矢田部理

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矢田部理の1987年の発言一覧

開催日 会議名 発言
05月08日第108回国会 参議院 予算委員会 第7号
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○矢田部理君 時間がおくれましたので、質問の順序を変えたいと思います。  防衛費GNP一%枠突破問題について入ります。  政府は、今年度の予算で、三木内閣以来あるいはそれ以前から長きにわたって続いてきましたGNP一%枠を突破して軍事予算、防衛予算を組みました。その理由をまず説...全文を見る
○矢田部理君 二つの理由を挙げられたのでありますが、第一の経済成長が鈍化をしているということにつきましては、もともと経済成長を前提とした一%論ということでは即なかったと私は理解をしております。事実、大綱ができましたときには、防衛力の整備に当たっては経済財政事情等を勘案し、他の諸施...全文を見る
○矢田部理君 ちょっと違うんですね。大綱ができたのは、オイルショック後、日本の経済成長がとまって新しい状況に立ち至ってから大綱ができたのでありまして、そういう時期でありますだけに財政経済事情をよく勘案して軍事費は仕切りなさいというふうに言っているのでありまして、今の認識はちょっと...全文を見る
○矢田部理君 大臣どうですか。
○矢田部理君 大綱にも防衛白書五十二年版にもそのことは繰り返し書いてあるわけでありまして、少しくやっぱり認識が違うということを指摘しておきたいと思います。  同時に、もう一つの理由として、後方がおくれた、後方の整備が進んでいないということもまた一%突破の理由にされているようであ...全文を見る
○矢田部理君 この大綱というのは、いつまでに仕上げるべしとか水準に到達すべしということはもともと書いてないのでありますから、したがって正面を重視しなきゃならぬという考え方にも少しく議論があるわけでありますが、お配りをした資料一を見ていただきたいと思うんです。  大綱ができました...全文を見る
○矢田部理君 大綱は、やっぱり後方を重視しなさい、防衛白書もそう言っている。それから少なくともバランスをとってやりなさい。バランスをとってこなかったのはあなた方じゃありませんか。
○矢田部理君 なぜ後方を軽視し正面を重視してきたかは後ほどまた問題点を指摘してまいりますが、もう一つ、一%突破論の経過に即して申しますと、どうも初めに一%突破ありきという印象を否定することができないのであります。  そこで、宮澤大蔵大臣に伺いますが、もともと大蔵省側の考え方では...全文を見る
○矢田部理君 その四%台の伸びで仕切れるという判断が大蔵省側にあったにもかかわらず、どうしてそれを超えることになっちゃったんでしょうか。
○矢田部理君 今大蔵大臣の答弁に幾つかのうそがあるんですね。  十二月二十九日の夜に記者会見をしておられまして、そのときの大蔵大臣の談話では、円高がある、油が安くなっている、だから後方を入れても一%以内でおさまるはずだとかなり声高に言っていたはずなんですが、いかがですか。
○矢田部理君 今の大蔵大臣の発言ですが、やっぱり防衛庁との予算の駆け引きでそう言ったんだというのでは、一%枠に対する物の言い方としては少しく不見識に過ぎませんか。
○矢田部理君 駆け引きや折衝でそういう重大な問題が動かされたのでは国民はたまったものではないのであります。  もう一点だけ指摘をいたしますと、いろんな防衛関係の経費を積み上げていって結果として突破するのならばやむを得ない、そうではなくて初めから一%突破ありきでは困るということを...全文を見る
○矢田部理君 栗原長官に伺いますが、栗原さんの方ではもう一%の頭が先にありますから、そんな積み上げなんか困る、まず一%突破するのかしないのかをはっきりせい、それがはっきりしないうちは積み上げなどはできないというふうに言われたとも伝えられているんですが、いかがでしょうか。
○矢田部理君 もともと正面を重視し過ぎてきたから出てきたおくれでありますから、正面をちょっぴり切りさえすればその程度のことは賄い切れるのでありますし、またいろんなやり方は方法論としてはあるわけでありますが、結局後藤田さんが引き取って、官房長官と党四役に任せる、そして五・二%で仕切...全文を見る
○矢田部理君 一%枠をどうしても超えさせなきゃならぬような事情もなかったし、それからどうしても後方を重視するということであるならば、あるいはほろの隊舎を直すということであるならば幾らでもその方法はあったはずであります。そういうやりくりなり対応をせずに、何としてもこの際一%を突破し...全文を見る
