうことはどう考えても許されないこと...全文を見る
○田渕哲也君 次に、今回の起きた事態に対処して「補助金整理特例法案関連予算の執行について」という便宜的な措置がとられております。この文書の第二項の非公共事業予算の第二号、「更に、今回関係予算の執行が遅れたことにより、地方団体に金利等について実質的な財政負担を生ぜしめることのないよ...全文を見る
○田渕哲也君 ただいまの御説明によりますと、この前倒し早期交付というのは地方自治体全部に適用されると解釈していいわけですね。
○田渕哲也君 私がお尋ねした意味は、例えば借金をして資金繰りしたところは金利負担が損になる、その分はこういう措置で埋め合わせができるようにする。別に借金はしなくても積立金を取り崩してやったときには得べかりし利益を得られないことになる、それもやはり含めて面倒を見るというふうに解釈し...全文を見る
○田渕哲也君 それでは次の問題に移りたいと思います。  財政再建というのが極めて重要な課題で、その財政再建に絡んで今回のような措置もとられておるわけでありますけれども、財政再建のための基礎条件として重要なのは何といっても安定した経済成長だと思います。そして我が国の経済の安定成長...全文を見る
○田渕哲也君 私はその中の、特に日本が外国から非難されたり攻撃されたりする問題として、やはり貿易収支めアンバランスという問題があると思うんです。今回のサミットにおきましては、この貿易収支、日本の過大な黒字というものが非難の集中攻撃の的になるということは何とか避けられたと言われてお...全文を見る
○田渕哲也君 いろいろの対策が今までにも打たれてきたし、今回もいろいろ対策を出されておるわけでありますけれども、私はその効果はどうかということになると余り期待できないのではないか。といいますのは、やはり経済の構造的な面が非常に強いわけでありまして、また構造を変えるとなればそう短期...全文を見る
○田渕哲也君 貯蓄率が高いということそのものは悪いとは思いませんが、それが国内に有効に使われていないと、そこが非常に大きな問題だと思うんです。先ほど言いました経済審議会の企画委員会でもそれを指摘しておるわけでありまして、日本の高い貯蓄率というものがあるけれども、国内に投資機会とい...全文を見る
○田渕哲也君 私は総理にお伺いしたいのでありますけれども、この税制改革について、総理はシャウプ以来のひずみの改革、そしてその理念は公平、公正、簡素、活力というようなことを挙げられております。確かに、税制改革をして日本の社会経済に活力をもたらせば、内需拡大につながることは事実であり...全文を見る
○田渕哲也君 減税につきましては、大蔵大臣もあるいは河本大臣もそれぞれ今までも何らかの形で触れた発言をされております。やはり内需拡大のために減税が重要だということは各党とも主張をしておるわけでありますけれども、この減税財源というものはどうして生み出すか。今までのいろいろな政府の発...全文を見る
○田渕哲也君 ことしの予算委員会等で税制の論議がされた場合に、こういう考え方が割に新聞等で報道されておりました。例えば大型間接税で増税をする、それを所得減税に回すというようなこともあったわけです。ただ、これはじゃ内需に与える影響はどうかというと、やはり間接税増税はマイナスだろう、...全文を見る
○田渕哲也君 それから次に、社会資本投資の問題があるわけであります。六十年度予算においては、公共事業の量を確保するために国から地方への補助金、公共事業の補助金の率を引き下げた。そして引き下げたことによって浮いた分を予算に加えて、さらに地方の方では建設地方債の発行増額という苦肉の策...全文を見る
○田渕哲也君 河本大臣は公共投資のあり方についてどうお考えですか。
○田渕哲也君 私は、行政改革の推進と社会資本投資の合理的な継続というものとは矛盾しないと思うわけです。行政改革の推進によって一面では規制緩和を進める、これは当然経済の活力というものにつながるわけであります。それからもう一つの面では不要経費を節減する、できるだけむだを省いて経費を切...全文を見る
○田渕哲也君 大蔵大臣は来年度予算も厳しいマイナスシーリングを引くんだと、それが行政改革を進める上で私は効果はあることは否定いたしませんけれども、しかし現在日本の経済が置かれた環境からいうと、やはり内需の着実な増大というものがないと国際的にもひずみを生ずるし、それから日本の経済の...全文を見る
○田渕哲也君 次に、今回のこの補助金引き下げ法案というものについて、これは国と地方あるいは大蔵省と自治省の間に折衝が行われ、いろいろのやりとりがあったと思うんです。これについての国と地方あるいは大蔵省と自治省との間の折衝の経過というものをかいつまんでお伺いしたいと思うのであります...全文を見る
