矢田部理

やたべおさむ



当選回数回

矢田部理の1985年の発言一覧

開催日 会議名 発言
03月11日第102回国会 参議院 予算委員会 第4号
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○矢田部理君 核艦船の寄港問題が出たところで、核にかかわる質問をやっていきたいと思いますが、総理はことしは平和と軍縮の年だと言われる。けさもまたジュネーブの軍縮会議が始まる直前の言葉として、核廃絶を人一倍願うかのような話をされたわけでありますが、そういう言葉にもかかわらず、実際に...全文を見る
○矢田部理君 質問があったから答えたというほど問題は軽くはないのであります。  そこで、どうも総理は非核という思想よりも核抑止力に全体として重きを置き過ぎているのではないか。一、二の例を指摘しておきたいと思うのでありますが、例えば一月にニュージーランドを訪問された。その際、総理...全文を見る
○矢田部理君 そういう総理の否定の御答弁にもかかわらず、報道はまず予告をしましたね。日本の新聞でありますが、正月早々の日米首脳会談で、レーガン大統領から、ニュージーランドを訪問したときにはニュージーランドの厳しい非核政策を少し柔軟化させることができないか、ぜひ働きかけてほしいと依...全文を見る
○矢田部理君 ここにシドニー・モーニング・ヘラルドという新聞があります。あなたのニュージーランド訪問にかかわってその記事が出ておるわけでありますが、中曽根もまたロンギに圧力をかけるという見出しであります。ニュージーランドに行かれたときに、十八日の日にはロンギ首相と公式会談、その翌...全文を見る
○矢田部理君 今申し上げたのが一月二十六日の新聞報道でありますが、同時に、そういう日本政府が否定するであろうことを十分見越したのでしょうか、二十八日のヘラルドはまた、外務省が早速否定をしたわけでありますが、記事は正確であると署名入りで新しい記事を載せております。そして次のように述...全文を見る
○矢田部理君 総理は時折、例えば前のサミットのときにも、ヨーロッパに中距離核戦力を配備するのはよろしい、やるべきだというようなことで結構おせっかいな口を国際的にかなりきいておるものですから、この外国の報道も相当程度信憑性ありと受け取らざるを得ないような状況が実はあるわけであります...全文を見る
○矢田部理君 この核の問題はそれぞれの国の問題ではないんですね。すべての人々が関心を持たなければならぬ大変な事態に実は立ち至っているわけです。その意味では人額共通の課題と言っていいでありましょう。ニュージーランドで制度がどうなっているかを聞いているのじゃないんです。非核の思想をよ...全文を見る
○矢田部理君 これは先ほどの話と裏表の関係になるわけですね。どうも核艦船の寄港阻止はやめなさい、こちらについても支持できないというようなニュアンスで問題を受け取ると、どうも総理の核に対する物の考え方が極めて否定的、要するに非核に対する考え方を否定的にとらえているのではないかという...全文を見る
○矢田部理君 新聞の報ずるところによりますと、四つの条件をつけた。その一つに今の問題もあるわけでありますが、例えばこんな内容が入っております。世界全体の平和と安定に悪影響を与えない——非核地帯設置の構想をまとめることがどういう悪影響を与えるのでしょうか。どうもこの構想にすら足を引...全文を見る
○矢田部理君 どうもニュージーランドの非核政策に対して積極的な評価を与えずに足を引っ張るかのような発言が多かったのではないかという節があるわけであります。例えば西側の結束を強調されたそうでありますが、その裏にはニュージーランドの核政策が西側の結束を乱しているかのような受けとめ方を...全文を見る
○矢田部理君 これは総理、それから外務大臣にも申し上げたいのでありますが、非核政策、非核三原則を国是とする日本の外交政策の基調は、抑止力に供したり、それを強調したりすることに労力を費やすのではなくて、非核の思想をできるだけ国際的に広げていく、そのことが核軍縮への道、あるいは日本の...全文を見る
○矢田部理君 相当核の問題では国際的に、SDIもそうでありますが、口をきいておる総理が、非核の問題になると今度はそれぞれの国の問題だと言って消極的になる。ここに総理の非核に対する消極姿勢を見るわけでありますが、翻って国内の問題に問題を移したいと思います。  アメリカは依然として...全文を見る
○矢田部理君 日本に入ってくるときだけ核の有無を明らかにしているのですね。これはお認めになるでしょう。ところが、ついせんだってもワィンバーガーはアメリカの下院軍事委員会で、核兵器の存在を肯定も否定もしないのがアメリカの政策、それは全世界に適用される普通のものである、日本は例外だな...全文を見る
○矢田部理君 アメリカの核の有無を明らかにしない政策は日本に関する限りは別だということであるならば、持ち込みの中に寄港や通過も入るんだということを明確にする措置をアメリカとの関係でとるべきだ、単に信用しなさい、信じなさいということでは国民の疑惑は晴れません。その点アメリカと交渉し...全文を見る
03月12日第102回国会 参議院 予算委員会 第5号
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○矢田部理君 予定の質問に先立ちまして、山口労働大臣に最初伺いたいと思います。  それは労働者の時間短縮及び休日等に関する問題でありますが、衆議院の予算修正の問題の重要な課題の一つとしてこの問題が出されました。最 終的には自民党の方から、時間短縮並びに連休等休日の増加の問題に...全文を見る
○矢田部理君 協議機関の協議の結果を静かに見守るのではなくて、協議機関もつくらないうちに否定的な発言を与党首脳がやるという姿勢が問題ではないのか。その点は総理、総裁としてしかと改めさせる、与野党幹事長、書記長会談で幹事長から出された提案についてはきつく約束を守るというお約束はでき...全文を見る
○矢田部理君 最近日米間の軍の共同演習が質量ともに強化、拡大をされています。昨年末には日米共同作戦計画の策定もなされました。そういう中で大変幾つかの訓練や演習で問題だと思われるものが行われているわけでありますが、その代表的な例として、フリーテックス85の問題点を少しく論議をしてみ...全文を見る
○矢田部理君 具体的にどんな海域でどんな演習をしたのかを明らかにできませんか。
○矢田部理君 アメリカの空軍も参加したと言われたんですが、その概況はいかがでしょうか。
○矢田部理君 在日米空軍は参加したでしょうか。したとすれば、その内容。
○矢田部理君 フリーテックスの具体的な演習の内容はともかくとして、このシナリオ、演習の目的、どんな行動を、世界各地、地球の半分の海域で演習したと言われるわけでありますが、展開したか、全くわかりませんか。
○矢田部理君 インド洋ではどんな行動が行われたでしょうか。
○矢田部理君 詳細じゃなくてもいい。
○矢田部理君 十一月三十日から十二月一日の両日にわたって、三沢でエンプラやカールビンソンの艦載機が数十機、対地訓練の大爆撃の演習をしたというのですが、その詳細はいかがでしょうか。
○矢田部理君 内容は。
○矢田部理君 運輸省に聞きましょう。このフリーテックス85の期間の中で、日本の近海にアメリカの艦隊があらわれた時期に米空軍は日本からどの程度出動したでしょうか。飛び立ったでしょうか。運輸省に聞きましょう。
○矢田部理君 いや、突然じゃないんです。外務省、防衛庁含めて政府としてきょうまでに整理をしてくるようにというのは、きのうきちっと運輸省にも話をしてまとめてきなさいと言っているわけですから。
○矢田部理君 フリーテックス85の大演習が日本の東海上ですかに向かって行われようとしているときに、海上自衛隊を中心に日米共同で対潜特別訓練をやっておりましたが、その状況について報告をいただきたい。
○矢田部理君 対潜特別訓練は年に二回ぐらい日米共同でやられているようでありますが、今までの規模に比べてどうですか。
○矢田部理君 私がもらった資料、この五年間ばかりでありますが、最大規模の訓練なんですね。通常だと、例えば飛行機も十機か二十機ぐらい、極めて少数でありますが、日米合わせて三百機近い飛行機が延べ出動している、艦艇もかつてない規模の艦艇が出動している、こういう規模のものありましたか。ほ...全文を見る
○矢田部理君 その大きい規模も、ミッドウェーが来たときですね。飛行機三十五機というのが今まで最高なんです。あるいは三十六機というのが一回あります。米側では三十六機が最高、日本側では三十五機というのが最高です。今度は日本が百四十七機、アメリカが百三十機、こんな規模の訓練はかつてあり...全文を見る
○矢田部理君 そこで、問題を私の方からむしろ積極的に明らかにした方がいいと思いますが、このフリーテックス85というのは、アメリカの第七艦隊を主力に第三艦隊も参加をして、五つの空母機動部隊、ミッドウェー、カールビンソン、エンタープライズ等々を含めて五つの空母機動部隊がアメリカの西海...全文を見る
○矢田部理君 全体の戦争の中で一部だけ参加した、一部だけ護衛した、情報だけを受けただけだということで戦争に巻き込まれる心配は全くないものでしょうか。単に訓練だとか部分的に参加しただけだという説明では説得力はないのでありまして、とりわけこれは完全にソビエトを仮想敵国とした訓練である...全文を見る
○矢田部理君 今、防衛庁長官は語るに落ちたと思うのですが、これは先ほども指摘しましたようにレーガンの同時多発戦略なんです。そして柔軟作戦に基づくものである。米独自の対ソ戦を想定した訓練だ、大演習だと言われているわけでありまして、日本有事は全くこのシナリオにはないんです。日本有事が...全文を見る
○矢田部理君 フリーテックスの性格やシナリオを全くわからないで、ただ支援を受けただけである、ちゃんとフリーテックスの旗艦のところにも日本の責任者行っているじゃありませんか。共同演習なんですよ、演習の方法はいろいろ密度や部分かどうかはありましょうが。そんないいかげんなこと言っちゃだ...全文を見る
○矢田部理君 いやいや、内容じゃない、演習の性格の問題だ。
○矢田部理君 防衛庁長官。
○矢田部理君 情報を共通にするとか提供を受けるとか、これはもう通信衛星がインド洋から太平洋、日本海まで全部管理して、差配をしてやっておるわけでありますから、インターオペラビリティーという議論もあるわけでありますが、そういうかかわりでやっているのですから、単なる情報の提供を受けた、...全文を見る
○矢田部理君 訓練そのものじゃありませんか。
○矢田部理君 情報を発したりもらったりすることも訓練なんですよ、今はそういう時代になってきているんだ、それは訓練と別だなんていう議論はないと言っているのです。
○矢田部理君 これはもう説明すると時間がなくなるからあれですがね、米第七艦隊が北上をする、それを対潜哨戒をやって、あそこの制海権、制空権を握る。制海権を握るために百里基地からファントムも飛び出しているわけでありますから。そこでお迎えをしてウラジオに送り込む、こういう客観的な役割を...全文を見る
○矢田部理君 シナリオを知らずにやったとは思わないんですが。知っているとなったらこれは大変な事態になるのであります。わざわざ別個を装って、アメリカでも戦後最大の演習、日本も恐らく対潜訓練では今までの四倍ぐらいの規模でやっているわけでありますから最高最大の演習、対潜訓練だったと思い...全文を見る
○矢田部理君 ここにアメリカ太平洋軍の機関紙扱いとされているパシフィック・スターズ・アンド・ストライプスという新聞がありますが、ニューヨーク・タイムズも同趣旨の記事を載せておりますが、日本当局者複数が米政府に対して、ソ連領海と軍事施設に極めて近接してなぜそのような演習を実施したか...全文を見る
○矢田部理君 このシナリオは日本有事を想定していましたか。
○矢田部理君 これは防衛庁にしかと承っておきますが、日本有事を前提としない、しかも対ソ戦を明確にしたようなシナリオ、それは演習であっても参加してならない、参加すれば集団自衛権そのものになるというふうに思いますが、その点いかがですか。
○矢田部理君 質問に答えてないですよ。私が設定した質問に全く答えていません。
○矢田部理君 我が国の有事を前提としない訓練も参加しない。
○矢田部理君 私が伺っているのは、対ソ戦を前提とし、日本有事を前提としない、対ソ戦をにらんだ訓練に参加することの是非を言っているわけです。
○矢田部理君 フリーテックスは、私が先ほどから指摘しておりますように、まさにそのための訓練なんだ。これはもう周知の事実と言ってもいい、後でアメリカの説明を紹介しますけれども。その訓練にこれから政治のお許しをいただくならば全面的に参加をしたいと吉田海幕長の談話がありますが、これはど...全文を見る
○矢田部理君 フリーテックス85のような演習が再び行われるとしたら、それに参加することの是非はどうですか。——政治判断だ。訓練局長の問題じゃないよ。防衛庁長官、答えなさい。
○矢田部理君 先ほどは内容をつまびらかにして参加したんだ、支援を受けたんだ、今度はつまびらかにしていないから何とも言えぬというのはおかしいじゃありませんか。
○矢田部理君 その答弁が同じ答弁だからだめだと言って聞いているんです。
○矢田部理君 演習に参加するかどうかは、米海軍のものであれ、全体を知らすに部分的なところならいいのだということにはならぬでしょう。その演習の性格、ねらい、シナリオ、これがどうなっているかをまず判断した上で考える。それが仮想敵国を持ち、日本有事を前提としない、沿海州に攻め込もう、こ...全文を見る
○矢田部理君 私が質問を受けても困るんだが、そういうのを今は相互運用と言うんだよ。
○矢田部理君 全く了解できないので、参加したかしないかという問題の評価の問題はありますが、要するにフリーテックス85を知った上でかかわったのか、知らない中でかかわったのかという点ではあなたの答弁は時折違うんですよ。知っていてやったんだとか、検討した上でかかわったんだとか、いや検討...全文を見る
