井上哲士

いのうえさとし

比例代表選出
日本共産党
当選回数4回

井上哲士の2002年の発言一覧

開催日 会議名 発言
03月19日第154回国会 参議院 法務委員会 第2号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  まず、薬害ヤコブ訴訟の和解の問題について一点お聞きをいたします。  東京、大津の両地裁から和解案が出されました。手術の時期にかかわりなく患者全員に国の責任を認め、損害金を支払うと。八七年の六月以前は国に一切責任なしとしていた厚生労働...全文を見る
○井上哲士君 本当に患者及びその家族の熱い願いでありますので、是非よろしくお願いをいたします。  大臣は、所信の中で、矯正施設の充実強化と人権擁護について述べられました。関連いたしまして、東京原宿駅近くに六百人収容の大規模留置場を建設するという東京都の計画についてお尋ねをいたし...全文を見る
○井上哲士君 地元との合意というのは本当に当然のことだと思うんです。  警察庁、お聞きしますが、過去、全国留置場の建設等に当たって地元の議会が反対の決議をしているという下で建設をしたという例がありますか。
○井上哲士君 こういうことから見ましても、今、この原宿の巨大留置場建設の地元無視のやり方というのは大変異常だと私は思います。  知事は、地元エゴだということを反対住民について暴言を言われましたが、手続がひどいだけじゃなくて中身も非常に問題だと私は思うんです。現在、原宿警察署の留...全文を見る
○井上哲士君 それでは、これまで東京都内で最大の留置場はどこで、その定員は何人ですか。
○井上哲士君 現在の原宿の定員で比べますと四十三倍でありますし、警視庁のこれまでの施設と比べましても実に六倍というけた違いの巨大な留置場になるわけであります。これが地元に何をもたらすのかということを地元住民の方は大変心配をされております。  私も現地を見てまいりましたけれども、...全文を見る
○井上哲士君 押送せずにこの新しい原宿署で、内で捜査をするということになりますと、ここに今度は逆に大挙、毎日他署の警察署の警察官が来るということになりますし、当然、施設上の取調べ室でありますとか作る必要があります。そうしますと、これは原宿署の附属施設と言えるのかと。むしろ、ひさし...全文を見る
○井上哲士君 担保されていると言われましたけれども、警察署の内部で部門が分かれているといっても捜査部門と身柄拘束の部門のトップは結局同じだということも国連の委員会では批判の声も出ているわけであります。  むしろ、この現状がどんどん悪くなっているということを私、問題にしたいんです...全文を見る
○井上哲士君 驚くべき数字だと思うんですね。本来、勾留前の人を留置をする施設でありますが、その分はわずか、今の数でいいますと五・八%であります。そして、勾留後起訴前が三三%。この起訴後の被告人が、何と今の数でいいますと六一%になるわけですね。私ども平成四年の数もいただいております...全文を見る
○井上哲士君 いや、速やかに移監をされていないからこういう事態になって、実に六一%が起訴後被告人ということになっているんです。  一九九五年の当委員会でも、当時の前田法務大臣は、法制審の答申でも将来、できる限り拘置所又は拘置支所の増設及び収容能力を増強して、被勾留者を留置施設に...全文を見る
○井上哲士君 本来は三日間しか留置をしない施設に二十三日間留置しているのは問題だということが国際的にも批判をされているわけであります。しかし、今ありましたように、全国的に見ても留置期間が二十五日、警視庁管内ではこれを大幅に上回る三十六日という数であります。これは本当に異常だと思う...全文を見る
○井上哲士君 しかし、先ほど私、数を出してもらいましたけれども、実際には留置施設の中でその起訴後の数がどんどんどんどん増えて実に六割になっていると。本来、留置所に入るべきでない、もう出ているべき人がたくさんいるというのが今の留置所が一杯になっている私は一番の問題だと思うんですね。...全文を見る
○井上哲士君 現在、計画中の留置施設が六百ということでありますから、この新留置場の定数を大幅に上回る拘置所の建設が今進められているわけでありますから、現在、先ほどありましたように、起訴後でも入っているような人たちを順次移送をするということによって、新たなこういう大規模の留置場を増...全文を見る
○井上哲士君 法務省は、当然拘置所の増強についての定数問題なども警視庁と協議をされているかと思うんですが、東京都警視庁から更に拘置所の定員を増やしてほしいという要望は来ておるんですか。
○井上哲士君 ですから、一番肝心の、このネックになっている拘置所の増強などは要望せずに、留置場の拡充で代用監獄を言わば固定化をしていくというこのやり方は絶対間違っていると思います。これは、地方自治体の問題ではありませんで、やはり日本の人権行政、刑事司法全体が問われておりますし、国...全文を見る
03月20日第154回国会 参議院 法務委員会 第3号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。労働債権の保護の問題についてお聞きをいたします。  昨年の全国の倒産件数は一万九千四百四十一件、負債が十六兆二千百九十九億八千五百万と、いずれも戦後二番目という記録になりました。このうち、不況型倒産が一万四千六百八十七件で史上最悪を更新を...全文を見る
○井上哲士君 五年で約倍に急増しております。賃金不払の救済で立替払制度がありますが、その申請状況はどうでしょうか。件数と金額、これも直近と五年前でお願いをします。そして、この制度の限度額が今どうなっているのか、併せてお願いをします。
○井上哲士君 倒産の激増とともに、未払賃金の件数も非常に増えております。そして、立替え制度はありますけれども、今の限度額をお聞きすれば、実態から見ればまだまだ救済に手が届いていないという現状だと思うんです。  この中で、今、労働債権の確保というのは極めて重要かつ切実でありますが...全文を見る
○井上哲士君 今の理由にも、特に一つ目の問題ありましたけれども、日本の労働債権の保護の現行法制が国際水準から比べて非常に遅れているというのがやはり批准できていない問題だと思うんです。  二〇〇〇年の十二月に労働債権の保護に関する研究会報告書でも指摘をされまして、今、法制審でも具...全文を見る
○井上哲士君 労働債権の保護が重要な課題として議論をされているということでありました。  具体的な課題についてお聞きをするんですが、まず労働債権と租税債権との関係です。  私の地元の京都でもいろいろな倒産が相次いでおりますが、最近、ある従業員二十人程度の運送会社の例でいいます...全文を見る
○井上哲士君 公租公課の重要性というのはだれもが認めるものでありますが、様々な形での補てんは可能なわけです。  しかし、労働者にとっては企業からの収入というのは唯一の道でありますし、企業が倒産をいたしますと、賃金だけじゃなくて、その後の暮らしを支えるはずであった仕事も所得の源泉...全文を見る
○井上哲士君 一部というのは、何か月分とかそういう一部でしょうか。
○井上哲士君 次に、抵当権等の被担保債権よりも労働債権が劣後するという問題でありますが、これも京都の染織関係で破産した企業の例でありますが、管財人の報告によりますと、資産が三億四千九百万円、うち不動産が二億九千九百万円だと。これはもう金融機関の別途権の対象になっております。売掛金...全文を見る
○井上哲士君 六か月分については最優先ということになっております。  日本でも、個別には破産事件や任意整理の事件で抵当権を四〇%程度放棄したり削減をするという事案もありますし、制度的に日本でも労働債権の一定部分を例えば特別優先債権とでも位置付けましてすべての債権に優先をするよう...全文を見る
○井上哲士君 そういうこともありますので、一定額ということの要求がされていると思うんです。特に、今問題になっているのはやはり金融機関が押さえている抵当権でありまして、金融機関は、実際、融資に当たっては経営状況を、情報を深く持っていますし、経営に直接参加もしている。しかも、今は経営...全文を見る
○井上哲士君 正に生きた事例で、こういう状況を是非把握をした議論と具体化をお願いをしたいと思います。  次に、保護すべき労働債権についてですが、商法など適用の株式会社の場合は、全額が先取特権になっていますが、個人事業主や中小零細企業等々は過去六か月分ということになっております。...全文を見る
○井上哲士君 これは是非、低きに合わすのではなくて高い方に合わすということでの統一をお願いをしたいと思うんです。  次に、じゃ保護すべき労働者の範囲をどこまで考えていくのかという問題です。  さっきの研究会報告書では、労働債権の保護が必要な理由として、労働者は自らと家計の、家...全文を見る
○井上哲士君 今、労働法制の変化で労働形態が大変変わっているという状況がありますし、職場でいいますと、正規の者がほとんどいないとかいう職場もあるわけですから、本当これに合わせた形で改定を必要だと思います。  それから、現行法では未払、破産の場合に未払給与は他の債権者と同一の配当...全文を見る
○井上哲士君 研究会報告書では、いろんなやっぱり労働者の未払賃金の問題で解決手段を知らない、特に中小の場合、これが問題だと指摘をされております。様々な相談体制の確立が重要だということも報告にあるわけですが、これを受けまして、国としての相談体制や制度の周知策、厚生労働省、どうなって...全文を見る
○井上哲士君 パンフ作っても監督署に置いておくだけではなくて、現実にやはり労働者に渡って周知をするという点での方向をお願いをしたいと思います。  最後に、二〇〇〇年十二月の当委員会でも民事再生法の成立に当たって附帯決議を付けております。特に、労働債権について、特に再生手続から破...全文を見る
03月28日第154回国会 参議院 法務委員会 第5号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  裁判官の増員は国民の求める適正迅速な裁判の実現のためにも大事であります。また、人間らしい当然の生活を裁判官に保障していくということは国民の常識にかなった判決を下す点でも大事だと思います。  そこで、昨年の裁判官育児休業法の審議の際に...全文を見る
○井上哲士君 これは初めてのケースですので大変注目をされているわけですね。男性からのみ上申書を出してもらうとか、そういう取扱いの差は一切やらないということで確認できますね。
○井上哲士君 この裁判官の方は、記事の中で、夫の育児参加という当たり前のことを異端視する価値観が嫌になった、人権保障のとりでのはずの裁判所なのに残念でしたと、こういうふうに述べられております。研修での徹底などは当然だと思いますが、やはり多忙な中で非常に取りにくいという雰囲気がある...全文を見る
○井上哲士君 次に、三年前に超党派の議員立法で成立しました児童買春、児童ポルノ禁止法に関連してお尋ねをします。  日本人男性が大挙して東南アジア等に行って児童買春やポルノの作成をするという国際的な批判の中でこれは作られました。大臣も当時、大変、法案策定の中心になられたとお伺いを...全文を見る
○井上哲士君 ゼロから三になったということは前進ですが、しかし全体の実際の実態からいいますとやはり大変少ないと言わざるを得ないと思うんです。  去年の十二月に第二回子供の商業的性的搾取に反対する世界会議が開かれております。大臣も基調講演をされているわけですが、この法律について触...全文を見る
○井上哲士君 条約が有効だという答弁をかつてされながら、今の国内法でいけるんだと言われますと、本当にこの法律を生かす気があるんだろうかという私は姿勢が問われるなと思いながら今お聞きをしておりました。  それで、先ほど紹介をした世界会議でも、国際的なやっぱり捜査ということの問題点...全文を見る
○井上哲士君 条約を結ぶ過程で大変やっぱり運用の改善もされていくということがあると思うんですね。タイの事案のように四年半も掛けていますと、この児童買春、児童ポルノでは時効になってしまうわけで、本当に迅速性が必要だと思うんです。  一昨年に、国連アジア極東犯罪防止研究所などの共催...全文を見る
○井上哲士君 もう一点、大臣のこの世界会議での講演でも、捜査、公判における児童への配慮について強調をされております。先ほどのタイの強制わいせつの事案では、タイの少年が日本に来て事情聴取を受けたわけですが、警察、検察、裁判所で同じことを何度も聞かれて大変つらい思いをしたということが...全文を見る
○井上哲士君 大臣は、昨年の会議の基調講演でも、児童の性的搾取について、「法整備のみによって簡単に解決されるような問題ではなく、今後も絶えず注意し、対策を立て、実行しなければなりません。」と、こう述べられているわけで、せっかく作ったこの児童買春、児童ポルノ禁止法がより実効あるもの...全文を見る
04月03日第154回国会 参議院 国際問題に関する調査会 第5号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  今日は、大変貴重な御意見をありがとうございました。板垣先生に二点、大塚先生に一点、御質問をいたします。  日本の文明とイスラム文明が非常に共通の基盤があるというお話を興味深くお聞きをいたしました。私、地元が京都なもんですから、祇園祭...全文を見る
04月04日第154回国会 参議院 法務委員会 第7号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  私も、法案審議の前に、地元の京都で三つほど施設を見さしていただきました。いずれも特徴を持った施設でありまして、全国で二番目に古いという盟親、それから在日韓国人の皆さんが中心で経営されている京都保護育成会、それから、今ありました、全国に...全文を見る
