矢田部理

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矢田部理の1983年の発言一覧

開催日 会議名 発言
03月09日第98回国会 参議院 予算委員会 第2号
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○矢田部理君 私は社会党を代表して、総理を中心に関係大臣にさまざまな課題についてお尋ねをしていきたいと思いますが、最初に総理の政治姿勢に関連をいたしまして二点ほどお尋ねをしたいと思います。  その一つは、ロッキード疑獄に対する総理の姿勢であります。  ロッキード疑獄は、政、財...全文を見る
○矢田部理君 そこで責任論を少しく展開をしてみたいと思うのでありますが、総理からもお話がありましたように、これは刑事事件に発願をいたしました。いま裁判係属中であります。そこでは、当然のことながら、刑事責任の有無、あるいは重さが問われることになるわけでありますが、政治家の場合には、...全文を見る
○矢田部理君 刑事責任ほど重大でない場合でも、あるいはまた刑事責任が問われる場合でも、政治家の場合には道義的な責任や政治的な責任があることはお認めになるわけでありますが、どんな場合が想定をされるでしょうか。
○矢田部理君 そこで田中元総理のロッキード問題に対する責任について伺っていきたいと思うのでありますが、総理自身も言っておられるように、いまこれは裁判係属中でありますから、私は総理から刑事責任の有無や司法にかかわる総理の考え方などを伺うつもりは毛頭ありません。刑事責任の問題ではなく...全文を見る
○矢田部理君 私は、刑事責任や司法にかかわって何か発言を求めているのではないのです。政治家として刑事責任が問われるだけではなくて、道義的な、政治的な責任を問われる場合がある。田中さんの場合にはまさにそれに当たるのではないかと、それについて総理の見解を伺っているわけであります。事実...全文を見る
○矢田部理君 田中さんの心境を受けとめているかどうかというふうに聞いているんじゃないのです。本人すらそこまで言っているのですから、当然のことながら、政治的、道義的責任ありと考えるのが筋ではありませんかと聞いているんです。いかがですか。
○矢田部理君 自民党総裁としてはどう思っておられますか。
○矢田部理君 そうしますと、その態度で臨まれることを総裁自身、総理自身御指示なされたわけですか。
○矢田部理君 態度はともかくとして、それならばそれに基づいて審議を進め、結論を出すべきではありませんか。その点はいかがですか。
○矢田部理君 ところが、現実には審議を進めず、結論を導くことに不熱心なのではありませんか。あるいはそれを妨害しているのではありませんか。
○矢田部理君 そこで、前後いたしましたが、総理は衆議院の答弁の中で、政治家が政治的、道義的責任ありとされた場合に、その責任のとり方については、本人が辞職するか、選挙民が落選させるかが基本であると、それ以外に第三者が選挙民との関係を切断する場合にはよほど大きな事由が必要だと、合理的...全文を見る
○矢田部理君 これは同じことの行ったり来たりの議論になるのは恐縮なんでありますが、自民党としてどう考えているのか、もう一度あなたが指示した内容を述べていただきたいのが一つ。総理大臣が史上空前の巨額の金をもらって、日本の航空行政を職権を利用してそれを曲げていった。また、そのかどで逮...全文を見る
○矢田部理君 いま日本の政治に問われているのは、田中元総理の政治的、道義的責任だけではないんですね。あれだけのことをやりながら、これだけ国民が困ったものだと思っていながら、そういう田中さんが依然として日本の政治に影響力を行使し、日本の政治を陰から操作している、こういう忌まわしい事...全文を見る
○矢田部理君 すでに衆議院では、先ほどお話がありました田中議員の辞職勧告決議案が出されておりますが、自民党としてもその審議に積極的に参加をし、これを促進し、いずれにしたってこれは早期にけじめをつけるべきだと思いますが、総裁としていかがでしょうか。  それからもう一点、灰色高官の...全文を見る
○矢田部理君 次に憲法問題に移りたいと思いますが、総理は現行憲法はやはり改正すべきであるという見解を今日もお持ちでしょうか。
○矢田部理君 総理は憲法問題も含めてタブーを認めない、タブーに挑戦をすると御自分で言ってこられたのでありますが、そうだとすれば、もっと率直に憲法について総理自身が語っていいのではないでしょうか。みずからは語らず人をして語らしめるということでは議論は発展しないのではないでしょうか。...全文を見る
○矢田部理君 だれも誤解しないと思うんですね。総理はかねてから改憲論者であり、さまざまな改憲案を世に提示をしたり、意見を述べられてきたわけでありますから、いまさら黙ってみたっていかんともしがたいほどいままで述べてこられておるわけでありますから、率直にここで語ってみたらどうでしょう...全文を見る
○矢田部理君 総理としては差し控えるが、文部大臣は語ってもよろしいということになっているのでしょうか。その点はいかがですか。
○矢田部理君 衆議院で事実語ってきたのではありませんか。どんな話をされたんでしょうか。
○矢田部理君 憲法九条についていろいろ述べられたんではありませんか。もう少しそこのところを説明してください。
○矢田部理君 どうも何を言っておられるのかよくわからぬですが、私どもが聞いている限りでは、憲法九条を争いのないように改めた方がいいと、こういう発言をなさったのじゃありませんか。
○矢田部理君 憲法九条の解釈をめぐっていろんな争いがある、意見があるから、それをなくするように改めた方がいいという発言をなさったのではありませんか。
○矢田部理君 どうも本の中に逃げ込むようでありますが、いま瀬戸山文部大臣が述べられたような論議はやってよろしいということでしょうか。
○矢田部理君 個々の条文について言及するのは好ましくないと言っても、現に本の問題にかこつけて瀬戸山さんは個々の問題について語っておられる。その語っておられる内容は、総理自身も前から持論として展開をされておる。憲法九条みたいにいろんな意見があるやつは、解釈を確定する意味でも、争いを...全文を見る
○矢田部理君 総理自身は、一番憲法で問題になります憲法九条について、改正すべきだとお考えですか。いまのままでいい、改正しなくていいとお考えでしょうか。
○矢田部理君 総理自身、しかしながら衆議院の予算委員会で徴兵制問題の論議がありました。徴兵制については言及して述べておられるのではないでしょうか。憲法九条で徴兵制が採用できない、今後とも憲法改正の中で徴兵制を導入するつもりはないという議事録があるんですが、その点はやっぱり個々の問...全文を見る
○矢田部理君 その当時の本を私も読ましていただいておりますが、即徴兵制を採用すべしという議論ではないにしても、徴兵制も国民の意向によってはやり得るようにしておいた方がよいということを将来の憲法改正の方向、中身の一つとして主張されたのではありませんか。
○矢田部理君 古い着物か新しい着物かは別として、こういう主張をやっぱり総理が持っておる。それが事実として残っておるわけでありますから、そういうことを含めて総理の考えを示し、国民と憲法論議をするという姿勢をとったっておかしくないのではありませんか。事実自民党の中では、憲法改正作業が...全文を見る
○矢田部理君 ワシントン・ポストで総理は、これもしばしば問題にされているところでありますが、憲法問題はきわめて微妙な問題と言いたい、私は胸の中に長期的な時間表を持っているが、それは日本の国会でも言わないことにしていると、外でこういうことをしゃべっているんですね。どうして国会でこれ...全文を見る
○矢田部理君 そのお話も伺いました。どうも総理は史実のとらえ方が正確でない。あそこで国民的コンセンサスができたなどというのは評価としても間違っていると思いますが、その議論はさておきまして、総理としてはそうしますと憲法改正とか、憲法論議を政治日程にのせることはしない、あるいは選挙の...全文を見る
○矢田部理君 そこがどうも私は総理に対する不信の一つなのでありますが、総理になる前には盛んにあなたはそういうことを言っておられるんですよ。  これはある雑誌の総理の発言でありますが、出生の秘密やら解釈やら、いろいろな関係があるからどうも憲法問題がすっきりしない、これを国民に問う...全文を見る
○矢田部理君 どういう意味で叙述したかは別として、私はやりますよ、解散、総選挙をぼやかさないためにこれで勝負しますよと大変力んでおられたのですが、その見解は今度は変えたのですか、政治日程にのせないとか、選挙の争点にしないとかということは。
○矢田部理君 どうも総理の癖なのかもしれませんが、大変勇ましい発言を一方でするかと思うと、それがまた抵抗があると豹変するといいますか、君子なのかもしれませんが、同じことが先般のアメリカにおける発言についても言えるのではないでしょうか。日本列島を不沈空母にして、ソ連のバックファイア...全文を見る
○矢田部理君 単なる比喩や形容詞として受けとめたくないのでありますが、あなたにとって一体ソ連は何なのでしょうか。一国の総理が名指しでソ連のバックファイアの防壁に日本をする、ソ連の潜水艦は通さない、何かもう戦争状態にでも入ったような話じゃありませんか。どういう国際情勢の認識に立って...全文を見る
○矢田部理君 とすれば、なぜこんな名指しで、いかにも戦争をやっているようなお話になるんでしょうか。そうしますと、ソ連のバックファイアの防壁にする、ソ連の潜水艦は通さないという発言は取り消しますか。
○矢田部理君 したがって、取り消すということになるわけですか、その発言は。
○矢田部理君 武器技術供与問題に入りたいと思いますが、日本の政治や国会が長いこと議論をして、武器に関していろんな原則や方針を政府自身も決めてきた、国会の決議にまで高めてきた。この意味、趣旨はどういうふうに総理として理解をされておりますか。
○矢田部理君 これは私からも繰り返すまでもありませんが、何といったってこの武器原則を確立した経過と中身というのは、平和憲法の平和理念だったと思うんですね。つまり平和に対する考え方をどう持つかが、抽象的にではなくて具体的にかかっているのが、この原則の守るか守らないかの一番ポイントに...全文を見る
○矢田部理君 そこで政府の見解を確認的に伺っておきたいんでありますが、国会決議を政府自身が勝手に解釈するというのはいかにもけしからぬ、あなたは三権分立をわきまえておらないというふうに思うわけでありますが、その国会決議の文言が「武器輸出について、厳正かつ慎重な態度をもつて対処」すべ...全文を見る
○矢田部理君 私が伺ったことの答えになっておりませんね。私が申し上げたのは、国会決議は「厳正かつ慎重な態度をもつて対処」すべきでああると書いてあるだけで、慎重にやりさえすれば決議違反とならない、禁止となっていないからやれるのだということでおやりになったのですかと、こう伺っておりま...全文を見る
○矢田部理君 全然答えになってない。
○矢田部理君 そういう一方的な解釈がけしからぬというと同時に、私が伺っている質問はそれと違うんですよ。国会決議の中身、文言に即して質問をしているわけでありますね。「厳正かつ慎重な態度をもつて対処」すべきであると書いてあるだけで禁止と書いてないからできると判断したのですかと、こう聞...全文を見る
○矢田部理君 そうすると、国会決議が全面禁止にはなっていない、厳正かつ慎重にやりさえすれば例外を設けられるという理解に立って走った、こういうふうに受けとめていいわけですね。  そうだとすれば、そういう解釈をとるに当たって、参議院もこれは決議しているわけでありますが、参議院の議長...全文を見る
○矢田部理君 一方的に政府が解釈をする、おかしいじゃありませんか。この決議は国会の決議ですから、参議院の決議でありますから、その有権解釈は国会そのものにあるということはお認めになりますね。いかがですか。
○矢田部理君 大変な話じゃありませんか。国会は自民党だけで構成しているのではありませんよ。政党を超えた国の最高機関として存在をし機能をしているわけです。自民党がいいと言ったからなどという話だと、これは断じて私たちは認めるわけにはいきません。  総理は、ロッキード事件の私の質問の...全文を見る
○矢田部理君 自民党と相談して、自民党がいいと言ったから走ったとか、国会には事後に連絡をしましたということで済むような性質の問題ではありませんよ、これは。特にさきの国会でわが党の赤桐議員がこの問題の危険を感じて、武器技術協力などをやるような場合には、これも問題のある発言であります...全文を見る
○矢田部理君 官房長官、ちょっと席を外されておったので論議の経過がわからぬまま大演説をされておるわけでありますが、いま論議の焦点は、この決議の解釈は国会が有権解釈権を持っておる、ですから、それにかかわるような政策変更をやる場合には少なくとも事前に国会に解釈なり考え方を聞くべきでは...全文を見る
○矢田部理君 同じ議論を繰り返すのはなにでありますが、私が言っているのは、国会の決議なんでありますから、それに抵触するかしないか、反するか反しないかということで問題があるようなケースについて政府が方針変更する場合には、事前に国会に相談してしかるべきではないか、あるいはこの解釈につ...全文を見る
○矢田部理君 ちょっと了解できません。
○矢田部理君 きわめて問題な発言だということであり、かつ取り消されたというふうにも理解をしますから、先に進めますが、いずれにしてもこの問題は勝手に政府が解釈していい性質のものではない。事実、後藤田さん自身が国会に変更を求める必要がありはしないかという発言までされたと伝えられている...全文を見る
○矢田部理君 これだけ重大な問題について、いろんな経過の中から国会決議にまで高められた中身について、政府が一方的に解釈をして、国会決議に反していない、アメリカとの約束だから進めますという話では、私どもは結構ですと言うわけにはまいらぬのです。この問題は少なくとも国会で決着がつくまで...全文を見る
○矢田部理君 いまの総理の答弁に私は了解をするわけにはまいりません。これはやっぱり国会と内閣との関係、立法と行政との重要な関係にかかわる問題でありますから、問題は後に残して、つまり留保して次の質問に移りたいと思いますが、明確にこれはどこかでけじめをつけなければならぬ問題だというふ...全文を見る