○矢田部理君 ちょっとそこの見解をきちっとしてください。それまで私、質問を留保します。
○矢田部理君 ちょっと今の答弁では納得できません。
03月15日第102回国会 参議院 予算委員会 第7号
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○矢田部理君 今の防衛庁長官の答弁には依然として納得できない点が多いのであります。  特に、この演習は、先般私が指摘をしましたように、アメリカの戦略に深く組み込まれて、ソ連を仮想敵国とした大軍事演習であるという点に特徴があるわけでありまして、総理、大変このたびは御苦労さまでござ...全文を見る
○矢田部理君 最後のところでまた若干触れるかもしれませんが、従来の論議に戻しまして、今防衛庁長官からお話がありました内容についても依然として幾つかの疑点、疑念が私なりにまた残っているわけであります。例えばこの演習は仮想敵を持っていたわけではない、ソ連を敵視してやったわけではないと...全文を見る
○矢田部理君 時間がありませんので、問題点の指摘を中心にやりたいと思いますが、情報等の支援を受けただけだ、したがって参加でないという議論も、少しく前回の答弁には混線がありましたが、結論的にそういう評価をしているようでありますが、それも余り正しくありません。情報等の支援をもらいなが...全文を見る
○矢田部理君 集団自衛権にかかわるような演習はしない、ICBMなどを想定した演習もしないというふうに先ほど述べられましたが、具体的に防衛政策の基本に背馳するような演習はしない、訓練には参加しないということになりますと、防衛政策の基本というのはどういうことを考えておられるのか、それ...全文を見る
○矢田部理君 訓練、演習たりともその政策に反するようなことは一切しない、そういう演習には参加をしないということを明言されますね。
○矢田部理君 そこで、もう一、二点つけ加えて伺っておきたいのは、フリーテックスは昨年の十二月一日ですか、十一月三十日ですか、終わったということなのでありますが、それに連動して、米軍独自の演習だとは言いつつも三沢に来て、空母から艦載機が数十機飛び立って射爆演習をやる、さらにウラジオ...全文を見る
○矢田部理君 日本にはレーダーもある。あるいはまた運輸省とか防衛施設庁は、艦船や航空機の出入りについては米軍のものも、ある条件がありますが管理しておられる。例えばフライトプランを出させるなど、相当程度つかんでおられるはずでありますが、そういう米軍の大きな行動、演習等の状況について...全文を見る
○矢田部理君 今度のフリーテックス85に在日米軍がどういう形でどの程度参加したか。F15が現に沖縄の嘉手納から飛び立っているわけであります。それからフリーテックスの部隊が日本でどんな演習をしたか、この周辺海域でどんなことを行ったかについて詳細に調べて報告をいただきたい。これは運輸...全文を見る
○矢田部理君 「あれほど挑発的な演習はない。日本はレーガンの軍事挑発戦術で、米ソ対決の中にはめ込まれてしまう」、大変重大な警告をしていると思うのでありますが、これをかみしめると同時に、総理、ウラジオ沖のような大変な威嚇的、挑発的な演習は、とりわけ日本近海で行われるわけでありますか...全文を見る
03月26日第102回国会 参議院 予算委員会公聴会 第1号
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○矢田部理君 両先生、大変御苦労さまです。私の方から関先生にまずお尋ねをしたいと思います。大変グローバルなお話をいただきましたので大きな質問をすべきかとも思いますが、時間の関係もありますので一、二点だけお尋ねをしたいと考えております。  確かに、軍縮の問題は米ソの核軍縮を中心に...全文を見る
○矢田部理君 二問目でありますが、引き続き関先生にお尋ねしたいと思いますのは、朝鮮問題の解決がアジアの平和あるいは世界の平和にとっても非常に大事だということは十分理解できますが、同時に日本及びアジアの状況を見てみますと、一方ではヨーロッパと並んで核の集中地帯というか過密地帯になり...全文を見る
○矢田部理君 あと残り時間も少なくなりましたが、鷲見先生に一問だけお尋ねしたいと思っております。  先ほど軍事費の問題お触れになりまして、これは関先生も触れられたわけでありますけれども、私もこの絶対額と伸び率という両面からやっぱり見るべきであって、その点で日本が世界最高の伸び率...全文を見る
03月29日第102回国会 参議院 予算委員会 第16号
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○矢田部理君 総理は、ことしは平和と軍縮の年だというふうに言われておりますが、平和と軍縮のためにみずからはどのようなことをなさるおつもりなのか。一つには米ソの軍縮交渉について国際的な環境づくりをおやりになるというようなことを言われておるわけでありますが、同時にアジアの平和と軍縮に...全文を見る
○矢田部理君 私どもにとって極めて重要な、しかもこの近辺で、解決の糸口をつくるのには適切な課題として朝鮮外交の問題があろうかと思います。南の韓国とは大変蜜月でありますが、依然として共和国に対しては制裁措置は取り下げたものの敵視政策を基調にしているのではないかと思われるわけでありま...全文を見る
○矢田部理君 二つばかり問題があろうと思うのでありますが、一つは私も南北の対話促進ということを大事だと思っておりますが、今朝鮮の状態はかつての朝鮮戦争がアメリカと共和国との間では一時休戦といいますか、休戦協定を結んで休んているだけなんですね。これを平和協定にしようというのが共和国...全文を見る
○矢田部理君 やはりアメリカに言うべきことを言い、アメリカを含めた会談の実現、数さえ多くすればいいというものではありません。少なくともアメリカは戦争の当事者だったわけでありますから、この点で外務大臣なり総理にも御努力をいただきたいと思います。と同時に、もう一つは共和国との交流をも...全文を見る
○矢田部理君 先ほどもお話がありましたが、SDIへの参加の問題を少しく伺っておきたいと思います。  NATOの国防相会議でワインバーガー国防長官が日本に対してもSDIの研究開発に参加をしてほしいという要請を発し、既に書簡が届いたとされているわけでありますが、NATO諸国を初め各...全文を見る
○矢田部理君 書簡によれば、得意とする分野について示唆をしてほしい、六十日以内に回答してほしいという期限つきの要請になっておるわけでありますが、期限内に何らかの回答をする御予定でしょうか。
○矢田部理君 得意とする分野ということから一、二連想されるものとして、既に今年度の国防報告にも二つばかり指摘がなされているようであります。ミリ波通信と光電子工学などが挙げられておるわけでありますが、そういう分野について何か示唆的な話でも既にあったのでしょうか。この点はどんなふうに...全文を見る
○矢田部理君 このSDIの計画は、もうここでもしばしば指摘をされてもおりますように、宇宙を核戦場にする危険、宇宙に軍拡を広げるおそれなどを含めていろいろな問題点が提起をされているわけであります。先ほどもお話がありましたが、平和憲法あるいは非核三原則、それからこの宇宙兵器も含めたジ...全文を見る
○矢田部理君 平和と軍縮の年をより実りあらしめるためにいかがするかということは、いろいろな角度から議論が可能なのでありますが、十月に国連総会が開かれます。ことしは四十周年ということで各国の首脳も集まるということでありますが、総理として出席をし、とりわけ各国に訴え、あるいはみずから...全文を見る
○矢田部理君 まだ出席の予定とか方向とかということは考えておられませんか。
○矢田部理君 防衛問題に移りたいと思いますが、中曽根内閣の防衛政策の特徴といったようなものについて、私の防衛政策はこれだというような何か考え方はございますでしょうか。
○矢田部理君 加藤さんの話を聞いても内閣の総体の話が出るのかどうか知りませんが、あなたの話とちょっと違うんですよね、あなたはまだ最近のあれだから。中曽根さんの防衛政策の特徴というのはどうも歴代自民党政府と少し違うのではないか。私どもは自衛隊に反対でありますし、違憲の存在だと認めて...全文を見る
○矢田部理君 その話は一つ一つこれからやっていくことにいたしまして、五九中業について伺っておきたいと思います。  中曽根内閣は、五九中業をもって大綱の水準達成を期すという立場で既に作業をしておられるようでありますが、この作業状況、五九中業の策定方針等々についてお尋ねをしたいと思...全文を見る
○矢田部理君 それはもう聞かなくてもわかっておるのですが、策定方針の基本は何ですか。
○矢田部理君 それは聞かなくてもわかっておるのですが、その策定をするに当たっては、どこを重視するとか、何を重点にするとか、こういうことを優先順位にしてやるとか、いろいろな考え方があるわけでしょう。それは説明できませんか。
○矢田部理君 総理として、何か中業策定に当たって考え方を示されたようなことはございますでしょうか。
○矢田部理君 総理は、二月四日の衆議院の予算委員会で、洋上撃破を中心とした思想で練るようにという指示を与えたというふうに言われておりますが、そうじゃございませんか。
○矢田部理君 長官は何か水際防衛というようなことを言われておりますが。
○矢田部理君 海空重視で、洋上とか、これは水際というんですか、の防衛でやっていくということを重点に考えていくということでありますが、もう一つの側面は、この大綱の水準、別表に量的には記載をされているわけでありますが、マイナス六十年度、予算が通った場合の、到達分ということが五九中業の...全文を見る
○矢田部理君 別表がありますね。それから六十年度で、これは予算をどうするかという問題がありますが、仮に通った場合に、六十年度予算で到達した水準がありますね。それと別表の水準との差が五九中業の中身になるのかと、こう聞いているのです。
○矢田部理君 そうしますと、例えばこのF15とかP3C等では、減耗分も含んでどのぐらいの調達を機数的には予定をすることになるのでしょうか、主要な航空機について伺っておきたいわけでありますけれども。
○矢田部理君 私は、従来のこの一覧表を見ておりますと、別表で作戦用航空機が四百三十機ということになっておるんですが、これは年度がたつごとにその機数が減っていっているわけですね。これは減耗があるからだろうと思いますが、五十二年は四百六十機あったのが五十四年に四百機、五十六年三百五十...全文を見る
○矢田部理君 大綱そのものは量について規制をしたが質について規制をしなかった。したがって、質の高い航空機などをどんどん導入することになった。その結果、従来の航空機から見れば非常に大きな能力、数十倍もの能力を持つような武器もあるいは装備も持つようになってきたわけてありますけれども、...全文を見る
○矢田部理君 四次防が終わったころ量的には概成をされたと。事実飛行機の機数なんかも別表は四百三十機の予定、四百六十機あったときもある。その後量的にも減っておる、質的にもということになると、量も質もということになるとこれはいつまでたっても大綱は水準達成ができない。さらに高い質のもの...全文を見る
○矢田部理君 五九中業に盛り込まないということではないのですか。
○矢田部理君 余り無理をしてもらわなくても結構なんです。  もう一つは、国産衛星を本格的に利用するということで考えておられるようでありますが、既に「さくら」二号の利用あるいはアメリカの通信衛星であるフリートサットの利用など、宇宙の平和利用に関する国会決議に沿わない方向での衛星の...全文を見る
○矢田部理君 先ほどの話に戻るのですが、どうも中曽根内閣というのは国会決議を次々に無視することを本分にしているかのようなところがありまして、この点でも厳しく警告をしておきたいと思うんであります。  もう一つ、やっぱり国会でも大変論議になりました空中給油機を五九中業で検討しようで...全文を見る
○矢田部理君 一つ一つやると切りがないのでありますが、どうも五九中業で大綱の水準達成を期すということから、期すだけではなくて、他のものまで大量に持ち込んで、一気に軍拡といいますか、装備を固めようというような気配が濃厚に感じられてなりませんので、そういうことは断じてやめるべきだとい...全文を見る
○矢田部理君 六月論が飛び交っているわけでありますが、どうも防衛庁は国会が開かれているうちに五九中業を決めるとうるさい、だから七月ごろにつくる、しかしアメリカには六月ごろ出向いていって五九中業の御説明を申し上げるというような段取り、計画になっているのではないかと思われるのですが、...全文を見る
○矢田部理君 理解というわけにはまいりませんが、次のテーマに移りたいと思います。  GNP一%問題でありますが、総理は衆議院で一%枠は守りたいという発言を最終的になさいました。これは総理の発言は重いというふうに思うわけでありますが、その守りたいという決意を現実のものにするために...全文を見る
○矢田部理君 総理は言うならば最高の権力者でありますから、御自身の決断で守ることができるわけでありますから、単なる願望表明というふうには受け取っていない、むしろこの意味は重いというふうに私は受けとめておるわけでありますが、そこで幾つかの問題点を指摘しておきたいと思います。  一...全文を見る
○矢田部理君 すべての報道が他作他演などとは書いてないのでありまして、どうも総理の政治手法は、何か私的な好みのメンバーを集めてそこで何かをやらせて、本来いろいろな意見が出ていいはずなのに一つの方向でまとめて、それを世論づくりの先兵にする、その上にみずからの政治をのせる、こういう政...全文を見る
○矢田部理君 まさに軍拡に対する歯どめ、財政的なコントロール、チェック機能ということの意味を私は申し上げているわけであります。  そこで、その後の歴代防衛庁長官のこの問題に対する言動といいますか、国会答弁などをずっと調べてみますと、例えば三原長官のごときはもう十年後でも一%で賄...全文を見る