○田渕哲也君 この折衝の経過というのは、昨年の七月の概算要求の時点から起こって年末まで続けられておるわけであります。約半年近い間延々と続いておるわけでありますけれども、この経過をずっと聞いておりますと、私はずっとこれは並行線をたどっておるような気がするわけです。自治省の方は一貫し...全文を見る
○田渕哲也君 この論議の経過を見ますと、やはり財政事情というのが非常に強いものだと。強い強いというのは、発言力も強いんで、力関係も強いのかもしれませんけれども、行革の立場から自治省がいろいろ言っておるけれども、全くこんなものには耳をかさずに財政の事情で大蔵側が押し切ったという印象...全文を見る
○田渕哲也君 大蔵省がこの自治省の対案を受け入れられなかった理由というのは何なんですか。
○田渕哲也君 地方公共団体はとにかく一律引き下げには反対だということを言っておるわけですね。これは国の負担を地方に押しつけるだけだから反対だと。そこで、この地方公共団体の意向を受けて今のような対案を出したわけです。これは一律カットではなくて、項目別に削れるものを削ろうと。それから...全文を見る
○田渕哲也君 確かに、人件費その他の補助金のカットとかあるいはいろいろありますけれども、非常にその部分が今回の法律では少ないわけです。法律の中の金額にしてもほんのごく一部にすぎない。大部分はこの一律カットでやっておるわけですね。ということは、本来なら自治省の言うように項目別によく...全文を見る
○田渕哲也君 それはちょっとおかしいと思うんです。確かに高率補助金は問題だから引き下げを考えるべきだ、これはもう答申の中のごく一部ですよ。大部分はやはり事務事業というものを見直せ、国、地方のあり方を見直せということが大部分であった、骨であった。その中の一部が法律案の中の一番これは...全文を見る
○田渕哲也君 この法律は一年限りの暫定措置でありますね。臨調の答申に従ってやったということなら、暫定措置じゃなくてこれからいろいろ進める行革の中の一部である、一環の中の一部である。暫定措置にしたというのはどういう理由ですか。
○田渕哲也君 つまり、基本的なあり方の問題について地方と国あるいは大蔵省と自治省との間で完全な詰めができていないということですね、だから暫定措置にしたと。そうすると、来年の予算の編成までにもう一遍またそれをやり直すということですね。そのように理解していいですか。
○田渕哲也君 三大臣の申し合わせによって再検討するというのは、社会保障に関する国庫負担率のあり方についてということが書いてありますね。だから社会保障のあり方については、基本的な哲学論争も含めて、意見の一致を見ていないからもう一遍やり直すんだと、それ以外のものはどうなりますか。
○田渕哲也君 これは自治省側の資料でありますけれども、ぎりぎりの段階まで調整がつかずにやむを得ず次の三点を条件としてこれを受け入れることにした。一つは地方財政措置を講ずること。それから第二が国庫補助負担率の引き下げは昭和六十年度限りの暫定措置として行うものであること。ただし社会保...全文を見る
○田渕哲也君 時間がなくなりましたので、最後に確認だけしておきたいと思うんです。  もとに返すべきものでもないというのは今大蔵大臣が思っておられる見解でありまして、とにかくこれは一年限りのものでありますから、来年度からどうするかということについては、社会保障についてはこの三大臣...全文を見る
○田渕哲也君 終わります。
05月14日第102回国会 参議院 補助金等に関する特別委員会 第8号
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○田渕哲也君 まず初めに、自治大臣にお伺いしたいと思います。  我が国の国と地方との関係あるいは地方自治制度、こういうものについていろいろの論議もあるわけでありますけれども、我が国の地方自治制度の問題点というものについてどう考えられておりますか、まずお伺いをしたいと思います。
○田渕哲也君 自治大臣の方からいろいろ多岐にわたって御説明をいただいたわけでありますが、それらの問題点の基本にあるものは一体何だろうか。一言で言うならば、財源の面とか権限の面、その他あらゆる面で集権的である、非常に中央集権的色彩が我が国の制度においては強い。それからもう一つは、全...全文を見る
○田渕哲也君 今回の補助金の問題でも、それに至る国と地方あるいは政府部内における大蔵省、自治省の話し合いの経過を見ても、やはり地方の意見というものが十分に反映されにくい仕組みになっておるということが言えると思うんです。第二臨調とかあるいは行革審でも、国の縦割り行政をなくし地方分権...全文を見る