○矢田部理君 この問題は、先ほどから繰り返し申し上げておりますように、国会と行政府の基本にかかわる問題でありますから、私がここでいいとか悪いとかと言って片のつけられる問題ではございません。したがって、私自身も留保をいたしますが、同時に、この問題は理事会でも十分に御審議いただくと。...全文を見る
○矢田部理君 そういうことになりましたから、それを前提にする議論は私は率直に言ってしたくないんでありますけれども、あわせて、政府は国会決議に反しただけではなくて、政府の従来とってきた方針をも変更することになりました。  ここで幾つかの問題点が出てまいります。まとめて三点ほどまず...全文を見る
○矢田部理君 衆議院の山中さんの答弁をお聞きしますと、もっと威勢がよかったような感じだったのですが、あなたはやっぱり永久にやるべきでないという考え方は持っておられるわけですか。
○矢田部理君 紛争当事国に武器輸出はしない、もちろん技術供与もしないというのが従来の政府方針だったわけですね。それは、紛争当事国の一方に武器を輸出したり技術を与えたりして援助することは、紛争に巻き込まれるおそれがある、一方に加担することになるということから、非常に慎重な態度をとっ...全文を見る
○矢田部理君 武器技術協力問題、幾つかの答弁をいただきましたが、いずれも納得できるものではありません。が、後日また議論を深めることにいたしまして、シーレーン防衛に関連して二、三の点を伺っていきたいと思います。  端的に申し上げますが、シーレーンの防衛というのは、外国からいろいろ...全文を見る
○矢田部理君 外国船を守るのかどうか。
○矢田部理君 そうしますと、日本籍の船は守るが、外国船については、国籍が外国にあるわけでありますから、日本向けの積み荷を運んでくる場合でもこれは守らぬということは明快ですね。
○矢田部理君 したがって、日本はやりませんね。
○矢田部理君 これは大事なことなんですよね。日本の防衛とは何かということになれば、日本の独立とか主権を守るんだと。主権にかかわりのない外国のまで守るということになりますと、これは日本の防衛の範囲を大きく逸脱することになる。第一義的には守るという議論、第二義的にはどうなのかとまた聞...全文を見る
○矢田部理君 いろいろな場合が想定できるではなくて、私が問題にしているのは、日本有事の場合で、外国船籍の船が日本に積み荷を持って入りてくるのを守るのか。一義的には守りませんという話ですが、二義的、三義的にはどうなのか、そこを明快にしてほしい、こういうことです。
○矢田部理君 そうすると、外国船も守ることがあるという前提ですか。
○矢田部理君 全く納得できません、そんなあいまいな答弁では。これは重大なことでありますから。  わが国の防衛の範囲がどこまで及ぶのか及ばないのか、やるのかやらぬのか。これはシーレーン防衛そのものも大変な問題でありますが、なかんずく、外国船まで守る、外国が主権を行使すべき船まで日...全文を見る
○矢田部理君 そのときの状況判断だ、どういうケースになるかわからぬから言えないということでは困るのであります、これは重要なことでありますから。その判断の基準を明確にしてほしい、守るというのであるならば。守らないなら守らないと、これまた明確にしてほしい。
○矢田部理君 答えができないなら、どういうふうに指示するのか、問題になったら。ちょっと納得できません。
○矢田部理君 総理、日本に物を運んでくる割合は、外国籍船が六割だというんでしょう。これに依拠している部分が非常に大きいわけですね、日本の資源とかエネルギーとかも含めて。そこで、シーレーン防衛を一方ではやると。そのシーレーン防衛というのは海上交通路の確保だと。とりわけ商船の出入りを...全文を見る
○矢田部理君 大事なことなんですね。シーレーン防衛というのは一体何から何を守るのか。基本的な問題でもあるわけですよ。その守るべきものが定まらない。これから勉強だと言っておる。軍備だけふやしていく。これじゃ論理が逆じゃありませんか。この点は明確な基準を緊急に私は政府は出すべきだと思...全文を見る
○矢田部理君 シーレーン防衛のための大変な予算も軍事予算として組んでいるわけですね。P3Cの購入もその一つでしょう。護衛艦もたくさんつくることになっている。そこが先行して中身は何も決まってないじゃ話にならぬじゃありませんか。しかも、外国籍の船を防衛するかどうかというのは、集団自衛...全文を見る
○矢田部理君 相談してくださいよ、これ。こんな大事なことが決まってないというのじゃ困ります。
○矢田部理君 委員長、同じことを時間があれですからやりたくないんですが、六割の積み荷が外国難船で運ばれてくるわけでしょう。これをどうするか。全然決まってないと。第一義的には籍のある国でやる。しかし、第二義的以降はどうするのかが詰まってないで何がシーレーン防衛ですか。それはここで出...全文を見る
○矢田部理君 委員長、私は二義的な以下の問題を聞いているので、一義的な答弁だけではだめなのです。同じ答弁繰り返すのじゃ納得できませんから、これは委員長からも指示してください、答弁を。
○矢田部理君 それじゃ次の質問ができないじゃありませんか。
○矢田部理君 検討ということはないでしょう。同じ答弁ですよ。
○矢田部理君 今週中に勉強して、基準や内容を出すということでありますから、それにかかわる質問は留保をしまして、次にいきたいと思います。  次は海峡封鎖問題であります。  総理もワシントンで三海峡、四つと言ったそうでありますが、を封鎖する、ソ連の潜水艦の通峡を阻止すると。大変こ...全文を見る
○矢田部理君 コントロールでも封鎖でもいいわけでありますが、相手の領海まで踏み込んでおやりになるというお考えですかと聞いているんです。
○矢田部理君 答弁端的にしてくれませんか。  相手国の領海も、封鎖でもコントロールでもいいんですが、踏み込んでやるつもりかと、こう言っているんです。
○矢田部理君 ちょっと論旨不明だね。
○矢田部理君 局長も事の半分しかまだ言っていないんですがね。  海峡というのは、わが国の領海、公海、相手国の領海と、三つあるわけですね。ここを支配したり、封鎖したり、通峡阻止したりするためには全部ふさがなきゃならぬ、あるいはふさぐ以外の方法もいろいろあるでしょうが、その場合に相...全文を見る
○矢田部理君 もうちょっと具体的に聞きましょうか。  宗谷海峡は、距離はどのぐらいありますか。そのうち、日本の領海、ソビエトの領海、公海どのぐらいずつありますか。
○矢田部理君 しり抜けになるかどうかなんということを私はまだ言うつもりはないんですが、ソビエトは領海十海里なんですね。あれは十二海里じゃなかったんかな……、十海里。そうして日本は三海里ですか。宗谷海峡のごときは圧倒的にソビエトの海なんですよ、領海的に言えば。この海まで踏み込んでや...全文を見る
○矢田部理君 わが国は相手国の領海に踏み込んで封鎖したりコントロールしたりすることはしない。アメリカがやった場合、日本はどういう対応をとりますか。
○矢田部理君 アメリカは自国の自衛のためにも海峡封鎖をやるというような話もしているわけですよ。日本の了解なしにやるはずはないというお話では答弁にならぬのでありまして、やった場合日本はどうしますかと、こういう話をしている。
○矢田部理君 いまの前提は極東有事の場合ですか。極東有事でない、たとえば中東有事でもアメリカはやりかねない見解を示しておるのですが、そういう場合も含んだ見解でしょうか。
○矢田部理君 いまの統一見解に私は了解を与えるわけではありませんが、幾つかまた問題があるわけでありますが、日本は、この封鎖は自分の領海と公海まで、相手間の領海には及ばないということでありますが、アメリカは及ぶ可能性があるわけですね。そのときに日本はどうするのか。その際アメリカの艦...全文を見る
○矢田部理君 相手の領海の場合にどうするか。
○矢田部理君 質問よく聞いてください。  わが国の領海、公の海、相手の領海と三つあるけれども、日本の自衛隊は相手国の領海には踏み込まないというんでしょう。しかし、アメリカは踏み込む可能性がある。あり得るわけですね。そのときに日本の自衛隊は、米艦の護衛などで一緒に行動することがあ...全文を見る
○矢田部理君 わが方有事の場合は。
○矢田部理君 ちょっとお待ちください。これは重大な発言なんですね。  相手国の領海で共同行動をとることがあるということですか。
○矢田部理君 いま私が前から聞いているのは、相手国の領海でどういう行動をとるか、とれるのかということを聞いているのに、別な話ばかりさっきからしているから変なことになるんですよ。  いずれにしましても、相手国の領海を含む海峡でありますから、この問題はやっぱり大変な問題を含んでいる...全文を見る
○矢田部理君 相手国は、これは経歴とか、全斗煥とのかかわりとか、いろいろ指摘できるわけでありますが、了解して出てくる。こちらも議員でありますから、政府ではありませんけれどもね、具体的にその問題について相談に入るというのは、日本の外交政策としてどうなんですか。それは議員だからという...全文を見る
○矢田部理君 少なくとも政府としては、あるいは政府のたてまえとしては、韓国と共同であそこの封鎖を検討するとか、相談するという立場はとらないわけでしょう。それはいかがですか。
○矢田部理君 という政府の方針に沿っていないことだけは明確ですね。そういうことを議連だからといって、特に対外関係でありますから、進めるということになると、これは問題残りませんか。
○矢田部理君 これはシーレーン防衛問題、いまの問題も含めて、特に相手国があるわけですから、非常に重要な問題を含んでおりますので、これはいずれまた、きょうのところは次の論議に入りたいと思いますからこの程度でやめますが、議論をしてみたい。いまの答弁で了解をするというわけにはいかないと...全文を見る
○矢田部理君 従来に比して政府が控え目な見積もりをしたことは私も認めないわけではありませんが、それにしても民間の見方よりは依然として楽観的である。特に、当初は渋く、あるいは厳しいが、後半よくなるとか、年末には薄日が差すとかということを毎年繰り返している。よくなったためしがない。い...全文を見る
○矢田部理君 たとえば設備投資などを見ても民間平均で一・八、政府は二・九見込んでおるんですよ。中小企業は非常に悪いわけです。大企業も電力などことしはかなり落ちると見なきゃなりません。どうしたってこんなに伸びるという可能性は薄いというのが状況じゃないかと思うんですが、日銀がつい最近...全文を見る
○矢田部理君 これは経企庁でもいいと思うんでありますが、どうもオイルショック後緩やかな回復過程に入ったのに、アメリカの経済の悪さが足を引っ張った。ところが、ことしはアメリカがとりわけ後半よくなるであろうという期待を込めている向きがあるようでありますが、私はそう簡単によくならないだ...全文を見る
○矢田部理君 これは通産省に伺った方がいいのかもしれませんが、中でも中小企業の状況がきわめて厳しい。とりわけ内需の不振、輸出の停滞は底のあたりに来ているというふうにも受け取られるわけでありますが、実態や問題点をどんなふうにつかんでおられるでしょうか。
○矢田部理君 もう一点だけ実態把握についてお聞きをしたいのは――これは総理府になりますか、昨日、雇用の問題で、失業者は急増しているというデータが報告をされましたが、その状況と問題点等についてお話しください。
○矢田部理君 これは官房長官に伺った方がいいのかもしれませんが、この調査結果が出たことをめぐっていろいろ閣内に議論があった。特に私どもから見ますと、百六十二万という失業者というのは大変な数なんですね。大変深刻な問題を含んでいると見るんですが、政府部内では、とりわけ別な意見があるん...全文を見る
○矢田部理君 これ私も総理府にきのう当たったんですがね、調査対象をふやしたりしたので、むしろ精度は高くなったというのが総理府の考え、意見なんですね。だから、余りの数の多さに衝撃を受けてやり直すということではなくて、問題は事態を深刻に受けとめて、今後の景気対策になり、雇用対策に意を...全文を見る
○矢田部理君 総理が従来七カ年計画とか、また五カ年計画というのは社会主義的なイメージだと。これは別に社会主義で計画組んでいるんじゃないんですね。少しイデオロギー過剰なんじゃないんですか、受けとめ方が。  それはそれとして、いまの総理の発言、私は必ずしも了解し切れないんですよ。こ...全文を見る
○矢田部理君 まあそこら辺の問題はそれとしまして、やはりこれから大事なのは、大変中小企業を含めて深刻であります、不況、不景気が。また失業等もふえる傾向にあるということも見逃すわけにはいかぬのでありまして、それならば、どういう対策でこの経済を底上げしていくのかということをもう一点考...全文を見る
○矢田部理君 もう少し円高にならないとという条件が一つ。それからアメリカの金利動向が一つなんですが、財政赤字が軍拡その他で深刻ですから、またちょっと金利政策を変えることによってインフレの懸念も、まだそう定着したとは私は見ておりませんので、多いということで、なかなかこの金利が下がる...全文を見る
○矢田部理君 そこで、金融政策がなかなか簡単に動かしがたいということになりますと、またもう一点輸出がそんなに伸びるかということになりますと、これもそう期待できないのではないか。仮にアメリカの景気がよくなったといたしましても、タイムラグがあります、あるいは貿易摩擦などもあるわけです...全文を見る
○矢田部理君 なかなか説得力があるというふうには受けとめないわけでありますが、やっぱり内需停滞を克服する一番柱になるのは、個人消費が落ち込んでいるわけであります、この個人消費をどう高めていくか。そのためには勤労者の実質可処分所得をどうふやしていくのかというための施策が講じられなき...全文を見る
○矢田部理君 まだ内容を言う段階でないということでありますが、これは非常に重要な関心を勤労者を初め国民は持っているわけですね。いつごろをめどに、どの程度の規模でということがポイントの一つです。  それから、地方税の減税もやるのかどうか。規模は一兆円程度と、あるいはそれ以上という...全文を見る
○矢田部理君 規模の関係で言うと、景気浮揚に意味があるという表現でしたが、規模の限度と、こう言っているわけですが、これは二、三千億じゃとてもそんなことにはならぬと思うのですが、どのぐらいの幅で問題を受けとめておられますか。