○矢田部理君 期間の話は、どちらについても余り公式な話はないんです。ただ、例えば久保卓也さんなどが、一%論というものの当面の間というのは三、四年という了解があるといわれていると、制服組がいろいろなことで一%に抵抗するものだから、そんな人の話のような説明をしたことはあった模様であり...全文を見る
○矢田部理君 総理、一%論の議論の中では四、五年論は多少ニュアンスとして私もわからないわけじゃなかった。話としてあった模様でありますが、大綱の水準達成を三、四年とか四、五年という話は全くありません。それまで三次防、四次防と五年ごとに区切ってきたわけですね。今度はやっぱりそういう期...全文を見る
○矢田部理君 私もそのことを申し上げてきたわけでありまして、一%については確かにそういう向きの話があったやに見られる部分もありますが、大綱についてはそういう期間の話はないということが正確なのでありまして、そう訂正されたのは結構だと思います。  そこで、大綱と一%論議に移っていき...全文を見る
○矢田部理君 経企庁に伺いますが、五九中業の期間というのは六十一年から六十五年度までの間ですが、これは大蔵省にも伺っておきたいと思いますが、この間のGNPの総体はどんな見通しになりましょうか。
○矢田部理君 五年間の分は。
○矢田部理君 大蔵省、何かありますか。
○矢田部理君 もう計算するのは時間がないから私からやりますが、「八〇年代経済社会の展望と指針」は今お話があったように六%から七%の名目成長率を見込んでおる。それから大蔵省の財政試算は六・五%の数値をとっているわけでありますが、そういうことで五九中業期間中のGNP一%を試算しますと...全文を見る
○矢田部理君 五九中業は防衛庁の内部資料ではありますが、アメリカから問題に供されてから以降、もう少し高い次元でオーソライズされてきているわけですね。もちろん、それは財政論は全く別だという言い方も一時期してきた時期もあるわけでありますが、少なくともやっぱり国是という、まあ国是という...全文を見る
○矢田部理君 今までだって経済の見通しはいつだって不確定ですよ。不確定だけれどもやっぱり見通しを立てて、一%という定量的な数字で仕切ってきた。いいですか。一%を守りたいと言っている。問題が出ればそのときどきでチェックしたいとさっき総理はおっしゃられた。まさにその時期に一%突破が確...全文を見る
○矢田部理君 不確定な要素をもとに大蔵省だって財政のいろいろな試算なんかをしているんでしょう。だから、不確定だから出せないなんというばかなことはないんですよ。中長期の予測を不確定な中でもみんなやっているのだから、そんなのは理屈になりませんよ、全く。
○矢田部理君 理屈をあれこれ持って回っちゃいけませんよ。五九中業で達成するというのでしょう。その達成をするに当たっては、どうも今までの我々の試算から見れば一%突破の可能性が強い。そういう数字が出る可能性が濃厚だ。しかし、一方では一%を守りたいとおっしゃり、守るために問題が出ればと...全文を見る
○矢田部理君 これはいずれ総括締めくくりでもう少し議論しなければなりませんが、ちょっと今のあなたの説明、私には納得できない。認められないわけでありますが、同時に、もっと卑近な例を持ってくれば、人事院勧告がこの夏には出されますね。今までも積み残し分がある。天井とのすきまは八十九億円...全文を見る
○矢田部理君 あなた若いのだから余り不確定で先の話ばかりするんじゃないよ。人事院勧告、きのうも後藤田さんと論議しましたけれども、こういうことですよ。おくれ分を少なくとも総務庁も三年内に取り戻すと言っているわけです。前の積み残し分もあった。それを、僕らはそんな議論には賛成はしません...全文を見る
○矢田部理君 守りたいし、総理もさっきおっしゃられた。それから、具体的問題があればチェックしますと、こう言っているんだから、経済見通しがどうなるか、いろいろな不確定要素はそれはあるでしょう。あるけれども、かりそめにも、とてもその枠内にはおさまらぬというときには、他の防衛予算を削っ...全文を見る
○矢田部理君 この問題も一%論と非常に重要なかかわりをことしじゅうにも持ってくる問題ですから、十分にやっぱり心してかかってもらいたいし、今の説明程度で納得できる筋のものではありません。そういうことで一つ一つ検証をすれば直ちにぼろが出るような話ではやっぱりだめなんでありまして、もう...全文を見る
○矢田部理君 安倍外務大臣、いかがでしょうか。
○矢田部理君 金丸幹事長も、職を賭しても最善を尽くす、これを守るためにと言っているわけですから、そういう状況をやっぱり踏まえてぜひこれは守ってほしい。あるいは守らなければならぬ重要な基準として考えていただきたいというふうに思うわけであります。  最後に、防衛費というのが非常に近...全文を見る
○矢田部理君 経済問題を少しくやろうと思ったし、また、対外経済協力についてはいろいろな議論をしなければならぬと思っているわけでありますが、時間がありませんので、次の機会、来月一日にあるようでありますから、その際行うことといたしまして、最後に在日韓国人の政治犯の問題について政府の見...全文を見る
○矢田部理君 世界的にまだ拷問が相当程度残っているということが前提になっているかと思うのでありますが、その実態は外務省どんなふうにつかんでおられますか。
○矢田部理君 まさにそういう事態を踏まえてこの拷問禁止条約が採択をされたわけでありますが、ここで大変問題となる在日韓国人の政治犯の扱いについて幾つかの事例を指摘しながら、外務大臣なり政府の見解を求めていきたいと思います。  最初に、金炳柱さんが一月の二十二日に死刑判決を受けまし...全文を見る
○矢田部理君 金さんの問題でありますが、韓国外務大臣に要請をしたと、その結果はどうなったでしょうか。それから、金さん自身がKNSP、韓国の国家安全企画部で取り調べを受けたわけでありますが、二十人ぐらいの人に、かわるがわる来て殴るけるの暴行を受けた、まさに拷問による目白をさせられた...全文を見る
○矢田部理君 昨年の一〇・一三、十月十三日のスパイ団事件というのがありまして、在日韓国人の人たちが韓国に、学生が多いわけでありますが、留学した。四人が逮捕され、いよいよこの四月二日ないし三日には判決が出るという運びになるようでありますが、この人たちに対してすさまじいばかりの拷問の...全文を見る
○矢田部理君 これは京都大学を出て韓国に留学をしている尹正憲君という東大阪市出身の方がおりますが、捜査機関でロープに縛られ逆さづりにされて棒でめった打ちにされました。金属のいすに縛りつけられ、そのいすが自動的に地下までおりていく。地下には水がためてあり、その水の中にいすごと頭まで...全文を見る
○矢田部理君 もう一人、御婦人でありますが高順子さん。この人は対応が日本国内でも早かったために釈放されて戻ってくるわけでありますが、そのときの拷問の実情について非常に詳細に語っております。アパートでひどく足を殴られた後で、一睡もさせられず六日間ぶっ続けで調べられた、六日間一睡もさ...全文を見る
○矢田部理君 これだけ深刻なあるいは悲痛な訴えがあるわけでありますから、事実関係を少し調査して、人道的な配慮で結構でありますが、しかるべき対応をするということはお約束できますか。
○矢田部理君 韓国の法制は確かに憲法十一条で拷問による取り調べを禁じておるわけです。すべての国民は拷問を受けず、刑事上自己に不利な陳述を強要されない。しかし、これだけ口をそろえて、しかも公判廷で皆さんがこの種の問題をやっぱり述べていることは、もう否定できない重みを持った事実だとい...全文を見る
○矢田部理君 国家保安法違反とかいろいろな罪で、実際上は逮捕されたり取り調べを受けたり、裁判にかけられたりするわけですが、大法院の、大法院というのは最高裁に相当するものだと思うんですが、判例などを調べてみますと、こんなことまで言っているんですね。国家保安法で言う国家機密の中には、...全文を見る
○矢田部理君 終わります。(拍手)
04月01日第102回国会 参議院 予算委員会 第18号
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○矢田部理君 対外経済対策全般を少しく前段に伺っておきたいと思いますが、けさからいろいろな議論がありますので、できるだけ重複しないようにやりたいと思いますが、四分野の市場開放問題というのは、どうも総理がことし正月早々の首脳会談で安受け合いをしたのじゃないか、少し先走って話をしたた...全文を見る
○矢田部理君 どうも政府のやり方を見ておりますと、アメリカからのときどきの要請に応じて、その場しのぎの対応策をしている。その場はガス抜きができたかのように見えるが、すぐ問題を内包している。河本さんも先ほど言われましたが、もう少し中長期的に基本的にこの解決策を探るということが大事な...全文を見る
○矢田部理君 通産大臣に伺っておきますが、鉄鋼とか自動車について自主規制をやられた。これも何か一種の輸出カルテルみたいなもので少しく当面の対策的にすぎるし、この種の管理貿易型のものを継続するにはこれまた問題があり過ぎはしないかと思うのですが、この辺の認識と今後の見通しについて伺っ...全文を見る
○矢田部理君 保護貿易回避のために過渡的にということはわからないわけではありませんが、こういうものが長期に継続するとこれまたやっぱり問題を残すということをひとつ戒めておきたいと思います。同時にまた、この四分野の開放がそういうような緊急な課題だと言われるわけですが、今の巨額の黒字を...全文を見る
○矢田部理君 せいぜい二、三十億ドルではないかという説もあるわけでありますが、中長期的なというか、根本的な解決策として内需の拡大ということがもう一つ言われておるわけですが、どうもことしの予算なり政策を見ておりますと、内需拡大策が無策に近いというふうに指摘されてもやむを得ないような...全文を見る
○矢田部理君 内需の中でも個人消費の停滞がずっと続いておる。設備投資は若干上向きですが、全体に占める比重はそう大きくないわけでありまして、その点で今河本大臣も触れられましたが、減税ということは非常に大事なんじゃないかと思いますが、その点はやっぱり方向として出される御予定でしょうか...全文を見る
○矢田部理君 やはり実質可処分所得の伸びをふやしていくためには減税とか賃金とかということがポイントになるわけでありますから、その点はやはり、もちろんそれは対外貿易関係の視点だけではなくて、国内の消費なり個人の生活を考える視点からもぜひ政府として心して取り細んでいただきたいというふ...全文を見る
○矢田部理君 アメリカに対してももう少し物事を提起し、物を言ってもいいのではないかと思われるわけでありますが、あるアメリカ民間調査機関の調査結果によりますと、八〇年の水準から五〇%もドル高になっていると、これがアメリカの産業の競争力を極端に低下させてしまった、言うならば輸出が伸び...全文を見る
○矢田部理君 これは、黒字減らしという観点だけではこれまたないのでありますが、ODAの新中期計画の策定作業中だそうでありますが、これはその視点からも大きな位置づけになっているのでしょうか。
○矢田部理君 そこで、このODAの問題を中心に取り上げていきたいと思うのでありますが、日米諮問委員会が昨年の九月に報告書を提出しました。この諮問委員会というのはどんな性格の団体でしょうか。
○矢田部理君 経緯を聞いているのじゃなくて、性格はどういう性格かというのです。
○矢田部理君 日本側の機関は私的諮問機関でしょうか。
○矢田部理君 アメリカは大統領令による公的諮問委員会としてスタートしているのですが、日本の性格は何ですか。
○矢田部理君 性格を聞いているのだ。
○矢田部理君 アメリカは大統領令によって公的な諮問委員会としてスタートした。これは、公聴会も二回開いてアメリカの内外の意見を全部集約してここに臨んでいる。日本は全く私的グループで臨んだのでしょうか、意見の集約などはどういうふうにしたのでしょうか。
○矢田部理君 経過を聞いているのじゃない。どういう性格か、どういう意見の集約をしたか。
○矢田部理君 アメリカは公聴会を開いてアメリカ全体の意見をまとめたと。日本はどういうまとめ方をしたのか、二番目は。
○矢田部理君 ここでも総理の好みのメンバーだけ集めて、意見の集約、公聴会も開かず適当に出向いていってこういうものをまとめられた。アメリカは正規の手続、公聴会まで開いてやっている。そういう報告書の価値、位置づけはどういうふうになるのですか。
○矢田部理君 官房長官、ことし一月の日米首脳会談ではこれはどういう評価になったでしょうか。
○矢田部理君 経過は全く別なのに、でき上がったものはお互いは尊重してやっていこうということになったようですね。そこがまた問題なんだ。それぞれが、大統領と総理が記者会見をしましたが、記者会見の内容を、さわりを言っていただきたい。
○矢田部理君 日本政府は、この諮問委員会の報告を今後の日米関係ないしは外交政策を考える上でのガイドラインというふうに受けとめているのでしょうか。
○矢田部理君 首脳会談ではこの認識は一致しておりながら、記者会見の内容は違うんですね。アメリカの大統領は、もう検討に値するという問題じゃなくて、検討を待つまでもなくすばらしい出発点という評価になっている。日米関係の出発点だ、こう言うのですね。中曽根さんは、一致したと言っているにも...全文を見る
○矢田部理君 安倍・シュルツ会談は、ここで出てきたことを一つ議題にして、戦略援助問題を含めていろいろな議論をした結果、次官級会談を開くということになったのじゃありませんか。
○矢田部理君 この諮問委員会の報告書の八十九ページにその指摘があるのですが、これはどう関係するのですか、しないのですか。
○矢田部理君 いや、そういうことじゃない。外務審議官と政務担当国務次官の定期会合の提起がありますな。
