三好始

みよしはじめ



当選回数回

三好始の1952年の発言一覧

開催日 会議名 発言
02月28日第13回国会 参議院 議院運営委員会 第18号
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○三好始君 只今問題になつておる点につきまして、法制局長の御意見を私承わりたいのであります。即ち、行政協定は憲法七十二条によつて当然国会に報告すべき問題であるかどうか、この点について法制局長の御意見を承わりたいと思う。
02月29日第13回国会 参議院 本会議 第18号
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○三好始君 私は改進党を代表して、行政協定に関し政府の所見を質さんとするものであります。日米安全保障條約が合法的に成立している限り、條約第三條に基く行政協定の締結されること自身は予定のコースと考えられるけれども、問題は、協定の内容と、国内法上正当の手続をとるか否かにかかつて来るの...全文を見る
03月12日第13回国会 参議院 議院運営委員会 第25号
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○三好始君 それではちよつと方向を変えてお伺いいたします。岡崎国務相は外交が專門でございますが、いやしくも国家間の合意を文書によつて交換する、そういう條約が締結される場合は、先ずその條約というものを、我が国においては憲法第七十三條の三号でございますが、それで承認をして、そうして国...全文を見る
○三好始君 仮に政府の見解のごとく、行政協定は安保條約第三條によつて委任せられたもので、当然に国会の承認を要せずして政府だけで締結し、効力を認められるものであると……、私は見解が違うのでありますが、仮にそういう立場をとつた場合、安保條約で委任せられた項目の範囲内のものであれば、そ...全文を見る
○三好始君 只今の答弁は、委任せられた項目の内容については無制限なものではなくして、国際法上一定の原則の範囲内で締結せらるべきことを予想して委任ぜられておる、こういう意味に解釈していいですか。
○三好始君 そういたしますというと、具体的に行政協定の内容に現われておる問題で、私には果してそれは国際法の原則として認められておるかどうかについて疑わしいものがありますので、それをお伺いいたしたいのであります。例えば、これは本会議でも私が質問した内容の一つなんでありますが、一国の...全文を見る
○三好始君 私は非常に奇怪な感に打たれるのでありますが、英米間の協定にこういうことがあるからということで、それで国際慣行が確立しておるというような説明の仕方だと思うのでありますが、非常に不思議に堪えないのであります。私は国際法の慣例というものはそういうものではないと思うのでありま...全文を見る
○三好始君 私は内容に亘りますからこれ以上立入つて議論することはやめますが、岡崎さんの勉強せられた国際法は或いは明治時代の国際法で、私が勉強したのは昭和に入つてからの国際法で、その間に見解の相違があるかと思うのでありますが、これは内容に亘りますから議運で論議することはやめておきま...全文を見る
04月18日第13回国会 参議院 内閣・地方行政連合委員会 第3号
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○三好始君 保安庁に関する問題は、正規に法律案が提出された際に詳細に質疑をいたしたいと思つております。又警察予備隊令の一部改正案については内閣委員会において詳細な質疑をいたしたいと思つておりますが、先ほど大橋国務大臣から保安庁に関する一応の御説明がありました際でありますので、印象...全文を見る
04月22日第13回国会 参議院 内閣委員会 第17号
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○三好始君 私病気で休んでおりましたので、或いはその間に質問が出たかと思いますが、特に今回の海上保安庁法の一部改正法律案につきまして一点だけ確めておきたいのであります。それはほぼ同様の立場にあると考られる警察予備隊に関して、先日大橋国務大臣にお尋ねしたのと同じような趣旨の質問であ...全文を見る
○三好始君 只今の御答弁は、私のお尋ねに対して率直に明確にお答えになつているように思われないので、率直な言葉でお答え頂きたいと思うのですが、万一外敵の侵入があつた場合に、法に定めてある範囲内で行動するということは、外敵に対して抵抗するということなのかどうかということをはつきりした...全文を見る
○三好始君 大体御趣旨はわかつたのでありますが、外敵という抽象的な表現を私が使つたために或いはお答えしにくかつた点もあるかと思いますので、はつきりした表現を別な言葉で申しますと、一般的な意味の戰争発生の場合、或いは国際法的な用語で申しますと、国際紛争解決のための強制的な実力を行使...全文を見る
○三好始君 今のお尋ねで多少混乱が感じられるのでありますが、人命、財産に危害を加えられる虞れがあるときには、これに対して適切な行動をとるという一方において、国際紛争解決のための強制的な圧力を加えられるとか、或いは俗な言葉で言えば、戰争をしかけられたような場合に、何らこれに対しては...全文を見る
○三好始君 くどいようでありますが、もう少しはつきりさしておく必要があると思いますので、もう一度お尋ねいたしたいのでありますが、仮に外国軍隊が日本に侵入して来るというような場合を仮定した場合に、これが直接的に人命財産に被害を及ぼさない、こういう場合には、これは実際問題としては、外...全文を見る
○三好始君 先ほど来の御答弁では、人命及び財産ということを專ら問題にされておつたようでありますが、只今の御答弁では更に治安という言葉が加つて参りました。治安ということになりますと、国際法上の原則に反して日本の領海に外国軍隊が侵入して来るということは、最も重大な国内治安に対する妨害...全文を見る
○三好始君 外国軍隊が日本の領海に侵入し、或いは上陸を企てるような場合に、これに対して外交交渉、その他国際的な交渉を通じて云々というようなお答えがありましたが、領海内に侵入するとか上陸を企てるということが予告の問題として起つて来たのであれば、そういう解決方法が考え得ると思うのであ...全文を見る
○三好始君 大体御答弁の趣旨はわかりましたから、これ以上お尋ねすることはいたしませんが、警察予備隊と海上保安庁の場合に、両者の間に本質的な相違があるとは考えられませんし、予備隊に関しての答弁は明らかに国内治安の問題として適切な行動に出ることがすでにしばしば本会議でも委員会でも答弁...全文を見る
○三好始君 私は本案に反対の意思を明らかにいたしたいと思うのであります。  それは海上保安庁法の一部改正法律案の具体的問題についてではありません。嚴密に申しまして、警察予備隊も同様でありますが、この法律の内容が憲法に反するものであると断定せざるを得ないからであります。憲法第九條...全文を見る
○三好始君 国立近代美術館の予算関係はどうなつておりますか。
○三好始君 それは三十三名の増員とどういう関係にあるのですか。増員を予定した予算がすでにできておるのですか、或いは増員に要する予算は別途更に何らかの措置を講じ得るような状態になつておるのですか。
○三好始君 国立近代美術館の予算と三十三名の増員との関係なんですが、二十七年度の予算ですでに成立しておるのであれば、定員法の一部改正法律案を政府は提出する際に当然に国立近代美術館に必要な職員は法律案の中に出ておらなければいけないのが、なぜ今回修正の形でこれを出さなければいけないよ...全文を見る
○三好始君 ちよつと速記をとめて下さい。
04月23日第13回国会 参議院 本会議 第32号
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○三好始君 私は改進党を代表しまして、海上保安庁法の一部を改正する法律案に対して反対の趣旨を明らかにせんとするものであります。  民主主義の最小限度の保障は法を守ることでなければなりません。法を曲げ、法を無視して憚からない国家は、民主主義の最低水準にも達しないものであることは、...全文を見る
05月15日第13回国会 参議院 内閣委員会 第24号
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○三好始君 只今竹下委員から質問のあつた恩給局の問題で、政府の答弁の仕方があいまいだつたために非常に混乱を招いたのじやないかと思つて、この点はつきりしたお尋ねをしたいと思つておりましたが、大体明らかになつたようですが、念のために伺つておきます。改革案で総理府の本府のなかへ恩給局を...全文を見る
○三好始君 日米安全保障條約の前文に掲げておる「直接及び間接の侵略に対する自由の防衛のため暫増的に自ら責任を負う」と、こういつたような規定と今回の予備隊の増強とはどういう関係にあるのでしようか、承わりたいと思います。
○三好始君 只今の御答弁の最初のほうにおいて、安保條約に規定されておる、「直接及び間接の侵略に対する自国の防衛のため漸増的に自ら責任を負う」というのは、結局において軍備を持たなければならないという意味になるような御答弁があつたと思うのですが、安保條約を政府としてはそういうふうに理...全文を見る
○三好始君 只今の問題は、私は保安庁法の審議の際に詳細に質疑応答をいたしたいと思いますので、詳しくはこの機会に触れないことにいたしたいと思うのでありますが、一方において安保條約の前文の規定が、究極するところ日本の軍備を目指しておるということになり、且つ一方において予備隊の増強が、...全文を見る
○三好始君 保安庁法案の審議の際に譲りたいと思つておつたのですが、問題が出ましたので、一点だけ明らかにしておきたいと思うのであります。それは外国から侵略があつた場合、侵略という言葉は私自身は適当な表現ではないと思つておりますが、一般的な表現に従います。そういう場合に警察予備隊、こ...全文を見る
○三好始君 御答弁を後日に留保されましたが、それでも結構だと思います。私は一切を保安庁法案の審議の際に十分に明らかにしたいと思つておりますので、それまでに政府の答弁の準備を十分にされたいことを希望しておくことにとどめたいと思います。それともう一つ念のために伺つておきたいのは、憲法...全文を見る
○三好始君 私は本法律案に反対いたすものであります。国家として治安を確立することが必要なのは当然であり、そのための用意をすることは勿論必要なことは認めるものであります。殊に軍備のない国家においては、治安のための機関が軍備のある国に比べておのずから異つたものとなり、大きくならざるを...全文を見る
05月16日第13回国会 参議院 本会議 第40号
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○三好始君 私は改進党を代表して、只今議題となつておる警察予備隊令の一部を改正する等の法律案に対し反対いたすものであります。  本法律案の主要なる内容をなすものは、警察予備隊七万五千人を十一万人に増強することと、募集事務の一部を都道府県知事及び市町村長に委任することにあるのであ...全文を見る
05月21日第13回国会 参議院 内閣委員会 第26号
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○三好始君 先ほど来の質疑応答を承わつておりますと、率直に申しまして、法律論と政治論或いは立法論と解釈論が混同されておる向が相当感じられるのであります。問題の根本は、各委員から出たものを横で承わつておりますというと、結局ポツダム勅令或いはポツダム政令の効力の問題が出発点になつてお...全文を見る
○三好始君 恩給局長の解釈は大体了解できるのでありますが、恩給法の特例に関する件というポツダム勅令の規定の仕方が、恩給法のいわば一部改正的な表現でなくして、一応恩給法の規定の改正というほうとは無関係に、軍人等には恩給を給しないんだという表現をとつたために、今恩給局長の答弁されたよ...全文を見る
05月22日第13回国会 参議院 内閣委員会 第27号
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○三好始君 私は只今楠見委員から出されました修正案を含む本案に賛成いたします。  ただこの際技術的な問題で一点政府に希望を申し上げておきたいのでありますが、それは定員法の改正手続の問題であります。すでに懇談会の際にだんだん話が出ましたので、内容については政府案を一応了承している...全文を見る
○三好始君 先ほど来から伺つておつて、法律案の文章に現われた客観的な意図と大臣の主観的な意図との間に多少食い違いがあるんじやないかという気がしてならないのです。現行法の第六條第二項では、「労働統計調査部は第十二号から第十八号までに掲げる事務をつかさどる。」、こういう表現になつてお...全文を見る
○三好始君 どうも大臣の御説明が、さつき私が申上げました法律案の全面から受ける客観的な意義と食い違いがあるような気がして仕方がないのです。これらの法律案から申上げますと、統計調査監は第六條第十二号から十八号まで掲げる事務については責任者だという印象を受けるのです。これは法律案の文...全文を見る
05月23日第13回国会 参議院 内閣委員会 第28号
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○三好始君 そうしますと、局長にわかりやすく條文について御説明願いたいと思いますが、今提案されておる法律案の附則第二項によりますというと、「この法律施行の際改正前の恩給法の特例に関する件第八條第一項又は第二項の規定により恩給を受ける資格又は権利を失つておる者については、なお従前の...全文を見る
○三好始君 それでは松原さんが最初質問されたものをもう一度繰返してはつきりした根拠に基いてお尋ねいたしますというと、平和條約第十一條に基く刑の執行及び刑の軽減等に関する法律によりまして、戦争裁判は国内裁判と異るものであるという建前の下に立案せられて、戦争犯罪人は国内の通常の犯罪人...全文を見る
05月24日第13回国会 参議院 内閣委員会 第29号
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○三好始君 只今の御説明の中で、第十二條の委員十五人以内で組織するという委員のうち、学識経験者をどの範囲から選定する予定なのか、例えばこの中に受給者たるべき者の代表を含む予定なのかどうか、この点について御説明頂きたいと思います。
○三好始君 それでは関係行政機関の職員と学識経験者の割合などもきまつておりませんか。
○三好始君 只今の恩給局長の説明でありますといろと、附則第二項は無意味になつて来ると思うのでありますが……。
○三好始君 無意味だと申しますのは、附則第二項によりますというと、特例法の第八條第一項、第二項は、たとえ特例法がなくなつても、その効力は続くというふうに附則第二項できめておると思うのです。ところが特例法がなくなると、基本法に返るというようなことになりますというと、第三項は何のため...全文を見る
○三好始君 こういうふうに了解していいわけですね。第七條、第八條は、この今提出されておる法律の施行の日からなくなるけれども、八條の一項、二項については三月三十一日までですか。それまで効力を続ける、こういうように了解していいのですか。
○三好始君 私も修正案を含む原案に賛成するものであります。  本法律案の眼目をなすものは第二條だと思うのでありますが、これについてはすでに関係者より相当延期に対して強い希望の出ておる実情でありますが、審議の過程において、恩給支給の時期を講和発効の日に遡るべしという有力な意見も出...全文を見る
05月26日第13回国会 参議院 内閣委員会 第30号
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○三好始君 法制局設置法で質問してよろしいですか、法律案が飛び飛びになると困るのですが。
○三好始君 先ほど法制局設置法案の内容について御説明を伺つたのでありますが、私疑問に思つたのは、法制局は国家行政組織法上どういう根拠を持つておるかという点なんであります。
○三好始君 国家行政組織法が直接に規定する行政機関でないというところに一つの疑問を持つのであります。国家行政組織法が行政組織の基本法としての性格を持つておつて、すべての行政組織が国家行政組織法に根拠を持つておる。私たちは従来そういう理解の下に国の行政組織を考えて参つたのであります...全文を見る
○三好始君 政府側の趣旨は今の御説明でわかりましたから、詳細な質疑については次回までに内閣法等調べた上で更にいたしたいと思います。
05月27日第13回国会 参議院 内閣委員会 第31号
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○三好始君 次長制度の運用の実情を承わりたいと思うのであります。大蔵省には従来主計局と理財局にそれぞれ次長を置いておりましたが、他の省には、次長のない省が殆んどであります。ところが今度の機構改革では、各省に次長制度でがきるようでありますが、そこで参勢までに次長制度の運用の実情を承...全文を見る
