橋本敦

はしもとあつし



当選回数回

橋本敦の1999年の発言一覧

開催日 会議名 発言
03月01日第145回国会 参議院 予算委員会 第7号
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○橋本敦君 関連。
○橋本敦君 私は、中村法務大臣の発言とその責任の追及問題で質問いたしますが、その前提として総理に伺いたいことがあります。  私の手元に自主憲法期成議員同盟の名簿がありますが、この議員同盟の会員に小渕総理、あなたも入っていらっしゃる、中村法務大臣も入っていらっしゃる、これは間違い...全文を見る
○橋本敦君 入っていらっしゃることはお認めになりました。岸元首相が初代会長を務めたこの議員同盟は、いわゆる自主憲法制定あるいは憲法九条の改正などをスローガンに掲げて、自主憲法制定国民会議とともに憲法改正運動を進めてきた団体であることは公知の事実であります。  ここに、同盟の規約...全文を見る
○橋本敦君 ただしたことではないが、会員であることは知らなかったという御趣旨ですか。名簿にはっきり名前が出ていますよ。知らなかったということですか。
○橋本敦君 任命自体から、本当に憲法を守る、そういう立場で重大な職責を負う法務大臣を任命なさったということでないということがはっきりしました。ある意味では無責任とさえ私は言いたくなりますよ。  中村法務大臣の法務省幹部に対する新年賀詞の会での発言は、言うまでもなくこれは大臣とし...全文を見る
○橋本敦君 まさにそのとおりです。そして、多くの日本国民はこの新しい憲法をまさに守るという立場を貫いて今日までやってきた。国会の議を経て制定されたことも歴史的事実であります。歴史的認識も誤っているし、憲法を擁護するというそういう観点からこんな発言ができるわけはないわけでありますか...全文を見る
○橋本敦君 私はそういうことを言っているのではありませんよ。まさに法務大臣がこの発言で示唆した問題は、憲法九条、戦争放棄という我が憲法の平和原則、恒久平和主義という根本的な原則に対してこれを否定する趣旨の発言だということですよ。だから、憲法改正が今後国民の意思でどうなるかという問...全文を見る
○橋本敦君 法務大臣の発言に何も問題がないなら呼ばなくていいじゃないですか。新聞がありいろいろ検討されて、これはたださなければならぬと、こう思われたから呼ばれたはずです。何をどうただされようとしたのですか。
○橋本敦君 おっしゃったことから、事実上この中村法務大臣発言が憲法改正しないというあなたの内閣の方針に反するおそれがあるかもしれないという、そういう危惧を持たれたということはわかりましたよ。そのとおりなんです。そういう立場であなたは呼ばれたわけですから、もう明白です。  今日、...全文を見る
○橋本敦君 そのとおりですね。例えば、ここに九七年四月二十六日、朝日新聞の世論調査があります。そこではっきりとこう出ています。憲法で戦争放棄を決めたことを八二%の人が評価している、八二%ですよ。九条の理念がアジア太平洋地域の平和に役立ってきた、これは七二%の回答者が支持している。...全文を見る
○橋本敦君 これは憲法尊重義務について今答弁しただけじゃないですか。擁護するという義務について、この「註解日本国憲法」に、私が言ったように、憲法を変えようという動きに対してもこれを許さないためにしっかりやらなくちゃならぬということが憲法上の義務だと書いているんですよ。このことをあ...全文を見る
03月15日第145回国会 参議院 法務委員会 第2号
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○橋本敦君 きょうは予算案の委嘱審査でございますから、裁判官、検察官の増員問題、あるいは司法制度のインフラ整備、多くの課題が質問としてはあるんですが、限られた時間ですから、私は法律扶助制度の問題に絞って質問をさせていただきます。  二月十日に新聞が報道いたしまして、法務省は来年...全文を見る
○橋本敦君 簡単に、そういう方向でやるかどうかだけでいいです。
○橋本敦君 できるだけ早期にというのは、新聞が書いていることですが、できれば二〇〇一年度からの実施を目指すという方向、これはそういう方向を目指してということは間違いないですね。
○橋本敦君 今お話がありました法務省とそれから日弁連、それに法律扶助協会、この三者によります法律扶助制度研究会の報告書を私も手元に持っているわけですが、ここで原則的な問題として、この法律扶助制度の憲法上の根拠として明確に次のように書かれています。  法律扶助制度は憲法三十二条の...全文を見る
○橋本敦君 この報告書によりますと、さらに国の責務ということにつきましてこう書いてございます。  法律を制定して国が主体的、主導的に関与し得る体制を確立するとともに、統一的な運営体制を整備して全国的に均質かつ効率的なサービスを確保し得るようにして、その国の責務にふさわしい財政的...全文を見る
○橋本敦君 これまで当委員会でもあるいは衆議院の法務委員会でも、法律扶助制度に対する国の補助の増大は多くの議論が同僚委員からも、各層からも出されてまいりました。それがなかなか実現しないということで、この研究会が発足したことは私は一つは画期的なことだと思うんですが、具体的にはそれを...全文を見る
○橋本敦君 その問題は、今大臣が御指摘になりました報告書、研究会もこう言っております。  管理運営費は、すべて日弁連、弁護士会、地方自治体及び民間からの資金に依存している状況である。法律扶助事業に必要な資金のうち、国庫補助金は諸外国に比して小規模なものにとどまっており、民間等か...全文を見る
○橋本敦君 すべて同一に論ずるわけにいかない、諸制度の違いがあることは私も認めますが、それにしても大臣、違いが大き過ぎるんです。  私の手元に資料がございますが、例えばイギリスの場合、九四年度で事業費千六百十億円のうち国庫補助は一千百四十六億円、八割を超えているわけですね。フラ...全文を見る
○橋本敦君 法律扶助制度の充実、発展に努力していくという御答弁は結構でございますが、それをやっていく上で何より重要な問題は、今私が指摘した、国からの補助金の支出が余りにも少ないという、ここのところを思い切ってやっていかないと近代国家に追いつかないですよ、そこのところに大臣に力を入...全文を見る
○橋本敦君 ところで、具体的な扶助要件の問題ですが、この扶助要件についても私は問題があると思います。  法律扶助制度を国民に有効な制度として利用していただけるようにするためには、扶助要件を余り厳格にするとこれは利用できなくなる。したがって、勝訴の見込みがないとは言えないこととい...全文を見る
○橋本敦君 ちょっと聞こえにくかったんですが、厳格にこれを適用すると、裁判を受ける権利が十分に援助されないという可能性が出てきますよ。私は勝訴を受ける見込みがゼロでもやれと言っているんじゃないんです。ここだけに重点を絞ると本当に裁判を受ける権利を十分守るということにならないから、...全文を見る
○橋本敦君 十分研究してください。  それからもう一つ、私が法務省に考えてほしいのは、法律扶助事業費補助金交付要領というのを法務省は出していらっしゃいます。これによりますと、この要領で、資力に乏しい国民のために法律扶助事業をやるんだが、資力に乏しい国民とはみずから弁護士を依頼す...全文を見る
○橋本敦君 局長、今の答弁は答弁にならないんですよ。  私は、少年の保護事件で付添弁護士を裕福な家庭の少年にまでつけるような補助事業をやれなんて言っているんじゃないんですよ。現に扶助協会がやっているのは、弁護士の付添費用を貧しいために援助する、そういうための事業をやっているんで...全文を見る
○橋本敦君 さっぱり要領を得ない。  大臣、最後になりましたけれども、最初に指摘しましたように、これから法務省も法律扶助制度を抜本的に改正して、そして事業主体を指定法人として国の補助金も大幅にふやして、これをいいものにしようという方向で検討しよう、こういうわけです。  だから...全文を見る
○橋本敦君 意見交換もやっていただけるということですか。
○橋本敦君 終わります。
03月23日第145回国会 参議院 法務委員会 第3号
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○橋本敦君 大臣は、中村法務大臣の後を受けて御就任になったわけでございますが、中村法務大臣が憲法九条敵視発言、あるいは指揮権発動をめぐる疑惑、さらには私的公的分別がはっきりつかないような職務執行の問題、こういうことで退陣を余儀なくされたわけでございます。その後を受けた法務大臣とし...全文を見る
○橋本敦君 ところで私は、大臣の政治資金に関連する問題で二、三きょうはお伺いしたいのであります。  公取委員会は、ことしに入りましてダクタイル鋳鉄管のやみカルテル問題、これについて検事総長に対して告発をいたしました。告発をされたのは業界最大手のクボタ、それから第二の大きな会社で...全文を見る
○橋本敦君 公取が告発するというその問題については、公取の方針としては、国民生活に広範な影響を及ぼすと考えられる悪質かつ重大な事案であること、それからさらには行政処分だけではこれは容喙できない、独占禁止法の目的がそれだけでは達成できないと考えられる重大な事案、こういった事案につい...全文を見る
○橋本敦君 その話し合いはいいです。今、私が指摘したような重大な事案について処理するという方針であることは間違いないでしょう。
○橋本敦君 資料の配付をお願いしたいのであります。    〔資料配付〕
○橋本敦君 きょうはわざわざ建設省に来ていただきましたが、その資料で一番下に栗本鉄工所、これが鋳鉄管販売における独禁法違反でもって佐賀県及び佐賀市からそれぞれ指名停止処分を受けております。この事実については間違いございませんね。
○橋本敦君 私の手元に官報がございますが、陣政会、そこによりますと、資金管理団体の届け出をした者の氏名は陣内孝雄法務大臣でございます。資金管理団体の届け出に係る公職の種類は参議院議員、こうなっております。  この陣政会が受けました今起訴された栗本鉄工という会社からの政治献金は、...全文を見る
○橋本敦君 公訴事実は私もいただいて知っております。  起訴されたのは平成八年度以降でございますが、こういったやみカルテルをこれらの三社がやっていたという事実は新聞でごらんください、十年前からとか七、八年前からとか出ているじゃありませんか。  そういった以前からの状況であった...全文を見る
○橋本敦君 では、確認しておいてください。  陣内大臣、いかがでしょうか。検察庁は、これからこの問題について公判請求をして裁判所で刑事責任の厳正な追及をする責任があるわけですね。その厳正な追及をする検察官がやらなきゃならないこの栗本鉄工等の事件について、この会社から過去毎年あな...全文を見る
○橋本敦君 受け取った事実をお認めになりましたが、信頼を損なうことがあってはならないということで、最後の言葉が聞き取りにくかったんですが、どう対処されるということですか。
○橋本敦君 辞退をするとはっきりおっしゃったわけですね。  それで、建設省にお伺いいたしますが、今、一覧表でお配りしたように、これ以外に私が調べたところでは、その表の一番上段の上滝建設というんですか、その会社は九六年八月に三週間の指名停止処分を受けました。それから次の深町建設と...全文を見る
○橋本敦君 大臣、表の一番上をごらんいただきますと、九六年八月に指名停止処分を受けましたが、九七年に五十万円政治献金を受け取っていらっしゃるんです。指名停止処分を受けた会社から毎年受け取って、指名停止処分後も受け取っていらっしゃるんですよ。その次の深町建設、これも九六年に処分を受...全文を見る
○橋本敦君 政治資金規正法による手続をおとりになったことは間違いありません、公報にちゃんとあるんですから。その手続が間違っていると私は言っていないですよ。指名停止処分まで受けた会社から政治献金を受け取りになっている、それをこのようにお届けになっている、表に出ているわけですよ。 ...全文を見る
○橋本敦君 受けたということについては、やはり政治家として政治的、道義的責任はお感じになる、そのことははっきり認識されているわけですね。
○橋本敦君 法務大臣としていかがかなと深く考えておるとおっしゃいましたが、法務大臣でなくても私は問題だと思います。  御存じのように、政治改革が大きく論議されたときに、企業・団体からの政治献金は禁止すべきだという大きな国民世論がございました。そういう中で、政治資金の企業からの受...全文を見る
03月30日第145回国会 参議院 法務委員会 第4号
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○橋本敦君 今回の定員法については裁判官の増員、裁判所職員の増員、もちろん賛成の立場でありますが、今日の国民の司法に対するニーズからいって、これで十分だとは到底言えないというように思います。  最高裁からいただいた資料を見ましても、最近の訴訟事件の過去十年間、ずっと増加傾向にあ...全文を見る
○橋本敦君 一定の事件数認定判断という困難さがあるということもありますが、司法のインフラ整備全体を考えれば裁判官の増員はその一つでありますから、全体の中で中長期的な展望を立てて御検討いただくというのは私は当然だと思うんです。それに対して明確な答えがなかったというので、いささか私も...全文を見る
○橋本敦君 わかりました。  その中には、中島洋次郎元代議士の公選法違反の買収事案の資金の穴埋めに流用された分として幾らか含まれていると思いますが、この分は幾らになりますか。
○橋本敦君 中島被告は公判でこの事実は金額としては認めているわけですか。
○橋本敦君 中島被告は三月二十六日の公判廷における本人尋問で、この政党助成金について、法目的以外に私的に、あるいは今御指摘のような買収資金流用等に充当した分約一千二百万円を国に返却したいという意思を表明したと伝えられておりますが、そういうことはあったんですか。
○橋本敦君 その金額は約一千二百万円と本人が言っているのは間違いないですか。
○橋本敦君 ですから、大体検察官が指摘された虚偽記載を含む金額全体に相当するわけです。  そこで、この問題をどう処理するのか自治省にお伺いしたいんです。  政党助成法の第七章によりますと、政党交付金の返還について定めていますが、政党またはその支部が本来の目的である政党の政治活...全文を見る
○橋本敦君 したがって、本件の場合、中島洋次郎元代議士の流用について国に返還させるという手続は政党助成法上ないわけですね。
○橋本敦君 中島洋次郎元代議士の収支報告書では残余はないはずですが、それは間違いないでしょうか。
○橋本敦君 これは非常におかしなことなんですが、国民の税金を使って国から政党交付金を受ける、それが買収資金に流用されるとかあるいは私的に流用されるとか、まさに政党助成法第四条が定めるその目的を逸脱して、使われてしまっておれば返還させる規定自体がもうあり得ない、そういう法になってい...全文を見る
○橋本敦君 そういうことで、政治活動の自由に介入するわけにはいかない、これは憲法上そうでしょう。介入するわけにいかないから、今度はそれを受け取った政治家及び支部がそれをどのように使おうかという使途について制限も制約規定もありませんね。  したがって、本当にこの目的に従って使われ...全文を見る
○橋本敦君 まさに重大な法の欠陥です。使い切っちゃったら何に使おうがもう返還を命ぜられない。いやしくも国民の税金ですよ、公的資金ですよ。  私は、こういう法律自体は、この前から指摘しておりますように、政党に交付されるその資金が国民から強制的に取り立てる税金ですから、国民一人一人...全文を見る
○橋本敦君 適正に運用したいといっても、適正に運用しない政治家が出て今裁判になっているからこういう問題が起こっているんです。大臣はそうしかお答えできないということは、それは大臣の立場としてそうかもしれませんが、国民からは納得できないと思います。  私は、時間が来ましたから、きょ...全文を見る
04月15日第145回国会 参議院 法務委員会 第5号
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○橋本敦君 検察官というのは、他人の非違行為を厳正に調査するという重大な職責がありますから、みずからも、言えば他の公務員以上に清廉潔白性を堅持するという重要な地位と職責があると思うんです。  今回の一連の事件は、調査の結果、服務には関係ないけれども不謹慎な状況が見られるというこ...全文を見る
○橋本敦君 今の三点で明らかになりましたが、まず二点目の女性との関係、親しくなってそして中絶という関係も起こって金の支払いをしたと。だから、問題の八十万というのはその解決のための支払いだということは調査の結果明らかですか。
○橋本敦君 そのほか、親しい業者が三十万払っていますが、これもそれに関係する関連の費用として報道されていますが、調べましたか。
○橋本敦君 その点、私はまだ調べが足らないのじゃないかと思う。  女性の方の話によれば、これで解決してくれ、おさめてくれといって渡されたというんです。だから、則定氏が知らなくても、そういう業者との親しい癒着関係が問題なんで、ここはもっと調べるべきだと思いますよ。  それからも...全文を見る
○橋本敦君 もう一つ重大なのは、業者との癒着の関係です。  報道されているところによりますと、則定氏は、その親しい女性のいるクラブに検事正の集まりがあった後の流れだとかということで行って、具体的に函館地方検察庁の検事正とかあるいは熊本地方検察庁の検事正とか最高検の検事だとか、そ...全文を見る
○橋本敦君 事実は。
○橋本敦君 しかし、その報道された問題で私が問題にするのは、そういうような会合があったときには業者が常に一緒だったという女性の話が出ているんです。その親しい業者がそういう会合で一緒だったかどうか調べましたか。
○橋本敦君 支払いの事実はもっと調べてもらいたい。そういう会合に則定氏が行くときに親しくしている業者が一緒に来ているということ自体が癒着の問題として私は重大な疑惑を受けざるを得ない問題だと思いますよ。  そこで、もう一つお尋ねしたいんですけれども、国公法の九十九条にどう書いてあ...全文を見る
○橋本敦君 したがって私は、この問題は、単に個人的な行為ということにとどまらず、国公法九十九条、さらには懲戒処分を定めた八十二条の「全体の奉仕者たるにふさわしくない非行」に当たるのではないかということで、厳重な再調査をお願いしたいということが一つ。  そして、調査の結果は、まさ...全文を見る
○橋本敦君 いや、大臣自身が直接呼んで注意されるべきですよ。そう言っているんですよ。どうですか。当然じゃないですか。なぜやらないんですか。身内をかばうんですか。
○橋本敦君 いや、納得できません。大臣、もう一遍答えてください。そんなことでいいんですか。
○橋本敦君 大臣としてはあの発言は容認しないということは言えますね。
○橋本敦君 終わります。
04月20日第145回国会 参議院 法務委員会 第6号
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○橋本敦君 今回の改正によりまして指紋押捺制度を廃止されるという事態を迎えるに至りました。このこと自体はもちろん当然のことでありますが、ここに至る過程で、みずからの人格の尊厳、あるいは人権をかたく守るという決意で指紋押捺強制に反対をし、その苦難を乗り越えた人たち、またそれを支えた...全文を見る
