橋本敦

はしもとあつし



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橋本敦の1996年の発言一覧

開催日 会議名 発言
02月27日第136回国会 参議院 法務委員会 第2号
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○橋本敦君 まず、HIVの感染、薬害の責任に関する問題から質問をしたいと思いますが、この問題については、重要な責任があると見られている帝京大副学長の安部英氏がきのう辞任するということもあって、厚生省で資料が発見されたことに続いて大きな問題になっております。  この問題については...全文を見る
○橋本敦君 この一連の告訴告発事件について、HIV感染でエイズを発症し亡くなったお母さんからは殺人罪による告訴、そして感染をしたということについては殺人未遂ということで告訴並びに告発がなされている。  これについて当然法務省としては、つまり検察庁としては厳重な捜査を速やかに厳正...全文を見る
○橋本敦君 法務大臣の御所見も同じでございますか。
○橋本敦君 この問題は八三年ごろからということが告発告訴状でも具体的に指摘されておりますので、殺人未遂の場合は時効が十五年ですから、時効の点を考えましても速やかな捜査が必要な段階になりつつあるわけですから、その点も踏まえて今お話しの厳正な捜査を遂げていただくことを要望して、次の質...全文を見る
○橋本敦君 速やかに受理してもらうのが当然だと思いますが、刑事局長いかがですか。
○橋本敦君 受理すべきであることがはっきりしたら、当然受理して捜査を進めるというのは当たり前のことでしょう。ちょっと一言。
○橋本敦君 だから、速やかにそういった審査をして進めてもらいたいということです。  それで、法務大臣も所信表明の中で、この住専の問題に関しては民事上、刑事上の責任も含めて法務省としては厳正な対処をしていくということを表明なさっておられます。だから、その一つの問題として今の問題も...全文を見る
○橋本敦君 そのほか、場合によっては詐欺、文書偽造あるいは税法上の脱税その他いろいろあるでしょう。しかし、主要な問題として今おっしゃったような背任罪、特別背任罪という刑事責任の究明は、これは住専問題にとっては私は基本的に重大な課題だと思うんです。  そこで刑事局長、一般論として...全文を見る
○橋本敦君 おっしゃることは一般的にそのとおりです。  例えば判例の立場を見ましても、東京高裁、昭和四十二年一月三十日の判例では、要旨として、これは不十分、ずさんな審査による貸し付け、担保物件の価値を超える不良貸し付け、それが特別背任罪ということで問擬をされている例が一つある。...全文を見る
○橋本敦君 だから、私は、今すぐ特別背任罪が成立するということを強引に言っているわけじゃないですよ。捜査の対象として十分考えられる状況がありますよということを指摘していることを御理解いただきたい。  もう一つ、刑事局長、これは一般論で結構ですが、そういう多額の不良債権となること...全文を見る
○橋本敦君 ただ、負う責任としては、融資を引き出した不動産会社の役員は身分がありませんから特別背任罪の責任は負いませんよ。しかし、刑法上の背任罪の責任は負うということで、共犯関係が成り立つことは理論的にこれはもうはっきりしているわけです。  例えば、有名な千葉銀行の頭取の特別背...全文を見る
○橋本敦君 それからもう一つ、今度は母体行の紹介融資なんです。  これは、法務大臣お聞きのとおり、驚くべきことですが、母体行の住専に対する紹介融資約一兆七千億円、それの九一%が不良債権になったというんでしょう。これはとんでもないことです。融資をした九割が不良債権になるというそん...全文を見る
○橋本敦君 ですから、この問題については本当に検察庁は腹を決めて、まさに正義のために国民のために徹底的な捜査をやってもらわなきゃいかぬですよ。  アメリカでは、刑事局長も法務大臣も御存じのように、RTCの問題については徹底的な捜査をやりましたですね。このRTCの報告書、司法省の...全文を見る
○橋本敦君 わかりやすく言いますと、融資をした銀行の幹部、融資を引き出した不動産あるいはそういった企業の幹部、それからいろいろそれに加担をしてそういった違法行為に手をつけて、ともに違法行為を進めた会計士あるいは弁護士まで含まれるということで、徹底的な捜査が遂げられている状況がこの...全文を見る
○橋本敦君 そこで、法務大臣、私が指摘をしたいのは、こういった今の住専に関する母体行、住専及び不良貸し付けを引き出した不動産会社等、刑事責任のある者について全面的な捜査を遂げていくという大事な課題がまさに検察の任務としてあるわけですけれども、それを本当にやっていくということを法務...全文を見る
○橋本敦君 そこで、刑事局長、二つの問題がありますよ。一つは、こういう全面的な捜査を進めて、悪を許さない、巨悪は眠らせないということでやるということで、これからつくられる住専処理機構、あるいはこれからつくられる機構にこれを任せておくわけに私はいかぬと思うんです。それは機構の問題で...全文を見る
○橋本敦君 だから、さっきおっしゃった専従班その他で積極的な検討を、これは私はもうまさに検察庁として特別の会議でもやって、緊急にこの体制をどうするかということで、研究とそれから情報収集と資料集めとその体制づくりも含めて緊急の会議を持つというぐらいの決意でおやりいただく、それに値す...全文を見る