○三好始君 その場合に、局長を補佐するという任務の中に、局の職員の指揮監督というのが含まれていると思うわけでありますが、それはどうなつておりますか。
○三好始君 そういう場合に、局長の命によつて職員の指揮監督をするということになつて参りますというと、表現は或いは不適当かもわかりませんが、いわば局長の代理のような法律関係が成立するのですか。
05月29日第13回国会 参議院 内閣委員会 第32号
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○三好始君 今回の農林省設置法等の一部を改正する法律案は、他の各省と同様に積極的に大きな効果が考えられるような改正ではないような気持がいたすのであります。何だか機械的に何を減らす何をなくするというような方針の下に行われております。名称が変つたり、或いは従来官房の事務だつたものが農...全文を見る
○三好始君 先日の野田長官の御説明の際は、最初は統計調査監は専門的な、技術的な意味で統計調査という専門の部面だけを担当して、その部面で局長を補佐するに止まつて、事務的な面にまでは職務が及ばないような御答弁が行われたのであります。その後更に重ねてお尋ねいたしますというと、終りのほう...全文を見る
○三好始君 それでは只今の御説明によりますというと、統計調査監は従来ありました統計調査部長の権限或いは任務の範囲は、本来の統計調査の事務に縮減されて、それに附随しておる雑務的なものは統計調査監の仕事から離れる、こういうふうに立案者の意思がきまつておると考えていいのですか。
○三好始君 曾つて農林省に統計調査局があつて、これを局の数を減らすという趣旨から改良局に加えられて統計調査部となる際に、相当本委員会においても、又恐らく農林省内部においても、これを改良局に属せしむべきか、或いは統計調査の仕事は改良局だけの仕事でなくて、全般に亘るのだからむしろ局を...全文を見る
○三好始君 くどいようでありますが、農林経済局に入れることが不自然でないというような消極的な意味よりは、むしろ独立の局にして積極的に統計調査の事務を円滑に運営して行くほうがいいのではないか、こういうお考えは全然起らなかつたのですか。
○三好始君 現在あります統計調査部は、農業改良局の中にあつて或る程度の独立性を持つておるということは、私も大体承知いたしておりますが、現在或る程度持つておる独立性は、今度改良局から統計調査部もなくなりまして、事務が農林経済局に移つて統計調査監というのが置かれるような形に変るに伴つ...全文を見る
○三好始君 統計調査局を置くことは実質的には望ましいけれども、行政簡素化の趣旨に合わないからというようなお話がさつきあつたように思うのでありますが、私の考え方から申しますと、形式的に局の数が一つや二つ減るという形で行政が簡素化されるのではなくして、むしろ行政簡素化は行政機構内部の...全文を見る
○三好始君 それでは現在のところ次長二人を置く予定の局の、次長の責任の分担といいますか、そういう点については具体的な案をまだお持ちでないということでありますか。
○三好始君 野原政務次官は、次長制度について最初よく呑み込めなかつたような率直な述懐もありましたが、そういうふうに次長の性格はかなりはつきりしない点があります。次長二人置く場合の二人の権限、任務等の分担についても、まだ具体案を持つておらないというようなことで、私たちが次長制度に対...全文を見る
○三好始君 食糧庁、林野庁はそれぞれ厖大な特別会計を擁しておりますし、人員の点から申しましても事務の分量の点から申しましても、相当大きな組織をなしておるわけでありますが、これは内局にせられるのに伴つてそうした事務が円滑に従来通り運営ができるのかどうか、やや疑問にも感ずるのでありま...全文を見る
○三好始君 食糧庁、林野庁、それが外局である場合には内局と違つた或る程度の限られた範囲の独立性を持つておつたと思うのであります。又そうすることが厖大な事務を運営して行く上に合理的であると考えられて、外局の制度になつておつたと思うのであります。それが内局になるに伴つて、外局自体が限...全文を見る
○三好始君 私はまあ聞いている範囲では食糧庁、林野庁それぞれ従来持つている或る程度の独立性を、今後も続けて行くような意思が農林省においておありになるように聞いているのでありますが、その点は事実かどうか伺つておきたいのであります。
○三好始君 食糧庁、林野庁等の事務の分量から言えば、外局として或る程度の独立性を持つている状態のほうが適当であるという考えのようでありますが、先ほど逐条的の御説明を伺つた際に、食糧局の事務は現在の食糧庁と同じである。又林野局の事務も現在の林野庁の事務と同じであるという御説明であつ...全文を見る
○三好始君 只今の御説明によりますというと、農地局の部長制度は事務の運営上非常に有効であつたということをお認めの上で、その長所を今後も残して行きたい、こういうことでありますが、その残し方については設置法の改正案には何ら窺い知ることができないのでありまして、そういう点から申しまして...全文を見る
○三好始君 あるほうが例外だと申しますが、今度の次長制度は、むしろ部の廃止せられたところに殆んど全面的に各省を通じ次長制度が登場して来ているのでありまして、これを例外というふうに理解するわけに行かないのであります。若し例外的に置いているとすれば、それ相当の理由があるから置いてある...全文を見る
○三好始君 これ以上押問答をしてもいたし方がありませんので、やめておきますが、ただ農林省だけでなくして、各省通じて次長制度が多く採られているのと考え合せまして、農林省の改良局に限つて試験研究機関と、普及事業、これはいずれも相当厖大な、而も全国的に組織を持つているのでありますが、そ...全文を見る
05月30日第13回国会 参議院 内閣委員会 第33号
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○三好始君 ちよつと休憩前にお諮りいたしたいのですが、衆議院で保安庁法案が可決になつてこちらへ送付されたわけでありますが、保安庁法の今までの母胎になつておりました警察予備隊令その他が、大体において占領中のポツダム政令で出されまして、国会の審議を経ないで設けられて現在の警察予備隊が...全文を見る
○三好始君 資料の要求が出ましたが、序でに私からもお願いいたしたい資料が一つあるのでございますので、併せてお願いいたします。それは設置法では具体的に外局と内局とでどういうふうに事務の運営の仕方が違うのかということが出ておりませんけれども、同じ内局のほうでも例えば現在の海運局の統計...全文を見る
06月02日第13回国会 参議院 内閣・地方行政連合委員会 第7号
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○三好始君 議事進行について……。保安庁法案は極めて重要な法律案であると思いますので、我々は審議に責任を盡したいと思つておるのであります。つきましてはこの際、政府に二つの要求をいたしておきたいのであります。一つは、本法律案の審議に当りましては、單に個々の條章の具体的な審議を進める...全文を見る
○三好始君 総理大臣並びに法務総裁は若し本日差支えがあつて出られないというのだつたら、次の機会には是非出られるように委員長のほうから手配せられるようにお願いいたしたいと思います。
○三好始君 ちよつと議事進行について……。先ほど大橋国務大臣は、統帥権は保安庁長官が持つておるが、それを行使するときには幕僚長を通じて行う、こういう意味の御説明があつたかと思うのであります。私は統帥権というような昔使われておつた言葉をこういう法律案の審議に際して使う場合には、相当...全文を見る
○三好始君 私は質問の時間がありませんから、質問はいたしません。とにかく、統帥権どいうような表現については厳密な意味でお使いになられたいということを希望しておくだけであります。
○三好始君 私は実は保安庁法案の個個の條章に入るまでの基本的な問題、特に保安隊並びに警備隊の法的性格に関連する質問事項が約三十項目ありまして、この問題を明らかにするだけで、多分まる一日ぐらいかかるだろうと思つておるのでありますが、もう時間が相当たつておりますから、本日は質問をいた...全文を見る
○三好始君 ちよつと私政府側に希望を申上げておきますが、私は抜打ち的な質問をして答弁に困るようなことはさしたくないと思います。あらかじめ質問事項を印刷して、先ほど政府側にお渡ししておきました。十分に研究されて、自信のある御答弁をされるようにお願いしたいと思います。
06月06日第13回国会 参議院 内閣委員会 第36号
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○三好始君 保安庁法案は極めて重大なる内容を含んでおる法律案でありますので、この審議に当りまして、私は特に首相、木村法務総裁、外務大臣を含めて、大橋国務大臣以外の各大臣からも関係部分についてお答えを頂きたい問題があるのでありますが、本日は大橋国務大臣だけしかおいで頂いておりません...全文を見る
○三好始君 私は現実の問題として、保安隊、警備隊の行動を特に問題にしてお聞きいたしておるのではないのであります。條約或いは国連憲章自体の法理論的な意味から入つておるのでありまして、そういう範囲でお答えを頂きたいと思うのでありますが、平和條約第五條或いは国連憲章第五十一條を理論的に...全文を見る
○三好始君 その点については大橋国務大臣と私考え方が必ずしも一致しないのでありますが、丁度今お答えになつたような問題に関して後ほど質疑を予定いたしておりますので、その際に讓ることにして次の問題に入ります。憲法第九條の戰争の放棄或いは憲法の前文のところで使われておる戰争という表現は...全文を見る
○三好始君 次に集団的自衛或いは集団的安全保障は、個別的な自衛或いは個別的な安全保障の存在を前提としてのみ考えられるのではないかと思うのであります。個別的安全保障機構を全然持たないで他国の安全保障の能力にのみ依存するということは集団安全保障の前提としての集団加入国の独立性が害せら...全文を見る
○三好始君 私は個別的な安全保障の能力ということを言つたのではなくして、個別的に自衛戰或いは個別的に安全を守るという或る程度の機能が各国にあつて初めて集団安全保障という機構ができ上るのではなかろうか、全然そういう能力を持たずに他国の能力にだけ依存する、こういう形は集団安全保障の正...全文を見る
○三好始君 只今お答えにありました我が国が異例な状態にあるという場合にも、少くとも我が国として提供し得る能力としての人力とか、経済力とかいうものは考えられておるのではないかと思うのであります。この点は如何ですか。
○三好始君 日本の集団安全保障機構参加の條件として、人力であるとか、経済力であるとか、こういつたものを提供するということは、総合戰力としての集団安全保障機構の一部を構成するものでありますから、こういう場合には憲法第九條第二項の「その他の戰力は、これを保持しない。」という規定と牴触...全文を見る
○三好始君 政府の特殊な戰力に対する定義の問題は後ほど詳細に触れる予定になつておりますので、ここではそれに触れませんが、ただ只今の問題で、戰力としての集団安全保障機構の一部分を日本が構成しておる場合に、それは憲法第九條第二項に牴触しないか、こういう問題でありますが、これは牴触しな...全文を見る
○三好始君 只今の問題、非常におかしく聞えるのでありますが、日本が人力、経済力を通じて協力することも集団安全保障機構の戰力に当然になると考え得られるのでありまして、それが全然戰力に貢献しないという考え方は非常におかしい考え方のように思うのですが、政府は人力や経済力を、例えば朝鮮で...全文を見る
○三好始君 こうなつて参りますと、やはり憲法第九條第二項の解釈そのものの問題になつて参りますので、後ほど詳細に触れることにいたしまして次の問題に入ります。国連憲章第五十一條は、武力攻撃が発生した場合においてと、こういう形で表現しておりますから、これに対する自衛権の発動は行動的なも...全文を見る
○三好始君 やはり問題が第九條第二項の解釈の問題になつて参りますので、あとへ廻しまして、印刷して差上げました質疑事項の二番目の問題に入ります。  日米安全保障條約前文の直属及び間接の侵略に対する防衛のため漸増的にみずから責任を負う、こういう規定があるわけでありますが、この「漸増...全文を見る
○三好始君 抽象的な問題ですから余り立入つたお尋ねはいたさないことにいたしまして、安全保障條約前文に表現されておる「漸増的に自ら責任を負う」という意味は、端的に申しますというと、日本再軍備を意味する、こういうふうに了解いたすのであります。この点は先般予備隊令の一部改正法律案審議の...全文を見る
○三好始君 印刷して差上げてあります問題の第二点をすでにお答え頂きましたが、この問題について私はこういう感じを持つておるのでありますが、つまり政府は安全保障條約前文に示されたアメリカの期待に対して、これを実現して行く條約上の義務を負つておるかどうかという問題についてでありますが、...全文を見る
○三好始君 今の点重ねてお聞きしたいのでありますが、二月十日の予算委員会で、木村法務総裁がこういうことを述べられております。自衛力漸増はアメリカの期待であつて、日本は義務付けはされていない。ただ期待に副うべく努力すべきであると思う、こういうふうに言われております。ところが先ほど私...全文を見る
○三好始君 私はこの條約が日本に義務を課しておるというふうに理解しておるのではありません。期待するという表現が国際合意としての條約に使われておる言葉である以上は、日本はその期待を了承するという法的な意味を考えられないだろうか、こういうことを言つておるのでありまして、義務付けられて...全文を見る
○三好始君 それでは直接及び間接の侵略という表現が使われておる、間接の侵略というのはどういう場合を指すかという問題であります。これは端的に申上げますと、主として外国の思想に基く内乱を意味する、こういうふうに受取れるのでありますが、如何ですか。
○三好始君 外国の国家機関としての軍隊ではなくして、形式的には私人としての外国人が一日本を内乱に指導的に、或いは主体的な役割を果すような場合が起つたといたしまするというと、その外国人が国籍を持つておる国家と日本との関係はどういうことになりますか。
○三好始君 第三国人、第三国人という表現はおかしいのですが、或る国籍を持つた外国人が日本の国内にあつて、或いはその国のうちから内乱を指導する、或いは内乱に対して主体的な役割を果す、こういう場合が起つた場合です、その国と日本の国との関係は全然問題にならないかどうかということでありま...全文を見る
○三好始君 それでは次の問題に移りますが、政府は安全保障條約に示されておる自衛力の漸増を実現することによつて駐留軍の撤退を希望しておるかどうか、こういう問題についてお聞きいたしたいのであります。先ずアメリカ側から、先般増員されることに決定した以上に更に日本の自衛力増強の要請がなさ...全文を見る
○三好始君 只今の御答弁は、アメリカ側の意向を御想像されての御答弁であつたのでありますが、日本政府自体としては自衛力漸増に対してどういう考えを持つておらますか。
○三好始君 日本が自衛力を漸増して行きまして、いつかは駐留軍の完全なる撤退を希望されておると考えていいですか。或いは駐留軍の撤退は自衛力が漸増されても世界の不安が去らない以上は、やはりおつてもらわなければいけないと思つておりますか。
○三好始君 そういたしますと、政府が現在考えておられるのは、国内治安の問題だけでありまして、外敵に対する考慮はすべて駐留軍に委ねておる、従つて国際不安が去らない以上は永久に駐留軍の駐留を希望しておる、こう考えてよろしうございますか。
○三好始君 安全保障條約が暫定的なものであるという意味は、日本の軍備ができるまでの間という暫定的であるのか、或いは世界が平和になつて軍備を持たなくてもいいような時代が来るかもわからないという意味の暫定的なんですか、どちらですか。
○三好始君 個別的な安全保障の能力ができるということは、結局は再軍備であるということにならざるを得ないと思うのですが、非常に軍備という言葉をお使いになるのをきらつておられるようでありまして、問題がなかなかはつきりしない点があるのでありますが、大体政府のお考えはわかりましたから次の...全文を見る
○三好始君 私が認識不足なのか、非常に違つたお答えをされておるのでありますが、私は安全保障條約と日本の自衛力増強とが血関係だというようなことを説明せられるのは、非常に何か警戒されてのお答えのように思えて仕方がないのでありまして、そういう点をもつと率直にお答えになつてもいい問題じや...全文を見る
○三好始君 それで問題が少しはつきりして参つたのでありますが、そこで次の問題として、保安庁法に盛られておる保安隊、警備隊と現在の警察予備隊、海上警備隊とは性格的にどういうふうに違うかという問題であります。この点に関して、先日の地方行政委員会との連合委員会で岡本委員の質疑に対し大橋...全文を見る
○三好始君 両者とも国内治安の維持のため行動するのであつて、その点において性格上の相違はないというのが政府のお考えのようでありますけれども、それが国内治安のための行動ということが非常に問題があることは後ほど私が特に触れて申上げる予定にしておることなんですが、客観的に考えた場合、比...全文を見る