○橋本敦君 振り返って見ますと、占領下、外国人登録令がつくられたわけですが、そこでは指紋押捺制度がなかった。ところが、指紋押捺制度として出てきたのが一九五二年、いわゆる平和条約発効で外登法ができたとき、こうなったわけですね。その外登法ができて、外国人登録令にはなかった指紋押捺制度...全文を見る
○橋本敦君 おっしゃったとおり管理、取り締まりが基本的な目的であったということなんですよ。  その当時非常に私が注目したのは、日本人に対してはもちろん指紋押捺強制なんかないわけですね。ところが、一九五〇年代に国民指紋法構想というのが出されて、各自治体で日本人に対しても指紋押捺を...全文を見る
○橋本敦君 ないんですよ。アメリカでも指紋押捺義務は自国民には課していないけれども外国人に課しています。御存じのように、アメリカの国籍法は出生地主義ですから、そこで生まれた外国人の子供はもうアメリカ国籍が取得できますから、指紋押捺義務には該当しないですよ。日本のように、日本で生ま...全文を見る
○橋本敦君 最近は減ったということはわかりました。  それでは、この指紋押捺強制制度ができてから、今おっしゃった平成元年以降はわかりましたが、それまでの長い間に指紋押捺拒否を理由として起訴されあるいは逮捕される、そういった件数のすべての資料はありますか。
○橋本敦君 大変な苦難を経てこの問題のもとで検挙され裁判を受けられたという方もたくさんあるんですが、そういう資料が正確に出ないというのも、行政として在日外国人の皆さんを含め国民に対する人権を守るという立場からいって私はやっぱり問題だと思います。  先ほど法務大臣は、この指紋押捺...全文を見る
○橋本敦君 善処してもらいたいと思います。  私は、この指紋押捺問題について大変注目している判決があるんですが、それは京都在住の尹昌烈さんという方が指紋押捺拒否の問題で裁判を起こされまして、国家に対して損害賠償請求をやられた。一審で敗訴されたんですが、大阪高裁が一九九四年、平成...全文を見る
○橋本敦君 次に、同僚委員からもいろいろ指摘されましたが、常時携帯義務の問題に論を移していきたいと思います。  私も、この常時携帯義務は、今回これをなくすということでやってほしかったと痛切に思っておるわけでございます。この問題については、先ほどから議論がありますように、もう既に...全文を見る
○橋本敦君 今の答えは全く納得できません。国会での法務委員会、衆参における附帯決議でもこの問題についてはかねてから、もう詳しく言いませんけれども、検討を求めてきたことでしょう。附帯決議がなされたときに大臣は、陣内大臣じゃなくても、歴代法務大臣は附帯決議を尊重するとみんなおっしゃっ...全文を見る
○橋本敦君 これまでも検討してきた答えがさっきあなたが言ったようにだめだという答えなんだから、これからそうじゃなくて、これだけ国際的に問題になり国会で論議になっている、真剣にこれを受けとめて、積極的に前向きに検討する姿勢でやれないんですかという質問ですよ。検討するというのはどっち...全文を見る
○橋本敦君 どうもこの点が私は残念でなりません。  大臣、日本の行政に対して裁判所がどう言っているか、もう一つ例を挙げましょう。  下関の趙さんという方が一九八六年、山口地裁に裁判を起こされまして、その控訴審判決が一九九〇年十一月二十九日、広島高裁でありました。その判決の中で...全文を見る
○橋本敦君 国籍問題に関連して、開かれた方向に我々自身が進むためにも多くの課題があります。  最高裁に一つお伺いしたいのは、一九七七年に金敬得君が司法試験に合格されまして、司法修習生の任用で問題になりました。しかし、そのとき最高裁は、初めは外国人であるからこれは採用できない、選...全文を見る
○橋本敦君 運用によって認めていらっしゃるんですが、この選考要項の欠格事由で日本国籍を有しない者とあるのを、今おっしゃったように最高裁が相当と認めた者を除くという一歩後退した規定じゃなくて、全面的に日本国籍を有しない者というそのこと自体をなくす方向で検討していただきたいというふう...全文を見る
○橋本敦君 最後に。今の答弁は、日本政府も批准をした人種差別の撤廃に関する国際条約を踏まえると、それでいいかどうか問題ですよ。この条約の第五条の(c)項にどう書いてあるか。「政治的権利、特に普通かつ平等の選挙権に基づく選挙に投票及び立候補によって参加」する権利、その次に、「国政及...全文を見る
04月22日第145回国会 参議院 法務委員会 第7号
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○橋本敦君 きょうは、両先生ありがとうございます。  最初に田中先生にお伺いしたいのですが、先生のお話の中で非常に大事な基本的なお考え方ということだと承りましたが、特別在留者の皆さんを中心として、在留資格というのは、資格ということよりもむしろ権利であるというように考えるのが考え...全文を見る
○橋本敦君 もう一つの問題として、それに関連するかどうか、これは手塚先生のお話にあったことでお伺いをしたいのですが、内外人平等ということが先生のお話でございました。そういう点からいきますと、先ほどから議論になっておりますけれども、住民基本台帳法と外登法との関係で、過料と罰金という...全文を見る
○橋本敦君 次の問題として、不法滞在罪の新設について重ねてお伺いしたいと思うんです。不法入国ということでそれ自体が犯罪として三年の時効がある。それが過ぎますと今度はもう時効になってしまっているので刑事責任を問えないからということで不法滞在罪を新設するというのが法務省の説明です。 ...全文を見る
○橋本敦君 きょうは、お二人の参考人、御苦労さまでございました。  関口さんに最初にちょっとお伺いしたいんですが、先ほどの話で我が国の入管行政は裁量という範囲が大変広いということでお話がありました。私もその点を心配しておる一人なんですが、先ほど今の上陸拒否期間の一年でも実際の実...全文を見る
○橋本敦君 それで、先ほどもお話がありましたが、不法残留罪の新設、不法滞在罪の新設、この問題ですね。この問題で、政府の方は、現在オーバーステイの場合は不法残留罪ということで刑法的な処理はできる。ところが、不法入国の場合は、入ってから三年の時効で、あとは刑事罰が科せられない。この不...全文を見る
○橋本敦君 別の観点から伺いますが、この不法滞在罪をつくることによって不法入国を抑止する抑止効果があるというようなことを言う人もいるんですね。しかし、そういうことで果たして抑止効果があるだろうかという疑問も私は持っておるんですが、関口さんは御経験からその点はどう判断されますか。
○橋本敦君 その現状というのは、一つはやっぱり単純労働で、日本が入国を素直には承認しませんから密入国をする以外ないという、そういう就労要求ということが一つあるし、それからもう一つは、蛇頭その他の国際的な連携による不法入国を利権としている集団もある。そういったところをどう整理するか...全文を見る
○橋本敦君 ありがとうございました。  崔さんの方にお伺いしますが、きょうは本当にありがとうございました。もうあなたのお話を私も真剣に聞かせていただきまして、ありがとうございました。  残念ながら、指紋押捺ということから、今三年ごとの許可を延長なさっているということですね。そ...全文を見る
○橋本敦君 三年にしてやったからじゃなくて、本当にあなたのもとの永住資格の回復、それ自体が指紋押捺制度をなくした以上は当然だというように私も思っておるんです。  もう一つの問題は、申請をなさって六カ月間申請を待たされるということで、申請中というのがあるというんですね。どうしてそ...全文を見る
○橋本敦君 私は、今あなたが指摘されたそのこと自体が人権侵害という問題を引き起こしかねないという問題意識からお尋ねしたんです。  先ほどから議論もありましたが、私も、指紋押捺制度を廃止する以上は、どうやってこれを拒否して不利益を受けた方の権利回復をするのかということで、法務大臣...全文を見る
○橋本敦君 わかりました。  もう最後になりますけれども、指紋拒否をされた韓さんが言っておられることを私も本で読んだんですが、日本で指紋をしなきゃならぬというこの制度を残す限り、子供や孫も日本に在留する限りそうなっていくと。そういう子供や孫に何を残してやりたいか。やっぱり人権を...全文を見る
○橋本敦君 よくわかりました。  終わります。
04月27日第145回国会 参議院 法務委員会 第8号
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○橋本敦君 私は、本法案に賛成の立場でありますが、この法案がこうして審議されるようになりまして、このことが日の目を見るということで、提案者の皆さんの御尽力に敬意を表したいと思います。  提案者の皆さんに質問する趣旨は、この法案の立法趣旨あるいはその持っている意味を一層明確にして...全文を見る
○橋本敦君 今御説明があったような配慮が必要なのは、本件で被害に遭った児童を保護するということが法の基本的な理念であるわけですが、取り調べの過程あるいは公判の過程で、そういった児童が精神的、身体的に立ち直っていくことを妨げてはならないし、あるいはむしろ児童が非行少年あるいは加害者...全文を見る
○橋本敦君 それで、十三条も同じように児童保護という観点から大事な規定だと思うんですが、特に十三条を設けられた趣旨はどういうところにあるんでしょうか。
○橋本敦君 わかりました。  続いて、十四条、十五条の関係で質問させていただきます。  第十四条によりましても、国及び地方公共団体が、本件に関する問題について未然に防止し、あるいは児童の権利に関する国民の理解を深めるための教育、啓発に努めるということが定められております。当然...全文を見る
○橋本敦君 もう一つ大事なのは、こうした事犯に絡まって被害者になった児童たちをどう立ち直らせてやるかということについて私どもは重大な関心と、またそれに対する適正な援助が必要だと思うんです。そういう意味で、心身に有害な影響を受けた児童の保護というのも本法案の一つの大事な柱だと思いま...全文を見る
○橋本敦君 以上で終わります。  ありがとうございました。
05月06日第145回国会 参議院 法務委員会 第9号
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○橋本敦君 最初に、私は大臣にお伺いをしたいと思うんですが、法務委員会の要請、つまり国会の要請でこの法務委員会に崔さんに参考人としてお越しいただきまして、私たちも大変感銘をする陳述をしていただきました。  その崔さんがこうおっしゃっています。「私も、きょうここでこのような正直な...全文を見る
○橋本敦君 具体的に法案について質問に入っていきます。  まず、不法滞在罪の新設の問題ですが、現行法の不法入国罪あるいは不法上陸罪と相まってこれを今回新設するという立法趣旨は果たして何かということについて、これまでの議事録その他から調べますと、我が国への不法入国を防止する効果が...全文を見る
○橋本敦君 結論だけ変わらない結論をおっしゃったので、私が指摘したことに対して合理的な反論はないですね。私は説得性に乏しい答弁だと思います。  さらに進みますが、こういう不法在留罪の新設は一体何を具体的にもたらすかということであります。  現行の不法入国罪や不法上陸罪は公訴時...全文を見る
○橋本敦君 今のバランス論というのは、私は合理的な理由にならぬと思います。  といいますのは、オーバーステイというのは正当に滞在する権利はもともとあったわけですからね。その人がオーバーステイしたというそのことから、具体的に不法残留罪ということが出てくるわけでしょう。本件の場合は...全文を見る
○橋本敦君 そんな頼りない話をされては困るよ。  要するに、在日外国人の犯罪件数がどうなっているかという資料は警察白書であります。しかし、不法に入国、上陸して不法在留と見られている人たち、あるいはオーバーステイと見られている人たち合わせて二十七万人ぐらいいるというんですが、最近...全文を見る
○橋本敦君 ですから、立法趣旨自体が具体的根拠を欠いているんですよ。だから、この新設について、治安上必要だということを法務大臣は趣旨説明で立法趣旨とおっしゃいましたが、治安上必要だと言うけれども、具体的な調査も具体的な事実も摘示されていないんです。そういう状況でこういうようなこと...全文を見る
○橋本敦君 やっと数字が出ましたが、私が指摘したいのは、実際に不法在留と見られている、二十七万人いるという皆さんから見るとごくわずかだ。大部分の人たちは不法残留だけれども犯罪に走ることなく何とか暮らしていらっしゃる、生活を守っていらっしゃるというのが圧倒的多数だ。今言われた数字は...全文を見る
○橋本敦君 では、もう一遍聞きます。  日本に不法在留と言われている中でも多年暮らしてきて、日本人の皆さんと結婚をしたり、あるいはいろんな生活関係で日本に定住に近い形が客観的に出てきて、そして日本に引き続き在留したいということで婚姻を理由として在留特別許可を申請するというケース...全文を見る
○橋本敦君 そういう皆さんに対する許可数をここ二、三年で言ってみてください。
○橋本敦君 大臣、今お聞きいただいたように、在留特別許可ということで、長年日本に暮らしている関係で日本人と結婚をするというようなことではかなり在留許可が裁量で認められているわけでしょう。そこで、今度のこの不法在留罪が新設をされるとどうなりますかというのです。そういう裁量による許可...全文を見る
○橋本敦君 そうすると、今までどおり在留特別許可は与えますよと、この法案で不法在留罪が新設されても。これは重大な問題です。  だから、あなたの答弁どおりだとしますと、この不法在留罪が新設されても、日本人と結婚した、そして家庭を持ち、合理的な社会生活をこれから営む、そういうことが...全文を見る
○橋本敦君 そうすると、在留特別許可をやってきたこれまでの具体的なケースはいろいろあるでしょうが、人道的、人権上の配慮をしながらやってきたというケースはいささかも変わるものではない、こういうことですね。それはもうはっきり大臣答弁として確認しておきますよ。
○橋本敦君 しかし、それにしても、今後この不法在留罪が新設されることによって、不利益を受けるような、今言った在留特別許可の運用上、不利益を受けるような例は絶対にないと私は信用できないというように思います。しかし、大臣が答弁されたんだから、一応それは大臣の答弁として、重大な答弁とし...全文を見る
○橋本敦君 それでは、時間がありませんから端的に局長に伺います。  日本人と結婚をしたということで、その配偶者が一応退去強制処分で外国へ帰らざるを得なかった、それが今度再入国を申請した場合に、今もありましたように、現在だったら一年少々で帰ってこれる、こういうことです。今度、これ...全文を見る
○橋本敦君 ないようにしたいというのは、法律上どこに根拠がありますか。
○橋本敦君 そのあくまでも上陸特別許可の制度自体が広範な裁量であって、具体的な法的な覊束裁量と言えない、そういう問題だから心配しているんです。  あなたがおっしゃるように、今度は五年に伸長したけれども日本人の配偶者については今までどおり一年少々で入れます、上陸特別許可という制度...全文を見る
○橋本敦君 私は、そういうことをおっしゃるのであれば、大臣答弁としてははっきり今おっしゃいましたが、この問題について、法務大臣の全く広範な自由裁量に入管行政が任されている部分がたくさんありますから、そういった面は、やはり人権を守る上でもっと法律的に具体的に規制をしていく、根拠を決...全文を見る
○橋本敦君 きょうはこれで終わります。
05月13日第145回国会 参議院 法務委員会 第10号
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○橋本敦君 私からも引き続いてお尋ねをいたします。  入管局長にまず初めに伺いたいんですが、今回指紋押捺制度が廃止をされるということで、私たちも妥当な措置だと思っておりますが、これについては大変長い間いろんな拒否運動、留保運動等がございました。そういった指紋押捺拒否に対していろ...全文を見る
○橋本敦君 その見合った措置の概要はどういうものなのか述べてほしいという質問なんです。
○橋本敦君 今回は、指紋制度そのものが国の方針としても法律でも廃止されるわけですから、そういった不利益処分については可能な限り権利回復の措置をとるということがあってもよいと思うんです。その一番大きな問題として、特別永住者の資格の剥奪という問題について考えてみましょう。  この問...全文を見る
○橋本敦君 まことに不利益は重大なんですよ。協定永住資格というのはある意味では日本に在住する永続的権利です。それが、指紋押捺をしないということによって、法務省の行政的判断で指紋押捺拒否を許さないという報復的な措置として、出国した場合は再入国は許可しませんよという処分にまで行く、そ...全文を見る
○橋本敦君 ちょっとわかりづらかったので、もう一遍言ってください。
○橋本敦君 逆に言えば、権利回復措置を日本政府がとることはだめですよといったように読み取れる判決でないということです。触れていないんです。  そこで、話を変えますが、大森委員からも指摘があった人権規約との関係でいいますと、この国際人権規約第十二条の二項及び四項ですが、「何人も、...全文を見る
○橋本敦君 ちょっと自信のないような答弁ですね。  日本で協定永住資格を持ち、長年日本に住み、日本に住居を有し、日本で仕事を持ち、日本で家族がある。ところが、自分の国籍国にはそういうような生活条件というのはないし、日本にむしろ生活の本拠がある。そういう人が人権規約で言う自国に戻...全文を見る
○橋本敦君 その検討の判断結果というのは全く変わらないのか。そして、日本の第五回報告の提出日は二〇〇二年十月と指定されていますが、変わりません、人権委員会のこの勧告で言う解釈は難民条約の解釈として間違いですと、そういうことを人権委員会に報告するつもりですか。そんなことが国際的に通...全文を見る
○橋本敦君 それは法務省のどこで出したいつの結論ですか。
○橋本敦君 前から持っておって今でも持っておるといって、あなた、この勧告が出た後積極的に検討したんですか、そんなことで。  あなたは最高裁判例にもそうだということをおっしゃいましたが、その最高裁判例というのは、今私が指摘をした九八年十月四日の判決のことですね。そうですね。
○橋本敦君 ですから、ちょっと古いわけです。  そこで考えてくださいよ。私が指摘した十月四日の判決、あなたが指摘した平成四年の判決、それより後に、去年の十一月十九日に規約人権委員会から日本政府に対して勧告が出されている、その勧告を言っているんです。  だから、最高裁はこの勧告...全文を見る
○橋本敦君 結論はどうなるか。最大限の努力、御検討の中に私が指摘したことも踏まえて、今日の国際社会に通用する方向での判断を法務省としては導き出していただくことが必要だというように言っておきたいと思います。  それで問題は、この問題の根源にあるのは出入国管理及び難民認定法二十六条...全文を見る
○橋本敦君 なかなか前向きに検討をするという答えが出ないんですが、議論しても時間がありませんから、私は、この点の検討を今後法務省の中で積極的に行うように、そうしないとまた規約人権委員会からもっと厳しい勧告が来ますよということを言っておきましょう。  もう一つの問題は、大森委員も...全文を見る