○井上哲士君 後退することはないんだという御答弁でした。経営基盤の強化はやっぱり国の委託費の向上などが一番だと思うんですね。  私は、ある施設で理事長さんに、いわゆる役員報酬などはもらっているんですかとお聞きをいたしますと、とんでもない、逆だと。理事で年間十二万、理事長さんは六...全文を見る
○井上哲士君 格付はほぼ同一に改善をされてきたということは大変いいことだと思うんです。  ただ、先ほども議論ありましたけれども、問題は、いわゆる出来高払といいますか頭割りということになっていると。これは、国全体でも、延べ定員に対して大体予算セットが全国平均の使用率である七〇・六...全文を見る
○井上哲士君 それで、いわゆる出来高払制度が大変な負担になっているということを申し上げたんですが、例えば西本願寺白光荘で聞きますと、五十五歳の主幹と三十代の女性二人が主任、補導員として働いておられました。三日に一度、月十日ほど宿直があると。去年の休みを聞きますと、主幹は三十四日、...全文を見る
○井上哲士君 この西本願寺白光荘の主任の方は、お姉さん的な職員が必要だということで要望されて勤務するようになったと言われておりました。採用の面接を受けたときに、意欲や能力とともに、月ほぼ十回の宿直ができて、労働基準法よりも職業観、使命感を優先する心の持てる人、それから高校新卒並み...全文を見る
○井上哲士君 是非よろしくお願いします。  次に、地域や自治体との協力の問題なんですが、この法では、五年前の制定のときに、更生保護事業が地域社会の安全及び社会福祉の向上に寄与することにかんがみ、その地域において行われる更生保護事業に対して必要な協力をすることができると、こういう...全文を見る
○井上哲士君 一定の前進がされているということでありました。ただ、やはり期待したほどの前進なのかということがあるかと思うんですね。  特に、施設運営の経費でいいますと四十三法人ということですから、六割の施設はいまだに自治体からの補助はないと。全体百一として、法の実施直前、平成六...全文を見る
○井上哲士君 施設の皆さんも、援助待ちとか協力待ちということではなくて、いろいろ積極的に地域に貢献をどうしていくのかということを考えていらっしゃいます。  京都保護育成会というのは、最初言いましたように、在日韓国人の皆さんが主体となって作っておられるんですね。当初は在日の人々が...全文を見る
04月11日第154回国会 参議院 法務委員会 第9号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  国際的な協力の下で受刑者を本国に移送して刑の執行を共助することにより、その改善更生及び円滑な社会復帰を促進するという法案の目的については私どもも賛成であります。  受刑者移送が始まりますと、各国の受刑者環境の実情、格差というのが非常...全文を見る
○井上哲士君 国際的な水準での見直しということを改めて求めておきたいと思います。  全体を改善をしていくことは必要でありますが、しかし道理のない特別扱いというのはするべきでないと私は思うんです。  公務外で犯罪を行ったアメリカ兵が入る日本では唯一の刑務所が横須賀刑務所でありま...全文を見る
○井上哲士君 部屋を暖めるために廊下にストーブを置く人というのはいないわけで、廊下にストーブを置いたからといって改善がされたということには私、ちっともならないと思うんですね。  最大の問題として指摘したのは食事の問題でした。これ受刑者の最大の楽しみなんですが、これが非常に大きな...全文を見る
○井上哲士君 これ指摘して五年間ですが、協議はしているけれども、実態は何も変わっていないという御答弁だったと思うんです。  この刑務所内の処遇というのは監獄法で定められていると思いますが、こういう暖房とか食事の特別待遇というのは監獄法のどこに根拠があるんでしょうか。
○井上哲士君 差し入れといってもいわゆる間食とかではないわけですね。全く別メニューの食事がされているわけです。  じゃ、日本人受刑者でこのような形で別メニュー食事が出されているというような例がありますか、差し入れによって。
○井上哲士君 ですから、これ日本人には認められていないわけですから、全くやっぱり特別扱いなわけですね。アメリカ人の習慣と言いますが、やられているのはアメリカ兵の受刑者だけなわけですから、二重の意味で私、特別待遇になっていると思うんです。これは本当に道理がないと思うんですね。  ...全文を見る
○井上哲士君 是非、早いうちでの改善をお願いしたいと思います。  この移送条約の批准に当たっては、いわゆる自国民の保護ということから、アメリカからの要求が非常に強かったということも報道をされております。ただ、今のような、日本での罪を罪と思わないような取扱いを米軍自身が求めてきた...全文を見る
○井上哲士君 特に、沖縄県民の皆さん見ておりますので、是非お願いをしたいと思います。  次に、外国で服役をしている日本人の受刑者についてお聞きをいたします。  外国旅行する人も年々増えまして、海外での受刑者も十年間で倍ぐらいになっているかと思います。その中には冤罪を主張されて...全文を見る
○井上哲士君 直ちに連絡を取るということなんですが、実はもう一件、外国で冤罪を訴えているのに、フィリピンで死刑判決を、やはりこれ麻薬の関係で受けておられる名古屋の会社員がいらっしゃいますが、この人の場合も、報道によりますと、逮捕直後に大使館に三回電話をしたけれども、コレクトコール...全文を見る
○井上哲士君 ですから、そういう、これ裁判のやり方も違うわけですから、現実には裁判の場所に行っていてもこの通訳がきちんと行われていないということが結果としては見過ごされて残っているわけですね。  現地で支援をしている皆さんからは、事件当初の海外における日本国政府の対応のお粗末さ...全文を見る
○井上哲士君 是非、一層の強化をお願いをしたいと思います。  この事件が注目されるようになったのは、最初にも言いましたように、国連への個人通報を日本人として初めて行ったということからです。当初、日本ではほとんど知られていない事件でありましたけれども、現地で支援活動をしている日本...全文を見る
○井上哲士君 勧告は政府に行われるわけなので、司法権の侵害にはならないということを言っておきたいと思います。  人権宣言が五十年のときに、ある新聞の社説でこの問題について、この条約に加わった場合の戸惑いや若干の混乱よりも、条約を拒むことによって国際的な人権基準や世界の潮流から取...全文を見る
04月18日第154回国会 参議院 法務委員会 第11号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  今日は、司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案の審議ということでありますが、やはり朝からの質問を聞いておりましても、これはやっぱり二つの法律だなという感じがするんです。登記に関係するとか法人の問題があるということで一つの...全文を見る
○井上哲士君 新たなこの簡裁代理権を得るわけでありますが、その点での非常に研修が大事だと思っております。  私、京都で司法書士の方の事務所にお伺いしていろんなお話も伺ったんですが、やはり弁護士事務所とかなり造り自身が違います。それぞれの方が向かい合って座って、真ん中に司法書士さ...全文を見る
○井上哲士君 研修は百時間というふうに言われているわけですが、そういう中で、いわゆるそういう基本的な言わば総論的な問題、それからもう少し少人数でディスカッションなどもしながらやっていくこと、それから模擬裁判等などの実地のものもあるとお聞きをしているんですが、大体の柱と割合というの...全文を見る
○井上哲士君 今回の改正でやはり一番期待されていますのは、弁護士さんなどが余りいない地方で身近な相談相手として司法書士の皆さんが力を発揮されるということかと思うんですが、逆に、こうした地域の方こそそういう非常に研修が受けにくい条件があるかと思います。しかも、お仕事をされているわけ...全文を見る
○井上哲士君 例えば、いわゆる土、日を活用するとか、そういうこともかなり考えられたんでしょうかね。
○井上哲士君 今、インターネットというお話もありました。新聞報道でもインターネットを活用した研修ということが出されておるようなんですが、どの程度こういうインターネットの活用をするのか。しっかり受講をされているというような確認も必要かと思うんですが、その辺はどのような検討がされてい...全文を見る
○井上哲士君 いわゆる衛星通信などで聞くというだけではなくて、双方向でやるということを想定をしていると考えたらいいんでしょうか。
○井上哲士君 そういう研修の上で考査があるわけですが、先ほどもありましたように、現在、仕事をされている司法書士の皆さんは憲法の試験を受けていないということは非常に考慮されるべきだと思うんですが、今考えられているその試験の柱がどういうふうになるのか。それから、論文試験をするのかとい...全文を見る
○井上哲士君 いわゆる小論文的なものというふうに理解をしたらいいのかなと思いますが、いずれにしても能力や職務倫理というのをしっかり担保をしていくという点でのしっかりとした検討をお願いをしたいと思います。  次に、懲戒処分の問題でありますが、今回、懲戒申出制度や処分の官報公告など...全文を見る
○井上哲士君 今後、訴訟代理権の拡大ということも将来の問題としては議論になろうかと思うんですが、やはりそのときにはこの問題が併せて議論をされるべきだということは申し添えておきたいと思います。  司法書士の皆さんが弁護士さんと比べて地方に非常に分散をしているということが今回のこの...全文を見る
○井上哲士君 次に、いわゆる弁護士会の照会制度との関係でお聞きをするんですが、簡易裁判所での訴訟代理権を認める以上、司法書士の皆さんもそれにふさわしい機能を持つことが要請をされると思います。弁護士の皆さんが持つ機能との違いの一つにこの弁護士会の照会制度があるわけですが、司法書士に...全文を見る
○井上哲士君 司法書士会にそれだけの力がまだないんじゃないかというお話ですが、しかしその司法書士の皆さんに今回の代理権を与えたことによる研修を行うのは、それぞれの司法書士会なわけですよね。  ですから、これ考えますと、やっぱりある程度のそういうものがあるということで今回、付与す...全文を見る
○井上哲士君 次に、民事扶助の問題についてお聞きをいたします。  どの地域に住んでいても気軽に司法を利用できるという今回の改正の一つの精神とともに、お金に左右されることなく裁判を受けれるという点でいいますと、国民の裁判を受ける権利を守るという点で共通の問題があろうかと思います。...全文を見る
○井上哲士君 土地家屋調査士の法のこともあったんですが、時間ですので火曜日に回しまして、質問終わります。
04月23日第154回国会 参議院 法務委員会 第12号
議事録を見る
○井上哲士君 今日は、三人の参考人の皆さん、ありがとうございます。日本共産党の井上哲士です。  まず、北野参考人にお伺いをいたします。  今回の簡裁での訴訟代理権を認めることは、司法書士の皆さんが非常に地域に分散をされ、地域に密着をしてきたということに非常に注目をした改正だと...全文を見る
○井上哲士君 奨学金とか、地方で仕事ができるようにということでの努力をされているともお聞きしたんですが、その辺ももう少しお願いできますか。
○井上哲士君 次に、西本参考人にお伺いをいたします。  先ほどの御意見の中でも、不動産登記法の附則第五条の問題がございました。いわゆる国や都道府県などが所有しているものについては、当分の間、これは登記を義務付けないという問題ですが、会としてはこれをかねてから撤廃すべきだという御...全文を見る
○井上哲士君 次に、児玉参考人にお聞きをいたします。  司法書士の皆さんの訴訟代理権が認められるということで、今後、それぞれの代理人に弁護士と司法書士さんがなられるというケースも出てくると思います。その際に、お互いに同じ条件で裁判をするということを考えますと、今、弁護士会に認め...全文を見る
○井上哲士君 もう一回、北野参考人にお伺いをします。  気軽に国民が司法にアクセスできるという点でいいますと、お金の問題で、民事法律扶助の問題が非常に大事だと思っております。  民事法律扶助法ができまして書類作成援助という新しいサービスができましたので、かなり司法書士会の皆さ...全文を見る
○井上哲士君 もう一点、西本参考人にお伺いをいたします。  今年の一月に参考人が有馬先生と行われている座談会を読ませていただいたんですが、この中で、土地家屋調査士というのは法律家であり、かつ技術者だけれども、監督官庁である法務省というのは法律家集団なので、かえって技術的な面では...全文を見る
○井上哲士君 終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  冒頭、大臣から大阪高検の幹部逮捕の問題について発言がございました。大変重大な問題だと思います。今日は時間もございませんが、別途この問題で集中的な議論をする場を持っていただきたいということを私からも要望をしておきます。  さて、まず土...全文を見る
○井上哲士君 そういう公共の契約についてはこれは大きな一つの目安に私はなっていくかと思うんですが、そういう個々の契約についての中身については、これは公表されていくわけですね。