○三好始君 只今の御答弁でだんだん衣の下から鎧が見え出したような印象を受けたのでありますが、私は政府が言つておりますように、近代戰を有効適切になし得る編成装備を持つたものが戰力だと、こういう定義から出発した戦力や、或いは戰争の概念と常識的或いはむしろ正しい立場に立つての戦力の概念...全文を見る
○三好始君 車両等を除きまして火機の類で国内生産の状況、生産が全然ないのであればそれでいいのでありますが、生産が若しあるといたしましたならば、その状況、或いは将来の生産の計画はどういうふうになつておりますか。
○三好始君 御承知のアメリカの上院で行われたヴアンデンバーグ決議というのがあります、その第三項に、継続的且つ効果的な自助と相互援助に基礎を置き、且つ合衆国の安全に影響を與える地域的その他集団的取極に合衆国が憲法上の手続に従つて加入することと、こういうことになつておるのでありますが...全文を見る
○三好始君 今の問題は、むしろ外務大臣あたりにお聞きするほうが適当な問題かと思いますので、外務大臣の出られたときに更にお伺いいたすことにしてここでは立入つてこれ以上触れないことにいたします。先ほど明らかになつたことなんでありますが、今度の保安庁法案の提出は、政府の自衛力漸増計画の...全文を見る
○三好始君 今度の法律案が自衛力漸増の一環として提出されておるということでありますが、こういう場合の自衛というのは如何なるものであるか。私は自衛カ漸増ということは、政府がしばしば使う表現でありますけれども、これが戦力との関係などから相当問題があるのでありますが、自衛という言葉は随...全文を見る
○三好始君 自衛と申しますのは、国内法の概念ではなくして、国際法の概念であると私は考えております。国家の自衛という場合には、国家に対立するものが予想されておる概念でありまして、嚴密に申しますと、一部の国民の反乱のごときものは国家の内部の問題として考えられるのでありまして、自衛の概...全文を見る
○三好始君 今の例の取り方はおかしくむしろ滑稽のような感じがするのであります。国家の自衛という場合には、やはり国家に対立するものが予想されての概念であることには間違いないように思うのでありますが、如何ですか。
○三好始君 国内にあるものと言いますと、例えば革命を企図しておる一部の国民がある、そういう犯罪的な行為に対して、これを現存の秩序を護るということは、これは大橋国務大臣の言ろ自衛に入るのですか。
○三好始君 余りこういう問題で長く時間をかける必要もないと思いますから、次に移りますが、侵略の定義が、一応の定義が下され得るとしても、窮極的には不確定な、主観的なものであるように、自衛の場合にも、その定義は必ずしも確定的に下し得ない場合があると思うのであります。現に日本は自衛の名...全文を見る
○三好始君 首相は三月十日の予算委員会において、自衛のためでも戰力を持つことは再軍備であつて、憲法改正を要するという有名な訂正発言をされておるのでありますが、自衛戰争そのものについては、現行憲法の下で可能であるかどうかということについて、従来そう明確な考え方が発表されたことは聞か...全文を見る
○三好始君 非常に奇異な感のするお考えでありますが、それでは宣戰布告のない事実上の武力侵略が行われた場合には、戰争でないのだから憲法に抵触しない、自衛のための行動を積極的にとるといろお考えでしようか。
○三好始君 宣戰布告なく事実上の侵略と宣戰布告のある侵略とによつて日本の地位は相違がありますか、ありませんか。
○三好始君 いずれの場合においても日本が主体的な行動として対抗することはできないのであつて、駐留軍の行動に対して協力する、国内治安の見地から協力する、その程度にとどめるのだというのが政府の考え方でありますか。
○三好始君 これは議論でなくして質疑でありますから、問題が明らかになれば次に移ります。大分明らかになつた問題が多いのでありますが、一番大きい問題として残つておるのはやはり憲法第九條第二項の解釈の問題だと思うのであります。ここでは注目すべき問題が二つあります。予算委員会で大問題にな...全文を見る
○三好始君 国際法上の権利として認められておる交戰権を日本の憲法は認めないというのはどういう関係になりますか。国際法と憲法との関係でそれをどういうふうに理解したらよいでございましようか。
○三好始君 これは先ほどの問題にもう一度触れるのですが、他国から宣戰布告をされてもその国及び第三国に対して交戰権を主張しないというのは、戰争の成立が合意存要しないというそういう関係から考えて見まして、どういうふうに理解したらいいのか、ちよつと憲法第九條第二項後段の規定は非常に意味...全文を見る
○三好始君 そういたしますというと、佐々木惣一博士が説明或いは主張しておるところの、権利としての交戰権の放棄は一事実上の交戰をすることが妨げるものではない、こういう権利としての交戰権と事実上の交戰をするという行為とを区別して考えておる立場を政府もとられておるわけですか。
○三好始君 憲法第九條第二項後段の「国の交戰権は、これを認めない。」という規定の趣旨は、事実上の交戰としての外国軍隊への抵抗も容認していないのだ、そういう事実上の交戰をすることに伴つて生ずる交戰者の権利を認めないのだ、こういうふうに考えられるのでありますが、如何でありますか。
○三好始君 外敵が侵入して来た場合に、国内治安の見地から今お使いになつた表現をそのまま使いますというと、力及はずともこれに対して行動をとるのはこれは許されるのだ、こういうお考えのようでありますが、そういたしますと、国内治安維持の見地からする行動と、外国から侵入して来た軍隊に対して...全文を見る
○三好始君 それでは自衛戰争もやはり警察行動だと言えないことはないということになつて来ますが、国外に出て行かないで、外敵が侵入して来た場合に国内で抵抗するということにとどまつておる自衛戰争は、実は政府の考え方から申しますというと警察行動に過ぎない、こういうことになりますが、それで...全文を見る
○三好始君 戰争というようないわゆる国際法の問題は、防ぐ能力があるとかないとか、そういう有効な力を持つておるとかおらないとかで、戰争であつたり、或いは国内治安維持のための警察行動であつたりするものではありません。私はそういう点について大橋国務大臣の考え方が非常に無理な論理をこじつ...全文を見る
○三好始君 やはり非常に不自然なお考え方のような印象を受けるのであります。政府の考え方の基礎になつておるのは、やはり有効適切に近代職を遂行し得る能力を持たなければ戰力でもないし、そういう戰力を持たなければ戰争は考えられない、こういつたところから出発して非常に不自然な論理が展開され...全文を見る
○三好始君 私は憲法が交戰権を否認しておるから特定の行動が戰争にはならないのだ、或いは憲法が認めないからそれは戰争ではあり得ない、こういうふうに若しお考えになるとすれば、それは論理が逆立ちしておる。事実が憲法の否認しておる戰争に当るのか、当らないのか、こういう問題だと思うのですが...全文を見る
○三好始君 政府のたびたびの説明に出て参りますように警察予備隊、或いはそれが改編されることが予定されておる保安隊等は、外敵が侵入して来た場合にこれに対抗することが予定されております。ところがそれは飽くまで警察の立場で、外敵が侵入して来ても国内治安を守るという立場で行動するのだ、だ...全文を見る
○三好始君 政府が予定しておる事態というのは、軍純な国内治安の問題ではなくして、やはり外国から軍隊が侵入して来るというような場合が予想されておる。そういう場合にも專らこれに対抗するのは駐留軍であるけれども、予備隊も協力して参加するのだ、但しそれは主体的な戰争という意味ではなくして...全文を見る
○三好始君 警察行動に憲法第九條の限界があるということは、これは問題のないところでありますが、私はその限界というのは、外敵に対しては戰わないという限界だと思うのでありまして、戰うけれどもその程度の問題は憲法によつて判断しなければならない、こういう判断の余地はないと私は思うのであり...全文を見る
○三好始君 これは考え方が違つておるということで片付けられましたが、私は繰返して申しておきますが、憲法が認めないからそれは戰争でない、こういう形で事実を憲法の範囲内に当てはめて解釈しようというような態度は実は考え方が逆である。これを繰返して申しておきます。政府はさつき国務大臣の言...全文を見る
○三好始君 それは政府が従来定義して来た第九條の戰力の定義であるところの近代職を有効適切に途行し得る編成装備を持つた力に達しないものであれば、これは政府の言う戰力でありませんから、警察がその程度の装備を持つことはこれは憲法で許されておることである、併しそれは政府の考えておる戰力で...全文を見る
○三好始君 そういたしますというと、問題が近代戰を有効適切に途行し得る編成装備が戰力である、こういう予算委員会で大問題になつた戰力の問題に触れて来るわけであります。戰力をめぐつての数点のお尋ねをここでいたさなければいけないことになるのでありますが、この場合には近代戰を有効適切に遂...全文を見る
○三好始君 どの程度まで到達すれば戰力であるかという問題は、私は憲法第九條の解釈から言えばそういう問題は起らない。非常に簡明に九條を解釈できる方法があると思うのでありますが、政府の解釈の立場から言つて、どの程度の状態に達すれば戰力であるかというのは非常な問題だと思うのであります。...全文を見る
○三好始君 大橋国務大臣も木村法務総裁も全く同じ考え方の上に立つておると思いますので、便宜上、法務総裁が三月十日の予算委員会で答弁された速記録を引用してお尋ねするわけでありますが、法務総裁は「たとえ自衛のためであつても戰力を持つというようなことであれば、或いはそれは戰力が惡用され...全文を見る
○三好始君 政府は、近代戰を遂行し得る状態にまで到達しなければ戰力でない、だからその範囲内であれば憲法違反でないから武力を持つてもいいと、こういう解釈をとつておると言わざるを得ないのでありますが、それがです、近代戰を遂行し得るに足るところまで行つていないものであればいいという立場...全文を見る
○三好始君 その意図は主観的に考えられるべきものですか、客観的に考えられるべきものですか。
○三好始君 法務総裁の、或いは大橋国務大臣の言つておる、戰力には達しない程度の武力であつて実質上の陸軍或いは海軍、こういうものができるとすれば、それは今までのお答えでは、戰力とは言えない、こういうことになつているわけですが、それでいいですか。
○三好始君 その戰争の意図というのがです、例えば戰争のみに目的を置いておるという、全部を戰争に向けておる場合と、戰争にも使うという場合とで区別があるんですか、ないんでんか。つまり戰争意図が部分的である、こういう場合にもそういう武力は許されないと考えていいですか。
○三好始君 それでは部分的に戰争を予想しておるに過ぎないのであつて、主たる目的は国内治安の維持である、こういう部隊は実質上陸軍、海軍の実体を備えても、近代職の能力に達しない場合には許されていい、こういうわけですね。
○三好始君 私は主たる目的が国内治安の維持としての警察行動に置かれておる場合には、差支えないような政府の考え方に対して相当疑問を持つのでありまして、そういう考え方をとりますというと、やはり実質上の軍備と警察との区別がなくなります。自衛戰争と警察行動の区別は恐らくなくなつてしまうだ...全文を見る
○三好始君 非常におかしい考え方だと思うのでありますが、それでは陸海空軍という表現を第九條第二項で使つておりますが、ここに使つておる陸海空軍というのは三者の総合体を意味しておる表現ですか、それとも陸軍、海軍、空軍という別々のものを列挙して個々のものも一応第一項で考えられておるとい...全文を見る
○三好始君 政府は名目はどうであろうとも、実質上近代職を遂行し得るような能力に達すれば、それは戰力であり、憲法の容認しないところである。名前は軍と名付けなくても、そういう実体を持つに至れば、憲法では許されないことだと、こういうふうにお考えになつておりますか。
○三好始君 そういたしますというと、軍という名前は付けないけれども、実質上の陸軍、海軍を持つておる、非常に強大な実質上の陸軍、海軍を持つておるが、空軍は持つておらない、こういう場合を予想しました場合、それは第二項で禁ぜられておる戰力に入るかどうか、こういう問題をお伺いいたしたいと...全文を見る
○三好始君 私はできるだけ質疑は簡潔にいたしておるつもりなのですが、質疑項目が非常にたくさんあるものですから、相当時間がたつことになつて恐縮なのですが、なお予算委員会の速記録は全部調べて見ましたが、私は予算委員会で取上げたような性質の問題にしましても、できるだけ触れなかつたような...全文を見る
○三好始君 そういたしますというと、「その他」という言葉の解釈は、陸海空軍に匹敵する、こういうふうに解釈せられておるわけですが、陸海空軍という例示的に陸海空軍というのを挙げまして、それと類似の匹敵するものでないと戰力とは言えないのではないか、こういうふうな解釈をとつているのですか...全文を見る
○三好始君 この問題について予算委員会では專ら英文との対照で議論が鬪わされたようでありますが、私は憲法の問題ですから憲法の條文を引用して比較をして見たいと思うのですが、第九十九條に「天皇又は攝政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」...全文を見る
○三好始君 非常に御都合のいい解釈をとられておるように伺つたのでありますが、いずれにしましても戰力そのものが近代戰を遂行し得るに足る編成、装備というような特殊な定義をとつておるところから、非常にすべてに不自然な論理が出て来るのじやないかと考えざるを得ないのでありますが、第一項に及...全文を見る
○三好始君 国権の発動たる戰争と、武力による威嚇、武力の行使という二つの間に、規模或いは程度の上に違いが考えられますか、考えられませんか。
○三好始君 そうしますというと武力の行使という場合に、全面的な或る国に対する武力の行使でなくしてその国の極く一部分に対する武力の行使も第九條の第一項で放棄されておる、こう考えてもよろしうございますか。
○三好始君 局限された武力行使も、第一項に言う武力行使に含まれておるということが只今の御答弁で明らかになつたわけでありますが、第二項の表現としての戰力は第一項を受けて成立しておるものでありまして、第一項は三つの行為を放棄しておる。決して戰争或いは近代戰争のみを放棄しておるのではあ...全文を見る
○三好始君 それでは武力行使に、或いは局限された武力行使に使用し得る程度の武力であれば、これは戰力に達しないものである以上第二項で禁ぜられておらない、こういう御解釈ですか。
○三好始君 非常に理論的におかしくなつて来るのでありますが、第二項は一項を確実に実現するために設けられた規定だと考えられるのであります。「前項の目的を達するため、」というのはそういうふうに解釈せざるを得ないのであります。ところが前項の中には局限された武力行使も含まれて、従つて局限...全文を見る
○三好始君 近代戰を有効適切に遂行し得る程度に達したいわゆる戰力でなくとも、そこまで到達しておらないいわば武力でも、第一項で禁止されておる武力による威嚇や、武力の行使はできると、こういうふうに考え得られるのでありまするが、近代戰を遂行し得る能力を持つておらなければ武力による威嚇や...全文を見る
○三好始君 武力の行使という言葉は局限された武力の行使承含むという立場をとりながら、近代戰を有効適切になし得る能力を持たなければ局限された武力行使もできない、こういうことは非常に論理的におかしいというふうに私は考えるのであります。今日は質疑の第一日ですからそういう問題について余り...全文を見る
06月07日第13回国会 参議院 内閣・地方行政連合委員会 第9号
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○三好始君 昨日の内閣委員会におきまして、大橋国務大臣に質疑を試みたのでありますが、その答弁中、今までにはつきりしなかつた問題で注目すべき問題が二つ出て参つたと思うのであります。一つは戦力の問題で、政府の立場に従来と違つたものが一つ附加されたような印象を受けたのであります。それは...全文を見る
○三好始君 私が了承したことと結局同じことをやはり確認されたものと考えるのでありますが、これは従来政府が説明して参りました近代戦を有効適切になし得る編成装備を持つたものが戦力である、こういう考え方、いわば戦力の相対性と客観性の主張の上に、新たに外敵に対抗する意図が主として考えられ...全文を見る
○三好始君 政府のそういう考え方は、近代戦を有効適切に遂行し得る能力に達しなくとも、外敵に対抗することを主として意図して設けられたものであればそれは戦力である、こういう考え方になると思うのですが、それでよろしうございますか。
○三好始君 近代戦を有効適切に行い得ない部隊が単に自衛のみを意図している場合にもこれは禁ぜられる、こういうことになりますか。
○三好始君 今御説明になりましたような意図の下に設けられたものであれば、近代戦を有効適切に遂行し得る能力を持つておらなくても第九条の禁止している戦力である、こういう御答弁と了解するのでありますが、外敵に対抗することを主として意図している場合と、それが主たる目的ではなくして、いわば...全文を見る
