橋本敦

はしもとあつし



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橋本敦の1974年の発言一覧

開催日 会議名 発言
08月22日第73回国会 参議院 法務委員会 閉会後第1号
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○橋本敦君 それでは私から伺います。  昨日ついに韓国において大きな反日デモが行なわれて、日本の大使館がデモに襲われ乱入される、そういった事態にまで発展をしたというニュースが入っております。そういう中で、外務省が韓国に在住の同胞に対する身辺の安全について申し入れる、こういう事態...全文を見る
○橋本敦君 われわれは南北朝鮮の平和的統一、あるいは韓国人民との真の友好の促進を心から望んでいるわけです。そういう観点からしても、まさに最悪の事態になりつつある。こういうことが現に起こっている最大の原因は、一つには日本の政府が日米共同声明韓国条項、これに縛られて、金大中事件にしろ...全文を見る
○橋本敦君 なるべく簡単に。
○橋本敦君 私の質問に答えてくださいよ。
○橋本敦君 私の質問は、金大中事件以来今日までとってきたわが国政府の対韓外交政策のき然としない追従的態度、あるいはそれにからまる野党各党の要求にかかる対韓外交政策を根本的に検討し直せという要求をすなおに聞かなかったところに、一つの今日の事態を招いた大きな原因があるではないか、あな...全文を見る
○橋本敦君 結論だけでいいですよ。反省するところがあると思うのか思わないのか、結論だけでいいですよ。
○橋本敦君 金大中事件が起こったときに、衆議院本会議でも田中総理は、第一に真相究明し、筋の通った解決をと、これは本会議で言明をしてます。これは御存じのとおりですね。現在の時点において真相は何一つ解明されていない。この結果が一つある。しかも筋の通った解決として金大中氏の原状回復とし...全文を見る
○橋本敦君 すでにその問題について新聞各紙が、たとえば手元にある八月八日の毎日新聞は「〃主権侵害〃うやむや、あいまいな了解事項解釈」ということで大きく報じている。各紙がこういうような見方をしていることは、次長としては十分当時知っておられたわけですね。
○橋本敦君 この了解事項の自体の中に重大な問題が含まれている。たとえば田中法務大臣は衆議院の法務委員会でも、あるいは参議院の法務委員会でも、常識的に見たらだれが考えても主権侵害事件だという判断はつくと。これは第六感じゃありませんよ。常識的に見てそういう判断がつくと、こう言っている...全文を見る
○橋本敦君 田中総理が了解をした。
○橋本敦君 いない——。
○橋本敦君 新聞では明らかにそう書いておるわけです。そうすると、この八月八日の毎日新聞は誤報だと、こういうことになりますか。あなた、責任持ってそれを言えますか。
○橋本敦君 それでは、この点についてあなたは誤報だと言うけれども、毎日新聞あるいはその他の新聞が同様に報道している事実に対して、誤報だとあなたが責任を持って言うということは、これは新聞に対する重大な問題だから責任を持ってくださいよ。  いずれにしても、そういうようにしてまさに主...全文を見る
○橋本敦君 あなたはそういう見解に立つけれども、新聞報道によれば、明らかに金元書記官の個人的な行為である、こういうことが了解されたと報ぜられているからね。これが事実であり、これを田中総理が了解したとすれば、主権侵害かどうかを断定する以前の問題として、わが国にとっては主権侵害の疑い...全文を見る
○橋本敦君 その点はそれ以上あなたに聞くつもりはありませんが、臨時国会でも所信表明をやらず、野党の質問も受けず、こういう大事な問題について田中総理が全然、新聞に公表された事実についてこれは違うという言明もしていない。そのまま今日まできているという事実は重大ですよ。  さらに次の...全文を見る
○橋本敦君 すでに今日までの捜査で指紋の割り出しができている。あるいは使われた車が横浜領事館の館員の所有のものである。一連の具体的事実が明らかになっていますが、これがかりに日本の刑事訴訟法の立場で逮捕令状の請求をするとすれば、令状が出る十分の法律上の疎明資料となり得るという状況で...全文を見る
○橋本敦君 ところで、外務大臣の決算委員会における答弁なり、いまのアジア局次長あるいは山本局長の答弁でも、今後は捜査を進めるということを強調されているけれども、実際問題として端的に言って、今後捜査を進める最大の障害は、韓国政府が一切の協力に応じないという処置にあるということは明白...全文を見る
○橋本敦君 いやしくも主権が侵害されたという疑いがきわめて濃厚であるし、さらに金大中氏の基本的人権が侵害された客観的事実が明白であるというこの事件の処理について、今後、いまの韓国の政治情勢からして、向こう側からの新たな通告を期待することは一切できない。向こうは捜査を中止したとこう...全文を見る
○橋本敦君 捜査上の秘匿すべき事実あるいは今後捜査すべき事項というのがまだ残されているというお話ですが、しかしながら、捜査本部は縮小されるということは、これもおっしゃったとおりです。だから、今後の捜査の継続を国民は期待し、私どもは期待するけれども、中間発表という形にしろ、秘匿すべ...全文を見る
○橋本敦君 順次発表されている経過は私も知っておりますが、今後外交的交渉にまってほしいという、そこのところがまさに見込みのつかない状況になっている。その中でどうするのかということ、これがまさにいまの課題ではないか。それを打ち破っていくために、いま私が言ったような処置をとる意思がな...全文を見る
○橋本敦君 まさにあなたのおっしゃるとおりですよ。たとえばわが国の刑事訴訟法によれば、面会の禁止は捜査官がかってにできますか。裁判官の接見禁止という裁判官の客観的判断なしに、これはできないですよ。ところが韓国では、一審判決が終わった後の控訴をするかどうかという段階で、その際弁護人...全文を見る
○橋本敦君 韓国の立法を批判せよとは私も言ってないです。この程度の行為で懲役二十年、驚くべきことですよ、これは。それ自体が、有罪か無罪かを越えて、その結果自体が人権侵害ですよ、こんな重い刑を科すことは。こういうことが韓国で行なわれている。これに対して、この早川、太刀川両氏をすみや...全文を見る
○橋本敦君 現に人権侵害が行なわれているわけですよ。客観的事実としてそうなんですよ。こういうことをこのまま放置しておくということは許されない。しかもあの事件については、これは言うまでもないけれども、まさに本法において罪になるような法律どころか、大統領緊急措置令という異常な事態の法...全文を見る
○橋本敦君 そういう見守っていこうというような、軟弱であるし、優柔不断な状況がズルズルとこういう結果を招いておるわけですよ。これは市民運動としても、わが党の宮本委員長や社会党の成田委員長、公明党の竹入委員長も含めて、この人権問題については市民運動としても国民運動としても強力にして...全文を見る
