井上哲士

いのうえさとし

比例代表選出
日本共産党
当選回数4回

井上哲士の2001年の発言一覧

開催日 会議名 発言
10月25日第153回国会 参議院 法務委員会 第2号
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○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  まず、民法改正について質問をいたします。  大臣所信ではこの問題に一言も触れられておりませんで、閣法も提出をされておりません。初めて選択的夫婦別姓が多数派になったという世論調査を受けて、大臣、今国会の閣法提出への見通しを述べられた報...全文を見る
○井上哲士君 反対の皆さんの主な理由には、議論が不十分で、国民の過半数が反対しているというのがありましたけれども、これは世論調査でも覆されているわけでありますし、五年前に別姓反対の意見書を上げました千葉県議会は、この七月に逆の賛成の意見書を上げているわけです。もう一つの大きな反対...全文を見る
○井上哲士君 次の問題ですが、今、本当に失業率が大変な事態です。その上に、今、空前の人減らしやリストラのあらしが吹き荒れております。  最近のリストラの特徴の一つは、買収や合併、営業譲渡、会社分割、こういう会社組織の変更に伴って、解雇や転籍、出向、労働条件の引き下げ、こういうも...全文を見る
○井上哲士君 労働者保護の観点だと御説明がありました。  この事前協議については、分割の前提として必要な手続であって、これがやられない、または実質やられないに等しいような場合は分割自身が無効になる可能性もある、このことを確認してよろしいですか。
○井上哲士君 事前協議については、労働者保護からそういう位置づけがされております。当委員会でも、その制度の周知を徹底することという附帯決議もつけられました。  ところが、実際は、この会社分割という制度はまだ十分に知られておりませんし、関係する労働者の皆さんが、話を聞いてびっくり...全文を見る
○井上哲士君 監督署でもそれがされるというふうに確認をしておきます。  ただ、周知すればそれでよいというものではないと思うんですね。当然、労働者保護というその法の趣旨どおりに運用がされているのか、それを見ていくことが必要だと思うんです。  そこで、そういう会社分割制度を利用し...全文を見る
○井上哲士君 制度として報告がなくても、やはり労働者の保護という観点からいろんな形で実態をやっぱり把握していただく必要があると思うんです。  それで、実際にどんな問題が起きているのかという点で、滋賀県にあります日本IBMの野洲工場の件についてお聞きをいたします。  分割した会...全文を見る
○井上哲士君 十二日が計画書の作成で、八日から始まったわけですが、今ありましたように九、十は土日でしたので実質二日間しかなかったというのが実態です。  さらに、七条で労働者の理解と協力を得るように努めるという旨が定められています。  日本IBMの場合は、過半数を組織する労働組...全文を見る
○井上哲士君 一般論と言われましたけれども、やはり職場がいろいろ変わるということは、労働者にとってもその家族にとっても大変大きな問題なわけですね。それが、二日間ということがここで言われている望ましいことなのかということを重ねて、どうでしょうか。
○井上哲士君 ここは厚生労働省として、労働者の保護ということでこの法案がつくられているわけですから、その立場でやはり明確な方向を出していただく必要があると思うんです。  結局、十分な協議が行われていないというもとでいろんな不満や不安もあります。例えば、協議の場で、会社は確かに分...全文を見る
○井上哲士君 禁止はないということで確認をいたしました。  いずれにしましても、本当に労働者の権利を守っていくということが今、厳しいこの雇用情勢の中で強く求められていると思います。その点で、厚生労働省にその立場でやっていただきたいという問題と、今後この会社分割に伴う労働者の権利...全文を見る
○井上哲士君 質問を終わります。
11月01日第153回国会 参議院 法務委員会 第4号
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○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  近づきましたワールドカップ成功に大変期待の声が広がっておりますし、そのためにもフーリガンの対策は大変重要です。同時に、過剰な警備などでスポーツ観戦自体に支障が出るということはあってはならないと思うんです。  オランダとベルギーの共催...全文を見る
○井上哲士君 大変懸念の声が出ていますのは、こういうフーリガンの対策と国際会議でのさまざまな表現活動が同列になっている問題です。  スポーツ観戦と相入れない暴力や妨害行為をきちんと取り締まることは必要です。それから、国際会議そのものを暴力的に破壊するようなやり方、これも許しては...全文を見る
○井上哲士君 リストをそのままうのみにするんではなくて、それぞれについて日本としてのいわば調査判断をするということでよろしいんでしょうか。
○井上哲士君 国際会議などにグループで入国をしてくる場合がありますが、例えばその中の一人にこれに該当する外国人がいた場合に、そのグループの他の外国人にまで拒否が及ぶというような、こういう心配はありませんね。
○井上哲士君 国際会議と前後しましていろんな市民団体や労働組合などが外国人を招いていろんな集会や会議などを行う場合も大変多いわけですね。こうした場合にも広げて適用されますと、いろんな市民団体や労働組合の認められた表現や集会、結社の自由などにもかかわってくるかと思うんです。こういう...全文を見る
○井上哲士君 さまざまなやはり国際会議などが今後も開かれると思います。NGOなどのさまざまな表現活動などの規制にならないようにぜひきちんとした運用をお願いしたい。その辺で大臣の所見をお願いいたします。
