不破哲三

ふわてつぞう



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不破哲三の1976年の発言一覧

開催日 会議名 発言
01月30日第77回国会 衆議院 予算委員会 第3号
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○不破委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して、三木総理を初め関係閣僚に、特に経済と国民生活に関する諸問題、それからまた、政府の政治姿勢に関する問題について質問をしたいと思います。  まず最初に、経済と国民生活に関する問題でありますが、この質問に入る前に、総理に一言御要望した...全文を見る
○不破委員 抽象的な方向づけのお答えでしたが、やはり政治の問題は具体的であると思うのです。ですから、具体的な幾つかの問題を指摘して御質問したいと思うのですが、たとえば税金の問題です。高度成長時代につくられた日本の税金が、租税特別措置法とかあるいは法人税法の準備金や引当金の扱いとか...全文を見る
○不破委員 いま大蔵大臣が四十六年、四十七年、四十八年の数字を出されましたが、いまの発表でも明らかなように、資本金百億円以上の巨大企業の場合には平均よりも低い。それから、四十八年度の場合について言いますと、資本金一億円以下の中小企業の場合よりも低い。つまり、大企業にいくほど税率が...全文を見る
○不破委員 同時に、今度政府が実行されようとしている会社臨時特別税の延長をやらないことですね。これによる減収分は幾らぐらいになりますか。
○不破委員 時間の節約のためにちょっとコメントしますと、さっき平年度と言いましたが、初年度はたしか百五十億円。今度の増収ですね。つまり租税特別措置法で増収する分は、今年度は百五十億円。それから会社臨時特別税をやめることで、かなりいま控え目な計算だと思ったのですが、減収になる分が八...全文を見る
○不破委員 長い答弁の割りには内容のないお答えでしたが、そういう答弁はできるだけ節約されるように今後ともお願いをしたいと思います。  そして、一番避けられたのは、大企業本位の税制にメスを入れるかどうかという点について明確な回答がなかった。白紙が回答でしょうが。これが今後の最大の...全文を見る
○不破委員 どうも三木内閣は、明確な答えを回避するという点では総理のもとにみんな非常に意思統一をされているようで、この問題でも求めた答えは得られませんでしたが、行動が事を証明している。つまり、物価問題は解決済みだというようなことを前提にしているもとに立って、今度の大幅な公共料金の...全文を見る
○不破委員 では念を押して聞きますが、その一ルートは三全総で決められると言われておりますね。そうすると、三全総はたしか昭和六十年までの計画ですね。一ルートが決まったら、三全総の期間にほかのルートに、夢に取りかかるということはない。二十年、三十年先と言われましたが、少なくとも三全総...全文を見る
○不破委員 そうすると、三全総の間には地域開発橋以外は一ルート以外はつくらない、そういうことですね。
○不破委員 そうするときわめて奇妙なことが起きるわけですね。たとえば、昨年十二月に大三島橋というのが認可をされました。この橋は二つの島をつなぐ橋であります。一つの島が一万三千人の人口、一つの島が一万人の人口です。ここに、行く行くは二万台の自動車が通る橋をかけるわけであります。合わ...全文を見る
○不破委員 大三島やその島の人たちの注文から言えば、お互いの島の間に二万台自動車の通れる橋がつくられても事態の改善には余りならないわけです。水が欲しいというのですが、お互いつなげても水は供給できないわけですから。四国とつながってこそ、これは初めて地域開発に役立つ。ところが、地域開...全文を見る
○不破委員 そうではないのです。将来全ルートになる夢を金丸長官はお持ちだと言った。それならば、それの一部を着工するならば、その全ルートを通ったときにルートの先でも公害が起きないか、環境破壊にならないかどうか、そこまで審議して初めて個々の橋の着工もできるはずだと言うわけです。ここに...全文を見る
○不破委員 三木さんは、総理は、かつて環境庁長官の時代に、まだいまから二年半ほど前でありますが、環境汚染、自然破壊という人間の自殺行為について、絶対に許されないことだという演説を各地でやられております。その、前の環境庁長官の、こういうことを日本と世界に公約された長官のもとでこうい...全文を見る