○橋本敦君 検討すべきですよ。進んでいないという答弁では、国民の立場として承知ならぬですよ。外務大臣とも相談をし、法務大臣とも相談をし、積極的に人権を守るという立場で検討するというように、これはお約束できませんか。
○橋本敦君 田中総理と金首相との間で、金大中の出国、これは自由だと、それはいつ日本に来るかということも確定しないまま了解をして、期待をして、結果はゼロですよ。いまあなたがおっしゃるように、二十年の判決だけれども、いつかは早く帰れるだろう、そんなことを期待しているということでは国民...全文を見る
○橋本敦君 たとえば、文世光が東京の病院で入院中にピストルの射撃訓練を受けたというようなことを向こうが報道しておる。ところが、その病院は東京の赤不動病院ではあるけれども、そこの副事務長は、とんでもないことだ、人家の密集したこんな病院で、六人の大部屋に入院をして、射撃訓練とかそうい...全文を見る
○橋本敦君 それではおそいですよ。向こうが先にばあっと発表しちゃって、いたずらな反日感情、反朝総連感情をかき立てたあとで、真相はこうだと、これはおそいですよ。私が希望するのは、これは山本警備局長の御意見も聞きたいけれど、韓国当局に対して、こちらに捜査の依頼があった問題についてはこ...全文を見る
○橋本敦君 そのことを早急にやっていただくように期待をします。  それじゃ時間がないので次の質問に移りますが、今次の選挙における買収事犯が、これが非常にはなはだしい数にのぼっているという実態が報告されておりますが、これは過去の選挙を通じて異例の状況だと思います。その点自治省の秋...全文を見る
○橋本敦君 その中でも、決算委員会では後藤田派の違反が追及され、糸山派の違反もこれもまた追及されているわけですが、糸山派の違反についてはまさに日本列島縦断金権買収選挙、マスコミもこう書いている実態ですが、こういうようないわゆる「金のかかる選挙」とはまるで異質の、札束で票を買うよう...全文を見る
○橋本敦君 朴大統領夫人の狙撃について、憎むべきテロとして私ども哀悼を惜しんでおりませんが、いまそれが問題になっておるときに、少なくともわが国の国会議員が選挙の第一声でテロを公然と誘発するような演説をやり、しかも国民からきびしく指弾をされる驚くべき金権買収選挙をやった。こういう議...全文を見る
○橋本敦君 ちょっと最後が聞き取れなかったのですが、民主主義に反するということですね。
○橋本敦君 ところで、公選法の二百五十一条の二がいわゆる連座制強化ということで議論をされて、つくられて以来長年になりますが、この連座制の二百五十一条の二の規定によって当選無効とされ、失格された事例、今日までどれくらいあるのですか。これは警察庁か、もしくは法務省の安原刑事局長、いず...全文を見る
○橋本敦君 国会議員については、この規定によって失格した事例が十年の間ゼロである。問題はこれですよ。いわゆる一番いやらしい買収選挙をきびしく規制をするということで、なぜこれほど国会議員選挙について十年の間一件も事例がないのか。これは公選法が選挙の公正を目ざして連座制強化の規定をつ...全文を見る
○橋本敦君 総括主宰者ということの事実上の認定、これは佐々木委員も聞かれましたが、林についても断定したという新聞報道があるが、そうは言っていないということにも一つは見られる。あるいは意を相通じなければ、同居の親族であっても連座制の規定の適用がない。意思相通じたかどうか、否認すれば...全文を見る
○橋本敦君 金のかからない選挙と現に買収選挙と、ごっちゃにしてはは困りますよ、質の違う問題だから。買収というのは、現金で票を買うようないやらしい選挙ですよ。金がかかる選挙ということとは別ですから、その点はっきり区別してくださいよ。いずれにしても、これは国会の論議を通じて検討される...全文を見る
○橋本敦君 議論をさらに進めますけれども、最近、自民党のいわゆる政治献金の問題が国民的に議論をされ、電力会社にしろ、あるいは私鉄会社にしろ、あるいは石連にしろ、いわゆる国民協会への寄付をやめる、あるいは脱会をするという動きが国民の今次選挙に対する批判の中で生まれていることはけっこ...全文を見る
○橋本敦君 いずれこれは選挙制度改正で国会で議論になりますからよろしいのですが、私が伺っているのは、いま国民世論の方向はそういう方向にいっているという事実を認識しておられるかどうかということです。たとえば毎日新聞の八月十七日は明確に「政治資金は本来「個人の自由かつ自発的な意思」に...全文を見る
○橋本敦君 そういうとらえ方が非民主的ですよ。社説も言い、国民世論の方向がそうなっている。このことを率直に認識しなければ、これは民主主義といえないということです。  議論はよしますが、次の問題に移りますが、今度の参議院選挙のもう一つの特徴は、金権選挙といわれたものに加えて、いわ...全文を見る
○橋本敦君 そういうことですね。  ところで、この企業ぐるみ選挙についていち早く大阪で大林組が問題になり、大阪の憲法会議、民主法律家協会その他から問題が出されるし、現に告発事件としては、企業ぐるみ選挙について三菱電機に関して告発がなされているし、あるいは神戸では新日鉄広畑製鉄所...全文を見る
○橋本敦君 結論を得ていないのは私も知っていますよ。積極的に捜査がやられているかどうかという、検察側の姿勢と具体的状況をお聞きしたいと、こう言うのです。こんなものをゆっくりやっておれば、文書もなくなるし何もかもなくなってしまいますよ。積極的に捜査をやっているのかやっていないのか、...全文を見る
○橋本敦君 それはおかしいですよ。最高裁の判例でも、この二百二十五条三号で、特殊の利害関係を利用して選挙民を威迫したという、威迫というのはこれは強制的な威迫に限らない、不安、困惑を与えるようなしかたであれば構成要件的に犯罪は成立する。これは最高裁判例に出ています。安原さん御存じで...全文を見る
○橋本敦君 時間があまりありませんので先を急ぎますが、大林組で告発を労働者がやった場合、それに対して不当な配転が出ている。報復的配転ではないかという問題が大阪で問題になっておりますが、山本さんお聞きになったことがありますか。また、そういうことがあるとすれば、それは先ほどあなたが、...全文を見る
○橋本敦君 選挙部とは関係ありますよ、そういう報復的人事は会社はやるべきでない、労働契約上義務はないということは、あなた、おっしゃったのだから。それはいいです。時間がないから次にいきます。  大きく新聞に報道されたのですが、今度の企業ぐるみ選挙が非常に問題になって、そうして中央...全文を見る
○橋本敦君 時間がないので結論的に政務次管に伺いますが、こういうように国民の批判と世論の中で選管委員長が公正選挙を要請する声明を出されたことに対して、これは職権乱用だというようなことで橋本幹事長が告発されたというのは、私はもってほかだと思いますが、こういう告発は取り下げるように政...全文を見る