○矢田部理君 正面を先行させ、優先させてきた結果のツケを一%突破で賄おうというやり方には私は何としても納得ができませんが、以下さらに問題点を幾つか指摘をしていきたいと思います。  一%を突破した後、中期防衛力整備計画を歯どめとするということになったわけでありますが、これも少しく...全文を見る
○矢田部理君 同質のようにも聞こえるわけでありますが、そういうことで一%問題は年々の予算で仕切るのであるから心配されるな、こう言ってきたのでありますが、今回は中期防の所要経費を優先させて一%枠を突破する数値としてしまった。これは従前の政府の説明と統一性を欠く、前言を翻したものとい...全文を見る
○矢田部理君 従前の答弁では、十八兆四千億というのは買い物計画だ、五年にわたる所要経費だ、それが仮に一%を突破しておったとしても予算に直接影響を及ぼすものではないから、単年度ごとに一%問題は仕切るのであるから関係がないと言ってきた。その関係がない十八兆四千億を一%に置きかえるとい...全文を見る
○矢田部理君 どうも各方面で矛盾が出てくるわけであります。  次の問題点を出しますと、大綱は、四次防までの言うなれば年次防総額明示方式というのを否定して、それまでは五カ年ないしは三カ年計画で防衛力増強をやってきた。ところが非常に倍々で防衛費が伸びてきた。それに対して国民のいろん...全文を見る
○矢田部理君 防衛庁長官、五十二年度の防衛白書に、従来の四次防までとってきた方式を反省し、なぜ大綱をつくって五カ年方式ではなく単年度方式にしたかという理由が書いてありますから、読んでごらんなさい。
○矢田部理君 私が言っておりますのは、五十二年度の防衛白書八十一ページ、「基盤的防衛力の整備は「五か牢固定方式」をとらずに、年々必要な決定を行ういわば「単年度方式」を主体として行うこととなった。」、その理由はとして三点挙げておりますから、読んでください。
○矢田部理君 ということで大綱は単年度方式をとったんでしょう。その大綱の自己批判を越えて四次防以前の方式に逆戻りしているじゃありませんか。大綱の方針と違うじゃありませんか。長官。
○矢田部理君 そんなことを聞いているんじゃないんですよ。  大綱はもともと今まで、四次防までは五カ年方式でやってきた、これを今度は単年度方式にする、それは先ほど読み上げられた三つの理由からだというふうにして大綱ができ単年度方式をとったのに、今度の中期防衛力整備計画はまた五カ年計...全文を見る
○矢田部理君 全然説明になっていませんよ。
○矢田部理君 私が言っているんじゃないんですよ。あなた方が書いているこれに反するんじゃないか、こう言っているんです。
○矢田部理君 そんなことは聞かなくたってわかっているんですよ。私はそこを言っているんじゃない。今の状況を説明せよと言っているんじゃなくて、大綱が基盤的防衛力の整備を掲げたその段階ではもう量的には概成をした。したがって、何カ年目標というようなことを立ててやる必要はないということが第...全文を見る
○矢田部理君 全然違うんですね。三つ理由があるんですから、一つ一つ反論して、こういう理由で変わったんだと言ってください。
○矢田部理君 いや、答えてないでしょう。
○矢田部理君 三つについてそれぞれ具体的に答えてくださいよ。
○矢田部理君 今の説明に率直に言って納得できないわけですからこの問題は少しく留保をさせてもらいますが、四次防までやってきたやり方が必ずしも適切でないという判断で単年度方式に変えた。今度は単年度方式が適切でないと。したがって、また四次防レベルの方式に戻すと。そんなふうに防衛政策なり...全文を見る
○矢田部理君 公務員のペースアップは含んでおりますか。
○矢田部理君 ですから、ベースアップは当然想定をされるわけですから、膨らむ要素を多分に持った内容になってはいませんか。
○矢田部理君 新たな支払いとして思いやり予算といいますか、地位協定の特別協定をつくって、その分として百六十五億ぐらいの予算が計上されようとしているわけでありますが、これは十八兆四千億のどこに位置づけられますか。
○矢田部理君 やりくり論だけではいかない金額のような感じもいたします。  いずれにいたしましても、中期防の十八兆四千億はそれ自体かなり膨らむ要因を持っておりまして、率直に言って歯どめにならぬということが一つでありますし、同時に、単年度の予算に対しての歯どめ措置というのはあるんで...全文を見る
○矢田部理君 それから巨額の後年度負担、この中期防は六十一年から六十五年までですから、六十六年以降に、頭金だけ払って後に回すお金が相当の額、巨額のものに上りはしないかと思うんですが、これは幾らになりますか。