○矢田部理君 景気対策の方から財政問題の方に行ってしまったわけでありますが、中小企業まあ深刻だということでありますが、中小企業対策としてたとえば企業城下町法であるとか、設備投資減税などを考えておるようでありますが、これだけではとても中小企業浮かばれないということでありまして、この...全文を見る
○矢田部理君 これは官公需の発注を中小向けにもう少しやっぱり重点的に展開をするとか、いろいろあるわけでありますが、去年は公共事業の前倒しというのをやりましたね。あの功罪がまたいろいろあるわけでありますが、ことしはこの辺はどういうふうに考えておりますか。
○矢田部理君 五十八年。
○矢田部理君 そういう議論になるんじゃ、これから先の話はできないことになる。
○矢田部理君 まあ予算がまだ決まらないうちというのも一つの見識でありますが、しかし、全体の経済問題をどうするかということになれば、やっぱり予算をひとつにらみながらいろんなことをいま議論しているわけでありますからね、予算が決まらないうちは予算委は議論できないんだということでは必ずし...全文を見る
○矢田部理君 先般、ILOからも勧告が出されました。遺憾だと言っているんですね。しかも、今後はやっぱり完全実施しなさいとも言っているわけですが、これはどういうふうに総理、考えますか。
○矢田部理君 何といいますか、五十七年度……。
○矢田部理君 わかりました。これで終わります。  五十七年度については、もうぎりぎりのところに来ているわけです。特に退職金や年金にも影響が出てくる。公平さを欠くことになるわけですね。給与が上がらないためにそこにも響いてくる。これはやっぱり凍結解除とあわせて何とかすべきではないの...全文を見る
03月15日第98回国会 参議院 予算委員会 第6号
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○矢田部理君 私から議事進行について発言を求めたいと思いますが、三月九日の日に、私はシーレーン防衛について、特に外国船舶の防衛問題について政府に問題点をただしました。その際に、場合によっては外国船舶の防衛も可能であるかのような答弁がありましたので、それは大変なことであるということ...全文を見る
○矢田部理君 ただいま政府見解が明らかにされたわけでありますが、その扱いについて一言申し上げておきたいと思います。  この政府見解は第三国の船舶の防衛について述べているわけでありますが、この第三国の船舶の防衛はもっぱら当該旗国の自衛権の発動にゆだねられるべきものでありまして、そ...全文を見る
03月22日第98回国会 参議院 予算委員会公聴会 第1号
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○矢田部理君 両先生大変御苦労さまでございます。  社会保障と防衛問題、お二人でお話しをいただいたわけでありますが、もともとお二人とも一つのテーマで連関させて伺うという立場ではなかったわけでありますが、先ほど庭田先生の方からお話がございました。大砲かバターかという議論は少しく古...全文を見る
○矢田部理君 引き続き進藤公述人に伺っていきたいと思いますが、先ほど米ソの軍事力の比較を幾つかの事例を挙げてお話をいただきました。これは私どももしばしば問題にしてきているのでありますが、日本の軍備を拡大する論理として対ソ脅威論があることはもう周知の事実であります。その脅威論の前提...全文を見る
○矢田部理君 時間がありませんので、もう一問進藤公述人に伺いたいと思うんですが、そういう中にあって、ソビエトの軍事力に対して過大評価がある、西側なり、アメリカの軍事力に対しては、どちらかというと見積もりを小さくしている感じを私率直に受けるわけです。第七艦隊は説明をするが、その背後...全文を見る
03月31日第98回国会 参議院 予算委員会 第13号
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○矢田部理君 最初に大蔵大臣に伺いたいと思いますが、五十七年度はきょうで終わります。あしたから五十八年度ということになるわけでありますが、年度末にもかかわらずいまだ予算の成立を見ておりません。あと数日は少なくともかかるという状況の中で予算の空白が生ずることになるわけでありますが、...全文を見る
○矢田部理君 本来、予算なしの行財政の運営が続くということは好ましい事態ではない、財政法上も問題があるというふうに思われるわけでありますが、この点はどうお考えになりますか。
○矢田部理君 昨年このことが当予算委員会でも大変議論になりまして、委員長見解が発せられ、政府あてに厳重にその向き申しつけてあるはずでありますが、大蔵大臣御承知でしょうか。
○矢田部理君 その最後の部分を読んで見ます と、「政府においては、各委員の発言の趣旨を踏まえ、本院の予算審議権の十全な行使が制約されることのないよう暫定予算の提出等今後各般の対策に万全を期するよう善処されることを強く要望」するという旨の委員長見解になっているわけでありますが、暫...全文を見る
○矢田部理君 去年も大変議論になったのでありますが、衆議院で予算を通過して後自然成立までの間に三十日があるわけです。この間は大筋参議院の予算審議の期間と見られるわけでありますが、そうなりますと、衆議院の予算通過の段階から、当然のことでありますが、参議院の予算は四月にずれ込むという...全文を見る
○矢田部理君 竹下流というか、いささか政府に傾き過ぎた議論だと私は思うのですね。財政問題の基本はやっぱり財政民主主義でありまして、国会が関与しない条件のもとで予算の空白ができ、暫定予算のないまま非常にやりくりで幾つかの支出をしなければならない、これが五日、六日になれば、さらにその...全文を見る
○矢田部理君 話題を変えます。  安倍外務大臣に伺いたいと思いますが、安倍外交の特徴といいますか、基本的な考え方といいますか、これはどんなことになっているのでしょうか。外務大臣から、私はこういう外交をこれから展開をしていく、こういう点で特色を出したいという点がありましたら、まず...全文を見る
○矢田部理君 各論的な問題に入りたいと思いますが、外務大臣の衆参を通じての論議を聞いている中で、ひとつ従来よりも前向きなのかなと思わせるケースとして、対朝鮮外交が場合によっては挙げられるかなと、特に共和国との関係でありますが、というふうな印象を受けているのでありますが、対朝鮮外交...全文を見る
○矢田部理君 民間外交といいますか、人的交流などを中心に進めていきたいというお考えはわかりましたが、さらにそれを一歩進めて、たとえば通商代表部を置くとか、航空路を開設するというようなより積極的な方向での外交の展開というようなことは、外務大臣の念頭の中には将来の展望としてあるのでし...全文を見る
○矢田部理君 朝鮮の問題は、一番基本にあるのが南北朝鮮の統一の問題だと、こういうふうに思われます。特にこれを自主的に、あるいは平和的に統一をしよう、武力を使ってではなしにですね、そういうことが言われているわけでありますが、中身はまずいろいろ議論があろうかと思いますが、自主的平和統...全文を見る
○矢田部理君 平和的にというだけでなくて、自主的に統一すべきだというもう一つの柱があるわけでありますが、その立場を支持されるとすれば、そのための環境づくりといいますか、いま言われた国際的な環境づくり、それから日本としてのその役割りとしてどんなことを外務大臣としてはお考えになってい...全文を見る
○矢田部理君 そのクロス承認とか同時加盟とかという議論はかねてからないわけではありませんが、それは場合によっては南北の分断を固定化する議論につながることもあり得るので、その点はやっぱり十分注意して南北問題というのは扱っていただかないと、逆な方向に行く可能性もあるので、これは警告を...全文を見る
○矢田部理君 これは衆参の各委員会等でもしばしば問題になったのでありますが、外務省自身は判決文そのものを入手しているでしょうか。
○矢田部理君 これは、瀬戸山文部大臣も元裁判官やっておられたからおわかりだと思いますが、民主主義国家で判決文が人手できないというのは少しく妙な話なんですね。どんなことが判決になったのか、これは裁判の公開のポイントの一つでもあるわけですが、いまだに外務省が判決文のそのものを入手でき...全文を見る
○矢田部理君 しかし、現に日本にその判決文が外務省ルートではなくて渡ってきておって、それを金大中氏自身が確認をしたところ、自分が受けた判決の内容に相違ないということを確認したということになり、その内容から見て、従来政府がやってきた日韓政治決着に反する内容になっている。日本における...全文を見る
○矢田部理君 いずれにしても、日本に来ている判決の内容が金大中氏自身の手によって確認をされたわけでありますから、場合によっては外務省としてその判決文を入手をして、これが本物かどうかをまず確認をすべきである、一点。  それから二番目には、私どもが判決を見た限りにおいては、それは単...全文を見る
○矢田部理君 これは細かい話をすればいろんな議論を私もできないわけじゃないんです。あのときの罪名、それから死刑という刑、これから見て日本における言動が問われてないなどということを言うことは、その方がむしろむずかしいというふうに指摘をしなきゃならぬわけでありますが、そういう点で外務...全文を見る
○矢田部理君 米政府の了解と金大中氏自身の同意といいますか、了解が必要だということで、後段の接触をアメリカ政府を介してやっているということでありますが、それはもう大分期間がたつのですね、そういう報道があってから。その結果、あるいは経過についてはどういうふうになっているんですか。
○矢田部理君 そう遠くない時期に伝えられるという感触なんですか。それは日本の事情聴取にも応じてもよろしいという方向の、いい意味での感触なんでしょうか。
○矢田部理君 中身はわからぬ。見当つかない。
○矢田部理君 日本の方々も直接アメリカ等に出向いてお目にかかったりして、いろんな議論が言われてきておるわけでありますが、金大中氏問題は依然として解決をしておらない。特に、やっぱり日本の主権が侵される、あるいは金大中氏自身の人権が侵される。日本から白昼公然と拉致されたという事件であ...全文を見る
○矢田部理君 そこで、その事情聴取でありますが、アメリカへ出向いていって聞くという以上に、金大中氏の御意向にもよりますが、場合によっては日本に来ていただいて、そして事情を聞く、そのためのやっぱり環境整備をやるということを考えてもいいのではないか。特に、これは警察庁に捜査の立場から...全文を見る
○矢田部理君 ですから、金大中氏の意思が大事でありますが、その意思を発動させるためにも、従来政府がとってきたような政治決着のあり方、とりわけ金大中氏自身の受けとめ方は、これはまあ恐らくでありますが、日韓政治決着で、日本における言動は問わないということを中身とする政治決着をしたにも...全文を見る
○矢田部理君 捜査当局もいま、日本に来ていただくのが捜査にとってはベストであると、これはもう当然な話でありますが、言っておられるわけでありますから、その努力、そのための環境整備をすべきであるというのが第一点であります。同時にまた、その環境整備の重要な一つは、韓国政府がいままで説明...全文を見る
○矢田部理君 そういう中にありまして、つい最近孫裕烱氏が韓国の大法院で死刑の判決が確定をいたしました。この孫氏に対しても、外務省としては同様の態度、つまり死刑執行が行われないように韓国政府に要請をすると、関心表明を行うということをおやりになるおつもりでしょうか。
○矢田部理君 これは孫氏の問題だけではないのでありますが、外国の司法に属する問題である、したがって、内政干渉にわたるようなことはすべきでないということは一つの見解でありますが、同時にまた、人権問題とか人道上の問題は、場合によっては国境を越えなきゃならぬ。かつてカーターの人権外交な...全文を見る
○矢田部理君 各論的な議論をすればもう少しいろいろあるわけでありますが、官房長官の時間もあるようでありますから、少し人勧の問題を話をしてみたいと思います。  五十七年度末ということで、きょうでいよいよおしまいになるわけであります。それにしても、人勧、完全に見送られる、これはやっ...全文を見る
○矢田部理君 その退職金減額法を私どもそれは直接関与していろいろこれ審議をしてきた。そのときいろんな流れを見ておりますと、やっぱり民間より幾らか上じゃないかどうかという比較の問題があったわけですが、しかもそれは減額を毎年していくとなると、前年度との均衡はどうなのかということがまた...全文を見る
○矢田部理君 いずれにしても、公労協の仲裁の問題にしても、手当の問題、それから公務員の問題、もう一度政府はやっぱり真剣に考えてほしいということを強く要求しておきたいと思います。  時間が終わりになりそうでありますから、次のテーマに入ります。官房長官結構です。  あと、教育問題...全文を見る
○矢田部理君 これだけ不安が、青春期で非常に重大な、いろんなものに関心を持っている人たちが、朝日のきょうの「今月の投書から」なんか見てもそうでありますが、たくさん出ているわけですよ。それは、そういうことはやっていないと言うだけでなくて、内容を公表したらどうでしょうか。配点細目表を...全文を見る
○矢田部理君 それで納得しないから、いろんな疑問や問題が出ているわけです。方法としては公表しかない、そのことを強く要請して最後の質問に入ります。  農林大臣、食糧の自給についてでありますが、いままで私どもは米過剰だとばかり思っておった。ところが、ここ一、二年、急速に米が不足して...全文を見る
○矢田部理君 終わります。(拍子)
04月01日第98回国会 参議院 予算委員会 第14号
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○矢田部理君 ただいま防衛庁長官から黒柳議員の質疑に関連して報告がなされました。これによりますと、五十七年度年防を調べたところ、ないということでありました。ないということの意味は、年防の中に治安出動にかかわる記載が全くないのか。黒柳議員の指摘は、複数の野党が他の政治団体と並んで記...全文を見る
○矢田部理君 必ずしも私の問いに答えているわけではありませんが、いま長官たまたま言われました、黒柳議員がここで資料を持参して、長官がここに出向いて、これは複数政党が書いてあるでしょうということで、長官ものぞいておられたわけでありますが、その長官の見られた複数政党というのは一体どこ...全文を見る