○三好始君 主として外敵に対抗することを意図しているか、或いは本来の目的は別なところにあつて、たまたま外敵侵入に際してこれに対抗するといういわば従として外敵に対抗する程度に過ぎないかと、こういうような判定は誰が下すのであるか。単にこれが政府の一方的主張に基いて認定され得るものであ...全文を見る
○三好始君 その外敵に対抗する意図が主たる目的になつている部隊であるか、或いは本来の目的は国内治安の確保にあつて、外敵に対抗することは主たる目的になつておらないかというような認定の問題について政府の主張が事実を曲げているのではなかろうか、本来の意図は外敵に対抗することを目指してい...全文を見る
○三好始君 この問題で最後に一点はつきりしておきたいのでありますが、外敵が侵入して来た場合に、政府が考えている本来の目的としては国内治安を維持するために設けられた部隊であるけれども、一旦外敵が侵入して来た場合にはこれに対して武力を以て対抗するのはこれは当然なことだとお考えになつて...全文を見る
○三好始君 昨日の質疑応答を通じて明らかになつたもう一つの問題がありますので、その問題に移りますが、政府は外敵侵入に際して国の総力を挙げて守るのは当然であるということをしばしば言明いたしております。これは論理的には当然に自衛戦争を肯定する考えだと私は思うのでありますが、政府は自衛...全文を見る
○三好始君 主体的に戦争をなす能力がないために、集団安全保障機構に日本が参加する、そうして交戦状態が発生した場合、集団安全保障機構参加国と協力して外敵を鎮圧する行動をとる、こういう場合は憲法第九条第二項後段の禁止するところであるかどうか、この点をお伺いいたしたいと思います。
○三好始君 交戦権を主張しなければそれでいいのであつて、事実上の交戦をする、即ち国家機関としての警察予備隊なり或いは保安庁法案に規定されておる保安隊、警備隊などが事実上の交戦をするということは、交戦権を主張しなければそれで差支えないというお考えでございますか。
○三好始君 そういう場合に事実上の交戦に伴つて起つて来る法律関係は、戦時国際法の適用は受けないということなんですか。
○三好始君 政府は外敵侵入に際して、日本のとるところの行動を国内治安維持のための警察行動だということにして合理化しようとせられております。こうなつて参りますというと、警察行動と軍事行動、警察と軍隊は本質的にどう違うかという、こういう問題に発展せざるを得ないのでありまして、保安庁法...全文を見る
○三好始君 そういたしますというと、外国から侵略を受けたものを排除する国の行為は、国内法秩序の問題であるか、国際法秩序の問題であるか、こういうことにもなつて来るのでありますが、どんなに考えて見ましても、外国から侵略を受けるということによつて起る法律関係は、国際法秩序の問題だと考え...全文を見る
○三好始君 時間がかかりますから、まだ相当この問題についてお尋ねしたい問題があるのでありますが、地方行政委員のかたの質疑も予定されておりますのでこれだけにしておきます。たた最後の問題について私はこういうことを申上げざるを得ないのです。政府は外敵侵入に対して侵入軍の行動を国内法によ...全文を見る
○三好始君 それでは今から……。昨日お尋ねいたした問題の中で、外務大臣に関係のある問題が一つありましてその点を留保しておりましたので、この際お尋ねいたしたいと思うわけであります。それはアメリカのヴアンデンバーグ決議と日米安全保障条約、或いは保安隊、警備隊との関係の問題でありますが...全文を見る
○三好始君 只今の問題は日本政府が説明し、主張しておることと、アメリカ政府が了解しておることとの間に或いは食い違いがあるのではなかろうかと、こういう疑いがないでもないんでありますが、そういうことは政府のほうとしては勿論全然食い違い等はないとおつしやるだろうとは思うのでありますが、...全文を見る
○三好始君 それではもう一点お尋ねいたしますが、ヴァンデンバーグ決議の原則が行われますというと、外国に対する武器の援助等につきましてもそれはアメリカの一方的、恩恵的な武器の貸与は許されないと、こういうことになつて来るのではないかと思うのでありますが、これは現在の予備隊が貸与を受け...全文を見る
○三好始君 只今交されておる質疑応答を拝聴しておりますというと、この問題は結局政府の立場には全く理論がないということにならざるを得ないのであります。原案にも理論がありませんし、修正された結果においてもそこに何も理論がないということに尽きるような感じがするのであります。大橋国務大臣...全文を見る
○三好始君 何回伺つて見ても理論がないという私の印象は決して消えないのでありますが、これは松原委員も指摘されましたように、本来本質的に軍隊であるべき保安隊や警備隊を警察であるというふうに言い逃れをしておるところからすべての矛盾が生れて来るのではなかろうか。本来軍隊としての性格を持...全文を見る
○三好始君 今日はもう土曜日ですから、如何でしよう、これくらいでやめておいたら……。
06月10日第13回国会 参議院 内閣委員会 第39号
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○三好始君 航空局に関連して航空機の現状についての一応の御説明を伺いたいのでありますが、例えば航空機の生産登録、或いは乗組員の免許、或いは飛行場の状況、飛行場に関しては駐留軍関係の飛行場、或いは将来予備隊、警備隊関係の飛行場は航空局との関係で、どういうふうな取扱いが予定されておる...全文を見る
○三好始君 現在の警察予備隊、それから保安庁法案に予定されている保安隊関係の施設を作つて行く工事は建設省とどの程度の関連性があるのか、お伺いいたしたいと思います。
○三好始君 現在の警察予備隊にも施設を担当する局或いは課が置かれていると思うのでありますが、それとの関係はどうなつておりますか。
○三好始君 私は警察予備隊或いは保安庁法案に盛られている保安隊、警備隊は恐らく実質的には軍隊的な機構だと考えているわけでありますが、政府は警察として観念せられて従来説明をされて参りました。警察と申しましても、その内容において純然たる警察ではなくて、やはり軍隊としての性格の一面を持...全文を見る
○三好始君 第五条の二として監察官を置くことになつておりますが、この監察官はどの程度の地位の人を充てる予定になつておりますか。
○三好始君 これは文理解釈の問題なんですが、第五条の二の2項に「監察官は、建設省の職員のうちから、建設大臣が命ずる。」、こういうことになつておりますが、建設省の職員以外の者を建設大臣が監察官として任命することは、この規定から申しますと、できないことになつているのですが、この第2項...全文を見る
○三好始君 監察官は専任であつて、他の職務をかわるということはありませんか。
○三好始君 提案理由の説明の印刷物によりますと、住宅局所掌事務として連合国最高司令官から政府に返還されたいわゆる特殊物件に関する事務を整理することにいたしたい。こういうことが出ておりますが、講和条約が発効して三カ月経つた後に、例えば東京都内などにたくさん設けられておる進駐軍の家族...全文を見る
○三好始君 只今お尋ねした問題に関連するのですが、進駐軍の家族用に特設された住宅は返還されると申しますか、日本政府の管理に移るというような時期は近いうちに来る見込ですか、或いはそういうことは当分の間予想されないことなんでしようか。
○三好始君 これは将来のお話になると思いますが、政府が若し管理するようになつた場合に、その利用方法はまだ何にもお考えになつておりませんか。
○三好始君 衆議院で修正されましたので、その修正の内容について一通り御説明を願いたいと思います。
○三好始君 衆議院の修正点に関してお尋ねいたしたいのでありますが、農林経済局その他の次長が置かれて、その次長の職務が規定されておるのでありますが、監が非常に衆議院の修正によつてたくさんできたために、次長の整理する事務が監の司る事務を除いたものになつておりますので、非常に縮小されて...全文を見る
○三好始君 次長及び監の制度を相当大幅に取入れたのが今回の各省を通ずる機構改革の特色になつておるわけでありますが、これは果して改正であるか、改悪であるか相当の疑問があるのであります。今度の衆議院の修正は監を極めてたくさん取入れたことでありますが、この監は政府原案にあつた統計調査監...全文を見る
○三好始君 修正されて参つつた部分についてはその程度にして、次に政府原案に関して最初私総括的なお尋ねをいたしたわけでありますが、残つておる数点について補足的にお伺いいたしてみたいと思います。一つは先般お尋ねいたした際に触れた問題であり、その後資料として本日お配り頂いた農林省組織規...全文を見る
○三好始君 只今の御答弁は内局になれば形式的には官房が扱うような形になるけれども、実態は外局当時と変らないような方法をとつて行きたいということでしようか。
○三好始君 この点は林野庁においても、只今食糧庁に関する組織規程を一応例にとつて申上げたのと同じような関係が考えられるわけですか。
○三好始君 そういたしますと、今度林野庁、食糧庁を外局から内局にしたことの趣旨は、単に形式的に外局の数を減らすということにとどまつて、仕事の実態の上から言つて、外局であつたものを本質的に内局にしなければいけないという根拠に基いて行われたものとは考えられないことになつて来るわけであ...全文を見る
○三好始君 先ほど要求いたしました資料は食糧局と林野局の分課の問題でありましたが、他にもこの内容を、分け方の問題を知りたい部分がありますので、他の局についても一応分課の予定を資料としてお願いいたしたいと思うのであります。それから農業改良局に関してでありますが、組織規定を拝見します...全文を見る
○三好始君 同じ改良局に属しておる統計調査部について、改良局の総務課が研究部、普及部の人事、会計だけを担当して、同じ改良局に属しておる統計調査部については人事、会計は統計調査部として独立してやつておる、こういうことが組織規程に現われております。只今の御説明でそれぞれの局で実質上そ...全文を見る
○三好始君 統計調査部に限つて事務の実情なり、或いは人員、予算の状況からいつて、独立して人事、会計をやるに相当する実態を持つておつた、こういうふうに了解される御説明なんでありますが、これはもともと統計調査局として独立しておつたのが、機構改革によつて局を二割とか、三割とか整理すると...全文を見る
○三好始君 部を廃止しても統計調査監の下で統轄して事務の合理的な運営をやつて行きたいというお話でありますが、先ほどもちよつと私触れましたように、監の性格は必ずしも明確ではないと思うのであります。独立の権限を持たないで、ただ局長の命を受けて一定の範囲の事務を担当して行く、それは部長...全文を見る
○三好始君 他に御質疑がなかつたならば今日はこの程度で……。
06月11日第13回国会 参議院 内閣委員会 第40号
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○三好始君 簡単にということでありますので、十分に私の意は尽されるかどうか不安でありますけれども、数点お伺いいたして見たいと思います。  この法律案に対する是非の問題は、大きく分けると二つの問題になると思うのであります。一つは政策的に保安庁法案に盛られた内容が適当であるかどうか...全文を見る
○三好始君 戦力を放棄する理由を明らかにした規定ではなかろうか、こういう気持を一応持つわけでありますが、これについてのお考えを承わりたい。
○三好始君 私は第九条第一項に関する解釈については、只今述べられました大石教授の御見解と隔りのある考えは持つておりません。第二項が一応いろいろ疑問に感ずる点があるのでお伺いいたしておるわけでありますが、その第一点である「前項の目的を達するため、」の御解釈についての疑問を質すわけで...全文を見る
○三好始君 時間の関係があるそうでありますから、極めて簡単に残つた問題を私は進めて参りたいと思いますが、さつきの点で次の問題に関連がありますから一言整理しておきたいのでありますが、自衛を客観的に考えて行かなければならないという御説なんでありますが、窮極的にはやはり自衛と自衛でない...全文を見る
○三好始君 治安機構の強化の必要性についてはいろいろ問題はありますけれども、それは別といたしまして、憲法上の問題だけをお尋ねいたしてみたいと思います。  次田さんのお話のうち、憲法の解釈に関する部分は、一点を除いては、私が今まで考えておつたものと同じでありました。特に第九条第二...全文を見る
○三好始君 只今の御解釈は同感でありますが、それでは次の問題をお尋ねいたしてみたいと思います。  それは次田さんは、警察として必要以上の装備の場合には、ただ国家の財政政策として問題があるだけのようにおつしやつたと了解いたしたのでありますが、警察としての必要を超える装備を持つた部...全文を見る
○三好始君 数点お伺いいたしたいと思います。法律案の具体的な内容についての御意見は一々御尤もだと思う点が多いわけでございますが、先ず憲法との関連についての問題をお伺いいたしたいのであります。田中教授は保安隊、警備隊が一定の装備、編成以上にたつてすれば、それは憲法の禁止する戦力にな...全文を見る
○三好始君 そういう場合に、対外的な戦争に備える意図というものは、純然たる自衛の戦争に限られておるということと、それから本来の目的は国内治安の維持であるけれども、外敵が侵入をして来た場合には、当然に国を守るために自衛権の発動として、これは外敵に対抗しなければいけないのだ、併し本来...全文を見る
○三好始君 そういたしますと、田中教授のお述べになりました一定の限度を超えれば、それは憲法第九条にいうところの戦力になるというのは、たとえ国内治安を目指している場合にも、それが国内治安維持の必要を超えるような過大なものになつたり、とにかくそれが一定限度以上になると第九条のいう戦力...全文を見る
○三好始君 ところで警察予備隊令によつて設けられた警察予備隊と、今度の保安庁法案との比較においていろいろな点で相違があるわけですが、政府は本質は同じだということを説明いたしております。ところがこういう意味において本質が同じなのじやないかと思うのでありますが、実は予備隊が作られる直...全文を見る
○三好始君 もう一点お伺いいたしたいのでありますが、政府は外敵に予備隊或いは予定されておる保安隊が対抗しても、それは戦争ではないという説明をいたしておるのであります。私たちは常識的に言つて、そういう場合は自衛のための実質的な戦争だと理解しておるのでありますが、政府はどういう説明に...全文を見る
○三好始君 憲法との関係においては、田中教授と私の考え方は大体完全に一致するものだと了解いたしましたが、必要性或いは内容の妥当性に関する部分では、お尋ねいたしたいような特別に不審に感じた点はありませんから、特に疑問の意味でお尋ねいたす点はありません。ただ治安の維持と基本的人権のい...全文を見る
○三好始君 村瀬先生に憲法の点でお伺いいたしたいのでありますが、戦力の定義は、抽象的な戦力という言葉だけを考えますと、勿論それは仰せのように可動的なものであり、相対的なものだと考えられますけれども、実体法としての憲法に規定されておる戦力の定義は、抽象的に戦力という文字だけを定義付...全文を見る
○三好始君 そういたしますと、只今おつしやいましたお立場は、先ほどの田中教授のお立場と同じように了解いたすわけでございますが……。
○三好始君 それでは現在の政府の言明しておるところに基いて、やはり田中教授にお尋ねしたのと同じことをお伺いいたすわけでありますが、戦争に備えるというのが本来の意図でなくして、本来は国内治安の維持に任ずるのが意図であるといたしましても、一旦外敵が侵入して来た場合には対抗するのだと、...全文を見る
○三好始君 大体先ほどの田中教授の御見解と同じように了解いたしたわけでありますが、もう一点同じようなお尋ねをいたしたいのですが、外敵が侵入して来た場合に主体的に戦うのは駐留軍であつて、保安隊は主体的には戦わないで、ただ駐留軍に協力するに過ぎないんだと、こういう説明によつて保安隊の...全文を見る
○三好始君 只今伺つて見ますと、こういう重大な機構改革を立案し国会に提出するに当つて、関係者の間で何にも話合いができておらない印象を受けたのでありますが、行政管理庁と大蔵省当局のほうでは、外国為替管理委員会と何らの話合いをしないでこういう機構改革案を出したのでしようか、そのことを...全文を見る
06月14日第13回国会 参議院 内閣委員会 第42号
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○三好始君 私は今日は遅くなるから、私、初めちよつと長くなると思つて遠慮しておつたのでありますが、この前私がお尋ねいたしました問題に関連した問題が出て来ましたので、この点一点だけ確めておきたいと思うのであります。私はこの前お尋ねいたしました問題の一つに、アメリカの上院のヴアンデン...全文を見る
○三好始君 貸與をする側の立場を全然理解しないで、貸與関係が円滑に行われるとは到底考えられないのでありまして、私はこの点で多分大橋国務大臣は、ヴアンデンバーグ決議の内容も精神もよく御存じなんじやないかと思うのでありますけれども、それだけに或いは御答弁することを、本当のことを知つて...全文を見る
○三好始君 私は今問題になつておる保安隊、警備隊の装備について、国会が予算を通じて監督をすることができないことから、非常に大きな装備を持つようになつて、事実上保安隊、警備隊が憲法第九條で禁止しておる戰力になりはしないか、こういう意味に触れるような問題が出ましたので、この際お尋ねい...全文を見る