○橋本敦君 そこで、最後に一つ、刑事局長と意見が違うんですが、先ほど同僚委員の質問に対して、時効の延長はこれは難しいというお話がありました、最高裁の判決をお引きになって。それは法律家として我々もよくわかっているんです。しかし、アメリカではこのSアンドL問題について、この司法報告書...全文を見る
○橋本敦君 それじゃ最後に、今の点は私どももさらに議論をしていきますが、もしも時効延長が我が法制から見て難しいということであれば、刑事局長が今おっしゃったように、みすみすと時効になっていくことを目前にして手をこまねいていたらこれは検察の責任になりますよね。だから、その点では、そう...全文を見る
○橋本敦君 ありがとうございました。終わります。
03月22日第136回国会 参議院 法務委員会 第3号
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○橋本敦君 私はこの法案に賛成の立場で質問をいたしますが、今後の課題としてこの法案の拡充改善について二点にわたって質問をしたいと思います。  オウム事件の裁判に関連をして具体的な問題としても提起をしたいんですが、御存じのようにこの事件については、弁護士会に裁判所から要請がなされ...全文を見る
○橋本敦君 今日、自動車損害保険の社会的状況からいっても、死に際してわずか一千四百万というのは余りにも低過ぎますね。したがって、弁護士の皆さんは、せめて一億円の生命保険に入るということで、そういった保障を担保として弁護活動に専念をしたいという希望をお持ちになるのは当然であります。...全文を見る
○橋本敦君 もう一つの問題は、この法律では弁護士とその近親者ということが適用対象になっておりますね。ところが、御存じのように坂本事件を考えていただきたい。あの早川にしても上祐にしても、坂本弁護士一家が拉致される直前に法律事務所へ参りまして、そこであのTBS等の関係があるんですが、...全文を見る
○橋本敦君 これからも大いに議論をしていく課題だというように私は思っておりますから、これからもまた機会を見て議論をしていきたいと思います。  そこで、地下鉄サリン事件、松本サリン事件に関連をしてもう一つ私がこの機会に議論をしたいのは、あの地下鉄サリン事件から一年たった被害者救済...全文を見る
○橋本敦君 それから、五千人を超える皆さんがサリンの被害を受けた、大変なことであります。  きのうも法廷で、被害を受けられた方々三千名以上の氏名を検察官は明らかにされて大変な努力だったと思いますが、かってない大テロ事件であります。そういう生存なさって被害を受けた方たちの被害救済...全文を見る
○橋本敦君 つまり、いかに法律の不備がひどいかなんです。不法行為で被害を受けた皆さんが損害賠償請求を起こす。しかし、あのオウムの全資産を処分しても、とてもすべての債権を満足させるものがないということは今日明らかになっているんです。だから、損害を受けた人は損害賠償請求を起こしなさい...全文を見る
○橋本敦君 じゃ、厚生省はやっているかというと、厚生省は被害者の実態調査すらしていないんです。  きのうの毎日新聞でも、「地下鉄サリン キズなお深し」として、ある女性会社員が、この後遺症で自分の精神が荒れ果ててしまった、つらいことは余りに多くてもう答え切れない、毎日が精神的に地...全文を見る
○橋本敦君 終わります。
03月28日第136回国会 参議院 法務委員会 第4号
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○橋本敦君 まず、薬害エイズ問題に関連をして質問いたします。  この問題が、患者の皆さんの多年の苦しみの末にようやく国が責任を認めたことの上に立って近く和解の運びになったことは、その内容が救済措置等患者の皆さんから見て不十分さを残しているとはいえ、喜ぶべきことだと思っております...全文を見る
○橋本敦君 これはミドリ十字の社長を務めておりました、かつて厚生省薬務局長の職にあった松下氏に対する殺人の告訴であります。  ミドリ十字は、もう既に明らかになっておりますが、危険な非加熱製剤、この危険性を十分に知りながら販売を強行したという点で重大な責任があると指摘をされており...全文を見る
○橋本敦君 厳しい捜査を要求しておきたいと思います。その点は法務大臣もお考えはいかがでしょうか。
○橋本敦君 正式に受理された以上、手はまさに検察にゆだねられたわけでありますから、厳正な捜査をよろしく遂行されることを強く要望しておきたいと思います。  次に、TBS問題に触れたいと思います。  この問題については、坂本弁護士の平成元年十月二十六日に行われましたインタビューの...全文を見る
○橋本敦君 これから証明する事柄であるということはわかりましたが、既にきのうの公判廷でも一部の証拠は出されておりますが、いわゆる早川メモという問題、それから早川供述、これと、検察官はビデオの内容は任意提出を受けて御存じですから、そのビデオの内容とが極めて一致をするという状況にある...全文を見る
○橋本敦君 ビデオの内容は冒陳で詳しく述べられていますね。それは証拠によって具体的事実として述べられたわけでしょう。
○橋本敦君 だから、具体的にこのビデオについてもう一つ聞きますが、これは任意提出を受けておられることも間違いありませんね。
○橋本敦君 したがって、具体的に事実はほとんどビデオそのものの内容と間違いないということは明らかであります。  問題は、オウムがこのことをまさにその二十六日に、坂本弁護士のビデオが撮られたその日に知ったということでありますが、これはTBS関係者がそういうビデオがあるということを...全文を見る
