中山千夏

なかやまちなつ



当選回数回

中山千夏の1980年の発言一覧

開催日 会議名 発言
10月16日第93回国会 参議院 法務委員会 第1号
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○中山千夏君 初めて親しくお話しします。  私は昭和二十三年の生まれでして、そういう意味で言うと、この間、八月二十七日の衆議院の法務委員会でしたか、そこでちょっと教科書の問題に大臣が触れていらっしゃいましたけれども、まるっきりそういう教科書の教育を受けて育った人間なんです。 ...全文を見る
○中山千夏君 先進諸国では、大分死刑制度を廃止した国が多いようですね。日本で廃止に至らない理由というのは、どういうことだとお考えでしょうか。
○中山千夏君 その廃止しない理由というのは、どういうものだとお考えなんでしょうか。
○中山千夏君 法相御自身は、死刑は残虐だというふうにお考えになりますか。
○中山千夏君 ちょっと存じ上げないんですけれども、就任後に死刑執行の命令はなさいましたか。
○中山千夏君 もし、するというようなことになったとき、その行為について、もし私であれば、やっぱりすごく自分がそのことでもって殺人者になってしまうような胸の痛みというか、何か後ろめたさみたいなものを感じてしまうと思うんですけれども、その辺はいかがでしょうか。
○中山千夏君 よくこう——そうたびたびあることではありませんけれども、やはり大切な、世の中で重大視されている問題として、審理の間違いということがありますね。もし無実の人間を死刑台に送ってしまうようなことになった場合に、その責任をどういう形でおとりになるんでしょうか。
○中山千夏君 もし起こったらというのは、お答えいただけないでしょうか。
○中山千夏君 なるほど。先ほど、ぜひ存続すべきだというようなお答えかなと思っておりましたら、なくなるような世の中が望ましいというふうにおっしゃったので、ちょっと希望を持ったんですけれども、死刑をなくしていく方向で国民的な合意を得るというような努力をなさるお気持ちはありますでしょう...全文を見る
○中山千夏君 とすると、やはり凶悪な犯罪をなくすというか、抑止する力に死刑はなり得るという考えを持っていらっしゃるわけですか。
○中山千夏君 鶏が先か卵が先かみたいで、とってもむずかしい問題で、まだ私はちょっと意見が違って納得できないところもありますけれど、非常に気になる問題があって、時間が迫っていますので、またかとお思いでしょうけれども、憲法についてちょっとお話を伺いたいと思います。  自主憲法制定国...全文を見る
○中山千夏君 すると、自主憲法期成議員同盟には現在入っておられるわけですか。
○中山千夏君 その議員同盟が、自主憲法制定国民会議に団体として加入しているということだと思うんですけれども、それはいかがですか。
○中山千夏君 そうすると、その自主憲法制定国民会議というところに自主憲綱領というのがあるんですよね。それについては御存じですか。
○中山千夏君 自分の属している団体が属している団体の綱領について御存じないというのは、ちょっとびっくりしたんですけれども。  私が言うのもすごく変な感じがするんですが、こういう綱領なんです。「一、天皇は国家の中心であり、日本国を代表する。一、国民は国家に忠誠の義務を負う。一、防...全文を見る
○中山千夏君 そうすると、いま読んだ綱領には全然賛同していらっしゃらないわけですか。
○中山千夏君 いろいろな考え方といいますと、この中の幾つかに賛同とか、幾つかには反対とかということですか。
○中山千夏君 どうしてもおかしくなっちゃうんですけれども、大臣が入っていらっしゃる団体が、団体としてこの自主憲法制定国民会議、ここに入っているわけですよね。そうすると、結果として大臣も入っていることになるんじゃないですか。
○中山千夏君 そうすると、それには入っていらっしゃらないわけですね、つまり個人としては。
○中山千夏君 わかりました。  で、その入っていらっしゃる議員同盟の方のお話なんですけれども、去る三月に改憲決議の採択の要請をしたというふうに聞いています。それにこたえて五つの市町村議会が決議をした、そのときの決議の模様が、いつも大臣がおっしゃっている論議を尽くしてというあり方...全文を見る
○中山千夏君 そうすると、自由な論議をしないで数で押すというような形で採択されたものというのは、非常によくないものだとお考えになるでしょうか。