○橋本敦君 検討願いたいと思います。  最後に国民協会の問題について聞きますが、国民協会の設立趣意書、これを見ると、真に自由民主主義を基調とする近代的な政党をつくり上げるとか、民主主義を守るとか、特に「きれいな資金を広く集め、政治を浄化する」、こういうことで設立をされた。財団法...全文を見る
○橋本敦君 政治団体ということについて私は聞いているんじゃないですよ。財団法人という寄付行為の目的と、現在やっていることとの実態を把握して、主務官庁、監督官庁である自治大臣、自治省として問題があるというように思われませんか、そういう質問ですよ。一言答えてください。実態を知っていま...全文を見る
○橋本敦君 さらに資料その他の提出を求めて検討することにして、時間を越えておりますので、おわびをして質問を終わります。
09月09日第73回国会 参議院 法務委員会 閉会後第2号
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○橋本敦君 最初に、韓国問題について若干お尋ねしたいと思いますが、まず第一に、大使館に対するデモが行なわれて国旗が棄損されるという事態まで起こって、後宮大使を外務省が呼んで事情も聴取されたと思いますが、韓国の反日デモの基本要求は一体どういうことなのか、どういう要求で大使館へデモで...全文を見る
○橋本敦君 その日は直接要求がなかったとしても、一般的に、最近瀕発している反日デモに見られる基本的な要求というのはどういうものなのか、それはおわかりでしょう。この点について明らかにしてください。
○橋本敦君 そこで後宮大使を呼び、七日の夜に外務省で首脳会議が行なわれた結果、田中総理の親書を相手国政府に提出をすることによって現状の打開を期待するという方向が出されたという新聞報道が、けさの朝日新聞にも出ています。このことによって外務省としては、どういう点をどのように具体的に期...全文を見る
○橋本敦君 いま答弁のあった問題について、けさの新聞によると、その親書の骨子は三点というように報道されています。まず第一点は、重ねて狙撃事件、とりわけ陸英修夫人に対する弔意をかねて陳謝の意を表明するといいますか、弔意を重ねて表明する。二つ目の問題は、この事件の事前準備が日本で行な...全文を見る
○橋本敦君 そこで、これを骨子とした親書を相手方に送って、いまの日韓関係が打開できるという見通しがあるというお考えですか。その点が知りたいのです。
○橋本敦君 したがって、いま外務省はこの方針をとっているけれども、外務省自体がこれによって日韓関係が打開できるという確信は持てないという状況にあるということですが、たとえば一つの問題として、この第三項に狙撃事件の「裏付け捜査を誠実に行っており今後も続ける」ということを骨子として書...全文を見る
○橋本敦君 私はむしろ外交姿勢としては、いま答弁された点を一番心配するんです。つまり具体的に、日本国内で、国内法に基づいて捜査をしなければならない具体的な事実と問題があって、それをやるというなら別ですよ。だけど、向こう側のわが国に対する捜査をしっかりやれとかなんとかいういろんな要...全文を見る
○橋本敦君 そのような一般的な意見の表明は、すでに外務省筋を通じてなされていますよね。そうでしょう。重ねてここで親書という形においてこういう問題を出すことによって、さらに問題が深まってこじれるということを心配するわけですよ。たとえば、朝鮮総連の活動に対する制圧を要求するといった問...全文を見る
○橋本敦君 それならば、そういう立場で誤解を明確に解くことを前提とするならば、まず韓国政府が要求している朝鮮総連に対する活動の規制とか抑圧、こういった問題は、現状において何らそれを向こうの要求に応じて規制する法的根拠もなければ、やるべき筋合いのものでもないということは、具体的に公...全文を見る
○橋本敦君 まずそれから答えていただきたい。
○橋本敦君 問題はまた逆戻りしましたけれども、それでは基本的に正しくないということなんですよ、私が言っているのはね。だから、韓国政府が日本国内における朝鮮総連の皆さんの活動を制圧してもらいたいというような要求、意向があるときに、それは一般的に日本憲法の立場からしても当然できること...全文を見る
○橋本敦君 現段階において、朝総連の活動に違法性があるとか、規制しなければならない必要性があるとかいう具体的事実は一切ない、これははっきりしてますね。
○橋本敦君 奥歯にはさまったものの言い方ですが、これはたとえばきょうの新聞報道でも、後宮大使がソウルへ帰った記者会見で、韓国側が要求している在日朝鮮総連組織に対する制圧については「関係当局の意見は」——外務省も私は含むと考えていますけれども、後宮大使がこう言っているという報道だか...全文を見る
○橋本敦君 それに関連して法務省の見解を問いたいと思うのですが、これはこの前佐々木議員が問われたことにも関連をするのですけれども、わが国の刑法第二条の関係において尋ねておきたいと思うのです。  御存じのようにわが国の刑法第二条は、日本国外において特定の犯罪について罪が犯された場...全文を見る
○橋本敦君 そうですね。そういたしますと、わが刑法は、殺人という実行行為の本来の犯罪をかりに教唆した場合においても、一般的に共犯との関係における問題として、わが刑法では殺人罪と別個に殺人罪の教唆を独立して処罰する規定を置いていませんから、したがって二条の関係で、外国で犯された外国...全文を見る
○橋本敦君 共犯論としていえば。
○橋本敦君 あなたがおっしゃったのは事実関係に基づいてと、こう言うのですが、法務省の一般的法解釈の見解として、本犯が処罰される可能性がないのに、それの教唆その他の従犯もしくは幇助、こういった関係の行為が処罰の対象とされる筋合いがないというのは、いわゆる共犯従属性説といわれる説、最...全文を見る
○橋本敦君 これは法務省の立場として私ははっきりしておきたいのですが、あり得よりというのは一つの可能性であって、刑法理論の通説的見解に従えば、これは共犯従属性説をとる限りはあり得ない。通常はですよ、原則的にはあり得ない。これは当然ではありませんか。法務省は共犯の問題について、独立...全文を見る
○橋本敦君 そういう見解は、学者の見解の中で少数説だということは認めますか。多数の学者は共犯従属性説をとっておるということではありませんか。
○橋本敦君 私が言うのは、積極説、消極説、両方あることは私だって知っていますよ。日本の刑法学会なり大かたの見解が共犯従属性説を基本としているという事実、これについては御存じでしょうと、こう言って聞いているのです。いかがですか。
○橋本敦君 それじゃ、具体的な事実関係を検討しながら見解を伺いましょう。  まず第一に、大統領狙撃事件について「被疑者文世光の陳述内容」というものが警察庁に寄せられているようです。それの要旨あるいは大要についてはすでに八月二十八日の毎日新聞等で報道されている問題ですが、この「文...全文を見る