○橋本敦君 入管局長のお考えは。
○橋本敦君 そこで幾つか問題があるんですが、一つは、我が国の入管行政で難民条約はあるけれども難民認定はなかなか容易にされないという問題がよくあるんです。だから、その点は、難民申請について難民の認定、人権擁護の観点から積極的な検討を要するということを一つは指摘しておきたい。  そ...全文を見る
○橋本敦君 私が聞いているのは、慎重にやられるのはいいが、慎重にやった結果難民条約に基づく難民認定をすべきケースだということがわかった場合は、刑の免除じゃなくて私は公訴の取り消しだと思いますがどうですかという質問なんですよ。そういうケース。
○橋本敦君 もう時間がなくなって、聞きたいことはたくさん用意したんですが、今度不法滞在罪が新設をされ、そしてまた再上陸期間の延長ということで、人権問題に深くかかわるということで指摘をしてきたんですが、それに対して入管局長も大臣も、不法在留であれ、あるいは不法残留であれ、人道的ケー...全文を見る
○橋本敦君 よろしくお願いします。  時間が来ましたので終わります。
05月18日第145回国会 参議院 法務委員会 第11号
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○橋本敦君 きょうは、三人の参考人の皆さん、ありがとうございます。  最初に飯室参考人に御意見をお尋ねしたいと思いますが、司法改革の柱として、民意が反映される司法に向けて、そこのところに一つの大事な視点を置いた改革が必要だというお話でございまして、私も大変その点はそのとおりだと...全文を見る
○橋本敦君 それに関連して、飯室さんの先ほどのお話の中で、憲法判断を避ける傾向があるということを今後検討すべき観点の一つとしておっしゃいまして、それは私もなるほどそうだという感じがするんです。  一般的には、裁判所は憲法の番人ということが国民的には言われているわけですが、案外憲...全文を見る
○橋本敦君 そういうことで、先ほどもそれをやっぱり克服していく一つのシステムとして陪審制度の復活あるいは法曹一元というお話もあったんだと思うんです。  陪審制度の復活あるいは参審制ということがよく言われておるんですが、この陪審制度の復活、参審制ということが今度の司法改革の中の柱...全文を見る
○橋本敦君 もう一つ、最後に飯室参考人の御意見を伺っておきたいのは、今後の司法改革についてもやっぱり広い国民の声が反映されるということが大事だというお話でございまして、まさに私はそれは国民のための司法という観点からも大事だと思うんです。  その一つとして、今度できる審議会の審議...全文を見る
○橋本敦君 ありがとうございました。  次に、小島参考人にお伺いさせていただきたいと思いますが、要するに、ADRの問題にせよ、それからまた紛争解決の合理的なシステムの発展ということにせよ、弁護士事務所が開かれた弁護士事務所であることが大事だということと、それからもう一つは、法律...全文を見る
○橋本敦君 もう一点お伺いしたいことは、先生のおっしゃる要するに紛争解決の新システムとしてもう一つ訴訟の問題がございますね、ADRのお話がございました。訴訟の問題の今後の改善課題としてはどういう点が重要なのかということになりますと、その点は具体的にはどういうことをお考えいただいて...全文を見る
○橋本敦君 ありがとうございました。  最後に、畑参考人にお伺いしたいと思うんですが、長い裁判官としてのキャリア、そしてまた現在、弁護士として御活動いただいておるわけですけれども、判検交流という問題についての御意見をちょっとこの際伺っておきたいと思うんです。  といいますのは...全文を見る
○橋本敦君 最後に、もう時間がありませんので一点お伺いしたいのですが、畑参考人は実務修習の必要性といいますか、その成果というのを大変強調されまして、その点は私もよくわかるのですが、そういった実務修習ということが大事であるということに加えて、弁護士の中からやっぱり尊敬される法律家が...全文を見る
○橋本敦君 ありがとうございました。
○橋本敦君 きょうは参考人の先生、御苦労さまでございます。  最初に、木佐参考人にお伺いしたいと思うんですが、おっしゃる小さな司法という御提起は私どもにとっても重大な警告であり、また検討課題でもあったわけですし、また、日弁連会長をやっていた中坊公平さんも、二割司法の打開、国民の...全文を見る
○橋本敦君 次に、先生のいわゆる司法改革の理念ということの中で、裁判官の独立という問題を御提起いただきまして、私も全く同感でございます。司法の独立ということと並んで、裁判官の独立という問題が我が国の司法改革の中でも大事な課題になるというふうに私も思っているんです。  そのことで...全文を見る
○橋本敦君 次に、佐藤先生に、時間がありませんので一点お伺いしたいんですが、先ほどからのお話の中で、司法改革の方向、理念の中で、憲法十三条を出発点とするというお話がございました。私もなるほどと思って伺っておるわけですが、この十三条と、今もちょっと木佐先生からお話があったんですが、...全文を見る
○橋本敦君 佐藤先生もちょっとお触れになりましたが、法曹一元の問題です。これはなかなか国民にはわかりにくい言葉ではあるんですが、かねてからこれが大きな課題になってまいりまして、日弁連あたりもこのためにかなりの努力もしてきたんです。今度の司法改革の中で法曹一元ということを我が国の司...全文を見る
○橋本敦君 時間が来ましたので、松田参考人、お尋ねできませんが、ありがとうございました。  終わります。
05月20日第145回国会 参議院 法務委員会 第12号
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○橋本敦君 今回の司法制度改革という問題については、日弁連は早くからこういった問題を提起いたしまして、一九九〇年から取り組んできた成果としていろんな意見も発表しております。こういう流れがあるとともに、一方で、最近はアメリカや経済界から規制緩和に対応する司法改革といったような論議も...全文を見る
○橋本敦君 今の御答弁でおおむね話はわかりますが、私は憲法理念をしっかり踏まえるということは当然の前提ではないかということを申し上げたんです。それは異論がないと思いますが、いかがですか。
○橋本敦君 そこで、こうした中で、衆議院の審議で第二条の「所掌事務」に関連をして修正が行われました。「審議会は、二十一世紀の我が国社会において司法が果たすべき役割を明らかに」するという大事な課題。それとともに修正の中で言われたことは、「国民がより利用しやすい司法制度の実現、国民の...全文を見る
○橋本敦君 今、大臣がおっしゃった二十一世紀を展望するのにふさわしいという中には、今日の国際人権委員会を中心とする国際人権法の発展という経過も十分視野に入れる必要があるということを私は指摘しているんです。これは御異存がないと思いますが、いかがですか。
○橋本敦君 今、大臣も指摘されましたが、第二条の「法曹の在り方」という問題も論議をされました。この法曹のあり方という点について言いますと、私は弁護士自治というのは極めて大事な問題だというように思うわけです。  日弁連が「司法改革ビジョン」の中でどう言っているかといいますと、 ...全文を見る
○橋本敦君 大臣も法曹のあり方、弁護士のあり方として弁護士自治という原則が大事であるということはおっしゃっていただいているわけであります。  国民の声を代表する一つの意見として、ある新聞の社説はこう言っております。「政財界の提言の背景には、市場経済活動の自由拡大を目指す規制緩和...全文を見る
○橋本敦君 その適切な審議ということの中に私が指摘した問題も十分考慮される必要があるということを重ねて意見として強調しておきたいと思います。  その次の問題に移りますが、法曹一元の問題であります。  これは委員からもいろいろ議論をなされてまいりましたが、審議会の審議事項として...全文を見る
○橋本敦君 時間がないのでこの点についてこれ以上議論をするわけにいかないんですが、大事な問題としてぜひ御検討を審議会にお願いするということで、国会の意見としてもひとつ聞いていただきたいと思っております。  国民の司法参加という問題では、陪審制の問題、参審制の問題がかねてから言わ...全文を見る
○橋本敦君 わかりました。  それから、審議会の委員の選任、会議の公開、いろいろ議論がございました。審議期間についても海野委員から二年では短いのではないかというお話もあり、私もその点を危惧しておるものであります。  そういう点からいいますと、二年の審議期間にこだわらずに、予算...全文を見る
○橋本敦君 司法予算の問題についても。
○橋本敦君 ということで、両々あわせ持って進んでいかなければなかなか目的は達せられないと思うんです。  その審議内容の公開ですが、実は法案四条六項で、「委員は、職務上知ることができた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。」という規定があるんです。  私は、国...全文を見る
○橋本敦君 個人のプライバシーという狭い限定された大事な限界ということに着目した規定だということの運用をおっしゃったと思うんですが、それはそういうことできちっとやってほしいと思います。  それから、もう時間の関係で最後の質問になるんですが、未成年被疑者も含めまして刑事被疑者に対...全文を見る
○橋本敦君 具体的に取り上げることは審議会が決めるというのは当たり前なんですが、私が指摘したような問題も少年事件について忘れずに論議されるような方向で皆さんも努力してもらわなきゃ困るので言っているんですが、どうなんですか。
○橋本敦君 わかりました。  終わります。
○橋本敦君 外国人登録法改正案は、外国人登録証の常時携帯義務が存続する点で私も問題と考えております。しかし、長年の課題であった指紋押捺制度が全廃される、こういう点で私は賛成をいたします。  また、修正案については、その第一と第二について、永住者と特別永住者を区別せず、永住者全体...全文を見る
05月24日第145回国会 参議院 本会議 第22号
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○橋本敦君 私は、日本共産党を代表して、ガイドライン周辺事態関連法案に対し、反対の討論を行います。  本法案は、戦争をしない国から戦争をする国に変えるという、我が国の命運にかかわる重大法案であります。それにもかかわらず、我が党が厳しく追及した自由党小沢党首の戦争参加法案という発...全文を見る
05月25日第145回国会 参議院 法務委員会 第13号
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○橋本敦君 きょうは、参考人の皆さんありがとうございます。  時間の関係で、宮本参考人に二、三点お伺いをしたいと思うんです。  日弁連が司法改革にこれまでいろいろと御尽力いただいたことは私もよく知っております。今度の司法改革ということが国民的に論議になっているという中で、法曹...全文を見る
○橋本敦君 次の問題として、司法への市民参加ということでは御指摘のように陪審・参審制の実現ということが一つの重要な課題になると思いますが、せっかく陪審法ができて、我が国では戦時中にこれが停止をされる、こういった事態になったわけですが、日本の国民に果たしてそれがなじむのかどうかとい...全文を見る
○橋本敦君 前の参考人のお話の中でも、陪審制ということで、実際に無罪率が高いとか、あるいは国民に親しめる、理解できるそういう裁判が実際に行われているとか、そういった実例を踏まえた御意見もございまして、私もそういった観点も大事だな、こう思っておるんですが、実際に陪審制と参審制とどち...全文を見る
○橋本敦君 次に、先ほどお述べになりました全国至るところで法律相談を含めて国民に身近な司法を実現するというお話で、弁護士会としても弁護士のいない地域をなくそうというお話もございましたが、実際にそういう地域で制度的にそういった公設的法律事務所を設置する構想というものを具体的にやって...全文を見る
○橋本敦君 それから、先ほど国選弁護制度の充実というお話がございまして、日弁連が実際現に当番弁護士制度で御尽力いただいていることもよく知っているんです。かなりの要請があり、各地でかなり当番弁護士制度が被疑者の段階から生かされておるというように思っておりますが、そういった実績といい...全文を見る
○橋本敦君 そういった問題は、やっぱり法律扶助制度の国の立場での充実ということが一つ大きく議論されて解決される展望を開かなくちゃならぬ、こう思うんです。  最後の質問として、先ほど行政訴訟関係のお話がございました。司法が行政をチェックするというのは国民の立場から大事な機能なんで...全文を見る
○橋本敦君 ありがとうございました。  終わります。
○橋本敦君 ありがとうございました。
05月27日第145回国会 参議院 法務委員会 第14号
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○橋本敦君 いよいよ司法制度改革論議が我が国の大きな課題になってまいりましたが、総理がお越しいただきましたこの機会に、これからの司法制度改革論議に関連をして、現在の切実な解決すべき重要な課題として、私は犯罪被害者の問題について御意見を伺いたいと思うのであります。  言うまでもあ...全文を見る
○橋本敦君 それでは厚生省からお答えになって結構ですが、私の指摘しているのは、破産管財人から債権請求の二割の額が支給される、それが支給されれば、生活保護費を受給しているサリン被害者に対して、それは国に返還してもらいますよ、こういう通知を福祉事務所が出した事実はあるんですよ。  ...全文を見る
○橋本敦君 それを返還してもらう措置にはならなかったということで、配当はもう終わったと思いますけれども、今後ともそれを返還させる、そういうことがないということは法律上保障されているという意味ですか。
○橋本敦君 そうすると、福祉事務所が出した通知というのは間違った通知でしたか。
○橋本敦君 適切な……。
○橋本敦君 よくわかりました。そういった温かい対策をぜひ進めてほしいと思います。  時間が参りましたから、最後に、一九八五年国連総会におきまして国連被害者人権宣言が採択されました。その中には「被害者は、その尊厳に対して同情と尊敬の念をもって扱われるべきである。被害者には、司法制...全文を見る
○橋本敦君 終わります。
○橋本敦君 きょうは、総理がお越しになったときにも我が国の犯罪被害者救済制度の確立が重要な課題であるということを申し上げまして、特にサリン事件を中心にお話をいたしました。引き続き私はこの問題を質問したいと思うんですが、警察庁にわざわざお越しをいただきまして、その点から伺いたいと思...全文を見る
○橋本敦君 こういう被害者の実態が一つは出てきたんですが、今の警察庁の調査で国への要望等も調査をしていただいております。この国への要望等について拝見をいたしますと、いろいろ要望が出ておるんです。報告書の三十一ページに記載されておりますが、大体どういう要望が主な要望であったか、御説...全文を見る
○橋本敦君 今の要望を整理なさってくださった項目が書かれているんですが、一つは、「被害者がおかれている現状を国が正確に把握してほしい」、これはもっともな要望ですが、こういう要望が基本的にあります。それからもう一つは、「サリンの後遺症の治療法を確立してほしい」、これは、サリンという...全文を見る
○橋本敦君 今、私が指摘した要望の中で、厚生省に関するものはかなりあるわけでございます。きょうは厚生省にもお越しいただいたんですが、外科、眼科、精神科と、一つの科にとどまらない総合的身体障害、被害が出るんです。何度も診察してもらったけれども今でも原因不明の激痛に悩まされているとい...全文を見る
○橋本敦君 今お話しのように、まだまだこれからの課題がいっぱいあるわけです。  そこで、厚生省としては各部局ごとに任せないで、例えばサリン事件に対応して生活上の助成が要るとなれば福祉局になりますし、それから医療担当ということでは保健関係ということになりますから、サリン対応の総合...全文を見る
○橋本敦君 そこで、時間がないので、その点は今後の検討課題として進めていただく、積極的な努力をお願いして、次に移ります。  刑事局長も来ていただいておるんですが、現在の我が国の犯罪被害者に対する救済の制度は極めて不十分ではないか。死者に対する、あるいはまた重度心身障害者に対する...全文を見る
○橋本敦君 最後の質問になります。午前中にも申し上げたんですが、国際的にも、国連で一九八五年に犯罪防止及び犯罪者の処遇に関する第七回国際連合会議で、我が国もこれを採択して賛成しているわけでありますが、そういった中にも今刑事局長が御指摘されたような点が、被害者側の基本的な救済の観点...全文を見る
○橋本敦君 終わります。
06月08日第145回国会 参議院 法務委員会 第15号
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○橋本敦君 法務省刑事局は、六月一日に報道関係機関各位に対して「「犯罪捜査のための通信傍受に関する法律案」の呼称等について」ということで、この文書を念達されたと思うんです。私は、この問題は報道の自由、国民の知る権利にかかわって、行政庁としてこういった抑制的あるいは介入的な行為を行...全文を見る
○橋本敦君 この要請は六月一日付になっておりますが、どのような方法でどのような範囲の報道機関に出されたものですか。
○橋本敦君 その十六社というのは新聞、テレビを含んでのことですね。
○橋本敦君 この要請をするについて、法務大臣は了承されておられますか。
○橋本敦君 事前の相談はなかったけれども、法務大臣としてもこれについては責任は負うということをおっしゃるわけですね。どうですか、今の発言の趣旨は。
○橋本敦君 したがって、法務大臣を含めてこの問題は重大な問題だと私は思うのです。  こういうような要請を出す契機になった問題でありますが、新聞報道によりますと、関係者によると、法務省のこの文書も自民党の強い要請で出されたという報道があります。自民党筋からの要請があったことは事実...全文を見る
○橋本敦君 何らかの要請、あるいはそれに近いような話は一切なかったと否定されるんですか。新聞報道は誤りだ、こうおっしゃるわけですか。
○橋本敦君 いろいろな議員の意見を聞くこともあるとあなたがおっしゃったその議員というのは、主に自民党の議員でしょう。
○橋本敦君 いわゆる盗聴法案という呼び方をしてくれるなと言ったのは、自民党以外ではどの党の議員ですか。
○橋本敦君 議員の話です。
○橋本敦君 だから、自民党議員以外にどの党の議員からあったのかと聞いているんです。共産党が言うわけないんだから。
○橋本敦君 大体見当はつきましたよ、はっきりおっしゃらないけれども。  この要請で、盗聴というのは通信の秘密を違法に侵害する犯罪行為であると。ところが、違法に侵害しない、ひそかに聞く通信の傍受というのは別なんだということを言っていますね。盗聴というのが違法に通信の秘密を侵害する...全文を見る
○橋本敦君 わかりました。  だから、正確に社会的な言葉、用語の通用あるいは慣例に従ったものじゃなくて、法務省の見解なんですよ。だから、法務省が言っているのは、通信の秘密を違法に侵害する犯罪行為である、それが盗聴なんで、それと一緒にされたら困る、こう言っているわけでしょう。 ...全文を見る