○井上哲士君 次に、強制退去事由の強化の問題について質問をいたします。  ワールドカップや国際会議に関する短期滞在資格を有する外国人への問題です。  法案では、例えば「人を脅迫し、」と、そのおそれがあるということがあります。これは具体的にはどういうことなんでしょうか。例えば、...全文を見る
○井上哲士君 上陸規制とは違いまして、この強制退去の場合は過去にフーリガン行為をしたという条件がないわけですね。先ほどありましたように、刑事手続が先に行われるということですから、実際には不起訴になって釈放された人が入管に回ってくるということになると思うんです。  過去の犯歴もな...全文を見る
○井上哲士君 人道に配慮したという点でいいますと、例えば警察の取り調べですと、通訳がつき、そして弁護士との連絡がとれるというのは、いろんな言葉のメモも用意してちゃんと示すということをお聞きしました。この強制退去の手続に当たっても、もちろん通訳もつけますし、希望すれば弁護士との連絡...全文を見る
○井上哲士君 弁護士との連絡という点では、きちっと明示するというのはどうでしょうか。
○井上哲士君 きちんとそれを相手に教えるということが大切なので、それは強く求めておきます。  いずれにしましても、先ほどの上陸拒否でもそうですが、この強制退去についても、国際会議に対するいろんなアピールで使われる場合にはいろんな問題があると思うんですね。過剰な警備とデモ隊との間...全文を見る
○井上哲士君 次に、外国人犯罪対策に関してですが、これはやはり、特に重視をすべきなのは、いわゆる蛇頭であるとか暴力団と結びついたようなブローカー対策などだと思うんです。  こういう集団のリストなどをつかんで関係諸外国などとの連携も強めながら取り締まりをすべきだと思うんですが、こ...全文を見る
○井上哲士君 やはり、これが一番の基本だと思うんですね。  今回の法案では、強制退去の事由を非常に広げております。一年を超える懲役または禁錮の実刑判決を受けないとできなかったのが、刑期の長短を問わず執行猶予の者までに広げておりますし、その罪種は絞ったとはいえ、相当広い中身になっ...全文を見る
○井上哲士君 次に、難民問題なんですが、先ほども難民申請中のアフガニスタン人が収容されていることの指摘がございました。難民申請と強制退去の手続は並行できるんだという御答弁がまたあったわけですが、やはりこの間指摘されていますように、条約の精神に基づいて基本的に収容すべきでないと思う...全文を見る
○井上哲士君 先ほどもありましたように、問題は、日本の難民認定は大変少ないことだと思うんです。この間の難民申請と認定数については先ほど御指摘ありましたけれども、例えば一番最新の数でいいますと、日本と欧米各国の難民申請、受け入れの状況はどうなっているでしょうか。
○井上哲士君 日本は厳しい、ハードルが高いということで、もともと申請がされないというケースも私は随分あると思うんです。  最後に、今後急増するアフガニスタンの難民の中には、日本への移住を、入るということを希望する方も含まれる可能性があると思うんです。これを希望される方については...全文を見る
○井上哲士君 終わります。
11月06日第153回国会 参議院 法務委員会 第5号
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○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  私たちは、この司法制度の改革に二つの流れがあると思っております。一つは、裁判と裁判所をもっと国民のためのもの、国民に身近にしようという流れ、そしてもう一つは、アメリカや日本の大企業の活動にとって裁判がもっと使いやすい、弱肉強食の経済活...全文を見る
○井上哲士君 同趣旨で最高裁にも認識を問いたいんです。  衆議院では、裁判所あるいは司法制度というものは基本的に国民のニーズに対応し得る水準を保ってきたと、こういう答弁がありました。しかし、今、大臣も読み上げられましたし、また意見書ではこういう指摘もあります。「国民の権利・自由...全文を見る
○井上哲士君 不十分だという国民の声を受けとめるということであれば、やはりこれは重要な目的、理念として、基本的人権や社会正義の実現ということをしっかりと私はやはり法案にも書き込むべきだと思うんです。やはり、これを明確にしておきませんと、前提であるはずのこういう問題が今後の具体化の...全文を見る
○井上哲士君 これは確認になるんですが、顧問会議のメンバーというのはどういう手順で決めていくことになるんでしょうか。
○井上哲士君 では、検討会のメンバーの方は、いつ、だれが決めるのか。そして、学者、実務者、一般有識者ということが述べられておりますが、いわゆるユーザーなども含まれるということでよろしいんでしょうか。
○井上哲士君 ユーザーも含まれるということで確認をしてよろしいんですね。
○井上哲士君 検討会については、意見交換を行いながら事務局と一体となって立案作業を進めると、こういう答弁がされております。やはり、これが事務局、官僚主導になるんじゃないかという懸念の声もお聞きをします。事務局が出してきたものを追認するような形になれば、これは従来型で全く官僚主導と...全文を見る
○井上哲士君 これは本当に官僚主導にならないようにお願いをしたいわけですが、検討会が事務局のいわゆる下にあって、いろいろ検討はするけれども決定は事務局がしていく、こうなれば結局やはり官僚主導ということになります。  衆議院の審議の中でも、例えば裁判員の数や評決方式をどうするのか...全文を見る
○井上哲士君 それでは次に、いわゆる審議の参加、公開という問題をお聞きしますが、衆議院の参考人の質疑の中でも、国民が審議の内容を見詰めているということのもたらした緊張感ということを参考人も述べておられます。このリアルタイムの報道で非常に関心も高まった、それが実りある意見書につなが...全文を見る