○中山千夏君 私は、論議がうんと尽くされれば強行採決のような形をとらなくても、出し抜くような形をとらなくてもきちんとした採決でできるのではないかと思うんですね。だから、その前に、多年にわたって論議があったというふうには思えないんです。でも、それはそれでおきます。  何度もおっし...全文を見る
○中山千夏君 いまおっしゃったように、全く違うわけですね、違憲と合憲というのは。違憲と合憲というふうに違うから憲法第九条に問題があるということではなくて、それの解釈の方の、右と左に全く違う解釈の方のどちらかに間違いがあるんじゃないかと私なんかは思うんですね。それはどうお考えですか...全文を見る
○中山千夏君 そうすると、間違いかどうかということで言うと、どっちも合っているということですか。
○中山千夏君 そうすると、合憲の方も合っているし、違憲の方も合っているということなんですか。
○中山千夏君 そうすると、やっぱり論議ということをずうっとおっしゃるんであれば、むしろ合憲か違憲かという論議をもう少し一生懸命やった方がいいのじゃないかという気がするんです。昔、合憲か違憲かということで騒がれていたころ、若いころですけれども、それも覚えがありますけれども、その合憲...全文を見る
○中山千夏君 しかし、それがやっぱり合憲か違憲かという問題じゃなくて、いきなり改憲という問題に行っちゃうから、かなり紛糾したのじゃないかというふうにそばで見ていて思ったんですけれども、そうではないわけですか。
○中山千夏君 でも、相手が快く思っても思わなくても、きちんと合憲か違憲かという討論をなすったらどうだろうと思うんですけれども。
○中山千夏君 本当にいまの憲法をまずは守ると、いまの憲法にまずは手をつけない、その上で自衛隊が合憲か違憲かという論議を皆さんがなさる場合には、努力はしたいと思います。  次に、八月二十七日の衆院法務委員会に、議事録がここにあるんですけれども、「日本は戦争に負けました直後に、修身...全文を見る
○中山千夏君 その後の委員会が終わってからの記者会見というか、記者の方たちにお漏らしになった言葉がありまして、いまハトとかタカとか言われることが中心だったとおっしゃった、そのことの多分同じようなところにある気持ちを漏らされたのだと思うんですけれども、「終戦当時、内務省の課長補佐と...全文を見る
○中山千夏君 じゃ、こういうふうにお答えになったことはないわけですか。
○中山千夏君 私は、むしろそうお答えになった方がなるほどと思ったんです。というのは、タカだとかハトだとかといっていじめられるから泣いちゃったというんじゃ、余り子供みたいで、むしろ終戦当時の、いままでずっと政治を続けていらしていろいろな歴史をお持ちだと思うんです。私は、むしろこの新...全文を見る
○中山千夏君 法相は、選挙公報に改憲はおうたいになりましたか。
○中山千夏君 私、とっても不思議に思うんですけれども、拝見していると大変熱心な自主憲法制定を考えていらして、しかも運動を推進していらっしゃるというふうにお見受けするんです。だれが見てもそうだろうと思うんです。議員になられるときに、選挙に出られるときに、むしろ改憲をしないと、護憲だ...全文を見る
○中山千夏君 いまのお答えは、何か突然大臣が人格的に鈴木首相になられたようで、余りはつらつとした感じを受けませんでした。改憲、改正するということぐらいはきちんと書けると思いますし、護憲の立場で改正するんなら護憲の立場で改正するというふうに書けると私は思います。でも、それはとても納...全文を見る
○中山千夏君 いまのお答えだと、国民に形のわかることであなたの政治姿勢を示してほしいという私の質問の意味は、故意にか故意ではなくか、非常にはぐらかされてしまった感じですが、時間ですのでこれで終わります。
10月30日第93回国会 参議院 法務委員会 第2号
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○中山千夏君 十月十六日の委員会で奥野さんに、憲法を守るべき法務大臣としては不適格なように思うからおやめになってはどうかというような意味のことを申し上げまして、大臣はおやめになるともならないともおっしゃいませんでしたけれども、これは私は謙虚に受けとめて十分反省していかなきゃならな...全文を見る
○中山千夏君 大臣としては改正のための努力——お考えになる、それからいろいろな方と憲法について論議をされる、そこのところはいいんですけれども、改正のための努力といいますと、法務大臣の任務をなさりながら改正のための努力もなさるということですか。とすると、その内容はどういうことになる...全文を見る