○田渕哲也君 地方制度調査会で何ぼ審議して意見を出しても、それが実現されていないわけですね。そこに問題があるわけです。  それから私はやはり自治体と国との関係でもう少し仕組みを改善すべきではないかという気がするわけです。現在は、地方自治体の意見が国政に反映するには自治省を通して...全文を見る
○田渕哲也君 関係省庁の反対があったということですが、その内容はどういうものでしょうか。
○田渕哲也君 私は何らかのそういうものが必要ではないかと思うのですね。例えばヨーロッパなんかは、二院制度のところの上院は地方自治体の代表者で構成するというような例も見られるわけであります、我が国の参議院はそういうことではありませんけれども。したがって、そういう形がいいかどうかは別...全文を見る
○田渕哲也君 それとあわせて、自治体行財政委員会というものをつくって、地方六団体の代表、政府の代表、それに学識経験者の三者で構成をして、中央行政にかかわる制度改革、重要施策、予算編成、地方財政計画、こういうものの企画、調整、勧告、そういうものを行うようにしたらどうか、あるいは自治...全文を見る
○田渕哲也君 国と地方との関係の改善の一つは、やはり何らかの形で地方と国とが面接あるいは対等に協議できるような場をつくった方がいいのではないかということが一つであります。それからもう一つは、何といいましても地方の自主性というものを強める意味で自主財源の充実をしなければならないだろ...全文を見る
○田渕哲也君 現在、いわゆる陳情政治というものの弊害ということ造言われておるわけであります。陳情というものを減らす、もうちょっと合理的にやる最良の策はやはり自治体に財政自主権を確立することである。この意見はいわゆる自治体の首長あるいは地方議会の議長の約七割の人がこういう意見を言っ...全文を見る
○田渕哲也君 もちろん我が国には我が国の経緯や歴史もあるし、また特性というものもあるわけで外国と同じようにはいかない、それはもうおっしゃるとおりだと思うんです。ただ、現在問題になっておる点は、やはり今の行政が国、地方を通じて本当に効率的に行われておるかどうかという面があろうかと思...全文を見る
○田渕哲也君 それからもう一つ大事なことは、やはり高度情報化社会を迎えつつあることだということも指摘されておるわけであります。この高度情報化社会の進展が地方自治にどういう影響を与えるか、これも見方はいろいろ分かれております。中央集権がますます進むのではないかという見方もあれば、逆...全文を見る
○田渕哲也君 私は、今回の補助金の問題でも見られるように、最終的には力関係というものが非常に大きな影響を持つ。国と地方、国の財政当局と自治省、こういう関係で見た場合に、そういうことでやはり自治省の意見とか地方の意見が押し切られていくというような感じを持たざるを得ないわけです。それ...全文を見る
○田渕哲也君 次に、行政改革の問題について若干御質問したいと思います。  先ほど同僚議員の質問の中で総務庁長官は、行革審は行革の道程はなお五合日という評価をしたけれども、とてもそんなものじゃない、まだまだやらなければならないと。私はその御意向を聞いて非常に心強く思っているわけで...全文を見る
○田渕哲也君 行革審の任期は来年の三月までということになっておるわけでありますけれども、三月になって行革審がなくなりますと、臨調答申の実施状況を公的に監視する機構もなくなってしまう。それまでに行革は全部あらましできるのかどうか、できない場合はどうするのか。この点についてお伺いした...全文を見る
○田渕哲也君 それから先ほど中央省庁の調整機能ということもちょっとお答えの中にありましたけれども、この中央省庁について臨調が答申した事項でまだ未実施のものがかなりあるわけであります。国土庁と北海道開発庁、沖縄開発庁、これの統合ということはいつ実施するのか。それから総合企画会議とい...全文を見る
○田渕哲也君 さらに臨調の最終答申の中に地方改革の中長期的課題というのがありまして、現在の内閣制度及び一府十二省体制、こういうものの改変を要する可能性をはらんだ行政課題も出現しつつある。つまり、中長期に見たら今の一府十二省体制を考え直す必要も出てくるだろうということも言っておりま...全文を見る
○田渕哲也君 この中の徴税機構という問題は、でれば大蔵省、自治省並びに地方公共団体というものに関連するわけでありまして、「国税及び地方税の徴収事務の総合化・効率化のための徴税機構の在り方を検討する。」、もちろん中長期の問題でありますけれども、私は先ほど申しました地方、国の財源のあ...全文を見る