○井上哲士君 先ほどの質問にもあったわけですが、大変大事な問題なので念押しということになるわけですが、司法制度改革審議会も最初は委員の合意がならずにリアルタイムの公開ではありませんでした。途中からなったわけですね。ですから、顧問会議や検討会についても、努力はしたけれどもメンバーの...全文を見る
○井上哲士君 繰り返しになりますが、前提で人選もしていただきたいということを求めておきます。  そうやって検討会などがやられるわけですが、実際に法案として出していく上での手順の問題です。  この法務の関係のいろんな重要な法案はいわゆる中間試案という形で公表されまして、関係者や...全文を見る
○井上哲士君 今までどおり中間試案的なもので御意見を聞くということで確認をしたいと思います。  こういう司法制度改革を進める上で、この人的体制というのが大変重要だということが言われております。四月の審議会では、「裁判所の人的体制の充実について」というところで、裁判の迅速、適正化...全文を見る
○井上哲士君 この答弁につきまして、随分実感と違うなというお声を聞くんです。  私、この十月に京都の弁護士会が開きましたこの司法制度改革を考える集いに参加をしたんですが、そこでは京都の人的体制がどうなっているのかと出されておりましたが、一九五〇年には京都の民事裁判事件は六千百二...全文を見る
○井上哲士君 京都の場合、この間いろんなバブル後の地上げの問題であるとか、いろんな問題がありまして、随分事件の繁忙感というのは多くの皆さんから聞くわけですね。今いろいろ御答弁ありましたけれども、現実の問題としてこの五十年と比べても減っているというのが事実でありまして、やはりこうい...全文を見る
○井上哲士君 人をつくっていくというのはやっぱり時間のかかることでありますから、事件がふえたからといって後追いでどう対応していくかということでは本当に後手後手に回っていくと思うんですね。やはり、一定の見通しを持ってこの点も進める必要があると。  裁判官を増員しますと、当然、職員...全文を見る
○井上哲士君 絶対必要ということでありますから、ぜひ、現状を固定化するのではなくて、現状でも足りないんだということからお考えをいただきたいと思います。  私、京都で、先ほど言った集いでは、京都の弁護士会の皆さんが、例えば五百人ふえたらこれだけの裁判官がそれぞれの地域に新しいチー...全文を見る
11月08日第153回国会 参議院 法務委員会 第6号
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○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  きょうは、四人の参考人の皆さん、御多忙の中、本当に貴重な御意見を賜りまして、ありがとうございます。  最初に、野澤参考人にお尋ねをいたしますが、今日の司法の現状についてのお話がありました。特に、裁判官への統制という点で人事であるとか...全文を見る
○井上哲士君 次に、吉岡参考人にお尋ねをいたします。  ある雑誌で審議会委員の勤務評価というのを特集しておりまして、その中で吉岡委員は、消費者、女性の視点からの発言が多く、一番市民に近い立場からの議論をされていたように感じると高く評価をされておりまして、敬意を表するところであり...全文を見る
○井上哲士君 田中先生にお尋ねをいたします。  法科大学院構想について詳しくお話がございましたし、同僚委員からいろんな教育内容についても御質問がありましたので、私、財政措置の問題についてお尋ねをするんですが、教育内容の点でも地域的遍在をなくすという点でも、国公立大学がどういう役...全文を見る
○井上哲士君 以上です。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  法案に関する質問に先立ちまして、私からも、さきにありましたアフガニスタンの難民収容問題について述べさせていただきます。  東京地裁は、六日、難民申請中のアフガン男性五人の収容について、「収容の必要性は認め難い」として、収容を停止する...全文を見る
○井上哲士君 この大前提であり非常に重要だと言われている弁護士からの任官ですが、いただきました資料では、一九八八年以降ことしの十一月六日現在までで判事が五十一人、判事補九人、計六十人、年間平均わずか四人余りということにとどまっているわけで、この状態ですとまさに絵にかいたもちになる...全文を見る
○井上哲士君 いろいろお聞きをしますと、例えば任官の基準が非常に不透明だというお話を聞きます。それから、希望をしても返事がないであるとか、それからなぜ任官されなかったかという理由がよくわからない、こういうお声も聞きます。また、非常に官僚的な裁判所の体制のもとで、自由な仕事をされて...全文を見る
○井上哲士君 基準や手続について相当の議論をしていると今ありましたが、私は、ここのやっぱり客観化、透明化を図るという点で、審議会の意見書が裁判官の任命手続の見直しを求めている、この趣旨、精神は非常に大事だと思うんですね。  意見書は、最高裁が下級裁判所の裁判官の任命をする過程で...全文を見る
○井上哲士君 そういう国民の声を反映する機関が大変有意義だという御答弁でありました。  そこでお尋ねをするんですが、近畿弁護士会連合会が弁護士任官を進めるために、下級裁判所裁判官候補者調査評価に関する協議会というのを発足させております。  この協議会は、最高裁の弁護士からの裁...全文を見る
○井上哲士君 弁護士会側の努力だという前向きの受けとめがされたと思うんですね。  私もその概要などを見せていただきましたけれども、例えばこの委員会の構成は、弁護士委員十六人と市民委員が八人ということになっておりますが、この市民委員は、マスコミ関係者二人、経済界から一人、労働界か...全文を見る