○橋本敦君 刑事局長、電信柱の上に上って線をつけてそれでタッピングするという、そんな原始的なことはいつまでも国民は考えていませんよ。それはあなたの方の一方的な考えだ。  そこで、もっと大事なことは、傍受といい盗聴といっても、要するに当事者の知らない間にひそかに通信が聞き取られる...全文を見る
○橋本敦君 なぜ法務省がそこまで固執されるかといえば、いわゆる盗聴法案という言葉を使って国民の間でそのことが語られることは、逆に法務省からいえばこれはやっぱり国民の批判を大きく呼び起こしていく、国民批判の高まりになる、そのことが法案をあくまで通したいという法務省から見たら問題だと...全文を見る
○橋本敦君 極めて軽く考えられているところは、私は憲法感覚として問題だと思いますよ。  御存じと思いますけれども、一九七一年のことですが、ニューヨーク・タイムズ事件というのがございました。これはベトナム戦争に関するアメリカの国防総省の秘密文書をニューヨーク・タイムズが入手してこ...全文を見る
○橋本敦君 私も同じ事例だとは言っていませんよ。国家機密に関する報道に対してさえ事前抑制はだめ、こういう判決が出ているんじゃないですかと、こういうことを言っているわけですからね。  それで、今局長がおっしゃいましたけれども、私は、法務省として謙抑的にもっとこの問題について、単な...全文を見る
○橋本敦君 大臣、それは問題の重要性を十分認識されておらないし、行政庁としてなすべき一線を越えてはならぬという、そこのところを踏み越えている問題ですよ。  六月六日の朝日新聞の投書に、国民から、こうあります。盗聴とは電話を盗み聞きすることと辞典にもある。通信傍受だろうが盗聴だろ...全文を見る
07月01日第145回国会 参議院 法務委員会 第18号
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○橋本敦君 本通信傍受法案、いわゆる盗聴法案は、言うまでもありませんが、憲法二十一条がかたく保障する通信の秘密あるいは個人のプライバシーの擁護で、こういった憲法と深くかかわる重大な法案であることは言うまでもありません。したがって、こういった基本的人権がこの法案の乱用によって侵され...全文を見る
○橋本敦君 捜査機関の態様、体質が大変重要だというお話がございました。  そこで具体的に、緒方事件についてどういう経過と、そしてこれまでの裁判所の判断が示されたかを改めて私は振り返ってみたいと思うんです。  緒方議員宅の盗聴に関して損害賠償請求事件が行われました。この事件で神...全文を見る
○橋本敦君 右の事件で、九四年九月六日の第一審判決は次のように言っております。「本件盗聴行為は、電気通信事業法一〇四条所定の通信の秘密を侵す違法な行為に該当するものと見ることができるから、法を遵守すべき立場にある現職の警察官が犯罪にも該当すべき違法行為を行ったという点だけを見ても...全文を見る
○橋本敦君 裁判所が示した判断はそれだけではありません。この事件で緒方議員の関係者から付審判請求が行われました。公務員職権乱用罪の適用の要求であります。  これについて東京地裁の八八年三月七日の付審判請求事件の決定は次のように明快に述べています。被疑者が「他の警察官と共謀のうえ...全文を見る
○橋本敦君 法務大臣、まさにこの緒方宅に対する、我が党幹部に対する盗聴行為というのは「法治国家として看過することのできない問題」だ、こう裁判所は言っているわけであります。この認識に法務大臣も間違いないと思いますが、いかがですか。
○橋本敦君 ちょっと聞こえにくかったんですが。済みません。
○橋本敦君 ところで、この問題ですが、検察庁にお伺いしたいのであります。  八八年三月七日の付審判請求の東京地裁決定でも、「当裁判所における事実取調べの結果によっても、」「組織的行為と推認することができるのであり、」「警察官において盗聴に成功したものと推認することも十分に可能で...全文を見る
○橋本敦君 そこで、検察庁にさらに私は伺いたいんです。  検察庁は、実行行為をした警察官に対して不起訴処分、内容は起訴猶予処分でありますが、そういう処分をいたしました。これは、その当該警察官らが通信の秘密を侵した罪、つまり電気通信事業法違反の行為があった事実そのものは認めるけれ...全文を見る
○橋本敦君 事実を認めた上で起訴猶予にされた。その起訴猶予処分が相当かどうかは後で触れます。  事実はあったんですね。ですから、下稲葉法務大臣が九八年三月十一日の衆議院法務委員会において、「神奈川県警の警備部の警察官による共産党の方に対する盗聴事件だ、こういうふうに認識いたして...全文を見る
○橋本敦君 そうであれば、法務大臣に私は一言ここで申し上げたいんです。  去る六月九日の参議院本会議におきまして、我が党の緒方議員が質問したことに対して、大臣は、「この事件については、東京地方検察庁において、神奈川県警察に所属する警察官二名が緒方議員宅の電話の通信内容を盗聴しよ...全文を見る
○橋本敦君 刑事局長、盗聴した事実ははっきりしていないんですか。それは大問題ですよ。今までの裁判所の認定と全然違いますよ。
○橋本敦君 東京高等裁判所の判決とえらい違いじゃないですか。東京高等裁判所の判決は、緒方議員宅で現に盗聴が行われてプライバシーが侵害され政党活動の自由を侵害された、そういった事実が認定できる、そして多額の損害賠償請求を容認したわけでしょう。裁判所がそこまで認定していることに対して...全文を見る
○橋本敦君 裁判所は証拠によって裁判をしないんでしょうか。
○橋本敦君 それでは、裁判所は現に盗聴されたという事実を認定した上で多額の損害賠償請求を認めたんですが、裁判所が盗聴された事実を認定したというそのことを検察庁は否定するんですか、重く受けとめるんですか。
○橋本敦君 私は、警察が一貫して否定しておることも許せないけれども、検察庁自身がこの重大な事件でいまだに盗聴が成功したとは認めない、未遂だ、証拠によってそうだと言うのは、捜査の怠慢以外にないと思いますよ。  例えば、先ほど指摘をした東京地裁の付審判請求の決定ですが、こう言ってい...全文を見る
○橋本敦君 検察庁は、起訴猶予処分にした実行行為をした警官に対して、どういう理由で起訴猶予処分にしていますか。
○橋本敦君 第一次で結構です。
○橋本敦君 第一次不起訴処分をしたときに、増井次席検事が記者会見をして、末端の警官だけを処罰することは過酷だ、首謀者、責任者的立場とも認めがたいこの二人を処罰するのは過酷に過ぎる、つまり組織犯罪だから指揮命令した人物がほかにいる、残念ながらそれがわからないということだが、だからこ...全文を見る
○橋本敦君 与党三党で構成された組織的犯罪対策法の座長の与謝野前官房副長官、今は大臣をなさっていますが、この与謝野さんが共産党幹部宅電話盗聴事件について、自民党として事件は神奈川県警による組織的なものだったと認識している、こう述べられています。それは新聞にも大きく報道されている。...全文を見る
○橋本敦君 認識はあるが証拠がないと。徹底的に捜査すべきです。足りませんよ。  自民党も組織的盗聴だと認めている。社会的にも事実そうですよ。ですから、先ほど言った検察審査会の判断でもこの事件は組織的犯罪だと。こう言っていますね。「検察官の捜査によつても、被疑者が犯行に加わつてい...全文を見る
○橋本敦君 だれの個人的見解ですか。ちょっと聞き取れなかったので。
○橋本敦君 私は分けて聞きましたから。  警察庁長官、お越しいただきました。  長官は、直近の国会においても、警察はこれまでも盗聴した事実はないしこれからもやらない、こうおっしゃいました。これまでも盗聴した事実はない、本当に責任持って国会と国民にそう答えていいんですか。
○橋本敦君 裁判所が、そして今検察庁が、認識としてはこれは警察官の組織的行為だという認識をお持ちだと、こう言っているんですよ。真っ向からあなたの判断はそれに反するんです。どう受けとめているんですか、一体。真剣さが足りないじゃありませんか。  では聞きますけれども、この現職の警官...全文を見る
○橋本敦君 なぜ当該警官を戒告処分したんですかというのを答えてください。事実もないのに戒告処分しないでしょう。
○橋本敦君 事実は、盗聴行為をした事実はあったから処分したんでしょう。事実はないのに、疑いを受けたからで処分できるわけないでしょう。事実をはっきりしてください。あったんでしょう。もう時間がないから、簡単に。
○橋本敦君 起訴猶予処分というのは、犯罪の嫌疑がない不起訴処分とは違うんです。犯罪の容疑はあった、しかし諸般の事情から起訴を猶予したという処分です。だから、実行行為者の警官は盗聴行為をしたという責任を負わなきゃならない。そのための戒告処分じゃないですか。こんなことで何の責任も反省...全文を見る
○橋本敦君 私の質問にお答えください。事実を明らかにし、そして公的立場にある捜査機関として、違法に侵害をされた緒方議員と日本共産党に対して謝罪をするぐらいの誠意があっていいのではないか、こういう私の質問に答えてください。当然じゃないですか。
○橋本敦君 私の質問には全く答えになっていない。こんなことでこんな法案を通すわけにはいかぬですよ。
○橋本敦君 法務大臣はよく御存じないかもしれませんので、決して法務大臣を批判したりする立場ではありません。  ということで聞きたいんですが、私は、百十六国会の参議院法務委員会、十一月三十日にオウムの坂本さんの事件で質問をいたしました。質問した趣旨は、あのオウムの事件で坂本さんと...全文を見る
○橋本敦君 ですから法務大臣、決して批判するんじゃありません。当時、警察は単なる失踪事件という言い方でやっていたということは御存じなかったんじゃありませんか、こう聞いているんですよ。御存じなかったんでしょう、そういうことです。
○橋本敦君 御存じでしたか。なおさらオウム事件との関連では、初動捜査のおくれということも認識されるはずですから、その点は今後ともよく検討してください。  それでもう一つ。十六日のテレビ朝日の「あまから問答」で、大臣はあの緒方事件について、これは捜査のためではないんですけれども公...全文を見る
○橋本敦君 もう時間がありませんから。  だとすれば、私はきょうの警察庁長官の当委員会における答弁は、国会に対する答弁として私は許しがたい重大な問題だと思います。  終わります。
07月06日第145回国会 参議院 法務委員会 第19号
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○橋本敦君 前回の質問で私は、本件通信傍受法案、いわゆる盗聴法案の審議に際して、その前提となる重要問題として、警察の姿勢を正すために我が党の緒方参議院議員宅の盗聴事件の問題について質問をいたしました。角田議員からも福島議員からも質問があり、きょうもまた千葉議員から指摘がありました...全文を見る
○橋本敦君 組織的行為であったかどうかも対象になるということは、組織的行為であったということも当然対象として捜査をした、こう聞いていいわけですね。
○橋本敦君 だから、検察庁は、不起訴処分にした理由については明白に、この前も指摘をしましたけれども、この犯行が単なる個人的行為ではなくして、この犯行について現場の責任者だけを処分することは、被疑者両名についてその地位等に照らし、犯行の首謀者あるいは責任者的立場にあるとは認めがたい...全文を見る
○橋本敦君 端的に聞きますが、それではなぜ、組織的犯行の実態の全面解明、つまり責任者、首謀者、この犯行の首謀者あるいは責任者的立場にある者が解明できなかったのはなぜですか。
○橋本敦君 検察審査会の議決書は、「残念なことに、検察官の捜査によつても、その工作を行い、又は指揮した警察官らを割り出すことはできなかつた。」、こう述べています。  まさに御指摘のとおりでしょう。これはまさに、全面的に警察が否認をし、証拠を隠し、真実を明らかにしなかったというこ...全文を見る
○橋本敦君 さらに控訴審の東京高裁判決は、緒方宅の盗聴について未遂だなどとは認めていません。はっきりこう言っています。「第一審原告緒方氏は、本件盗聴の当時、日本共産党国際部長の地位にあって、アメリカ、フランス、スペイン、イタリア、ルーマニア、中国等における政党関係者や外国特派員と...全文を見る
○橋本敦君 裁判所は、盗聴行為が未遂にとどまって、実際に盗聴行為が成功せず行われなかったのに、こういう厳しい判決をするでしょうか。また、国家賠償で多額の賠償支払いを国と県に命ずるでしょうか。  盗聴行為が未遂であったなどということは、この判決から見て私は絶対通らない話だと思いま...全文を見る
○橋本敦君 この裁判所の事実認定は、証拠と弁論の全趣旨から裁判所が責任を持って判断したもので、裁判所が勝手に判断できるものじゃありませんよ。  しかも、刑事局長、国も神奈川県もこれに対しては上告しないで、この判決を確定させて服しているんです。にもかかわらず、緒方盗聴事件が未遂で...全文を見る
○橋本敦君 証拠を警察が隠したらそうなってしまうんです。それを徹底的に追及しなければ今のような話になるんですよ。  元検事総長伊藤さんが、「秋霜烈日 検事総長の回想」という本の中でどう言っておられますか。おとぎ話の国に例えて、警察が治安維持の完全を期するために法律に触れる手段を...全文を見る
○橋本敦君 相当程度に抑止することができるといったって、傍受法案によって盗聴行為が合法化されていない以前の、まるっきり違法な事態が起こったそのときの電気通信事業法違反、盗聴行為について、今、緒方事件で指摘したように、警察は証拠を丸ごと隠す、検察は徹底追及もできない、こういうことで...全文を見る
○橋本敦君 まさに本件犯行は、緒方事件は警察の組織的行為として行われたという認識を検察は持っておるじゃありませんか。そうでしょう。そういうことに対して厳しい処断ができないし、現に今警察はどうですか、いまだにもって盗聴行為をやった事実は認めていないんですよ。そういう状況を前にして、...全文を見る
07月13日第145回国会 参議院 法務委員会 第20号
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○橋本敦君 最初に私は、保坂衆議院議員とテレビ朝日の記者との通話が何者かに盗聴されたおそれがあるという重大な問題について、大臣にお伺いしたいと思うのであります。  この問題は、一つは、テレビ朝日の調査によりますと、この通話が傍受されたのは国会内にある記者クラブであったということ...全文を見る
○橋本敦君 国会の中のことですから、いきなり捜査といっても議長のもとで院内の警察権の行使ということの関係で重大な制約がありますから、そういう意味では議会の議長及び機関と適切な協議の上で、しかも厳正な捜査を検察庁としては絶対に速やかに行うという決意で臨んでいただきたい。  刑事局...全文を見る
○橋本敦君 国会は国会独自として調査をする責任とまた権限があると思いますから、国会も調査をすることになるでしょう。この問題での厳正な調査を要求して、きょうは次の質問に移ります。  次の質問は、十三条にかかわる必要最小限度の範囲で行うと言われておりますいわゆる事前試し聞きの傍受の...全文を見る
○橋本敦君 まさに、そこに憲法二十一条とのかかわりにおいて重大な市民の権利が侵害されるという危険性がまず第一に出てくるわけであります。  私は、資料を配付させていただきましたから、その資料に基づいて法務省にお伺いをいたします。  アメリカのいわゆるワイヤータップ・レポート、こ...全文を見る
○橋本敦君 そこで、表の三を見ていただきたいのですが、このアメリカのワイヤータップ・レポートから試算をして整理いたしますと、一九九五年に通信傍受を請求された件数は一千五十八件、そして却下されたのはゼロであります。一九九八年は請求件数が一千三百三十一件で、却下されたのはたった二件で...全文を見る
○橋本敦君 そこで、二百万を超える通信が傍受をされる。一体そのうちどれだけが有効に刑事手続に利用されたのであろうか。いわゆるその問題について言うならば、表で言うところの傍受された通信のうち、有罪を示すものの平均数というのが書かれてあるわけであります。それは資料にございますが、その...全文を見る
○橋本敦君 だから、危険なことは、年々盗聴件数がふえるということ、そしてそれに応じて有罪を示すものでない通信がだんだんふえてきて八一・二%にまで九八年は及んでいるということであります。  ここの表示で、有罪を示すものでない、有罪の証拠とならない通信という言い方をこのレポートはし...全文を見る
○橋本敦君 この法案でそのことは規定されていない。だから、審査の対象にもならない。そして、立会人は切断権がありませんから関係のない通話だといって切断もできない、何の保証もありませんよ。  しかし、事後的に救済できるかというと、この通信について、刑事記録に記載された者にしか通知が...全文を見る
07月22日第145回国会 参議院 法務委員会 第21号
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○橋本敦君 日本共産党の橋本でございます。  きょうは参考人の皆さんありがとうございました。  最初に、村井先生に御意見をお伺いしたいと思うんです。  何といっても我々の憲法二十一条二項というのは、法律の留保なしに通信の秘密を基本的人権の重要な問題として保障しておることは言...全文を見る
○橋本敦君 次に、神先生にお伺いしたいと思うんです。  先ほどもお触れになりましたけれども、立会人の切断権がないという問題が一つ重要な問題だというお話がございました。私もその点は非常に大事だと思っておるんですが、該当性判断、試し聞きということで行われますから、いろんな通信が聞か...全文を見る
○橋本敦君 その点に関して村井先生は、先ほど令状の提示の問題を御指摘になりました。令状の提示がない、当事者の知らない間に聞くというところにこの通信傍受のまさに捜査の本質的なところがあるわけですから、令状提示はもとより考えていないわけです。  そうなりますと、防御権の行使というこ...全文を見る
○橋本敦君 それから、次の論点として通知の問題がございます。先ほども神先生の方から若干お触れになりましたが、傍受をした相手方に対して全然通知が行きませんと、これはみずから不服申し立て、あるいは自分が盗聴されたプライバシー侵害に対する救済手続がどこに対してもとれないわけです。  ...全文を見る
○橋本敦君 それからもう一つ私が心配をしておりますのは、この法案では、傍受をいたします、そして原記録は封印をして裁判所に行くんですが、複製をしたものから刑事手続用の傍受記録を警察の方がつくります。そこで犯罪の関連性のない通話は消去する、こうなっています。その消去するときに立会人が...全文を見る
○橋本敦君 いわゆる該当性判断にしろ別件傍受と言われる問題にしろ、いずれにしても最小化処置といいますか、最小限でないといけませんよということは言われているわけです。ところが、その最小化処置の中身というのは一体だれがどこでどう決めるかといいますと、この法案ではどこが決めるともはっき...全文を見る
○橋本敦君 ちょっと時間がありましたので、一点だけ。  実際問題として、この通信傍受法案、いわゆる盗聴法案が実施されても、犯罪組織というのはそれなりに対応しますので、したがって基本的に組織犯罪ということで言う団体の、組織的な犯罪団体の中枢に迫る、そういう意味での捜査には実際は役...全文を見る