○矢田部理君 これは、いきさつは余り議論している暇はないんですが、首脳会談でこの設置が決まった、報告書が出た、そしてまた首脳会談をやって評価をした、そして安倍・シュルツ会談になり、ここの提案も受けて浅尾・アマコスト会談になるという経過じゃありませんか。
○矢田部理君 経過については安倍さんちょっと理解が不十分だと思うのですが、問題は中身なんです。その中で、日本は戦略援助はしない、アメリカは戦略援助を日本もしてほしい、こういう食い違いがあったのでしょうか。それとも、日本はそういう態度を依然として堅持をしておるのでしょうか。
○矢田部理君 アメリカの海外経済協力というのは戦略援助と見ていいのでしょうか。
○矢田部理君 日本は今まで戦略援助という視点でやったことはありませんか。
○矢田部理君 そこで、諮問委員会報告に戻るのですが、これはどういうふうに日本の援助を評価しているでしょうか。
○矢田部理君 外務大臣と違うじゃないですか。
○矢田部理君 考え方はともかくとして、首脳会談で合意してつくった。そしてまた大変高いものとして評価した、同じ首脳会談で。その報告書は日本はもう戦略的援助をやっておる、イニシアをとっておるということで、カリブ海なども事例を挙げながら指摘をしておる。安倍外務大臣の認識と全然違う。
○矢田部理君 外務省の看板はそうであっても、これは総理が任命した日本側の委員も含めてまとめた報告書はそう見てないんです。実態も戦略援助であり、その戦略援助に対して認識が深まった、日本がイニシアをとりつつあるとまで評価をしているわけです。八十九ページなどを読んでいただきたい。全然違...全文を見る
○矢田部理君 ちょっとおかしいですな。
○矢田部理君 今後の問題ではなくて既に行ってきた日本の援助が戦略援助だと、そのイニシアをとっている、その認識を深めていると、こう言っているんですから、外務省の認識と違う、これは重要な問題なんですよ。
○矢田部理君 外務省がいきませんと言ったって、日本の総理が任命した委員が自分でも意見を出してアメリカと相談した結果そうなって、これは大変貴重な報告書だといって日米首脳会談で一致した。そうすると、その総理の認識、選んだ諮問委員の認識、この報告と外務省は全く認識が違うということだ。こ...全文を見る
○矢田部理君 官房長官、どうですか。
○矢田部理君 今後の方針もさることながら、従前の政府のやってきた援助が人道援助だとか、相互依存だとか言っておりながら、実態は戦略援助になっているという指摘なんですよね、これは。  具体的に挙げてみましょうか。例えばニカラグア、これは左派政権ですが、八一年から援助はストップしてし...全文を見る
○矢田部理君 語るに落ちたというんでしょうか。ニカラグアは紛争中だから援助をストップした。同じ紛争中のエルサルバドルはこれは右派政権、これは内戦中です。これには今度八三年から援助を急増している、これがまさにここで言う戦略援助論なんですよ。
○矢田部理君 状態を聞いているんじゃない、性格を聞いている。
○矢田部理君 今の数字はちょっと違いますが、例えばエチオピアについてもそうなんですね。これは、珍しく社会主義政権とされるエチオピアに外務大臣が出向いて行っている。同国の西部再定住計画に協力をするということで五、六本の井戸掘りの約束をされてきた。アメリカはクレームをつけたんじゃあり...全文を見る
○矢田部理君 アフリカ問題は外務大臣も熱心だということは、それ自身私は否定するつもりはないしまた評価をしている向きもあるわけでありますが、やっぱりそういう話が出るという裏方を探ってみると、どうもいろいろな圧力をアメリカがかけているのではないかと思われる節がある。  もう一つの事...全文を見る
○矢田部理君 特別基金の創設には参加をしない、協調融資方式でやるという対応になったのですか。
○矢田部理君 もともと協調融資方式ではなくて、特別基金に出してほしいというのが世銀の基本的な考え方、これにやっぱり基本的に応じないというところにもアメリカ型というか、戦略援助型の思想がどうもやっぱり影を落としているというふうに言わざるを得ないわけでありますが、そのほか挙げると幾つ...全文を見る
○矢田部理君 日米首脳会談、安倍・シュルツ会談、そして浅尾・アマコスト会談、こう言ってきますと、アメリカとのかかわりで言うと、アメリカは軍事援助、日本は経済援助で協力をする、総体として戦略援助にしていくというような色合いが出る可能性は極めて強いので、そこら辺はまた気をつけて対応し...全文を見る
○矢田部理君 そこで、内閣には総理の諮問機関として対外経済協力審議会がある。これが動かない。そこで、安倍さんの方で何か私的諮問機関をつくるということで、これから援助の方向とか観点をやっぱり相談していくということになっていますが、この両者の関係はどうなるんですか。これは外務大臣の仕...全文を見る
○矢田部理君 いやいや、事実はわかっている。
○矢田部理君 総理のやつは役に立たぬと。特に、総理は南北問題に不熱心で東西関係専門。それで、南北問題で新機軸を出そうというのならわからないわけではありませんが、特に戦略援助もそうでありますが、南北問題に東西関係の影を落とすというのはやっぱり一番問題なんでありまして、その点この二つ...全文を見る
○矢田部理君 そこで、これはまとめになりますが、五年間で倍増がほぼ量的には到達点に達してきている、実績はまたともかくとしても。そこで、新中期計画を策定作業中であるというが、この考え方をお示しいただきたい。
○矢田部理君 大蔵大臣その他にはまだ聞きますが、外務省がイニシアチブをとっておやりになっているとすれば、考え方、基本の柱みたいなものはどうですか。
○矢田部理君 量的にこれまで以上に拡大をしていくという考え方はわかりましたが、質的には何か考え方はありますか。
○矢田部理君 質的な問題で私から少しく提起しておきたいし、前にも言っておるのですが、人道的援助、相互依存だとこう言いながら、実際は戦略援助型になってきているのが一つ。それから、かなり独裁政権とか軍事政権的傾向が強い、そこに対する政権へのてこ入れ的な役割を担うような援助についてはや...全文を見る
○矢田部理君 外務省はある種の問題を既に固めて大蔵省と折衝中と言われておりますが、大蔵省の考え方を伺いたい。
○矢田部理君 OECDの理事会が四月十一 日から開かれる、九日までにまとめるという話が、どうもまだ両者間の話も調っていない、まだ土俵にも余り上がった感じがないというか、薄い感じがするんですが、これは経済企画庁あたりは調整役だそうですが、どんなふうに考えておられるのか。また通産省と...全文を見る
○矢田部理君 量的拡大ということが言われておるわけですが、特に質の問題をあわせて今度は重視をしていただく、先ほども議論した視点をぜひ基本的に盛り込んでほしいということを特にお願いをしておきたいと思います。  あとは防衛庁を中心に伺っていきたいと思いますが、この間聞こうと思って落...全文を見る
○矢田部理君 この間も触れられておりますが、これは自衛隊が独力で対応する小規模限定戦争を想定したのではなくて、日米共同で対処する戦争というか、それを想定している、これはいいですな。
○矢田部理君 そこで、一つのシナリオというのは幾つかある想定のうち一番現在考えられる最も可能性の強いシナリオ、想定というふうに受けとめてよろしいでしょうか。
○矢田部理君 内容を聞いているのじゃない。可能性論を聞いている。
○矢田部理君 その一つは最も可能性の高いものを想定したのかと、こう聞いている。
○矢田部理君 幾つかあるシナリオのうち可能性の低いやつをばかばかしく準備する人はいないわけですから、常識的に見たって可能性の高いものをやる。可能性が高いということになれば、日本とソ連の有事ということは一般的に考えられない。むしろ米ソが直接間接に背景となる有事、中東とか朝鮮というこ...全文を見る
○矢田部理君 ことしの秋にいよいよ本格的に日米の陸海空が参加をして演習をやるということですが、その計画と内容をお話しください。
○矢田部理君 既にことしの予算で組まれているわけですから、もう少し具体的に言いなさい。
○矢田部理君 日米共同作戦計画とこの訓練との関係をお話しください。
○矢田部理君 関係ないことないでしょう。いろいろな想定をする。シーレーン防衛の想定も今作業中だ、その想定を前提にして訓練というのはやるのじゃありませんか。
○矢田部理君 実動訓練はいつごろ予定していますか。
○矢田部理君 いよいよ日米共同作戦のシナリオができた。訓練もそれぞれ別々に、あるいは陸は陸、海は海で積み上げてきた。これが本格的な演習に入るのが今度の指揮所訓練、そのことはことしの予算にも組み込まれているわけであります。この指揮所訓練を経て日米三軍の実動訓練に入る。この間フリーテ...全文を見る
○矢田部理君 はい、わかりました。  チームスピリット型の訓練になる危険性は極めて強い。これは日本の従来とってきた防衛論を超えるものであり、極めてアジアの緊張を高めるものであり、私はとるべきでない。その点シビリアンとして防衛庁長官がこの種の方向をやっぱりできるだけチェックする、...全文を見る
○矢田部理君 終わります。(拍手)
04月05日第102回国会 参議院 予算委員会 第21号
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○矢田部理君 私は、ただいま議題となっております昭和六十年度総予算三案のうち、昭和六十年度一般会計予算及び昭和六十年度特別会計予算に対し、日本社会党を代表して、修正の動議を提出いたします。その内容はお手元に配付されております案文のとおりでございます。  これよりその趣旨について...全文を見る
06月20日第102回国会 参議院 内閣委員会 第17号
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○矢田部理君 官房長官の時間の都合があるようでありますので、そちらから先に質問したいと思います。  六月十七日付で行革審の内閣機能等分科会で内閣の総合調整機能のあり方について報告が出されました。  この内容を見ますれば、内閣の調整機能強化を名目にして総理大臣の権力の集中強化を...全文を見る
○矢田部理君 かつて総理は首相公選制などということで、日本の議院内閣制あるいは国会の最高機関性ということとは別に、首相そのものの権限強化なり、直接国民とのかかわりを強めて基盤強化をしようというようなことを唱えられた経緯にもかんがみてみますれば、この答申を背景にして総理のもとに権力...全文を見る
○矢田部理君 お話にも既に出ておるわけでありますが、今度の報告によりますと、重大緊急事態というのを想定し、それに備えるために内閣の直属機関として安全保障会議を設置するということが一つの内容になっているわけですね、外交の問題はきょうは取り上げませんけれども。  さて、その緊急事態...全文を見る
○矢田部理君 私なりにいろいろ過去のあれこれの事件なり問題なりを考えてみたんですが、この事例に当てはまるようなことはないんですね、率直に言って。戦後四十年、多少いろんな事件はあったけれども、緊急かつ重大で国家の危急存亡にかかわるような事態というのは戦後四十年間なかった。にもかかわ...全文を見る
○矢田部理君 この議論はもう少し後藤田長官と交わしたいと思っているわけてありますが、官房長官お帰りでありますので、最後にもう一点だけ官房長官に伺っておきたいと思いますのは、去る六月十七日、アメリカの下院政府活動委員会の小委員会で公聴会が開かれたわけてありますが、アメリカの海軍が数...全文を見る
○矢田部理君 幾つかのこれは具体的な問題があるわけでありますが、ソ連や東欧圏に日本を通して技術の流出が行われ、日本がその抜け穴になっているというような指摘をアメリカではしばしばするわけですね。この防諜要員はそれを抑えるための役割も担っていると言われておるわけですね。そうなってきま...全文を見る
○矢田部理君 官房長官、結構でございます。  これはついででありますが、外務省はどの程度実態を把握しているんでしょうか。
○矢田部理君 全然今までは実態をつかんでおらなかったんですか。
○矢田部理君 アメリカの下院で指摘をされるまで全然日本では知らなかったのかと聞いているわけです。相当数の防諜要員が日本に配置されているんですよ。海軍だけでも六十四人と指摘されてますね。他の部隊もいる可能性もある。そういうことを全然国内で知らぬまま日本の政治は行われているんでしょう...全文を見る
○矢田部理君 アメリカで指摘されるまで全くこういうことを知らぬということでは、日本の行政は一体どうなっているんだろうという気持ちが強いわけでありまして、その点、官房長官も今述べられましたから、緊急に調査をしてその全貌を明らかにし、こういう活動は即刻やめさせるべきだというふうに私は...全文を見る
○矢田部理君 そこで、後藤田総務長官に問題を戻したいと思いますが、先ほど官房長官とのやりとりの中で問題にしました分科会報告ですが、これは行革審として今後取り扱いはどんなふうになっていくのか、それにかかわる総務庁としての今後の対応はどんなふうになるのか、まず御説明をいただきたいと思...全文を見る
○矢田部理君 大韓航空機の事件が日本で何か緊急事態だったんですか。また、あれに対する対策が、決定的に何か行政の機能がうまく調整されないまま失敗したんでしょうか。
○矢田部理君 大韓航空機の事件やミグ25の問題は、それ自体は問題でありますが、日本にとって危急存亡を問われるような問題ではない。そのことのために何かそういう組織があればもう少し有効に対応できたのだということでも必ずしもない。したがって、前提となる認識そのものに問題がありはしないか...全文を見る
○矢田部理君 後藤田さんから安心せいと言われても、即なるほどというわけにはまいりませんが、その点は十分留意してお進めをいただきたい、対応をいただきたいというふうに考えております。長官、結構です。  そこで、今度は防衛庁の方に問題を移していきたいと思いますが、防衛庁長官、日米首脳...全文を見る
○矢田部理君 洋上防空とかOTHレーダーなどについては突っ込んだ話になったんでしょうか。
○矢田部理君 洋上防空について。