○橋本敦君 そういたしますと、大統領狙撃事件と関連して「文世光の陳述内容」として韓国のほうから寄せられてきた書面は、まさに背後関係が朝総連あるいはその他の者が教唆その他の態様で協力をし、あるいはこれを使嗾したということ、まさに背後関係を中心とした供述、ピストルの窃盗に関する供述、...全文を見る
○橋本敦君 外務省は今度の親書をそういう趣旨で送ると言うのだけれども、そもそも韓国政府自体が、文世光があの会場へどうして入ったか、どの位置からピストルを発射したか、こういった事件の具体的事実そのものについて、捜査に協力せいというならば、まず明らかにしなさいということをまず指摘しな...全文を見る
○橋本敦君 いまの方針はとうてい納得できませんが、時間がないので次の質問に進みます。  向こうから「文世光の陳述内容」を通読した一つの特徴は、朝鮮総連の金政治部長が約一年間にわたって毎月平均二回程度、文世光の家に出入りをしている、その間、朴狙撃事件を教唆したという書き方が、これ...全文を見る
○橋本敦君 機関紙じゃなく、果実酒、ニンジン酒等ですね、こういうものを持っていっているという供述になっておりますね。そういう事実は把握しておられない。  ところで、最後に金政治部長と会ったと文世光が主張するのは、これは七月二十四日の夜八時ごろだというように陳述をしている。ところ...全文を見る
○橋本敦君 さらにピストルの問題について言えば、韓国から、赤不動病院で射撃訓練を受けたとかなんとか、これは全く事実に反することは一見明白になりましたが、そういうことが言われていたわけですが、この文の陳述書のどこを読んでも、実弾射撃の演習を一回でもやったという事実は全然ないですね、...全文を見る
○橋本敦君 それについて文の自供によれば、一メートルの至近距離まで接近して撃てば一〇〇%命中するというように言われたと、こう言っている。これは子供でも言えることですよ。一メートルまで行って撃ったら当たるというのは、あたりまえのことです。こんなことを言われたと文世光は供述をしておる...全文を見る
○橋本敦君 その客観的事実はしっかり把握するという意味でけっこうですが、聞きますが、あの現場の写真で、拳銃をかまえて発射している写真まで毎日グラフその他で報道されておりますね。あれから推定し、情報を総合すると、何メートルぐらい前から文世光は発射したと推定されますか。大体でけっこう...全文を見る
○橋本敦君 したがって、そういう意味じゃ文世光は、かりにそれを言われたということであっても言われたとおりにしていないし、言われていないから、そういうように一メーメル近づいて撃てというようなことは言われていないから、実際そうやっていないんだと見ることができるし、しろうとが撃って命中...全文を見る
○橋本敦君 たとえば文世光は、この前も佐々木委員や私が申し上げましたけれども、万景峰号の船に乗ったその日時をすぐ書いてきた。この陳述内容によりますと、船に乗って、朝鮮民主主義人民共和国の者と考えられる人から特別工作員として指示を受けたとまで、こう言っていますね。ところが、ふしぎな...全文を見る
○橋本敦君 たとえば、いま正確な点とおっしゃいましたが、ピストルの窃取について、これは先ほど佐々木委員あるいは矢田部委員に対する答弁の中で、文世光がとったものであろうという推定が高いといいますか、そういう判断がされている。ところが、私はそのピストルの窃取についての文世光のこの陳述...全文を見る
○橋本敦君 私だって大阪だから、よく知っています。一階は高津だけじゃないですよ。したがって、正確なところもあるとおっしゃったけれども、こまかい議論はしませんが、基本的に日本に届けられた文世光の現在の陳述内容それ自体は、矛盾もしくは客観的に信用しがたい点が多い、軽々にこの線に沿って...全文を見る
○橋本敦君 そこで法務省に重ねてお伺いするのですが、いま明らかになっている事実関係は、この陳述内容に見られること以上には出ないわけですね、資料は。吉井氏に対する旅券法違反の幇助という問題は、これはもう別に起訴されている事件ですから、それはそれで終わりですよ。少なくともこの狙撃事件...全文を見る
○橋本敦君 そうお答えになるだろうということは予期はしておったのです。少なくとも、いま警察がこういう慎重な態度をとる。金政治部長を被疑者というような扱いでは絶対しておられないでしょう。山本局長、この点は間違いありませんね。
○橋本敦君 これははっきりしていますよ。大阪の毛利与一弁護士以下が、この金政治部長に対する警察の取り調べ、介入ということがあってはいけないので、弁護人選任届を持って面会に行き要請をしたら、被疑者で扱っているわけじゃありませんから、弁護人選任届はお受けできませんということで、これは...全文を見る
○橋本敦君 それなら聞きますよ。重ねて最後に聞きます。今後捜査に誠実に協力します、こういうことを親書で書くというのだから、何をどう協力するのですか。これは先ほどおっしゃったように、一般論ですと断りますか。それとも具体的に捜査協力することがあるのですか。いかがでしょうか。
○橋本敦君 細心の注意をほんとうに払ってください。次から次へ要求が出てきますよ、政治的な要求が。そのために、この親書では、一般的に捜査に協力しますというようなことをやめて、現段階を正確に向こうに伝える、そうして日本国法の適用の問題をむしろ明確にするということこそ望ましいことである...全文を見る
○橋本敦君 そうすれば、この人権宣言の第十一条の一項を読み上げさせていただきましょう。「何人も、刑事犯罪の告訴を受けた者は自己の弁護に必要なすべての保障を与えられた公開の裁判において法律に従って有罪と立証されるまでは、無罪と推定される権利を有する」ということが明記されているわけで...全文を見る
○橋本敦君 もう一つ問題として、いわゆる刑罰不遡及の原則ということにも大統領緊急令が違反しているという問題は、法務委員会でも議論されたとおりです。今度は緊急令一号あるいは四号が解除された。普通の場合、日本の国内法の立場でいえば、処罰の基本法である一号あるいは四号が解除された以上、...全文を見る
○橋本敦君 だから、わざわざ解除したとはいうものの、実際は解除していない事例なんですよ。いまおっしゃったとおりです。本来は判決として当然免訴判決がなされなければならない。しかるに、かわいそうに二十年の懲役にまたなっている。こういう問題です。  大体この人権宣言は、結社の自由を当...全文を見る
○橋本敦君 あなたは二条だけを問題にされるが、国連憲章の前文総則は、ごらんになったらおわかりのように、国際関係を維持する基準として人権の尊重、これが基本的に重大な問題になっています。そうですね。二条は国家間の主権の維持、この問題が問題になっています。だから、二条だけおっしゃるけれ...全文を見る