○橋本敦君 終わります。
○橋本敦君 日本共産党の橋本でございます。  きょうは参考人の三先生、ありがとうございました。  まず、川崎先生に御意見をお伺いしたいと思うんですが、多くの意見の一つとして、凶悪な犯罪がふえているとか、あるいは麻薬・銃器犯罪が増大しているとか、そういったことが言われている中で...全文を見る
○橋本敦君 その点で安冨先生のお考えも伺いましたが、お考えの問題点と私どもの考えとで違っておりますのは、修正案によって対象犯罪が限定された、さらに常時立ち会いということになった、それから別件傍受については短期一年以上ということで対象を絞って重大な犯罪ということにした、いろいろそう...全文を見る
○橋本敦君 その点で安冨先生の御意見も伺いたいんです。  今の警察が実際にこれをやるわけですから、その警察の体質ということ、捜査方針ということとの関係で、私どもの元国際部長であった緒方議員宅事件について私は質問もしたんですけれども、裁判所が国家賠償請求訴訟で盗聴の事実を認めた上...全文を見る
○橋本敦君 切り離して考えることができない重要な問題だという認識を私どもは持っておりますので、質問させていただいたんです。  例えば、いわゆる試し聞きの問題、予備的盗聴と言われていますが、こうした問題や、あるいは別件盗聴に関連しても、関連性のない通話は聞かないための必要最小法則...全文を見る
○橋本敦君 聞いたら切るとは法案には書いてないんですよね、ですから問題なんです。  それで、例えば、朝日新聞が「盗聴捜査 米国の光と影」という特集を三回にわたって行いまして、先生方もごらんになったと思うんです。朝日新聞の七月十五日の「上」の部分ですけれども、「ロス市警は容疑者た...全文を見る
○橋本敦君 この法案をめぐっては国民のいろんな批判も高まっておりまして、文化人の皆さん、マスコミの皆さん、多くの反対意見があるんですが、最近、二十一日に立正佼成会、PL教団など六十六の教団が加盟していらっしゃる新日本宗教団体連合会が、この組織犯罪対策三法については白紙に戻すように...全文を見る
○橋本敦君 田中先生にお伺いしたいと思うんです。  暴力団の不法な行為を許さないということで御活躍いただきまして、敬意を表しておりますが、実際にこの通信傍受、盗聴法ができましても、暴力団の幹部はこの法律ができたらファクスだとか電話で犯罪の指揮命令あるいは伝達をするということは恐...全文を見る
○橋本敦君 通信傍受という手法だけじゃなくて総合的にという御意見ですね。わかりました。結構でございます。  終わります。
07月27日第145回国会 参議院 法務委員会 第22号
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○橋本敦君 携帯電話間の通信の傍受、いわゆる盗聴の問題ですが、これは大変困難だというお話は桑折さんからも伺いました。しかし、困難という事情はあるけれども、傍受はそれ自体不可能ではないということは、一面で、やり方によって、あるいは新しい技術の開発によって傍受自体、盗聴すること自体が...全文を見る
○橋本敦君 衆議院の法務委員会でもその問題が議論されました。携帯電話を聞くというのは技術的にどうなのかという議論がなされまして、それに関して郵政省の天野政府委員は、お尋ねの問題については、携帯電話を聞くということについてはかなり困難であるとおっしゃっておるんですね。  しかし、...全文を見る
○橋本敦君 そういう難しい問題を解決するということのためにいろんな手を打って網を広げていくということが捜査の方法として考えられる、このことがむしろ通信の秘密を侵す可能性が広まる問題として私は心配をしているんです。  その問題について、NTTドコモ関係のお話が載っている新聞で拝見...全文を見る
○橋本敦君 そうしますと、NTTとしては、お話がありましたいわゆるアナログ回線、それからデジタル回線、いずれについても新しい開発というようなことなしに通信傍受、つまり盗聴を令状によってやる場合は、今はそれ自体は可能になっているというお話ですね。
○橋本敦君 そうしますと、もう一つの問題として、先ほど桑折さんから、法案ができてから後の協力義務の関係ではいろいろ検討しなくちゃならぬというお話がございましたが、その場合、先ほどもお話がありましたけれども、通信事業者として通信の秘密を守るという国民的な要請、憲法上の要請がございま...全文を見る
○橋本敦君 お立場はよくわかりました。ですから、この法案ができた以後どう対応するかは難しい問題だ、一概に政府の要請があってそれを拒否できるかというと、それはやっぱり検討しなきゃならぬということも考えざるを得ない、こういうことですね。  そういう意味で、今後この法案ができた以後、...全文を見る
○橋本敦君 森下参考人にお伺いしたいんですけれども、今、NTTでお役目をなさっているんですが、以前には電電公社にいらっしゃったということでございますか。
○橋本敦君 一九六四年に「通信の秘密」と題する文書がつくられておりまして、これはNTTになってからも引き継がれておると思うんですが、この電電公社時代の文書によりますと、通信の秘密を守るということの立場から、現行犯逮捕に対する協力要請及び捜査機関等からの照会に対する措置として、そう...全文を見る
○橋本敦君 今おっしゃったように、法案が成立すれば、せっかく電電公社時代に通信の秘密を守るということで自主的におつくりになった原則、今言ったように片方の当事者の同意がなければ緊急の場合でも捜査の照会で協力できないよとか、あるいは両当事者の合意がない場合は通信の照会に応じられないよ...全文を見る
○橋本敦君 わかりました。変わらないというお考えは御意見としてはわかりましたが、法律は変えてしまうという重大な問題であるということを指摘して、質問を終わります。  ありがとうございました。
○橋本敦君 きょうは参考人の皆さん、ありがとうございます。  最初に、高橋参考人に御意見をお伺いしたいと思いますが、基本的な問題として、事業そのものが通信の秘密を保持しなければ成り立たないという立場から御意見がございました。私も、今日の通信の国民的な発達あるいはグローバルな展開...全文を見る
○橋本敦君 それとの関連で本名参考人の方にもお伺いしたいんですが、お話の中で送信あるいは受信されるメールにつきまして、これをリアルタイムで目視して抽出することは極めて難しくて、現実的でないというお話がございました。  私は、この問題も非常に大事だと思っておるんですが、それはこの...全文を見る
○橋本敦君 現状ではなかなかそれは大変だというお話だと思うんです。  それで結局のところ、傍受ということで特定のプロバイダーの場所あるいはしかるべきところでメールを捜査員が見るということで、目で見て検証するということ以外に私はないと思うんですが、膨大なメールを結局全部見ないと犯...全文を見る
○橋本敦君 本名さんは先ほどのお話の中で、通信傍受用のソフトウエアの開発、こういうことが一つは協力義務との関係で問題になるというお話がございました。その点については、この通信傍受を実際行うについて、そこまで民間の皆さんに協力義務を押しつけることは私は経費の点からいっても、またほか...全文を見る
○橋本敦君 それからもう一つ問題として、仮にプライバシーが侵害された場合に、国民の側から何らかの権利救済措置ということで問題が出ないという保証はないわけで、その場合に事業者の皆さんの方に、不当にプライバシーが侵害された、メールが不当に傍受されたということで損害賠償請求ということが...全文を見る
○橋本敦君 高橋さんのお話の中で、プロバイダーの立ち会いに問題があるという御指摘がございました。私も、電子メールの傍受については、立ち会いという問題は具体的に技術的にも実際問題としてもこれは大変難しい問題だなと考えておるんですが、高橋さんのおっしゃる立ち会いに問題があるという点を...全文を見る
○橋本敦君 いろいろお話を伺いましたが、資料としても法務省に寄せられた電気通信事業者の御意見があるわけですが、その中で、インターネット、電子メール等についてはその利用形態、秘密保護システム等が現在確立途上でもあり、電話などと異なる技術的特性を有することなどから、これらの問題は傍受...全文を見る
○橋本敦君 現在その環境が具体的に見えていない、こういうお話ですね。わかりました。  終わります。
07月29日第145回国会 参議院 法務委員会 第23号
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○橋本敦君 まず最初に、法務省にお伺いをしたいと思うんですが、法務省からいただいた資料で、本件の犯罪捜査のための通信傍受いわゆる盗聴に関する法律案の対象犯罪の数、これを調べてみますと、まず対象犯罪の数は、配付資料でお渡ししておりますように、その数は、覚せい剤については輸入、所持、...全文を見る
○橋本敦君 それからさらに、法案の第十四条でいわゆる別件傍受ができる短期一年以上の罪に当たるその種類を調べてみますと、配付資料にありますとおりでございますけれども、これはかなりの数に上っておりまして、総計において百四十五件、刑法の罪名数で言えば六十四件、特別法犯も入れますと八十一...全文を見る
○橋本敦君 したがって、別件傍受も含めて、本傍受法案いわゆる盗聴法案について、対象犯罪となる数は罪数からいってもかなりのものだということが言えます。  しかも、それについて、現に犯罪が行われた場合に限らずその犯罪が行われると疑うに足りる、そういった可能性も含めて犯罪関連事項とし...全文を見る
○橋本敦君 そうじゃないのじゃないですか。  今おっしゃった問題について言えば、数人共謀してというのは、具体的には二人以上共謀すれば数人共謀してに該当するんでしょう。まず、ここをはっきりしてください。
○橋本敦君 だから、可能性があり、犯罪が組織的に行われる可能性が強いという、そういう判断がかえって危ないんですよ。  それからさらに、今そうおっしゃるならば言いますけれども、この第三条第二項を見てください。第二項では、別表に掲げる罪、いわゆる対象犯罪ですが、「譲渡し、譲受け、貸...全文を見る
○橋本敦君 はっきり答えてください。  私が指摘したように、数人の共謀によると疑うに足りる状況があることを要しない、そういうものも傍受の対象になるとはっきり書いてあることは間違いないでしょうというんです。
○橋本敦君 したがって、修正案等にもいろいろありましたけれども、結局、社会生活、市民生活にかかわって、いろいろなところで通信傍受が市民生活の中に一定の被疑者を中心としたかかわりのつながりの広がりの中で入ってくるという、そういう市民の不安、危険性というのはなくならないわけです。 ...全文を見る
○橋本敦君 したがって、このような別件傍受というのは、共謀の要件さえなく、聞かれただけで、まさにそれが傍受の対象とされてしまうわけです。  だから、そういう意味では、ある被疑者のよく使う公衆電話、あるいはある容疑者がよく行く喫茶店の電話、あるいはある容疑者が特定の団体あるいは会...全文を見る
○橋本敦君 全く見解が違いますね。裁判所が切断権を合憲であることのための要件として認めたという重大な問題についての認識は、極めて私は刑事局長の認識としては賛成しがたいと思います。  これまで検証許可令状によって行われた傍受の実例が五件あったというお話がございました。その資料を私...全文を見る
○橋本敦君 そういった問題も私は大事だと思うんですが、少なくとも立会人が警察官に対して、この通話は関係ありませんよ、切りなさい、こう言って切断をしたということは、やはり通信傍受ということが犯罪に直接関係のない市民の会話が入ってくる可能性をチェックするものとして非常に大事だったこと...全文を見る
○橋本敦君 その意見さえ、聞かなければならないという法規定はありませんね。
○橋本敦君 私の質問は、意見を聞かなきゃならないという法の規定もありませんねという確認です。
○橋本敦君 裁判所に実施した記録を出しますが、裁判所からも意見が付されておっても、捜査官に対してチェックをしたり、意見を言うという手続はこの法にはありませんね。
○橋本敦君 したがって、市民の無関係の通話、それに対するチェックが守られるかという保証は本当にないということを心配するんですね。携帯電話の場合については、その問題はもっともっと大きな問題になってくると思うんです。  この携帯電話の傍受については、これは技術的に大変困難であるとい...全文を見る
○橋本敦君 先ほどお聞きをした検証許可状による電話傍受の実例として、携帯電話を傍受したという例が一つあると私は理解しております。第四例ですが、間違いありませんか。
○橋本敦君 だから、携帯電話による傍受も技術的に困難だというけれども、現にやった例もあるわけですね。  その例で私が重要だと思いますのは、その第四例で、いただいた資料によりますと、傍受した通話は百十一件、そのうち犯罪関連の通話が二十七件で、何と八十四件が犯罪に関連のない通話であ...全文を見る
○橋本敦君 つまり、携帯電話が多数の市民に利用される、それが傍受をされるということになれば、有線通信以上に犯罪無関係の通話がそこに入ってくる可能性を現にこの検証令状でも示しているわけですよね。  だから、そういう意味で非常に重要なんですが、この問題で午前中の議論も聞いておりまし...全文を見る
○橋本敦君 ところが、おっしゃったように、携帯電話同士の傍受というのはこの法案の大事な中身だから、これから技術開発をどんどん業者にもやってもらわにゃならぬというようにおっしゃっているんですが、しかし、その問題について業者は法律上は協力義務がないわけでしょう。しかも莫大な費用がかか...全文を見る
○橋本敦君 大臣、予算項目としてはどんな予算を組むんですか。
○橋本敦君 大変なことをおっしゃいますね。  この法案が通れば、携帯電話同士の通信を傍受、盗聴するための業者開発費用を警察も検察庁も予算にきちんと組んでふやしていくとおっしゃる。大変なことじゃありませんか、それは。この法案がそこまで、法務省が考えているような予算措置まで含むなん...全文を見る
○橋本敦君 まさに憲法二十一条にかかわる通信の秘密、これが大きくあるわけでしょう。それを捜査のために制約をしていく、内在制約だと皆さんおっしゃる。しかし、それでも関係のない市民の通話は聞かないように最小化原則の処置はしなきゃならぬ、そうでなきゃ違憲になっちゃうと。その最小化の処置...全文を見る
○橋本敦君 だから、関係のないのも全部見られるんです。一たん見た上で選別すると言うんです。しかも、そこで、その場所でやらなきゃならぬという規定は法律にないんですよ。たくさんあるからといって警察に持って帰ってやるということが仮にあったとして、それは法律違反と言えますか。法律違反と言...全文を見る
○橋本敦君 たくさんあって速やかにということで、その場でやれなくて警察署へ持って帰って選別するという行為を仮にやったら違法になりますか。違法になると法律にどこに書いてありますか。書いてないでしょうと言っているんです。
○橋本敦君 全面的に否定はされませんでしたね。そうなるんですよ。そういう心配があるんです。  それからもう一つ伺いますが、犯罪に関連あるものとして刑事手続用に傍受記録をつくります。これは裁判所へ出します。証拠能力はどうなりますか。弁護人がそれに同意しないといった場合の証拠能力、...全文を見る
○橋本敦君 そうしますと、弁護人が同意しなくても証拠能力があるとなりますと、被疑者の通信がそこに入っている、それが傍受記録で出るでしょう。被疑者あるいは刑事被告人は、自己に不利益な供述は強要されないと憲法三十八条に書いてある。そして刑事訴訟法百九十八条は、被疑者には黙秘権があると...全文を見る
○橋本敦君 証拠にならないことも十分裁判所の判断によってはあり得るという意味ですか。そんなむだなことがあるんですか。
○橋本敦君 そうすると、確認しますが、せっかく通信傍受で傍受記録をつくっても証拠に採用されないことも裁判所の判断によってはあり得ると、そういうことだということと理解してよろしいわけですね。  そういうむだなことならやめてもらいたい。
○橋本敦君 時間がありませんので、また続きをやります。
08月03日第145回国会 参議院 法務委員会 第24号
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○橋本敦君 この通信傍受法案、いわゆる盗聴法案は、かねてから言っておりますように憲法二十一条の通信の秘密にかかわる極めて重大な法案でございますから、捜査のためということで安易に認められるべきものではない。したがって、その要件なり、あるいは乱用を防止するための厳格な条件というものが...全文を見る
○橋本敦君 そんな将来の予測に関して合理的な限定ができますか。大体、傍受いわゆる盗聴の対象、それはこれから行われる会話なんでしょう。特定の当事者間の通信で何が行われるのかわからないならそういう対象をあらかじめ限定すること自体不可能なんです。だから、この法案でも犯罪関連通信かどうか...全文を見る
○橋本敦君 前提の問題として私は異論がありますが、時間がありませんから詳しくは言いません。  捜査を積み上げてその上で傍受すべき通信が特定できるといっても、通信というのは将来性がありいろいろ舞い込んでくるんですから、厳格な特定性自体は極めて困難ですよということを言っているんです...全文を見る
○橋本敦君 ところが、私は緒方事件で引いて言ったじゃないですか。警察官憲は緒方事件で盗聴した現場の警官に対して一体どういう態度をとったですか。いまだに盗聴の事実は認めない。裁判所の判決が盗聴を認めて損害賠償を命じても警察は一貫して事実を認めない。検察庁はそれに対して起訴猶予処分に...全文を見る
○橋本敦君 全然だめですよ。一つ一つ検証しましょう。  懲戒処分にするといったって、だれがするか。警察の上司、検察官の上司、内部でわからなかったらそれまでで、国民的検証の方法はないんでしょう。  国民の側からチェックする方法は今おっしゃった不服の申し立てということがありました...全文を見る
○橋本敦君 私は今それに触れていませんよ。要するに客観的に不服の申し立てのしようがないんだ、国民は、違法に傍受されても。  それからもう一つの問題として、この傍受期間は一番長くて何日間できますか。
○橋本敦君 これまで検証令状によって通話を傍聴した記録では四日、五日という短い期間でした。それが三十日間も、しかも一日二十四時間の範囲でずっと傍受ができるというようなそのこと自体はチェックを欠く、大変なことだと思いますが、今おっしゃった三十日はさらに延長できるんじゃありませんか、...全文を見る
○橋本敦君 今あなたは重要なことを抜かして答弁されていますよ。  令状で再請求ができるようにこの法律でなっているじゃありませんか。それを抜かして答えてもらったら困りますよ。どうですか。
○橋本敦君 私はそれを聞いているんです。裁判所に要求して裁判所の判断があれば三十日を超えてもできるという規定になっていますねということを確認している。そうでしょう。
○橋本敦君 いいですよ、述べたら。述べて、再請求して認められたら、三十日がさらに続くのじゃありませんか。そうでしょう。そのことだけでいいです。
○橋本敦君 私は漫然となんて言っていません。法律には、「特別の事情があると認めるときに限り、これを発付することができる。」と書いてあるんだから。法律を私も読んでいます。  では、ここの「特別の事情」とは何かということは法で決めていないものですから、専ら裁判所の判断でしょう。だか...全文を見る