○矢田部理君 端的に答えていただきたいんです。長官がここで黒柳議員の資料を見られた。それでその資料には複数政党が載っているということを確認されたわけですが、その確認された複数政党の名前はどこだったのかと聞いているんです。
○矢田部理君 これはマスコミ等にもすでに鎮圧の対象にされているのは複数政党だと、その複数政党は社会党、共産党であるとほぼ断定的にと言っていいぐらいの報道がなされているわけです。少なくともその議会制民主主義を構成する政党が、自衛隊の鎮圧の対象にされているというようなゆゆしき事態を私...全文を見る
○矢田部理君 常識的には考えられないこと、長官の言われるようにあり得ないことが具体的事実、あるいは資料を示して、ここの席で問題にされたから私は大変な問題意識をより深めているわけでありまして、あり得ないことだからあり得ないんだという説明では、問いをもって答えを出すがごとき答弁であり...全文を見る
○矢田部理君 黒柳議員の資料を見たときに出ておった政党名はどこですか。
○矢田部理君 いや、私聞いているんですよ。
○矢田部理君 五十七年度年防を調べた結果なかったという話はもう何回も聞いていますから、了解はしませんが防衛庁の説明はわかりますよ。ただ、私が聞いているのは、黒柳議員の資料を見た結果、そこにはどんな政党名が載っておりましたかと、簡単なことを聞いている。
○矢田部理君 同じ質問だからね。
○矢田部理君 私の質問に全く答えてないんですよ。そんなことを聞いているんじゃない。質問は次に行っているんです。
○矢田部理君 そこを容赦しないということでさっきから議論しているわけです。  ちょっと意味だけ正確にしておきますと、五十七年度年防にあったかないかということを聞いているんじゃないんです。黒柳議員が指摘した資料を長官は見ておられるということであり、見た結果をいま政党名が記載されて...全文を見る
○矢田部理君 そこで、黒柳議員は、これは私確認しておりませんが、新聞報道などによりますと、黒柳議員の指摘した年防は五十七年度のものだ、しかも中央レベルのものだという報道がなされているのですが、そうなってきますと、いまの防衛庁の報告と対立する指摘になるんですね。だから防衛庁の言い分...全文を見る
○矢田部理君 黒柳議員のその報道が正しいとすれば、防衛庁間違っているということに実はなるわけですね。五十七年度の、しかも中央レベルのものが黒柳議員が指摘したものだというふうに報道がなされているわけでありまして、その報道が正しいとすれば、あなた方はやっぱり隠しているのではないかとい...全文を見る
○矢田部理君 防衛庁あるいは自衛隊の非常に重要な年間方針ですね。これが新しいのができたらすぐに消されてしまう。十年前はどんな方針でやっていたんだろうか。六〇年安保のころ、自衛隊の出動が取りざたされたわけでありますが、あの時代はどうだったのか。歴史そのものだって全くわからなくなって...全文を見る
○矢田部理君 いずれにしましても、きょうの報告は私は率直に言って納得いたしかねます。  特に防衛庁は、こういう指摘が事実だということが内外に明らかになれば、当然のことながらこれは責任の所在も明確にしなければならぬ。政治的にもやっぱり大きな問題に発展をする。そのことを心配する余り...全文を見る
○矢田部理君 この件に関する最後の質問をしたいと思いますが、五十六年度以前のものは確認できないと言っておりますね。中央レベルのものについては少なくとも関係者に事情を聞くとか——文書がないというのも私はまだ信用しておりませんが、文書が仮に消却されておったとしても、文書がないからした...全文を見る
○矢田部理君 次の質問に移ります。  中曽根総理に伺います。行き詰まり状態にあった米ソ間の中距離核戦力、INFですね、この削減交渉が米側の新しい提案でいろんな波紋、問題を呼んできているわけでありますが、この点どんなふうに受けとめられておられるかという点でありますが、どうもこの内...全文を見る
○矢田部理君 そこで、核問題に入っていきたいと思うのでありますが、中曽根長官は、日本の非核三原則——失礼、どうも大変失礼しました。中曽根総理は日本の非核三原則の重み、意味等についてどういうふうに受けとめておられますか。
○矢田部理君 総理、非核三原則のうち、核持ち込みについて総理はかつて別な意見を持ったことはございませんか。
○矢田部理君 核持ち込みの中で、寄港とか通過についてはどういう考え方でしょうか。
○矢田部理君 でしたら安倍外務大臣に伺いますが、マンスフィールド大使と三月の十七日に会談をされたようでありますが、このときに非核三原則を確認をしたという趣旨の報道があるわけでありますが、どんな会談だったのでしょうか。
○矢田部理君 そこで、先ほどの問題に戻るわけでありますが、外務大臣として、核搭載艦船の寄港問題、これは当然のことながら事前協議の対象になるわけでありますが、寄港も事前協議の対象だ、核持ち込みについては。もちろん、F16の配備などもそうだろうと思いますが、それについても当然事前協議...全文を見る
○矢田部理君 アメリカ政府も承知しているというのは、何かそのかかわる取り決めがあるのでしょうか。  先ほど園田・マンスフィールド会談の中身にも触れられましたが、そのときにも問題になったのでありますが、米国は安保条約と関連取り決めを誠実に遵守していると言っておる。その取り決めが何...全文を見る
○矢田部理君 そこに寄港、通過について事前協議を必要とするというような内容になっています
○矢田部理君 日本外務省は、日本国民向けについて明確であると説明しているだけであって、その部分についてアメリカとの確認は全くなしていないわけです。だからこそ問題になる。それだけに、アメリカ筋から聞こえてくる意見というのは、核の持ち込みとは、陸揚げとか貯蔵を意味するものである、寄港...全文を見る
○矢田部理君 絶えずこの岸・ハーター交換公文とか、藤山・マッカーサー口頭了解が出てくるわけでありますが、核持ち込みは事前協議の対象だということにはこの両文書によってなるでありましょう。その持ち込みの中に寄港や通過が入るかどうかということになると、日米双方間で受けとめ方が違う、解釈...全文を見る
○矢田部理君 第七艦隊は核を持っておるということは外務省として認められますか。
○矢田部理君 その第七艦隊のどの船が核を搭載しているかいないかは、あるいはわからないかもしれませんが、総体として第七艦隊が核を持っているということは軍事常識だと思いますが、いかがでしょう。
○矢田部理君 アメリカの核抑止力に依拠して云々ということがありますが、そうするとその抑止力の存在は全くわからないまま依拠するわけでしょうか。
○矢田部理君 そのアメリカの持っている核、戦略核、戦域核、戦術核、いろいろありますが、世界最大の威力を持つ第七艦隊が持っていなければまさに威力がないわけなのでありまして、常識的に見て、やっぱり搭載しているというのが、これは公式にはなかなか認められないのかもしれませんが、あたりまえ...全文を見る
○矢田部理君 そこで、日本に来るときは少なくとも搭載してないというのですね。
○矢田部理君 その議論は今度はフィリピンでも行われているわけですね。核持ち込みの疑惑がフィリピン内で高まっていて、いろんな議論があるわけでありますが、マルコス大統領は日本政府と同じような態度をとっているわけですね。フィリピン政府に事前協議の申し込みが一度もないから持ち込みはない。...全文を見る
○矢田部理君 第七艦隊の主力艦が核を持っていない、持たないでうろうろしているということでは、あなた方が考えている抑止力にもならなくなってしまうのじゃありませんか。核の抑止力として期待をしているその期待にこたえないことになるのじゃありませんか。その辺はいかがですか。
○矢田部理君 少しくどいようでありますが、その第七艦隊というのは世界に誇る最大の艦隊です。太平洋からインド洋を含めて展開をしている。その主力艦の一つがフィリピンに行ったときにも核を持っていない、搭載能力はあるが、それからずっと北上して、遊よくして日本に来る、佐世保に寄る、日本海を...全文を見る
○矢田部理君 アメリカは核の存在を明らかにしない。日本に持ち込むときには事前協議をすることになっている。事前協議をすれば日本はノーと言う仕組みになっているわけですね。しかも事前協議がないから持ち込まれていないと、三つか四つの説明になっているわけです。本来、核の存在を明らかにしない...全文を見る
○矢田部理君 外務大臣ね、もう一点だけくどいようですが、確認しますが、ノーと言われるのがはっきりしておって事前協議の申し込みをする人はいますか。どんな場合に事前協議の申し込みするんでしょうか。相手はもう返事わかっているんですよ。本来事前協議というのはケース・バイ・ケースで、ノーと...全文を見る
○矢田部理君 そんなよく世の中にあることじゃないでしょう。一番、日米間の中で事前協議制度というのは非常に大事な問題なんですよ。大事な問題なんだ。だれが考えたって制度をつくるときには、勝手に持ち込まれてもらっちゃ困る、知らぬうちに持ち込まれてもらっちゃ困るということで、チェックする...全文を見る
○矢田部理君 最後に提案でありますが、安倍外務大臣、いろいろ議論してきましたし、もう長いことこの種の議論は繰り返されている向きもあるわけでありますが、どうでしょうか、外務大臣として、これから後も少し聞きますが、アメリカの海軍の主力艦がニュージャージーを含めて相次いで日本にやってま...全文を見る
○矢田部理君 明快じゃないから言っているわけでありまして、ニュージャージーがこの夏にも日本に寄港するという話がありますが、これはお認めになるわけですね。その場合に、このニュージャージーという戦艦はどんな役割り、機能を持った戦艦だと受けとめているでしょうか。
○矢田部理君 これはアメリカの海軍力増強の中で目玉の一つになる戦艦だと思うのでありますが、このニュージャージーの場合にはトマホークを積むということにもう一つの特徴、特色があるわけですが、トマホークは御承知のように核、非核両用のものでありますが、特にソビエトのSS20に対抗して戦域...全文を見る
○矢田部理君 そこで、これは単に核能力があるだけではなしに、現実にそれを持って最強の水上打撃力を日本近海で展開をするという可能性が強い。そういう戦艦の寄港を許すということになりますと、ここでも特に戦域核の配備等の問題に絡んでやっぱり議論が沸騰するだろうと思うんですが、それでもなお...全文を見る
○矢田部理君 さらにカール・ビンソンなどというのも日本寄港がうわさをされているわけでありますが、これらの一連の寄港を見てみますと、とりわけ佐世保を対ソ戦略の前進拠点にしようと、そのためにアメリカの主力艦が、特に第七艦隊の中心部分が今後日本に反復寄港をしてくる。とりわけ佐世保に出向...全文を見る
○矢田部理君 これは防衛庁に聞いた方がいいのかもしれませんが、あるいは施設庁かもしれませんが、そういう受け皿をつくるために佐世保基地の関連施設を最近強化している、こういう傾向はありませんか。
○矢田部理君 艦艇が寄港すると電力消費量が大変ふえるというようなこともあって、九州電力との間に従来の二千五百キロワットから六千五百キロワットと電力供給を約三倍にする計画が進んでいると言われておりますが、いかがでしょうか。
○矢田部理君 たとえば、佐世保港内の国鉄の引き込み線を撤去して跡地を米軍の専用使用にする、ここの地下に米軍は電力線や圧縮空気、電話線などを埋設する計画だと。これは古いタンクでありますが、貯油タンク五基を改めて改築をしたというようなことを含めて、全体として佐世保の受け皿をつくる機能...全文を見る
○矢田部理君 そういう説明にもかかわらず、佐世保を対ソ攻撃の前進拠点にするという計画があり、とりわけ、佐世保をとりあえずの前進拠点からやがては母港にという考え方もアメリカ筋にあると言われているわけですね。  たとえば、ホルコムという第七艦隊司令官は、ランクづけすれば日本が一番母...全文を見る
○矢田部理君 したがって、そういうことを目指してアメリカがさまざまな要請をしてくる場合に、断るということになりますか。
○矢田部理君 ですから、そういう動き、要請があった場合には断るということを明確にしていいですか。
○矢田部理君 エンプラもそうですが、ニュージャージーもそう考えてよろしいですか。
○矢田部理君 もう一つ、F16の三沢基地配備問題を二、三点ただしておきたいと思うのですが、F16を三沢基地に配備する目的、F16の運用構想というのはどんなふうになっておりますか、防衛庁。
○矢田部理君 バックファイアなどのソ連空軍に対抗するための三沢配備であると。ねらいとしては沿海州攻撃、宗谷、対馬の封鎖、オホーツクの制空などが一般的に指摘をされているのですが、そう防衛庁も見ておられるのでしょうか。
○矢田部理君 もちろん核搭載可能ですね。
○矢田部理君 この配置はどうなるのでしょうか、たとえば朝鮮といいますか、韓国の群山のF16との関係は。
○矢田部理君 そこで、総理にもこれはまとめてお伺いをしたいのでありますが、従来アメリカはどちらかといえば、アジアから少し下がって、日本などに肩がわりを求めてきた、今日もその基本線は変わっていないと思うのでありますが、同時にアメリカがかなりの勢いで、先ほど佐世保を中心とする第七艦隊...全文を見る
○矢田部理君 総理に再度お聞きをしたいと思うのでありますが、抑止力論とか均衡論とかという議論があります。この論理を追求する限り双方が抑止力を高めなければ安心できないということで結局は軍拡の論理になってしまうんですね。ですから、どうやって相手よりも上回った軍事力を持って抑止するかと...全文を見る
○矢田部理君 これはかねてから議論されていることでありますが、世界の軍事費が年々拡大をする一方で、また核兵器等の運搬手段も含めた軍備が強化される中で、全体として福祉が圧迫をされる、財政が厳しくなる、こんなばかなことをやっぱり繰り返さないために具体的にどうするのか。アジアにおいて、...全文を見る
○矢田部理君 その概念の問題でありますが、自国に対する武力攻撃がないにもかかわらずというのは、より正確に言えば、自国に対する攻撃があるなしにかかわらず、攻撃の有無にかかわらずというふうに受けとめ理解してよろしいでしょうか。
○矢田部理君 問題の端々をとらえてもらっちゃ困るのですがね。自国に対する攻撃がないにもかかわらずという部分をとらえて言っているわけです。いいですか、つまり自国が攻撃をされているとき、武力攻撃をされているときは集団自衛権の概念はもう入ってくる余地がないのだという理解なのかどうかとい...全文を見る