○矢田部理君 OTHレーダーの採用というのはとりあえず五九中業で予定しているんでしょうか。
○矢田部理君 どうもアメリカに行くと少し踏み込み過ぎてきているのではないかという印象を強めているわけですね。洋上防空についてもいろんな具体案を出し、あるいはこのOTHレーダーの導入についても含みを持たせるような発言、有益であり、検討したい、データの提供を求めたいという発言だったと...全文を見る
○矢田部理君 全く逆なんでありまして、これはアメリカ側から、アメリカ側はかねてから日本にそういうものを持つように要求してきている、それを追認しただけじゃありませんか。事は逆じゃありませんか。今度の会談ではなるほど日本側の発言が先だったかもしらぬが、要求そのものはアメリカからかねて...全文を見る
○矢田部理君 有用でかつ検討したいというふうに言えば、アメリカはもともと日本に持ってもらいたいわけでありますから、そう単純に向こうは、検討した結果だめでしたということを想定したり、そうなることもあり得るという前提で受けとるんじゃなくて、これは持ってくれるという期待を込めたから余り...全文を見る
○矢田部理君 シーレーン防衛そのものが大綱の予定していたものかどうかということで議論があるわけですね。日本の周辺海域を守るというやつを一千海里の彼方まで守る方向を明らかにし、加えてこの洋上防空ということをさらに明確にしたのが今度の意味内容だと思うんですが、これだってそんなに大がか...全文を見る
○矢田部理君 ところが、アメリカの国防総省は、この日米首脳協議を終わった後で、とりわけ長官などから五九中業の作業状況や今のレーダーの話などを聞いたことの結果としての評価が、五九中業が達成できれば日本の防衛力は戦略的な能力、戦略的な力を持つようになるであろうという評価をしているわけ...全文を見る
○矢田部理君 私もいろいろ調べてみたんですが、単に日本の位置が地理的に戦略的位置にあるということを言ったというふうには到底とれない内容ですね。シーレーン防衛そのものがもともと周辺海域だったのがだんだん伸びてきて、しかもシーレーンも線だったのが幅になり面になって、言うなれば制海権を...全文を見る
○矢田部理君 ウサギの耳は長けりゃ長いほどいい、大は小を兼ねるという議論じゃないんですね。そのことも含めて、例えば空中給油機を導入して飛行機の足を長くするということや幾つかの洋上防空をめぐっては議論をし、そういうニュアンスを示したことを含めて戦略的能力論を言っているのでありまして...全文を見る
○矢田部理君 帰りがけにハワイで太平洋軍司令官などに会った際、共同訓練の問題には触れておるんじゃないでしょうか。
○矢田部理君 共同訓練というのも、単にトレーニングをするというだけでなくて、それ自体が非常に軍事的な意味を持ってきているのが最近の状況ですね。とりわけ共同訓練の名目のもとにソビエトを仮想敵国視し、かつ集団的自衛権にも大きくのめり込むような実態を持ち、極東アジアの緊張を高めるような...全文を見る
○矢田部理君 頭に浮かべるだけじゃなくて、うんと強く印象づけておいてもらわないと困るわけであります。  そこで日米三軍の指揮所演習、これはどんな計画、予定になっていますか。
○矢田部理君 その程度の話は既に明らかにされているわけでありますが、どんな内容でどんなシナリオでやろうとしておるのか。それからもう一つは指揮所演習の次に来るものは実動演習だというふうに言われているわけですが、そういう計画も既にできつつあるのかどうか、その点はいかがですか。
○矢田部理君 指揮所だけの演習ではなしに、次の発展はどうしたって実動演習になっていく。日米三軍が統合してやるということになれば、ガイドラインに基づいて行われるわけでありますから、シナリオは我々の前には明らかにされませんが、想定されるシナリオというか、我々が考えることからすれば、そ...全文を見る
○矢田部理君 ところで長官は、訪米した際にワインバーガー・長官に対して、米国がこの数年、対日強硬発言をせずに日本の努力を静かに見つめる方針をとり続けてくれたことは極めて建設的であり、今後ともその方向が望ましいという発言をされたんでしょうか。
○矢田部理君 そういう発言をされた矢先といいますか、お返しといいましょうか、アメリカ上院の本会議では対日防衛要求に対して極めて厳しい決議が可決された。これをどんなふうに受けとめておりますか。
○矢田部理君 あなたがそういう認識なり発言をされたにもかかわらず、それは強烈なアメリカのお返しだと思うんですね。単にお返しであるというだけでなしに、率直に言って私は内政干渉だと思うんですよ。この決議の内容、従来も幾つか防衛問題に対する決議的なものはアメリカで取りざたされてきました...全文を見る
○矢田部理君 どちらがより建設的かの議論ではなくて、日本の防衛政策の大綱、あなた方がとっているその基本を公然と再検討せいと幾ら言われても、私たちはそれに影響されずに自主的にやるんですから大丈夫ですと、こう言っている説明では済まないんじゃありませんか。そんな言い方そのものが日本に対...全文を見る
○矢田部理君 アメリカの言うことだから何を言われてもしようがないんだと。ただ言われても自主的にやるだけなんだということでは済まされない重大な問題を含んでいると私は思いますので、今の長官の答弁には納得いたしかねますが、次の問題に入ります。  五九中業の策定状況はどうなっていますか...全文を見る
○矢田部理君 七月ごろには作業を終えて国防会議に報告するというような話も以前には伝わっておったんですが、いかがでしょうか。
○矢田部理君 そのただ七月末というよりも夏ということで、八月も含めて考えておられる、こういうことですか。
○矢田部理君 内容としては、洋上防空あるいは海空重視というふうな議論がずっとあるわけでありますが、先ほど議論をしてきましたOTHレーダーの導入などは、この中に状況によっては盛り込むという考えでしょうか。さらには空中給油機の導入などにも踏み切るという中身になってきつつあるのでしょう...全文を見る
○矢田部理君 それらの評価、盛り込み方や内容についてはもう既に議論しておりますから言いませんけれども、専ら予算上の問題ですか。それとも今言われたように運用構想とか幾つかの議論でクリアしなきゃならぬ問題があるということが焦 点でしょうか。
○矢田部理君 いずれにしても、空中給油機そのものも日本の戦闘機の足を飛躍的に伸ばすということで、防衛というよりも攻撃的な性格が一層強まるという危険などはかねてから指摘しておって、私どもはそのいずれにも反対でありますが、もう一つ、五九中業で財政試算はどういうふうになってきているでし...全文を見る
○矢田部理君 はい。
○矢田部理君 五九中業期間中のGNP一%というのは、いろいろな計算の仕方がありますが、経企庁の「展望と指針」で見れば十八兆か十九兆強、それから大蔵省が出しておる財政試算の基礎数値は六・五%成長で十九兆円だということになっているわけですね。政府筋のデータの基礎はこの辺になるだろうと...全文を見る
○矢田部理君 そこが問題なんですよね。その大綱と一%の問題はもう随分いろんな議論がありますからここで詳しくはやりませんが、長官が外に行ってシビリアンコントロールだとかという話をするとするなら、みずからシビリアンの代表として、とりわけ中曽根総理も一%は守りたいと言っているわけですか...全文を見る
○矢田部理君 そういう弁解なり説明はもう承知の上で聞いているわけですかね。ここまでくれば、何らかの形で防衛費の拡大を抑えていく、軍事力をコントロールしていく役割が防衛庁長官にあるわけです。それは認識されているんでしょうね。
○矢田部理君 論議を重ねることを避けたいと思いますが、あなたは大綱が国のコンセンサスだと言うが、一%論がもっと国民のコンセンサスとしては比重が大きい、世論調査を見たってそうなっています。一%ならいいなどという立場を私はとりませんけれども、そうして三原長官だってかつて、一%でずっと...全文を見る
○矢田部理君 これは核魚雷等の貯蔵は可能な施設になっているという受けとめ方ですか。
○矢田部理君 質問を端的にしているんだから端的に答えてください。いろいろな水中兵器を貯蔵できるが核魚雷の貯蔵も可能だということになっているか、イエスかノーかで答えてください。
○矢田部理君 まじめに答えなさいよ。  核魚雷を貯蔵可能な施設になっているか、イエスかノーかで答えてください。
○矢田部理君 特に核兵器、核魚雷を貯蔵するためにつくったものではないということはわかりました。何回も言っているんだ。しかし特にではなくて一般的に核魚雷も収容できる施設になっているかと聞いております。わからないならわからない、イエスならイエス、ノーならノーと答えてください。三通りし...全文を見る
○矢田部理君 核魚雷を貯蔵できるものであるかどうかは承知していないと、こういうことですか。
○矢田部理君 じゃ、ないということじゃなくて、わからないということですな。  それからF16の配備が始まっておりますが、これはもちろん核搭載能力がありますね。
○矢田部理君 その核搭載のための機器や核爆弾を落とすための装置がF16についたまま来ているということは御承知でしょうか。
○矢田部理君 あなた個人が知らないということですか、それとも外務省としても知らぬということですか。
○矢田部理君 ちょっとはっきりしないな。
○矢田部理君 それは困るんですよね。一般的に核搭載能力があるということと、それから核搭載のための機器や核爆弾を落とすための装置をつけて日本に来ているかどうかというもう一つ突っ込んだ質問に対しては、わからないということですか。
○矢田部理君 私は中間的な質問をしているんですよ。核搭載能力がある、核を搭載している、二通りありますね。前者は認められた、後者は否定された、搭載能力があるだけではなくて、搭載できる装置その他をつけて日本に既に来ている、そのことを認められますかと、こう聞いている。
○矢田部理君 これは時間がないからあれですが、先般私は三沢の基地の調査に行ってきた。F16がまだ練習のためだということで二機でしたか、三機既に配備されておる。事実F16の中もずっと見てきたわけでありますが、核搭載の設備が全部ついているんです。赤い印がついて、色で、核発射ボタンまで...全文を見る
○矢田部理君 核問題はあなたとやり合っても、もう少し外務大臣とかしかるべき責任者とやらなければならぬと思うんでありますが、かつて沖縄国会のときです、佐藤総理の答弁で何回か確認をされているわけでありますが、沖縄が核抜き本土並み返還ということになっている。核抜きということの意味内容は...全文を見る
○矢田部理君 もう一点だけ。  どうもちょっと最後の方がもやっとしていますね。現在、SDI関係ではないであろうと思っていると、こう言ったんですか。逆な言い方をすれば、SDIに関連しているとか応用される可能性が高いとかという場合には、協力についてはお断りするというふうに聞いてよろ...全文を見る
○矢田部理君 どうもあなたのやつは、端的に答えてくださいよね。  SDIについては、中曽根総理大臣も、今長官がおっしゃったように、理解するという以上は踏み込んでいない。その後の態度を決めていないという状況のもとで、この技術供与がSDIに関連しているものだ、それの一部をなすものだ...全文を見る
○矢田部理君 これで終わりますがね、整理して答えてくださいよ。  SDIについての態度はまだ日本は決めていない、理解をするという以上に意思表示をしていない。そういう状況のもとで、仮にも防衛庁に求められている誘導装置の技術がSDIに使われるということが明らかになれば、SDIに協力...全文を見る
○矢田部理君 そんなことはわかっている。前段はわかっているからあと後段、その態度を決めないうちに、SDI関連の技術の提供だということがはっきりした場合に、これは態度を決めないんだから各論も決められない、まだ本来の態度が決まってないんだからできませんと言うのが当たり前の話じゃありま...全文を見る
○矢田部理君 まあ、いいでしょう。
06月24日第102回国会 参議院 環境特別委員会 第10号
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○委員長(矢田部理君) 一言ごあいさつを申し上げます。  ただいま委員各位の御推挙によりまして委員長の大任を仰せつかりました矢田部理でございます。  甚だ微力でございますが、皆様方の御協力を得ましてこの重責を全うしてまいりたいと存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍...全文を見る
○委員長(矢田部理君) 理事の辞任についてお諮りいたします。  原文兵衛君から、文書をもって、都合により理事を辞任したい旨の申し出がございました。これを許可することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(矢田部理君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  次に、理事の補欠選任についてお諮りいたします。  委員の異動及び原文兵衛君が理事を辞任されたことに伴い、現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。  理事の選任につきましては...全文を見る
○委員長(矢田部理君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に吉川博君及び菅野久光君を指名いたします。(拍手)  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時十四分散会
10月14日第103回国会 参議院 環境特別委員会 第1号
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○委員長(矢田部理君) 一言ごあいさつを申し上げます。  前国会に引き続きまして委員長に選任されました。委員各位の御協力をいただきましてその任務を遂行してまいりたく存じます。よろしくお願いいたします。(拍手)     —————————————