○田渕哲也君 次に、補助金の使い方の問題ということで、あるいは縦割り行政という問題ということでお伺いをしたいと思いますが、複合施設ですね、多目的複合施設の問題です。これは最近、一カ所にまとめて複合施設をつくった方がいいというようなことで進んできておるわけであります。まず土地が有効...全文を見る
○田渕哲也君 時間があとわずかになりましたのでまとめてお尋ねをしたいと思いますが、こういう施設は各省庁ごとに補助金が出されるといっても、そのお金というものはもともとは国民の税金であります。住民にしてみたら、自分たちの税金でつくった建物がこういう使い方したらけしからぬとかなんとかか...全文を見る
○田渕哲也君 終わります。
05月23日第102回国会 参議院 農林水産委員会 第17号
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○田渕哲也君 農業災害補償法が昭和二十二年に制定されて以来、我が国農業の安定発展のために大きな役割を果たしてきたことは否定できないと思います。また、その間、幾多の変遷を経て、制度そのものも数次にわたり改正されて今日に来たわけであります。  現在、我が国の農業の置かれた立場という...全文を見る
○田渕哲也君 この制度には当然加入あるいは義務加入制というものもあるわけでありまして、農作物共済、蚕繭共済については一定規模以上の農家の加入を強制する当然加入制がとられる、それからその他の任意加入制を原則とする事業においても、組合等の議決によって加入を義務づける義務加入制が採用さ...全文を見る
○田渕哲也君 私は、この加入を強制する制度というものは、本来なら非常に技術の優秀な農家、それから与えられた気候条件もいい、被害の少ないところでも加入をしなければならない、これは被害が起きた農家というものをそういう余裕のある農家がやっぱり助けるという共済の趣旨ですね。だから、余り危...全文を見る
○田渕哲也君 大体、保険制度というのは、生命保険にしても健康保険にしてもそうですけれども、健康で長生きする人は掛金は長く掛けて損をする。病気になった人とか早く死ぬ人が、その分で保障をもらうという制度なんですね。だから二つの面、特に農業の場合には被害の原因にも二種類あると思うんです...全文を見る
○田渕哲也君 自動車の保険の例が出ましたが、自動車の保険でもその料率にメリット・デメリット制をつけているのは任意保険の場合でありまして、強制保険は全部一律であります。死亡事故の場合だけ保険金を再払いするという制度があるわけでありますが、そこで強制保険と任意保険の差というものはやっ...全文を見る
○田渕哲也君 この制度のできた当初、三十八年改正以前は、超異常災害の共済掛金の標準率分については、保険というよりはむしろ国が補償すべき部分として全額を国庫が負担した、その他の部分は二分の一ずつ負担したという制度になっておるわけです。これが、三十八年改正ではいわゆる超過累進制がとら...全文を見る
○田渕哲也君 財政当局の希望とすれば、将来は一律国庫負担五〇%にしろとか、あるいはさらに引き下げを考えておるとか思われるんですけれども、この点はいかがですか。
○田渕哲也君 次に、農作物共済の当然加入基準の引き上げについてでありますけれども、先ほどからいろいろ論議されておりますが、現行の十ないし三十アールを二十ないし四十アールに引き上げる理由というのがもう一つはっきりわからないのですけれども、もう一度お伺いしたいと思います。
○田渕哲也君 この二十年間の推移を見ても、稲作農家の一戸当たり平均の耕作面積規模はほとんど拡大していない。そういう点からすると、稲作に占める小規模農家の地位というものは決して減少していないわけですね。これは構造改善がどんどん進んで小規模農家の占めるウエートがうんと低くなれば、こう...全文を見る
○田渕哲也君 そうすると、共済制度の側に立った必要性ということではなくて、小規模でそれに依存する度合いの低い人は強制的に入れるまでもない。入るのは自由だけれども強制する必要はない。そういう考え方ですか。
○田渕哲也君 そうすると、大した改正ではないというような気がするわけですけれども、私はその背後に政府当局のねらいがあるのではないか、やっぱり小規模農家は任意加入にして、それで任意加入の国庫負担分は削減する、もともとそういうねらいから出てきた問題ではないかと思いますが、いかがですか...全文を見る
○田渕哲也君 これで終わりますけれども、もともと財政当局からそういう話が出てきて、それで農林水産省は抵抗して、つまり国庫負担率の削減は防いだ、しかし、当然加入基準の引き上げだけは残ったということが真相ではないのでしょうか。