○橋本敦君 人権規定は関係ないと言うのでしょう、あなたは。
○橋本敦君 関接的には……。国連憲章の原則という音一味において。
○橋本敦君 時間がもうありませんから、この問題は、要約しておしまいにしますけれども、世界人権宣言の示す人権規定と原則が、これが条約として法的拘束力を持っているというように私は言ってないですよ。少なくとも各国家が目ざすべき今日の規範的な原則を示しているし、各国家はこれを尊重して国内...全文を見る
○橋本敦君 この問題の最後に次長お伺いしますが、金大中事件についての原状回復の問題、あるいは早川、太刀川両氏の即時もしくは早期釈放、完全な人権保障の擁護という問題を、これを韓国に正式に強く申し入れるということを今度の親書と並んで早急に行なう必要があると考えますが、この点の判断はい...全文を見る
○橋本敦君 最後に一点指摘をしておきますが、次長も御存じと思いますが、条約法に関するウィーン条約というのがあって、その六十条では、相手国が重大な条約違反を行なった場合には、条約の終了もしくは運用の停止を通告するという権利が条約上留意されている。これはもう国際法上明白ですね。  ...全文を見る
09月19日第73回国会 参議院 決算委員会 閉会後第5号
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○橋本敦君 私は四十七年から続きまして、ミカン耕作農民にとって非常に重要な問題になっているミカンの価格の安定、あるいはことしのミカンの需給見通し、そういった問題に関連して政府のミカン対策について質問をしたいと、こんなふうに考えております。  もうすでに大臣もよく御存じと思います...全文を見る
○橋本敦君 そうしますと、農林省自体としても、いまの現在の見込みでは、農民が最低限要求している卸売り価格キロ当たり百円の線はとてもむずかしいと、こういうことですね、結論的に言えば。昨年並みというのですからね。
○橋本敦君 明確に申し上げられないんじゃなくて、あなたの答弁では、摘果がうまくいって昨年実績並みというようにお答えになってますよね。昨年実績は百円よりはるかに低いですよ。で、この摘果の問題に期待をして今年のミカンの価格安定をしようという、そういう姿勢自体に問題があると思いますけれ...全文を見る
○橋本敦君 いま大臣もおっしゃった基本的には生産費が償える価格ですね、これをやっぱり補償していくということが基本でないとどうにもならぬと思うんですけれども、四十八年、昨年度ですね、昨年度のキロ当たりの生産費、それからキロ当たりの価格、これはどうなっているか。もう統計が出ております...全文を見る
○橋本敦君 四十七年の生産費は三十六円二十銭、これは農林統計で私も知っておりますが、それに対してキロ当たり価格が三十四円十銭、これは農林統計間違いございませんね。  ところで、昨年の統計資料がまだないということですが、昨年はミカン生産について生産費を償うだけの価格が維持できたか...全文を見る
○橋本敦君 正確な統計でないから私はその点これ以上追及しませんけれども、やや上回ったという平均状況の把握は甘いのではないか。たとえば、私はこの間徳島県に行ってミカン耕作地である勝浦、飯谷へ行って参りました。あるいは大阪の泉州ミカンの調査で岸和田の北新田あるいは泉州の横山地区にも行...全文を見る
○橋本敦君 それはよろしいんですけれども、それもやってもらわなければなりませんが、ジュース用ミカンの需要の拡大だけですと、御存じのようにジュース用ミカンの価格というのは非常に低いですよ。価格保障の昨年実績を見ても、上限が二十三円程度ですからね。だから、これを拡大するだけでは価格安...全文を見る
○橋本敦君 その以後の傾向……。
○橋本敦君 いまおっしゃったように、第四十九次の農林省統計によっても、四十七年度が豊作だというのが三百五十六万トン、四十八年度は裏年だといっても三百三十八万トン、ことしはこのまま摘果をしないでほっとけば四百万トンにもなろうかと、こう言われているわけですね。こういうように、ミカンの...全文を見る
○橋本敦君 そこに問題があるんじゃないですか。たとえば、基本方針についてはこれは相当権威を持ったものでなければならぬと私は思うんですよ。それは果樹農業振興特別措置法でも、第二条で農林大臣がこの「基本方針」「を定めなければならない。」と、こうなっているし、それが定められる内容として...全文を見る
○橋本敦君 それで私が指摘したのがこの基本方針では需要に見合った生産を指導すると、こうなっている。それが狂っているんですから、この面について需要の拡大が伴わないと、新植を一万五千ヘクタールに押えるという基本方針どおりいったって同じ状態が起こるんですよ。そうでしょう。現に生産調整や...全文を見る
○橋本敦君 時間がありませんので先に議論を進めますが、現にことし二割の摘果運動を進めておる状況ですね。来年どうするのか、また摘果運動をやるのか、続いてくるわけですよ。そういう問題と、もう一つは、ことしまた生産費が償えない、赤字になりますと、三年連続の赤字ということで、耕作農民の皆...全文を見る
○橋本敦君 いま、ミカンの需要拡大が特に緊急の問題になっているときでもあり、このミバエ問題は厳重にやっぱり政府としてもやっていただきたいし、それまでの間の向こうの輸出を中止する、検疫証明を出さないという措置もけっこうですが、これは厳重にやっていただくことをお願いしておきます。 ...全文を見る
○橋本敦君 それでは、次に農業改善事業との関連についてお尋ねをしていきたいと思うのですが、この農業改善事業を適正に進めるということは必要ですが、特にミカンの問題については先ほど私が要請したように、需要拡大との見合いで無制限な拡大だけを目的とした改善事業は手直しをしなきゃならぬとい...全文を見る
○橋本敦君 いままでミカンの問題について言うならば農業改善事業を中心に生産拡大が政府の主導型で大きく進められてきて、その結果いまの恒年的豊作状態を現出して需要供給のバランスを欠いて価格が落ちるという状態をつくり出しておるというように私どもは見ているんですが、先ほど私が指摘したよう...全文を見る
○橋本敦君 私は補助率の引き上げをいますぐやれという意味で言っているんじゃなくて、先ほどおっしゃったような災害その他特別事情、この事情があると認定された場合の条件の緩和が行なわれるということがあるわけですね。この際このミカンの緊急事情、三年続いているという事態の中で農民の皆さんが...全文を見る
○橋本敦君 私はいま言ったような立場で個々の耕作農民の具体的事情、この実態に基づいて検討するという御答弁をいただきましたんで、それぞれ検討してもらいたいと思いますが、特に私は徳島市の飯谷地区における四十一年から四十三年まで実施をされた構造改善事業、この償還の問題について具体的な問...全文を見る