○不破委員 三木さんが御存じかということは、三木さん以外には答えられないはずであります。——ちょっと委員長、三木さんが御存じかという質問なんですから、環境庁長官が三木さんが知っているかどうか、何で答えられるのですか。それはやめてください。別に質問以外のことに答える必要はない。三木...全文を見る
○不破委員 答弁はそれで十分です。
○不破委員 初めて質問に対する正確な答弁が得られました。私が知っているかというのに対して、どうもいま初めてごらんのようであります。  ところが、この「本四連絡橋計画に対する景観調査報告書」、この結論は何かといいますと、「全般的に言うなら本四連絡橋の背定は、自然景観を基調とする国...全文を見る
○不破委員 三木さんは、環境庁というものの職分をよくのみ込んでおられないのじゃないか。つまり、環境庁は開発の推進者ではないわけであります。開発側が環境庁に、この開発が環境上許されるかどうかということの協議を求めている。そのときに、その協議の衝に当たる環境庁の長官が、こういう重大な...全文を見る
○不破委員 瀬戸内海というのは、一つの政府の財産ではないはずであります。ましてや、その地域に関連のある特定の政治家の資産でもないはずであります。それからまた、その周辺の関係地域だけのものでもないわけであります。瀬戸内海の自然公園、国立公園というものは、日本の国民の財産であります。...全文を見る
○不破委員 エネルギーの日給率は一九七三年、昭和四十八年の数字で政府の統計でも一〇%。九〇%が海外依存であります。こういう国は世界にはないわけですね。そして実際にエネルギー危機が言われているときに、一たん供給面で波乱が起きたら、この状態でどんなことになるか、はだが寒くなるというの...全文を見る
○不破委員 私が聞いたのは、エネルギーとしての石炭の将来性について、十五年前の自民党政府の認識といまの状態は変わってきているのじゃないかということを伺ったのですが、どうも通産大臣は数字の枠内でしか御承知ないようなので、私の方から若干のコメントをさせていただきます。  これは世界...全文を見る
○不破委員 私は、日本における原子力開発は、いまの河本さんの報告にもありますように、新しい段階に入っていると思うのです。つまり、いまは数百万キロワット単位ですが、九年後には四千九百万キロワットといういわば高度成長計画が進められている。この四千九百万キロワット体制というのは、安全の...全文を見る
○不破委員 いまの原子炉安全審査委員、それから調査委員の方はたしか非常勤のはずであります。つまり大学に勤めていたり研究所に勤めていたり、仕事があるときにお願いをする、非常勤の委員ですね、たしか。そして専門にこれに当たっているスタッフはいま伺ったように二十名そこそこ。この点で、こう...全文を見る
○不破委員 いまのような紋切り型の政府答弁では日本の国民の安全を守れないところに問題があるのですよ。この大山委員会の報告は、そういう連絡があることを十分専門家は承知しながら、連絡程度では片がつきませんよ、連絡程度では「むつ」のようなことが起こりますよ、ということを警告しているわけ...全文を見る
○不破委員 いま世界で経済用のあるいは商業用の再処理工場で動いているところがありますか。
○不破委員 ここに問題があるんです。つまり、経済用の再処理工場は、各国がかかってみたけれども、失敗したりいろいろ問題があって、現在世界じゅうどこでも動いていないんです。イギリスのBNFLと言いましたが、これは六九年から動き出して、七三年九月に予期しない大事故を起こしていまだにスト...全文を見る
○不破委員 そこに私は非常にやはり問題があると思うのです。実はこの輸送はこれから始まるわけじゃなしに、敦賀とか福島とかからばすでにイギリスに向かって、敦賀、福島だけでも過去に六回輸送されています。すでにこの物を船で運ぶ計画が進んでいるのです。ところが、これは運輸省の研究でも明らか...全文を見る
○不破委員 確かに多くの問題、国際共通の問題がありますが、政府が出した資料でも、一元的な安全管理体制を持たないで事に当たっているのは日本だけであります。そこが問題です。その体制を整備するまでは、私は、このままの計画に沿って事態を進めることは非常な危険が伴う、これが私の提案でありま...全文を見る