05月28日第102回国会 参議院 農林水産委員会 第18号
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○田渕哲也君 まず、須藤参考人にお伺いをします。  今回のこの法案には全面的には賛成できないけれども積極的反対運動はしない、つまりこの法案の中には賛成できない反対の部分もあるけれども評価できる部分もある、つまりあめとむちとまざり合っておるということではないかと思いますが、ただ、...全文を見る
05月30日第102回国会 参議院 農林水産委員会 第19号
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○田渕哲也君 まず、今回の提出されております承認案件である長野営林局と名古屋営林局の統合の理由、それから経緯等について御説明をいただきたいと思います。
○田渕哲也君 私は、この問題はやっぱり行政改革の一環としてのもの、しかもこれは昭和五十五年の閣議決定によって決められたわけですね。地方支分部局の整理再編について、この中では行政管理庁の四国管区行政監察局と中国管区行政監察局の統合、あるいは法務省、大蔵省、厚生省、農林水産省、通産省...全文を見る
○田渕哲也君 私は、この一局を減らす論議の経緯を見ても、確かに林野事業の簡素化、合理化、改善、こういったものは本質的に自主的に必要なのでありますけれども、しかし、この営林局の整理の問題は、そういう観点よりも、やっぱり一局どこか減らさぬといかぬ、だから前橋営林局と東京営林局を合併さ...全文を見る
○田渕哲也君 私は、少なくとも国有林野事業の改善という立場からこういう組織の簡素化、統合化を考えるならば、今回の統合によってこの両営林局の仕事の内容が具体的にどう変わるのか、それによって人員がどの程度削減されるのか、あるいは経費がどの程度削減されるのか、こういうことが明らかでない...全文を見る
○田渕哲也君 私は、営林署の統廃合の問題でもそうだと思うんですね。五十二年の十二月の閣議決定で一割の営林署を統廃合する、こういう方針が出て既に十六営林署が整理されておるわけでありますけれども、あと残りが十九ということで六十年度中に九つ、それから六十二年までに十。どうも初めに閣議決...全文を見る
○田渕哲也君 確かに役所の整理統合というのは非常に難しい問題であり、こういう手法でないとなかなか進まないという事情もよくわかるわけであります。したがって、こういう改善合理化に役立つものであるならば、私はこういう統合整理を進めることに反対はいたしませんけれども、しかし本当にこれが実...全文を見る
06月06日第102回国会 参議院 農林水産委員会 第21号
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○田渕哲也君 時間の関係で質問を先に全部申し上げ、お答えは順次お願いしたいと思います。  まず、池田参考人にお伺いしますが、今回の給付水準の引き下げ、あるいは保険料の値上げ、また政策年金のゆえをもってするサラリーマン後継者と農業後継者の給付格差の問題、こういう点がやはり加入促進...全文を見る
06月11日第102回国会 参議院 農林水産委員会 第22号
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○田渕哲也君 まず、農業者年金の加入率が非常に低いと思うんです。当然加入においてさえ八九・八%、任意加入では六一・八%、両方合わせますと七九・二%という数字になっておりますけれども、これの低い原因について、まずお伺いをしたいと思います。
○田渕哲也君 当然加入においてすら約一割の人が入っていない、この理由は何ですか。
○田渕哲也君 加入しない理由として保険料が高いとか、やっぱり余り魅力がないということではないかと思うのです。また、今回の改正がこういうものにどういう影響を及ぼすか、いろいろマイナス要因、プラス要因ありますけれども、マイナス要因とすれば給付水準の切り下げ、あるいは国庫補助の削減、保...全文を見る
○田渕哲也君 幾ら説明してPRしても、本人がやっぱりメリットがあると思わなければ入らないと思うんですね。その条件、マイナス要因を非常に多くしておきながら、これを説明しても、加入率はむしろ減るんじゃないかと思います。それから国庫補助が多いからといって、これがメリットになるかどうか、...全文を見る