○三好始君 政府が憲法第九條にとつておる解釈は、極めて常識的であり、国民の納得できる程度の解釈であれば問題ないのです。ところが、すでに国民に知れ渡つておる事実でありますが、政府は憲法第九條の戰力に対して、近代戰を有効適切に遂行し得る編成装備を持つた実力が第九條に言う戰力だ、こうい...全文を見る
○三好始君 こうなつて来ると、問題が憲法第九條の問題になるのでありますが、これは総括質問として総理大臣並びに法務総裁の出席せられた際に更に掘下げてお尋ねいたしたいと思うわけでありますが、政府は国会の意向を十分に反映した立場で憲法第九條を解釈しているとは私は認めておらないのでありま...全文を見る
○三好始君 第六條に関して質疑が出ておりますので、第六條についてお尋ねいたしたいのでありますが、十六号に「保安隊の訓練の目的に適合する場合において、国又は地方公共団体の土木工事を引き受け、及びこれを実施すること。」こういう規定がありますが、この「保安隊の訓練の目的に適合する場合に...全文を見る
○三好始君 そういたしますと、原則としては保安隊の恒久的な施設の工事のごときは含んでおらない、こういうことになるのですか。
○三好始君 十六号の規定しておる「土木工事を引き受け、及びこれを実施すること。」というこの事実上の仕事は、行動部隊としての第一幕僚長の指揮下にある部隊がやつて行くのですか、それとも内部部局が関係して行くのですか。
○三好始君 そうしますと、「土木工事を引き受け、」という、ここまでは内局の仕事としてやつて、「及びこれを実施すること」という実施については部隊がやるということになりますか。
○三好始君 そういう場合に、内部部局はどの局が担当するのでございますか。
○三好始君 今日は大変遅くなりましたからこの程度で散会して頂きたいのですが、私保安庁法案の審議についてさつき中川委員からも発言がありましたが、関連して希望しておきたいのですが、この法律案は憲法との関連もありますし、具体的な内容においても相当重要な法律案でありますから審議は慎重を期...全文を見る
06月17日第13回国会 参議院 内閣委員会 第44号
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○三好始君 只今楠見委員から出た人権擁護委員会という形をとるのがいいのじやないかということを、私も先般そういう意見を出した一人でありますから、この際お尋ねいたしたいのでありますが、人数が十四人で局の体裁をなさないから課に格下げするのだということは、言葉は悪いかも知れませんが、あま...全文を見る
○三好始君 野田さんが先ほど来説明せられていることは、どうも法律関係そのものとして説明されているということよりも、事実上のことを主張されているような気がしてしようがないのであります。なぜかと申しますと、波多野さんが経済審議庁の担当国務大臣であれば、総合調整について他の閣僚が来なか...全文を見る
06月18日第13回国会 参議院 内閣委員会 第45号
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○三好始君 農林省の外局であつた林野庁、食糧庁は内局に伴つて実際上仕事そのものには変化がないようでありますけれども、事務を運営して行く上に、外局と内局とではいろいろな変化が起つて来るだろうと思うのです。それで国家行政組織法上の問題としてその点をちよつとお尋ねしたいのでありますが、...全文を見る
○三好始君 次に国家行政組織法上出て来ている外局の長の権限の問題は、第十二条に一つ出ております。国家行政組織り法第十二条第二項によりますと、「各外局の長は、その機関の所掌事務について、それぞれ主任の各大臣に対し、案をそなえて、前項の命令を発することを求めることができる。」、これは...全文を見る
○三好始君 十二条のは実は省令なんです。省令の問題なんです。
○三好始君 国家行政組織法第十二条の問題は実は各大臣の省令についての権限規定なんでありますが、各大臣が省令を出すという権限を行使する場合、第二項によりますと各外局の長は主任の大臣に対して案を備えて省令を発することを求めることができる、まあこういう規定だと思うのであります。ところが...全文を見る
○三好始君 十二条の点は今の野田長官の御説明の通りだとするとはつきりわかりました。  次の十三条にやはり外局と内局の長の相違が出て来るのでありますが、十三条によりますと、「各外局の長は、別に法律で定めるところにより、政令及び前条第一項に規定する命令以外の規則その他の特別の命令を...全文を見る
○三好始君 国家行政組織法に出て来ている点で十四条に関係する部分でありますが、十四条によりますと、「各大臣及び各外局の長は、その機関の所掌事務について、公示を必要とする場合においては、告示を発することができる。」、こういう規定が第一項に出ているのでありますが、これを根拠として外局...全文を見る
○三好始君 そういたしますと、第十三条、第十四条に関係する部分については、一応一般的に外局の長の権限として予想される事項であつたけれども、現実には農林省の食糧庁、林野庁等についてはこういう国家行政組織法上の規定が実行される必要がなかつたと、こういうことなんですか。
○三好始君 国家行政組織法上の外局の長と内局の長でどういうふうに違うかという問題が今回の機構改革の一つの問題と思つてお尋ねしたわけでありますが、大体わかりました。
○三好始君 現行の農林省設置法によりますと営林局、営林署は林野庁の地方支分部局になつております。それから食糧事務所は食糧庁の地方支分部局になつております。林業試験場は林野庁の附属機関、食糧研究所或いは食糧管理講習所は食糧庁の附属機関、こういうことになつておるはずでありますが、今回...全文を見る
○三好始君 そういたしますと例えば営林局を例にとつて申しますと、林野庁の地方支分部局であつたときには、先ほど国家行政組織法との関係で外局としての林野庁長官の権限の問題をお尋ねした際に出て来ましたように、或る程度の独立性を持つておりますから、営林局に関する判こは林野庁長官で止まつて...全文を見る
○三好始君 これは判を捺すという事務は一例として申上げたに過ぎないのでありますが、こういう国家行政組織法上の各機構の簡素化の関係なり、その他法的の根拠の上から言つて、外局と内局とではやはり手数が複雑化するという事態が起り得るのじやないかと思うのです。若しそれを政府の方針として簡素...全文を見る
○三好始君 私は少くとも外局の附属機関なり、地方支分部局に関する限り、法律的には段階が殖えて行くということは否定できないと思うのです。
○三好始君 私は今の問題、先ほどの質疑で明らかになりましたから、ちよつと申上げておきたいのでありますが、そういう局長に権限を委譲することを法的に現わしたのが外局なんです。私はそう思つています。これ以上は申しません。
○三好始君 休憩して一時半から再開したらどうかと思います。
○三好始君 先般の委員会で野田長官から直接調達方式についての見解が述べられたのでありますが、その際に直接調達方式は日本の講和条約発効に伴う独立意識に一つの根拠があるかのような説明がなされました。私は間接調達方式から直接調達方式への変化にはいろいろな理由が考えられるとは思うのであり...全文を見る
○三好始君 現在本委員会で審議しております保安庁法案はいろいろな意味で極めて重大な法律案であると思いますので、本日総理が出席せられておりますので、私は保安庁法案に関する基本的な諸問題に関して直接総理の御見解を承わりたいのであります。警察予備隊の性格が憲法第九条第二項の戦力と関連い...全文を見る
○三好始君 只今の点についてもう少しはつきりさせておきたいと思うのでありますが、政府は自衛力漸増計画という言葉を従来しばしばお使いになつておつたと思うのでありますが、その自衛力漸増計画の一環としての意味を今回の保安庁法案は持つている、私たちはこういうふうに一応了解いたしておるわけ...全文を見る
○三好始君 それでは次に移りますが、警察予備隊令はその第一条に、国家地方警察及び自治体警察の警察力を補うため警察予備隊を設けるということを明記いたしております。更に第三条では、警察予備隊の活動は、警察の任務の範囲に限らるべきものである、こういう表現も規定いたしておるのでありまして...全文を見る
○三好始君 只今の大橋国務大臣の御説明は、先般承わつた通りでありますけれども、これは当時も私申上げたかと思うのですが、六十一条以下に具体的に規定した規定の内容は、非常事態という言葉で、只今私が例にとりましたように、非常に解釈の弾力性があるわけでありまして、保安隊、警備隊は警察でな...全文を見る
○三好始君 ヴアンデンバーグ決議を例にとつて私が申上げたのは、ヴアンデンバーグ決議の内容によりますというと、アメリカはその軍隊を他国の警察力の充実のためなどには使わない。延いては武器を他国の警察力の充実のために貸与したりしはしないという精神を含んでいるようであります。そういう決議...全文を見る
○三好始君 只今の御答弁では、予備隊の受けておる武器貸与は、ヴアンデンバーグの決議にも、武器貸与法とも無関係だというような御説明でありましたが、これは事実は恐らく逆でないかと思うのでありまして、恐らく大橋国務大臣もその間の事情は御存じでないかと思うのであります。即ち現在予備隊の顧...全文を見る
○三好始君 私はこの問題についての細かい手続の問題をお尋ねしようとしているのではないのでありますが、併しこれは具体的な問題として後ほど更にお尋ねすることにして、今度は直接総理からお答え頂きたい問題があります。それは平和条約、安全保障条約及び行政協定によつて日本が負つておるところの...全文を見る
○三好始君 私は、この問題は警察予備隊令の段階と、保安庁法の段階とでは、客観的な法の上からは違つたものがあり得ると思つてお尋ねしたのでありますが、首相に海外出動はないというお答えを頂いたわけであります。ところで、海外に出動しないということは、政府の政策の問題としてお考えになつてお...全文を見る
○三好始君 私は保安庁法案の客観的な解釈からは、それが明確には出ておらないと思つてお尋ねいたしたわけでありますが、更にこれは具体的には大橋国務大臣と後ほど質疑応答を交さなければいけないかと思いますが、残つておる問題がまだ相当ありますから次に移ります。  予算委員会でしばしば憲法...全文を見る
○三好始君 只今の私の質問の趣旨を或いは誤解されたのではないかと思うのでありますが、私お尋ねしている趣旨は、政府は戦力に対して近代戦を有効適切に遂行し得る編成、装備を持つた実力都隊が戦力なんである、こういう定義を下しておられるのであります。ところが陸軍だけを持つ、或いは陸海軍だけ...全文を見る
○三好始君 只今の大橋国務大臣の御答弁ではつきりして来たのでありますが、陸軍だけを持つてもいけないというのが政府の解釈である。ところが陸軍だけという場合には、近代戦遂行能力というふうに考えることは恐らく誰が考えてもできないだろうと思うのであります。今日の原爆或いはジエツト機が戦術...全文を見る
○三好始君 そういたしますと、陸軍だけを設けてもこれは近代戦遂行能力と認められるからいけない、こういうことなんですか。或いは外敵に対抗するという意図がはつきりしているからいけないというどちらですか。
○三好始君 陸軍と名前がついているけれども、その実体は客観的に非常に微弱な編成、装備しか備えておらない、こういう場合には近代戦に達しないものとして憲法に許されることですか。
○三好始君 只今のお答えは、恐らく客観的には腑に落ちないお答えだと思うのでありますが、時間が長くなりますから次へ移ります。憲法第九条第二項後段に「国の交戦権は、これを認めない。」というふうにはつきり規定しているわけでありますが、この中には、自衛のための交戦も当然含まれていると考え...全文を見る
○三好始君 只今の首相のお考えは十分に了解できました。ところで政府は従来しばしば外敵が侵入して来た場合には、国内治安維持の見地から国の総力を挙げてこれに当るのは当然である、こういう説明をせられておるのであります。この場合に「国の交戦権は、これを認めない。」という憲法の規定との関係...全文を見る
○三好始君 そういたしますと、保安隊、警備隊は外敵が侵入して来てもこれには対抗しない、こういうことなんでしようか。
○三好始君 只今のお答えは外敵に対して対抗はするけれども、それは日本の治安維持のために行動するのだと、こういう御答弁だと了解いたしました。日本の国内治安維持のための行動だということになりますというと、侵入した外敵に対してどういう日本の国内法規を適用しようとせられるのか。これは大橋...全文を見る
○三好始君 国内法の規律するところであるということは、政府のお立場として先ほど承わつたわけでございますが、それをどういう国内法を適用しようとせられるのか。日本国内法としての刑法に規定しておる殺人罪であるとか、騒擾罪であるとか、こういう規定を適用しようとしておるのか、どういう法を適...全文を見る
○三好始君 具体的に外敵に対して適用される国内法はまだ準備せられておらないようでありますから、これは後ほど立案されたものを拝見いたしたいと思います。  次に政府は警察予備隊を設け、今回の保安庁法によつて保安隊、警備隊を設けられようとしておる意図がどこにあるかということは、すでに...全文を見る
○三好始君 この問題は時間の関係がありますから打切りまして、最後に首相に所信を質したいのでありますが、政府は国民の間に事実上の再軍備ではないかというような少くとも疑惑が相当あるような事実をお進めになつておるわけでありますが、こういう重大な問題を決定することは、占領下の、四年前の総...全文を見る
○三好始君 私は終局の批判は国民がするという結論は同感でありますけれども、その批判の機会を作るべきである、こういう考え方に対してのお答えを頂きたいと思います。
○三好始君 私はこういう問題が国民の間に重要問題として起つて、いわば国論が分裂状態にあることを考えますというと、一日も早く国民に問うべき問題である、こう思うのでありますが、首相の見解を重ねて明らかにせられたいと思います。
○三好始君 私は政府が現在のような態度をとられることは、国際的に或いは疑惑を招くことになりはしないかを恐れるものであります。現にそういう兆候はいろいろな点に見受けられるのでありまして、例えばこれはかなり知られておる記事でありますが、ジヨセフ・フロム氏がこういうことを述べられた。私...全文を見る
○三好始君 時間がありませんから、最後に一言だけ首相の所信を質したいのであります。私は政府が現在までにとられておるような態度を続けられることは、単に吉田内閣は信を天下に失うということにとどまるならば非常に結構なことだと思うのでありますが、国家人心の将来に禍根を残すことがありはしな...全文を見る
○三好始君 繋ぎに、具体的な条文について一、二お伺いしたいと思います。第三十七条に、条件附任用の規定がありますが、条件附任用が必要な理由を先に伺つておきたいと思うのであります。
○三好始君 私は一般の場合の条件附任用の法律関係について余り聞いたことがなかつたのでこの際お尋ねをするわけでございますが、六カ月間の期間を勤務してその間に良好な成績であれば正式の任用になる、こういうわけでございますが、この六カ月という期間をつけての条件附任用は民法のいわば解除条件...全文を見る
○三好始君 良好な成績で職務を遂行したときに正式なものになるということでありますが、一般の場合にもこういう表現を使つておるわけですから保安庁関係に特有のものではないとも言えるのでありますが、良好な成績という判定は具体的にどういうふうに下すことになつておるのでしようか。
○三好始君 私は必ずしも順序を追つてお尋ねするわけではありませんが、六十一条の命令、出動の規定であります。これは保安隊、警備隊が出動する場合の条件を規定しておる非常に重要な箇条だと思うのでありますが、先ほどもちよつと問題にしましたように、非常事態に際して出動するという非常事態は、...全文を見る
○三好始君 そういたしますと、たびたび私が使つた言葉でありますが、外敵が侵入して来た場合にも勿論非常事態として命令出動が考えられる、こういうわけですか。
○三好始君 保安隊、又は警備隊が全部出動するというような場合は全国的な内乱であるとか、或いは先ほど出ましたような外敵侵入の場合であるとか、こういう場合が専ら予想されるわけでありますが、全部出動を予想している政府の予想はどういう場合ですか。
06月19日第13回国会 参議院 内閣委員会 第46号
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○三好始君 私は大臣に教育の機会均等に関して一応お考えを承わつておきたいのでありますが、いつの時代にも教育を受けようとする熱心な気持を持ちながら、主として家庭の経済的な事情のために教育が受けられないという者が多いと思うのでありますが、特に最近のような経済状態でありますと、そういう...全文を見る
○三好始君 文部大臣が教育の機会均等について育英制度その他の通信教育、定時制教育等について熱意を持つておられるということは了解いたしましたが、それを今後機構或いは予算、こういう方面から是非とも大きく具体化されるように一層の熱意を傾けられることを希望いたしておく次第であります。 ...全文を見る