○橋本敦君 いま言った問題は、さらにそういう農民を守る立場で積極的に指導していただくということでお願いしておきます。  時間もありませんので、最後に農林大臣に御所見を伺いたいんですが、いまミカン耕作農民の皆さんの中で一番強い要求は、政府が積極的に事業開拓をしてもらうということ、...全文を見る
○橋本敦君 いま私が言った価格補償制度の確立について、積極的に御検討の気持ちがあるのかどうか……
○橋本敦君 じゃ最後にひとつ。  そういうお考えのようですが、主要農産物について価格補償制度の確立が、これは農民の一般的な要求から順次できているわけで、ミカンができないという理由も私はなかろうと思うのです。ことし政府が御指導なさった方向でミカン耕作農民の価格暴落による窮状がこと...全文を見る
11月14日第73回国会 参議院 法務委員会 閉会後第3号
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○橋本敦君 まず最初に大臣にお伺いしたいと思うのですが、大臣は新しくきょう所信を表明されました。法務大臣としては国民の基本的権利を守ると同時に、法秩序の維持に十分の力を注ぐ、こういう観点から厳正公平な検察権の運用に努力を傾注する、こういう所信を表明されましたが、この点はそのとおり...全文を見る
○橋本敦君 それでは次にお伺いをいたします。  いま田中総理のいわゆる金脈問題、黒い霧問題をめぐって重大な疑惑を国民が持っている。そのことを全面的に解明することを国民は要求をしています。もしこの金脈問題の中に明らかに違法な行為があると見られる、そういう状況が出てきた場合は、法務...全文を見る
○橋本敦君 それでは一つの事実から入りましょう。  大臣はすでに文藝春秋の記事はお読みだろうと思いますが、これ全体を読んでみても黒い疑惑があれこれ感じられるわけです。とりわけその中で、次のことをこの記事は指摘している。百十四ページに、いわゆる越山会に対する政治献金の問題に触れて...全文を見る
○橋本敦君 私に事実かどうかを聞きたいというお話もございました。私はこの事実に基づいて、けさ港区の古川産業に電話をいたしました。この文春には古川産業のだれがそう答えたかは記載されておりませんが、私が電話をした限りにおいて、あの文春に記載されてあるとおり、政治献金をしていないのに越...全文を見る
○橋本敦君 私がいま申し上げたとおりですから、事実を明確にする必要があるということは大臣もおわかりでございましょうね。
○橋本敦君 安原刑事局長、いまの答弁をお聞きになって、国民の疑惑にこたえるために、いま私が指摘をした事実、私が現に電話で調査をしたのですから、これが事実であるとすれば政治資金規正法の二十四条、二十五条違反の疑いがある事実を私は指摘しているわけです。この事実は私がこの法務委員会で申...全文を見る
○橋本敦君 検察庁がこの事実を明確にするということをやらねばならぬということが私は使命だと思います。そういう意味で私は、やるというなら信頼をしますよ。しかし、いま私が事実を指摘をしても、なおこの事実を調べるということさえやろうとしない姿勢ならば、国民の信頼にこたえることができない...全文を見る
○橋本敦君 私の調査によれば、営業免許を取得した期間は買収後の四十三年。四十五年にはこの認可権は抹消されておる。これはぜひ調べてください。調べればすぐわかることですから。  ところで、この現地の事情を大臣はよく御存じないと思いますので、ちょっと航空写真を見て、どのように変わった...全文を見る
○橋本敦君 そういたしますと、かりにこの河川敷が将来堤防工事が行なわれバイパスがつき、長岡大橋が通る、そういう計画がなされるということを田中総理もしくは室町産業あるいは関与した越後交通の関係者が知っていて告げなかったとすれば、刑事局長、聞いてくださいますか、知っていてあるいは知り...全文を見る
○橋本敦君 そうですね。そこで、まさに知っておりながら告知しなかったか、これは土地の売買契約に関する重要な要件、要素、内容ですね。その問題が重要な疑義のある問題になってくる。これは私ども国民の立場では、当時大蔵大臣であった田中総理関係者は、予測し得る地位にあったと私は考えざるを得...全文を見る
○橋本敦君 大臣は、ほんとうに具体的に違法行為で捜査しなきゃならない事実がはっきりしたら、これは検察の威信にかけてもやります、はっきりすれば、こういう所信をいただいて私は事実を指摘した。刑事局長も、きょう私の指摘をした問題はおそらく検察庁にも伝わるからそれを信頼していただきたいと...全文を見る
○橋本敦君 もちろん私も法律家出身ですから、その点はよく理解した上で議論を進めます。  ところで、室町産業がいま言ったようなこういうような方法でばく大な土地を取り上げ、橋本建設大臣が当時かすみ堤を本堤にしないとまで言明されたのが本堤になっていく。こういうことは、私は刑事上の問題...全文を見る
○橋本敦君 つまり法律上の制裁まで科される。私は疑うのです。電話をかけても他人が出てくる。同じ幽霊会社が同じところへ入っていて、その部屋は会社らしい様子は見られない。高梨設計事務所だと文春はいっている。これは調べねばならぬ。もしもここに会計帳簿、財務諸表その他、商法が規定する会社...全文を見る
○橋本敦君 私の手元に法務省民事局が四十四年三月にお出しになった「民事月報」というのがありますが、これはいわゆるいま商法改正で進められている休眠会社、つまり設立だけして日常は何の具体的活動も行なわない、休んで眠っている会社を、今度は商法の改正によって、五年以上仕事をしないような会...全文を見る
○橋本敦君 わかりました。それならば私がいま申し上げた可能性も追求しなければならない。  それは現に判例でも認められていますよ。長官は御存じと思いますが、四十六年十月十六日の名古屋高裁の所得税法違反の判決では、被告人は石川証券金融株式会社という会社をつくって営業した。ところが、...全文を見る
○橋本敦君 ですから問題ごとに、たとえば課税の問題についても、この法人格否認の法理と実質課税主義という所得税法の大原則から、いま長官が言われたような観点で調査をしなければならぬという問題は私は指摘をした。これは長官もその角度を含めて検討すると言われた。  それからさらに会社の設...全文を見る
○橋本敦君 基本的な考え方として伺います。手続じゃなくて、無効確認の訴えその他私はよくわかっていますよ。基本的な考え方として、たとえば次のようなことばがあります。これは有名なアメリカにおいて法人格を否認する判例と法理の系譜の一つとなった、アメリカの政府対リフリゲレィター・トランジ...全文を見る
○橋本敦君 この間まで最高裁の裁判官をおつとめになった大隅健一郎教授が「会社法の諸問題」という本をお書きになっています。その中にこういうように書かれています。「土地売買業者が多数の傀儡的土地会社を設立した事例が問題となった。それらの会社はすべて同じ部屋に事務所をもち、役員も取締役...全文を見る