○井上哲士君 この協議会は、本人から推薦調査質問票に基づいて回答を得ます。それから、本人以外の第三者からも評価調査票に基づきまして能力、評判、適性、執務姿勢などについて幅広く聞くようになっております。そして、私も面接をされた学者の方のお話を聞いたことがありますけれども、そういう市...全文を見る
○井上哲士君 終わります。
○井上哲士君 私は、日本共産党、社会民主党・護憲連合を代表して、司法制度改革推進法案に対する修正の動議を提出いたします。内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。  これより、その趣旨を御説明いたします。  本修正案は、国民のための司法改革を進めるためには、...全文を見る
11月20日第153回国会 参議院 法務委員会 第8号
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○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  法案への質問に先立ちまして、薬害ヤコブの訴訟についてお尋ねをいたします。  東京、大津の地裁は、十一月十四日に被告企業と国の責任を認めて、和解を求める所見を出しました。私も一年ほど前に滋賀の谷たか子さんのお見舞いに行きまして、御家族...全文を見る
○井上哲士君 千葉の山村さんは所見の知らせを聞くことなく今月の初めに亡くなられたわけで、御家族にとっては本当に待ったなしということでありますので、一刻も早い政府としての決断を求めたいと思います。  今回の法案の問題ですが、日本共産党は、ヨーロッパなどと比べて日本には大企業の横暴...全文を見る
○井上哲士君 資本充実の原則や株主平等の原則にかかわるものとして非常に限定的にやられていたと思うんです。けさからの議論でも、このストックオプションによりましていわゆる株式の希釈化とか、それからインサイダー取引などの不正の利用などいろんな弊害ということも指摘をされておりました。 ...全文を見る
○井上哲士君 そうしますと、当時指摘をされた公正な証券市場、経営監視制度の充実ということですが、この公正な証券市場といういわば前提と言われた条件を今日満たしていると、こういう前提でこの法案が出されているということなんでしょうか。
○井上哲士君 その公正な証券市場という条件、前提と言われたそういうことについての認識、評価はいかがなんでしょうか。
○井上哲士君 我が国のインサイダー取引の告発の状況を見ておりますと、平成四年にこの委員会が創設されましてから合計十三件ということで、監視の件数でいいますと九百二件ということをお聞きいたしました。アメリカと比べますと、体制が、SECが三千二百八十五人、日本の証券取引等監視委員会が二...全文を見る
○井上哲士君 いわば事後の問題なんですね。付与する際にこれを明らかにする必要がないというのは、やはり私は逆行する方向だと思うんです。  それで、衆議院の答弁では、付与する対象として監査役や取引銀行の幹部、または政治家も含めて法的には制限がないということの答弁があったわけです。今...全文を見る
○井上哲士君 そういうこともありますから、本当に監視の体制と公開ということが重要だと思うんです。  ストックオプションが導入をされたときの議論でも、この委員会で、いわゆる会社支配が助長されるんじゃないかという指摘に対しまして、株主総会で付与する対象者ごとに明らかにする、それから...全文を見る
○井上哲士君 金庫株の保有についてはさまざまな反対意見もありました。私は改悪だったと思うし、当時の野党からもそういう反対の声が出たわけです。それに合わせて一層悪くするというのは、これは理屈に合わないと思うんですね。  いずれにしましても、先ほど紹介しました商法学者の声明でも、監...全文を見る
○井上哲士君 早くから広がっているアメリカなどでも、ストックオプションの運用やインサイダー取引の調査というのは大変困難をきわめておりまして、最近の報道など見ておりますと、SECに対する報告も、一般会計基準に従った決算書とは別にストックオプションの費用などを勝手に除いた決算書をつく...全文を見る
○井上哲士君 先ほど紹介した学者声明でも、このストックオプションを付与する場合に定期昇給をストップしたり賞与の減額がなされる、そういうおそれがある、経済的には無価値になり得るものであることからすると会社による負担軽減の手段に利用されるおそれがあると、こういう指摘も出されました。 ...全文を見る
○井上哲士君 今やこれがパートの方にも広がっているというようなことも報道もされているわけです。パートの方などは、ストックオプションを付与されても大半賞与はないわけですね。ストックオプションを付与されインセンティブだけはかき立てられると。しかし、いつ、これはストックオプション自身が...全文を見る
○井上哲士君 パートの方も含めてやはり働く皆さんの多くは株などに知識のない人々もあるわけで、多いわけで、リスクの問題などがどうきちっと説明をされているのかなど、いろんな問題がありますし、今後広がると思うんですね。やはり、そういう人々の権利をしっかり守っていくという点で対応を一層強...全文を見る
○井上哲士君 日本経済の大部分を占める中小零細企業の皆さんのやはり実態がそこにあると思うんですね。大変費用自身が、負担がかかるということもそうですし、会社のいろんな体制のことも含めてそういう困難が今日まであったということが、なかなか実施をされてこなかったという状況があると思うんで...全文を見る
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、商法等の一部を改正する法律案、他一案に反対の討論を行います。  反対の理由の第一は、本法案がストックオプション制度にかけられていた制限を全面的に撤廃することにより、ストックオプション制度が持つ問題点をさらに拡大するものだからです。  ...全文を見る