○橋本敦君 ですから、一番大事なチェック機能がないんです。  そうすると、その次に、立会人は一体どういう権限を持っているかといいますと、令状記載どおりの期間に、令状記載どおりの場所で、令状記載どおりの通信施設が傍受されているかどうか、そういう外見的なものを見る、検証するという以...全文を見る
○橋本敦君 原記録を封印するのは傍受が終わったときの話で、封印自体が乱用のチェック機能になるということには何にもなりません、封印という行為だけですから。  もう一つ重大だと私が思ったのは、内藤議員の質問にもあったんですが、該当性判断、つまりその通信が犯罪関連通信かどうかというこ...全文を見る
○橋本敦君 傍受令状に今おっしゃったようなマニュアル的なことは書かれませんね。
○橋本敦君 したがって、警察官がこういうマニュアルでスポットモニタリングをやります、該当性判断をやりますということを言うということが前提になっている。しかも、立会人は被疑事実は知らされますか、知らされませんか。知らされませんね。
○橋本敦君 したがって、本当の意味で、犯罪関連通信かどうか実態的に聞く傍受は立会人はやっていいんですか、やってはならないことになっていますか。
○橋本敦君 したがって、該当性判断が適正に行われているかどうかというそのことも外見的な話しかないし、その外見的な話自体も警察の方がマニュアルをきちっと出しているということが前提になっているし、しかもそのマニュアルどおりやっているかどうか、聞いていないんですからチェックのしようがな...全文を見る
○橋本敦君 しかも、重大なのは、二十三条を読みますと、その傍受記録はいつまでにつくらねばならないというリミットが法で定められていないだけじゃなくて、二十三条によりますと、傍受の実施が終了した後三十日以内にこの通知をしなきゃならないということは決めたものの、ただし、裁判所の裁判官の...全文を見る
○橋本敦君 ですから、それはよっぽど記憶をしていて、よっぽどよくわかって、原記録、傍受記録、そういう関係から不当な傍受がされたという局限的な場合です。だから、我々国民が恐れている、通知もされない多数の国民の傍受されたその傍受に対して不服の申し立て方法もなければ、損害賠償を提起しよ...全文を見る
○橋本敦君 依頼をするかどうか決めていない人がたくさんあります、知人の紹介で相談だけ乗ってくださいというのもあります。  ですから、この十五条で、「依頼を受けて行うその業務」というこの特定性の仕方自体が傍受対象を厳格にチェックするという機能を持ち得ないんです。そういうことが一つ...全文を見る
○橋本敦君 報道機関の通信の問題ですけれども、私の手元にありますのは、これは昭和四十四年十一月二十六日、最高裁判所の大法廷判決ですが、最高裁は、「報道機関の報道は、民主主義社会において、国民が国政に関与するにつき、重要な判断の資料を提供し、国民の「知る権利」に奉仕するものである。...全文を見る
08月04日第145回国会 参議院 法務委員会公聴会 第1号
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○橋本敦君 最初に、佐高公述人にお伺いしたいと思うんですが、政府側の意見としても、また一部の意見としても、先進国、G8等の関係を見ても、盗聴法というこういう捜査手段、通信傍受という捜査手段を持っていないのは日本だけだ、国際的なそういった世論もあって、こういった通信傍受法をつくると...全文を見る
○橋本敦君 次の問題に移ります。  この通信傍受法、私どもは盗聴法と呼んでいますが、きのうも議論をしたんですけれども、裁判所が一たん傍受令状を出しますと、その執行は全面的に捜査官憲にもうゆだねられるわけですね。だから、十日なら十日と期限を切って令状が出ますと、その間裁判所のチェ...全文を見る
○橋本敦君 その点で、当参議院の法務委員会で、警察庁長官に対して私も緒方事件について質問をいたしました。警察が、過去も将来も一切盗聴行為はやっていないということをおっしゃるわけですね。  緒方事件はどうなのか、こういうことが問題になるんですが、組織的に警察が盗聴行為をした事実は...全文を見る
○橋本敦君 それから、きのうの夜、JNNのテレビの放映がございまして、たまたま私見ておりましたら、この傍受法案についてJNNでやった世論調査が報道されました。それを見ますと、この傍受法案、いわゆる盗聴法案に賛成が減って三九・六%、ところが逆に反対が七ポイントもふえて過半数を超えて...全文を見る
○橋本敦君 佐高公述人は立ち会いの問題にもお触れになって、NTTで働く皆さんの御意見の紹介もあったんですが、きのうの世論調査でその問題にも調査があったようです。その報道によりますと、この法案の立会人の制度に関して、それで適正な運用ができると思いますか、どうですか、こういう質問に対...全文を見る
○橋本敦君 その点はきのう私も刑事局長に質問したんですけれども、他の議員からもありました。報道機関の報道の自由、取材の自由という、憲法上の問題からいっても、報道機関に対する傍受をやらないということを刑事局長がおっしゃっても、法律にはそうは書いていないんですから、それがそう行われな...全文を見る
○橋本敦君 鈴木公述人それからまた村橋公述人にお聞きしたいこともあったんですが、ちょうど私の持ち時間が終わりましたので、質問ができず失礼いたしましたが、これで終わります。  ありがとうございました。
○橋本敦君 きょうは、三人の公述人の皆さん、ありがとうございました。  最初に私は、小口公述人にお伺いをさせていただきたいと思います。  この傍受法案、つまり盗聴法案が、実際に傍受令状が出されますと、その運用執行についてはあとは初歩的チェックというのもあるいは市民からのチェッ...全文を見る
○橋本敦君 この事件について、まさにこの委員会で関口警察庁長官は私の質問に答えて、警察はこれまでも、将来もやらないけれども、組織的な盗聴行為をやった事実はありません、こういうような答弁を繰り返しているわけです。しかし、実際、今公述人がおっしゃったような御苦労の中で、裁判所は神奈川...全文を見る
○橋本敦君 今の御指摘の点は、参考資料としてお持ちいただいた朝日新聞の記事のところで、伊藤元検事総長が、おとぎの国の話ではなくて我が国の話として、「わが国でも、かりに警察や自衛隊というような大きな実力部隊を持つ組織が組織的な犯罪をしたような場合に、検察は、これと対決して、犯罪処罰...全文を見る
○橋本敦君 ありがとうございました。  次に、小倉公述人にお伺いしたいと思うんです。  お話にもありましたしレジュメにもありましたが、インターネット、コンピューター通信については、いわゆる最小化措置というのがきかなくて全部丸ごと見てしまうということにならざるを得ないと。したが...全文を見る
○橋本敦君 わかりました。ありがとうございました。  時間が来ましたので、終わります。
08月05日第145回国会 参議院 法務委員会 第25号
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○橋本敦君 最初にお尋ねをいたしますが、この法案の立法背景、立法事情といいますか、それは今日の経済情勢のもとにおける財界からの強い要望が背景にあるということはもう先ほどの議論からも明らかだと思うんですが、まずその点は民事局長もそういう御認識でいらっしゃいますか。    〔委員長...全文を見る
○橋本敦君 一環はいいんですが、その一環となる背景、事情として財界の強い要望があるという事実は否定できないでしょうと、こう聞いているんです。それはいいんでしょう。
○橋本敦君 具体的に言いますと、本年六月十一日に小渕内閣が産業構造転換・雇用対策本部、これによって決定をいたしました「緊急雇用対策及び産業競争力強化対策について」という文書があるわけですが、その二つ目が「産業競争力強化対策」、こうなっておりまして、その第一に「事業再構築のための環...全文を見る
○橋本敦君 そこで、本年の六月三日に総理官邸におきまして第四回産業競争力会議が行われまして、そこでこの問題について重要な議論がなされているわけです。それは、第四回産業競争力会議議事要旨ということで資料として出されておりますから明らかなんですが、財界の一つとしてソニーの例をとってみ...全文を見る
○橋本敦君 そういった財界の強い要望を受けまして、総理も積極的にこれに対応するということで、今、ソニー社長からお話のあった、そういう御提案のあった株式交換制度の問題については、国会の中で法律案の審議の順番を変えてでもやっていきたい、ここまでおっしゃっているんです。  これは、ま...全文を見る
○橋本敦君 私は、今御答弁のとおりだと思うんです。  ですから、大企業、財界の主要な企業が、一〇〇%子会社をつくるということのために今御指摘になったような障害や難点ということをクリアして、一〇〇%子会社をつくることが容易になるようにという方向でこの法案の中身ができているというこ...全文を見る
○橋本敦君 今おっしゃいましたけれども、この株式交換ということについて、根本的な問題は、要するに一〇〇%合併を進める上で、株式交換ということで親会社の株を交換してもらうということか、もしくはそれが嫌ならば買い取り請求権ということを行使する、この二つでしょう。  だから、会社その...全文を見る
○橋本敦君 それにしても、この株式交換制度がそういうように適用されるということで、一〇〇%子会社ということは親会社にとってはやりやすくなることは間違いないんです。  これらの問題について、日弁連も多くの指摘をしてきました。例えば株主によるチェック、これが実際会社経営に合理的に働...全文を見る
○橋本敦君 今御答弁のように、検討すべき問題があることは率直にお話しになったわけです。具体的に言いますと、事業会社の少数株主の立場から見まして、代表訴訟を提起するということになりますと、それは事業会社の取締役に対してはできますけれども、実質的な支配者である親会社の取締役の責任を追...全文を見る
○橋本敦君 それは現在の商法の規定でできる、こういう結論ですね。
○橋本敦君 そこで、もう一つの問題として、持ち株会社を容易にするというのであれば、企業結合から生ずるいわゆる少数株主権の問題、それからまた、一般債権者との利害関係、資産の流出管理あるいは不当な条件による融資の防止、取引制限などいろいろ不公正な取引に対処できる法整備ということをきち...全文を見る
○橋本敦君 要するに、多くの課題がある。  根本的に言えば、これまで我が国の商法の基本原則であった原則が、大きく持ち株会社を認める方向、あるいはまた今言った株式交換制度によって一〇〇%親会社をつくることが可能になる方向で、財界の要望に沿って大きく商法のこれまでの原則ということが...全文を見る
○橋本敦君 わかりました。  だけれども、実際にはリストラがどんどん進み、産業競争力の強化ということで財界の再編、あるいは独占企業の集中ということが行われているわけですから、今おっしゃったようにそういうテンポで間に合うのかどうか、私は労働者の権利を守るという上からテンポとしては...全文を見る
○橋本敦君 ですから、よくわからないんですね、ケース・バイ・ケース。  端的に言って、完全に一〇〇%親会社ができる、そこに吸収合併されるという子会社で独自の労働組合を組織していた労働者が労働条件等について一体だれと交渉できるのか。親会社とできるのかということについては、今おっし...全文を見る
○橋本敦君 ですから、この問題についても個別具体的に裁判所で判断してもらわなきゃならぬ、裁判所へ持っていったら、いや、これは訴えは相当ではないよ、雇用関係の当事者ではないよということになって、親会社には訴えが提起できないということになるかもしれないということになれば、労働者にとっ...全文を見る
08月06日第145回国会 参議院 法務委員会 第26号
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○橋本敦君 私は、日本共産党を代表して、商法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。  本法案は、九七年の独占禁止法の改正によりまして解禁された持ち株会社の設立を促進するために、その手続規定を緩和しようとするものであります。  現行の商法は、もともと持ち株会社を想定し...全文を見る
○橋本敦君 私は、前回、この法案によって裁判所の通信傍受令状が出されますと通信傍受、いわゆる盗聴は、あとは執行するのは捜査官憲ですから、警察官の任意の判断でどんどん進められていく。だから、そこで通信の秘密を侵さない、市民の人権をどう守るか、そこのチェックがこの法案では十分でない、...全文を見る
○橋本敦君 しかも、重大なのは、この第十四条、別件盗聴の場合、これは傍受令状で特定されておりませんから、令状のない通信傍受ということになるんですが、この逆探知もこれまた令状を必要としないということになっていますね。
○橋本敦君 ですから、まさに裁判所の令状のない強制処分が逆探知という形で、ここにかかってきた電話がだれの電話であるか、どの場所であるか、市民が知らない間に逆探知されるわけですね。しかも、その逆探知される範囲というのが、今私が指摘したように実に広範である。犯罪関連通信は罪名は四十を...全文を見る
○橋本敦君 そのとおりでしょう。ですから、全く捜査官の任意の判断に任されている。それで、市民が知らない間に、ある人に電話をする、ある場所に電話をする、そうするとそこがたまたま傍受の対象、盗聴の対象になっていて、何の関連もない市民が自分が逆探知をされるという危険性が出てくるわけです...全文を見る
○橋本敦君 答弁のとおり、客観的に覊束する基準がないんですよ。専ら捜査官自体のまさにその場の判断に任される。  そして、もう一つ問題は、この逆探知をするについて捜査官はできません。通信事業者の協力を得なければできません。だから、通信事業者に対して今かかっているこの通信の逆探知を...全文を見る
○橋本敦君 今かかっている通信をすぐ逆探知しないと終わっちゃうんですから、協力してくれと言われたら、正当な理由があるかどうか、どうやって議論をし判断し、それができるんですか。通信事業者は傍受していません、内容はわかりません。捜査官が判断して、協力してくれと言われたら、正当な理由が...全文を見る
○橋本敦君 だから、全部協力させられるんですよ。自分の、通信事業者の能力の範囲では全部協力させられるんです。だから、今の場合は、正当な理由がある場合は拒否できるなんというのは、これは全く法的に、そういう意味では覊束力も拘束力もないと言わざるを得ません。  それから、もう一つ重大...全文を見る
○橋本敦君 そういうことを言っていると、傍受令状の令状による特定性と人権保障という限度を超えてどんどん進んでしまいますよ。通信事業者というのはたくさんあるんだし、どこからかかってくるかわからないし、どこの通信を利用しているかわからぬのですから、令状は意味をなさなくなってくるじゃな...全文を見る
○橋本敦君 この書かれてあるものと局長答弁と明白に違いがあるんですよ。  その次の問題、消去の問題であります。  この消去につきましては二十二条に書かれております。時間がないので簡単に聞きますが、犯罪関連通信でない、それ以外の通信は、原記録からは削除できませんが、傍受記録をつ...全文を見る
○橋本敦君 その捜査官の消去が、本当にきちっと消去されたかどうか、これはどこで検証するんですか。
○橋本敦君 警察が組織として責任を持つ、本当に関連のない通信部分を消去するかどうか、これが一つ。  それで、組織でやると言うけれども、だれが客観的にチェックするかというチェックの体制はないですね、法律上。ありませんね。
○橋本敦君 不服申し立てができる人というのは、傍受をしたことの傍受記録をつくって通知される人だけですから、何度もここで議論しているように、傍受をされ、盗聴されたすべての人に通知は行かないんですから、不服の申し立てようもないんですよ。だから、そこのところでチェックできるといったって...全文を見る
○橋本敦君 もう時間が来ましたが、これまた警察に任されているわけです。市民も国民も裁判所もチェックしようがない。だから、警察がひそかに情報を蓄積し消去しない、複製をひそかに保持する、あるいはメモをつくってそれを消却しないで持っている、そういったことで警察に市民情報がひそかに蓄積さ...全文を見る
○橋本敦君 終わります。
08月12日第145回国会 参議院 本会議 第45号
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○橋本敦君 私は、日本共産党を代表して、犯罪捜査のための通信傍受に関する法律案、いわゆる盗聴法案外二法案について反対の討論を行います。  何よりもまず、法務委員会における自民党などによる盗聴法案の恥ずべき強行採決の暴挙、これでまともな法案の採決があったなどと参議院の良心にかけて...全文を見る
11月11日第146回国会 参議院 法務委員会 第2号
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○橋本敦君 神奈川県警の元警部補の酒寄氏の覚せい剤取締法違反の事件について、神奈川県警が組織ぐるみでこれを隠ぺいしたという重大な事案が、これで警察はよいのかという厳しい国民批判が高まる中で今論議がされております。  最初に警察庁にお聞きをしたいんですが、けさの新聞の報道でも、近...全文を見る
○橋本敦君 捜査中であることはわかっていますが、近く送検するという報道がありますが、そういう方向であることは間違いないかと聞いているんです。
○橋本敦君 捜査の詰めの段階だから、捜査の結果、近く送検する方針でやっているのか、そのままで済ませてしまう方針なのか、はっきりしてくださいよ。またつぶすのか。
○橋本敦君 そのような状況とは送検するということで理解してよろしいんでしょう。答えてください。
○橋本敦君 時間がないんだからはっきり答えてくださいよ。  法務大臣、この件については、犯罪を摘発し厳正に処分するその警察が、警察官が行った覚せい剤取締法違反という犯行を、警察がこれを隠ぺいしておったという重大な問題ですよね。警察としてあるまじき行為だということですよ。しかも、...全文を見る
○橋本敦君 型どおりの答弁ではなくて、法務大臣として、法の秩序を預かるという重責にあられるあなたとして、警察がこんなことをやったということについて、これは許せぬじゃないかと、はっきりしたあなたの御見解、認識を伺っているんですが、いかがなんですかと、こういう意味です。こんなこと許せ...全文を見る
○橋本敦君 遺憾であるどころか許せないことですよね。  しかも、その中身たるや、私はもう日本の警察が始まって以来最大の恥ずべきことだと思うんですが、この本人をホテルに泊めて、尿検査をやって陽性反応が出ると、陰性になるまでやって、陰性になってからそれを届け出るということをやる。最...全文を見る
○橋本敦君 明確に否定されなかった。  そして、そういうふうに証拠を隠した上に、そして今言ったように尿検査で陰性になってから、それから後になって裁判所の令状に基づいて家宅捜索をし、正式な尿検査を実施した。陰性になりますよ。家宅捜索しても粉末はありませんよ。  しかも、重大なこ...全文を見る