○委員長(矢田部理君) それでは、引き続きまして理事の選任を行います。  本委員会の理事の数は四名でございます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(矢田部理君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に山東昭子君、吉川博君、菅野久光君、飯田忠雄君を指名いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午前十時二十六分散会
11月01日第103回国会 参議院 予算委員会 第1号
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○矢田部理君 総理にお尋ねをしたいと思いますが、総理は先般の国連総会で演説をされ、次のように述べておられます。米ソ両国の指導者の責任の重さを指摘した上で、両国の核兵器を思い切って大幅に減らし、核廃絶の進路を明示せよと。その点、多とするわけでありますし、一部のマスコミでは、近来にな...全文を見る
○矢田部理君 きょうは総理の国連演説に沿って幾つかの課題を問題として提起していきたいと思いますが、その核軍縮につきまして総理は、グローバルにとらえてほしい、アジアも考えてほしいということを言われておられますが、それはどういう意味でしょうか。
○矢田部理君 ところで、最近、三沢に配備されつつある米空軍のF16というのはどういう性能、諸元を持った飛行機でしょうか。
○矢田部理君 核搭載能力はあるでしょうか。
○矢田部理君 核搭載能力があるということになりますと、核戦力の一つというふうに位置づけてよろしゅうございますね。
○矢田部理君 核戦力は核弾頭と運搬手段から成っておりますが、運搬手段としての位置づけがあることは認められますね。
○矢田部理君 三沢に配備されたF16は、具体的に核関係の装備などはどうなっているでしょうか。
○矢田部理君 まず、核弾頭はともかくとして、核関係の装置が設備されているかどうか、その点はいかがですか。
○矢田部理君 、パイロットは、核関係、核処理の訓練を受けているでしょうか。
○矢田部理君 外務省として、あるいは政府として、核関係について一切調べないというのは怠慢ではありませんか。
○矢田部理君 私ども社会党は、先般、三沢にこの飛行機の調査に参りました。操縦席にも乗ったわけでありますが、パイロット席の右手に核発射スイッチがつけられています、ニュークリア・コンセント。それからその同じ場所にアーム・リリースという核発射、核投下装置が同じようにつけられておりますが...全文を見る
○矢田部理君 私はニュークリア・コンセントと二つ指摘しておるわけです。
○矢田部理君 核のコンセントがついておる。
○矢田部理君 私が前にも指摘した問題を、一方だけ、ない方だけ調べて、あるいは二重に使える方だけ調べまして、他は調べていない、承知していないというのは、これは怠慢もひど過ぎるじゃありませんか。
○矢田部理君 事実の確認を求めている。
○矢田部理君 二つの指摘をしたのに一つだけ調べてきて、他は調べる必要がないというのはおかしいじゃありませんか。
○矢田部理君 だめだよそんな答弁。全然答弁になっていませんよ。
○矢田部理君 もう当然調べるべきことでありますから厳しく要求しておきます。そんなに逃げ回ったり時間をかける問題じゃありませんので、端的に言ってください。  防衛庁長官、三沢の基地を視察されたそうですが、この点は見てこられたでしょうか。
○矢田部理君 コックピットまで入っておりながら肝心なところを見ないんじゃ、何も視察したことにならないじゃありませんか。これはもう私が確認したんですから間違いありませんから、調査だけは求めておきます。  同時に、ここのパイロットは核問題の処理訓練を受けてきているわけです。現に横田...全文を見る
○矢田部理君 そのことも調査を求めますが、いかがですか。
○矢田部理君 もう繰り返して申し上げるまでもありませんが、核問題がこれだけ大変な問題になっており、核搭載能力が指摘をされている中で、かかわる問題を全然調べる立場にない、聞く立場にないというのはおかしいじゃありませんか。
○矢田部理君 この問題で余り長くつつきたくないのですが、現に基地の副司令が語っているのですね、新聞社に。その事実ぐらい確かめられないんでは困るじゃありませんか。  そこで私が申し上げたいのは、核兵器問題というのを単に核弾頭だけに限定して考えるべきではない。運搬手段を含めて、トー...全文を見る
○矢田部理君 私は非核三原則を伺っているんじゃない、核軍縮の対象は何かと、こう言っている。
○矢田部理君 核軍縮というのはいろいろ対象はありますが、中心になっておりますのは弾頭数をどう滅らすかということと、運搬手段をどう削減するか、二つの課題があるということは認められるでしょう。
○矢田部理君 そこで私はこの問題を提起しているわけですね。核弾頭があるかどうかじゃなくて、運搬手段として核戦力の重要な構成要素だと、そこをやっぱり認めなきゃならぬでしょう。総理、いかがでしょうか。
○矢田部理君 そこで、ゴルバチョフ書記長が核軍縮の提案を行いました。運搬手段、ランチャーを半分に減らそうという提案を行ったわけでありまして、その対象の中には、これはゴルバチョフ書記長自身ではありませんが、スポークスマンのザミャーチンが三沢のF16もその対象だと言うのはそのことを指...全文を見る
○矢田部理君 立場の評価は別として、ゴルバチョフ書記長関連の軍縮提案というのは運搬手段の半減を求めているんですね、五〇%にしようと。そのまさに運搬手段にこれは当たるというふうにするのは一つの立場ではないか。日本にとってその是非はまたいろいろあるかもしれません。
○矢田部理君 核弾頭のあるなしの議論はまた別途やりたいとは思いますが、有力な運搬手段としてF16は三沢に配備された。それはソビエト領土との関係、距離からいえば戦略核と同じ役割を持つ、運搬手段としては。そういう中身を持った提案であるということは、まず提案そのものはそう受けとめなきゃ...全文を見る
○矢田部理君 私どもは、三沢の脅威をソビエト・プラウダが論評し、日本がSS20やSU24戦闘爆撃機の点を問題にしたりするということだけでは軍縮は進まない。アジアからできるだけそういう核の運搬手段を含めた集中を防ぐためにもっと真剣な努力をすべきだし、シェワルナゼ外相も来年一月には見...全文を見る
○矢田部理君 軍縮もみずから汗を流さないことには、演説だけではだめだということを指摘したかったのであります。  次に、話題を変えます。円高・ドル安について五カ国蔵相会議が開かれて共同介入を約し、その結果、一時的には功を奏したかに見えますが、長期にわたって、大蔵大臣、定着させるこ...全文を見る
○矢田部理君 総理、中曽根・レーガン会談で、この態勢を実質的に裏打ちしていくために財政や内需問題が出たようでありますが、この状況はいかがだったんでしょうか。
○矢田部理君 日銀総裁においでをいただいておりますから伺いたいと思いますが、この協調介入の結果、二百四十円前後のものが二百十円台に上がりました。そこで幾らぐらいを日銀としては期待されておるのか。まあ二百円から二百十円ぐらいだという説もあるし、アメリカはもっと二百円以下というような...全文を見る
○矢田部理君 二百円から二百十円前後で五カ国蔵相会議では暗黙の了解があった、あるいはある種の密約があったというような指摘も一部にあるんですが、その点、大蔵大臣いかがですか。
○矢田部理君 どうも両者でニュアンスが違いますが、この介入の度合いはアメリカ、日本が中心で、五カ国とはいっても他はおつき合い程度じゃないかと思いますが、これはどんなふうになっておりますか。
○矢田部理君 通産、経企などに伺っていきたいと思いますが、この円高は確かに摩擦解消策の一つの方法ではありますけれども、これが過ぎますと輸出が抑制されて、とりわけ輸出関連の中小企業などには深刻な影響が出る、既に出始めているという話もあるわけでありますが、その点、対策、状況については...全文を見る
○矢田部理君 これは日銀等々にも伺いたいと思いますが、円高が定着してきた場合に今後経常収支などに具体的にはどんな影響が出てくるのか、五百億ドルにも上る黒字が一体どうなるのか、その辺の予測はどう考えておりますか、経済全体の影響を含めて伺っていきたいと思います。  一つは、成長が相...全文を見る
○矢田部理君 政府は。
○矢田部理君 円高・ドル安を追求する余り、国内経済等々に及ぼす影響について見失いがちでありますが、その点は十分に留意して、先ほどから指摘しておるような対策について万全を期していただきたいと思うわけでありますが、この円高・ドル安態勢を実質的に裏打ちしている日本の内需とアメリカの財政...全文を見る
○矢田部理君 お話ではありますが、アメリカ側は日本に随分ずけずけと物を言ってきているんじゃないでしょうか、市場開放だとか内需拡大だとかということで。日本は一応財政赤字を指摘はするが、どうもアメリカに対すると遠慮がちになって物を言わない。アメリカも、それは指摘はされたが、それを受け...全文を見る
○矢田部理君 財政赤字の原因でありますが、高金利、ドル高は財政赤字だと。しかしその財政赤字の原因をもう少し詰める必要がある。私が調べたところではやっぱり軍拡経済だ。巨額の軍事費を計上して大変な支出をしている。その軍事経済あるいは巨額な軍事支出にあると見るんですが、いかがですか。
○矢田部理君 レーガンも中曽根総理の政治と同じように、あるいはそれ以上に福祉と教育費をずっと圧縮している、マイナスにずらしている。ところが軍事費だけは史上空前の大型の軍事予算を組んでいるわけですね。戦争もないのにこんな予算を組んだためしがないわけで、それが全部アメリカ財政の赤字に...全文を見る
○矢田部理君 軍縮は平和の課題としてだけでなくて、経済も非常に重荷になってきているということを銘じて対処していただきたいと思います。  GNP一%防衛費問題に移りますが、総理は、衆議院の最終段階で、「六十一年度予算編成においても、一%枠を守ります。」ということを衆議院の予算委員...全文を見る
○矢田部理君 それは大分違いますね。最初自民党が野党各党に示されたのは十二月予算編成のときにはと、こういう十二月が冠してあったが、それでは当初予算だけではないか、十二月を取るべしということになって取った結果、この「六十一年度予算編成においても」というのは、当初予算だけではなくて補...全文を見る
○矢田部理君 話し合いの経過と内容が全く違いますので、今の答弁では納得できません。
○矢田部理君 総理、先ほどの答弁に変更がないかどうか、もう一度答弁をいただきたいと思います。
○矢田部理君 先ほどと変わったのですか、変わってないのでしょうか。
○矢田部理君 六十一年度当初予算だけではなくて、補正も含め六十一年度中は一%を突破しない、させないと、約束を守るという意味に受けとめているのですが、それと違うのですか、そうですか。
11月02日第103回国会 参議院 予算委員会 第2号
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○矢田部理君 我が党の四十周年記念パーティーに昨夜は出席をいただきましてありがとうございました。改めてお礼を申し上げておきたいと思います。  総理から今お話しがありました。私どもとしましては、六十一年度中一%を守ればそれでよいという趣旨ではございません。引き続き一%以内におさめ...全文を見る
○矢田部理君 大蔵大臣ですから、できるだけ財政は支出しない方がいいという立場で物を言われるのと、もう一つ大蔵大臣には立場がございまして、これは安倍外務大臣にも伺いたいと思うのでありますが、今後ニューリーダーとして次期政権をねらうに当たっては、自分の時代は少なくとも一%を守っていく...全文を見る
○矢田部理君 閣僚としての立場ではなくて、いずれ次期をねらう政治家の立場で一言つけ加えることはないんでしょうか。
○矢田部理君 もう一点、山口労働大臣に伺っておきますが、これは新自由クラブの幹部としての見解でありますが、たしか私の記憶に間違いかなければ、一%厳守を連合の条件にしていたのではないかと思いますが、この点はどんなふうになってしまったんでしょうか。
○矢田部理君 一%枠問題が議論をされておるわけでありますが、一%突破の最大の問題点は、何といっても中期防衛力整備計画の中で膨大な装備、航空機や艦船等々を調達することにあると思うわけでありますが、その前提として防衛構想あるいは防衛力整備の基本構想などが当然あってしかるべきだと思いま...全文を見る
○矢田部理君 そんなことは大綱に書いてあるんで、いまさら説明をいただかなくてもいいわけでありますが、この膨大な買い物計画を立てるに当たっては生活設計があるわけでしょう。生活設計や自分の家の将来展望を持たずして、あるいはそれを出さずして、電気製品が欲しいとか、車が買いたいとか、こう...全文を見る
○矢田部理君 私の質問の趣旨を理解していないと思うんですが、大綱があり、その大綱の水準を達成するために量的水準といいますか、質的な問題も含めて達成するために今度のあれをつくったと言われるわけですが、これは言うならば買い物計画なんですね。その前提として、私から指摘しますが、統合中期...全文を見る
○矢田部理君 総理、この統合中期防衛見積もり、統中と一般に言われておりますが、これは総理のところには正式に報告はされているんでしょうか。
○矢田部理君 大蔵大臣、いかがですか。
○矢田部理君 そこがやっぱり問題なんですね。もともと統合長期防衛見積もり、統長と言っています。それから今の統中があり、そしてそれに基づいて、言うならば買い物計画、防衛力整備のための中期計画が今度できたということになっているわけでありますが、これらはいずれも防衛庁の内部計画、長官レ...全文を見る