○三好始君 次に教職員の内地留学制度が戦後採入れられまして、最近では相当行われておるように承わつておるわけでありますが、内地留学制度は相当効果の多いものだと考えられますので、これを将来拡充して行くべきだと私は考えておるのでありますが、これについての文部大臣の御所見を承わりたいと思...全文を見る
○三好始君 その受入態勢につきまして、必要があれば、文部省のほうで予算を計上するなり、或いはその他の適当な具体案をお考え頂くのがいいのではないかと思いますので、非常にこの点考慮頂きたいと思う次第でございます。
○三好始君 ちよつと先ほどの質疑を補充させて頂きたいと思うのですが、大学のエクステンシヨンを拡充して行きたい。或いは内地留学の受入態勢を作つて行かなければいけない。これらの結論はすべて大臣も私も同じであります。育英制度についても同じであります。ところで育英制度につきましては先ほど...全文を見る
○三好始君 昨日の私の質疑に対して大橋国務大臣はそういう事実を知らないというような内容の御答弁をされたと思いますが、それと只今の御答弁との間には食違いがあると思いますので、その釈明を求めたいと思います。
○三好始君 大分時間がたちましたので、松原委員から質疑の出ました武器の点についてだけ大橋国務大臣にお尋ねいたしたいと思います。日本がフリゲート艦或いは上陸用舟艇の貸与方を申入れたのに対して、アメリカとしてはアメリカ国内法の手続が必要であるということであつたと、こういうことでありま...全文を見る
○三好始君 そういたしますと、今回のアメリカ海軍が所有しておつた艦艇の貸与を受けるに際して国内法の手続はとつておるというお考えなんですか。
○三好始君 それで契約の内容が一応の話合いができれば、政府としては国内法上の手続をとるということでありますから、その限りにおいては了承いたしますが、若しアメリカがすでに国内法の手続が相当進んでおるわけでありますから、アメリカの手続が完了するのはそう遠い将来ではないと思いますが、日...全文を見る
○三好始君 大体政府のお考えはわかつて来たのでありますが、若し無償で貸与されるということが明らかになつた場合、国内法上の手続は必要ないと考えるのですか。それでもやはり国内法上の手続はしなければいけないというお考えでしようか。
○三好始君 仮に貸与される艦艇そのものが無償であつても、これにはどうしても人件費なり或いは運航のための費用もこれに伴つて必要でありますから、それらの全部をアメリカに期待するということは常識上到底考えられませんから、そういう費用を要する場合にもやはり国内的な手続は必要であると、こう...全文を見る
○三好始君 只今のお考えには私多少の疑義があるのでありますが、更に詳細に目下提案中の法律案を調査して具体的にお尋ねいたしたいと思いますが、それを一応別にして考えましても、今回の艦艇の貸与は国家間の合意という形をとると思うのであります。アメリカと日本の国と、国との間の国際合意として...全文を見る
○三好始君 只今の大橋国務大臣のお答えによりますというと、文書でなければ国会の承認の必要がないような印象を受ける言葉があつたのでありますが、これは相当重要な問題だと思いますからはつきり質しておきたいのであります。今回の艦艇貸与に関する契約は、口頭によつてなされ得る可能性があるので...全文を見る
○三好始君 私は国家間のこういう相当重要な合意について、文書によらずして口頭で行われることもあり得るというようなお気持を持つておられることは非常に遺憾だと思うのでありまして、当然に文書による契約でなければならない。吉田内閣いつまで続くかもわからないわけでありまして、当然にこういう...全文を見る
○三好始君 今の問題にちよつと関連して質しておかなければいけないと思う点が一つありますから、九時までちよつと時間がありますのでお聞きいたしたいと思います。  現在警察予備隊が貸与を受けておる武器については、契約がなされておらないというようなお話が出たと思うんでありますが、そうい...全文を見る
○三好始君 契約は必ずしも文書によつてはつきり取交さないと契約でないとは言えないのでありまして、これは先ほど大橋国務大臣が文書によるものでなければ条約でないといつたものとは多少事情が違つておると思うのであります。申込と承諾の意思の合致さえあればこれは契約なんであります。こういうふ...全文を見る
○三好始君 中川委員から、与党の立場として或いは当然かと思いますけれども、審議の進行に関する御発言がありましたが、私は発言の内容については反対であります。この問題はしばしば私が指摘しましたように、内容から申しまして非常に重要なものであります。審議は殊更引延しのためにやることは勿論...全文を見る
06月20日第13回国会 参議院 内閣委員会 第47号
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○三好始君 提案者側の御意向と、それからさつきの大蔵省の説明員の説明との間には誰が聞いてもちよつと食い違いがあるという印象を否定できないと思うのです。ところで提案者のほうでは法律案の表面には現わせないけれども、十月から、十月分から実施することを期待し、且つそうなることを信じておら...全文を見る
○三好始君 そういたしますと、やはりこれは予算措置が非常に重大な問題であることは申すまでもない法律案でありますので、提案者が専ら折衝された主計局長なり、給与課長に一応この委員会に出て頂いて意向を質すのが委員会として正当な態度ではないかと思いますが、そういう機会を委員長のほうでお作...全文を見る
○三好始君 楠見委員と同じような疑問を私も持つたわけでございますが、若し軍人恩給その他の問題とからみ合つた問題として、併せて考えて行かなければならないという結果になりますと、これは昭和二十八年一月分以降についても考えられるものではないのですが、これは恐らく本委員会の意向としては、...全文を見る
○三好始君 只今の御答弁によりますと、先ほど私がお尋ねしたことが私は依然として氷解できないのでありますが、そういうお考えでありますと十月から十二月の三カ月分の問題でなくして、むしろこの不均衡是正の一部の是正かと思います。この是正の本質的の問題になつて来ると思います。この法律案によ...全文を見る
○三好始君 一月分以降についてこの仮定俸給年額を完全に了承された上で、この法律案が衆議院を通過してこちらへ送られているものとすれば、十月から十二月にかけての三カ月分については軍人恩給との関連と言うよりはむしろ財源の問題が本質的な問題じやないか。こういうふうに私は理解するのでありま...全文を見る
06月26日第13回国会 参議院 内閣委員会 第50号
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○三好始君 大臣出られますか。
○三好始君 私は質疑したい問題があるのですが、留保させて頂きたいと思います。
○三好始君 法制意見長官は、憲法八十五條の問題で、無償であれば必ずしもこれに該当しないというような立場をとられておるようでありますけれども、これに対して十分な根拠をもつて異論があり得るということは、今栗栖氏の申した通りであると思います。  ところで仮に無償であるということで全然...全文を見る
○三好始君 武器貸與の問題は、仮にアメリカから無償で借りるという場合、政府の説明によれば、国内治安維持という国のために必要な武器の装備なりの費用について、日本の国以外のアメリカという他の者に費用を全部負担してもらう、こういうことは。
○三好始君 政府の方針としてきめておるかどうかわかりませんが、佐藤長官は私法上の契約ということで説明せられておるわけでありますが、そういう場合にも全然十條は適用を受けないという御見解なんでしようか。
○三好始君 それでは会計法第十一條のような場合はどういうことになりますか。「契約等は、法令又は予算の定めるところに従い、これをしなければならない。」これも国内関係だけですか。
○三好始君 支出の負担が伴うものであれば十一條の拘束を受けるというふうに解釈していいですか。
○三好始君 武器を仮に無償で貸與される場合に、全然支出が伴わないかというとそういうわけには行かない。例えば艦艇を借りた場合にその運航のための費用まで全部向うが負担してくれるというわけでもないだうと思いますが、そういうことになつて来るとやはり支出を伴う契約、こういうことにもなつて来...全文を見る
○三好始君 修理費にいたしても、運航費にしましても貸與協定なり貸與契約に伴う支出負担であることについては変りないわけでありまして、法律行為全体として見れば支出があるということはこれはもう明らかな事実だと思うのであります。そういう場合に十一條から考えて「法令又は予算の定めるところに...全文を見る
○三好始君 財政法第三十四條によりまして、「各省各庁の長は、第三十一條第一項の規定により配賦された予算に基いて」大蔵大臣の定める機関に従い支出事務職員及び契約事務職員ごとに、支出の所要額及び国の支出の原因となるべき契約その他の行為の所要額を定め、支拂又は契約等の計画に関する書類を...全文を見る
○三好始君 結局大蔵大臣に対する必要な経費なり支出についての財政法上或いは会計法上必要な手続は、すでに確実にとられておると了解していいですか。
○三好始君 この点について海上保安庁並びに警察予備隊当局から実情を承わりたいと思います。
○三好始君 予備隊のほうもお願いいたします。
○三好始君 佐藤長官の御意見によりますと、艦艇の貸與を受けたり或いは警察予備隊が銃砲等の貸與を受ける場合、私法上の契約として憲法八十五條からいつても、或いは財政法、会計法上の規定からいつても、国会の承認は必ずしも必要がない、こういう立場のように承わつておるのでありますが、そう了解...全文を見る
○三好始君 そういうことになりますと、政府だけの交渉によつて重装備された陸海軍が知らん間に成立している、法律的にはこういうことがあり得るわけです。
○三好始君 今の問題は相当重要な問題だと思うのです。外務大臣は最初松原委員の質疑に対しては、知らん、全然関知しないという答弁をしておいて、それから今度は上條委員の質疑に対しては確かに閣議で話が出たということに変つて来まして、今運輸大臣の答弁によりますとむしろ外務省のほうが中心にな...全文を見る
○三好始君 ちつと外務大臣にお伺いしたいのですが、政務次官が衆議院の外務委員会で私的な契約の形にするとかいうような表現を使つて、それを間違いだつたというようなことを述べられておるのですが、外務大臣の見解としては、日米国家間の協定という形で私的なものではなくして処理して行きたいとい...全文を見る
○三好始君 午前中外務大臣の御答弁によりますと、アメリカの艦艇貸與法のことについては、何にも通知を受取つておらない、こういうようなことを申されておるのでありますが、これはアメリカ側から通知を受取つておらないという意味で申されたのだろうと私は了解いたしたのでありますが、日本の大使館...全文を見る
○三好始君 こういう重大な問題についてアメリカの大使館のほうからも何にも報告がないし、こちらからも報告を求めないということであれば、一体在外公館というのは何をするために設けるのかわけがわからなくなつて来る。私は当然に何らかの連絡がすでにあつたものと今まで考えておつたのですが、そう...全文を見る
○三好始君 新聞には相当詳細に報道されているのですが、アメリカにある大使館から来ている情報なり報告というのは新聞に出ているものと同じ内容のものであると了解していいのですか。
○三好始君 外務大臣にちよつとお伺いしたいのですが、先般この内閣委員会で大橋国務大臣は、艦艇その他の武器の貸與協定が文書でとり結ばれるときには、これは会議の、或いは実質上の條約として憲法に基いて国会の承認を得るべきものと自分は思うという、こういう答弁をせられておるのですが、外務大...全文を見る
○三好始君 それでは将来の問題は別として、現在の警察予備隊等が貸與を受けている武器の関係をどういうふうに処理して行くかの問題でありますが、占領下であればともかくすでに講和條約が発効して独立した今日の段階では、やはり国家間の協定なのか或いは予備隊当局とアメリカの軍当局との協定か、い...全文を見る
○三好始君 只今九十日という言葉が出ましたが、これは占領軍の撤退ということ以外にこうした武器の貸與の問題についても九十日の範囲内で解決しようという見解の下に政府は今この問題の処理を進められているのですか。こういうふうに了解していいのですか。
○三好始君 保安庁法案と関連して海上公安局法案が出されておりますが、海上公安局は保安庁に所属した一つの役所でありますが、その保安庁に所属している海上公安局というのは国家行政組織法上どういう根拠を以て設けられているのか伺いたい。
○三好始君 国家行政組織法によりますと、外局の庁にも或いは委員会にも附属機関を設け得ることにはなつておりますが、この種の局を附属機関として設けるのは、国家行政組織法は許容しておらないと私はこういうふうに思うのでありますが、その点行政管理庁長官としての見解を明らかにして頂きたいと思...全文を見る
○三好始君 第八十條は今中川さんが申されたようにたしかにその他の機関を置くことができるという表現はしております。併しその他の機関というのは今まで他の場合における政府の考えかた、例えば陸海空軍その他の戰力、こういう場合のその他という考えから言いましても、前に挙げたものを例示して、そ...全文を見る
○三好始君 そういたしますと、事実上国家行政組織法の体系が崩れて行くことを認める、こういうことになりはしないかと思うのであります。むしろそういうことであれば、国家行政組織法は必ずしも絶対のものでないのですから、国家行政組織法自体を再検討するなりして筋を通す必要がありはしないか。余...全文を見る
○三好始君 運輸大臣にお伺いしたいのですが、海上公安局はむしろ運輸行政に関連する一環として運輸省の外局におくという機想があり得るのじやないかと思う。むしろこの軍隊的な性格を持つた保安庁の附属機関にするよりはそのほうが筋が通りはしないか。こういう見解が成立ち得ると思いますが運輸大臣...全文を見る
○三好始君 お疲れのようでありますから坐つたままで御答弁願います。  現在審議中の保安庁法案は技術的にもいろいろ問題があるわけでありますが、何と申しましても根本的な問題は警察予備隊で、問題になりました憲法九條との関係でございます。保安隊、警備隊になりますというと、一層明瞭な形で...全文を見る
○三好始君 問題は、警察予備隊でも問題になつたように、果して予備隊にしましても、今度の保安隊、警備隊にしましても、これは憲法第九條第二項にいう「その他の戰力」に該当するかしないか、こういうことなんでありますが、これについてすでにもう世間に知れ渡つつておるように、内閣としましては、...全文を見る
○三好始君 今読みました速記録だけから判断しましても、一応大橋国務大臣は、警察予備隊なり保安隊の目的を離れて、第九條そのものの解釈論として主観説を認めたという結果になると思うのでありますが、木村法務総裁はそういう主観説の入り込んで来る余地は全然ないのだ、客観説だけが正当な立場なん...全文を見る
○三好始君 私は一応憲法九條の問題を解釈論として明らかにして、それから警察予備隊、保安隊が性格的に言つて九條との関係はどうなるか、こういうふうに考えてみたいと思いますが、九條の問題の解釈論としての立場から、主観説は全然考慮の余地がないとおつしやるのですか。それとも主観説も考え得る...全文を見る
○三好始君 そういたしますと、率直に申しますというと、政府部内で必ずしも意見が統一されておらないということになりはしないでしようか。
○三好始君 私は保安隊が憲法上どうであるか、この問題は第二段の問題として考えて行きたいと思うのですが、一応先ず前提としての憲法の解釈を明確にする、こういう必要を感じて今お尋ねをいたしておるわけなんでありますが、憲法第九條の解釈がもとになつて問題が起つておるわけでありますから、一応...全文を見る
○三好始君 それでは次の問題に入りますが、憲法第九條第二項後段に「国の交戰権は、これを認めない。」こういう表現をしておるわけでありますが、政府はしばしば外敵が侵入して来た場合には、これに対して予備隊であろうが保安隊であろうが、又一般の警察予備隊であろうが、抵抗するのは当然だという...全文を見る
○三好始君 これは法律専門の立場にある法務総裁にお尋ねするほうが適当だと思つて、大橋国務大臣に対する質疑を或る程度でとどめて置いた問題なんですが、そういう場合に、外国軍隊が日本の国内に入つて来て、警察予備隊なり保安隊がこれと実際上の実力による衝突をする、日本の部隊が抵抗手段に出る...全文を見る
○三好始君 そういたしますと、日本の警察予備隊なり、今度できる予定の保安隊の隊員が侵入軍に捕えられたような場合が起つて来る。法律関係は、これは国際法上の捕虜とは全然別の立場に立つということですか。
○三好始君 日本の部隊が侵入軍を捕えた場合に捕虜の待遇を與えるのですか、それとも国内法によつて、例えば騒擾罪とか、殺人罪とか、その他の一般刑法を適用するのですか。
○三好始君 若し侵入して来た国家が宣戰布告をした場合には、国際法上の交戰状態が起ると考えられますが、その場合には日本の地位はどうなりますか。