11月22日第153回国会 参議院 法務委員会 第9号
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○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  最初に、私ごとで恐縮なんですが、ちょうど参議院選挙前の六月に、小学校一年生の娘がおるんですが、交通事故に遭いました。幸い、骨折はしましたけれども、命に別状はなかったんですが、病院に運ばれたという第一報を聞きまして、状況がわかるまでとい...全文を見る
○井上哲士君 眠くならないような質問を続けたいと思います。  一項の後段の高速走行ですが、当初、「著しい」というのが入っておりましたけれども、法案との違いというのは、これはあるんでしょうか、ないんでしょうか。
○井上哲士君 「制御することが困難な高速度」ということについて、これまでの審議の中では、道路状況等によっても違うというようなこともございました。  プロであるとかライセンスを持っていらっしゃる方と初心者などの運転技能という問題もあるかと思うんです。速度が速過ぎて車のコントロール...全文を見る
○井上哲士君 次に、当初、赤信号に従わずにというのがあえて「殊更に」というのが加えられた経過についても幾つか御答弁がありましたが、故意による赤信号の無視の中でおよそ赤信号に従う意思がない行為と、こういう答弁だったと思うんです。  例えば、確認のために次のような事例なんですが、早...全文を見る
○井上哲士君 二項前段の妨害行為という問題ですが、これもいわゆるあおり行為などのことも言われておりましたが、例えば本人は、運転手は妨害をするという意図はないけれども、結果としては妨害になるんじゃないかなという思いは持ちつつ、極めて急いでいるときなどにかなり強引な割り込みをしながら...全文を見る
○井上哲士君 そうすると、こういう今言ったようなものの場合は、妨害しようという意図はないわけですから適用にならないということで考えていいんでしょうか。
○井上哲士君 厳罰化ということで刑法を改正をするわけですが、やはりこれが生きるかどうかというのは適切な捜査にも大きくかかわってくると思いますし、そのことはいろんな民事の問題についても大変大きな問題になってくるかと思うんです。  最高裁にも来ていただいておりますけれども、交通事故...全文を見る
○井上哲士君 次のような交通事故による損害賠償請求訴訟があったと聞きますけれども、それに間違いがないかなんですが、平成八年の十二月の東京地裁の判決です。  幹線道路から細い道に右折しようとしていた被告の自動車と、細い道から幹線道路に出ようとした原告の二輪車が衝突したと、こう認定...全文を見る
○井上哲士君 読んだだけではわかりにくいわけですけれども、これは後藤さんという方の事件なんですね。  九三年の十一月の二十日の朝に大型バイクで出勤中に二トントラックと衝突をすると。重傷を負って意識不明のまま病院に運ばれます。ところが、一カ月後に意識を取り戻してみますと、自分がふ...全文を見る
○井上哲士君 最高裁、結構です。  適切かつ迅速と言われましたけれども、今も言いましたように、意識不明で入院をしていて、意識を取り戻しても事情聴取はなかったと。そして、結局もう時効の二日前まで起訴がされなかったということになっているわけですね。私は、これはやっぱり今の適正、迅速...全文を見る
○井上哲士君 本当に起こってはならないことだと思うんですね。けさの朝刊でも、千葉の県警で重傷事故の通報があったのに放置をして、それを上司にとがめられてこの警官が失踪したという報道がされておりました。  もちろん、多くの現場の警察官の方が熱心にやられている姿については見ております...全文を見る
○井上哲士君 昭和六十二年以降そういうことになったということですが、ちょうどその経過の中で、警察庁交通局の交通指導課理事官の方が「法律のひろば」という雑誌の一九九四年一月号にこう書かれております。   年間六〇万件を超える交通業過事件を送致する負担は、処理方式の一部について簡易...全文を見る
○井上哲士君 必要な捜査は現場でしっかりするんだということでありましたが、事件送致の捜査書式として、基本書式に加えまして、昭和五十年に特例書式、平成四年から被害者の傷害の程度がおおむね二、三週間以下の軽微の交通関係業過事件には簡約特例書式というのが導入をされているかと思います。 ...全文を見る
○井上哲士君 簡易な方法で送致をされた場合に、先ほどの民事訴訟のこともありましたけれども、後から争いになって事実解明が必要なときに支障を来すんじゃないかという不安もあるわけですね。ですから、要するに、実況見分から送致までの間に、どの部分はきちっとやって、そしてどういう資料をしっか...全文を見る
○井上哲士君 運転手の中には軽微な事故が刑免除されることによって大したことないんじゃないかという、モラルハザードが起こるんじゃないかという不安もあります。その点で、そういうことが起こらないような、大臣の御決意を最後、お願いをしたいと思います。
11月27日第153回国会 参議院 法務委員会 第10号
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○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  きょうは、三人の参考人の皆さん、本当にありがとうございます。  井上参考人が、みんなの声で法は変えることができるんだと、役人や国会議員だけではないんだということを述べられました。そして、国会中継などもよく見るようになったということを...全文を見る
○井上哲士君 笠井参考人にお伺いをいたします。  冒頭で、死人に口なし、捜査をきちょうめんにしていただきたいということを述べられました。加害者、被害者両方の弁護を続けてこられた上でのお言葉かと思うんですが、実際に捜査の不十分さで大変困難などを来した例など、その弁護活動の中でおあ...全文を見る