○井上哲士君 官報に公示されない規模のものであっても、こういうようなことで契約が行われたということを例えば会の方が例示をすると、これは構わないわけですね。
○井上哲士君 こういう公共工事などは大変やっぱり目安になっていくものですから、こういう形も一つの知恵として、国民に安心できる報酬体系というものを出していくということでお願いをしたいと思います。  次に、不動産登記法の附則第五条に関連をしてお尋ねをいたしますが、まず国にとって登記...全文を見る
○井上哲士君 国民の権利を明示をして明らかにしていくということと言われましたけれども、常に言わば国民のものと、それから公のものも境界を接するものが幾つもあるわけであります。  この不動産登記法の附則第五条では、昭和三十五年の改正時に、国や地方公共団体等には、当分の間、表示に関す...全文を見る
○井上哲士君 確かに、義務を課すということになりますと、おっしゃるように莫大な費用が掛かるわけであります。しかし、望ましいということでありますから、例えば今、地方分権一括法に基づいて官公間の財産移管があります。それから、いわゆる十七条地図を作成する地域でその中にこういう官有地があ...全文を見る
○井上哲士君 地方自治体などと等価交換で国のものに土地がなる場合がありますが、そういう場合などは、これは正に国の判断でありますけれども、率先して登記を進めるべきだと思うんですが、その点どうでしょうか。
○井上哲士君 当分の間と言って四十年たち、本来、国有地でも登記は望ましいということでありますから、これは是非積極的な対応をお願いをしたいと思います。  それから、これ幾つか確認になるんですが、法人化の問題であります。  司法書士会などからも一人法人ということの要望もあったかと...全文を見る
○井上哲士君 最後に、ちょっとまた報酬の問題に戻りますが、司法書士さんなどの報酬について事務所に明示することなどの御答弁がありました。私も一度だけ利用したことがあるんですが、実態としますと、仲介業者の方とか金融関係の御紹介ということで、たしか仲介業者の事務所でお会いしたかと思うん...全文を見る
○井上哲士君 終わります。
04月24日第154回国会 参議院 本会議 第20号
議事録を見る
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、人権擁護法案について森山大臣に質問いたします。  法案に入る前に、大阪高検前公安部長の逮捕にかかわってただすものであります。  高検幹部が暴力団と癒着し、恐喝まがいのことまでやっていたこと自体、前代未聞の不祥事であります。加えて重大な...全文を見る
04月25日第154回国会 参議院 法務委員会 第13号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  巨悪は眠らせないという検察幹部の有名な言葉がありました。国民は、この言葉に拍手を送ったときに社会正義の実現という期待を込めたと思うんですね。その期待を裏切るとんでもない事件でありますし、強大な権力を持つ検察幹部が暴力団と手を組んで悪事...全文を見る
○井上哲士君 犯罪情勢が変わってきたということも言われておりましたけれども、少なくとも当委員会でこの間、議論をしてきましたのは、むしろ犯罪情勢が悪化をしている、そのためにどういう方策を取るかということをずっと議論をしてきたのに、全く逆のことを言われるわけですね。到底納得ができない...全文を見る
○井上哲士君 公安調査庁と検察で、私、調査活動費の考え方等、非常に似ていると思うんですね。  この問題で、仙台の市民オンブズマンの皆さんが情報開示請求をされております。平成十三年の十月三十日に出されました準備書面を今、手に持っておるんですが、調査活動費の非開示処分の取消しを求め...全文を見る
○井上哲士君 納得いかないんですが、先ほど同僚議員の質問にもありましたけれども、元々検察は特捜などの一部の例外を除いては独自の情報活動を大規模にするということはなかったんではないかと。そして、そういうことで情報提供者への報酬などに使われることもほとんど聞いたことがないという証言も...全文を見る
○井上哲士君 秘匿を要するものがこの間で四億円も減って、それで調査活動に検察側から言えば支障がないというのは、私は全然納得できません。  それで、先ほどあったのは、告発との関係ではないかという点でもう少し具体的に聞きますが、調査活動費の中で弁当費等という項目があろうかと思うんで...全文を見る
○井上哲士君 平成十一年度はどうなっていますか。
○井上哲士君 これも仙台の市民オンブズマンの皆さんが詳細に調べ上げておられるんですが、今ありましたように、平成十年で弁当代という項目が挙がっているのは七地検だけですが、それは全部、平成十年度の三月なんですね。そして、平成十一年度からは全庁でこれが計上されるようになったと。  先...全文を見る
○井上哲士君 じゃ、もう一点聞きますけれども、先ほどありましたように、この調活費の総支出額というのがきっちり受入額と合っていると、おかしいじゃないかというお話がありました。  この仙台高検の場合も、平成十年度は九百六十万円ちょうどで、年間の受入額、全部使っているわけですね。消費...全文を見る
○井上哲士君 平成十年度までが報酬などが主だったとしても、一〇〇%そうだったわけじゃないはずなんですよ。今のは、端数が出ないことの説明としては全然理由になっていないと私は思うんです。  平成十一年の三月に、こういう調査活動費の在り方の見直し、私は告発を受けたと承知をしているんで...全文を見る
○井上哲士君 五億の予算が順次八千万になるような大転換があって、しかも、年が替わったら端数が全部出る、弁当代が地検にも出ると。これだけの全国的な統一をしたことをやっていながら文書も何もないというふうなことを検察がやるとは私は思えませんし、ますます国民の不信が募る答弁だと思います。...全文を見る
○井上哲士君 法案に入ります前に、午前中の問題、大阪高検の元幹部の問題にかかわって二、三質問をいたします。  国民が非常にやはり驚いたのは、突発ではなくて、この間やはりいろんな警察関係の不祥事が相次いできて、そしてここまで来たのかということだろうと思うんです。  昨年、福岡の...全文を見る
○井上哲士君 三名ということで、非常に規模がまず小さいと思うんですね。かつ、派遣場所が今三つ出たわけですが、このさわやか福祉財団というのは元検察幹部がやっていらっしゃる福祉団体だと承知しておるんですが、言わばかなり身内的色彩が強いなと私は思いました。  それから、東京電力ですが...全文を見る
○井上哲士君 今おっしゃった目的からいえば、もう少し派遣先を検討すべきではないかということを申し上げておきます。  それから、この報告書で二つ目には、「幹部を含む検察官が犯罪被害者の心情や捜査現場の第一線で汗を流している警察官の活動等に対する理解を深めるための具体的方策を検討し...全文を見る
○井上哲士君 まあ一般的な研修とどこが変わらないのかなという気は私はします。  それで、三つ目には、「部内研修等の充実強化を通じて、検察官が独善に陥ることを防止するとともに、検察官としての基本的な在り方を徹底すること」と、こうあります。  こういうことも含めまして、本当に検察...全文を見る
○井上哲士君 そういう人物が大幹部になっておるということに対して国民の目があるわけですので、是非よろしくお願いをいたします。  では、商法について質問をいたします。  我が国のコーポレートガバナンスに関する商法改正は、この間、基本的にはこの監査役の強化を中心に進められてきたと...全文を見る
○井上哲士君 その裏返しということになると思うんですが、それと対比して、では、この米国型のどういうところが利点だと判断をされたんでしょうか。
○井上哲士君 先ほどからもずっとエンロンの問題が出ておるんですが、そういうアメリカにおいてでもこのエンロン問題が起きて、アメリカ型のコーポレートガバナンスについての議論というのが今いろいろ再検討が加えられていると思います。  社外取締役が十四人もいたけれども全く機能していなかっ...全文を見る
○井上哲士君 アメリカでも市場の信頼を取り戻すために監査委員会の権限強化に乗り出すであるとか、ニューヨークの証券取引所が報酬・監査委員会の独立性強化とか、会長と最高経営責任者の機能分離を検討しているなど、こういう報道も行われております。三井物産の戦略研究所の寺島実郎さんが、日本で...全文を見る
○井上哲士君 先ほどの答弁で、仕組みとともにやはり役員の倫理、人間の問題だということが言われました。私、それは非常に大事だと思うんですが、それもやはり制度的に担保をしていくということが非常に必要だと思うんです。  この間、あるものを読んでおりますと、元日産の常務がこの四月に専務...全文を見る
○井上哲士君 アメリカでは、こういうインサイダー取引というのは言わばこれは証券詐欺だと、こういう扱いで上場企業の役員から排除をするような仕組みが作られております。  一九三三年証券法というのは、このSECの申立てに基づいて証券の募集又は売り付けについて詐欺的行為を行った者を期限...全文を見る
○井上哲士君 この間、ずっと繰り返されてきた商法の改正でも、どうもやはりアメリカ型の一部だけを取り入れるという、ある意味で都合のいいところだけを取り入れるような改正が目立ってきたと思うんですね。ストックオプションの解禁でも、アメリカのSECの約三千三百人と比べて日本の証券取引等監...全文を見る
○井上哲士君 その社外取締役というのはその委員会それぞれを兼務できるんですかね。これはどうですか。
○井上哲士君 そうすると、実践的には、実際的には大変少ない社外取締役の人数で、少なくて済むということになるわけですね。  ですから、なかなか人材がいないというお話もありましたけれども、どうも、こういう点から見ましても、一部のみを取り入れているようなやり方になるんではないかなとい...全文を見る
05月07日第154回国会 参議院 法務委員会 第14号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  今日は、三人の先生方、本当にありがとうございます。  最初に、岩原先生にお尋ねをいたします。  著作の中、「商事法務」を読ませていただいたんですが、会社法の改正の留意点として、経済の効率化、競争力の向上への貢献ということを挙げた上...全文を見る
○井上哲士君 七〇年代以降の商法改正を見ておりますと、企業の不祥事が起こるたびに監査役制度の見直しが叫ばれて、その権限の強化とか社外監査役の導入などが行われてきました。去年の臨時国会でも監査役の強化ということが行われたわけですが、この間の一連の不祥事でありますとか経営破綻というこ...全文を見る
○井上哲士君 次に、中谷参考人にお伺いをいたします。  株主利益とともに企業統治を考える場合に、従業員や顧客、取引先、地域社会、環境など、こういう問題に対する外部からのチェックということも大変重要だと思うんです。  ちょっと前になりますが、九二年に文芸春秋に、当時、ソニーの会...全文を見る
○井上哲士君 ステークホルダーへの配慮ということでありますが、七〇年代の日本の、これは岩原先生にお伺いをいたしますが、七〇年代の商法改正の議論の中でやはりこの企業の社会的責任という問題が議論になりまして、例えば商法総則の中に民法の一条に類似をした社会的責任原則を置くというような議...全文を見る
05月21日第154回国会 参議院 法務委員会 第15号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  朝からの審議の中で、瀋陽の領事館の事件にかかわって我が国の難民行政についての様々な質疑がございました。大変日本の難民の受入れのハードルが高い、またアムネスティなどからも審査手続が遅いとか透明性に疑義があるとか、こういうことが指摘もされ...全文を見る
○井上哲士君 先ほども紹介しましたように、あの参考人質疑の中でも、本当にこれが機能していくかどうかはその分野の整備が前提であり、求められているということを言われたわけで、私は諸外国と比べて遜色ないというのは実態と違うんではないかと思うんです。  二月十五日付けの日経のある記事を...全文を見る
○井上哲士君 本当にそういうふうに機能をしていくのかという点が、私、先ほど前提の問題も申し上げましたけれども、大変疑問だと思うんです。  様々な分野のやはり利害関係者の意見やチェック機能ということを商法に直接取り込んでくるということは、我が国の商法改正の議論の中にもありました。...全文を見る
○井上哲士君 先ほど紹介しましたアメリカ・コネティカット州などでは、利害関係者の利益が適切に考慮されない場合に、利害関係者が取締役に対して訴訟を提起をするということも認められている規定になっております。日本の企業の現状などを見ますと、私はこういうものをしっかり取り込んでいくことが...全文を見る
○井上哲士君 社外取締役には、言わば、何といいましょうか、お目付役的な機能がまた求められていると思うんですね。  今、一昨日も雪印食品の問題がまた出ておりましたけれども、こういう今の日本の企業の状況を見ておりますと、様々な親会社の影響の下で子会社の従業員であるとか下請企業等への...全文を見る
○井上哲士君 今の、しかし、日本の企業のいろんな、系列であるとかそういう実態を見ますと、実際には一〇〇%、別に株式を親会社が持っているわけじゃありませんで、一部だけ握っていてもそうやって送り込んでいけるということになりますと、やはり本来、国民が望むチェック機能ということは私は働か...全文を見る