○橋本敦君 そこへ行くまでに、法務大臣、法務大臣の大臣としての、政治家としての見解を聞きたいんですよ。こんなことを警察がやっていいんですかというんですよ。証拠を全部隠しちゃって、その後で裁判所の令状をとって家宅捜索して、何もありませんでしたと。こういうことを警察がやったというその...全文を見る
○橋本敦君 事実だとすれば遺憾である。当たり前ですよ。遺憾であるどころか、警察としてあるまじき、許しがたいことだと、そういう厳しい認識をお持ちですか。事実とすればあるまじきことだ、許せないことだという認識をお持ちですか。当然でしょう。
○橋本敦君 大臣の答弁が遺憾だと僕は思うね。なぜはっきり言えないんですか。こんなもの、だれが考えたって許せない、非道きわまることじゃありませんか。  しかも、その当時、こういう結果に基づいて家宅捜索などをいたしました、本人からも聞きました、しかし証拠はありませんでしたので、尿検...全文を見る
○橋本敦君 大臣、遺憾であるのは当たり前なんですが、極めて悪質な事犯だという御認識をお持ちですか。そう聞きましょう。どうですか。悪質きわまるでしょう、検察庁までだますんだから。証拠を全部隠してシロにしておいて家宅捜索をやって、そして本人の上申書を書きかえさせている。悪質きわまる、...全文を見る
○橋本敦君 おっしゃるとおりですね。まれに見る悪質な事犯ですよ。  しかも、これは元県警本部長を先頭として監察室長その他がかかわっているんですよ。警察の中にある監察室がかかわって、警察官の非行を調査し取り締まる監察室までぐるみになってやったとなったら、一体、国民は警察のどこを信...全文を見る
○橋本敦君 刑事局長は今、相応の体制をとって厳正に対処し捜査を遂げるということをお話しになりましたが、法務大臣もその点は先ほどからおっしゃっているとおり間違いありませんね。重ねて聞きます。
○橋本敦君 そこで、刑事局長、この重大な事案に対してもっと厳正な捜査をと国民は望んでいるんです。  先日のテレビを見ても、末端の覚せい剤違反の酒寄容疑者、これは逮捕された。しかし、その証拠を警察ぐるみで隠滅工作をやって証拠隠滅、犯人隠避をやったという重大な頂点の人物について、元...全文を見る
○橋本敦君 刑事局長、緒方事件で盗聴事件があったときに、神奈川県警の組織的犯行だという認識を持って捜査したけれども、証拠がつかめなかったから起訴猶予にした、こうありました。  あのときに、伊藤元検事総長が本を書かれて、その中で、警察という強大な組織を持っているそれと検察との関係...全文を見る
○橋本敦君 もう時間が来ましたが、言葉じりがはっきりしないところも刑事局長はありましたけれども、必要とあらば強制捜査は当然でしょうね。家宅捜査も必要であればやるのは当たり前でしょうね。そういう当たり前のことは厳正な立場で当然必要とあらばやる、そしてこの悪質な事案に対しては厳しく対...全文を見る
○橋本敦君 私が今言ったような理解で先ほどお答えしたとおりはよろしいのですかと、こう聞いているんですよ。必要とあったらやるんでしょう、そういうことです。そこまでの決意を持ってやらなかったらこれはできませんよ。県警本部のトップぐるみの大事件ですよ。どうですか。
○橋本敦君 こんなことでは国民の信頼を検察だって失いますよ、警察だって失いますよ。法務大臣は厳正な捜査をやるということを言われましたが、その厳正な捜査の中には、警察のこういう悪質な行為に対しては強制捜査を含めて国民の期待にこたえて徹底的捜査をやるとはっきり言ってもらいたい。これで...全文を見る
○橋本敦君 終わります。
○橋本敦君 今回の給与改定の根本問題ということで一つはっきりしておきたいことは、今回の給与改定でベアが極めてわずか、その上期末手当の特別給を〇・三カ月引き下げる、こういう結果すべての裁判官、検察官の年収が実際上一・〇%あるいは二・四%まで減額される、こういうことになるのが実態だと...全文を見る
○橋本敦君 こういう改定が人勧と連動して引き下げということになったのは史上初めてのことだと私は思いますが、間違いありませんね。
○橋本敦君 そうすると、それ以来のことだということですね。  それで、この問題で先ほども議論がありましたけれども、特に裁判官の問題では憲法上のかかわりをどう考えるかということが一つ重大な問題があるんです。ただでさえ今日の厳しい生活事情の中で年収が減額になるということは、裁判官の...全文を見る
○橋本敦君 理解じゃなくて、法務大臣及び最高裁に聞きますが、手当は報酬に入らないとどこか法律で決めてあるんですか、規則に決めてあるんですか。
○橋本敦君 決めていないんですよ。解釈なんですよね。  解釈だと言うなら最高裁に伺いますが、民間の労働者の問題について、これは東京高裁判決ですけれども、昭和四十八年。会社で労働者に支給する賞与、つまり年末手当等ですが、これは従業員にとっては単なる会社の恩恵あるいは任意に支給され...全文を見る
○橋本敦君 はい、わかりました。  これは言いわけ的答弁だと私は思いますよ。事案がどうであれ、労働の対価として、月給プラス手当、賞与というものはまさに支払いを義務づけられた賃金の一部であるとはっきり言っているんですよ。だから、そういう意味では裁判官に対する特別手当なるものも全体...全文を見る
○橋本敦君 厳密にきちっと調査した上でお答えになるのなら私はそれはそうは言いませんよ。しかし、早く職務につきたい、おくれたくない、自分の仕事を早くしたい、そういうお考えもあるからとか、余裕があるからとか、そんなもの、厳密な調査をしなくて言ったらだめですよ。  逆に、私が聞いてい...全文を見る
○橋本敦君 終わります。
○橋本敦君 私は、日本共産党を代表して、本件両案に対し反対の意見を簡潔に述べたいと思います。  反対の第一の理由は、裁判官の報酬並びに検察官の俸給を人事院勧告に準拠して極めて低額のベースアップに抑え、その上、期末手当などの特別給を年間〇・三カ月引き下げる措置をとり、これによって...全文を見る
11月16日第146回国会 参議院 法務委員会 第3号
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○橋本敦君 今回の成年後見制度等の改正ということにつきましては、高齢化社会への対応という問題、それからさらに、それに見合った具体的な自己決定権の尊重をしながら必要な保護、援助を図るというそういった観点から多くの改善や新しい方向が示されておりますから、私どもとしてはこの法案には賛成...全文を見る
○橋本敦君 民事局長でもあるいは最高裁でも結構ですが、今、大臣がおっしゃった一元的なそういう考え方のいいところも取り入れるということの具体的な対応というのはあるんですか。
○橋本敦君 そこで、そういった観点で具体的な適用ということになりますと、裁判所の判断ということが、これがやっぱり具体的な決め手になってくるわけです。  先ほどからもお話がありましたドイツの世話法の関係でいえば、裁判官は具体的な対応として、医師に医学的な診断を依頼する、それから世...全文を見る
○橋本敦君 では、今おっしゃった運用の面で、最高裁に一定の規則なりあるいは考え方なり、この法案の今後の運用を国民の期待にこたえられる方向でぜひ検討していただきたいということを言っておきたいと思います。  次の問題に移りたいと思います。  任意後見の問題なんですが、今回これが法...全文を見る
○橋本敦君 そこで、法人の問題についてちょっと検討させていただきたいと思うんです。  法案によりますと、法人も成年後見人はもとより任意後見人、後見監督人、これに就任ができる、こうなっております。そこで、受任者である法人と本人との間に利益相反関係があるような場合はどうするか、そう...全文を見る
○橋本敦君 だから、そういう意味では、この利害関係の有無を考慮するという法の規定は、ある意味で言えば裁判所に包括的な権限を委任するということであるわけですね。だから、明確な基準というのはなかなか難しい。  そこらあたり、最高裁としては、どういう姿勢でこの八百四十三条四項の運用を...全文を見る
○橋本敦君 実際に施設で老人の財産を不当に占奪したというようなそういったケースも起こっているという状況があるものですから、国民的な不安と関心というものもこれについてはやっぱりあるんですね。  九六年の関東弁護士会連合会の高齢者の財産管理に関するアンケート調査結果というのがありま...全文を見る
○橋本敦君 そういう面で、こういう意見があったんですが、排除する明文規定を設けるべきだという意見が五十にも上っている。慎重意見、消極意見は五である。  そこで、明文規定としてもう少しここのところをはっきりと規定する工夫がなかったのか。明文規定で厳格に禁止というところまで行かなく...全文を見る
○橋本敦君 時間が来ましたからきょうは最後の質問になるんですが、家庭局長に、あるいは民事局長でも結構ですが、今言ったようなことの具体的担保をするという意味で、法人が後見人あるいは後見監督人に加わる場合は、単独じゃなくて複数にして、お互いにきちっと見合う、事情をよく検討し合うという...全文を見る
○橋本敦君 終わります。
11月18日第146回国会 参議院 法務委員会 第4号
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○橋本敦君 参考人の皆さん、きょうは御多忙のところ、本当にありがとうございました。  最初に、田山参考人にお伺いさせていただきたいと思いますが、田山参考人が日本法律家協会の「法の支配」という雑誌で、「高齢化社会と成年後見制度」という論文をお書きいただいているのも拝見をいたしまし...全文を見る
○橋本敦君 ありがとうございました。  次に、副島参考人にお伺いしたいんですが、先ほど副島参考人も費用の問題が大変大事な問題だという御指摘がございました。言ってみれば、社会的弱者という立場の人でもこの制度が現実的に利用できるようにするにはどうするかということでございますが、この...全文を見る
○橋本敦君 よくわかりました。それで先生が、全日本手をつなぐ育成会、社会福祉法人、ここが出しております「手をつなぐ」という月刊誌にも論文をお書きいただいておるのも資料としていただいて拝見させていただきました。  この中で、先生が、私はどんな重い障害がある人にも人間としての尊厳が...全文を見る
○橋本敦君 大変よくわかりました。  その問題、私も政府に対して、一元論ということで日弁連も言っているその主張の合理性もあるし、実態もそういう立場で積極的な検討、配慮が必要だということで指摘をしましたら、政府の側もそういったことも含めて十分に検討していくんだということで、類型化...全文を見る
○橋本敦君 それでは続きまして、河合参考人に御意見もお伺いしたいと思います。  今回、民法九百六十九条の関係で公正証書遺言の問題が一定の前進をして解決に至りました。ここに来るまでには河合さんを初め皆さん方や、たくさんの皆さんの大変な運動がございました。例えば、東京弁護士会が九八...全文を見る
○橋本敦君 今御指摘のような問題は山田裕明弁護士も具体的に前から指摘をされておる問題で、今回の民法改正を契機に、残された欠格条項の撤廃ということで、今お話がございましたので、私たちもそれを十分検討させていただいて努力したいということを申し上げて、終わりたいと思います。
○橋本敦君 私は、法案の内容に入る前に、形式的な問題ですが、広中俊雄教授が法律時報の七十一巻六号で指摘されております表記の問題について政府の見解をただしておきたいと思うのです。  言うまでもないことですが、我が国の日本民法典は二つの法律によって生み出されたという経緯があります。...全文を見る
○橋本敦君 今回の民法の改正ということになりますと、内容的には法律第九号、民法の第四編、第五編ということにかかわってくるわけです。にもかかわらず、それはいいんだよと、今おっしゃったようなことで。ということは、これはもう政府の内閣法制局も含めた統一見解として今後もこれでいいんだとい...全文を見る
○橋本敦君 いろいろ議論は残るかもしれませんが、その点はそういう意見のようですから、これでおいておきたいと思います。  次に、公費助成の問題についてお尋ねしたいと思います。  きょうも参考人から、今回の法案を実際国民が利用しやすい方向で広まっていく、また広めていく、そういう観...全文を見る
○橋本敦君 その他オーストリア、フランス、スウェーデン、アメリカ等の資料が私の手元にもあるんですが、法務省はここらあたりをお調べになっていらっしゃいませんか。
○橋本敦君 オーストリアでは、成年後見人の費用、報酬、この点は原則は無償ということで、裁判所の裁量によって本人の年収の五%以内ということにされている。そして後見人の選任費用の負担は連邦の立てかえ払い、こうなっております。  フランスでは、裁判費用は無償ですから申し立てについては...全文を見る
○橋本敦君 参考人の御意見にもありましたが、法律扶助制度の拡充も含めて、今大臣がおっしゃる広い視野で、ぜひいいものにするように今後の検討を進めていただきたい、こう思います。  次の問題に移りますが、前回の私の質問の際に、ちょっと正確でなかったということでお答えとの関係で問題があ...全文を見る
○橋本敦君 ありがとうございました。私もそれで正確だと、こう思います。  そこで、これに関連をして、法人と本人との利益相反関係における契約ということでお伺いをしたいと思うわけですが、一つの問題は、民事局長に御答弁いただいたら結構なんですけれども、この対象となる法人に特定性がある...全文を見る
○橋本敦君 結局裁判所の判断ということですが、そうすると、最高裁と今後この運用について、裁判所の中でこういった問題について、判断基準とか適当な判断の問題についての協議とか、それは法務省と最高裁の間でこれから協議がありますか。全然協議なしに、今おっしゃったように裁判所に任す、こうお...全文を見る
○橋本敦君 時間が来ましたので終わります。
11月25日第146回国会 参議院 法務委員会 第6号
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○橋本敦君 日本共産党が提出いたしましたサリン等による人身被害の防止に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案理由及びその内容を御説明いたします。  オウム真理教とその関係者は、地下鉄サリン事件など、サリン等を発散させ不特定多数の人を無差別に殺傷するという、我が国の犯...全文を見る
○橋本敦君 今回の政府案につきましては、オウム対策ということで出されているわけですが、法務大臣も衆議院本会議の十一月五日の答弁で、オウム真理教の現状を念頭に置いて、当面の緊急対策として、破防法の規制そのものとは異なるけれども、破防法を背景に、準拠しながら新たな団体規制制度を設けた...全文を見る
○橋本敦君 参議院地方行政委員会の平成七年四月十九日でも、当時の国家公安委員会野中広務委員長は、この提案理由説明についても、今お話がありましたけれども、最近、サリンと見られる猛毒ガスによって不特定多数の人を無差別に殺傷するという我が国の犯罪史上例を見ない残虐きわまる犯罪が発生し、...全文を見る
○橋本敦君 それで、しかもこのサリン防止法では、第三条では、製造等の禁止ということで、何人も製造あるいは所持、譲り受けをしてはならないということを決めておりますが、同時に第四条では、警察官等は、サリンの疑いがある物質の発散により人の生命または身体の被害が生じており、または生じるお...全文を見る
○橋本敦君 ですから、このサリン防止法自体は、残虐な凶悪犯罪であるサリンという、そのことの製造から発散、そのための施設の利用等を含めて厳重に対処するという措置をとっているわけであります。これらの法律が個人の行為だけを処罰するということなのか、集団で共謀共同正犯と言われる形での意思...全文を見る
○橋本敦君 当然のことですね。しかも、第七サティアンの状況を見ても、個人で、一人あるいは二人でサリンを製造するというようなそんなことはできるわけはないわけですよ。だから、サリン犯罪というのは、本来的に共同でまさに団体的行動として製造し発散する、そういう構図をとってきたことはオウム...全文を見る
○橋本敦君 だからしたがって、私が言うのは、このサリン防止法だけでよいとは言っていませんよ。しかし、このサリン防止法が今言ったような構造と目的とそして態様を持っている、そういう法律が全会一致でできているんですから、今あなたがおっしゃったような予防的措置をさらに深めるということの検...全文を見る
○橋本敦君 そこが話の筋という意味で私と違うところなんです。私も現在のサリン法だけでいいとは言っていませんよ。だから、このサリン法の改正に基づき、暴対法の手続も準用して、あなたがおっしゃるそういった将来の予防的措置をオウム集団に特定して対応ができるような法律を私どもは考えて提案し...全文を見る
○橋本敦君 そうですね。  そこで、対象となる暴力団の指定はどこが行いますか。
○橋本敦君 ですから、オウムに対する対策でも、本来犯罪の予防、防止に責任を負う重大な官庁である警察がその職務を遂行する上で、この暴対法に準じてオウム教団というような凶悪な集団に対しては公安委員会が指定をし、その指定に基づいて警察がこの暴対法の手続に準拠して立ち入りして調査をする、...全文を見る
○橋本敦君 そこが法案をめぐっての重大な論争点であり、議論の大事なところなんですね。  それで、私たちは、団体規制ということを基本とする破防法を使うんじゃなくて、サリンを発散させた凶悪なオウム集団ということに対象を具体的に特定することがまずは一つ大事であることと、そしてその上で...全文を見る
○橋本敦君 だから、破防法による団体規制は、それ自体が乱用の危険も含むし、憲法違反の疑いもあるし、合理性がないということはもう基本的に私たちは言っているんですが、実際にあの凶悪なオウム集団の犯罪に対して、今あなたが答弁されたように、松本サリン事件以降、あの凶悪な地下鉄サリン事件が...全文を見る
○橋本敦君 ですから、基本的に役に立たなかったことはお認めになったとおりですよ。  それだけじゃないんです。きょうの東京新聞を見て私は、これはきょう質問通告をしていないけれども、公安調査庁のあり方ということでお尋ねしなきゃならない、こう思ったんです。  きょうの東京新聞により...全文を見る
○橋本敦君 今の答弁は、この新聞で書いてあるような市民団体に対するそういう調査があったことを認めたということですか、最後の方は。そういう意味ですか。やることもあると言ったでしょう。
○橋本敦君 認めるか認めないかです、この記事を。
○橋本敦君 一九九六年度の内部文書で、調査指示項目に今私が指摘したような日本ペンクラブや日本ジャーナリスト会議やあるいは市民の原発オンブズマン運動、こういったものが調査対象になっていたというように報道されているこの事実については、内部の問題も含めてお答えできませんとさっき答弁され...全文を見る
○橋本敦君 なぜ答弁しないのですか。国会が、国政調査権に基づいて議員が聞いているんですよ。重大な国民の権利と憲法にかかわる問題でしょう。内部の文書でこういう文書をつくったことがないと言うのかあると言うのか、それも含めて答えないというのは答弁拒否ですよ。そんなことは許されない。はっ...全文を見る
○橋本敦君 時間が来ましたから、残念ながらこれ以上質問ができないんですが、はっきりとこういう文書はないということを否定されなかった、しかも私の質問にはまともに答えず答弁を拒否された。この事実は重大ですから、今後ともこの問題について、私は承知できません、追及していく、そういうことを...全文を見る