○橋本敦君 公判の関係があるから慎重に御答弁なさるが、TBS関係者以外から言うわけもないんですから。常識的に言って、冒陳でこれを了知したという事実を指摘していることは、TBS関係者から以外考えられないんだから、それはもう言うまでもないですよ。  ところで問題は、まさにこういうビ...全文を見る
○橋本敦君 そこで、刑事局長、まさにこのビデオの内容を知り、そしてそれの訂正を要求し、坂本弁護士がそれを聞かなかった。人を不幸にする自由があるか、私は徹底的に闘います、こう言って坂本弁護士が毅然として被害者と正義の立場に立ったということが、それがまさに坂本弁護士の活動を阻止するこ...全文を見る
○橋本敦君 まさに殺害の、犯行の直接的動機となった事実である。  坂本弁護士のお母さんが言いました。もしこのときに、オウムがこういう抗議をやり、そしてTBSに放映中止を要求し、そういう事実があったということを知らせてくれていたなら、坂本堤はもっとオウムに対する用心をして、警戒心...全文を見る
○橋本敦君 あなたが差し控えたところで、多くの新聞は、こういう報道、公表が行われていれば重大事件が防げたか、あるいは捜査の進展につながった可能性が高い、こう言っています。また別の新聞は、関係者や警察に通報しなかったことは弁解できない、坂本事件の早期解決、ひいては松本・地下鉄サリン...全文を見る
○橋本敦君 刑事局長、警察庁、この事件が起こったときに、私は、十一月三十日、法務委員会で質問していたんですよ。現場にオウムのプルシャが落ちていたと。坂本弁護士の事務所へ彼がいなくなる三、四日前に抗議にもオウムは訪れているんだ、だからオウムの影があるんだ、徹底的に調べてくれと。とこ...全文を見る
○橋本敦君 最後に聞きますが、指摘はいいです。  言ってほしかったと、その事実を明らかにしてほしかったと警察も刑事局長も思いませんか。それぐらいは思うでしょう、どうですか。磯崎社長もこの間、記者会見をして、この問題が今度の犯罪に影響なかったとは言えませんと認めています。言ってほ...全文を見る
○橋本敦君 刑事局長、どうですか。
○橋本敦君 時間になりましたから、終わります。ありがとうございました。
04月11日第136回国会 参議院 法務委員会 第6号
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○橋本敦君 まず、法案に関連をして質問いたしますが、今回の法案が、法務省と日弁連との間で国際仲裁代理研究会を組織して、諸外国の状況及び今日の国際化の動向、そしてまた弁護士制度そのものの基本的なあり方ということも含めて研究協議を遂げられた結果、こういった改正案となってきたということ...全文を見る
○橋本敦君 実際の扱う具体的な問題として、外国弁護士の場合は、「その外国において依頼され又は受任した国際仲裁事件の手続」、こういう規定の仕方がございますね。  そこで、ここで言う「外国において依頼され又は受任した」という規定の仕方をする必要性がどこにあったのか。このことは、いわ...全文を見る
○橋本敦君 その点に関連をして、私はそういう意味での規定の仕方は合理性を持っていると思うんですが、もう一つ合理性を持つ必要があるのは、今、永井さんがおっしゃったいわゆる非弁活動に対する規制をこれはやっぱり考えておかなくちゃならぬ。  日本弁護士連合会の場合は自治権を持っておりま...全文を見る
○橋本敦君 その点は私も賛成であります。そういう趣旨でこの改正案ができたということについて、この改正案に私も賛成しているんですが、そういったことが仮に起こった場合の監督機能とか、あるいは非弁活動に対する取り締まりというようなことも一つはやっぱり研究課題として上ってくるなというよう...全文を見る
○橋本敦君 その点はよくわかりました。  最後に、この法案に関連をして法務大臣に御意見を伺い、またお願いしておきたいんです。今度の場合も、日弁連との研究会、協議を通じ、各国事情調査を通じて一定の改正方向を出されてきたわけですが、大臣も先ほどおっしゃったように、これからいろんな意...全文を見る
○橋本敦君 ありがとうございました。  法案と離れますが、この機会に、裁判所にお越しいただいておりますので、一、二点質問させていただきます。  実は、サリンの裁判の問題でありますが、四月に入りましていよいよ麻原被告らに対する公判が開かれるということで一層関心が高まり、またこの...全文を見る
○橋本敦君 わかりました。  今後とも、今おっしゃったような要求、申し出によって具体的な判断として特別傍聴券を出していただくという、そこのところを続けていただくということと、今おっしゃった二席というのが、これが私は可能であるならば、法廷の広さその他あるいは事件の性質によって幅を...全文を見る
○橋本敦君 終わります。
05月07日第136回国会 参議院 法務委員会 第7号
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○橋本敦君 予算に関連をしてまず最初に伺っておきたいと思うのですが、法律扶助予算の問題であります。  我が国の法律扶助予算が諸外国に比して余りにも低いということは、衆参の法務委員会でたびたび論議をされてきた問題であります。本年度の予算を見ますと昨年より一一・九%増となっておりま...全文を見る
○橋本敦君 具体的な展望はいかがですか。
○橋本敦君 法務省として、法律扶助予算の抜本的な増額自体が今後とも必要であるというお考えは、これは間違いありませんか。