○井上哲士君 監査の質が低下をするという指摘のもう一つにいわゆる常勤制がなくなるということもございます。これは、いわゆる社内のシステムの強化で担保できるということでありましたし、午前中の質疑でも省令のことも出ておりましたけれども、その社内システムの独立制とか報告に関する事項、もう...全文を見る
○井上哲士君 例えば、そういう体制の規模であるとか、そういったものまでは省令では定めないということでよろしいんでしょうか。
○井上哲士君 実際には、委員会制度を取る会社はまだ極めて少数だと言われることから見ますと、現行の監査役の制度の強化も求められていると思うんですが、今出ましたようなそういう事務局体制などは、従来の監査役には多くの場合、用意されていないというのも御答弁であったわけですが、むしろ大半が...全文を見る
○井上哲士君 次に、株主代表訴訟についてお聞きしますが、今回、取締役の権限が非常に大きくなる一方で、責任軽減ということになりました。株主代表訴訟についても、昨年の議員立法でこの責任軽減ができるということがされたわけです。しかし、アメリカなどでは、社外取締役は別として、業務執行役員...全文を見る
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、商法等の一部を改正する法律案外一案に反対の討論を行います。  本法案は、米国型の委員会設置会社を選択できるとしていますが、我が国企業社会の現状を顧みることなく米国型企業統治の一部をつまみ食い的に導入するものであり、昨今の企業不祥事を防ぐ...全文を見る
05月23日第154回国会 参議院 法務委員会 第16号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  まず、大阪高検の元公安部長の逮捕に係って御質問をいたします。  今も名古屋高検などの検事や職員で作る親睦団体の無申告だったという問題が指摘をされました。この間の検察官の不祥事、そして大阪高検の問題、さらにはこういう事態と、本当に今、...全文を見る
○井上哲士君 いや、会議があったのかどうなのか、そのことも答えないんですか。
○井上哲士君 会議があったことは否定をされなかったということであります。  前回の質疑のときには、いわゆる調活費の流用問題というのは否定もされまして、そして平成十年にピークになって以降下がっていくと。これは流用の告発とは無関係だということでありました。私は全く納得できる答弁では...全文を見る
○井上哲士君 前回の答弁のときには、この調活費の減額について、公安事件、この公安の犯罪情勢、これが落ち着いてきたからこの調査方法も変わり、減額をしたと、こういう答弁でありました。しかし、今の数にありますように、公安事件の通常受理人数というのは七年から九年に掛けては減っていますけれ...全文を見る
○井上哲士君 前回、そういう答弁でしたので、私、法務年鑑をずっと読み直してみましたけれども、おっしゃるような情勢が変わったというのはなかなか読み取ることができませんでしたし、例えば平成四年でも五百二十五なんですね。ですから、この平成十年をピークに慌てて減らすような理由が納得できる...全文を見る
○井上哲士君 今の数ですと、概算要求でいいますと、平成十年から平成十一年に掛けては増えているんです。そして、平成十一年は六億以上概算要求しておきながら、実際の予算は三億に、半分になっているんですね。  この間の答弁は、平成十一年の予算要求に反映させるための検討と申しますのは平成...全文を見る
○井上哲士君 公安情勢の変化は長期的だと言われながら、見直しはこの概算にも間に合わなかったからといって予算で変えるというのは、どう聞いても納得のできる答弁ではないんですね。大体、概算から予算が半分も減るという例は私はほとんど聞いたことがないんです。これは、やはりこの間に何かがあっ...全文を見る
○井上哲士君 先ほど、平成十年以降のものについて、摘発があったものについては調査をしたという答弁がありましたけれども、こうしていろんな新たな問題も出されているわけですから、私は多分、検察庁は改善をされていると思うんです。外務省とか官房機密費などが改善をされないのと比べますと、これ...全文を見る
○井上哲士君 本当に検察への信頼が回復できるのかなという疑問を指摘をした上で、次の問題に移ります。  今回のあの瀋陽の事態も、やはり国民の信頼を揺るがしている問題であります。真相の解明が外交の上でも第一でありますけれども、同時に、この間の不手際の背景に、難民の受入れを拒否してき...全文を見る
○井上哲士君 難民の申請者の実態と全く合わないことだと思うんですね。  速やかに出てくるのが当然だと。出てこないからそれは違うんじゃないかということではありますが、実際にはいろんな様々な事情もあり、例えばその六十日ルール自身を知らないとか、精神的な圧迫もあるとか、こういう中で出...全文を見る
○井上哲士君 是非、分かり次第お願いをしたいと思います。  この日本のこういう難民認定のハードルの高さ、不透明性というのは、いろんなアムネスティを始め関係団体等から改善が求められております。  例えば、一次審査も入国管理局がやる、それに対しての異議申立ても入管の他の課が行うと...全文を見る
○井上哲士君 難民問題という極めて国際的にさらされている問題ですが、大体、諸外国を見ますと、異議申立てというのは別機関になっておりますし、そうでない場合は、同じ機関でやる場合は第三者機関であり、第三者がこの調査に立ち会う、絡むということになっているわけですね。日本はどっちともなっ...全文を見る
○井上哲士君 初めてこういう調査が行われたと承知をしておるんですが、結果の概要をいただきましたけれども、情報の不足であるとか仕事の問題などで大変深刻な実態がその中で出されております。具体的な提言もされておりまして、難民への情報提供体制の整備とか、就労あっせんであるとか、住居確保の...全文を見る
○井上哲士君 今もありましたように、認定申請者には外務省による保護措置が取られているわけですね。ところが、難民認定をされますと内国民待遇ということになって、こういう保護が受けられない。逆に、難民認定と在留資格の付与というのは連動されていませんから、申請者としての保護は受けられない...全文を見る
○井上哲士君 実際の支援をされている方のお話を聞きますと、そういう空白期間が生まれたり、そして実際には難民認定を受けても国保に入れるとか生活保護が受けられるとか、そういうことを知らないで大変困っているという事例があるわけでありますから、そうした人たちへの情報提供も含めて各省庁とも...全文を見る
06月04日第154回国会 参議院 法務委員会 第18号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  法案の審議に入る前に、何点か御質問をいたします。  今も非核三原則の見直しの発言のことがありました。私は、広島に育って原爆の悲惨さを胸に刻んで育ってまいりましたので、とりわけあの発言には怒りを覚えました。日本共産党としても、これはあ...全文を見る
○井上哲士君 新たな問題が出れば調査をするという御答弁でありました。今後、こういう問題が出たときにそういう対応を必ず取っていただきたいということを求めておきます。  それから、今も質問ございましたけれども、防衛庁が情報公開法に基づく情報開示請求した人たちの身元を調べてリストにし...全文を見る
○井上哲士君 本来あってはならないことが起きているわけでありますから、ないはずだということではなくて、しっかりとした調査をし、公表をしていただきたいと思います。  その上で、法案の問題でありますが、日本共産党は、このテロにつきましてはいかなる宗教的、政治的見解によっても許される...全文を見る
○井上哲士君 包括的テロ防止条約の審議でこのテロの定義をめぐって大変紛糾をしたわけでありますが、民族自決の闘争というのは定義から外すべきだという意見、それから正規軍によるいわゆる国家テロも入れるべきだ、こういう点での様々な意見の対立があったと承知をしております。  その国家機関...全文を見る
○井上哲士君 パレスチナなどで一般市民を無差別に殺傷しているようなイスラエルの行為もこれは国家テロじゃないかというのがパレスチナの皆さんから出ているわけですが、軍や国家機関がかかわったそういう行為の中で、この条約の前提になる行為に該当する、ないしはしない、そこの線引きというのは結...全文を見る
○井上哲士君 そうしますと、いわゆる正規軍についてはそうですが、そうでない、先ほどのリビアの諜報機関など一定の国家機関によるものについてはケースによって当てはまることがあり得ると、こういうことでよろしいんですか。
○井上哲士君 その上で、定義の問題なんですが、テロリズムの定義として、衆議院の議論で大臣が、一般的に「特定の主義主張に基づき、国家等にその受入れ等を強要し、又は社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものとされている」、こういう答弁でありました。  この特定の主義...全文を見る
○井上哲士君 安保理決議の千三百七十三号が国内行為の犯罪化を求めたものも、テロ行為を実施するための資金提供についての罰則化なわけですね。  そうしますと、特定の主義主張に基づかない、テロリズムの一般定義から外れる国内行為も対象とするとなると、この安保理決議の範囲を超えるんではな...全文を見る
○井上哲士君 もちろん、愉快犯的な犯罪も許されるべきではないわけでありますが、テロ資金の規制というくくりの中で特定の主義主張に基づかないものなども広く対象とされていくとなりますと、やはりいろんな意味で濫用のおそれがあるんじゃないかという懸念を出されております。この点、運用でしっか...全文を見る
○井上哲士君 その上で、犯罪行為の実行を容易にするということで絞り込まれるわけですが、実行するとせずに実行を容易にするとなっているわけで、その範囲がどう違うかなんですね。  答弁では何か言葉の言い換えに終わることが多いんですが、具体的に、例えばあの九・一一の事件でいいますと、長...全文を見る
○井上哲士君 あの九・一一の事件などでいいますと、例えば、さっき聞いたのではどの辺までの範囲ということになるわけでしょうか。
○井上哲士君 あと、資金提供と収集の問題についてお聞きするんですが、先ほどは不動産のことが質問がありましたが、これは無償で提供した場合も、不動産を不動産として使っている場合は当たらないということでよろしいわけですね。
○井上哲士君 そうしますと、無償提供された側が、それを例えば賃貸をして資金を得たと、これはどうなりますか。
○井上哲士君 収集の問題で、午前中の答弁で、銀行からお金を借りることも当たるんだというのがありました。  衆議院の答弁を見ておりますと、経済取引についてはいろんな場面があると。単に自分の財産を換価するというだけの意味の経済取引、これは特にそのことによって新しく何かプラスアルファ...全文を見る
○井上哲士君 時間ですので終わりますが、再度、あいまいな構成要件の下で、政府や捜査当局の恣意的な運用で国民の人権や結社の自由が侵されることがあってはならないということを改めて強く述べまして、質問を終わります。
06月28日第154回国会 参議院 政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会 第4号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  鈴木宗男議員の逮捕という新しい事態の下で本院にこの法案が回ってまいりました。そして、本院では、その長であった井上元議員の秘書にかかわる疑獄による辞職という憲政史上初めての事態も起きているわけでありまして、この政治と金をめぐる問題にどう...全文を見る
○井上哲士君 国民の皆さんが今、このすさまじいばかりのこの間の金と政治の問題をめぐるまなざしと今の御答弁は随分差があるなということを思いながら私は聞きました。  ただ、衆議院でこのあっせん利得法改正案が通過をしたときの公明新聞を見ておりますと、「「政治とカネ」改革の第一歩」とい...全文を見る
○井上哲士君 前回、私設秘書を野党が入れることを主張しながら入れなかったことへの反省は聞こえてまいりませんでした。反省ないところに改革はないと私は思います。  今回、与党は法案の趣旨説明で、最近の国会議員の私設秘書等による一連の不祥事に端を発する政治不信を最大限に受け止め、政治...全文を見る
○井上哲士君 不当に拡大するというお言葉がありました。本当に不当なのかと思うんですね。この間、いわゆるあっせん収賄罪にもこれがない、それとのバランスだということの御答弁もありました。  そこで法務省にお聞きするんですが、現在、刑法に第三者供賄というものがありますけれども、これが...全文を見る
○井上哲士君 「大コンメンタール」などを読みますと、脱法的手段を断つことをねらいとしていると、こう書いてありますが、こういうことでよろしいですか。
○井上哲士君 どんないろんな刑法の解説書を見ましても、この第三者供賄罪を作るのが脱法的手段を断つことだということが盛んに強調されております。  かつ、この第三者供賄の場合は、公務員等が事実上、本人が全く利益を受けない場合であっても第三者に対する賄賂の提供も本罪の対象にしておりま...全文を見る
○井上哲士君 今お聞きのように、この第三者供賄は、脱法的行為を絶つということ、そして公務員本人のところに利益が来なくても、そういう第三者に提供させるだけでも公務員としての職務の公正さや社会の一般の信頼を害するからだということになっているわけですね。  そうしますと、この法律が、...全文を見る