○田渕哲也君 この制度のねらいは、老後保障と同時に構造政策の推進という政策的効果というものもねらっておるわけであります。これの効果はたびたびもう説明されておりまするけれども、その内容を聞いてみますと、細分化防止ということでは効果があると思います。それから若返りという面でも効果があ...全文を見る
○田渕哲也君 先日、参考人の方の意見を聞いたわけですが、その中で、第三者移譲をふやすために、第三者移譲した人に対して経営移譲年金に割り増しをつけるべきではないかという御意見がありましたけれども、これについてどう考えられますか。
○田渕哲也君 それから離農給付金というのがありますね。これは五十五年の改正でさらに十年延長されて六十五年までということになっているわけですけれども、これの政策的効果をどう判断しておられますか。
○田渕哲也君 それと、今回の改正で特定譲り受け者に移譲した場合とそれ以外の者に移譲した場合と経営移譲年金に格差をつけることにしたわけであります。これのねらいというものについてお伺いをしたいと思います。
○田渕哲也君 私は、このねらいというか効果というものを考えた場合に、最も端的にあらわれるのは、財政的要素ではないかと思うんです。後継者の五〇%が被用者年金加入者である、その分の経営移譲年金が四分の一減らされる、財政的には非常にこれは軽減される。それから、先ほども説明されておりまし...全文を見る
○田渕哲也君 それから、この農業者年金の性格ですが、これは社会保険的側面と政策的側面とある。つまり農家の老後保障、それから構造政策の推進、この両面を持っておると言われておるわけですが、また同様の制度はECにおいても行われております。ただ、このECの制度と日本の制度と比較してみます...全文を見る
○田渕哲也君 確かに、ECと我が国とでは事情の違った面がありますけれども、この農業者年金制度の組み立て方というのは全くよく似ているわけです。これはどっちかがまねしたんじゃないかと思うほどよく似ているわけでありまして、ただ日本の悪い点というのは非常にあいまいだということですね。だか...全文を見る
○田渕哲也君 これは「本制度の趣旨、目的にまでさかのぼって」ということは、もう根本的に見直すべきだということだと思います。私も、これは非常に無理がある制度ではないかという気がするわけです。年金制度というものは世代間の相互扶助だというふうにたびたび答弁されておりますけれども、農業従...全文を見る
○田渕哲也君 最後に大臣にお伺いしますけれども、私はこの農業者年金制度というのは、先ほど申し上げたような構造的なアンバランスがあって非常に年金制度としては無理がある制度、政策的な面と絡み合わせて国庫負担を引き出すことによって年金財政を維持してきた制度ではないかという気がするわけで...全文を見る
07月10日第102回国会 参議院 農林水産委員会 閉会後第1号
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○田渕哲也君 まず、良質米奨励金についてはこれから検討するということでしたけれども、どういう観点から検討されますか。
○田渕哲也君 私は、良質米奨励金を考えるときに、やっぱり自主流通米についての方針というものをきちんとしておかないといかぬと思うんですね。ことしは恐らく自主流通米が政府管理米を上回るだろうというふうに言われております。それから、今までは自主流通米は質の面、政府管理米は量の面で管理を...全文を見る
○田渕哲也君 生産者米価を決める場合に重要な要素があると思うんです。それを一、二問いておきたいんですけれども、一つは、逆ざやというものについてどう考えるのか。現在、売買逆ざやが一・九%ある。それから、先ほどコスト逆ざやの話も出ましたけれども、これについての基本方針を今後どうするの...全文を見る
○田渕哲也君 私は、逆ざやの問題は、やっぱり米は他のものと違うという、そういう国民のコンセンサスがあることが大事だと思うんです。といいますのは、いわゆる受益者負担か税金で負担するかの問題でありますから、逆ざやというのは。だから国民が、米を食べる人も食べない人も、一様に米は重大だと...全文を見る
○田渕哲也君 終わります。
10月18日第103回国会 参議院 本会議 第3号
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○田渕哲也君 私は、民社党・国民連合を代表し、総理の所信表明並びに最近の政治課題に対し質問を行いたいと思います。  まず初めに、過日の日航機事故や地すべり、風水害等で亡くなられた方に対し心からお悔やみ申し上げ、また負傷者、被災者にお見舞いを申し上げます。あわせて、捜査、救援活動...全文を見る
12月12日第103回国会 参議院 農林水産委員会 第3号