○井上哲士君 今のそういう警察の捜査活動などで改善をすべき点、これだけは最低限押さえるべきだということが落ちたりしていることがないかと思うんですが、その点いかがかという点です。
○井上哲士君 川本参考人にお伺いをいたします。  重罰化というのは万能薬ではないんだということも繰り返しお話がありました。参考人の「京都学園法学」の論文も読ませていただいたんですが、この中でイギリスとの比較をいろんな形でされていらっしゃいます。特に、先ほど来、安全教育が大変重要...全文を見る
○井上哲士君 それから、イギリスの場合の交通犯罪者に対する刑罰についても述べられているかと思うんですが、いわゆる社会奉仕命令という制度が導入をされていると書かれておりましたが、この詳しい中身と、そして日本でこれを導入する点についての御意見をお願いします。
○井上哲士君 もう一点、川本参考人にお伺いしますが、やはりイギリスの刑罰として運転免許剥奪というのが行われているということも論文で書かれておりましたが、この内容と効果、それから日本で導入するとすれば、その功罪あたりについてお話をお願いします。
○井上哲士君 再び井上参考人にお伺いしますが、今、川本参考人からも交通安全教育のことが述べられましたけれども、この法改正されるであろうことを受けまして、交通安全教育の面で強化、改善をすべき方向についてお考えがありましたらお願いをします。
○井上哲士君 ありがとうございました。  終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  まず最初に、刑訴法の改正に関連して質問をいたします。  今回の法案は、法制審の検討小委員会を受けて出されたと承知しておりますが、この検討結果報告の中でも、特に法人に対する高額罰金の徴収に困難を来しているという指摘があります。今度の法...全文を見る
○井上哲士君 この十六億というのは個人も法人も合わせての金額ですか。
○井上哲士君 そうすると、東京地検だけでも全体の未済徴収金額のうちの法人向けの割合というのは把握されていないんでしょうか。
○井上哲士君 この法制審の検討結果報告でも、労役場留置のない法人に対する罰金のうちに将来の執行を担保するための保全手続が必要ではないかという議論も行われております。一方、これについては随分反対の声もありまして結論が出されていないわけですが、今度の法案でもこの分野には踏み込めていな...全文を見る
○井上哲士君 大変高額な罰金もあり、しかもいわゆる資産隠しなども含めて罰金を逃れようとする者、やっぱり悪質なものについてしっかり徴収をするということは大変重要なわけで、ぜひ検討を深めていただきたいと思うんです。  それから、けさの参考人質疑の中でもイギリスの例なども出たんですが...全文を見る
○井上哲士君 けさの参考人の質疑でも厳罰化というのは特効薬でないんだということが繰り返し言われておりました。やはり、一番の目的である交通事故、その犠牲者を減らすという点で、安全教育、道路交通環境の整備、被害者医療体制の充実、被害者の救済制度など、あらゆる段階での手を尽くすというこ...全文を見る
○井上哲士君 この点は遺族の方なども大変心配をされていることでありますので、今後具体的な教育内容等については詰められていくんだと思うんですが、ぜひこの点徹底をお願いしたいと思います。  次に、事故を起こさない道路交通環境の整備の問題です。  交通事故全体の死傷者に占める歩行者...全文を見る
○井上哲士君 歩行者、自転車、二輪車を合計しますと日本がかなり高くなっているわけなんですが、この理由はどういうふうにお考えでしょうか。
○井上哲士君 今三つ理由を挙げられましたけれども、いずれもいわば人の命よりも車の運行優先という流れの中のものだと思うんですね。大変交通弱者にとって住みにくい都市づくり、町づくりになっていることのあらわれだと思うんです。  特に、同一平面上を車と人が行き交うということが言われまし...全文を見る
○井上哲士君 交通ルールの考え方になじまないというのから、有力な手法の一つということで考え方を前進させられたということは大変私は大事だと思っております。  これは、やはり現実に行われている分離信号の効果が非常に上がっていることだと思うんですね。私が住んでおります京都でも、この十...全文を見る
○井上哲士君 このモデル事業について、報道した新聞の中では、車の流れよりも歩行者の安全を優先する点で交通行政の大転換だと、こういう評価をしたマスコミもありましたけれども、大変期待が大きいわけです。  六月の内閣委員会でも我が党議員が質問をしておるんですが、その中で全国的な実態調...全文を見る
○井上哲士君 典型的ないろんな危険な交差点は抽出をできるわけですから、こういう場合にはこうやったら効果的だとか、これはぜひ警察庁としてしっかりガイドラインをつくって広げていただきたいと思うんですね。  その中で、先ほど挙げました長谷さんの子供の事故の場合も、必ずしも通行者の多い...全文を見る
○井上哲士君 長谷さんの事故があったところにもまだそういう信号は多くの署名がありながらついていないわけでありまして、ぜひ推進をしていただきたいと思います。  それで、現在、全国でわずか千五百基ということなんですが、このモデル事業が発表されたときのマスコミの報道では、将来的にはで...全文を見る
○井上哲士君 できる限り必要なところにつけていくという、その立場は大丈夫ですね。
○井上哲士君 もちろん、全部の交差点を分離にしろなんということはだれも言わないわけで、よく状況を見ながら、本当に期待されている事業でありますから、積極的に推進をしていただきたいと思います。  こういう道路安全環境を整備しても、不幸にして事故が起こるという場合があります。そういう...全文を見る