○橋本敦君 一段の努力をこの際はお願いすることにして、この質問は終わっておきたいと思います。  ほかのテーマに入ります。  沖縄の少女暴行事件という痛ましい事件が起こりまして、我が国の捜査権及び裁判権という問題が、日米安保条約下の地位協定の見直しにも関連をして重大な問題になっ...全文を見る
○橋本敦君 今の答弁は何月何日でしたか、何年の。もう一遍ちょっと言ってください。
○橋本敦君 三十二年、三十二年というと五七年ですね。それではだめなんですよ。  あなたはアメリカの文書、それなりに私が指摘したような問題があるのを承知しているとおっしゃいましたが、今答弁あったときには、アメリカのそういった解禁された秘密公文書というのは、これは出ていないはずです...全文を見る
○橋本敦君 だから、こういう文書がはっきりしていないときの国会答弁では真相は明らかにならないわけです。  この国務省の公開された文書の二百八十三ページに、四月二十六日付で、陸軍省からレムニッツ極東米軍司令官あてのDA921933という番号が付された電報が出ている。これはこの本の...全文を見る
○橋本敦君 そして、この電報が四月二十六日に出された後、五月一日、今度はハーター国務次官補から駐日米大使館、当時はマッカーサー二世でありますが、そのマッカーサー二世に対して引き続き電報が発せられました。  この電報によりますと、この問題について、国務省もまたこのDA921933...全文を見る
○橋本敦君 ですから、アメリカの国務省がディクラスファイドした、解禁文書としてこれを公刊していることははっきりしている。この事実について知らないとあなた言えますか、ここまではっきり書いていることを。  明らかに日米の裁判権をめぐる妥協の一部として秘密取り決めが結ばれたというんで...全文を見る
○橋本敦君 その当時の答弁がだめだということを言っているんだよ。その後これがはっきりしてきたんだから、調べなきゃだめだよ。日本の主権と日本の司法にかかわる重大問題ですよ。そんなものを、この文書があることは知ってます、読みました、私が指摘したとおりに書いてあることはそのとおりです、...全文を見る
○橋本敦君 時間がありませんから終わりますが、大臣、私が指摘した問題は重大な問題ですので、大臣としてもそれなりに御検討をしていただくようにお願いして、質問を終わります。
06月13日第136回国会 参議院 法務委員会 第8号
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○橋本敦君 今回の法案について最大の問題になりましたのは、公文書の扱いだったことは言うまでもありません。これにつきまして衆議院では修正が行われたわけでありますが、私ども共産党としては、この問題については原案のいわゆる二百二十条四号ロの規定は全面的に削除するとともに、秘密とされる公...全文を見る
○橋本敦君 御答弁ありがとうございました。  そこで、知る権利の問題について政府との間で若干議論をしていきたいと思います。  有名な北方ジャーナル事件判決というのが最高裁大法廷によりまして一九八六年の六月十一日に行われておりますが、この中で最高裁は次のように言っております。 ...全文を見る
○橋本敦君 ここで重要なのは、憲法二十一条の言論の自由というのは、表現の自由というのは、みずから主義主張を表現するというだけにとどまらずに、その基礎をなすところの情報を相互に受領することができるというそういう自由の問題、そしてここで言っておる、とりわけ公共的事項に関する表現の自由...全文を見る
○橋本敦君 そこで、情報公開という問題になりますと、国民の側から見て公的情報を入手する権利との関係で、その権利を本当に保障する上で非常に重要な問題がいろいろと出てくるわけであります。  この点では、アメリカの情報公開法が非常に重要な参考を提起していると私は見ておるんであります。...全文を見る
○橋本敦君 この点、私はまさに憲法と我が国の民主主義の国民の知る権利にかかわる重要な課題が今後残されたと思いますので、今御指摘した点について御答弁あったように、憲法の立場を踏まえての前向きの検討を要求しておきたいと思います。  そこで、インカメラということを申し上げましたついで...全文を見る
○橋本敦君 もしも相手方が裁判所の指示に従わずに、裁判所が提出すべきかどうかを判断するについて、その物を出しなさいと言っても出さない場合はどういうことになりますか。
○橋本敦君 強制的履行方法はないということは、おっしゃるとおり、法律でそうでありますが、そうした場合に、裁判所としての判断に何らかの影響を及ぼすのか及ぼさないのか、その点はどうなんですか。
○橋本敦君 私が言いますのは、例えばエイズの問題で大変な問題になります。それで、製薬会社に対して訴訟を起こしていろいろんな事件で文書の要求を原告がするという場合に、文書の存在はあるけれども、それを企業機密とかなんとか言って出さないということがあり得る。そうした場合に、今のインカメ...全文を見る
○橋本敦君 わかりました。だから、このインカメラの制度ができたことによってかなり改善される可能性があるというように御答弁がありましたから、そんなふうに私も期待をして今後の運用を見ていきたいと思います。  もう一つ、文書について伺っておきたいのは、二百二十条の今言った二の文書で、...全文を見る
○橋本敦君 おっしゃるとおり、極めて法の要件自体としては不明確ですから、まさに裁判所のこれからの合理的運用にかかっておるという意味で裁判所の責任というのは重いわけですね。だから、インカメラという制度ができたその上で、さらにこういう規定の明確性を欠く文言の運用を通じて、本当に国民の...全文を見る