○矢田部理君 外務省の説明に少しひっかかるのですよ。というのは、これは暴論だと思うのでありますが、自国に対する攻撃がなされていないにもかかわらず、密接な関係にある他国が武力攻撃を受けた場合に自国に対する攻撃とみなして反撃する、実力で阻止する権利だと、こういうふうに言うわけですね。...全文を見る
○矢田部理君 その説明はさっきから聞いて私も知っておるわけです。そうでなくて、私が言ったような立場、考え方には少なくとも立ちませんねと言っているから、イエスかノーかで答えてください。
○矢田部理君 いや、イエスかノーかでいいんだよ。
○矢田部理君 ちょっと法制局長官に、同じ質問でありますが。
○矢田部理君 したがって、自国に対する攻撃がされていないにもかかわらずという場合はもとより、集団的自衛権の行使が、されている場合でも、自国と密接な関係にある他の国が武力攻撃をなされた場合にそれを自国に対する攻撃とみなして反撃する権利、これが集団的自衛権だというふうに理解していいわ...全文を見る
○矢田部理君 少し先読みして答弁をしているんですがね。  もう一つの件、そこを確認しておきますが、旗国主義という立場をとっておりますね。つまり、先般の政府見解を見ましても、「国際法上、公海において船舶が攻撃を受けた場合、個別的自衛権の行使として、その攻撃を排除し得る立場にあるの...全文を見る
○矢田部理君 その意味は同時に、公海において船舶が攻撃を受けた、場合によっては臨検、拿捕をされたという場合に個別的自衛権を旗国が行使するかどうか、行使せずに抗議などを含めて平和的手段で解決するかどうか、それを決定するのは旗国の主権の問題、旗国自身の問題だということも当然のことなが...全文を見る
○矢田部理君 したがって第三問でありますが、日本が第三国の排他的な管轄権下にある船舶に対して積み荷確保などを理由にして勝手に自衛権を行使するのは、当該旗国の主権的な権利の侵害、排他的管轄権の侵害になりはしませんか。
○矢田部理君 政府の見解じゃない、私のいまの見解に答えてください。
○矢田部理君 ある外国船が攻撃を受けた、場合によっては臨検、拿捕をされた。その外国が自衛手段を講ずるかどうか、自衛権の発動をするかどうか。場合によっては臨検、拿捕に抗議をして損害賠償を求める、あるいは話し合いで平和的な解決を求める、いずれの道をとるかはその国の政策、戦争にどうかか...全文を見る
○矢田部理君 長々と説明されたんですが、何を言っているのかちょっとわからない。この政府見解の一番最後の五番目の、「いずれにせよ、事態の様相は千差万別で」、結局どうしていいかわからぬ、個別的に判断するしかないというのが結論であります。その前段に出てくる生存確保のためとか、継戦能力確...全文を見る
○矢田部理君 外国貿易船の入港隻数というのはわかりますか。
○矢田部理君 内訳は。
○矢田部理君 日本の船はどのぐらいになりますか。
○矢田部理君 それは三万のうちですか。三万とは別ですか。
○矢田部理君 これはちょっときのう私がいただいた数字と少しく違うので率が出し切れないんですが、日本に入ってくる船、あるいは入ってくる物資を積んでくる状況から見ますと、日本の船というのは割合から言うとえらく少ないんですよ。貨物量から言うと四割ぐらいになるのかもしれませんが、船の隻数...全文を見る
○矢田部理君 海員組合は運動方針として反対を明らかにしているんです。この間、ある船主の方々の意見も私なりに聞いてみました。これは非常に不安と心配が多い。こんな肝心な当事者が非常に批判的な中で、とりわけ外国用船が圧倒的に多い状況のもとで、余りにも一方的にシーレーン防衛が進み過ぎてい...全文を見る
○矢田部理君 総理、お疲れのようでありますが、いまいろんな議論をしてみまして、どうもやっぱりシーレーン防衛というのは、もう一回、いま長官が言われたようなたてまえ論ではなくて、実態に即して果たしてどういう意味を持つのか、どういう問題があるのか、この際本格的に洗い直してみるべきではな...全文を見る
○矢田部理君 私は、いま総理が十分聞いておられたかどうか知りませんが、外国船の防衛というのは日本の自衛権の範囲がどこまで及ぶかという議論だけでは賄えないのですね。外国の主権がそこにかかわっているわけでありますから、国際法的に見ても適用しないのでありまして、先ほどの外務省の答弁でも...全文を見る
○矢田部理君 言う中で、防衛費が二兆七千五百四十二億でありますから、このGNP比は何%になるでしょう。
○矢田部理君 二兆七千五百四十二億のうち給与改善費というのは一%ぐらい今度の予算で組まれていると思いますが、幾らになるでしょうか。
○矢田部理君 そこで、防衛庁の今年度予算のうち、いま述べられた百十億円を引いた残りの防衛費というのは幾らになりますか。これは簡単に引けばいいわけですが。
○矢田部理君 給与改善費を除いた今年度の防衛費と、今年度のGNP一 %の数値との差は幾らになりますか。
○矢田部理君 数字を行ったり来たりするとわかりにくいと思いますが、いまの防衛費、今年度予算のうち給与予定の一%百十億を除いた防衛費とGNP一%の比較をしてみますと、もうすき間はお話があったように七百四十億円しかない。この七百四十億という金額は、自衛隊関係者の給与のパーセンテージに...全文を見る
○矢田部理君 私はパーセンテージで計算してきたのですが、防衛庁の数字でもわかりやすいと思うんですね。一%まで七百四十億しかない。五十七年度の人事院勧告を実施すれば、七年ですからきのうまでの分五百五十億かかるというんでしょう。そうすると、あと残は百九十億しかない。五十八年度の人事院...全文を見る
○矢田部理君 五十九年度の話をしているんじゃないんです。五十八年度のこれは政府のGNPの見込み数値を基礎にし、一つ一つ整理しながら計算していきますと、五十七年度の人事院勧告、いずれこれは実施することになるでしょう、政府の従来の経過から言えば、五十八年度には。そうしますと、五十七年...全文を見る
○矢田部理君 大変な発言だと思いますよ。まだ予算が成立していないうちから歳出面についても十分まだ変動要因がある。節約できるような予算を組んでいるんですか。  いずれにしても、GNP比一%というのは何で比較するかと言えば、結果としてことしのGNPが幾らになったから、一%以内におさ...全文を見る
○矢田部理君 ちょっと私が申し上げているのとは問題をすりかえているわけですが、補正の時点になろうとなるまいと、去年も人事院勧告凍結して新年度になってしまったわけですね。その去年の分は当然人事院の説明によればげたを履かせてことしは勧告しますと言っている。だから、しかも政府も完全実施...全文を見る
○矢田部理君 ちょっと違いますよ。三木内閣のときの方針というのは、当初予算で一%を超えなけりゃいいという閣議決定じゃないんですよ、あれは。年間を通じて一%を超えちゃならぬということになっている。超えないことをめどとして予算化することになっているわけですね。それは補正も含むわけです...全文を見る
○矢田部理君 もうすでに明確になっているんですよ。そうそのときどきで判断されたら困るし、本年度のGNPが幾らになるかなんというのは、もう来年の大分過ぎてからしかわかりゃせぬのですよ。だから、すでに政府見通しをもとにして二兆八千億を基礎にしてやっぱり一%論というのは今日まで論じられ...全文を見る
○矢田部理君 そんな無責任な態度はいけませんですよ。予算でしょう。その予算において一%論を政府みずからが出してきたわけですからね、そのときどきの状況によって、困ったらまた相談するというのじゃなくて、困ることが見通せるときには少なくとも予算審議の段階でやっぱりしかとすべきなんです。...全文を見る
05月17日第98回国会 参議院 内閣委員会 第11号
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○矢田部理君 臨時行政改革推進審議会、行革審と略すのでしょうか、これをつくる理由をまず御説明いただきたいと思います。
○矢田部理君 それは、臨調が数次にわたって答申をしたわけですが、答申そのものがまだ不十分である、あるいは各界の意見を聞き足りないということが前提になっているのでしょうか。これが 第一点。  それから二番目には、いま大臣もおっしゃったように、推進し実行するのは政府の責任でありま...全文を見る
○矢田部理君 そうしますと、一つは、答申の内容に関連して、抽象的一般的には出ておるが、まだ各論的にとかあるいは具体的には出切れていない部分もあると。その内容の具体化のためにさらに意見を聞く必要があるというのが第一点であり、それから答申そのものは具体的になっているが、実行をどうする...全文を見る
○矢田部理君 両面で必要だという御意見のようでありますが、この内容について言うならば、これだけ大がかりに相当なスタッフも集め、費用も使ってやったのになぜ具体的にならないまま抽象的な提案をされたのかということがどうしても疑問として残る。それから実行は政府がやったらいかがですか。政府...全文を見る
○矢田部理君 いや、この間行管庁の役人の方が来て、要するに、臨調の側から見ると政府を信用していない、答申はしても実行するかどうかわからぬから、改めて第四次答申で監視機関、実行をやっぱり推進する機関を置いておかなければ危なくてしょうがない。いわば政府性悪説に基づいているんだという説...全文を見る
○矢田部理君 いま一つ改めてつくる理由がわかりにくいのでありますが……。  そこで、審議会の任務というんでしょうかね、これはどんなふうに考えているんでしょうか。
○矢田部理君 これは第四次答申を受けてつくる審議会ということになりますね。
○矢田部理君 この第四次答申を見ますと、「委員会の任務」というのがあったんです、まあ委員会か審議会かというのは後でまた伺いますが。これ三つ指摘をしているわけでありますが、そのうち一つを省略してしまったのはどういうわけでしょうか。つまり第一点は、「臨時行政調査会答申における基本理念...全文を見る
○矢田部理君 どう心得ているか知らぬが、二項を抜いたのはどういうわけかと聞いている。これは、マスコミの報道などによると、余り高い立場から提言を行うとうるさいというので外したなどという説も流れているわけなんですが、そうじゃないんですか。
○矢田部理君 委員会の性格というか、これは審議会ということになったわけでありますが、臨調答申では行政改革推進委員会という委員会構想にしたわけですね。つまり、行政委員会方式を考えたのかと思うんですが、そうではなくて審議会方式にした。つまり、三条機関か八条機関かという問題でありますが...全文を見る
○矢田部理君 確かにこれは臨調答申でも委員会とは言っておりません、仮称だと言っておるから。性格が明確になっているわけではないのですが、審議会の場合にも、たとえば原子力委員会、これは審議会ですね、法的性格は。しかし、ある種の行政権限的なものを持たされているようにも思われるわけですが...全文を見る
○矢田部理君 そうすると審議会の中でも、つまり八条機関の中でも単に政府に対して意見を述べるだけの機関と、それから原子力委員会のように行政委員会の性格にかなり近い機関と、二様あるかと思うんですが、前段の方の機関として構想しておった、答申がなされたと、こういうふうに受けとめておるわけ...全文を見る
○矢田部理君 そうしますと、二百以上あるとか言われているわけですが、数ある三条機関にかかわる審議会と、いわば並みの審議会だというふうに考えてよろしいと、こういうことですね。
○矢田部理君 失礼。八条機関にかかわる。
○矢田部理君 そうしますと、他の数ある審議会と同列で扱うわけでありますが、今度の臨調答申の中身、幾つか問題点もあるわけだし、われわれとして基本的に賛成できない部分が多いわけでありますが、すでに指摘をされておりますように、今度できる審議会の意向と他の審議会、とりわけ専門的な審議会の...全文を見る
○矢田部理君 一つは、臨調答申を基礎にした行政改革がいまの内閣の非常に大きな任務だと、こういうわけでしょう。特に、今度できる審議会は、従来出してきた抽象的、一般的な問題提起をより具体的に進めるための各論なり内容をさらに細目化するための作業を行い、それをもとにして意見を出すというよ...全文を見る
○矢田部理君 そこがちょっとあいまいなんですね。現に郵貯の扱いなどをめぐってはもう衝突しちゃっているわけでしょう。どっちも土光さんが会長をやっておられて、どうするんですか。税金の問題、増税なき財政再建だということで、これは後で聞きますが、増税なきと臨調は言い、政府税調は増税を否定...全文を見る
○矢田部理君 どうもいまの答弁で納得するわけではありませんが、次の質問で伺いたいと思いますのは、これは長官としてすでに土光氏に行革審の会長に就任してほしいと要請したんでしょうか。
○矢田部理君 きょうの朝日によりますと、「十六日午後、経団連に土光敏夫前臨時行政調査会長を訪ね、政府の行政改革の実行を監視する臨時行政改革推進審議会の会長に就任するよう要請した。」と。正式には、いまおっしゃったように、まだ法律もできていないうちに少し手回しがよ過ぎるんじゃないかと...全文を見る
○矢田部理君 行革大綱が二十日ごろには閣議決定になるというのがいままでのわれわれの伺っておったところなんでありますが、どうも政府内部であるいは自民党との関係でまだまとまらぬということで、二十四、五日ごろにまでずれ込んでしまうということがまたもう一つの報道としてあるわけでありますが...全文を見る
○矢田部理君 どうも長官の話を伺っていると国会の責任で遅くなっているというふうに聞こえるのですが、そうじゃないのですか。こっちが決まらぬから延ばしているんだと。それよりも、むしろ政府部内でまとまりが悪いんじゃありませんか。いろいろまた抵抗があったりしてうまくおさまらないので延びて...全文を見る
○矢田部理君 では具体的にもう少し聞きますが、総理府は見えていますね。——この臨調答申の中で総合管理庁設置という構想がありますね。一説によると、行管庁は行革を推進する主たる官庁だと、人を切って自分だけ太るんじゃないかという焼け太り説などもあるわけでありますが、この一つに総合管理庁...全文を見る
○矢田部理君 総理府は賛成かと聞いている。
○矢田部理君 そうすると、いまにわかに賛成ではないということになりますか。