○橋本敦君 その答弁は、私の質問にはるかに遠くからお答えになっていらっしゃる感じがして納得できないです。私は法務大臣がこのような幽霊会社、個々の具体的ケースによっては法人格を否認し得るような会社、総合すれば商法五十八条に規定されている、田中総理の財産隠しの目的のために設立されたか...全文を見る
○橋本敦君 そういう手続があることは私は知っていますよ。だから、検察庁その他から法務大臣に通知があったときに、初めて法務大臣がこの監督権を行使し、裁判所に解散請求を要求するという手続をとるかどうかを考慮するとあなたはおっしゃったけれども、いまこの金脈問題については、それがくるのを...全文を見る
○橋本敦君 田中総理の言うことは信じられますか。
○橋本敦君 田中総理の言うことも信じられない。
○橋本敦君 最後に一言。私は国会議員ですし、法律家出身でもありますが、私のこの国会における発言を信じられないというのは大臣、大事な問題です。いいですか。ただし、私はいま、その大臣の発言は大臣の立場を理解するために聞きます。田中総理が私は一切違法行為はやっていないと、こう言っている...全文を見る
○橋本敦君 それでよろしいですね。  質問時間がもうありませんので、そういう行動をとることを強く要求して、質問を終わります。
12月23日第74回国会 参議院 法務委員会 第1号
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○橋本敦君 私は、この法務委員会でもかねてから、対韓外交について筋を通してこれを行なうこと、とりわけ、いま韓国の事態が重大な人権侵害というそういう政治状況にあることについて、この問題を正しく踏まえて処理をしなければならない、こういった問題を追及をしてきたわけですが、ことしももう終...全文を見る
○橋本敦君 十月二十五日からもう二カ月たつわけです。これについて韓国政府がわが国の申し入れに対して誠意ある態度をとっているならば、何らかの回答がもうすでに来ていなければならないと思うのです。それがいまだ来ていない。そうすれば、いつごろ、どのような回答があると予想していいのかどうか...全文を見る
○橋本敦君 その点については、わが国の外務大臣からの公式の説明要求でありますから、韓国政府が誠意を持って早期に回答するようにさらに強く求めていただきたい。このことを強く希望しておきます。  さらに警察庁にお伺いしたいのですが、金大中事件の真相解明の捜査はいまも続けられていますか...全文を見る
○橋本敦君 ところで、いまそのように捜査が続けられている中で、十二月六日付のワシントン・ポスト紙並びに同じく十二月六日付のワシントン・メリーゴーランドという新聞によりますと、有名なジャーナリスト、コラームニストであるジャック・アンダーソン氏が朴大統領と単独会見をした結果、この金大...全文を見る
○橋本敦君 その報道の内容に、いま私が言ったように、朴大統領がKCIAの犯行であろうと認めたという、そういう記事が記事として掲載されている事実は間違いありませんね。
○橋本敦君 ともかく、わが国政府の正式の申し入れに対しては何ら回答がない、そういう中でこういう記事が出てきている。これは捜査当局としても重大な関心を払うに値する報道だと考えますが、いま捜査中だというお話の中で、この報道についてはどのような関心を払われているか、またこれについて事実...全文を見る
○橋本敦君 まだごらんになっていないというのは、私は捜査中であるという警察庁の立場としては、この重大な記事についていささか対処がおそきに失すると思いますよ。外務省はもう御存じだということですから、さっそく資料をごらんいただきたい。ほんとうに捜査を真剣にやるならば見のがせない報道だ...全文を見る
○橋本敦君 それでは、いずれその処置について次回に伺うことにいたします。  ところで、問題の金東雲一等書記官が解任をされたという事実は明らかです。金東雲書記官が解任をされればもはや外交特権を主張する身分にはないし、地位にはない。これは捜査の関係において外交特権を主張し得ないとい...全文を見る
○橋本敦君 正式にもうシロだという回答があったでしょう。
○橋本敦君 私は、金東雲書記官が解任をされて外交特権を主張する地位と立場を失った以上、日本の警察当局は、正式に金東雲氏を捜査のためにわが国に召喚をするという手続を求める、それぐらい強い態度を外務省当局と協議をして進めることが国民の疑惑をとく当面の道であると考えますが、その点につい...全文を見る
○橋本敦君 端的に言って、金東雲書記官に対し被疑者と断定した日本の警察当局が、もはや外交官でない彼を何らかの方法で直接に事情を聞き、調べるという手続を具体的にどうすればとれるか。それは検討されますか、されませんか。それだけ一点お答えいただきたいと思います。
○橋本敦君 この問題だけで時間をとれませんから……。  わが国の外務大臣が正式に申し入れたことに対しても誠意ある回答がない現在、事態の推移を見てということでは、これは問題の解決はおくらされるばかりですよ。だから、そういう誠意のない回答、誠意のない態度であるというこの推移の上に立...全文を見る
○橋本敦君 その場合に、被疑者は文世光、罪名は殺人の予備と出入国管理令違反、こういうことで行かれたことも間違いありませんか。
○橋本敦君 ついで十二月に入って、五日には裁判所の令状による強制捜索、押収をなされたということですが、このときの罪名が同じく殺人予備、窃盗であったということは間違いありませんか。
○橋本敦君 そこで、私がこの件に対してお伺いをしたい問題の中心は何かと言いますと、この十月二十五日及び十二月のついこの間の令状による捜索についてですが、これは文世光を殺人予備あるいは窃盗、窃盗というのはピストルの窃盗ですが、これについてわが国の警察がわが国の司法権の発動として起訴...全文を見る
○橋本敦君 文世光事件が起こったのはまぎれもない八月の十五日。それから多くの報道が相次いでなされました。吉井さんは旅券法違反幇助で起訴さえされている。ところで、文世光自身の初公判が十月七日、たちまちにして判決が十月十九日に死刑判決として出ている。そのあとで十月二十五日に赤不動病院...全文を見る
○橋本敦君 きわめて形式的な答弁であって、私は納得できないのです。検察庁に送致をするというのは手続上そうでしょう。だけど、捜査の真の目的が一体那辺にあったかを私は疑う。  なぜかと言いますと、その前の九月十九日に有名な椎名訪韓がなされている。ここで外交上異例な親書についての事前...全文を見る
○橋本敦君 それならばもっと早くやり得たし、やっておかなければならないですよ。それが常識だと私は思う。私はいまの答弁で納得できません。椎名訪韓問題に対する対韓姿勢については、きょうは時間がありませんから、いずれまた伺うことにいたしまして、外務省当局にこの問題で一言。あの椎名氏の補...全文を見る