○中山千夏君 そうすると、鈴木内閣においては絶対に改憲の方向では仕事はなさらないというか、憲法をしっかり守っていかれると、こういうふうに確認していいわけですね。
○中山千夏君 ちょっと単純にお伺いします。単純なことを確認したいだけなんです。つまり、法務大臣は憲法を守られるのですか。
○中山千夏君 非常にそれが伺いたかったのです。つまり、憲法に対するお考えはどうであれ、いまここに参院手帳というのをいただいたら、一番最初に憲法が書いてあるわけですね。これに対しては、いろいろなお考えをお持ちだろうと思うんです。でも、これがある以上これを守るという、その言葉を伺いた...全文を見る
○中山千夏君 外からの圧力といいますと、どこかほかの国が主権を侵しにきた場合とか、攻めてきた場合の抑止力になるということですか。
○中山千夏君 私はいまここに載っている、参議院手帳に載っている憲法はとてもいい憲法だと考えているんです。その点で大臣とずいぶん考え方が違うんですけれども、いまおっしゃった抑止力、外からの脅威という考え方ですけれども、憲法の前文にこういうところがありまして、もうもちろん御存じだと思...全文を見る
○中山千夏君 そうすると、これは守る守らないは別として、大臣のお考えとして、憲法のこの部分とそれから大臣のお考えとは、あるいは大臣が現実の世の中をごらんになって日本の将来をお考えになったその上での判断とは、ちょっとずれがあるというふうに理解してよろしいんでしょうか。
○中山千夏君 要るとか要らないとかという問題ではなくて、私が申し上げているのは、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、」という考え方と、それからだれかが攻めてくるかもしれないからといういわゆる諸国民に対する疑いを持って軍備を持つという考え方は、相入れないのじゃないですかと言...全文を見る
○中山千夏君 独断してかかっているわけじゃないんですけれども、私の感じでは、素直に大臣のお考えを伺うと、やはり憲法の前文の部分は考え方としては認めるけれども、現実にいろいろな世の中を見た感じ、大臣が御勉強になった感じでは、それをそっくりそのまま字義どおり信頼して、ほかの事例は起こ...全文を見る
○中山千夏君 ここに、元軍需省航空兵器総局長官だった遠藤三郎さんという方が、軍備国防は時代錯誤である、非武装こそが最もこれからの世の中にとって賢明な国防なんだという考えを述べていらっしゃるんですけれども、私もどうでもいいと思っているわけではなくて、世の中の先行きを一生懸命考えてい...全文を見る
○中山千夏君 二十一条についてはどう思われますか。
○中山千夏君 十九条、二十一条ともに評価なさったというふうに受け取ります。ぜひこれは守っていただきたいというふうに思いますけれども、大臣は一連の憲法発言、改憲発言いろいろありましたけれども、その発言をめぐって言論、表現の自由を自分は侵されたと、非常に言論、表現の自由を制限されてい...全文を見る
○中山千夏君 何か言論によるものではなくて、おどしとか、それから暴力的な手段で大臣の発言はけしからぬという妨害のようなことはございましたか。
○中山千夏君 大臣には、いつも身辺を警護するような方がついておられますか。
○中山千夏君 ちょっと聞き取れないんですが。
○中山千夏君 あれだけやはりセンセーショナルな発言をいろいろなすって、それでおどしもない、いろいろな妨害、暴力的な妨害もない。ただ、罷免というような反論というものは非常に不愉快なぐらいたくさんあったけれども、そういうことはないというのは、やはりいまの世の中で大臣の発言の自由、表現...全文を見る
○中山千夏君 そうすると、一応現場には公安の方はいらしたんですか、その押しかけたときには。
○中山千夏君 そうするとそれだけで、押しかけてきたときに、その押しかけるようなことはよくないからやめたらどうかというようなことはおっしゃらないわけですか。
○中山千夏君 非常に平和な感じにお話になるのでびっくりしているんですけれども、これはそう簡単な話ではなくて、その後この「噂の真相」という会社がどのような被害に遭ったかということをお知りになれば、恐らく非常なこれは言論弾圧だというふうにお考えになって、手ぬるくは済まされないとお思い...全文を見る