○橋本敦君 民事局長なり裁判所のおっしゃるように、まさに国民のための司法という立場を貫く、そういう観点からこれからの運用について、国民の知る権利なり公正な裁判の遂行なりについて格段の御尽力を重ねて私は要望しておきたいと思うし、またそういう要望をせざるを得ない法律構造になっていると...全文を見る
○橋本敦君 非常に大事な御答弁がありました。  重ねてその点で伺いますと、判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違背がある場合は、これは上告は受理するんですかしないんですか、その点をまず。
○橋本敦君 そうしますと、わざわざ三百十八条で、この申し立てにより上告事件を受理することができるという制度で、「法令の解釈に関する重要な事項を含むものと認められる事件」ということでここで入れなくても、今までどおりの上告という制度で、それで事足りるんじゃないんですか。わざわざここへ...全文を見る
○橋本敦君 大事なことだから聞きますが、一致するということでないということで上告が受理されないことがあるんでしょうといって聞いているんです。
○橋本敦君 そうでしょう。だから重大な上告理由制限になると、こう言っているんです。そこが大事なんですよ、この問題については。  例えば、皆さん御存じと思いますが、昭和四十九年の豪雨で多摩川水害が起こりまして、この事件で、いろいろ事件がございましたが、最高裁判所はこの事件を法令違...全文を見る
06月17日第136回国会 参議院 法務委員会 第9号
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○橋本敦君 本日は御多忙のところ、竹下先生また中務先生ありがとうございます。  中務先生から、先ほど公文書の提出義務について大変貴重な御意見をいただきました。この問題については私も大変関心を深めておりまして、衆議院で我が党は日弁連の皆さんの御意見も尊重する立場で修正案を出したの...全文を見る
○橋本敦君 それは、まさに真実の発見という大事な課題に直結する国民にとっても重要な問題であるわけです。  そこで、次の問題としてもう一点お伺いしたいことは、公務員のそういった司法判断に対する態度の問題ですが、インカメラの制度で裁判所が検討して、これは実質秘に該当しない、訴訟関係...全文を見る
○橋本敦君 この問題について法制審の議論がどうであったかなかなか知る由もないんですが、しかし突如として出てきたという感を私どもは否めないんです。日弁連としては、法制審で公文書の提出義務問題についてこういう案が出てくるということに対応して、もっと早くから御意見を広めていただくという...全文を見る
○橋本敦君 それだけに、私どももなお今後あの修正案に基づきまして二年をめどにの検討の中で御意見もよく聞きながら、また各界各般の意見を聞きながら真剣に検討していきたい、こう思っております。  時間がありませんので、両先生に最後の質問になるんですが、司法の国民的基盤の拡充ということ...全文を見る
○橋本敦君 ありがとうございました。
○橋本敦君 きょうは両参考人、御多忙のところありがとうございました。  まず、坂本参考人にお伺いをさせていただきますが、貴重な御意見を拝聴いたしまして、大きな観点で裁判を受ける国民の権利、国民の裁判を受ける権利というその裁判はまさに真実を明らかにし、適正な法令の適用、国民が納得...全文を見る
○橋本敦君 次に、準備手続において書証の取り調べが行われる。陳述書の取り調べが行われる。その準備手続の基本目的がまさに争点の整理だということであれば、裁判所はその事件について心証をとるのが目的ではないはずです、争点の整理にとどまる。ところが、実際に陳述書等がたくさん出てくる。そし...全文を見る
○橋本敦君 非常に重要な指摘を実務上の経験からいただいたわけですが、そこのところでもう一つお伺いしたいのは、陳述書の取り調べがはびこるのは私も基本的に賛成できません。しかし実際に出てくる。それが非公開の準備手続ということでわずかな当事者の中で出てくるということと、公開の法廷でのそ...全文を見る
○橋本敦君 貴重な具体的な指摘をいただいたと思いますが、この民訴法の改正が法制審ではもう五年もかけてやってきたんです。ですから、先生が御指摘になった弁論準備手続だけに限らず、上告制限の問題もある、それからその他マスメディアを使った新しい方式の取り入れもある、簡易事件の処理もある。...全文を見る
○橋本敦君 時間が終わりまして、鶴岡参考人には御質問申し上げる時間が私にはないので、大変失礼いたしましたが、おわびをいたしまして終わりたいと思います。
06月18日第136回国会 参議院 法務委員会 第10号
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○橋本敦君 まず、上告理由制限の問題に関連してお伺いいたしますが、三百十八条の関係で、「法令の解釈に関する重要な事項」という問題で、一体「重要な事項」とはどういうものを言うのか、文言上からは極めて明確でありません。法制審でそこらあたりどう論議されたかの問題もありますが、法務省なり...全文を見る
○橋本敦君 まさにこれからの適切な運営がどうなるかということが重大問題であります。法令の解釈に誤りがあるということは、それ自体は認められる。しかし、重要な法令の解釈でなければ、原審の法令の解釈に誤りがあっても、それが原判決に影響を及ぼすということであっても上告を受理しないのかどう...全文を見る