○橋本敦君 有力な国際法学者の中に、合意事項に達したものをあのような形でイニシアルまで付してメモとして渡すということは、準条約的な法律的効力があると解すべきだという説があるのは御存じですか。
○橋本敦君 それでは、その問題で最後に一点だけもう一度お伺いします。  これについて金鍾泌首相は、韓国内の放送並びに報道で、あの特使訪問と補足メモによって日本政府が日本国内における反韓国団体である朝鮮総連、これに対する活動抑圧、これに協力をした、今後日本政府がこれをほんとうに誠...全文を見る
○橋本敦君 いろいろ問題が残りますが、きょうは時間がありませんので今後またお尋ねすることにします。  そこで、いまの問題について警察庁に最後に伺います。  文世光はすでに処刑をされて、いない。こういう状態の中で十二月五日に捜索をされた赤不動病院の捜索、今後どうされますか。今後...全文を見る
○橋本敦君 近く結果を発表されるということはいいですが、被疑者がもう死んで、いないという状況の中で捜査を続けるということは、法律的にもおかしいじゃないか、そういう意味でも早期に終結をするのはあたりまえではないか、こういう私の質問なんですが、それはそれでよろしいわけですか。
○橋本敦君 おかしいじゃないですか。被疑者が死んでいないのに、解明するというのはどういうことですか、はっきりしてください。
○橋本敦君 捜査を継続するという意味ではないという意味ですか、真相解明とあなたがおっしゃったのは。被疑者が死んでいないのに捜査を続けるという、そのこと自体法律的にどういうことなんですか。真相解明ということは法律上の手続に基づいてしかやれないでしょう、警察は。おわかりでしょう、一般...全文を見る
○橋本敦君 納得できませんね。何のためにそれをやるんですか。これは時間がありませんから、引き続いて質問を留保します。今後不当な捜査と見られるような、法を逸脱した捜査があれば、これは許されないことですから、その点は私の質問の趣旨をよく踏んまえてください。  もう十分ほどで終わりま...全文を見る
○橋本敦君 それでは最後に、二学生の問題についてお伺いをいたします。  この早川、太刀川君については、酷寒の韓国の地で二十年という重刑を受けて、非常に私ども心配をしております。早川君のお父さんはもう七十歳、お母さんも六十歳、太刀川君の両親、家族も非常に心配をしている。一部の報道...全文を見る
○橋本敦君 第一審で予想をこえた二十年という重刑を受けました。それ自体が刑として重過ぎるという意味でも人権侵害、そしてこの早川、太刀川君の事件について、まさに近代刑法に違反する、刑罰不遡及の原則に違反する非常立法例である。しかも、この二人の事件については、むしろ無実であるという疑...全文を見る
○橋本敦君 上告審が最後ですよ。これは近々出されるだろうと、こういっているのです。この上告審において韓国の担当弁護士は、非常大統領緊急措置が違憲であるという主張まで加えてやろうとしているということが伝わっている。こういう上告審の最後の段階で、面会、差し入れだけじゃなくて、日本から...全文を見る
○橋本敦君 それでは最後にいたしますが、その認識に基づく積極的支援と援助が、私は日本の外務省としてはあまりにもなさすぎるということで問題にしている。これはいずれまた次のときに問題にします。たとえば、日本弁護士連合会の人権擁護委員会に関係者が人権侵害として申し立てている事実とその資...全文を見る
○橋本敦君 終わります。
○橋本敦君 法案の審議に関連してお伺いしたいと思うのですが、現在第一線の裁判官はたいへんな激務に耐えていらっしゃるように私は見ています。これを弁護士並びに国民の側から見ますと、裁判官の数が足らなくて事件の審理がおくれるということにもなって、弁護士会からは裁判官の増員に対してかねて...全文を見る
○橋本敦君 私ども第一線の裁判官を見ていたり弁護士の立場で言いますと、裁判官を増員してほしいという要求は、大阪にしろ岡山にしろ伊丹にしろあるいは神戸にしろ、私の知っている大阪近辺でもかなり根強い強い要求なんですね。いまおっしゃった裁判官の増員問題は、国民から信頼を受ける裁判官とい...全文を見る
○橋本敦君 そういうむずかしさはあるにしても、裁判官の増員ということに関連をして、若い法曹を志す人たちが裁判官になろうという、そういう期待と意欲がわくような方向でひとつ検討を深めてもらいたいということをお願いしておきたいのです。  それから一つ具体的に伺いたいのですが、今度の給...全文を見る
○橋本敦君 そういたしますと、判事補の七号ないし八号ぐらい、こういうことでございますね、五年たちますと。
○橋本敦君 そういたしますと、たとえば五号あるいは四号をとってみますと、今度の改正案で判事補四号で十七万四千円になる、こういうわけですね。いろいろ手当等つきまして、概算でけっこうですが、判事補になって五、六年たった方が手取りどのぐらいになりますか。約幾らでけっこうです、手取り額。
○橋本敦君 私は裁判官におなりになる地方の若い人が、判事補に任官されてから一番やっぱり勉強なさり、また多くの図書その他をどんどん買って勉強していただくということは、これは図書館を利用する以外に非常に大事なことであると、こう思います。現在の物価高の中で、私ども法律家の専門書は大体最...全文を見る
○橋本敦君 先ほども話に出ましたが、徳島に単身御赴任になった裁判官が、家族にみとられることもなく、なくなってしまうというような悲しい悲劇が起こっているし、実際裁判官の激務というのはよくわかるわけですね。また、検察官の立場をとってみても、第一線の検察官、特に捜査を担当する検察官の激...全文を見る
○橋本敦君 最後にもう一点、別の観点からお尋ねをしておきたいのですが、裁判所の独立なり国民からの信頼という問題は裁判官の地位の独立というだけにとどまらないで、裁判所全体が国民の信頼と独立を確保するためには、書記官の皆さん、廷吏の皆さん、速記官の皆さんも含めた裁判所全体の、それなり...全文を見る
○橋本敦君 それでは最後に。いまのような努力をしていただくことと、実際に上下の格差があまりにも開かないということ、特に第一線で御奮闘願っている裁判官、検察官、関係職員の給与が、まさに司法としての信頼を得られるような方向で具体的内容でも努力をしていただくということを強く期待をして質...全文を見る
12月24日第74回国会 参議院 公職選挙法改正に関する特別委員会 第3号
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○橋本敦君 関連。  この企業ぐるみ選挙の違法性の問題については、法務委員会でも私が質問をいたしました。そしてその法務委員会では、特に三菱電機告訴事件に関連して、会社が従業員に対し、上司が地位を利用し、あるいは雇用契約上の優位の立場を利用して、投票あるいは選挙活動を示唆する、こ...全文を見る