○矢田部理君 能力見積もりというのは中業の一つの分野でありまして、中業の中に事業見積もりと能力見積もりがあって、事業見積もりだけを今度は取り出して政府決定にした。能力見積もりの前提として統合中期防衛見積もり、統中というのがあるでしょう。それが買い物計画に資するためにつくるとなって...全文を見る
○矢田部理君 私は出してほしいと言っているんですよ。
○矢田部理君 これは衆議院でもある程度議論をされておるわけでありますが、例えば先ほど申し上げましたように、一家で言えば生活設計みたいなものですね。その生活設計を明らかにしないで、いろんな買い物だけ、こんな物が欲しいということだけ政府計画で出してくる。前提を欠いているわけですね。そ...全文を見る
○矢田部理君 能力見積もりというのは、その前提として防衛構想とか、その構想に基づいて防衛にいかなる重点を置いて整備していくかという基本が先ほど言った統中なんです。これが皆さんの前に明らかにされていない。もちろん我々には極秘、機密だと言って知らせない。これでは政府自身もコントロール...全文を見る
○矢田部理君 一応というか、事実上の問題としては、防衛構想とか整備の重点などはある程度話題にはなるかもしれません。議論にはなるかもしれませんが、少なくとも制度上は長官どまりということになっているわけですね、この重要な課題、見積もりが。そして、それを前提としてしまって今度は買い物計...全文を見る
○矢田部理君 閣議の内容や国防会議の内容、これだって全部わかっているわけじゃありませんから、そこはひとつ置いておくとしましても、制度の問題として全体が防衛庁内部でいろいろ議論されてきた、あるいは長官レベルでとまってきたことをごく一部だけ、とりわけ買い物計画だけを引き出して閣議決定...全文を見る
○矢田部理君 私は、制度というのは整合性がなきゃならぬ。基本的な問題が任意の報告事項になったり、単なる防衛庁長官が、そのときどきの思いつきかどうかは知りませんが、事実上報告したりということであってはならないのであって、この辺の整合性はきちっとしてもらわなきゃ困る。まずそれは第一義...全文を見る
○矢田部理君 私は防衛庁であれ余り秘密を持っちゃならぬと思うのでありますが、一切出さない、基本的な考え方も秘密にしてしまう、ちょっとした資料でも今出さないというふうに防衛庁はなっているわけでありまして、この点は単に手の内とかなんとかじゃなくて、情勢認識とか、それから防衛の基本構想...全文を見る
○矢田部理君 もうちょっと具体的に言ってください。できるだけ出すというのはどの程度、どういうことを考えておられるのか。
○矢田部理君 あんなものは見出しを書いて出しただけの話であって何の役にも立たない。ほとんど資料としての意味をなさない。それでは私もちょっと納得しかねますので再度求めておきます。
○矢田部理君 ちょっと納得しかねます。
○矢田部理君 防衛庁はどうも手の内とかなんとか言って実際はその膨大な秘密資料を抱え込んでしまっている、我々にも知らさないのが実態であります。そこで防衛庁関係の秘密というのはどのぐらいあるか説明をいただきたい。
○矢田部理君 点数にすると何点ぐらいになりますか。
○矢田部理君 また長官から伺いましょうか。百五十万近い秘密を抱えておるんですよ、点数にすれば。件数にして十八万ぐらいでしょうか。これでいいんでしょうか。
○矢田部理君 百五十万点という物すごい膨大な秘密に囲われている防衛庁。そして我々が資料要求してもほとんど応じない。そして今度は手の内だとか大事だとか言って持ってもこない。これでは論議ができないじゃありませんか。国家機密法が問題にされておりますが、こんな膨大な秘密を守るための法律と...全文を見る
○矢田部理君 今、年間の数量を言われたが、今抱えている外交上の秘密というのは累計ではどのぐらいあるんでしょうか。
○矢田部理君 正確にはともかくとしても、概数でどのぐらいありますか。
○矢田部理君 外務省ですら数も把握していない、まして内容も余りわからない可能性が強いわけでありますけれども、防衛庁が百五十万点も持っている、外務省は年間相当量の外交秘ができる、これを国家秘密法で囲うということになるとこれは大変な秘密国家になるんじゃありませんか。外交秘のごときは、...全文を見る
○矢田部理君 私どもは断固反対なんですね。かつて刑法改正草案でもこの種の外交上、防衛上の秘密探知罪が問題になったんですが、構成要件の特定が難しいということで削除をしました。それが再びよみがえった形で、しかもそれは膨大な秘密を囲う。先ほど外交上の秘密の問題でこれはちょっと原典を失礼...全文を見る
○矢田部理君 あなたが言われるような制海権を目指したものではないということですか。
○矢田部理君 防衛庁長官、いかがでしょうか。
○矢田部理君 ところが、防衛庁長官はシーレーン防衛は制海権の確保を目指したものだという発言をしたことはありませんか。
○矢田部理君 ここに「国防」という雑誌があります。七月号でありますが、ここで阿曽沼さんとあなたが座談会をやっているんですが、アメリカはシーレーン防衛といっても制海権の確立を目指しているのではないか、日本のシーレーン防衛はどちらかというと資源輸送とか海上輸送路の確保とか保護とかとい...全文を見る
○矢田部理君 どうぞ見てください。(資料を示す)
○矢田部理君 たまたま間違って言ったのじゃないんですね。アメリカとの違いを厳密に指摘をされて、言葉が走ったとか不正確にとられたというのではなくて、日本も制海権構想でやっているんだからアメリカとの間には断絶、違いはないと明確に言い切っている。これはもう間違いですよ。
○矢田部理君 訂正はするんですか、しないんですか。
○矢田部理君 余りここをそう繰り返し言いたくないんですがね。質問とあなたの答えを聞けば、単に間違ったとか、言葉が走ったとかということじゃないんです。質問と問題提起がそうなっておって、それに答えているわけですから、だからこれはやっぱり取り消すべきだと思いますが、どうですか。
○矢田部理君 訂正は訂正でいいんでありますが、しかしどうもやっぱり心の底には制海権構想みたいなものを持っているんじゃないか。その上で洋上防空ということになりますと、これは制空権までにらんだ考え方でシーレーン防衛あるいは太平洋防衛ということに乗り出してきているのではないかと思えてな...全文を見る
○矢田部理君 別表にいろんな購入の数値などが出ておりますが、これはどこに入りますか。
○矢田部理君 この部隊はどこに配備をされることを検討中なのでしょうか。
○矢田部理君 OTHレーダーについては、地平線や水平線のはるかかなたが見える、三千キロ先まで及ぶと。これは周辺空域の防衛ということ、大綱の思想、物の考え方からいえば、はるかに先が見えると。大綱を逸脱しているのではありませんか。
○矢田部理君 防衛計画の大綱は、それぞれの部隊なり装備の任務、役割を規定しているわけですね。特に空とか海とかについては周辺空域の警戒監視のために航空警戒管制隊、それから周辺海域の監視哨戒のために固定翼対潜機部隊、まあP3Cなどが予定をされるわけでありますが、それが持てるということ...全文を見る
○矢田部理君 大綱の示した別表にも記入をされていない、部隊配置も決まっていない、しかも周辺海空域の監視哨戒という限定が全体的にあるのに、それをはるかに超えるレーダーを持つ。これはやっぱり私は大綱上許されないということを第一に指摘をしておきたいのと、どうもこのOTHレーダーというの...全文を見る
○矢田部理君 これにつきましても従来から飛行機の役割を、航空機の役割を飛躍的に伸ばすということで戦略的な意味を持つという意味もあって大変否定的にとられてきたわけでありますが、とりわけこの対地支援戦闘機にF16の採用が一つ候補として上がっているわけですね。このF16と空中給油機が結...全文を見る
○矢田部理君 理解するわけにはまいりませんが、もともと大綱の思想は本土防衛ということに発しておって、シーレーン防衛という根拠については極めて薄い、いろいろこじつけはしておりますが。そのシーレーン防衛の上に今度は洋上防空をつける。OTHレーダー、F16、P3C、そして空中給油機、エ...全文を見る
○矢田部理君 中曽根さんが防衛庁長官の時代に四次防原案というのをつくられた。そのころ確かに一千海里防衛論などというのが出て、制海制空を目指すなどという勇ましい発言なども伝えられているわけでありますが、当時の佐藤総理にたしなめられているんですね。専守防衛という観点から見ても、財政負...全文を見る
○矢田部理君 量的拡大をすることに私どもも賛成でありますが、どうもやっぱり第二次目標を五カ年で倍増というものの実績値から見ると、かなり達成率は低い。今度の点も努力の跡は見受けられますが、言うならば国際比率から見ると、これももう一つのGNP一%論があるわけですね。はるかに低いわけで...全文を見る
○矢田部理君 これから政府開発援助の援助の観点の問題があるわけでありますが、どうも最近外務省は戦略援助の方向に傾いているんではないかと。中米問題やフィリピン問題などもその一つでありますが、この点はどう考えておられますか。    〔理事桧垣徳太郎君退席、委員長着席〕
○矢田部理君 前に取り上げましたが、フィリピンの援助問題について問題にしたいと思いますが、フィリピンの現状についてどう認識されていますか。
○矢田部理君 アメリカはもうかなり危機的な、情勢について極めて深刻に認識をしておりますね。  きょうの昼のニュースによりますと、アメリカ上院は、マルコス体制は崩壊の危険に立ち至っていると、経済危機は極めて深化する、基地周辺も極めて不安定な状況だと、こう認識しておりますが、このア...全文を見る
○矢田部理君 私ども先般調査に出向いてきたのですが、アメリカは既にこのマルコス体制に対して軍事、経済的なてこ入れを一方でしながら、他方では距離を置いてマルコス以後を探っているという情勢認識だと思うんですね。その点で、とりわけアメリカは軍事援助、日本は経済援助ということで日本に対す...全文を見る
○矢田部理君 私どもが出向いて行って、野党の各指導者や知識人、各界各層の人々と会ったのですが、今の日本の経済援助、経済協力は全部マルコス体制の中に吸い上げられてしまって民衆に届かない、マルコス政権へのてこ入れ以外の何物でもないということで、ぜひやめてほしいというのが異口同音に言わ...全文を見る
○矢田部理君 アメリカを含めて各国がマルコス体制とは一定の距離を置いてきている。そして、この援助のあり方等についても少しく差し控える方向、あわせて民間レベルといいますか、NGOなどの団体を活用する方向ということをやっぱり追求をしておるのでありまして、少なくとも援助のあり方、ありよ...全文を見る
○矢田部理君 武器輸出問題について伺いますが、武器輸出については総理が国連でも大変演説をされております。アメリカだけを例外にしておきながら演説もいかがかと思いますが、従来、三木内閣以来とってきた方針には今の政府も変更はございませんね。
○矢田部理君 国際紛争当事国などを含む三つについて武器輸出をしないだけではなくて、その他の地域についても慎む、行わないという方針もそのとおりですね。
○矢田部理君 それ以外の地域も慎む。
○矢田部理君 そこで、武器の輸出については輸出貿易管理令で通産大臣がチェックすることになっております。その対象に軍用車両及びその部分品が入っていることは間違いございませんね。
○矢田部理君 ところで、フィリピンの軍に対して納入されている軍用車両ないしその部品を日本から輸出して現地で組み立てているような事実はありませんか。
○矢田部理君 そのような事実があれば、武器輸出を慎むという先ほどの政府の方針に反することになることはそのとおりですね。
○矢田部理君 そこで、ここにある写真をごらんいただきたいのでございます。(写真を手渡す)よろしゅうございますか、同じ写真がミスター・アンド・ミズという雑誌にも大きく載っているのでありますが、この写真はフィリピン軍が戦闘用に使用しているジープであります。しばしばゲリラ戦や集会、デモ...全文を見る
○矢田部理君 現地にデルタモーターズ・カンパニーというマルコス系の会社がありまして、ここがトヨタと販売契約、技術契約を結んで、エンジンその他重要な部品を日本のトヨタから入れて、そして組み立ては向こうでやっている。技術はトヨタが提供している。これが軍に納入をされている。民間には市販...全文を見る
○矢田部理君 いつまでに。
○矢田部理君 時間がなくなりましたので簡単にしたいと思います。  厚生大臣に伺いたいと思います。南アフリカから日本は、血漿といいますか、これを依然として輸入しているわけでありますが、これは前の国会で厚生大臣はやめさせると言われたようでありますが、これはいかがですか。
○矢田部理君 飢えたアフリカ黒人の血を日本が買い取って、それを栄養剤にして日本人が太っているという、まことに、何といいますか、厳しい話がずうっと続いているわけですね。通関統計をとってみますと、やめさせるといった以後ずうっと今日まで入っております。これはどういうことなんでしょうか。
○矢田部理君 これは黒人が、大変な血を二カ月に一遍、五百ccずつ献血をする。それを製品化して日本に売る。日本は何に使っているかというと、栄養剤に使っているというんです。その事実は御存じですか。
○矢田部理君 今、アフリカ援助の大キャンペーンが国民的にも起こっている中で、人道上も許せないんじゃありませんか。
○矢田部理君 まさにそういう緩い態度は、南アに対する厳しい態度を欠くことになりはしませんか。だから、南アの領事のような発言が、外務大臣、飛び出すんじゃありませんか。ひどい発言ですよ、あれは。あれどう考えますか、外務大臣。
○矢田部理君 国鉄の監理委員会というのは、どういう役割、権限を持っている委員会でしょうか、運輸大臣。
○矢田部理君 再建案を出して総理に意見を述べる、それだけの権限の団体ですね。
○矢田部理君 したがって、みずから再建案を決定したり実行する団体ではございませんね。