○橋本敦君 最高裁判所は今の解釈でよろしいですか。
○橋本敦君 それならば、上告の理由として、重要な法令解釈の誤りがある場合ということだけにとどまらず、重要な事項を含むということだけにとどまらず、高等裁判所に対する上告ではっきりと書かれておりますように、「判決に影響を及ぼすことが明らかな法令の違反がある」、これも上告理由としてはっ...全文を見る
○橋本敦君 それでは、その検討を進めてぜひ具体的な方向を打ち出していただくことを希望しておきましょう。  次は、最高裁に対してですが、裁判所職員や裁判官の数が足らないということはさんざん指摘をされておるんですが、これから少額訴訟事件になりますと本人訴訟がふえる可能性があるし、ま...全文を見る
○橋本敦君 その他、国民的司法前進のためにはいろいろな課題が山積みであろうと思いますが、そういった問題についてはまた法務委員会で順次、一般質疑等でもお願いをしていくことにして、時間がありませんから、もとに戻って民訴法の質問をいたします。  次の問題は、いわゆる争点、証拠の整理手...全文を見る
○橋本敦君 この問題は訴訟関係当事者にとっては非常に重要な問題でありますから、当事者の意見を聞きさえずればよいという形式的な運用ということでは私は絶対に済まされない問題だと思うんです。まさに、裁判を受ける権利にかかわって、その訴訟手続が国民にとって納得のいく手続で行われるかどうか...全文を見る
○橋本敦君 今おっしゃったように、弁護士会等とも十分意見の交換をして運用の適正を期していただくことを私は期待しております。また、そうすべきであると思います。  それで、その関係でもう一つ問題になりますのは傍聴の問題であります。  準備手続は私ども経験がありますが、準備手続室で...全文を見る
○橋本敦君 具体的に中身がわからないんですね。裁判所はどうお考えですか。
○橋本敦君 その文言の中で、「相当と認める者の傍聴を許すことができる。」、「相当」の範囲は、これは裁判所も法務省もこの範囲だということは具体的になかなか例示的にも言えないということですから、極めて抽象的な規定なんですね。強いて言えば、裁判官の判断にかからされてしまうという心配があ...全文を見る
○橋本敦君 当事者の意見を可能な限りこの傍聴問題でも尊重するという立場で運用するというように理解してよろしいですか、裁判所。
○橋本敦君 だから、したがって、十分に当事者の合意が得られない、傍聴の問題もなかなかそういう意味では当事者との関係でコンセンサスが得られないというようなケースについては、準備的口頭弁論をするそのこと自体が妥当かどうかという判断をし直さなきゃならぬということもあり得るというように私...全文を見る
○橋本敦君 そうしますと、争点整理だけではなくて、例えば私がしばしば経験する労働事件で例をとりますと、当事者のために事務を処理する者として会社の労務担当の重役とか課長とか部長が出てくる。労働組合は労働組合関係者の利益を守るために組合の責任者が出てくる。そういうことで、それぞれの意...全文を見る
○橋本敦君 最後になりますが、まさに法廷という公開の場で、国民の目の届いているところで当事者が真剣に議論を交わし、証人に対しても反対尋問、対質尋問も含めて真相究明のために積極的に努力する、まさに裁判所はそれの行司役として公正な審理手続を進めて、最終的に裁判所の事実の判断と法令の適...全文を見る
○橋本敦君 私は、日本共産党を代表して、民事訴訟法案並びに同法律の整備等に関する法律案について反対の立場で討論をいたします。  今回提案された民事訴訟法案の中で最大の問題となりましたのは、言うまでもなく文書提出命令の問題であります。各方面から厳しい批判の声が起こりました。それに...全文を見る
○橋本敦君 この問題については、今も議論がありますように、本院で、労働組合の権利を不当に制約、侵害してはならぬということで、全会派の一致で修正されたわけです。労働組合の正当な権利を阻害しないようにという配慮からの修正が行われたその状況について現在では何ら変わっていないわけですから...全文を見る
○橋本敦君 その審尋の機会を与えることしかないというところに私は、まだまだ不十分であるし、前回の削除修正の各党合意の意見というのは酌み取られていないということを思います。  今も議論になりましたが、それではなぜ必要的審尋にしないんですか。
○橋本敦君 裁判所にお伺いしますが、労働組合に対しては実質的には必要的審尋というようなことで扱っていくという、そういう趣旨に聞こえる提案者の答弁があったんですが、裁判所はどう受けとめられていますか。
○橋本敦君 そこで、必要があるときに審尋をする、必要があると認めるというその判断を裁判官なり裁判所がするのには、現場を見るとかあるいは当事者の意見を聞くとかいうことなしにどうやって判断できるんですか。つまり、審尋なしに、あるいは現場を見ないでどうやって判断できるんですか。これは裁...全文を見る
○橋本敦君 今おっしゃった資料で、労働組合が例えば企業倒産後の賃金債権保全を要求するなり、あるいは会社の再開を要求するなりして、自分の会社の職場を離れないでそこで闘っているという状況はそういう資料で一見明白に必ずわかりますか。
○橋本敦君 私は、次にその現況調査報告書について議論を移したいと思っておったんですが、それは執行官がつくるわけですね。執行官が現場状況を見てつくるということですが、果たしてその執行官が、労働組合がどういう闘いでどういう理由でそこを占拠しているか、占有しているかというようなことにつ...全文を見る