○矢田部理君 したがって、即賛成というわけにはいかないということになりますね。
○矢田部理君 だから、したがって以下を聞いているのです。即賛成ではないと、論議を尽くさなきゃならぬ、こういうことですな。
○矢田部理君 人事院の方はどうですか。——これはわかったわけじゃありませんよ、いままだ聞きますから。
○矢田部理君 齋藤長官、お聞きになってわかりますように、論議を尽くすと、各方面の意見を聞くと言って決して賛成だと言わないんです、少なくとも。すでに政府部内ですらそうなんですよ、どうでしょうか。
○矢田部理君 実際上は調整できないまま今後引き続き調整するなどということになるんじゃありませんか。
○矢田部理君 総理府としては、そうすると数日内に結論を出すということですか、各方面の意向も聞いて。
○矢田部理君 論議を尽くすかどうかじゃなくて、結論を出すということかと聞いているんだから、正確に答えてください。
○矢田部理君 ということになると、いま齋藤長官が言われたように、結論を得るというようなことにはならぬのじゃないですか。ここ時間は幾らもないわけですね。
○矢田部理君 もっと抵抗が強いのは、国土庁と北海道、沖縄両開発庁を統合すると、これはもっと抵抗があるんじゃないんでしょうか。
○矢田部理君 そうしますと、総合管理庁の方は方向性を出すが、国土庁関連の方は少し無理のようだと、こういうニュアンスになりますか。
○矢田部理君 その他いろいろな問題があるわけですが、そんなことがまとまらぬまま、したがって行革大綱がおくれているということじゃないんですか。まとまっているのなら、いまの総理府のような意見にはならぬはずだと思うんですがね。
○矢田部理君 財政問題にちょっと話題を移したいと思うのでありますが、臨調の答申の基本に増税なき財政再建ということが挙げられ、それが今日もなお臨調の看板であるというふうに受けとめてよろしいでしょうか。
○矢田部理君 その増税なしかどうかは別として、財政再建というのはどういうふうに長官は受 けとめておられるんですか。どういう中身のことを財政再建というのか。
○矢田部理君 そうしますと、臨調の大きな柱として、特例公債依存体質からの脱却をする、しかも脱却の方法は増税という方法をとらないと、これが臨調の非常に大きな柱だと、中身だというふうに伺ってよろしゅうございますね。
○矢田部理君 そうだとしますと、いつまでに特例公債依存体質から脱却するか、どういう手順、段取りでやるのかというようなことが明らかにならないと、臨調の役割りというのはほとんどないに等しかったという逆の指摘もできるのではないでしょうか。その辺はいかがでしょう。
○矢田部理君 特例公債依存体質から脱却をするということになると、特例公債は少なくとも今後増発はしないということは臨調の歯どめとして考えているんでしょうか。
○矢田部理君 どうも齋藤さん、財政問題になるとトーンが非常に低くなったり、下がったりしちゃうんですがね。つまり財政当局が考えていることと、それはそれであると思いますが、臨調はしかし、かく考えるのだという臨調の立場を聞いているわけですね。それを受けて主体的にこれから実行していく立場...全文を見る
○矢田部理君 そうしますと、一方で増税はしません、特例公債依存体質からは離れていきますと、その二つの条件がきちっとあった場合に、にもかかわらず財政再建というのは可能なんでしょうか。つまり、歳出削減という手法だけで財政の再建は可能だという処方せんに臨調はなっているんでしょうか。
○矢田部理君 ですから、歳出カットだけで、たとえば大蔵省の試算による要調整額はこれから数兆円あるいはそれ以上出てくるわけですが、その財政再建は可能だと、こういうふうに行管庁あるいは臨調は考えているんでしょうかと、こう言うのです。
○矢田部理君 そうしますと、臨調が考えておる歳出カット、規模というのはどのくらいの金額のものを考えているんでしょうか。
○矢田部理君 財政再建と行政改革というのは同じなのか違うのかというのはいろいろ議論があります。しかし、少なくとも臨調は、増税なき財政再建ということを臨調の非常に大きな看板にしてきた、それがまた非常に重要な中身にもされてきたと思うんですが、いまの行管庁の説明だと、増税はしない、特例...全文を見る
○矢田部理君 他のことについては比較的具体的に出している部分もあるわけですが、どうも財政問題が行革の非常に大きな内容、焦点になっておる。しかも増税なしということが看板になっている。ところが、その中身になってくると、大蔵省にお任せして、いわば臨調も行管庁も少し遠巻きに巻いている、理...全文を見る
○矢田部理君 決意だけなら何もこれだけ大がかりに臨調を開くことはなかったはずでありますが、それはそれとして、もう少し具体的に伺いますが、臨調が言っている増税なき財政再建というのは、財政再建期間中、つまり特例公債依存体質から脱却するまでの間、それは五十九年度が破れたからそれから数年...全文を見る
○矢田部理君 それはそう書いてあるのですが、したがって大型間接税の導入などはしないというふうに受けとめてよろしゅうございますか。
○矢田部理君 それは一つ伺いましたが、その予定をしていない期間というのは財政再建期間中、つまり特例公債依存体質から脱却するまでの間、今後五年先になるかそれ以上になるかわからぬが、その間はそういう税金は導入しないという考え方であるというふうに受けとめていいですね。
○矢田部理君 もう一点ですが、そこで、増税なしは一応長官の考え方を伺いましたが、歳出カットでやれということで臨調は方向性を出したということになりますと、歳出カットというのは果たしてどのぐらい可能なのか、いかなる部分をカットすべきなのか、どういう年次でカットしていくべきかというよう...全文を見る
○矢田部理君 たとえば、その補助金というのが十四兆前後あるんでしょうかね。これについては少なくとも三兆円ぐらいはカットしようという構想が示されていると伝えられているわけです。ところが、全部これは抵抗に遭ってだめになっちゃったと。特にそのきっかけをつくったのが昨年の十一月二十五日の...全文を見る
○矢田部理君 研究開発費といいますか、幾つか具体的に挙げてもいいんですが、これが財界に相当流れているわけでありますが、これを廃止するとか融資に切りかえるとかということが論議になったときに、物すごい抵抗があって、ついにそれは打ち切らざるを得なかったというような話が伝わっているんです...全文を見る
○矢田部理君 そこで問題なのが、臨調の議事録ぐらいはせめて公開して、どんな論議でどんな結末になったのか、この答申はいかなる経過と論議をもとにして出てきたのかをやっぱり国会と国民の前に明らかにしてしかるべきじゃないかと思うんですが、いかがですか。
○矢田部理君 十一月二十五日の臨調第三部会、この日の審議が大変に問題だったと、つまり補助金のカットが連鎖的に大きく後退をしたと、そのきっかけをつくったのが財界の人たちの反対だったと、こういうふうに伝えられているわけでありますが、このときの状況を少なくとも説明していただけませんか、...全文を見る
○矢田部理君 これ、後の情報公開の問題も絡まるわけですが、これだけやっぱり行政機構というか、も含めて大改革をやろうと、その論議が全く密室で外に伝わらない。特に、たとえば、補助金の整理などについて、私はやっぱり残すべきものもあると思います。それからこれはやっぱり切っていいというもの...全文を見る
○矢田部理君 いまの答弁を納得しないから私は再度言っているわけですがね。たとえばこの日、民間産業に助成の中で行われている研究開発費について、それを切ることに財界出身の委員が反対をしたと。それに対して他の委員から、幾ら重要な研究開発でも超一流の大企業に巨額の金をやる必要があるのか、...全文を見る
○矢田部理君 ちょっと伺いますが、部会があったときには、テープをとるとかメモをとるとか速記録をつくるとかということは一切しないんですか。
○矢田部理君 正式な議事録がない場合にはやむを得ませんが、議事録があれば議事録、なければメモその他ですね、その日の審議の状況がわかるような資料ということで要求しておきたいと思います。
○矢田部理君 補助金の問題その他はもう少しやりたいんですが、多少時間も詰まってきておりますから、もう一つ伺っておきたいのは情報公開の問題ですね。これはほかにもテーマは幾つもあるんですが、これもどうも答申を見ますとぱっとしませんね。問題は、情報公開という問題をどういうふうに受けとめ...全文を見る
○矢田部理君 簡単にしてください、簡単に。
○矢田部理君 行政管理局長があまり臨調答申をよく知らぬというのじゃ困るのですね。行革大綱で実施方針をやっぱり政府が決める中心でしょう、あなた。問題は、いろいろ説明していることはここに書いてあるから大体わかるんですよ。知る権利というのを基本的に認めた上でこれ出しているんでしょうか。
○矢田部理君 質問と全然違うんですよ。臨調が出しているのは、行政に対する国民の理解と支持を深め、行政運営の安定性と有効性を高める、そのために情報公開が必要だ、こういう議論なんですね。つまり、行政をうまくやっていくためには知らせた方がよろしいという、つまりわれわれがもともと情報公開...全文を見る
○矢田部理君 ニュートラル云々じゃなくて、その知る権利なんていうのは全然出てこない。もっぱら行政の観点だけが出てきて、行政をうまくやっていくためには知らせないよりは幾らか知らせた方がいいと、しかし知らせるに当たってはということでまた幾つかの条件をつけて、結局具体 的には情報公開...全文を見る
○矢田部理君 情報公開などについて見れば、この程度の問題点ならば前から出ておった。それは基本認識が大体間違っている。加えて、これから二つの審議会をつくって検討しなさいということで、審議会を整理すべき臨調が審議会をまた山ほどつくるような答申に全体としてはなっている。こんな臨調答申は...全文を見る
○矢田部理君 これは行管庁として改善の勧告なり通知というんですか、いろいろやられますね。年間どのぐらいやって、実効がどのぐらい上がっているのかというような整理をした資料というのはないんでしょうか。
○矢田部理君 もともと勧告ですから強制力はあるわけじゃないんですが、実効がどの程度上がっているのかということに幾つか疑問を持つような部分もないわけではないんですが、きょうはとりあえずのところ、去年の十月に問題にされた社会保険の加入状況について改善の意見が厚生省と労働省に通知として...全文を見る
○矢田部理君 いま、労働省ですね。厚生省の関係ですが、これはもうちょっと両省に詳しく問題点を伺いたいし指摘もしたかったんですが、厚生省については健康保険とそれから厚生年金ですね。これにパートとの関係で非常に問題があるということのようですね。つまり、両保険の適用基準が不統一である、...全文を見る
○矢田部理君 基準があいまいだということについては。
○矢田部理君 もう一問だけで終わりますから。  あいまいなんですよ、そういう言い方をするから、約四分の三以上の労働時間とか。そこで、八時間労働の場合は六時間でわかるが、いま七時間労働なんというところがかなり出ているわけですね。そのために、やっぱり都道府県によって適用基準が違って...全文を見る
08月09日第99回国会 参議院 内閣委員会 閉会後第1号
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○矢田部理君 給与担当の野田議員からいろんな角度で質問がありましたので、私は人事院勧告問題については二、三の点にしぼってお尋ねをしたいと思います。  最初に、総務長官、給与担当の閣僚として給与関係閣僚会議などでは、あなた自身は人事院勧告を完全に実施するよう主張し、努力はされるん...全文を見る
○矢田部理君 どうも歯切れが悪いですな。給与担当の大臣というのは初めてですよ、あなたみたいな歯切れの悪いのは。結論としてはいつでも大蔵省に押し切られたり、官房長官に差配されたりしてうまくいかなかったけれども、少なくとも担当大臣としてはできるだけとかという表現ではなくて、完全実施を...全文を見る
○矢田部理君 一問ぐらいでやめようかと思ったんですが、なかなか許すわけにはまいらぬですね。  心を込めてとか、できるだけとかいう形容詞の問題じゃないんですよ。去年から問題になってきましたのは、尊重し実施するとか、できるだけ実施するとは言うんですが、完全実施すると決して言わない。...全文を見る
○矢田部理君 押し問答を繰り返すつもりはありませんが、いまの表現では私は納得できないんです。また、すべきものでもないんです。  これは内閣にだけ勧告がなされているのじゃなくて、国会自身の立場としても考えなきゃならぬわけですが、藤井総裁に伺っておきたいのは、先ほど人事院勧告をぜひ...全文を見る
○矢田部理君 官房長官に、最後に人事院勧告問題について伺っておきたいんですが、先ほど野田議員の質問に答えて、結論を得るまでに相当の時間を必要とする、内容的には二年連続凍結はあり得ないという立場でまとめていきたいというふうにおっしゃられているわけでありますが、今後の時期的な見通しで...全文を見る
○矢田部理君 これは強い要望として申し上げておきたいと思いますが、一年間凍結をしてきた、その前の年も抑制だった、今度も一つ歯切れが悪いわけでありますが、内容的には少なくともやっぱり二年目は完全実施ということで御努力をいただきたいということが一つと、しかも時間がかかるということでず...全文を見る
○矢田部理君 どうもこの時期に捜査本部まで解散をしてしまうというのは、この一月早々に中曽根総理が訪韓をいたしました。これをきっかけにして日韓新時代だというふうにうたい上げることになった。そこで、この新時代の中身は、少なくとも一つには日韓関係に刺さったとげと言われる金大中事件を永久...全文を見る
○矢田部理君 これまでの十年間の捜査、期間的には十年でありますが、延べ二万人を動員して捜査をしたというふうにも言われているわけでありますが、この捜査でどういう部分が解明ができ、どういう点まで到達をし、いかなる点が未解明部分として残っているのか、それを整理して説明していただけません...全文を見る
○矢田部理君 この点ももう少し詰めたいわけでありますが、先へ進ましていただきますと、そこで捜査にとって一番大事なのは、これは私から改めて申し上げるまでもないんですが、何といったってやっぱり被害者から事情を聞く、これはむしろ真っ先にやらなきゃならぬこと、あるいは捜査の基本だというふ...全文を見る