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○田渕哲也君 まず、基本的な問題について厚生大臣にお伺いをしたいと思います。  今回、共済年金制度が改正になるわけであります。改正の内容というのは、給付を受ける側、保険料を払う方から言うと改悪ということになるかもわかりませんけれども、しかし、このような改正が必要となった理由をま...全文を見る
○田渕哲也君 厚生年金制度にしろ、共済年金制度にしろ、制度ができてからかなりになるわけであります。確かに、その間に当初予期せざる情勢の変化というものがあったからこういう改正をしなければならないと思うのですね。しかし、高齢化社会の到来といい、あるいは社会福祉制度の充実といい、ある程...全文を見る
○田渕哲也君 平均寿命が思っておったより延びたというような事情でこういう改正が必要になったということでありますけれども、今回この改正をすればこの制度でかなり長期間持続できるのかどうか、この制度でいつでも、やっぱり掛金というのはどんどんふやしていかなくてはならないと聞いておりますけ...全文を見る
○田渕哲也君 共済年金制度の場合の掛金のこれからふえていく見通し、この改正をやらなかった場合は大体四倍になるだろうと言われています。改正をやった場合でも三倍にはなる、これは間違いありませんか。
○田渕哲也君 それは昭和百年ぐらいですか。
○田渕哲也君 給付と負担の均衡ということを言われますけれども、給付と負担の均衡というのはどういうことを指すわけですか。
○田渕哲也君 しかし、この制度でいつでも昭和百年になれば負担の方は現在の三倍になる、しかし給付の方はこの制度でもらうわけだから変わらないわけですね。そうすると、現在の組合員と昭和百年の組合員とは給付と負担の関係から見ると非常に大きなアンバランス、不公平が出ると思うんですね。その点...全文を見る
○田渕哲也君 私どもは世代間の負担の均衡という面から見て、ちょっと問題ではないかと思うんですね。  それから、今の三倍になれば、現在が千分の百九としますと三割以上ということになります。これらの人たちは、もっとも企業負担というか、あるいは国、あるいは農林漁業組合、農林年金の場合に...全文を見る
○田渕哲也君 完全積立方式でもしやるとしますと、大きな経済変動がないと仮定して、大体給与のどれぐらいを積めば完全積立方式でできるわけですか、この制度で。
○田渕哲也君 完全積立方式にすると、一番世代間のやりとりはなくなるわけですから、世代間の不均衡は解消するわけです。ただ、完全積立方式はなかなか実際上はとり得ないとしても、世代間の負担の不公平をもう少しなだらかにすることが必要ではないかと思うんですが、この点はいかがですか。
○田渕哲也君 結局、出生率が高かった時代とか低かった時代とか、そういうことによって、出生率の低かった時代に生まれた若者は出生率の高かった時代に生まれた年寄りの面倒を見るために物すごい掛金を負担せぬといかぬ、こういうことはどうかという気がするんですがね。だから、完全積立方式が理想と...全文を見る
○田渕哲也君 私も、年金の一元化は必要だと思うんです。先ほどのは垂直の均衡の問題ですけれども、これはやっぱり水平の均衡ということを考えるべきであります。例えば、年金ごとによってやっぱり年齢構成とか組合員と受給者のバランスが変わってくるわけですね、国鉄などは一番極端な例ですけれども...全文を見る
○田渕哲也君 閣議に言う「昭和七〇年を目途に一元化を完了させる。」とありますけれども、この「一元化」というのは、どういうことを意味しておるんですか。
○田渕哲也君 完全な一元化になれば、財政も一元化をして財布も一つにするということにならないと本当は一元化と言えないと思うんですね。そこまでを意味するものなのか。そうじゃなくて、現在では基礎年金の部分は大体共通した、それからその上の報酬比例部分についても大体基準は統一した、ただ職域...全文を見る
○田渕哲也君 年金の問題は、負担のあり方にしても給付にしても、いずれも長期間にわたって行われるものでありますから、制度の改正にも私はやっぱり一貫性がなければならないと思うんです。それと同時に、それが余り急激な改正であってはならないし、それから既得権あるいは期待権というものを侵さな...全文を見る
○田渕哲也君 期待権というのはこれからの問題ですから、また、その制度の中にいる人が途中で制度が変わるわけですから、若干弾力性を持たさざるを得ない場合があろうかと思いますが、既得権ですね、もう既に年金をもらってそれで老後の生活を立てておる人、この人がこの年金はこういう制度でずっとも...全文を見る