○橋本敦君 ですから、退去せよということになれば、まさに労働組合の占有を奪っちゃって執行官保管を命ずることに等しいことになるんですよ。そういうことが、まさにその執行官保管は五十五条の第二項で特別の事情がなきゃできないんですよ。一項の命令だけで簡単にやってはならぬのですよ。  そ...全文を見る
○橋本敦君 法務省、裁判所に伺いますが、不動産価格を著しく減少するという行為の中には、労働組合が平穏整然と職場を占有して組合活動を行っているという状況は、これは入らないと断定できますか。
○橋本敦君 それで、実際問題として、法務省か裁判所かどちらでもいいんですが、不動産価格を著しく減少する、そういう行為に当たる占有が占有者によって実際に行われているというケースが問題になっている例として、具体的にはどういう例が最近ありますか。
○橋本敦君 そういうケースは、私は、競売申し立て事件、執行事件の中でそんなに多くないと思いますが、全体の中で今おっしゃったような事例はパーセント的にはどのくらいですか。
○橋本敦君 占有者が今言ったような著しく不動産価格を阻害する行為を具体的にやっている例というのは、提案者の方は最近住専に絡んでいっぱい出ているとおっしゃるけれども、私の経験でそんなにもふえていないんですよ。  裁判所に聞きますけれども、住専問題の関係で競売申し立て事件は急増して...全文を見る
○橋本敦君 私は、不当な執行妨害だとかあるいは債権回収行為に対する不当な妨害を許してはならぬ、厳しくやるべきだという立場です。しかし、それは今、魚住議員からも提起がありましたが、これまでの裁判所の努力による判例の集積あるいは現行法の運用を厳格にやるということを通じてまだまだやれる...全文を見る
○橋本敦君 私は、日本共産党を代表いたしまして、民事執行法改正法案に反対の討論をいたします。  内容は、今、質問を申し上げ、また意見も申し上げたとおりでございますが、私としては、今回の改正案によりまして我々が、国会が心配だとしてかつて修正をしたその部分が復活されておりまして、労...全文を見る
06月18日第136回国会 参議院 本会議 第29号
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○橋本敦君 私は、日本共産党を代表して、住専処理法案並びに金融関連四法案について反対の討論を行います。  住専国会が終わろうとする今も、税金を使うなという国民の声はさらに高まり、反対は八割、九割にも達しています。総理自身も、つとに住専処理法案は国民の理解と納得を得られていないと...全文を見る
12月05日第139回国会 参議院 法務委員会 第1号
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○橋本敦君 私は、今回の裁判官の報酬、検察官の俸給等に関する法律の一部改正案には賛成の立場で質問をいたします。  給与の引き上げは、それ自体、人勧に基づきまして当然であります。それに関連をいたしまして、きょうは時間がございませんが、今日の裁判の実情、検察の実情から見て、国民のた...全文を見る
○橋本敦君 最高裁からいただいた資料によりますと、大都市部の大規模庁の場合に、裁判官一人当たりの単独事件数が約二百五十件前後、弁護士の諸君に言わせると通常三百件ぐらいお持ちだというように言っておりますが、二百五十件前後、刑事事件としては五十件前後、一人でこれだけの事件を担当されて...全文を見る
○橋本敦君 これ自体は大変な過重負担、過重な仕事の問題ですから、家庭生活にも影響があって、家に帰っても仕事がのしかかってくる、そういう訴えを私はよく聞きます。  今お話がありましたが、裁判官の定員は、三十五年間をとってみますと三百八十三人ふえております。二二%増です。ところが、...全文を見る
○橋本敦君 諸外国の裁判官数と我が国との比較をすれば、もう詳しくは申しませんけれども、人口一人当たりで、日本の約六万人に一人の裁判官に対して、イギリスは一万五千人に一人、フランスは一万二千人に一人、アメリカでは八千六百人に一人ということで、これはよく知られていることです。したがっ...全文を見る
○橋本敦君 法務大臣、お聞きのとおりでございますが、検察庁あるいは裁判所の増員要求につきましては、今私がお話しした全会一致の請願の問題もこれあり、今の厳しい行革という大きな流れの中でありますが、少なくとも国民の権利と人権を守る大事な司法行政の分野については、今それぞれお話のあった...全文を見る
○橋本敦君 御期待を申し上げて、ぜひ御努力をお願いしたいと思います。  さて、話題は変わりますが、厚生省のトップの岡光次官が逮捕されるというまさに異常な事態についに発展をいたしました。この事件は、国の福祉行政に巣くった利権あさりが、さらに厚生省トップに対するわいろということで重...全文を見る
○橋本敦君 今、逮捕された直接の容疑事実を簡単に言ってください。
○橋本敦君 その六千万円の供与については、驚くべきことに大臣官房の官房長室で受け取ったというように言われております。これは事実ですか。
○橋本敦君 全く公務員としての倫理観の欠如という程度で済まされない、国民をまさにばかにし、政治をばかにした思い上がりも甚だしい事件だと思うわけであります。  岡光氏は、新聞報道で、あるいは官房長の調査に対して、六千万を含む金銭の授受は一切否認しておりました。しかし、いやしくも強...全文を見る