○井上哲士君 確実に命が救われているという、非常にいい結果だと思うんです。  この試行を受けて、促進のための現状と方向についてはどうなっているでしょうか。
○井上哲士君 諸外国では大変大きな成果を上げておりますし、まず三十カ所ということでありますけれども、さらに広げながら、そして消防等のいろんな救急の体制との連携をとりながら、この点での取り組みの強化をお願いしたいと思います。  最後に、冒頭にも言いましたように、厳罰化だけでは事故...全文を見る
11月28日第153回国会 参議院 国際問題に関する調査会 第3号
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○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  きょうは、お二人の先生のお話、大変興味深く聞かせていただきました。    〔会長退席、理事山崎力君着席〕  今、文明の衝突というお話もありましたけれども、既に今回の事件をめぐってこういう議論が随分言われておりますが、これは私は問題...全文を見る
11月29日第153回国会 参議院 法務委員会 第11号
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○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  男女共同参画社会の実現に向けて育児休業制度の拡充を図ることは当然であります。同時に、育休がとりやすい環境整備を進めることが不可欠だと思います。育児休業をとっても裁判官としての不利益にならないということを現実のものとすることと同時に、裁...全文を見る
○井上哲士君 もう一つ、その他、女性が能力を一層発揮し、裁判所等でさらに活躍していくために必要なことは何だと思いますか、こういう問いもあるわけですが、これで出産・育児期の代替要員の確保と回答した人は、人事院調査の結果では、管理職員が四六・四%、女性職員三八・〇%となっていますが、...全文を見る
○井上哲士君 女性が能力を発揮する上で出産、育児の環境整備を望んでいるという数が他の国家公務員と比べて大変高いというのが今の数字で出ております。これは管理職員、女性職員とも同じ傾向です。裁判所職員の専門性が強いという問題もあろうかとは思うんですが、やはり何よりも人員不足の慢性化と...全文を見る
○井上哲士君 実際の職員の皆さんの実態をよく把握した上での御答弁かなと私は疑問を持ったんですが。  全司法の労働組合が毎年、大変詳細な出産者調査というのをやっておられます。最新の調査結果を見せていただきました。私が心配するのは、例えば妊娠中に何らかの障害があったと回答している方...全文を見る
○井上哲士君 十分な配慮と言われましたけれども、同じ調査で、妊産婦でありながら休日出勤という方は一五%、持ち帰り一八%、残業に至っては四三%の人が行ったと回答しているんですね。特に、書記官の場合は八七%が残業していると回答をしております。  その内容を見ますと、調停が長引いたり...全文を見る
○井上哲士君 調査でそういう事態がはっきり出ているわけですから、これは十分に改善の指導、そして裁判官も職員も安心して育休がとれるような体制の充実という点で一層の努力をお願いしたいと思います。  次に、男女共同参画社会を実現していく上で、裁判官への人権研修という問題についてお尋ね...全文を見る
○井上哲士君 ぜひお読みをいただきたいと思うんです。大臣もお持ちかもしれませんが、後ほどお渡しをいたしますので、ぜひごらんになって御感想を聞かせていただきたいと思います。  このパンフの中でこう指摘しているんですね。「法制度が整っても、司法の担い手である裁判官自身がジェンダーバ...全文を見る
○井上哲士君 いわば、裁判官個人の問題ではなくて、やはり判決、司法への信頼にかかわる大変大事な問題だと思うんです。昨日、弾劾裁判で村木裁判官への罷免ということがありまして、大変この点での国民のまなざしは厳しいわけですね。  今、研修を行っているというお話でありましたけれども、こ...全文を見る
○井上哲士君 ぜひよろしくお願いをしたいと思います。  この問題での偏見が最も鋭くあらわれますのは、セクシュアルハラスメントとか女性に対する暴力の問題だと思うんです。ことしの三月に、上司の教授に性的関係を強要されたとして私大の元女性職員が男性教授を訴えた裁判の控訴審判決が仙台高...全文を見る
○井上哲士君 ぜひ積極的な検討をお願いします。  最後に、男女共同参画社会の実現に、こうした分野での取り組みについて大変造詣の深い大臣からの所信をお願いいたします。
○井上哲士君 終わります。
12月04日第153回国会 参議院 法務委員会 第12号
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○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  商法の改正についての議論でありますが、つい先日、閣法の商法の改正を行ったところであります。この間、百二十六国会、百二十九国会、百四十国会、百四十一国会、百四十五、百四十七、百五十一国会と商法改正が行われてきました。百四十通常国会を除い...全文を見る
○井上哲士君 それでは、今後の改定も準備をされているわけですが、商法におけるコーポレートガバナンスの基本的な考え方について大臣からお願いをいたします。
○井上哲士君 戦後の商法を見ますと、このようにさまざまな不祥事のたびに企業統治の強化が言われ、監査役の強化がされてきたわけでありますが、しかし依然としてさまざまな不祥事が生じてきている。こういう中で、来年の通常国会の中でも、企業統治の実効性の確保ということが今言われましたけれども...全文を見る