○不破委員 午前に引き続き質問をいたしますが、次の問題としては、衆議院の本会議で民社党の春日議員から提起されたわが党の宮本委員長に関連した問題について、政府に政治姿勢の問題として質問したいと思います。と申しますのは、ここで提起された問題、つまり春日議員の質問とそれに対する政府を代...全文を見る
○不破委員 どうも答弁自体が決着がついていないようなわかりにくい答弁だったのですが、つまり復権という問題、法的には解決されている、ただそれの経過とか解釈とかについては政治的な議論があるというふうに理解をします。大体それでいいですね。——うなずいておられるから大体そういう解釈だと思...全文を見る
○不破委員 ちょっと大事な問題であります。日本の現状に即さない、戦前の状態には即していたとお考えですか。
○不破委員 きわめて重大な発言です。戦前の状態では状態に即していたわけですか。即さなくなったのは戦後だけですか。明確にもう一遍お答え願います。
○不破委員 戦前これがどうであったかということに関して、現在の時点でも総理として価値評価はできない、いいとも悪いとも言えない、そういうことですね。
○不破委員 これはきわめて重大な問題ですが、後の問題にかかわり合いますので、もう一度後で取り上げたいと思います。  そして、この治安維持法を遂行する手段としてつくられたのがいわゆる特高警察であります。先ほど挙げました多くの、岩田義道や小林多喜二や野呂栄太郎というわが党の幹部で経...全文を見る
○不破委員 その問題は後でやりますから。最後にまた戻りますから……。
○不破委員 いまの問題です。
○不破委員 その話にはまた戻りますから……。
○不破委員 特高警察が解体されたことをどう思うかという……。
○不破委員 戦後の出発点における特高警察の解体、治安維持法の廃止は日本の戦後史にとってきわめて重大な問題であったわけであります。それについて十分承知していないから明確な答えができないという人が民主主義国家をもって名とする日本の法務大臣をしているということについて、私はこれはきわめ...全文を見る
○不破委員 私を指したのでしょう。
○不破委員 そんなでたらめ言いなさんな。
○不破委員 じゃ伺います。話を進めます。  この特高警察が、日本共産党や民主主義の団体を弾圧するためにスパイを広範に用いていたということはこれまた明白な事実であります。しかもこのスパイは、最初の段階は党内の内情の調査、これが主でありましたが、特に共産党が大きな一定の力を持つよう...全文を見る
○不破委員 委員長はこの問題になると交通整理に熱心ですが、質問に的確に答えるという方向で交通整理をしてもらいたい。これを要望します。
○不破委員 稻葉法務大臣は、あれは判決にあるから判決が法的に覆らない限りはそういうことを繰り返すんだということを言いました。そこに非常に大きな問題がある。連続性の問題を私言いましたが、戦前の治安維持法下の裁判の判決を、それがほかの判決で覆らない限り絶対正しい法の到達点なんだと考え...全文を見る
○不破委員 私がいま裁判の問題で言ったことは、全部法廷の記録にあることであります。この隣家の人の証言も、それからまた反対尋問を拒否されたことも、それからまた治安維持法の被告に関しては控訴審を抜かれていることも、これは法律にあることでありますが、全部客観的なことであります。そしてい...全文を見る
○不破委員 あれが不正義の侵略戦争であったということは認められるのですか。
○不破委員 しかし、侵略戦争であったと認めることは回避されるわけですね。
○不破委員 これだけ、三回聞いても侵略戦争あるいは不正義の戦争という断定だけは避けられる。ここに私は、三木内閣の政治的な性格が出ていると思うのです。このことを田中前総理に三年前に聞いたときにも、これは歴史の判定を待つ問題で、私としては言えないと言いました。ところが、あの日本とドイ...全文を見る
○不破委員 そこに問題があるのです。つまり、この当時の復権過程というのは、これは連合軍がポツダム宣言に基づいて政治犯の釈放命令を出した。ところが、それを日本の支配体制の側がこなすときに、いろいろな妨害をするわけであります。たとえば、もう戦争が終わって十月に向かいました。その前に、...全文を見る
○不破委員 最後の文章には、その判決を否定する意味で、この判決は「言渡ヲ受ケザリシモノト看做ス」という結論が出されて、治安維持法下の裁判そのものが否定されているわけであります。ここに大きな原点にかかわる政治の問題があることを申し上げて、私は質問を終わることにいたします。(拍手)