○矢田部理君 事情聴取を打ち切るに当たって、官房長官も記者会見で談話を発表されておりますが、どうもアメリカ筋からの回答が外務省を通じて寄せられてから後、日本の対応は捜査当局よりも官房長官の方が早かった。官房長官が先に、もう事情聴取はやらぬ、相手の態度は拒否と見るということで記者会...全文を見る
○矢田部理君 そこで、いま警察庁の方から説明がありました三点について、もう少し突っ込んで論議をしてみたいと思うのでありますが、官房長官、第一点に金大中氏が挙げた、日本に滞在中の金大中氏に対する日本政府が安全保護を怠ったために発生した、つまり身辺の保護その他がどうも日本の警察等々が...全文を見る
○矢田部理君 私は、当時の事実関係がどういう状況だったではなくて、これだけ大事件の被害者で生死の間をさまようというような人の立場から見れば、もう少し日本の警察は守ってくれてもよかったのじゃないかというぐらいの気持ちを表明することは、あえてこれを異とするに当たらないのじゃないかとい...全文を見る
○矢田部理君 ちょっと発言中ですが、私は当時の事情を聞いているのじゃないんですよ。今度、警察が事情聴取をやるに当たって、金大中氏がとった態度が大変けしからぬ、捜査に対して条件をつけたから断ったんだという言い方について、被害者側としてみれば、あるいはここまで政治決着で揺さぶられた、...全文を見る
○矢田部理君 そこは大事なところなので、もう少し聞きますが、そうしますと、金大中氏に対する事情聴取はもう断念をした、やらないということではないということは第一点として確認されますね。どうですか。
○矢田部理君 断られたと同様の状態と解さざるを得ない。しかし、捜査というのは、われわれもずいぶん関係しているけれども、相手が嫌だからといって、それで捜査を終わりますという捜査はないんです。いろいろな努力をして捜査を続けるのが捜査でしょう。まして、この真相解明のキーポイントは被害者...全文を見る
○矢田部理君 そうしますと、金大中氏日身が条件をつけたわけではない、交換条件として出したわけじゃない、こう言っているわけですから、その意向を確かめるつもりはありませんか。  それからもう一点。アメリカ政府を介してやるというのも一つの方法かもしれませんし、またアメリカにおられるわ...全文を見る
○矢田部理君 日本の警察は、捜査に条件をつけた、それは拒否したと同様だと言うんでしょう。ところが、当の金大中氏自身は、条件をつけたわけじゃないと再三言っているわけです。そうすると、真意は一体どこだったのか、言わんとした意図は何だったのかということを尋ねるのはあたりまえの話じゃあり...全文を見る
○矢田部理君 捜査を超えるか超えないかじゃなくて、金大中氏の意図を他の人が別な解釈をしているというなら別として、金大中氏自身が自分は条件をつけたつもりではない、そういう趣旨で言ったのではないと言っているんですから、あなた方が判断しますといったって、判断の根拠になるのは金大中の意思...全文を見る
○矢田部理君 どうも繰り返しの話になるわけですが、金大中氏自身が、別に事前の前提条件として言ったわけではないと、こう釈明しているわけです。それならば受けようというのが真相解明をやろうという捜査の常識じゃありませんかと私は言っているんですよ。勝手に金大中氏の意図をそんたくして、捜査...全文を見る
○矢田部理君 この辺でこの問題は終わりたいと思うんですが、やっぱり捜査は残したわけですから、解散をしたり、事情聴取を事実上拒否とみなしてあきらめたりということではなくて、今後とも本格的な捜査、真相解明の努力をしていくべきだ。政治決着問題はやっぱり依然として霧に包まれているわけです...全文を見る
○矢田部理君 日米双方で相互に関心のある問題が、とりわけ具体的な問題も含めて話題になろうかと思うのでありますが、長官などが行きますと、幾つか注文をつけられて宿題を持って帰ることが間々あるし、今度もまたその危険なしとしないのですが、そういうことに対してわれわれとしては非常に遺憾だと...全文を見る
○矢田部理君 当然のことながら、来年度の予算問題が幾つか多少議論になろうと思うのでありますが、ちょっと時間の関係もありますので、具体的な問題を二、三お尋ねしておきたいと思います。  この議題として、マスコミなどでいま幾つか推測記事が書かれているわけでありますが、その一つに、F1...全文を見る
○矢田部理君 これはいつごろどの程度の規模のものがどんな手順で入ってくるのか、概要はつかんでおるでしょうか。
○矢田部理君 八五年以降四年間に四十機ないし五十機を三沢に配備するということになっておるわけでしょう。そうすると、初年度つまり八五年度ですかにはどのぐらいの規模のものが来るということをつかんだ上で施設その他をつくり始めると、こういうことでしょうか。
○矢田部理君 それが住宅二百五十戸、隊舎三ないし四ということになるわけでしょうか。その金額、またそれだけのものをつくった場合にこちらに来る人員ですね、兵がどのぐらいで家族がどのぐらいかということはおよその見当はついておるんでしょうか。
○矢田部理君 これはどうなんですか。F16を三沢基地に配備したいと伊藤防衛庁長官時代にアメリカから申し入れがあった。それを受けるときに、日本側としては一つは軍事的な観点がありますね。私どもは、後で問題にしますが、非常に危険だというふうに考えるわけです。  もう一つは、その受け入...全文を見る
○矢田部理君 どうも最初、基本的に受け入れるというときにも中身が決まっていない。最近になって第一次分だということで住宅二百五十戸などを含めて要求があった。これも第一次要求であって、全体像がどうなのか、アメリカとの分担がどうなるのかも定かでない。こういう受け入れ方というのはいかにも...全文を見る
○矢田部理君 アメリカとしてはどのぐらい負担するんですか。たとえば最近アメリカの上下両院でこの三沢予算をめぐってゼロにされたり、復活したり、まとまらないまま両院協議会に持ち込まれたりという動きがあるわけですが、これとのかかわりではどうなるんですか。その辺を説明していただきたい。
○矢田部理君 どうも防衛予算というのはつかみ金的であり、特にアメリカとの関係では計画も立たない。受け入れると最初から言っちゃっておって、どのぐらい負担するのかもわからぬということでは、これは予算を審議する国会としては大変けしからぬという話になるわけでありますが、特に問題なのは、思...全文を見る
○矢田部理君 伸び率から言いますと、五十五年度は六一・九%、五十六年度二一・八%、五十七年度二七・三%、そして今年度は二四・八%、二割以上。最初のころは六割ぐらいの大幅な伸びを示している。来年はいよいよ五百億突破だ、こういうんですね。しかも、その内容たるや、アメリカから逐一聞いて...全文を見る
○矢田部理君 軍事バランスの維持向上だとか極東の平和と安全とかという抽象的な話じゃなくて、もう少し具体的な目的、場合によっては運用構想と言ったらいいんでしょうか、こういうものがあってしかるべきじゃありませんか。この辺はどうなっているんですか。
○矢田部理君 これはいろんな見方、考え方があるわけですが、結局、海峡封鎖のための配備じゃないんですか、宗谷とか津軽の。それと違いますか。
○矢田部理君 単なる抽象的なバランス論とか抑止力論でだけ配置をするのじゃないでしょう、場所の選定や位置から見ても。結局、海峡封鎖とか、オホーツクの制空を握るとか、あるいはバックファイアと対応させるとか、いろんな運用構想を持って配備をするわけでしょうから、そういう抽象的なものじゃな...全文を見る
○矢田部理君 あなた方もそれは専門的にこれを扱うわけですから、単に一般論でバランスの維持向上、平和と安全というような抽象論で余り受けとめるべきじゃないのじゃありませんか。もうちょっとこれは具体的にあるいは実戦的に問題をやっぱり考えていく立場にあるのじゃありませんか。  そこで、...全文を見る
○矢田部理君 先ほどから言っておりますように、韓国の基地、三沢、そして最近では西アリューシャンの基地をアメリカは非常な勢いで強化をしている。全体として対ソ包囲網をつくる。しかも、韓国の基地を含めて横田の第五空軍の指揮下にこれは入るわけでしょう。全体としてやっぱり一体として対応して...全文を見る
○矢田部理君 了解するわけではありませんが、もう一点だけ議題になるであろうと思われる点について伺っておきたいと思いますのは、厚木の代替基地です。  ミッドウェーの寄港というのは私ども補修とか休養のためにやってくるんだと受けとめております。今度も近々来て三カ月ぐらいドック入りをす...全文を見る
○矢田部理君 最後に、関東のどの基地でも、どの地区でもそんな物騒なものを持ってきてもらっちゃ困るという強い反対があるわけです「御承知だと思いますが。もともとミッドウェーの寄港そのものにわれわれは反対なわけでありますが、訓練を重視するような寄港には断固として反対せざるを得ない。特に...全文を見る
09月21日第100回国会 参議院 行政改革に関する特別委員会 第1号
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○矢田部理君 委員長の選任は、主宰者の指名に一任することの動議を提出いたします。
11月21日第100回国会 参議院 行政改革に関する特別委員会 第2号
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○矢田部理君 本論に入る前に、総理にお尋ねをしておきたいと思うのでありますが、十八日の参議院の本会議で、わが党の佐藤三吾議員の質問に答えまして総理は、全法案の成立をさせてほしい、国会の正常化と全法案の成立については議長から保証をもらっているという旨の発言がございましたが、これはど...全文を見る
○矢田部理君 これから審議が参議院は始まるのです。きわめて限定的な会期の延長をセットしておいて、その期間内に全法案の成立がなければ私も今後政局の運営については重大な決意をする、これは参議院に対する恫喝ではありませんか。参議院の審議権を全く無視したものではありませんか。その点で総理...全文を見る
○矢田部理君 私も本会議の総理の答弁を伺っておりますが、議長が成立を保証したという趣旨の御発言でございました。これは院の審議のあり方にとってもきわめて重大な問題でありまして、われわれはそんな中でスムースにこれから審議に入ることはなかなかできにくい。その真意は一体どうなっておるので...全文を見る
○矢田部理君 政治だからニュアンスや感触でいろいろ物を言うことがないわけではないというふうに私も思いますが、どうも今度の後半の動きはニュアンスがあり過ぎる。ここをやっぱり明確にしておかなければならないのは、事参議院の審議権にかかっているからであります。総理の本会議における御発言も...全文を見る
○矢田部理君 速記録を持ってきていただくまで質問を留保して、次の質問に入ります。  そこで、本論の冒頭でありますが、去る十月十二日田中角榮被告に対して実刑四年の厳しい判決が下されました。実刑四年になっただけではなくて、この判決文を読んでみますと、田中角榮被告が行った犯罪は「国民...全文を見る
○矢田部理君 前からその向きのお話は伺っておるわけでありますが、そこで、私ども社会党は、かねてからの主張でありますが、特にこの際、田中元総理はその政治的道義的責任を明らかにして辞職をすべきである、どうしても御本人が辞職をしないということであるなら、これまたかねてから衆議院に提起を...全文を見る
○矢田部理君 私は、問題を二つに分けてこれから詰めていきたいと思います。  一つは、みずから辞職すべきである。二つ目は、どうしても辞職しなければ辞職勧告決議をという二段構えで私どもは臨んできたわけでありますが、前段の方の論議を中心にまずしていきたいと思います。  そこで、十月...全文を見る
○矢田部理君 判決があってから長考一番と称してだんまりを決め込んだ。初めて動いたのがこの日だったのです。この前日あたりからだったようです。その前日は、会う予定が田中派の幹部の反対で会えませんでした。会っても総理が恥をかく、総理・総裁の権威にかかわるということで反対をされてつぶれた...全文を見る
○矢田部理君 プライベートの話かどうかは別として、非常にあなたの動きを全体の天下が注目をしておる。自民党のその後開かれた総務会でも、さていかなる話をしてきたのであろうかということとしていろんな質問が出ました。どうもあなたがしかと話をされないので福田さんまでもが、何が何だかさっぱり...全文を見る
○矢田部理君 心眼でわかるような内容ではなさそうに私には思われるわけでありますが、総理はこの会談で、いろいろ問題になってきた田中問題というのはけじめがついた、決着がついたというふうにお考えでしょうか。
○矢田部理君 ただ何となく一国の総理が刑事被告人に会って時局について語り合った、助言をした、あとは心眼を開いて想像しなさい。結果としてまとまったのか、けじめがついたのかも言葉からあなたは反論される。言葉の意味を聞きたいなどと言われてとぼける。結局何があったのかさっぱりわからない。...全文を見る
○矢田部理君 瀬戸山文部大臣に伺います。  瀬戸山さん、あなたはかつて法務大臣もおやりになった。その瀬戸山さんが、十月の初めだそうでありますが、田中さんに、田中被告に書簡を送って、有罪だったら直ちに議員を辞職しなさいという旨の手紙を送ったというふうに報道されておりますが、その事...全文を見る
○矢田部理君 お願いであれ、やめる方がよろしいという書簡を送ったようでありますが、そういう瀬戸山さんのやり方、総理は間違いだと思うのですか。総理のお話とはずいぶん隔たりがある、違うことになるわけですが、いかがでしょうか。
○矢田部理君 総理、これほど重要な問題を、自由主義の社会だから何をやろうと御自由ですということは少しく答弁として誠実さがなさ過ぎるのじゃありませんか。
○矢田部理君 この問題は、最近の政治の最大の課題なのですね。それに対して総理は一切手を染めない。田中被告個人の問題だと言ってさわらない。それに対して瀬戸山さんは、物の言い方はいろいろ考えられたようでありますが、やめるべきだという向きの書簡を送った。総理の政治のやり方に対する痛烈な...全文を見る
○矢田部理君 もう一方伺いますが、行管庁長官はどんな御心境ですか。
○矢田部理君 もうちょっと言葉を多くしていただけませんか、出処進退について伺っているのでありますから。