○井上哲士君 ですから、一般公務員は自分のところに利益が来なくても第三者に提供させただけで罪になるのに、政治家は第三者に供与させてはならぬということで、どうして今の政治に対する国民の信頼感を回復をすることができるのか、保護法益のことからいっても、私は全く理由になっていないと思うん...全文を見る
○井上哲士君 しかし、これによって処罰されていくわけですから、具体的にしてもらわないと私は困ると思うんです。  そもそも政党に入った財産が、そんな個人の自由になるようなことが想定されているのかと思うんですね。我々は政党助成金、憲法違反としていただいておりませんが、公的なものだと...全文を見る
○井上哲士君 通常のいろんな事務所の経費など、あれこれ細かいことに当然、議員本人が指示することは確かにないと思うんですね。今ありましたように、例えばそういう大きな選挙のときなどのこともあるでしょう。金額的にいいましても寄附・交付金というのが四千五百六十九万円と非常に大きいわけです...全文を見る
○井上哲士君 今のような例えば第五支部の形態の場合は、これは事実上の支配力、処分権があるということにはなるんでしょうか、ならないんでしょうか。時には指示を出すというようなことでありましたが、いかがですか。
○井上哲士君 先ほども言いましたけれども、元々政党というのがそんな個人の私物でないというのが前提のわけでありまして、何らかの形でこういう会計の仕組みはあると思うんですね。ですから、そういうことが整っておりますと、結局、例えば町村さんの場合はないでありましょうか、同じような形態を取...全文を見る
○井上哲士君 終わります。
07月17日第154回国会 参議院 政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会 第7号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  帝京大学の入試の口利き問題で宮路厚生労働副大臣が辞職をいたしました。口利きを依頼をした後援会の幹部関係者の医療法人から宮路氏に政治献金が渡されていたということも明らかになっております。国民の多くは、往々にしてあることというこの宮路氏の...全文を見る
○井上哲士君 私たちは、国民の皆さんの様々な要求を行政の側に反映をさせていく、こういう活動は大いにそれぞれの党がやろうと。問題は、それに対価として賄賂などをもらうと、この言わば口利きビジネスという問題が問題にされているんだということを言っておきたいと思いまして、そのことをまず明確...全文を見る
○井上哲士君 新聞報道によりますと、この鎌ケ谷市長は井上前参議院議長をおやじと呼び、前議長の方はこの鎌ケ谷市長を息子と公言をしていたというふうに言われております。ですから、言わばツーカーの仲で、電話一本で話が通じるような仲だったと思うんです。  大体、参議院議長であるとかその秘...全文を見る
○井上哲士君 しかし、事実の問題としまして、この間問題になってきましたように、この一年間、実際に立件されたのは和歌山の地方議員の例だけであります。この場合は正に質問するぞと明言をした非常に乱暴なケースでありまして、可能性はあると言われるけれども、実際には使われてこなかったというの...全文を見る
○井上哲士君 今ありましたように、利益の額、率の特別に大きいものということが対象なわけでありまして、鉛筆一本とか消しゴム一個納入しているというのはこれに当たらないのは明確であります。しかも、国会議員の場合は国との契約者に限定をしているわけであります。  町村さんの支部長を務める...全文を見る
○井上哲士君 度々、八幡製鉄の判決を持ち出されるわけでありますが、平成五年の十一月に、やはり衆議院の政治改革に関する調査特別委員会の参考人に岡原昌男元最高裁の長官が出ておられまして、この判決の問題についてお話をされております。  当時、非常に企業献金が行き渡っていたと、それを違...全文を見る
○井上哲士君 じゃ、改めて自民党の提案者にお聞きしますが、今ありますように、国との契約関係にある企業が選挙に関して寄附をすれば、その選挙だけでなく、その後における政治の上に好ましからざる影響が及ぶと。にもかかわらず、同じ企業が政治献金として寄附をすれば政治の上に好ましからざる影響...全文を見る
○井上哲士君 お答えになっていないと思うんですが、同じ企業が寄附しても選挙資金だったら政治に好ましからざる影響があり、政治資金だったらそれはないということになるのかとお聞きしているんです。その点はどうですか。
○井上哲士君 もちろん別の法律でありますけれども、しかしこの政治への悪影響をなくして国民の信頼を回復をするということを考えれば、私は、やはりこの政治活動への献金というものの持つ悪影響ということを見てきちっと対応するべきだと思うんです。  大体、献金する方は、これは政治献金かとか...全文を見る
○井上哲士君 この第一次、第二次で、企業団体献金は禁止をすべきだが、取りあえず特別の利益を伴う契約の当事者は選挙でも政治活動でも寄附をしてはならないというような方向が報告をされているわけであります。こういう指摘がありながら、やはり改正を怠って抜け道を残してきたというのがこの間の自...全文を見る
○井上哲士君 真摯に受け止めて議論をする必要があると、そういう御認識であれば、衆議院で与党として直ちに審議入りに応じるべきだと思うんです。  さらに、保守党の提案者の西川議員に問いますが、国土交通省が今年の四月に各種建設業者の団体長あてに政治献金についての、寄附についての通達を...全文を見る
○井上哲士君 時間が参りましたけれども、最初申し上げましたように、金と政治の問題に国会がどう自ら解決をしていくのかということが注目をされているわけであります。本当に国民の信頼を真剣に回復をするのであれば、あっせん利得処罰法の与党案を大幅にやはり修正すること、そして公共事業受注企業...全文を見る
07月22日第154回国会 参議院 政治倫理の確立及び選挙制度に関する特別委員会 第9号
議事録を見る
○井上哲士君 私は、日本共産党を代表して、五増五減等を内容とする公職選挙法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。  選挙制度の根本基準は、民意を公正に反映することであります。小選挙区制が導入されてから二度の衆議院選挙が行われましたが、第一党が得票率の一・五倍もの議席を得...全文を見る
10月31日第155回国会 参議院 法務委員会 第2号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  大臣の所信では、「新しい社会にふさわしい、国民にとって身近で頼りがいのある司法制度を構築する」として、司法制度改革の問題を第一に挙げられました。その中で、今、検討会で検討が進められておりますが、特に仲裁法の問題についてお尋ねをいたしま...全文を見る
○井上哲士君 この仲裁法は、元々、国際商取引の紛争を迅速に解決をするということが強調をされておりました。しかし、これ、国内の取引のすべての当事者が対象になるということで、中間取りまとめが出て以降、大変消費者、労働者から不安の声が上がっております。  中間取りまとめに対するパブリ...全文を見る
○井上哲士君 実に九割の方が反対意見を寄せられているわけであります。特に、消費者とか労働の紛争の現場にいらっしゃる方が大変懸念の声を上げていらっしゃるというのが特徴だと思います。  この仲裁は、当事者双方の仲裁合意に基づいて仲裁人の仲裁で紛争を解決をするという制度ですが、これ、...全文を見る
○井上哲士君 仲裁機関ですが、例えば現在は半ば公的なものとして日弁連の仲裁、弁護士会の仲裁センターというものがありますけれども、業界団体などがこの仲裁団体を立ち上げるということは、これは可能なんでしょうか。
○井上哲士君 この仲裁というのはほとんど今まで使われておりませんでしたが、これが使い勝手が良いものになるということになりますと、例えば業界団体あるいはいわゆる悪徳業者などが自分に有利な仲裁人を集めて、消費者問題仲裁センターとか、中立的な機関を装った仲裁機関を作るということも可能に...全文を見る
○井上哲士君 ですから、あらかじめ仲裁合意をしておりますと、その後、消費契約で紛争が発生をしたり、また労働者がいろんな不当な差別や権利侵害とか解雇を受けたときに裁判を受けるということができなくなるわけですね。これは、憲法三十二条で「何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれな...全文を見る
○井上哲士君 自らが合意をするという合意の合理性というのは、そういうやっぱり国際商事取引のように当事者同士が対等な立場で自由な意思によって合意するということが前提になると思うんですね。ところが、事業者と消費者、雇用者と労働者など、情報力、力関係が全く大きな差があるという場合には、...全文を見る
○井上哲士君 これはほとんどなじみのない制度でありますから、大半の国民にとっては全く新しい制度が作られるという認識が私は大事だと思うんですね。  元々の法律は明治の法律ですけれども、当時は契約ということが国民生活に及ぼす影響というのは今と格段に違いますし、その消費者保護とか労働...全文を見る
○井上哲士君 三案ぐらいの論点が出されているかと思うんですが、それちょっと御説明願えますか。
○井上哲士君 一方、中間取りまとめでも労働者問題というのは一切議論をされていないわけですね。これだけたくさん労働者からも不安の声が上がっているわけでありますが、元々この検討会には労働の関係者は参加をしていないわけで、消費者で行ったように、直接関係者の意見を聞く場を持って労働者への...全文を見る
○井上哲士君 消費者は物を買うわけですが、労働者の場合は自らの労働力を売る、それでないと生きていけないわけですね。ですから、なかなか労働契約というのは対等に結ぶことは困難でして、雇用される際に、就業規則に争いは仲裁で解決すると、こういう項目があるからといって拒否するというのは非常...全文を見る
○井上哲士君 この新しい仲裁法の下でいろんな消費契約とか労働契約で仲裁合意が悪用されるということになりますと、仲裁制度そのもの、ひいてはADR全体に対する信頼性が失われるということにもなると思うんです。司法制度改革ではこのADRの拡充ということも目指しているわけでありますし、また...全文を見る
○井上哲士君 今後、検討会の議論を経まして立法化となります。繰り返しになりますが、是非、大臣にも御所見をお願いしたいんですが、国民の裁判を受ける権利を守る、そして消費者保護や労働者保護を後退させないという点での御所見を大臣からお願いをいたします。
○井上哲士君 是非、よろしくお願いをいたします。  次に、先ほど来の議論もありますが、難民問題についてお尋ねをいたします。  難民行政の改善についての検討が進んでいるわけでありますが、中間的な報告が出ることを待つことなく、現に行われている運用についていろんな国際的な批判もある...全文を見る
○井上哲士君 昨年の九・一一テロ以降、アフガン国籍の難民申請者を一斉に収容するなどが行われまして、これまでの流れに逆行があったと私は思うんですね。  西日本や東日本の入管センターも見てまいりましたけれども、日本に庇護を求めにやってきたのになぜ犯罪者のように収容されるのかと。しか...全文を見る
○井上哲士君 そういう受け止めだから長期の収容が続いたと思うんですね。法の建前だけをかざすのでは私は駄目だと思うんです。今回の判決というのは、今の現行の認定制度とかその運用に対してやっぱり厳しい警鐘が司法の側からなされたと、こう受け止めていただいて、やっぱり運用を見直して、正すべ...全文を見る
○井上哲士君 申請者は七倍になっているわけですが、調査官は微増、専任の方は増えたとはいえ、たったの八人という状況なわけですね。こういう状況ですから非常に調査にも時間が掛かって、結果としての長期収容にもなっております。  それから、申請者の方というのは言わば着のみ着のまま来られる...全文を見る
○井上哲士君 今、答弁がございましたけれども、今の問題も含めまして、難民行政の抜本的な改善という点での大臣の御決意を最後お聞きして、質問を終わります。
11月05日第155回国会 参議院 法務委員会 第3号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  今日は、三人の参考人の皆さん、本当にありがとうございます。  まず、佐藤参考人にお尋ねをいたします。  最近の雑誌で、司法改革の魂を忘れるなという対談に出ていらっしゃるのをお読みをいたしました。その中で、司法審が比較的地味なテーマ...全文を見る
○井上哲士君 一層の公開を期待をしたいと思います。  次に、若林参考人にお伺いをするんですが、国民的関心を高めるという点でこういう情報公開とともにマスコミのいろんな報道というのは大きかったと思うんです。先ほど来、少し熱意が薄れて、熱気ですか、が薄れているんではないかという御議論...全文を見る
○井上哲士君 是非、制度設計の段階でのこの関心を高めるという点で、是非お力をお願いをしたいと思います。  次に、裁判員制度について佐藤参考人と四宮参考人にお伺いをいたします。  検討状況を聞いておりますと、来春からいわゆる第二クールの議論に入って、四月ぐらいから法案化作業に入...全文を見る
○井上哲士君 佐藤参考人にお聞きいたしますが、先ほどの「論座」の中でも、裁判官の増員とか法科大学院の発展のためにも一番大事なのは財政的な裏付けだというふうに述べられております。本委員会でも附帯決議も付けて強調したことでありますけれども、例えば法科大学院などに本当に経済的事情の悪い...全文を見る