○三好始君 只今の問題には直接のお答えがなかつたのでありますが、仮に憲法第九條による戦力が、近代戰を遂行するに足る編成装備を持つたものとして、相当大規模な重装備を施した部隊も、近代戰遂行能力に達しないものと政府は判断して、現行憲法のままで部隊を保持しておる。これは客観的に、或いは...全文を見る
○三好始君 私は政府の戰力の定義の仕方が非常に科学的な説明をしながら、実は憲法の規定を離れた抽象的な戰力の定義をやつておる。こんな感じがして仕方がない。憲法全体の精神からは一つもそういう解釈が生れる余地がない、こういうふうにに私は思うのです。仮に近代戰遂行能力という、実力の限界を...全文を見る
○三好始君 成るほど今日の第一流の武力を持つた国に比べれば、戰力の限界は非常に大きなものになるかもわかりませんが、現在伝えられておるアメリカから賞與される艦艇フリゲート艦十八隻、上陸用舟艇五十隻で、新聞に東洋一の艦隊の出現だという言葉を使つて表現しておる。これは実際問題として、憲...全文を見る
○三好始君 私は先ほど例に引かれた書物を十分に検討しておりませんが、「陸海空軍その他の戰力」といつた場合の、「その他の戰力」に該当するものとして例えば警察隊なるものが問題になる場合、純然たる国内治安維持のために設けられた警察隊が憲法九條にいう戰力なりや否やという判定の問題になつて...全文を見る
○三好始君 只今私がお尋ねしましたのは、実質的に近代戰を遂行する力に達しない部隊に陸軍とか海軍とかという名称を持つた部隊が出現した場合に、これは憲法上どうなるかということをお尋ねしたのです。
○三好始君 一個中隊という例の引き方は少しおかしいと思うのですが、十一万とか十八万とかというような実力部隊に陸軍という名称を附することは必ずしも不自然ではないと思うのです。そういう場合に、実体は政府が仮に警察予備隊なり保安隊なりという名称を附けて持つておるものと変らないけれども、...全文を見る
○三好始君 私はそれと逆な形を聞いておるのです。実質は近代戰争を遂行する能力に達しないものに軍という名前を附けた場合にどうなるかと聞いておるのです。
○三好始君 今のお答えは、結局たとえ軍と名前が附いても近代戰争を遂行する能力に達しない場合は憲法第九條第二項に言う戰力としては問題にならない、こういうように受取つたのですが、それで差支えないですか。
○三好始君 そこまではつきりすると更に戰力の問題でお尋ねする必要もないと思いますから、一応法務総裁の時間の関係もありますから、今日はこれで打切ります。
○三好始君 先ほど佐藤法制意見長官から最後に確認されました点を法務総裁から直接確認して頂いておくのが適当だろうと思いますが、法務総裁の御意見として承わりたいのですが、即ち形式論としてであるがという前提の上に立つておられましたが、軍と名附けられた実力部隊を持つておる、それが近代戰を...全文を見る
○三好始君 どういう意味でしよう。
○三好始君 保安庁については実は法文の問題、大橋国務大臣にお尋ねしなければいけない問題が相当残つておりますから、大橋国務大臣の出席せられた際に質疑をさして頂きたいと思います。保安庁以外は大体私のほうは差支えありません。
06月30日第13回国会 参議院 内閣委員会 第51号
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○三好始君 ちよつと速記をとめて……。
07月07日第13回国会 参議院 内閣委員会 第52号
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○三好始君 保安庁法案に関しては逐條的なお尋ねをしたい点が相当残つておるわけであります。今までに私が質疑いたしました総論的な問題の中で、大橋国務大臣と木村法務総裁との間で食違いがあるのではないかと感じられる問題が一点ありますので、その点を先ずお伺いいたしてみたいと思うのであります...全文を見る
○三好始君 現実的に或いは結果として、今日の警察予備隊、或いは保安庁法案によつて設けられようとする警備隊、予備隊が憲法違反であるかどうかということについて、政府の間に意見の食い違いがあることは常識上考えられないのでありまして、これは大橋国務大臣も木村法務総裁も、違憲でないというこ...全文を見る
○三好始君 大橋国務大臣は木村法務総裁との関係で非常に謙遜された、遠慮勝ちなお話をされたように思うのでありますが、これは決して仮定の問題とか、或いは抽象的な理論的な問題ではなくして、現実に警察予備隊が違憲であるかどうか、或いは警備隊、保安隊が違憲であるかどうかという問題に直接関係...全文を見る
○三好始君 今の大橋国務大臣の答弁の二つの意味は、非常に重要なお答えだつたと思います。一つは過去において大橋国務大臣が答弁せられておることを完全に覆えしたという意味であります。もう一つは、現在の警察予備隊或いは保安庁法に規定されておる保安隊、警備隊が違憲であるという断定を下し得る...全文を見る
○三好始君 外国軍隊に対する実力行動が或る場合には自衛戦争であり、或る場合には国内治安の維持になるという考え方のようですが、その区別はどこにあるのですか。どういう標準によつてそういう区別をつけることができるのですか。
○三好始君 国が持つところの実力部隊による処置につ、いては客観説をとり、外敵が入つて来た場合の処置については主観説をとる、非常に矛盾した政府の態度に我々としてちよつと了解に苦しむのであります。客観的に自衛戦争と国内治安維持のための警察行動とを区別する標準は、政府としてはどういうふ...全文を見る
○三好始君 国内における行動については、それでは客観的に区別する標準はないということになるのですか。それとも国内における行動においても客観的な区別は付け得るというのですか。
○三好始君 日本においては実質はともかくとして、形式上の軍隊がないわけでありますが、形式上の軍隊を持たない以上は日本に関する限り戦争はないというお答えなんでありますが、これは本当の意味のお答えにはならんとないから日本のとる行動は警察行動だ、こういうことに終るような御説明では国民を...全文を見る
○三好始君 日本一国で、外国と協力しなくとも日本一国で近代戦遂行能力に関する実力部隊を持つまでは憲法に禁じておる戦力でないから差支えない、こういう立場をとつて来られているように私記憶いたしておるのでありますが……。
○三好始君 先ほど大橋国務大臣は、将来の戦争は集団安全保障の原則に従つて一国だけが他国と戦争するということではなくして、集団的に戦争が行われるということを認められたと思うのであります。波多野委員の質疑に対してそういう言葉が使われました。私これは将来の戦争形式を正しく把握さ戦を遂行...全文を見る
○三好始君 先ほどの大橋国務大臣のお答えの中に、世界各国で形式上の軍備を持つておらない国は殆んどないことを前提にして、微弱な軍備であつてもその国として国を守るに一応必要なものとして備えておるものであつて、軍備には違いないというようなことを申されたと記憶いたしておるのであります。と...全文を見る
○三好始君 弱小国が形式上軍隊を持つている、そういう場合の軍隊にしても近代戦を遂行するところの手段は持つている、こういうわけなんですか。
○三好始君 そういたしますと、今後近い機会に持とうとしているところの保安隊や警備隊の持つている武力手段というのは現在の弱小国の持つている手段に比べて遥かに及ばない、いわゆる戦力に達しないものだ、こういうふうに政府は考えているわけですか。
○三好始君 アメリカから貸与を受けることになつて、アメリカの議会が通過せしめたところの現在までの貸与関係だけを以てしても、東洋においては一番強力な艦隊の出現だということが新聞には伝えられております。更にこれ以上に駆逐艦の貸与についても交渉が進められておるようなことも新聞は伝えてい...全文を見る
○三好始君 恐らく新聞が東洋一の艦隊だと書いたのは、東洋の諸国で現在持つている海軍の武力、それよりは今度警備隊が持つところの艦艇のほうが強力だということで書いたんだろうと思うんです。そういう手段のほうで、東洋諸国の持つている海軍の手段よりは警備隊の持つ手段が強力だということになり...全文を見る
○三好始君 ちよつと成瀬委員の質問に関連して資料の問題で……先般内閣委員会には警察予備隊、海上警備隊の現在の装備の一覧表が資料として出されたのでありますけれども、これは主として性能の一覧表であつて、数量については触れておりませんが、どういう武器がどれだけの数量あるという資料はお出...全文を見る
○三好始君 只今大橋国務大臣のほうから、貸与を受けておる使用武器については、まだ貸与関係がはつきりしていないから資料として出すわけに行かないけれども、秘密会であれば一応の御説明が頂けるようなお話がありました。これは秘密会でも止むを得ないと思いますから、一応現在の装備の実情について...全文を見る
07月08日第13回国会 参議院 内閣委員会 第53号
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○三好始君 逐条的な細かいことについてお尋ねいたしたいと思います。保安庁法案の第七条に定員を規定いたしておりますが、一方行政機関職員定員法の一部改正法律案に、新たに保安庁の定員を規定いたしております。この定員法における保安庁の定員は、八千五百五十七名となつておるのでありますが、保...全文を見る
○三好始君 保安庁法案の第六十三条に出動待機命令の規定がありますが、勤務に関する一般命令のほかに、出動待機命令を規定した理由を承わりたいと思うのであります。つまり勤務に関する一般的な規定として、四十九条或いは五十二条、こういう規定があるわけでありますが、これらを以て賄い得なりいよ...全文を見る
○三好始君 六十一条の命令出動の規定で、第二項に、「内閣総理大臣は前項の規定による出動を命じた場合には、出動を命じた日から二十日以内に国会に付議して、その承認を求めなければならない。」こういうふうに規定いたしておりますが、二十日以内というのは、国会開会中の場合と解せられます。それ...全文を見る
○三好始君 二十日という期間は、出動に伴う予算編成等の期間として必要だということかも存じませんが、いずれにしても、部隊が出動して、国会に出動についての承認を求めるのに、二十日という長期間たつてから承認を求めてもいいということは、何だか期間が長過ぎて、不自然な印象を受けることを申上...全文を見る
○三好始君 順序が前後しますが、第六十五条に、「長官は海上における人命若しくは財産の保護又は治安の維持のため緊急の必要がある場合には、内閣総理大臣の承認を得て、警備隊の部隊に海上において必要な行動をとることを命ずることができる。」こういう規定をいたしておるのでありますが、これは万...全文を見る
○三好始君 そういたしますと、只今私がお尋ねしたような場合、外敵が日本の国土に向つて侵入する目的で海上から近づいておる。そういうことが仮に明白でなくとも、そういう疑いが非常に多い、こういうような場合に、海上においてこれを撃退するというような行動が必要なる行動として含まれておるのか...全文を見る
○三好始君 第八十三条の、「保安庁の使用する船舶は、番号及び他の船舶明らかに識別し得るような標識を付し、国旗及び長官の定める旗を掲げなければならない。」こういう規定がありますが、非常に事務的な問題ですが、長官の定める旗というのはすでに定まつておるのかどうか、又警備隊の使用する船の...全文を見る
○三好始君 大野木次長が見えましたので、定員の問題につきまして補足的にちよつとお伺いいたしたいのであります。  定員法上の保安庁の定員であるところの八千五百五十七名というのは、一般職の定員のみを規定しておるのであつて、保安庁法第七条による定員は特別職だから、定員法上には規定がな...全文を見る
○三好始君 従来人事院の定員が定員法から外されておつて、私たちは、行政機関職員定員法の趣旨からいつて、非常に不自然なものを感じておつたのでありますが、人事院については、今回の機構改革に伴つて国家人事委員会に替るので、それに伴つて定員法に規定されることになりました。ところが今度の保...全文を見る
○三好始君 全部終つたというわけではないのですが、細かい問題で、お聞きいたしたいのがまだ多少残つておるのでずが、あと事務的な問題ばかりですから、時間は極めて僅かだと思います。
07月11日第13回国会 参議院 内閣委員会 第54号
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○三好始君 新聞で報ぜられておりますように、アメリカの日本に対する艦艇貸与法はすでに大統領の署名も終りまして、アメリカ国内法の手続は全部完了したわけでありますが、この内容は警備隊の装備の問題として非常に重大な関係のある問題でありますので、その内容はどうなつておるかということを我々...全文を見る
○三好始君 それでは今の艦艇貸与法の問題は留保しておくことにしまして、もう一つお伺いいたしたいのでありますが、それは現在の警察予備隊の編成につきましては、これは恐らく秘密を要する事項というほどではないと思うのでありますが、今まで秘密会で内容を大体承わりました。これは私たち記録しよ...全文を見る
○三好始君 編成の問題で、十一万に増員された後の今後の編成は今お話のようなことで了承いたしていいと思うのでありますが、現在の実情がどうなつておるかということはこれは御説明願えるのではないかと思うのですが、この点は如何でしよう。
○三好始君 警察予備隊の貸与を受けておる装備について、貸与条件はどうなつておるかということは非常に不明確で、未定の状態にある、目下交渉中の状態にあるというわけでありますが、私は予備隊の貸与を受けておる装備の貸与条件というものは、今度アメリカで立法化されました艦艇貸与法が一つの標準...全文を見る
○三好始君 私、艦艇貸与法の内容について一応説明があるものとしてお尋ねするのを留保いたしておつたのでありますが、外務大臣は特別に御説明がなくて、ただこの英文の資料を説明に替えて配付をしたというようなお話でありますので、これに基いてお尋ねいたしたいと思うのでありますが、正確を期する...全文を見る
○三好始君 実は英文で艦艇貸与法の資料を配付頂いたわけでありますが、目下翻訳中だそうでありまして翻訳ができてからお尋ねをするほうが正確を期する上から言つて適当だとさつき申上げたのでありますが、今外務大臣お見えになりましたから、一応艦艇貸与法の内容についての資料に基いての御説明を先...全文を見る
○三好始君 今配付頂いておる資料が、外務省として入手しておるところのアメリカで法律化された最終案であるかどうかはつきりしないようなお話でありますが、そういたしますると、性格のはつきりしたものを承わらないと我々は困るのであります。正確な情報を得た上でその内容についての御説明を頂かな...全文を見る
○三好始君 只今の御説明の中に、アメリカの議会で議論があつたことはあつたのだが、特に報告するような内容のものではなかつたと思つているという説明が出たのでありまするが、そういたしますると、アメリカの議会における審議の状況については在外公館からときどき報告があつたものと了解していいの...全文を見る
○三好始君 それにしても、特別に飽くまで明らかにしなければならないというほどの問題じやないのでありまして、簡単に打切りますが、ただ私は特に報告申上げるような問題はなかつたと思つているということは、報告を受けたけれども、内容が委員会に報告するほどの問題ではなかつたというふうに受取つ...全文を見る
○三好始君 特に他のことと違つて、日本に対する艦艇貸与の法律で論争があつたとすれば、それは外務大臣は主観的に国会に殊更報告するほどの問題でなかつたとお考えになるかもわかりませんが、我々としてはその内容の報告が外務省に来ておるとすれば、是非ともお伺いいたしたい気持がいたすのでありま...全文を見る
○三好始君 私はセイム・コンデイシヨンという字句からして、今お尋ねしたような点を当然に考えなければいけないのではないかと、こう思つている次第でありますが、それについては更に米国側と交渉しなければ明らかにならない問題だと、こういうことのようでありますが、そういたしますというと、艦艇...全文を見る
○三好始君 大橋国務大臣は先般私がこの問題についてお尋ねいたした際に、文書による国際合意であればこれは条約として国会の承認を求めるのは当然であるというような御答弁をしておるわけでありますが、現に艦艇貸与法の内容はこうした印刷物によつて明瞭になつたわけでありますが、これによりますと...全文を見る
○三好始君 私は、権利義務の内容が具体的に明らかにならなければ条約として国会の承認を求むべきものであるかどうかはつきりしないということは言えないと思うのでありまして、具体的に明らかにならなくても国会の承認を求むべきであるかどうかはそれ以前に決定されることのできる問題だと思うのであ...全文を見る
○三好始君 私奥野局長からも参議院の法制局長としての立場からの意見を承わりたいのでありますが、佐藤法制意見長官お見えになつていますから、法制意見長官としての御見解をこの際承われば結構だと思います。
○三好始君 先ほど大橋国務大臣の上條委員への答弁の中に、アメリカとしては、日本の法的な手続が終るのを条件にしておるような意味のお話があつたと思うのでありますが、それは目下審議中の保安庁法案の成立を意味するのかどうか、その点ちよつとお伺いしたいと思います。
○三好始君 そういたしますと、アメリカ側としては、日本に対して保安庁法というような新たな法律制定を必要とするという事情は認めておらない。現行法を前提にして艦艇を貸与するという立場をとり得る。こういうふうに了解していいのでしようか。