11月30日第146回国会 参議院 法務委員会 第7号
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○橋本敦君 きょうは、参考人の皆さん、御多忙中ありがとうございました。  最初に、武井先生に御意見を伺いたいと思うんですが、坂本さんの事件以来、今日までオウムの不法な数々の凶悪な事案と対決しながら御奮闘いただきました貴重な経験を踏まえての御意見ありがとうございました。  まず...全文を見る
○橋本敦君 一方、公安調査庁の方は、この委員会でも長官が答弁をしているんですが、オウムは危険な団体であるという認識を持っている、オウムに対して危険な団体として対応することになったのは地下鉄サリン事件が起こされた後であったということを率直に言っているわけですね。  そういう意味で...全文を見る
○橋本敦君 次に、浅野先生にお伺いしたいと思うんですが、浅野先生も武井先生もまた三島先生も、破防法を下敷きにしておる本件の団体規制については、破防法以上に違憲性が広がり危険であるという趣旨の御指摘があったというように理解いたします。  政府の方は、法務大臣が答弁をいたしまして、...全文を見る
○橋本敦君 ありがとうございました。
12月02日第146回国会 参議院 法務委員会 第8号
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○橋本敦君 昨日、オウムが記者会見をいたしまして、サリンなど一連の事件について関与を認めたということは、そして同時に謝罪、被害補償も表明したということは、一定の国民世論にも反映される方向として重要な一つの問題であったと思うんです。しかし、それが果たしてどうなのかという問題が残りま...全文を見る
○橋本敦君 今後とも国民の立場で厳しく検討していく必要があると、そういう点については私どもも見守っていかなくちゃならぬというように思っています。  同時に、今私がお話ししたように、このことが一つの契機になって本当に反省をし謝罪をし賠償を具体的にやるなら、それはそれとして評価をし...全文を見る
○橋本敦君 そこで問題が次に出てくるわけですが、衆議院においては、「例えばサリンを使用するなどして、」と文言の修正も行われました。また、十年以前に無差別大量殺人行為をやったという、それは除外するということも行われました。このような修正によっても、今大臣御答弁のとおり、政府案、法案...全文を見る
○橋本敦君 私どもの案にもお触れになりましたが、私どもの法案はもう過去にサリン等を発散させて大量無差別殺人行為を行った団体というように規定しておりますので、現実的以上に法律的にも明確だという考えを持っておりますので、その点の御意見の相違はございますけれどもね。  だから、基本的...全文を見る
○橋本敦君 いろいろ努力なさったことは多としておるわけでございまして、そういう立場からお尋ねしておりますので、御理解をいただきたいと思うんです。  そこで、なぜこの問題に私が質問の重点を置くかというと、かねてから破防法それ自体が団体規制として民主的な団体の行動に対する権力の調査...全文を見る
○橋本敦君 規制処分になりますと、これは破防法との関係では、公安調査庁並びに規制処分ということで、一層その権限が破防法以上に広範に拡大されたというのも事実ですね。
○橋本敦君 そこで、今官房長がおっしゃったもともとの破防法の解散指定処分との関係でいきますと、もともとの破防法で解散指定はできるわけです。今回の規制法の関係でいえば、その解散処分をするに当たって、今回の法案による調査あるいは規制処分ということとの関係はどうなりますか。
○橋本敦君 本法による調査あるいは規制処分という状況を、解散指定処分ということの中で証拠として、あるいは理由として、事実として援用されるということは法律的にあって差し支えないというお考えですか。それはそうでしょう。
○橋本敦君 今指摘しましたように、私は、団体規制の解散という重大な憲法上の問題にかかわることにも本法案は関連するという意味で、憲法上の検討ということは極めて大事だと、こう思うんですね。  第四条第一項で、この法案については「無差別大量殺人行為」、これについて、「実行に着手してこ...全文を見る
○橋本敦君 地下鉄サリン事件はもう既遂で終わっているわけですから、「遂げないもの」という未遂を入れるということについても乱用の危険性が完璧に排除されたものではないというふうに私は考えざるを得ないんです。  さらに、最後の質問ですけれども、第五条の関係でいいますと、綱領の問題まで...全文を見る
○橋本敦君 では終わりますが、憲法上の原則である明白現実の危険性、この問題についてもこの点は重大な疑義があるという憲法上の問題を指摘して、質問を終わります。
○橋本敦君 今の御質問についてお答えをいたしますが、御指摘のとおり、我が党案は政府案に対する対案として提出をさせていただいたものであります。  破防法を援用する政府案に対しまして、日本共産党案は、現在のオウム集団の状況に照らし、関係住民の要望にもこたえるオウム対策としては、九五...全文を見る
○橋本敦君 団体規制という点からという御指摘がございましたが、私どもの案は、提案理由説明でも申し上げましたように、団体規制そのものが破防法で言うような目的ではなくて、私どもとしては、団体の危険な行動を具体的に防止し、そしてそれを規制するという行為に着目をして暴対法の適用を準用して...全文を見る
○橋本敦君 簡単に答えることが難しい御質問をたくさんいただいたんですが、まず第一の破防法を嫌いだと、こうおっしゃいますが、好き嫌いじゃなくて、破防法自体を私どもは憲法違反の法だ、法体系だ、こう考えておりますから、オウムに対する規制あるいは犯罪防止という点でも、破防法を使わないで住...全文を見る
○橋本敦君 先ほど公安調査庁長官から答弁があった問題については、私は断固たる抗議を申し上げておきたいと思うし、そのこと自体が破防法の明白な憲法違反性を示しておる。今日、我が党がとっている国会及び国民の中で広く民主的な運動を通じ、国民の選挙で示された意思を通じて政治の変革を求めてい...全文を見る
○橋本敦君 もう既にきっちりとしておるわけでございまして、現実に現在でも破防法の指定団体としているというそのこと自体が私は速やかに撤回をされるべきそういう問題なので、私の方の問題ではない。  私の方としては、今委員御指摘のように国会及び国民の中に公然と広く活動して、比例代表選挙...全文を見る
○橋本敦君 私は、特定破産法人の破産財団に属すべき財産の回復に関する特別措置法案に対し、日本共産党を代表いたしまして、修正の動議を提出いたします。  その内容はお手元に配付されております案文のとおりでございます。  これよりその趣旨について御説明いたします。  修正の趣旨は...全文を見る
○橋本敦君 私は、日本共産党を代表して、衆議院から修正の上送付された、無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律案に反対、日本共産党提出の特定破産法人の破産財団に属すべき財産の回復に関する特別措置法案に対する修正案に賛成、社会民主党提出の修正案に賛成、並びに特定破産法人の破...全文を見る
12月10日第146回国会 参議院 法務委員会 第10号
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○橋本敦君 提案者の諸先生、御苦労さまでございます。  ここ数年の経済状況というのは大変深刻でございますから、中小零細企業の倒産あるいは自己破産の申し立てが急増しておりまして、昨年の自己破産の申し立ては十万人を超えるという状況、過去最高でございます。また、支払い困難になっている...全文を見る
○橋本敦君 次に論を進めたいと思うんですが、この第七条で、先ほども議論になりましたけれども、「特定調停が終了するまでの間、担保を立てさせて、又は立てさせないで、」「民事執行の手続の停止を命ずることができる。」という非常に大事な条項がございます。これは「特定調停に係る事件の係属する...全文を見る
○橋本敦君 調停委員会の直接の権限ではないということですね。  そこで、もう一つの問題は、第十四条でございますが、第十四条では、今度は「調停委員会は、特定調停のために必要があると認めるときは、官庁、公署その他適当であると認める者に対し、意見を求めることができる。」と、こうあるわ...全文を見る
○橋本敦君 そういう答弁なんですが、租税債権について税務署に遠慮なさらないで、調停委員会としては、調停を成立させるために妥当な解決を図る上で、租税債権の国の行使についても一定の意見を言う、そういうことで理解をしてくれるならば、円満な解決方法について協力を求める、そういう姿勢でやっ...全文を見る
○橋本敦君 これ以上議論しても、同じことをぐるぐる回りになるでしょうから。  しかし、期待としては、私はやっぱり税務署に協力してもらう必要があるときは、調停委員会は十四条の規定で、遠慮なく意見を言うことができるというように解して運用してもらいたいです。  同じ十四条で、労働組...全文を見る
○橋本敦君 裁判所にお伺いいたします。  現在、調停ということで多くの事件が係属して、大変裁判所も御苦労なさっておりまして、私も調べてみますと、現状では調停係の職員は年休もなかなかとれないというぐらい事件が急増している。そしてまた、お昼休みも十分とれないという状況と聞いておりま...全文を見る
○橋本敦君 今の人的、物的の充実ということで、予算を含めて積極的に予算要求も出してやりなさいよと、こう言っているんだけれども、そこのところのお答えがないんだけれども、どうなんですか。今のままでのやりくりじゃ無理でしょう。
○橋本敦君 終わります。
12月13日第146回国会 参議院 法務委員会 第11号
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○橋本敦君 今回の民事再生法案が出てまいりまして、今、全国的に大企業を中心に大変なリストラで、多くの労働者が解雇あるいはさまざまな不利益を受けて社会的問題になっております。  こういう中で、今度の民事再生法がそういう企業のリストラをどんどん進めるということに使われ、労働者の権利...全文を見る
○橋本敦君 具体的には、二十五条を見てみますと、裁判所がこの再生手続開始の申し立てを棄却する、棄却しなければならない場合の一つとして、「不当な目的で再生手続開始の申立てがされたとき、」という規定がございますね。この「不当な目的で」ということの中には、当然、労働組合を嫌悪しあるいは...全文を見る
○橋本敦君 それは裁判所が判断するわけですが、そういう不当な、不当労働行為的目的でなされたということを裁判所はどういう機会にどういう方法で審判、判断の対象になり得る規定になっていますか。
○橋本敦君 その職権調査というのは何条で規定されていますか。
○橋本敦君 したがって、裁判所はその職権調査に当たって八条の規定により労働組合に意見を聴するという手続をとることは、これはこの規定から可能だということですね。
○橋本敦君 そこで私は、一つの提案ですが、そこまでおっしゃるならば、二十一条の再生手続の開始について労働組合の意見を聞く、労働組合に通知しその意見を聞くというようにしてよかったのではないか。私どもはそうすべきだということで修正案を用意しておりますけれども、今の御答弁を法的に保障す...全文を見る
○橋本敦君 それは、先ほど民事局長が答弁された労働組合の意見の尊重という点からいえば、法的にそうしておいて一向に差し支えないと思いますよ。  そこは意見が違いますから、次に進みますけれども、労働組合に対して再生計画で人員整理を基本的に内容とするいわゆるリストラ、これを再生計画の...全文を見る
○橋本敦君 今の御答弁は非常に大事であって、一方的に再生債務者つまり企業の側が労働組合との協議なしに人員整理計画を再生計画案で出すというわけにいかないという筋があるということですね。  そこで私はもう一つ御意見として伺いたいんですが、そういう状況ですから、再生計画、これを作成す...全文を見る
○橋本敦君 しかし、百六十八条あるいは百七十四条で、再生計画案について、あるいは認可について、労働組合に対して通知し意見を聞く、こういう手続がありますね。だから、そこで意見を聞くというのは、今局長がおっしゃったように、労働者の権利保全、労働組合の地位保全ということもありますが、再...全文を見る
○橋本敦君 そういう意味で手続上も法律上も重要な意味を持つわけですから、労働組合が意見を言った場合には裁判所は誠実にそれを尊重するという立場で御検討願うのが法の趣旨に沿うことだと私は思いますが、法務大臣、いかがでしょうか。
○橋本敦君 そこで民事局長、ちょっと法的な問題で百七十四条についてお聞きをするんですが、第一項で、裁判所は次の場合を除き再生計画認可の決定をする、こうございますね。次の場合というのは次項ですから、2に書いてございます。それで、労働組合の意見を聞くというのは、「再生計画案を認可すべ...全文を見る
○橋本敦君 第一項があるからといって決して無視はされないという御答弁だというように理解をいたします。それでよろしいですね。
○橋本敦君 では、次は営業譲渡問題に移りますが、四十二条、営業譲渡ですね、これで衆議院の方で修正がなされました。この修正は、四十二条の再生手続の中で営業譲渡ということによって労働者、労働組合の権利や地位が大変大きく重大な侵害を受けるというようなことがあってはならないということも含...全文を見る
○橋本敦君 したがって、労働組合を嫌悪し労働者の解雇をしたいということの意図が明々白々だというような場合には、これはだめだよというように解釈して裁判所は判断されるというように理解できるわけですね。
○橋本敦君 もう一つ問題なのは四十三条なんですが、四十二条と違って四十三条での営業譲渡ですね、この場合には裁判所が労働組合などの意見聴取の規定がないんですが、これは統一的に四十三条でも当然意見聴取をしていいはずだ、こう思うんですがいかがですか。
○橋本敦君 したがって、労働組合の意見を聞かなくてもよいとまで読む必要はない、こういうことですね。
○橋本敦君 そこで、今回の手続では、労働組合に対してあるいは労働者に対して、再生計画案について、あるいは営業譲渡に関する許可に当たって、あるいは財産状況報告集会における意見について意見を陳述する機会を認めるとか、そういう規定が置かれました。これは私は結構なことだと思います。また、...全文を見る
○橋本敦君 だから、基本的に民事局長としては、こういった再生を労使が協力しながら進め、あるいは労働者が権利を保全し自分の立場を守る上でもそういういろんな機会を使って情報開示を要求できる、また要求していいんだ、こういうように解釈していいわけでしょう。  そこで、もう一つの問題は、...全文を見る
○橋本敦君 一般論ということになりましたが、一般論で言うなら労働判例のやっぱり成果と傾向というものをとらまえておく必要がありますね。  例えば、一九五〇年七月六日の東京地裁判決、これは済生会中央病院事件ですが、「正当の事由なくして特定人の承継を拒否し得ないと解しなければならない...全文を見る
○橋本敦君 あなたの御答弁は、法の運用について裁判官、裁判所にも十分立法意図として、立法趣旨として尊重してもらう必要があると思いますので念のために聞いておいた、こういうことです。  それで、もう時間がありませんから、最後に、労働債権の問題をたくさん用意したんですが、竹村先生、魚...全文を見る
○橋本敦君 よろしくお願いします。  終わります。
○橋本敦君 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題になりました民事再生法案について、日本共産党の修正案の趣旨説明をいたします。  修正案はお手元に配付してありますので、案文の朗読は省略いたします。  今日、不況倒産の激増と大企業のリストラにより、下請・地域中小企業や労働者に...全文を見る
○橋本敦君 まず、大臣から説明されました法案提案理由説明の文言について一言確認をしておきたいんですが、「この法律案は、最近における高度情報化社会の進展やこれに対応した行政サービスの質的向上の要請にかんがみ、」と、こうあります。高度情報化社会の進展というのはこれはもうだれが見てもよ...全文を見る
○橋本敦君 局長、ちょっと私、解せないんですけれども、間違いが起こるというのは私は余り経験したことがないんですけれども、今おっしゃった間違いが起こるというのは、具体的にどういうケースなんですかね。
○橋本敦君 なるほど、わかりました。コンピューター化によってそこはもうそのものが正確に反映される、こういう趣旨ですと。理解できるわけです。  そこで、その登記情報ですが、それを簡易かつ迅速な利用を図るというのは、コンピューター化によって確かに簡易、迅速になるでしょう。それはよく...全文を見る
○橋本敦君 趣旨はわかりました。  そこで、その監督の問題ですけれども、役員の選任について、指定法人の役員の選任、解任は、第十条によりますと、法務大臣の認可を受けなければならない、こうあります。現在、例えば民事法務協会は、役員の選任、解任はこういう関係はあるんですか、ないんです...全文を見る
○橋本敦君 ありませんね。ですから、私は、これは指定法人に指定するということでは非常に強力な法務省の監督権限の行使だと思うんですが、特に認可をしないという欠格条項、要件というのはどういうものなのか、内部規則か考え方か、あれば教えていただけますか。
○橋本敦君 イロハだけでは私わからぬのですが、イロハ、具体的にどういうことですか。
○橋本敦君 御丁寧な御説明をいただいてよくわかりました。  だから、決して社会的、法律的に見て過重な要件を付加しているということでないということで私も理解できました。  そこで、監督の問題なんですが、当該業務に関して法務大臣は監督上必要な命令をすることができると。登記業務の委...全文を見る
○橋本敦君 今のお話を伺いますと、利用する国民の側から見て不当な負担が加重されるとか間違いが起こるとかないようにしたいという趣旨に理解できるんですね。  そこで、今お話があった料金の問題ですが、この料金の設定、それについて指定法人はどれぐらいの権限があるのか、法務省との監督上の...全文を見る
○橋本敦君 それで、一情報当たり大体五百円から千円かということが言われておるんですが、そういう見当で考えておられるんですか。
○橋本敦君 それで、今のところ民事法務協会に指定法人として指定するという方向でいっているというのは私もそれは理解をしております。それは結構だと思うんですが、コンピューター化が進むことによって、指定法人として指定を受けた協会自身が経済的にこの料金によって厳しいから人員整理やらなきゃ...全文を見る
○橋本敦君 今おっしゃった支援というのは、不当な人員削減その他が起こらないように円滑な業務遂行ということで前向きにという意味なんですか、首切りを支援するという意味ですか。
○橋本敦君 最後に一点だけお伺いしますが、料金の支払いですけれども、法人は銀行口座引き落とし、こうありますが、個人の場合は、個人はクレジット、こうありますね。個人の場合も銀行引き落としでいいんじゃないかという意見もあるんですが、そこはどうお考えですか。
○橋本敦君 わかりました。終わります。