○井上哲士君 もう一点、佐藤先生にお聞きをいたします。  先ほど来、裁判の迅速化の法案のことが議論になっているわけですが、迅速化は重要でありますけれども、裁判官や事務官の増員であるとか法廷自身を増やしていくとか、そういうことの当然、条件整備が前提になろうかと思うんですが、その整...全文を見る
○井上哲士君 終わります。
11月06日第155回国会 参議院 国際問題に関する調査会 第1号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  調査会での一年間にわたるイスラムの勉強を踏まえて、しかもアメリカのイラク攻撃問題が国際的な焦点となっているときに、大変時宜にかなった充実した調査ができたと思っております。  与野党六人で和気あいあいと調査活動をいたしまして、まとめて...全文を見る
○井上哲士君 お手元の会談記録の十五ページのところにやり取りがあるんですが、質疑で書いてあるのは、実は私質問したんです。もう少し、実は吉田先生が言われたように、確かにその目的は自己の生命、土地、財産を守ることであっても、手段としてああいう自爆テロなどになると、これはやっぱりテロと...全文を見る
11月07日第155回国会 参議院 法務委員会 第4号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  この人権擁護法案は、各界の強い反対の中で継続審議になってきました。反対世論の中で、読売新聞の修正試案なるものまで出た異例の法案であります。しかも、今、与党内での修正の動きも報道をされておりまして、本格審議を前に政府案の不備を認めたもの...全文を見る
○井上哲士君 この増員分の三十五人もかなりの部分は法務局からということをお聞きをしておりますが、今ありましたように、正に人権擁護局の横滑りで地方は法務局長に委任ということになります。しかも、法務省との人事交流が行われるということですから、国民から見ますと名札がちょっと変わっただけ...全文を見る
○井上哲士君 人権委員会に出向して将来、法務省に戻る職員に入管や刑務所などの法務省内部の問題を独自に本当に調査できるのかと、こういう国民の目があるわけです。出発点でそういう皆さんの専門性を確保するというお話はありましたけれども、やはり将来は法務省には戻るのではないということ、そし...全文を見る
○井上哲士君 結局、本省との人事交流のことについても明言がないわけですね。ですから、将来にわたって法務省の職員がずっと中心になっていく、ごく一部、独自の採用はあるのかもしれませんけれども、そこについてのお答えは結局ないと、こういうことになるわけです。  午前中の答弁で、例えば入...全文を見る
○井上哲士君 基本的にはこれ、原則的には対象にならないという御答弁だったと思うんです。一般救済の手続ですと、やめさせるということはできないわけですね。  防衛庁は、この問題で、イニシアルなら問題ないんだという姿勢で、リストの作成自身はやめておりません。しかし、総務省自身も指摘し...全文を見る
○井上哲士君 現行の様々な法律では、行政機関のプライバシー侵害は罰則なしということでありまして、現にああいう事件が起きております。実際、やはり法律の作りとしては、こうした公権力のプライバシー侵害は軽視したということを私は指摘せざるを得ないんですね。  一方、法案は、メディアの方...全文を見る
○井上哲士君 これは、ゼロ・コミュニスト、報道によりますと、人事関係者だけが使う隠語で、共産党員を撲滅をするということを目標に社員管理をすることだというふうに書かれております。  私、手元に厳秘、厳重秘密と書かれた文書を持っております。この朝日の記事が出ましてから私のところに送...全文を見る
○井上哲士君 しかし、本会議でも指摘をいたしましたけれども、そういう従来の労働行政の下で解決をしなかった。そして、先ほど言いましたように裁判は二十八年間も掛かっているわけです、関電の場合ですね。この審議会の答申でも、被害者の視点から簡易、迅速、柔軟な救済を行うに適したこの人権救済...全文を見る
○井上哲士君 それでは、結局、本当の意味での職場における人権侵害にはやはり実効のない法案だということを私は言わざるを得ません。  先ほど紹介しましたこのZC管理名簿には、その対象になる社員の病歴、それから妻のサークル活動もあるとか、家族情報まで載っております。どうやって情報を収...全文を見る
○井上哲士君 先ほども申し上げましたけれども、メディアなどは明確に特別救済としておいて、公権力のいろんな問題については、可能性はあるということはありますけれども、そういう規定がない。やはり、全体として、本来救済をすべき公権力や大企業による人権侵害について非常に実効性が薄いというこ...全文を見る
11月12日第155回国会 参議院 法務委員会 第5号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。 今日は、三人の参考人の皆さん、ありがとうございます。  まず、塩野参考人にお伺いをいたします。  この答申につきましては、国際的な潮流に、動向に留意しつつ、答申をしたということが談話でも出されております。ところが、法案が出ましてから、...全文を見る
○井上哲士君 個々の国の裁量の以前の土台のところでの批判が私はなされていると思っております。  それで、その独立性の問題が名古屋の刑務所の事件によってもいよいよ重大な問題になってきているわけであります。  三条委員会ということでありますけれども、法務省の外局、しかも、再三先生...全文を見る
○井上哲士君 私ども野党も、法務省出身の人が事務局に入るのがけしからぬと、こう言っているわけじゃないんですね。  先ほど官僚の在り方ということをおっしゃいましたけれども、将来再び法務省に戻るという人たちが、果たしてその法務省の管轄である刑務所とか入管施設での人権侵害を十分に調査...全文を見る
○井上哲士君 先日の委員会でも、公正らしさ、国民から見た信頼感ということが議論になりました。やはり国民は、将来法務省に戻る人がちゃんとできるんだろうかという不信感を持っていたときに、この機関自身のやはり信頼感が問われるんではないかということを私は思っております。  続いて、メデ...全文を見る
○井上哲士君 報道側の努力についてはお認めになったということだと思います。  岡村参考人にやはりお聞きをいたします。  先ほども、メディアそのものの役割は高く評価をしているんだという御発言がございました。被害に遭われた当事者としての御発言も大変胸に迫るものがございました。 ...全文を見る
○井上哲士君 時間ですので、終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  今日は参考人の皆さん、本当にありがとうございます。  まず、藤原参考人にお伺いをいたします。  陳述の中で、これまで拘禁施設における人権侵害の救済の取組も御紹介をしていただきました。その中で様々な法務省による人権擁護活動への敵対と...全文を見る
○井上哲士君 その上で、そういう拘禁施設等での人権侵害を救済する上で、独立した機関がどういう権限を持つべきなのかということがあります。  最近、菊田幸一先生の「日本の刑務所」という本を読む機会があったんですが、例えば受刑者の方が弁護士への手紙に暴行を受けた事実を書いたら検閲で抹...全文を見る
○井上哲士君 韓国の例を出されましたけれども、韓国の人権委員会法では捜査機関についても、侮辱や暴行などの過酷な行為と並んで、捜査の遅延、それから私生活の侵害、こういうものも人権侵害として類型として挙げられているわけで、大変この辺なども私どもは重要だなということを思っております。 ...全文を見る
○井上哲士君 もう一点、藤原参考人にお伺いいたしますが、諸外国、とりわけ先進国では雇用における差別的取扱いにつきましては独立した救済機関が担っている例が多いかと思うんですが、法案でいいますと、引き続き雇用関係すべてを厚生労働省、国土交通省任せにするということになっております。 ...全文を見る
○井上哲士君 次に、山崎参考人にお伺いをいたします。  先ほど、いわゆる公権力における人権侵害などに対する、どういう権限が必要かというお話を伺ったんですが、この人権フォーラムの修正案でも、私人間の人権侵害と公権力による人権侵害を同列に扱っているということを批判をされて、相対的に...全文を見る
○井上哲士君 ありがとうございました。  名古屋刑務所における問題などでずっと御意見を伺ったわけですが、最近、刑務官を二十七年間勤めた方が「刑務所の中」という本を書かれておりまして、大変リアルに刑務所における受刑者への暴行の実態を書かれておりますし、刑務官がいかにそういう暴行の...全文を見る
11月19日第155回国会 参議院 法務委員会 第7号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  この二つの法案は人事院の勧告に連動するものでありますが、無法な大企業を中心としたリストラによって引き下げられた民間給与との均衡を理由に公務員賃金を引き下げる、これは次の民間賃金引下げの口実になるわけでありまして、全体の給与が引き下がっ...全文を見る
○井上哲士君 憲法解釈にかかわる問題についての発言としては、私はやはり根拠薄弱だと思うんですね。  実は、憲法の立案当時からこの問題というのは学説がずっと分かれてきた問題でありまして、全体を引き下げた場合でもこれは違憲だという有力な説もありましたし、それは構わないという二つの説...全文を見る
○井上哲士君 学説を繰り返すだけの御答弁だと思うんですね。それでは納得がいかない。  人勧のマイナス勧告自身が今回初めてですが、この裁判官の報酬引下げ、この問題で最高裁が判断を下したのはこれが最初だと考えてよいのでしょうか。これまでは引下げは許さないという立場を取ってきたんじゃ...全文を見る
○井上哲士君 最高裁は明確に私は違憲論を取ってきたと思うんですね。今、手元に、これは最高裁の事務総局が監修をした「裁判所法逐条解説」、昭和四十四年一月というものがあります。読み上げますと、こう書いているんですね。「報酬そのものの減額は、たとえ特定の裁判官のみに対して行なわれる場合...全文を見る
○井上哲士君 憲法に基づいて定められた法律の報酬問題の解釈なんですよ。それは詭弁としか言わざるを得ないと思うんですね。ですから、こういうことも含めて出されているにもかかわらず、本当にしっかりとした議論がされた上で結論が出されたんだろうかという疑義を持たざるを得ないと思うんです。 ...全文を見る
○井上哲士君 しかし、結局は金額として同じだけ下がるわけですから、どう考えても民間では禁止されている不利益の遡及を実質的に行うものであります。それをそうでないと強弁をされてやるということは、しかもそれを最高裁までやる。私はやっぱり、民間でのいろんな脱法的な賃金カットを助長するもの...全文を見る
○井上哲士君 二〇〇三年半ばまでに所要の措置といいますと、それまでに一定の中間的な取りまとめも必要かと思うのですが、そういう検討の節、いつまでを目途にそういうものを出すか、その辺は法務省、いかがでしょうか。
○井上哲士君 平成十五年の半ばといいますとあとわずかしかないわけでありますが、にもかかわらず、今から日弁連の意見も聞かにゃならぬかなとか言われているようでは余りにも検討が遅いと言わざるを得ないと思うんですね。  先月、十月の二十八日に草加事件の民事差戻しの控訴審の判決がありまし...全文を見る
○井上哲士君 正に、先ほど指摘しましたように、本当にやっぱり録音に代わるぐらいのしっかりした取調べの過程、状況が記録される内容としての具体化を改めて求めておきたいと思います。  もう一つ、検察の問題についてお聞きしますが、最終意見書は公訴提起の在り方について述べまして、検察審査...全文を見る
○井上哲士君 起訴相当の議決のみに拘束力を付けることであるとか、議決をされた場合に検察官から意見聴取をすることなどは、議事録などを見ておりますと基本的に意見の大勢を占めたというふうに見ておるんですが、いわゆる二段階方式についてお聞きをします。  検察官に再考の機会を与えて、その...全文を見る
○井上哲士君 公訴権行使の在り方により直截的に民意を反映させるべきだというこの趣旨に沿った検討を是非お願いをしたいと思います。  この検察審査会の適正配置という問題についてお尋ねをいたしますが、東京とか大阪、横浜などにある審査会は年間で大体新しく百四ぐらい、百四・四人新しく受け...全文を見る
○井上哲士君 最後に、大臣に問います。  今の検察審査会は来年で五十五周年を迎えまして、実に延べ四十八万人の方がこの委員になられております。なった人は、最初は嫌がる方もいらっしゃいますが、終わるとやってよかったと言われるそうでありまして、国民の司法参加の姿、示しておりますし、将...全文を見る
○井上哲士君 日本共産党を代表して、ただいま議題となっている裁判官報酬法、検察官俸給法の両法の改正法案に対する反対討論を行います。  反対の理由の第一は、両法案が、国家公務員の給与を引き下げる本年度の人事院勧告に連動して裁判官や検察官の給与を引き下げることにより、社会全体の所得...全文を見る
11月21日第155回国会 参議院 法務委員会 第8号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  司法制度改革の審議会の意見書は、制度を生かすもの、それは間違いなく人と、こう指摘をしました。今回の法曹を養成をする制度は司法制度改革の土台でありますし、土台がゆがみますと建物もゆがむと、こうなってまいります。大変重要なことだと思ってお...全文を見る