○三好始君 率直に申しますというと、私は違つた見解を持つておるのであります。警察予備隊或いは現在の海上保安庁では、アメリカは分けに日本に対して武器を貸与することがアメリカの国内法の建前からいつてできない。そういう点において、保安庁法の成立がアメリカとしては一つの條件になつておるの...全文を見る
○三好始君 それは、この午前中の委員会においては、今の段階においては一応……。
○三好始君 なお奥野法制局長も、後ほど研究した上で御出席になるような模様でありますから、お答え頂く機会を作つて頂きたいと思います。
07月12日第13回国会 参議院 内閣委員会 第55号
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○三好始君 本日頂いた米国船舶の借受についてという文書に基いて、先ず二、三お尋ねいたしたいと思うのでありますが、これは途中から波多野委員との間の質問応答を聞いておりまして、政府は艦艇の貸与について条約として所定の手続をとるということを助言されているようであつて、而もそれは条件が付...全文を見る
○三好始君 そういたしますと、内容が重大な権利義務に関する事項を包含するということになれば、条約としての所定の手続をとるということでありますが、「内容が重大な権利義務に関する」という範囲は、どういう程度のものと了解してよろしうございますか。
○三好始君 今の御説明、こういうふうに理解していいのですか。私法上の契約に相当するような内容の合意であつても、その関係が重大な権利義務に関する場合には条約としての手続をとるのが正当な方法である。又私法上の契約と考えられないような性質の合意であれば、これも当然に条約としての手続をと...全文を見る
○三好始君 この米国船舶の借受についでの法律関係が権利義務の関係であるかどうか、こういうことについて考えてみますというと、これはただ政府が期待しているように無償貸与でありましても、貸与関係は権利義務の関係でないとは言えないと思うのであります。日本は協定の内容に従つて定められた期間...全文を見る
○三好始君 条約の定義の問題にもなつて来るわけでありますが、たとえ私法的な金銭とか、物件の貸借などを内容とするような場合であつても、これは条約である、こういう考え方が国際法学の上では一般的な考え方でないかと思うのであります。学説によつては、金銭とか、或いは物件の貸借のごとき事項に...全文を見る
○三好始君 私はアメリカ側では日米間の貸与協定を実質上にも条約として考えておると思うのであります。勿論条約は形式的には条約という言葉を使わないで、協定という言葉を使つたり、或いは協約という言葉を使つたり、時によると規約であるとか、取極であるとか、議定書であるとか、いろいろな言葉を...全文を見る
○三好始君 一、二落ちておりましたので、お尋ねいたしたいのでありますが、日米間に締結さるべき協定の内容はヴインソン案においても、又政府が本日提出して参りました書面においても未定だということが現われております。即ちアメリカのヴインソン案においては、右船舶を返還すべき条項を含む協定と...全文を見る
○三好始君 私はこれは協定の内容についての日米双方の話合いが始められて長引くようなことであれば、双方に相当食い違いがあるということを示すものであつて、そういう場合には問題はかなり重大だと思うのであります。今まで相当予備的に話合いが進んでおるだろうと存じますので、恐らくそう協定締結...全文を見る
○三好始君 これはアメリカ側から申出がなくともこちらから協定締結についての提議をするおつもりですか、或いは先方から提議があつて初めて話合いに応ずるということになるのでしようか。
○三好始君 今問題になつた最後の点について、私今までお尋ねしたことがありますので、申上げるのを遠慮しておつたのでありますが、今の質疑応答を通じてはつきり確かめておきたいという気持が起りましたので、お尋ねいたすわけでありますが、占領中の警察予備隊は、アメリカ側から申しますというと、...全文を見る
○三好始君 これは見解の相違ですから、これ以上重ねてお尋ねいたしませんが、この際アメリカの、いわゆる艦艇貸与法が大統領の署名によつて、アメリカ国内法の手続として完了いたして確定いたしたわけでありますが、この内容を基礎にして、奥野法制局長に、日本側としての国内的な手続は如何にあるべ...全文を見る
○三好始君 只今の奥野法制局長の述べられた御意見のうち、二つの点について更にお尋ねいたしたいのでありますが、一つはアメリカの場合には、いわゆる行政府の締結するところの行政協定という形式の下に実質上の条約が締結されるに至つております。これはアメリカの古い歴史に由来するところでありま...全文を見る
○三好始君 もう一つお尋ねいたしたいのでありますが、政府の提出した書面にあるように、内容が重大な権利義務に関する協定である場合には条約として手続をとるべきてあろう、こういうような御見解のようでありますが、若しそういう協定の内容をなすところの有償か無償かという一番恐らく大きい問題に...全文を見る
○三好始君 この点に関して法制局長と私同感でありますが、その貸与を受けるところの艦艇の数量は一応ヴインソン法においては確定いたしておるわけであります。即ちフリゲート艦十八隻以下、上陸用舟艇五十隻、こういうふうに数量が一応確定いたしておるわけでありますが、この数量は今法制局長が申さ...全文を見る
○三好始君 今のに関連して大橋さんにお聞きしたいのですが、国家行政組織法の第八条の附属機関というのは、外局とどう違うかという問題なんですが、国家行政組織法の予想しておるのは、第八条の附属機関というのは、独立した権限を行使する機関でないと、こう考えておると思うのですが、その点如何で...全文を見る
○三好始君 今の大野木次長の御説明では、国家行政組織法第八条のその他の附属機関を非常に拡張して解釈し得るような立場をとられておると思うのですが、これは恐らく国家行政組織法が全く予想しておらない解釈の仕方であろう。それはその通りだろうと思うのであります。だから海上公安局は、国家行政...全文を見る
07月14日第13回国会 参議院 内閣委員会 第56号
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○三好始君 私は楠見委員の提案に強いて反対はいたしませんが、こういうふうにするのも一つの案だと思うのです。それは数件の法律案を順次問題にいたしまして、これらは一応共通的な考え方に立つての法案でありますので、各会派の意見を一つ一つの法律案についてではなくして、全体について共通な意見...全文を見る
○三好始君 私は提出されております修正案に賛成いたします。
○三好始君 私も人権擁護局の問題につきましては、楠見委員と同じような考え方をしておるわけであります。仕事の性質上委員会制度を将来の問題として是非研究して頂きたいという希望を持つております。更にもう一点政府に希望を申上げておきたいのであります。それは本改正法律案の中には、現行法上外...全文を見る
07月22日第13回国会 参議院 内閣委員会 第58号
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○三好始君 只今議題になつております郵政省設置法の一部を改正する法律案等の問題については、電波監理委員会を外局として、総理府の外局から郵政省の外局に移すべきであるか、或いは根本において政府原案の立場を尊重するか、ここに問題の焦点があると思うのであります。今回政府によつて企図せられ...全文を見る
○三好始君 私は農林省設置法の一部を改正する法律案に対しまして、只今提出されております修正案を含めて原案に賛成いたしたいと思います。  今回の機構改革は大別すると三つの改革案を含んでおると考えられております。一つは行政委員会の整理の問題、もう一つは各省の外局を廃止して内局にする...全文を見る
07月24日第13回国会 参議院 内閣委員会 第60号
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○三好始君 保安庁法案に関しては相当詳細な質疑応答が行われたのでありますが、若干新らしい問題も生じておりまするので数点に亘つてお尋ねいたしたいと思うのであります。  先ず第一点として、先般私がお願いいたしまして、昨日でありましたか一昨日でありましたか、提出をされました警察予備隊...全文を見る
○三好始君 四つの管区隊は全国を四つに分けて管轄しておるというふうに考えていいのでしようか。
○三好始君 詳細に亘つてはまだこの編成に関してお尋ねしたい問題があるのでありますが、他に数点質疑がありますので編成に関してはその程度にして、次に現在の警察予備隊、保安庁法案による保安隊、警備隊の出動の条件は、単にその必要がある場合に応じて、そのときそのときに認定さるべきものであり...全文を見る
○三好始君 私は法律案第六十一条等の出動の規定が抽象的な規定にとどまつておりますので、只今御説明のありましたような目下研究中の出動の具体的な条件等については、本来ならば法律案審議の過程において、政府から説明できる程度に或る程度の成案を得た結果を委員会に報告願うべきものでなかつたか...全文を見る
○三好始君 旧軍人の採用が相当行われでいるわけでありますが、これは旧陸海軍人の部隊指揮等の経験なり能力をいかすといいますか、利用するといいますか、そういう意図の下に採用しているものと、我々も一般国民も考えていると思うのでありますが、そういうふうに了解して差支えないわけでありますか...全文を見る
○三好始君 先般元陸海軍大佐等が相当採用されたようでありますが、これらは保安庁の発足を予定しての措置でありますか。それとも保安庁の発足とは無関係に現在の警察予備隊自身としても一応考えられた措置なんですか。その点をお伺いいたしたいと思います。
○三好始君 先般採用された警察予備隊の幹部の中には旧海軍将校が含まれておりましたが、陸上部隊たる警察予備隊に旧海軍の将校を採用するというのはどういうふうに理解したらいいのでしようか。
○三好始君 私はこういうふうに理解したのですが、これは間違いなんでしようか。即ち、現在海上警備隊には旧海軍の大佐、中佐というような幹部を採用しても、まだ具体的に仕事を担当するだけの態勢が海上警備隊には整つておらない、そこで一応警察予備隊に採用して、保安庁法が発足すれば、これは保安...全文を見る
○三好始君 先般アメリカで艦艇貸与法が成立したわけでありますが、これが成立してから相当の日数が経過いたしておるわけでありますが、又本委員会におきましてもこれらの問題をめぐつての質疑応答をしてから相当の日数がたちました。その後の日米両国間の艦艇或いは船舶の貸与協定に関する交渉の進行...全文を見る
○三好始君 只今お答えになりました近くというのは、保安庁の成立後というふうに私は考えておるのでありますが、つまり保安庁法が成立するまでは公式にこうした交渉を進めるというアメリカ国内法上の根拠が薄弱である、こういうところから保安庁法の成立をアメリカ当局としては待つておるのではないか...全文を見る
○三好始君 私は保安庁法の成立が一つのアメリカ側の要件になつておるのではないかと申しましたのは、成るほど保安庁法の成立は日本の国内の問題でありますけれども、これは見方によれば、現在の警察予備隊なり海上警備隊が保安隊、警備隊というふうに新たに形を変えることが性格の変更を来すものであ...全文を見る
○三好始君 最後に一点お伺いいたしたいのでありますが、現在の予備隊等の米軍顧問将校の法的な地位はどうなつているかということで承ります。又占領軍撤退期限後の顧問将校の法的の地位はどうなるか、こういうことについて政府の見解を質したいと思うのであります。
○三好始君 米軍顧問将校は米国の正規の軍人としての地位を保持したままで警察予備隊等の顧問将校としての地位も併せて持つている。現実の勤務は警察予備隊の顧問将校としての勤務に従事しているところの米国の正規軍人である、こういうことになるのですか。
○三好始君 私は、独立国家のまあ事実上の軍隊と見られる警察予備隊なり、或いは政府が企図している保安隊、警備隊等について、法的な性格の明確でない外国の顧問将校が勤務している、こういう関係が単なる事実上の問題として処理せられておるという程度にとどまつていることは非常に問題があるのでは...全文を見る
○三好始君 ちよつと村上運輸大臣に一点だけお尋ねしたいのですが、今度の保安庁法案によりますると、現行の運輸省に所属している海上保安庁の大部分の機能が保安庁に移ることになつております。そういたしますと、運輸行政と非常に密接な関連を持つべき仕事が運輸省を離れて総理府の外局たる保安庁に...全文を見る
○三好始君 保安庁法案、海上公安局法案、運輸省設置法の一部を改正する法律案、この日案につきましては、委員会として修正問題その他についてどういう取扱をするかという懇談を一度も開いたことがありません。それでいきなり討論に入るというのは少し早いと思いますので、なお修正案等も用意されてお...全文を見る
○三好始君 私は改進党を代表して、保安庁法案並びに関係法案に対して反対の意見を表明せんとするものであります。  その理由を明らかにする前に、一言いたしておきたいことがあります。それは我々は条理を曲げではならないということであります。真実を無視する野蛮な態度をとつてはならないとい...全文を見る
○三好始君 只今議題に出ております両案は、楠見委員が述べられましたようにすでに本委員会で議決いたしました結果に基いて事務的な整理を行つたような法律案でありますから、今までの態度によつて私たちはこれに賛成することはできないのであります。即ち我々が存置を希望した電波監理委員会等はこの...全文を見る
○三好始君 私も上條委員と同じように修正部分は了承いたすわけでありますが、修正部分を除く原案に、保安庁の定員、その他今まで設置法を審議した際に反対したものを含んでおりますので、遺憾ながら修正部分とも本法律案に反対いたすものであります。
07月25日第13回国会 参議院 本会議 第69号
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○三好始君 内閣委員会に付託されておりました重要議案でありました保安庁法案は、昨日の内閣委員会において多数を以て可決せられたのでありますが、問題は極めて重要でありますので、私はここに少数意見の報告をいたしたいと思うのであります。報告に先立つて一言申上げておかなければならないのは、...全文を見る
11月27日第15回国会 参議院 本会議 第6号
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○三好始君 去る二十四日、吉田内閣は独立後最初の施政方針を本議場において明らかにいたしたのでありますが、私はこれに対し改進党を代表して質疑をいたさんとするものであります。  長い占領から解放された我が国政治の第一次的な課題は、先ず政治の自主性を回復し、平和と建設の方策について国...全文を見る
12月04日第15回国会 参議院 文部委員会 第6号
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○三好始君 ちよつと関連して質問してよいですか。  先ほどから保安庁の施設と教育施設との問題が出ておるわけでありますが、終戦後旧軍施設が相当教育方面に利用されて今日に至つておると思うのでありますが、そうした施設は保安庁の拡充に伴つて保安庁に返してもらいたい、こういう希望も相当あ...全文を見る
12月16日第15回国会 参議院 文部委員会 第9号
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○三好始君 本委員会の決定に基きまして、去る十一日より十三日に亘る三日間新潟県の新潟大学の新発田分校問題について調査をした結果を御報告申し上げます。新発田分校問題の調査は曾て本委員会から一度調査に出かけたことがあるわけでありますが、その後更に事態が紛糾しておるようでありましたので...全文を見る
○三好始君 視察団といたしましては、衆議院も更に調査に出かけるような予定になつているそうでありますから、それらの結果も待たなければ、今きまつている方針で急にどうこうするというのは適当でない、この調査の結果に基いて委員会としても政府側に質さなければいけない問題もあります。そうした問...全文を見る
12月19日第15回国会 参議院 文部委員会 第12号
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○三好始君 大臣に質したい問題がいろいろあるのでありますが、時間の関係がありますから……。私先般施政演説に対する質問演説で触れた問題で不十分な答弁と思われるもの、或いは全然私の質問に対してお答えのなかつた問題の三点についてこの際お伺いいたしたいのであります。  第一の問題は、先...全文を見る
○三好始君 只今の程度の御答弁ではまだ非常に不満足なのでありますが、時間の関係上、第二の質問をいたしたいと思います。それは私が本会議でお尋ねした教育に関する問題の一つとして、教育者なり科学技術者を優遇しなければ本当の意味の文化を尊重する政治にならない、ですからこういう点についてど...全文を見る