○矢田部理君 ところが、その再建監理委員会が最近「国鉄改革Q&A」という小冊子を発行いたしまして、「分割・民営化の実施は昭和六十二年四月一日です。」と大変大きな字で書いて、全国に配っている。これはどういうことでしょうか。
○矢田部理君 決定機関でも実施機関でもない。しかも、政府が決める前の段階ですよ。これから法案をつくって、国会でも審議しなきゃならぬ。その前の段階であたかも決まったかのごとき文章で、大量に全国的にこういうパンフをつくって配付するのは、これは国会無視も甚しいと思いますよ。断じて許すわ...全文を見る
○矢田部理君 ちょっと見てください。これ決定したと同じ表現でしょう。そんな、解説でも何でもありません。
○矢田部理君 そんなことは書いてないでしょう。答申になど書いてないでしょう。
○矢田部理君 そんなことないですよ。実施は四月一日ですと、どこで決まったんですか。ちょっとこれは、だめですよ。
○矢田部理君 答申はそうですが、政府がまだ決めたわけでもない。まして国会は論議したわけでもない。それを決まったかのごとく書くのは越権です。
○矢田部理君 ちょっと今の答弁では納得できません。
○矢田部理君 例えば住田委員という方がいますが、熊本の一日行革審に出向いていって、九州は特別配慮した、時価百六十七億円と見積もられる用地を無償で提供する、もうかる会社だ、優良企業だと、これまた決まったような話をしているんですね。こんご言動が次から次と出てきたんでは監理委員会は少し...全文を見る
○矢田部理君 国会に出すべき資料を出さずして、方々へ行ってこの数字などを挙げて言い歩くのはやり過ぎですよ。  国鉄総裁が見えられておりますが、亀井委員長の関連会社である住友電工の国鉄内における資材調達のシェアが急速に伸びているというんですが、中身を御説明ください。
○矢田部理君 シェアが伸びている点。
○矢田部理君 五十六年には一一%だったのが、五十九年、三年後には一九%、二〇%になったというんですが、いかがですか。
○矢田部理君 そのほか国鉄の土地にかかわる関連企業等の話題もいろいろ出ておるわけでありまして、公正であるべき監理委員長、監理委員などが極めて感情的に物を言ったり、国会にも言わないうちに事が運んだり、それから公正さを疑われるような動きがあったりすることは全くよろしくないと思いますが...全文を見る
○矢田部理君 国鉄問題というのはこれから最大のポイントであって、私どもは分割・民営化に反対して一本でやるべきだというふうに強く申し上げているわけであります。特にこの監理委員会というのは、国鉄の巨額に上る長期債務をいかがするかということなどについてはもう少し突っ込んだ見解があってし...全文を見る
11月20日第103回国会 参議院 環境特別委員会 第2号
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○委員長(矢田部理君) ただいまから環境特別委員会を開会いたします。  まず、去る九月、当委員会が行いました委員派遣につきまして、派遣委員の報告を聴取いたします。菅野久光君。
○委員長(矢田部理君) 以上をもちまして派遣委員の報告は終了いたしました。  なお、菅野君の報告中御要望のありました鳥取、島根の両県及び自然保護団体からの要望事項等を本日の会議録の末尾に掲載することに御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(矢田部理君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     ―――――――――――――
○委員長(矢田部理君) 次に、公害及び環境保全対策樹立に関する調査を議題といたします。  質疑のある方は順次御発言を願います。
○矢田部理君 これは私の地元の問題でもあり、また国民の健康と生活に日常的にかかわる問題でもありますので、私の方から質問させてもらいます。  実は、つい先日の新聞で、筑波研究学園都市の水道水の中にジベンゾフランという物質が混入されている、あるいは含まれているという極めてショッキン...全文を見る
○矢田部理君 殺虫剤あるいは殺菌剤として昔使われていたということになりますと、それなりの毒性があると思われるわけでありますが、同時に、発がん性や催奇性という疑いがあるというような指摘もあるのですが、その点はいかがでしょう。
○矢田部理君 体内に蓄積をするという蓄積性というのでしょうか、残留性という表現をしている人もあるようでありますが、そういう性質はあるのでしょうか。
○矢田部理君 筑波の水道水に発見された物質は、ジベンゾフランと、もう一つ一塩化ジベンゾフラン、二つの物質が発見をされたというのでありますが、一塩化ジベンゾフランというのはどういう性質なり毒性なりを持っているのでしょうか。
○矢田部理君 こういう物質が筑波研究学園都市の水道水の中に含まれていた原因については、どんなことが考えられるでしょうか。
○矢田部理君 これは一つの指摘として、水は霞ケ浦の水を取って筑波の水道用水にする。霞ケ浦の原水にはその種物質は発見されず蛇口から取った水に発見をされたということから、水道管そのものに原因があるのではないかということを指摘する向きもあるんですが、この点はいかがでしょうか。
○矢田部理君 水道管、これは鋼管のようでありますが、その鋼管にさびどめ用として塗られているエポキシ樹脂というんですか、塗料が原因なのではないかというような見方もあるようですが、その可能性はあるというふうに考えられますか。
○矢田部理君 どうもあなた、少し逃げ回っているんじゃないの。  これはアメリカの雑誌に発表したんですね。
○矢田部理君 あなたもたしか研究者、雑誌に論文を書いた責任者の一人になっていませんか。
○矢田部理君 なっておりますね。今私が申し上げたことをこの論文そのもので指摘をしているんじゃありませんか。忘れられましたか。
○矢田部理君 いいんだほかのことは。  私が伺っておりますのは、その部分について記述が現にこの論文にありますので、お忘れではないかと、こう伺っておるのです。
○矢田部理君 この論文を私なりに訳したところによりますと、いろんなコメントがあるわけでありますが、入り口のところでは発見されず、蛇口から出てきた水で発見をされたので、筑波の上水道の中のpH類というのですか、の発生源が排水システムの中のコールタール塗装のパイプであることを示唆してい...全文を見る
○矢田部理君 余り行ったり来たりしたくないんですがね。私がお聞きをしたのは、その塗料、タールなどが犯人の可能性があるのではないかという質問をしたわけですから、その可能性は、可能性としてはあるというふうに承ってよろしいんですね。
○矢田部理君 そこで、今度は厚生省に伺っていきたいと思うんでありますが、この水道管は例えば塩ビでつくられておったりそれから鋳鉄管などでつくられておったり、いろいろな種類があるようでありますが、このタール性エポキシ塗料というようなものが塗られている、塗料として使われている水道管とい...全文を見る
○矢田部理君 そこで、この塗料そのものの性質等について、厚生省は分析なり検討なりをされたことはあるんでしょうか。
○矢田部理君 このタール性樹脂についての化学的な分析結果なり検討をしたものはあるんですか。
○矢田部理君 単なる組成ではなくて、樹脂そのものの持つ性質、特性、それから水道の水ですと塩素を使うわけですからね、塩素とそれが結合した場合の効果といいますか、どんな影響が出てくるかなどについて、厚生省自身検討した結果あるいは化学的に分析した結果はございますか。
○矢田部理君 先ほどのジベンゾフランにも発がん性の性質があるというようなことが言われているわけでありますが、そのもとになったであろう、あるいはその可能性の一つとして考えられるタール自身ですね、この塗料自体の中にも発がん性物質が含まれているのじゃないか。発がん性の要素があるのではな...全文を見る
○矢田部理君 あるということですか。
○矢田部理君 アメリカなどではかなりこの研究が進んでおりまして、タール性樹脂と、それから塩素、水道の中に、何といいますか、水を飲めるようにするために入れるんですね、この塩素が結合したための検討なり研究なりが相当進んでおるという話も耳にするのでありますが、その実験の結果とか研究の状...全文を見る
○矢田部理君 アメリカでは、その結果として、この種タール性樹脂を使った水道管の取りかえをも検討に入っているというような話も、これは私確認はいたしておりませんが、あるんですが、その点もつかんでおりませんか。
○矢田部理君 そこで私は、これは環境庁長官などにもぜひ御検討をいただきたいのでありますが、もともとは確かに水の分析といいますか、水質の分析をやっておられた副産物としてこういう結果が出られたので、いろんな説明の仕方はあると思うのでありますが、いずれにしてもかなりの毒性があるのではな...全文を見る
○矢田部理君 私が提起をしたいのは、一つは、どうして水道水にこんな物質が含まれているんだろうかという原因究明の問題がございます。原因の究明ですね。そして、やはり一種の犯人捜しをしてほしいというのが第一点ですね。  それから二番目には、そういう物質の性質について、これは私もアメリ...全文を見る
○矢田部理君 既に東京都知事もこの問題の重要性にかんがみて早速研究を指示するというふうに言われておりますし、今の長官のお話のとおり、やはり毎日飲む水に大変な物質が含まれていた。今すぐは健康には大丈夫だというふうに私も思います。思いますというか、そういう説明は一応受けとめますが、や...全文を見る
○矢田部理君 それからもう一つ、これは現場のお考えとして、現場では、この間私が伺ったときには、もともと水質の分析をやっているので、この原因が何であるかとか毒性がいかがかということは、みずからの研究対象では必ずしもないというお話だったのですが、しかし、こういう問題が発見をされた以上...全文を見る
○矢田部理君 現にこの論文も、最後の締めくくりのところで、汚染源を特定するためには今後より一層の研究が必要とされるということでもありますので、長官としても、いろいろ研究の分野とか対象がおありだろうと思いますが、やっぱり少なくとも問題提起、副産物であれ研究の結果として出てきた重要な...全文を見る
○矢田部理君 最後になりますが、厚生省に先ほど私が聞いたところでも、どうも塗料に使っておりますタールの分析研究がいま一つ不十分なのではないか。そういうものが十分に検討されないまま水道管に使われているとするとこれはまた、今すぐどうかということもありますが、長期的に見て大変なことにも...全文を見る
○矢田部理君 最後になりますが、薄いから大丈夫だとか、濃度が低いから心配ないとかということではなくて、新しく出てきた化学物質そのものが、いろんなまた塩素の数がふえて毒性がより強くなるというふうな問題点も指摘されておるし、それから長期的に見て残存性というか蓄積性があるというようなこ...全文を見る
○委員長(矢田部理君) 質問をしかと聞いて下さい。
○委員長(矢田部理君) 近藤君、時間が来ておりますので、簡単にお願いします。
○委員長(矢田部理君) 本調査に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時二十七分散会      ―――――・―――――
12月11日第103回国会 参議院 環境特別委員会 第3号
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○委員長(矢田部理君) ただいまから環境特別委員会を開会いたします。  公害及び環境保全対策樹立に関する調査を議題といたします。  質疑のある方は順次御発言を願います。
○委員長(矢田部理君) 午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩いたします。    午前十一時四十一分休憩      —————・—————    午後一時二分開会
○委員長(矢田部理君) ただいまから環境特別委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き、公害及び環境保全対策樹立に関する調査を議題とし、質疑を行います。  質疑のある方は順次御発言を願います。
○委員長(矢田部理君) 本調査に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時五十四分散会
12月24日第104回国会 参議院 環境特別委員会 第1号
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○委員長(矢田部理君) 一言ごあいさつを申し上げます。  前国会に引き続きまして委員長に選任されました。委員各位の御協力をいただきましてその任務を遂行してまいりたく存じます。よろしくお願いいたします。(拍手)     —————————————
○委員長(矢田部理君) それでは、引き続きまして理事の選任を行います。  本委員会の理事の数は四名でございます。  理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(矢田部理君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に山東昭子君、吉川博君、菅野久光君、飯田忠雄君を指名いたします。     —————————————
○委員長(矢田部理君) 次に、委員派遣承認要求に関する件についてお諮りいたします。  公害及び環境保全対策樹立に関する調査のため、自然休会中に委員派遣を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(矢田部理君) 御異議ないと認めます。  つきましては、派遣委員、派遣地、派遣期間等の決定は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(矢田部理君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午前十時十三分散会