○矢田部理君 いずれにしても、閣内にすらいろんな意見がある。特に、総理のやり方に対してはまさに正反対の立場をとられた閣僚もおられる。これが世論ということになれば、もう八割から九割の人たちが田中元総理は辞職をすべきである、圧倒的な声なんです。ここまできますと、中曽根総理、そういう国...全文を見る
○矢田部理君 総理、私は、総理の口から特にこの時期に少数者保護論を聞くのは大変心外なのであります。問題は事を一般化してしまう、問題の焦点を他にすりかえるたぐいのものではないかというふうに私は思っております。辞職勧告決議に対する総理の反論をいま言われたと思います。  いよいよ私も...全文を見る
○矢田部理君 慎重な配慮とか重大性とかということを言っているのじゃなくて、勧告決議そのものが憲法に即違反しますか。するかしないかで答えてください。
○矢田部理君 あなた問題をすりかえて、慎重に扱うべきだなどと言っているから私は聞くのです。憲法に辞職勧告決議案を出しちゃいかぬなんという規定はどこにもないじゃありませんか。辞職勧告と除名というのは厳格に手続が違うのであります。除名とか資格争訟の論理をもって辞職勧告を切ること自体に...全文を見る
○矢田部理君 憲法上違反でないことも明白であるし、疑義もないというふうに私は考えております。  そこで、総理はまた三審制などということを持ち出すのですね。これを法律上の疑義だというふうに言っておられるようでありますが、刑事裁判における一審の位置づけ、それから控訴審の構造というこ...全文を見る
○矢田部理君 その話はあなたから説明されなくても私なりにわかっているわけであります。  そこで、もう一つの問題点は、私どもは、田中さん、この段階でもう争ったりなんかしないで刑事責任をとりなさい、二審、三審があるからといって刑事上争ってはなりませぬなどと一言も言っておりません。こ...全文を見る
○矢田部理君 総理、私は何も田中個人に恨みを持って辞職勧告を迫っておるのじゃありません。この問題は、総理から言われるまでもなく、田中被告を辞職させれば片がつくような問題ではない。しかし、これを象徴とする一連の構造汚職、これを徹底的にやっぱり糾弾をして政界を浄化し、議会制民主主義を...全文を見る
○矢田部理君 読めば読むほどひどくなる。
○矢田部理君 総理から少数党の保護論を聞き、秦野さんから人権論を聞くと私はちょっと何というか、素直になれない気持ちなのでありますが、それほど田中問題というのは世上の関心を集めている、問題が大きいということだと私は思うのですね。国民の関心、繰り返しになりますが、社会に与えた病理的影...全文を見る
○矢田部理君 こっけいだと言ったのは評論家が言っている、あなたの書簡は。それに対して秦野さんは、政治は大人の芸で、子供に教える必要はないというふうに答えた、いろいろやりとりがあるわけでありますが。  同時に、中曽根総理も批判されているのですね。道徳を個人個人に徹底して正直な人間...全文を見る
○矢田部理君 田中問題というのは議会制民主主義の根幹にかかわる問題なのです。一国の政策を利権の対象にして、総理大臣という最高の権力を利用して、これを私物化していった。空前の賄賂を受け取った。法的事実としてはまだ残っている部分があるかもしれません。社会的にはみんなそう思っているよう...全文を見る
○矢田部理君 あなたはもともと法務大臣に就任のときから、いろいろ田中シフトの一翼を担うとかという報道もされておった、言うならばいわくつきの大臣だ。その大臣が、この時期にどんなタイミングをはかったか知りませんが、一連の発言をすればだれだってこれは田中弁護論だと受け取るのは社会科学の...全文を見る
○矢田部理君 農業の問題は日米関係にとっても重要でありますが、より一層日本の農家にとっては深刻な問題でありますから、いま梶原委員が主張したようなことを十分に踏まえてこれから進めていただきたい。同時に、それは小さな問題ではないということだけは、これは明確にしておきたいと思うのであり...全文を見る
○矢田部理君 アメリカは侵攻した事情についていろんな説明をいたしております。しかし、その説明のどの一つをとっても、必ずしも事実がそのとおりだとは言いにくい部分が率直に言って相当あるわけであります。  仮に、その事実がそれなりに理由があるとしましても、だからと言って、この侵略を国...全文を見る
○矢田部理君 そうだとすれば、国連憲章の第五十二条は、まず紛争の平和的解決のためにあらゆる努力をしなければならないということが求められておりますが、その種の努力をアメリカがした形跡があるでしょうか。 ないのであります。また同時に、そういう地域的な機構や取り決めが働く場合には、国連...全文を見る
○矢田部理君 この東カリブ海諸国機構あるいは米州機構、これは国連の憲章五十二条が言う地域的な取り決め、地域的な機関ということだということが認定をされる。まあ彼らもそう言っているわけです。あとは、それらが動くに当たっては必ず国連の安保理事会の決議が要るのだというのが五十三条の規定な...全文を見る
○矢田部理君 話を詰めると長くなりますけれども、それはもう事実関係、前提がまるっきり外務省の受けとめ方は違っている。みずから真実をただそうとしない。アメリカの言い分だけを聞いて事に処している。その言い分どおりだとしても、これは私は断じて許せない、明白な国連憲章違反だと思うのであり...全文を見る
○矢田部理君 話題を変えますが、総理はわが党の石橋委員長との衆議院予算委員会における論戦で、抑止と均衡で戦争を防いでいるのだと、抑止論の立場を明らかにしました。  そして内容的に言いますれば、日本の抑止力は米軍の軍事力プラス自衛隊、これを維持することによって戦争を起こさせないよ...全文を見る
○矢田部理君 そんなに理解は顕著に違ってはいないというふうに思うわけでありますが、そういうことになりますと、絶えず相手よりも少なくともプラスアルファの力を持って生き残る、勝ち残る、そういう力を蓄えたいということになるのではありませんか。相手に恐怖感を与え、脅威を与えてこちらを攻撃...全文を見る
○矢田部理君 これは二通りの考え方があるわけですが、抑止力論を成立させるためには、相手が恐れて出てこないというふうにするわけでありますから、相手の力よりもよけいの力を持たなきゃならない。プラスアルファですね。もう一つは、よけいの力まではともかくとしても、少なくとも相手が出てこれな...全文を見る
○矢田部理君 そこで、次の質問に入るわけでありますが、同時に、総理は均衡論、抑止と均衡と言われるわけでありますが、均衡論をとられるということになりますと、特に抑止論を柱にするということになりますれば、相手国もまた抑止力を持つという論理を否定するわけにはいきませんですね。その点はい...全文を見る
○矢田部理君 私が聞いているのは、こちら側じゃなくて、中曽根総理は抑止力論、均衡論に立つということであれば、相手もまた相手国、日本の対象国というのか相手国というのか、その国も日本に対して脅威または恐怖を与えて攻撃を思いとどまらせるような力を、日本の専守防衛論を日本がとっておるかど...全文を見る
○矢田部理君 日本がどういう防衛政策をとっているかということと伺っているのじゃありません。同時に、日本だけでなくて、どこの国でも自衛のために軍隊を持っている。侵略のために持っているのではないということは、それはそれなりに言っているのでありまして、そのことが問題なのではなくて、日本...全文を見る
○矢田部理君 そこに実は抑止力論のあるいは均衡論の致命的な欠陥があるのでありまして、こちらが抑止力としての軍事力を持とう、維持しようということになれば、相手もまたそれをつくり維持しようと思う。そのことが、言うならば相互に作用し合って軍拡の論理を導いている、軍拡の論理に発展をする。...全文を見る
○矢田部理君 抑止と均衡の理論が軍拡の方向ではなくて軍縮の方向に向かわすべきだということは、理論としてないわけではありません。さっき申し上げた抑止という議論、相手に恐れを与えて攻撃をさせない力ということを基本に据えると、どうしたって縮小均衡ではなく拡大均衡に物事はやはり向ってしま...全文を見る
○矢田部理君 国の政策の最も重要な部分、しかも国連の決議で非常に大事な問題として取り上げられた問題を、資料がないから答えられぬと言う外務省も困ったものでございます。ならは、これで午前中は終わりまして、午後お待ちいたします。
○矢田部理君 質疑に入る前に、本日冒頭で申し上げた本会議の議事録の件でありますが、あのとき私は佐藤議員の質問に答えた総理の答弁という部分の提出を求めましたが、佐藤議員だけではなくて、他の同僚議員からも質疑がありまして総理が答弁をされているようでありますので、それにかかわる部分全体...全文を見る
○矢田部理君 これは議事進行に関する発言ですから、そうお含みおきいただきたいと思いますが、この議事録を出すことを議運で討議中というのは私ちょっとわかりにくいのですがね、きわめてこれは事務的に扱えばいいことでありまして。
○矢田部理君 それでは午前中に引き続きまして、第一回軍縮特別総会で出した最終文書で、抑止力についてあるいは均衡と抑止についてどういう規定になっているか、まず外務省から伺います。
○矢田部理君 総理、いまその第一回国連軍縮総会の決議の内容を聞くまでもなく、国連の最終文書では、不安定な抑止力の均衡や戦略的優位のドクトリンによって国際平和と安全の確保は維持できないと、明確に抑止と均衡の理論を否定しているわけです。日本もこれに賛同をしているわけであります。ところ...全文を見る
○矢田部理君 こういう力による平和論者、これは結局のところは軍縮ではなくて軍拡の道にのめり込んでしまう。レーガンがその典型です。ソビエトの軍事力がふえてきた、下手をすると追い越されるかもしれないという危機感の上に、対ソ優位を圧倒的に確立するためにいま大変な軍拡に乗り出している。そ...全文を見る
○矢田部理君 いろいろ議論は発展しておるわけでありますが、平和や軍備の問題も行革と深くかかわっているからなんでありまして、私どもは行革の基本理念として、平和、福祉、分権ということを主張してまいりました。ところが、いま土光臨調や中曽根行革が進めているものは、これらの理念からだんだん...全文を見る
○矢田部理君 かねてからの議論と要求、そして自民党の約束をすら完全にぶち被ったのが今度の減税なんです。そして大部分は来年度に持ち越した。その来年度の減税の財源をどこに求めるのかと言えば、ここが大きな問題になってきました。  さきの政府の税制調査会の中期答申によりますと、物品、サ...全文を見る
○矢田部理君 私はかねてから疑問に思っているのですが、増税なしに財政再建をおやりになる。そうしますと、一般歳出の削減でこれを賄う。一般歳出の方は、これは福祉の切り捨てや等々でこれまた問題なのでありますが、政府は少なくともそう言ってきた。とすれば、増税なしに一般歳出の削減でどうやっ...全文を見る
○矢田部理君 これだけ膨大な国家財政の赤字をなくして財政を再建していくためには、とても三十数兆円の一般歳出の削減ではできる相談ではない。早晩、だれの目から見てもこれは破綻をする。ところが、いよいよ選挙も近づいてきております。増税の話はできない。選挙が終わったその先には、大型間接税...全文を見る
○矢田部理君 行政改革のさまざまな各論もやりたかったのでありますが、もう一つ中曽根内閣の行政改革に欠落しているものがある。私どもは分権と言っておりますが、民主化の観点です。憲法を排除し、民主化の観点を欠落させてこの行政改革を推し進めようとしている。民主化の観点から何か求められてい...全文を見る
○矢田部理君 国会の最高機関制が変わったわけではありません。従来にもまして国会の立場は私は重要だと思っている。  いずれにいたしましても、財界主導型で行政が国会からも権限を奪うような行革に私たちは断じて賛成するわけにはまいらぬ。反国民的な行革だということを特に指摘し、同時にまた...全文を見る
11月22日第100回国会 参議院 行政改革に関する特別委員会 第3号
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○矢田部理君 久保亘委員の健康につきまして大変御心配をおかけしましたが、その後回復をしまして、本人も元気になりました。したがって、ぜひ質問を続行したいという意向を伝えてきているのでありますが、その前に、昨日私が留保した質問について、本会議の議事録が手元に配付されましたので、むしろ...全文を見る
○矢田部理君 その点を私がきのう指摘をしましたら、いや保証とは言ってない、いろんな話から私は感得したのだと、こういうお話ですから、そうだとすればきのうの発言は間違っているということになります。そうじゃありませんか。  同時にまた、委員長に申し上げたいのでありますが、私どもが法案...全文を見る
○矢田部理君 単にいろいろなニュアンスでこう感じましたという、みずからの判断が感得の方ですね、感じ得たということです。保証というのは裏打ちしたということでありまして、言葉の意味内容は本質的に違うのであります。保証、裏書き、裏打ちということになるわけでありますから。  総理が、単...全文を見る
○矢田部理君 議事録を読んでみれば明らかじゃありませんか。正確に読みます。「全法案の成立、国会の正常化ということにつきましてある意味における御判断のお示しをいただきました。私は、その保証をいただきまして」と、評価じゃない、「保証をいただきまして」と明確にしてあるのでありまして、い...全文を見る
○矢田部理君 ある判断があって、じゃこの判断をまずお聞きしますが、それをあなたは保証と考えたという評価の問題じゃないのです。保証そのものをいただいたと、こう規定をしておるのでありまして、これはやっぱり明確に違うのですよ。「ある意味における御判断のお示し」をいただいた。「ある意味に...全文を見る
○矢田部理君 きちっと言ってください、どういうことですか。
○矢田部理君 そんな思わせぶりなことを私は言ってもらいたくないのですね。それは明確にしなきゃならぬ課題でしょう。これは明確にしてくださいよ。
○矢田部理君 総理のいまの御答弁でも私どもはやりぼり納得できません。むしろ議長の発言そのものの、評価ではなくて、議長そのものが保証を与えたというふうに受け取るのがこれは読み方の筋なんでありまして、その点納得できません。いまの総理の答弁に私は納得する筋ではありませんし、中身が違うと...全文を見る