○井上哲士君 太田議員が「取締役の法務」という本の中でこの経緯も書かれておりますが、今回の中間試案について、「われわれが国会に提出した企業統治に関する改正法案を内容的には一歩先を行くような問題提起がされている。」、こういう書き方をされております。確かに、議論がどっちだったのか、そ...全文を見る
○井上哲士君 最初にも言いましたけれども、基本法である商法を虫食い的にそうやって改正をしていくのが本当に今いいのかということだと思うんですね。まさに、大改定がやられようとしている目の前でなぜ、まさに数カ月前にこの国会で、しかも会期末の議事の中で日程もない中でこういう審議になるのか...全文を見る
○井上哲士君 この代表訴訟は、例えば日本航空については、障害者法定雇用率の未達成による障害者雇用納付金の支払いに対する責任を追及して提訴されておりまして、これは和解をいたしまして、日航は法定率達成努力をするという約束をして和解するなど、企業のあり方を問うという点でも大変大きな役割...全文を見る
○井上哲士君 一応とはいえ、満足のいけるものなんだろうかと私は思うんです。  今、提案者からも修正案の提案者からも、その意義というのについてはそれぞれお認めになったわけでありますが、しかし実際にやられようとしているこの法案を見ますと、代表訴訟が果たしてきた役割を私は奪っていく方...全文を見る
○井上哲士君 ですから、件数としては非常に安定をしてきていると思うんです。平成十二年のこの新受件数のうち、取締役の賠償責任が認容された事件、和解で終わった事件、請求棄却、請求取り下げ、訴え却下、それぞれ数はどのようになっているでしょうか。
○井上哲士君 大体三分の二は取締役の方が勝訴をしておるわけです。しかも、衆議院の答弁では、東京地裁で見ますと大体八割ぐらいがいわゆる同族会社の訴訟という御答弁ですが、この認識で間違いないでしょうか。
○井上哲士君 このように、実際のところでいいますと、言われているような大企業の取締役などの責任が認められるという件数というのはごくわずかであります。しかも、乱訴の歯どめは裁判所の担保提供命令で十分に私は機能をしていると思うんですが、こういう実態でなぜ乱訴と提案者は言われるんでしょ...全文を見る
○井上哲士君 比率としては少ないその大企業のいろんな不祥事や総会屋との関係などを含めまして毎日のように新聞をにぎわしていると、こういう事態があるからこそ、この株主代表訴訟が大きな役割を私は果たしてきたんだと思うんですね。今のは御説明にならないんではないかと思うんです。  今、そ...全文を見る
○井上哲士君 大和銀行の訴訟でああいう判決が出た直後に新聞などが一斉に社説も書きました。  例えば、平成十二年九月二十一日付の東京は、暴走防止を名目に株主の権利を守る制度を骨抜きにすることは許されない、経営者が常に緊張し、忠実に職務を遂行していれば訴訟などを恐れることはないはず...全文を見る
○井上哲士君 提案者自身がおっしゃいましたけれども、大企業という極めて社会的な責任の大きいところの経営に携わる人には当然のそういう責任がつきまとってくるわけであります。  そして、悪意の訴訟を起こされて、それが心配でたまらないということを言われましたが、例えば東京地裁の判事がこ...全文を見る
○井上哲士君 個人で負い切れないリスクということが言われました。今回、二年、四年、六年ということが上限として出てきたわけでありますが、現在、取締役の報酬というのが日本では情報開示をされていないという問題点ありますけれども、いろんな報道などを見ますと、大体この二年から六年ぐらいの報...全文を見る
○井上哲士君 保険金の実態などはなかなか個々の保険会社などのこともありまして公表もされていない部分があるんですが、私ども聞きますと、例えば支払いの限度額、年間十億ぐらいの保険で年間保険料が一千万ぐらいというようなお話も伺いました。この一割程度が取締役本人の負担で、残りは会社の負担...全文を見る
○井上哲士君 私ども、株主オンブズマンの皆さんなどにもいろいろお話を伺いましたけれども、やはり今、実際のところは大半は会社が負担をしておる。先ほど言いましたように、本人負担は一割程度ではないかということが現実の問題として行われているわけで、やはり結果として、これは最低限だと言われ...全文を見る
○井上哲士君 いや、別にすっきり理解をしているつもりでありますが。  次に、そうしたら、取締役が結果負うべき責任額がどうなるのかと、こういう問題になってくるわけですが、悪意とか重過失とか軽過失とか、いろいろ裁判官で非常に認定も難しい問題を総会や取締役会にゆだねるということにもな...全文を見る
○井上哲士君 今の日本の株主の構造からいいますと、法人の持ち株とか、法人持ち合い株の株主の比率が極めて高いということがあるわけですね。そうしますと、今コミュニティーと言われましたけれども、結局、そういう法人持ち株が高いという中で、各会社の経営者がその権力を、議決を行使していくとい...全文を見る
○井上哲士君 二十分の一から百分の三に修正をされたということでありますが、しかし現在の、やっぱり今の株の持ち合いの状況などを見ましたときに、その百分の三でも一体正常に言われたような方向で機能するのかどうだろうか、私は大変疑問でありますし、そういう声もいろんな方面から出ておりまして...全文を見る
○井上哲士君 時間が参りましたが、御議論を聞いておりましても、私には、提案者の皆さんからは経済界の言葉は聞こえてまいりましたけれども、やはり国民の今の目線、個人株主の声というものがなかなか聞こえてまいりませんでした。  やはり、我が国のこの間の企業の実態を見ますと、取締役、経営...全文を見る
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、商法等改正案外一案に反対の討論をいたします。  まず最初に、来年の通常国会に商法改正が予定されているにもかかわらず、会期末ぎりぎりに株主代表訴訟の制限という重大な内容を持つ議員立法を強引に押し込み、わずか一日、四時間二十分の審議で、参考...全文を見る