○井上哲士君 意見書は、予備試験について、先ほどもありましたけれども、「経済的事情や既に実社会で十分な経験を積んでいるなどの理由により法科大学院を経由しない者にも、法曹資格取得のための適切な途を確保すべき」と、こう述べました。検討会の意見の整理を見ましても、この今読み上げた部分を...全文を見る
○井上哲士君 審議会の意見は、あくまでもやっぱりプロセスでの養成が中心で、こういう経済的事情などのやむを得ない問題について言わば予備的に道を開くという趣旨だと思うんですね。ところが、実際出てきました法案を見ますと、その条文からはなかなかこの観点が読めないと思うんです。そのためにバ...全文を見る
○井上哲士君 もちろん私どももそういう魅力のある法科大学院になることを望んでいるわけでありますが、ただ、今でも学生時代にそういう幅広い教養を身に付けようとかいろんな経験を積もうという方はいらっしゃるわけですね。そういう人が、しかしなかなか実際には司法試験に通らないという、そして予...全文を見る
○井上哲士君 上限を決めるとかそういうやり方も含めて、私は可能ではないかと思うんですね。そういうやり方も含めて、やはり透明性を持たせていくことが必要ではないかということは述べておきます。  次に、予備試験の中身にかかわる問題ですが、法科大学院の修了者と同等の学識、能力及び法曹の...全文を見る
○井上哲士君 実務についての科目ということなどがもう一つの大きな工夫の柱だと思うんですが、何事も今ノウハウ本もありそれを教えるというのがすぐできていきますと、例えばこれに対応して司法試験予備校などでそういうことのテクニックを教えるというようなことがまた出てくるんではないかというこ...全文を見る
○井上哲士君 これはちょっと逆の方向になるんですが、経済的理由で法科大学院に行けないという方、今でもいろんな仕事を持ちながら司法試験を目指す方がいらっしゃるわけですが、その人のために予備試験ルートを残しましたけれども、例えば、そういう実務に関する基礎的な素養というものを仕事を持ち...全文を見る
○井上哲士君 いろいろ御答弁をいただいたわけでありますが、やはり一発試験の弊害があるからプロセスで養成をしようと言っておいて、そしてそのプロセスと同等の力があるかどうかを一発試験で判定をするという、ここにどう考えても私は大きな矛盾があるし、困難と御苦労があると思うんですね。だから...全文を見る
○井上哲士君 かなり手間の掛かることであろうということは私も認識をいたしますが、しかし、やはりあの司法審の意見で言われたその理念を生かすという点でいえば、苦労をいとわずそのことはやっていくべきではないかと思うんです。そういう点では、やはり法案の中からあのことが落ちたということは大...全文を見る
○井上哲士君 肯定はされないとは思うんですが、しかしいろんな報道が更にされております。例えば、八月十八日付けの京都新聞でありますが、「推進本部の法曹養成検討会は、七月中にも原案をまとめる方向で急ピッチの作業を進めていたが、自民党内の反発を横目ににらみ、足踏み状態になった。」、こう...全文を見る
○井上哲士君 この審議会の意見書が本当に最大限尊重されるという点で、大臣の御努力を改めて求めておきたいと思います。  次に、新しい司法試験についてお伺いをいたしますが、二〇一〇年まで、現行司法試験と予備試験の合格者数の問題ですが、両試験の合格者の割合を決めておくのは適当でないと...全文を見る
○井上哲士君 あくまでも法科大学院が中核ということに基づいた運営を改めて求めておきたいと思います。  じゃ、その現行司法試験の合格者数と将来の予備試験の合格者数の関係というのはどういうふうになるんでしょうか。その枠が移行するとか、そういうことではないということですか。
○井上哲士君 じゃ、その新しい司法試験の内容でありますけれども、この法科大学院を中核とするという観点から、端的にどういう工夫がされるのか、これもお願いします。
11月21日第155回国会 参議院 法務委員会、文教科学委員会連合審査会 第1号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  まず、幅広い層から法科大学院の入学を保障するための問題についてお尋ねをいたします。  幅広い層からの法科大学院への入学の確保は、多様な法曹養成を確保する前提条件と言えると思います。そのためには、働きながら学べる環境整備が不可欠なわけ...全文を見る
○井上哲士君 今、通常の大学でも四年制の場合、八年掛かるともう駄目ということになっているかと思うんですが、今の夜間コースなどの修了年限などは、いわゆる設置基準の中などには一切定めない、すべて大学の判断に任せると、こういうふうに理解してよろしいんでしょうか。
○井上哲士君 現在、そういう夜間のコースを具体化している大学はあるでしょうか。
○井上哲士君 現行では働きながら司法試験の勉強をしている人も多数いるわけですから、法科大学院が中核となった場合にそういう人たちが逆に入れないということになったら非常に困るわけですので、是非この夜間コースなどの柔軟な設置が広がりますようにお願いをしたいと思います。  次に、いわゆ...全文を見る
○井上哲士君 地方にはやはり私立大学は余りありませんので、適正配置といった場合には国立大学の役割は非常に大きなものになるかと思います。  今の御答弁でありますが、そういう適正配置を進めていく上で文部省としてもこういう弁護士過疎の解消ということを視野に入れて進めるんだと、こういう...全文を見る
○井上哲士君 内閣挙げてこの司法制度改革を進めているわけでありますから、今御答弁にありましたけれども、このやはり弁護士過疎の解消ということを十分に配慮し、視野に入れた取組が必要だと思います。  かつて、日本全国に質、量ともに密度の濃い医者をつくろうということで、一県一医大構想と...全文を見る
11月26日第155回国会 参議院 法務委員会 第9号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  今日は、参考人の皆さん、本当にありがとうございます。  最初に、井元参考人と須網参考人にお尋ねをいたします。  須網先生が法学セミナーで対談をされているのを読んだんですが、その中で、医学部教育と比較をされまして、法学においても医師...全文を見る
○井上哲士君 須網先生にもう一問お聞きいたします。  その法学セミナーの対談の中で、ロースクールによっては合格率が低いところが出てきて、学生が集まらなくなって淘汰されていくんではないか、こういうことも述べられております。  やはり、大学関係者に聞きますと、むしろ第三者評価より...全文を見る
○井上哲士君 今田参考人にお聞きいたします。  先ほど、財政支援の関係で、そのプロセスでの養成にふさわしい、今までの在り方を見直した総合的な支援が必要だというふうに述べられましたけれども、もう少し具体的に、こんなアイデアなどありましたら、是非お聞かせいただきたいと思います。
○井上哲士君 井元参考人と須網参考人に、時間もあれですので短くお願いしますが、リーガルクリニックを取り入れることです。  早稲田大学は作られたとお聞きをしておるんですが、こういうことを法科大学院に取り入れていくことの意義、それからアメリカではこのリーガルクリニックの学生が法廷に...全文を見る
11月28日第155回国会 参議院 法務委員会 第10号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  私は、今日はまず法科大学院と法学研究への影響の問題についてお尋ねをいたします。  衆議院の参考人質疑でもかなりこれが議論になっておりました。そこで、改めて大学関係者からいろんな御意見を聞いたわけですが、大変心配をされております。調査...全文を見る
○井上哲士君 例えば今も、まとまった研究をする、例えば半年とか教育から外れてということの必要性も言われましたけれども、やはり私学関係者に聞きますとその必要性を言われていました。しかし、やっぱりこの法科大学院ではなかなかできないんじゃないか、特に最初の五年ぐらいはもうひたすら、言わ...全文を見る
○井上哲士君 次に、既存の大学院がどうなるのかという問題であります。  ある試算でいいますと、法科大学院ができますとかなり第一線の教員の方がそこでの教育に当たることになります。民法でいいますと二百人ぐらいの教員が必要ではないかという試算がされております。そうしますと、実際上はや...全文を見る
○井上哲士君 法科大学院に携わる皆さんは本当にそれを軌道に乗せようということで熱心に御努力をされています。だからこそ、そこに本当に教育に力を入れる中で既存の研究がどうしてもおろそかになるんではないかという、こういう危惧をお持ちなわけです。かつ、新たな研究者養成の道という点で一体ど...全文を見る
○井上哲士君 答弁を聞いておりますと、大学の現場の皆さんの危機意識から比べますと少し御認識が甘いのかなという感じを受けたんです。  私がお話を聞いたうちの一人は、法制審のメンバーもされている方でありましたけれども、今、大変社会情勢の激変の中で基本法の改定も相次いでおりまして、相...全文を見る
○井上哲士君 実務と理論の架橋と、橋を架けるということがこの間言われてきました。そこでの新しい研究発展の可能性というのは確かに私もそう思うんですね。ただ、幾ら架橋を架けましても、橋げたが朽ちていきますと駄目なわけでありまして、そこへの支援というものをしっかりお願いをしておきたいと...全文を見る
○井上哲士君 第三者評価がしっかり機能していく上でも、複数の機関がしっかり競争もしながらやるということが非常に大事であります。  午前中の質問でも、その上でも財政的基盤をしっかりしていくことが必要だということがありました。評価料などに授与機構と立ち上がるであろう民間のものと大き...全文を見る
○井上哲士君 是非、必要な支援をお願いをしたいと思います。  この財政問題にかかわっては、やはり法科大学院の学費が非常に高くなるということへの懸念があります。奨学金も必要でありますが、やはり二十代半ばで一千万ぐらいの借金をしょって法曹をスタートするという在り方が好ましいのかなと...全文を見る
○井上哲士君 これはなぜ学費が高くなるかといいますと、大半は人件費なわけですね。これは三権の一翼を担う法曹を養成するということで少人数教育を行う、そういうための教員配置を認証基準でも決めるという、その結果として学費が上がるわけですから、これはやはり国の責任で法科大学院そのものへの...全文を見る
12月03日第155回国会 参議院 法務委員会 第11号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  大臣は、十月二十九日の当委員会での所信表明の中で、今回の会社更生法改正の目的について、喫緊の課題である不良債権早期処理の環境を整備することができる、こう述べられました。不良債権の処理は必要でありますけれども、これを無理やり早期にやると...全文を見る
○井上哲士君 昨年、対日投資シンポジウムというのがありまして、各五つの省庁から政策立案者がパネリストとして参加をしております。法務省からも参事官が出席をされておりますが、この中で、米国の一九七八年の倒産改革法、いわゆるチャプターイレブンをモデルにした倒産法制の改革をして、見込みの...全文を見る
○井上哲士君 法改正のいろんな流れについてお話がありました。ただ、今、現実の問題として先ほど述べたような対日要求があって不良債権の加速ということを小泉政権が約束をしている、そういう中でこの法律が出てきていると。この政治的位置付けといいますか、このことは明らかだと思うんですね。 ...全文を見る
○井上哲士君 経済のグローバル化は、それは私どもも否定をしませんし、公正なルールの下でそれぞれの経済が発展していくのはそれは当然だと思うんです。しかし、一方的に日本国民の犠牲を強いるような形でこれが行われることになりますと、これは大問題であります。  新生銀行という銀行がありま...全文を見る
○井上哲士君 アメリカが大統領を先頭に日本の市場を、先ほどの親書にありますように、ねらっているというときに、およそ危機意識がないというようなことは私は大変残念な御答弁だったと思います。  その上で、いわゆるモラルハザードの問題についてお尋ねをします。  民事再生法ができたとき...全文を見る
○井上哲士君 今後の状況を見るということも言われましたが、ただ、当時、この民事再生法が議論をされたときの質疑を見ておりますと、法制審の竹下守夫さんが参考人質疑にも出ておられますが、法人たる債務者の役員のモラルハザード防止のためにその責任追及手続を整備をしたと陳述もされまして、当時...全文を見る
○井上哲士君 民事再生法の議論のときもそういうような御答弁をされているわけですが、しかし現実にはいろんなところでこれはモラルハザードだと指摘をされるような事態がこの間続いてきたわけです。その上で、今回、会社更生法の改正の中に取り入れられてくるわけですね。  実際、去年の三月に経...全文を見る
○井上哲士君 今ありましたような欠格条項を規定をしてやるわけですが、これ具体的にはどういうような運営を裁判所はやられるのか、この点いかがでしょうか。
○井上哲士君 逆に、なれない欠格条項としては、損害賠償の査定を受けるおそれのある取締役ということになるわけですが、これは商法二百六十六条に基づく損害賠償責任が問われる場合だという御答弁が衆議院でもあるわけですが、具体的にはどういう場合か、典型的な例などいかがでしょうか。    ...全文を見る