○橋本敦君 伝えられるところによりますと、それにとどまらず、岡光容疑者が受けた利益は一億円にも及ぶと言われております。こういった全貌について徹底的な解明を必要といたしますが、これからそういった立場で全容の解明をなさることは間違いありませんか。
○橋本敦君 和田審議官が百万円を受け取ったということも報道されましたが、和田審議官にとどまらず、厚生省の主要な官僚、幹部、あの福祉研究会に出席した人ももちろんですが、同じように現金を小山容疑者から受け取ったということも報道されておりますが、こういったすべてについても私はこの際徹底...全文を見る
○橋本敦君 茶谷氏が立候補するに当たって二千万円の選挙のための政治資金を提供したと報道されております。これは調べておられますか。
○橋本敦君 御存じのように政治資金規正法二十二条の三、これは警察庁も御存じと思いますが、まさにこの点については国と特別の契約関係があるようなところからの政治献金は禁止しております。国から補助金を受けているそういうところから政治活動に関し、あるいは公選法百九十九条では選挙に関して寄...全文を見る
○橋本敦君 その関連した重要な事実として当然これも視野に置いて捜査をしていただかなくちゃなりません。  それからもう一つの問題は、この茶谷氏が立候補するということについては岡光氏の強い意向があったと報道されているんです。そして、この茶谷氏を選挙で当選させるために、岡光氏のそうい...全文を見る
○橋本敦君 時間が参りました。終わります。どうもありがとうございました。
12月17日第139回国会 参議院 法務委員会 第3号
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○橋本敦君 言うまでもありませんけれども、憲法と民主主義の基本的な理念からして、あらゆる意味で差別など人権侵害が許されないことは言うまでもありません。しかし、実際には多くの課題が残されていることも事実であります。  その一つとして、私は、大企業による憲法違反の思想差別の問題が近...全文を見る
○橋本敦君 それに先立って大阪高裁判決は平成三年九月二十四日に出されておりますが、ここでは法律論を具体的に展開いたしまして、「憲法一四条は国民の法の下の平等を規定して、信条等による差別待遇を禁止し同法一九条は思想の自由を保障しているが、右各規定は、もっぱら国又は公共団体と個人との...全文を見る
○橋本敦君 まさに職場における思想を理由とし一転向を迫り、聞かなければ尾行し、強要し、村八分に遭わせる、こういった状況について最高裁は明白に人権侵害として断罪をしたわけです。これは当然のことと思いますが、人権を守る立場から法務大臣としてこの最高裁の判断については当然憲法に照らして...全文を見る
○橋本敦君 ところが、関西電力はこの判決に対して、自分たちの主張が入れられなかったことは残念だとか、あるいはこの問題について一向に反省をして謝罪もしなければ、労働者の要求に応じて賃金、昇格その他の差別の一切の改善をしようとしていない。  こういう人権侵害に対して、人権擁護局長、...全文を見る
○橋本敦君 申し立てをすれば当然、最高裁判決に従って是正処置を含めた処置がとれるという御趣旨のお話ですか。
○橋本敦君 今度の法案によって、こういった日本の大企業での思想差別による人権侵害、これを一掃していくという展望が出てくるというように法案提出者としてお考えですか。
○橋本敦君 つまり、こういった憲法や民主主義の理念に反する、そういった社会的な状況が私人間や企業の中で行われているという状況については、これはこの法律を制定したからといって直ちに解消し改善されるという展望と保証はないんですよ。  基本的には、日本の民主主義がどの程度発展をするか...全文を見る
○橋本敦君 事実上、お認めになったような答弁なんですね。  それで人権局長、もう一つ考えてもらいたいことは、差別をなくさなくちゃなりません。特に部落差別をなくすということは大事な課題です。しかし、その差別をなくすということについてこれまで重大な運動上の障害があったんではありませ...全文を見る
○橋本敦君 そこで局長、審議会の構成ですが、ここではその審議会に公正な人選をするということは、当然そうでなくちゃなりません。しかし、この部落解放運動を含めて、本当に国民融合をどう進めていくかという問題についてはいろいろな意見があり、国民的な議論が自主的にまだまだ必要な部分がありま...全文を見る
○橋本敦君 先ほど、特定の団体からの代表は入れないというお話も同僚委員の答弁にありましたが、それはそうなんですか。
○橋本敦君 それで、もう一つの問題で、先ほどから同僚委員も議論いたしました。いやしくも人権問題を議論するなら、これはまさに公開の原則を守らなくちゃならぬ、審議録の公表も必要であるということは私は当然だと思います。人権という問題は、まさに憲法と民主主義の基本にかかわる、国民全部が正...全文を見る
○橋本敦君 はっきり公開の原則を貫くということが答弁できないのは問題だと私は思います。自由闊達な意見が言えないというのはおかしいですよ。国民の前に自由闊達に意見を言ってもらわなくちゃ、そうでしょう。そうでなきゃ国民はまさに知る権利を阻害されますよ。そして、国民の正しい意見を反映す...全文を見る
○橋本敦君 政府の意識調査によりますと、御存じと思いますけれども、関心のある人権問題は何かということで、いじめ、体罰が最も多い八二・四%、次いで障害者問題の差別が六九・二%、在日外国人問題が四五・四%、女性差別問題が四〇五%、同和問題が三六・一%、アイヌ問題が一八・六%、こうなっ...全文を見る
○橋本敦君 終わります。