○田渕哲也君 もっとも恩給は年金とは制度が全く違うわけでありますけれども、しかし、共済年金に変わる前にやめられた人は、公務員の方は恩給をもらっているわけです。恩給の場合は今度はスライドは停止しないわけですね。それで、これが非常に不公平ではないかというような指摘が、共済年金のスライ...全文を見る
○田渕哲也君 既裁定年金者のスライドを停止することによる保険財政に及ぼす影響はどの程度ですか。
○田渕哲也君 そうすると、財源的にはそんな大したものではない、むしろ公平という面からそういうことをやったということですか。
○田渕哲也君 次に、職域年金についてお伺いしますが、まず、この性格づけについてお伺いをしたいと思います。
○田渕哲也君 これは公務員共済のところでは、公務員の職務の特質上こういうものをつけたという説明がされておるわけですね。そうすると、農林年金につける場合とその性格づけは違うわけですね。
○田渕哲也君 こういうものを設けること自体は、私は悪いことだとは思いません。なぜかというと、企業年金のようなものだと解釈すればいいわけです。特に農林年金、私学年金、NTT、たばこ産業、こういうところは民間でありますから、また掛金も企業側あるいは組合側と組合員とが負担しているわけで...全文を見る
○田渕哲也君 この年金一元化の方向の中で、職域年金というものは将来もこのような形を踏襲するのか、おるいは徐々に変わっていくべきものか、この点はどうお考えですか。
12月17日第103回国会 参議院 農林水産委員会 第4号
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○田渕哲也君 まず、厚生省にお伺いをしたいと思います。  今回の年金の改正を行っても、将来は年金の保険料率、掛金が三倍にはなると想定されておるわけであります。租税、それから医療費、年金、そういうものを含めての国民負担率というのが、現在昭和六十年度当初予算で三六%というふうに見ら...全文を見る
○田渕哲也君 一つは、国民負担率を余り上げないようにという配慮が必要だと思うんですね。それからもう一つは、例えばピークになる昭和百年、その時代における負担率というものが、払う人がある程度やっぱり納得できるものでないといけない。  この間も私の質問で触れましたけれども、やはり将来...全文を見る
○田渕哲也君 この間質問したときに、完全積立方式をした場合に必要な保険料率というのは、例えば厚生年金の場合をとってみますと、将来予想される二八・九%ですか、それと現在は一二%ぐらいですか、それの中間ぐらい、あるいはそれをやや上回る程度という御答弁を聞いたわけです。としますと、大体...全文を見る
○田渕哲也君 順送りなら私はいいと思うんですよ。ところが、その世代によってやっぱり人口構成も変わってくるし、それから高齢化が進む時代と、ある程度とまる時代とがあるわけです。世代間の少しのでこぼこは世代の順送りでならすというのは構わないと思いますけれども、そうじゃなくて、現在厚生年...全文を見る
○田渕哲也君 私は、保険財政が非常に不健全になってきた理由は、やっぱり石油ショックのような経済変動の理由もあると思うんです。あれで物価スライドをさせていくと、どんどん支払いはふえていく。掛金の方はそう急激にふやせない、なだらかにふやしていく、ギャップが出るわけですね。しかし私は、...全文を見る
○田渕哲也君 最後に厚生省にお伺いしますが、衆議院の大蔵委員会で附帯決議がつけられております。これは今の共済年金の改正によりますと、現在四十歳の者が非常に将来給付が落ち込んで不利になる、したがってこれの見直しを次の時点までに、つまり次の財政再計算期までに調整するように努めることと...全文を見る
○田渕哲也君 これはさしあたってすぐ具体化するという問題ではありません、四十歳の人ですからあと二十年ぐらいあるわけですから。だから、次の財政再計算期にやっぱりこの不合理を是正するような何らかの措置を考えていただかないといけないのじゃないかと思うんですが、いかがでしょう。
○田渕哲也君 終わります。
12月19日第103回国会 参議院 農林水産委員会 第5号
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○田渕哲也君 私は、民社党・国民連合を代表して、ただいま議題となっております農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する法律案につき、修正案及び修正部分を除く政府原案に賛成の討論を行うものであります。  御承知のとおり、我が国は高齢化社会が進行する中で人生八十年時代を迎えました。...全文を見る