○井上哲士君 ですから、実際には非常に厳格に規定をされておりまして、大変例が少ないわけですね。株主代表訴訟などを見ておりましても、この間和解になったものなどでいいますと、総会屋への利益供与であるとか、談合による課徴金であるとか、独禁法違反だとか、こういうものに非常に限られておりま...全文を見る
12月05日第155回国会 参議院 法務委員会 第12号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  今日は三人の先生方、本当に貴重な御意見をありがとうございます。  まず、古川参考人にお尋ねをいたします。  衆議院での参考人の労働組合代表の方の陳述を見ておりますと、現行の会社更生法は裁判所が管財人を選任し厳格に手続が行われるので...全文を見る
○井上哲士君 いわゆる旧経営陣が残れるという、その点ではどうでしょうか。
○井上哲士君 次に、逢見参考人にお尋ねをいたします。  先ほど、更生計画認可前の営業譲渡について労働組合との協議を義務付けるべきだと、こういうお話がございました。法制審の第四回の会議だったと思うんですが、資料などを見ておりますと、そういう意見がゼンセン同盟から出ているとした上で...全文を見る
○井上哲士君 引き続いて、古川参考人、逢見参考人にお尋ねをいたしますが、逢見参考人の陳述の中で、民事再生法の中で労働組合の関与が増えたことは評価をすると言われましたが、今回、この会社更生法の中にも同じような手続を取り込むことによってよしとするというのが法務省の立場でありますが、実...全文を見る
○井上哲士君 今のに関して逢見参考人にお聞きしますが、そういうケースによって差ができますのは、結局、管財人の善意といいますか、それにほぼかかわっているということとお聞きしてよろしいでしょうか。
○井上哲士君 次に、宗田参考人にお尋ねをいたします。  先ほどの陳述の中で、勝ち組の論理だけでは駄目だと、バランスが必要なんだということを言われました。それで、会社の再生ではなくて事業の再生だと言われるわけですが、旧経営陣は退陣をするけれども、そして、会社の名前や事業形態は変わ...全文を見る
○井上哲士君 終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  昨日、私も、野党共同の名古屋刑務所の調査に参加をしてまいりました。現地に行きますと様々な新たな疑問もわいてきたわけでありますが、所長が新任だという理由でどうもなかなか基本的なことのお答えがないということがございました。先ほど、千葉委員...全文を見る
○井上哲士君 かつてから比べますと減ったとはいえ、かなりの規模であります。預けている人にとっては本当に生活設計上欠かすことができない大切なものであります。これを今回、共益債権として請求できる範囲を狭めるというのが法改正であります。  ちょっと通告した質問に入る前に、この範囲を狭...全文を見る
○井上哲士君 こういう時期にこういう切下げ、事実上の権利の切下げをやるのはいかがかという御意見も法制審ではあったようであります。  いずれにしましても、全額が共益債権として請求できないということになりますと、この預金の保全の在り方というのが大変重要になってくると思います。賃金の...全文を見る
○井上哲士君 今、四つの措置が言われました。四番目のこの預金保全委員会を設置をするというやり方が大体八割を超えているというふうにお聞きをしております。会社が倒産をしたという場合は、この四番目の措置を取っている場合は、先ほどのように共益債権としては一部しか請求できないということにな...全文を見る
○井上哲士君 ですから、今回、法改正によりまして労働者の権利が随分変わるわけでありますから、こういう保全の方法等についても様々な検討がされるべきことだと思うんですね。  で、労働者にとって現状より不利になるという点については周知徹底をしていくという旨の答弁が一昨日もありましたけ...全文を見る
○井上哲士君 主要な所管は厚生労働省ということになるかと思うんですが、それについては法務省としてどういうふうな分担といいましょうか、どういうふうにやっていくかというのは相談をされているんでしょうか。
○井上哲士君 厚生労働省にもお聞きをいたします。  直接的には所管をされているということもあります。それから、先ほど保全の方法についてもお聞きをしたわけですが、これも法制審の議事録などを見ておりますと、大規模な企業ではこの預金の管理も非常にきちんと分別管理がされていて取戻し権的...全文を見る
○井上哲士君 保全の方法についてそういう信託などを例えば中小零細などにも進めていくという、その点ではどうでしょうか。
○井上哲士君 現実は、先ほども少し紹介しましたように、会社の中では半ば強制的な雰囲気ということもあったりするわけでありまして、結果として労働者にいろんなやっぱり被害が来ないという方向で周知徹底をお願いをしたいと思います。  続いて、いわゆるテナント保証金の問題についてお尋ねをい...全文を見る
○井上哲士君 経済情勢の大きな変化の中で生まれた新たな問題かと思います。午前中の参考人質疑の中でも、なかなかこの点については通説というものがなくて新しい問題だということを組合の代表の方も言われておりました。そういう点では、現行制度がこうだということに単に当てはめるだけでないいろん...全文を見る
○井上哲士君 できれば年明けにも中間報告をというふうにお聞きしておりますが、そういうことでありますね。  今もありましたように、法的な性格付けも含めたいろんな議論がされているわけですので、これ年明けにもまとまるということでありますから、是非、法務省としても様々な法整備等の検討も...全文を見る
○井上哲士君 経済産業省、ありがとうございました。  次に、営業譲渡の、いわゆる計画外の営業譲渡の問題でお尋ねをいたします。  今回、更生計画外のこれが導入されるわけですが、これは現行法ではできないということでこういう改正が行われると、こういう理解でいいんでしょうか。
○井上哲士君 新潟鉄工などを見ますと、財産処分ということで、実際そういう営業譲渡が行われているということを承知をしているわけですが、今回それをできるということで明文化をしたということは、それなりの目的があったということかと思うんですが、民事再生法などでも活用されているようでありま...全文を見る
○井上哲士君 民事再生法で営業譲渡に労組の意見聴取ということで入れて歯止めを掛けたと言われたわけですが、現実には、例えば衆議院でも我が党は質問しておりますが、日立精機などの場合は事実上すべてを営業譲渡したわけですけれども、労働者が全員解雇されて、再雇用されたのは半分、希望者でいっ...全文を見る
○井上哲士君 問題は、今は中核的事業でもこういう事態だということを申し上げましたが、計画外で譲渡される部分は非常にもっと大変でありまして、新潟鉄工の場合、もう営業と設計図と工具だけが売り払われる、人は付いていかないと、こういうふうな部分もあると聞いております。ここでも労働条件など...全文を見る
○井上哲士君 先ほど紹介した山田紡績の場合も、結局、裁判所に対しても直接の意見を送っているけれども、結局行われてしまったということでありますし、日立精機の場合もさっきも言ったような状況のわけであります。ですから、今日の午前中の参考人にもありましたけれども、要するに聞きおくというこ...全文を見る
○井上哲士君 はい。  実務上されていないからこそ労働組合からもそういう意見が出ているわけでありますから、今日の厳しい経済状態の下では、やはりこういう迅速の名の下で労働者の権利が切り下げられるようなことがあってはならないということを指摘をして、質問を終わります。
○井上哲士君 日本共産党を代表して、会社更生法案ほか一案について反対の討論を行います。  反対理由の第一は、改正案が中小企業を切り捨てる不良債権早期処理を更に加速化する環境整備だからであります。  米国は、投資ファンド等と一体となって不良債権を早期に市場に出すことを我が国政府...全文を見る
12月10日第155回国会 参議院 法務委員会 第13号
議事録を見る
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  私も、この問題で四日の野党による名古屋刑務所の調査に参加をしてまいりました。二日付けで着任したばかりの所長さんなど幹部職員でありまして、まだ来たばかりで分からない、特別調査チームで調査中、この連発でありまして、全体としてこの真相を本当...全文を見る
○井上哲士君 報告を求めたということでありますが、果たして本庁としてしかるべき対応がされたのか、私は大変疑問なんです。  今朝の議論でも、名古屋刑務所における革手錠の使用状況がとりわけ他の施設と比べて非常に多いということも明らかにされておりますが、この名古屋における使用状況の異...全文を見る
○井上哲士君 なぜ五月の事件が起きた後にこの問題が明らかにならなかったのかと、これが疑問なわけですね。  現地でも確かめましたけれども、革手錠を使用しますと必ず記録が残るわけです。この三年間の保護房での収容者の死亡事案は報告されたように五件でありますが、そのうち二件が名古屋、し...全文を見る
○井上哲士君 私は、本当に事態の重大さから見ますと、要するに報告を待っていたということでありますから、余りにも対応が甘いと言わざるを得ないと思うんですね。  保護房における死亡という事件が起きた、そのことに対する認識がどうだったんだろうかと。やはり、こういう事態が起きているとい...全文を見る
○井上哲士君 刑事上の問題があれば検察がやるのは当然でありますが、要するにこういう事故が起きているというところには行政上の問題がある、そういう問題として直ちに対処すべきではないのかということを言っているわけなんです。ですから、今回の九月の問題も大変甘いと私は思うんですね。  今...全文を見る
○井上哲士君 平成十三年にやったということでありますが、これも午前中の答弁にありましたように、平成十三年の十二月の死亡事件にも今問題になっている元副看守長の前田がかかわっていたということも明らかになっているわけでありまして、その時点からの調査などが一体どうだったのかということが今...全文を見る
○井上哲士君 このうち、先ほどありましたけれども、検察に通報して検視を依頼をしたというものの数、その理由、それはいかがでしょうか。
○井上哲士君 ほとんどすべてということでありましたが、やはり数がきちっと出ないというのは、死亡事件に対する対応がどうもおかしいんじゃないかなと私は思うんですね。  この間の行刑施設における刑務官による被収容者に対する暴行等を理由にする処分の件数、これは過去三年間でどういうふうに...全文を見る
○井上哲士君 そのうち、立件された事件の数とその内容はどういうふうになっているでしょうか。刑事局からお願いします。
○井上哲士君 これは平成十二年に津地方裁判所において判決が出まして確定をしております。ですから、今ありましたように、九回にわたり受刑者七名に暴行ということでありまして、大臣が、過去に例がない事態が発生をし痛恨の極みと会見でも述べられておりますが、やはり常態化していたんじゃないかと...全文を見る
○井上哲士君 報告を求めるだけのような調査ではなくて、現地まで行ってきちっとやっぱり書類を見て、現場を見ての対応を是非強く求めておきたいと思います。  さて、革手錠の使用について新しい通達が出されているわけでありますが、録画可能な設備においてはこの使用開始時等に録音をする、録画...全文を見る
○井上哲士君 ビデオと写真では随分違うわけなので、例えば相当数に固定が設置されているということになりますと、携帯用のビデオなどで一〇〇%カバーをするというふうに早急にすべきだと思うんですけれども、その点いかがでしょうか。
○井上哲士君 これはそう大きな費用が掛かることではありませんので、直ちに実施をしていただきたいと思います。  先ほども革手錠のことがありました。私もこの間の委員会後にしてみる機会があったわけですが、非常に非人間的なものでありますし、締めること自体、それ自体が拷問的な思いがするも...全文を見る
○井上哲士君 やはり、国際的な水準、この声に堪え得る検討をお願いをしたいと思うんです。  国連規約人権委員会は、九八年に日本の刑務所での処遇に対して六項目に及ぶ勧告をしております。その後に、二〇〇〇年十一月に矯正保護審議会の長文の答申、「二十一世紀における矯正運営及び更生保護の...全文を見る
○井上哲士君 国際的な人権水準に堪え得る改善をお願いをしたいと思います。過剰収容とか刑務官の労働条件の改善とか我々も必要と思っていますけれども、そのためにも国民的な信頼の置ける矯正行政への抜本改善を求めて、質問を終わります。
○井上哲士君 日本共産党の井上哲士です。  戸籍の再製を可能にするこの改正案は、関係者の皆さんの強い要望もあるものであり、私どもも賛成であります。取りまとめをされました衆議院の法務委員会の皆さんに敬意を表するものであります。  今回の法改正への様々な関係者の要望、そして法務省...全文を見る
○井上哲士君 更に一歩踏み出すべきではないかということも指摘をしておきます。  さらに、お聞きしますが、現在の戸籍には戦前の家制度の残滓と指摘をされる点が幾つもあります。  例えば、戸籍筆頭者、配偶者、未婚の子、こういう世帯単位の構成になっておりまして、家族に序列を作るとか、...全文を見る
○井上哲士君 戸籍のありようというのは日本人の家意識というのに非常に大きな影響を与えておりまして、当時の民法改正研究会の指摘は今なお新しいという学者の指摘もあります。個人の尊重というのが真に具現化をされる制度を作る必要があるのではないかということだけ指摘をしておきます。  最後...全文を見る