○中山千夏君 事務的なことは結構です。言論、表現の弾圧が、この事件はいま話したとおりの事件だということは資料も全部事務の方にお届けしてありますし、それから公安の方の説明でもある程度おわかりになったと思います。言論、表現の弾圧が行われているというふうにはお考えになりませんか。
○中山千夏君 つまり、改憲発言をした途端に罷免だと言われたということだけでも、大臣は非常に自由を奪われたようにお感じになったとさっき発言なさいましたし、それから、何か少し憲法にかかわる発言をするとタカだハトだというような議論で非常に物を言いにくくするということでも、もっと論議は活...全文を見る
○中山千夏君 さっき二十一条は大切だっておっしゃったと思うんです。二十一条というのは、「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。」と言っているんですね。これは保障しなくちゃしようがないんですよ。それは大臣のお考えは、この言論はけしからぬとか、あの言論はけ...全文を見る
○中山千夏君 私たち、ときどきデモをいたします。そのデモをして歩いているときに、物すごい規制をされるんです。そのときに警察から受ける規制というのは、またたかだかという言葉を使うとお怒りになるかもしれませんけれども、道を歩きたい、デモですから少し幅広くなります。そうすると、お巡りさ...全文を見る
○中山千夏君 そのために御努力いただけますか。
○中山千夏君 ありがとうございました。  それから、保安処分のことで少しお尋ねしたいというか、ちょっと申し上げたいことがあるんですけれども、前回の法務委員会のときに、「また犯人が精神障害者だということになりますと、そのまま不起訴になったり無罪になったりして社会に帰されていく。そ...全文を見る
○中山千夏君 終わります。
12月18日第93回国会 参議院 法務委員会 閉会後第1号
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○中山千夏君 私は、一連の再審問題の中で免田事件と、それから免田事件に関連してちょっと死刑制度についてお話をお伺いしたいんですけれども、最初に、先ほど戸塚さんの質問が死刑制度でございまして、その中で死刑囚は現在二十四名である、十名が再審請求をしている、執行については公にしないとい...全文を見る
○中山千夏君 免田事件というものを見るときに、免田元被告の死刑が最高裁で確定したのが一九五一年十二月なんですね。それから、新聞なんかでも報道されていますけれども、二十九年ぶりに無罪への道が開かれた、これは世界でも例のないことだと言われているんです。その間の被告や被告の家族の状況と...全文を見る
○中山千夏君 先ほどから、こういう冤罪事件であるとか、それから再審が必要とされるような事態をなるべく起こさないように注意をするべきだ、また、これからも努力をしていくというようなお話は伺っているわけですけれども、具体的にどういう対策をとっておられるのかということを、ちょっとお伺いし...全文を見る
○中山千夏君 とかくこういう事件が起こったり、それから捜査がおくれたりしますと、新聞や何かでも警察は何をしているとか、それから裁判所はもっとちゃんとしなくちゃだめじゃないか、検察は取り調べにもっと気をつけろというようなハッパがかけられるんですけれども、もちろん間違いなくやるという...全文を見る
○中山千夏君 そうすると、その存続の理由として、死刑制度の凶悪犯罪の抑止力というのは余り重要には考えていらっしゃらないということになるんでしょうか。そのデータとして、あるいは具体的に人を説得するに足るだけの何かこう具体的な説明、データなり事実なりというものが出せないという状態であ...全文を見る
○中山千夏君 その大方の国民の意識というのは、何か世論調査ですか、そういうもので数をお出しになりましたでしょうか。
○中山千夏君 そうすると、主に世論によっているという感じなんでしょうか、その死刑存続ということは。
○中山千夏君 刑罰に関しては、まさにおっしゃることに同意できる点があるわけですけれども、事が、つまりある一人の人間を全然いなくしてしまう、殺してしまうということですので、たとえば刑罰の中には悪いことをしたから罰するということだけではなくて、近代的な国家になればなるほど、その人がも...全文を見る
○中山千夏君 今後、死刑制度について調査研究していかれるというような予定はありますか。
○中山千夏君 どうもありがとうございました。終わります。