○矢田部理君 その点で、いわば十八兆四千億というのは後年度負担が入っていないという意味でしり抜けになっているという点でも大変なお金が後に持ち越されるわけでありますが、同時に、中期防の期間である六十五年度までは仮にこれが一応のめどだといたしまして、それ以降の考えは何ら示されていない...全文を見る
○矢田部理君 私は今幾つかの点を指摘しましたが、結局のところ、中期防の言う十八兆何がしが歯どめだと言っておりますが、全く歯どめの役割を果たしていないというのが現実の中身なんですね。単年度の予算のけじめにもならないし、それから巨額の後年度負担、前の負担も一部抱え込んではおりますが、...全文を見る
○矢田部理君 こんなずぶずぶの制度を置いて一%にかわる歯どめだと言うこと自身がとんでもない話なんでありますが、その十八兆四千億自体にも大変な問題が含まれているんです。  そこで、その中期防と十八兆四千億の前提となる中期能力見積もりというのが防衛庁にあろうかと思うのでありますが、...全文を見る
○矢田部理君 もともとこの中期防衛力整備計画は、五九中業というものの作業がずっと進んできておる。五九中業というのは御承知のように買い物計画。今度防衛計画に格上げをされた買い物計画。その前提となる中期能力見積もりというものがあって、それが前提、基本になるわけです。それについて閣議で...全文を見る
○矢田部理君 じゃ、国防会議ではいかがであったでしょうか。——いやいや、大臣の方々が、とりわけこの国防会議のメンバーである大臣の方々がこの問題にどんな認識をし、どんな議論をしてこの防衛計画をまとめ、決めたのかということを伺いたいのですから、役人ではなくて直接お答えいただきたい。
○矢田部理君 じゃ後藤田官房長官に聞きましょう。
○矢田部理君 じゃ総理に伺いましょうか。
○矢田部理君 中期防衛力整備計画の一番基本になるのは能力見積もりなんですね。これをずっと防衛庁は内部的に今までやってこられた。それはいわば一つ対をなすものでありまして、その能力見積もりを外して買い物計画だけを上げて防衛力整備計画にしたということだと私は受けとめているんです。肝心の...全文を見る
○矢田部理君 それはどういう資料を出しておりますか。
○矢田部理君 率直に言って、大変心もとないんですよね。私は、シビリアンコントロールの最前線におられる方、その方々に肝心の、買い物計画というのは結果なんでありまして、そのもとになる今の脅威の見積もりとか、それに対する能力とか、そういうものが必要であるのかないのか、それからこれはいか...全文を見る
○矢田部理君 率直に言って大変心もとないのでありまして、それから私どもも中期能力見積もりについては再三にわたって提出を求めているのでありまして、これは後でまた防衛庁の秘密文書との関係で申し上げますが、そういう全体像を明らかにし、それを少なくとも国防会議なり閣議で論議をして防衛計画...全文を見る
○矢田部理君 資料二で「中期防衛力整備計画の所要経費内訳」というのをお配りしておりますが、ごらんをいただきたいと思うのでありますが、この積算根拠をまず御説明いただきましょうか。
○矢田部理君 大蔵大臣、こういうものは見ておるでしょうか。今のそういう資料は見ておられますか。——いやいや、そうじゃなくて、以前に見ておられますかと聞いているんです。
○矢田部理君 官房長官、十八兆四千億の内訳というのはどの程度御存じでしょうか。新しい歯どめだと言っている十八兆四千億というのは。
○矢田部理君 前提となる能力見積もりについてもいま一つ心もとない。それをもとにしたこの整備計画の所要経費、新歯どめだというからにはもう少し各大臣がしかとしてもらわなきゃ困るわけでありますが、この内訳を言ってください。
○矢田部理君 もう少し詳細な内訳を説明してください。
○矢田部理君 途中ですが、主なものだけで結構です。
○矢田部理君 何度かの資料要求をしてようやくここまでは出てきたんですが、この内容を見ますと、新規分、正面の新規分が二兆九千九百億なんですが、今局長が述べられましたのを全部足しましても一兆七千九百五十億円なんです、依然として一兆一千九百五十億。その後、火砲などで千七百億ばかりは明ら...全文を見る
○矢田部理君 十八兆四千億というふうに明示をしたわけですから、金額をね。どういう種類のものをどういう格好で積み上げてそうなったのかの中身をやっぱり明らかにしてしかるべきだと思いますが。
○矢田部理君 数字が結論的に出ているわけですから。その出した数字はつかみですか、あるいは適当に決めたんですか。
○矢田部理君 それは年度予算で決められるものもあるでしょう、最終的にはですよ。また決められなきゃならぬものですが、しかし、十八兆四千億というお金を出した以上は、それの計算の基礎、積み上げの中身があるはずだから、それを出しなさい、全部。
○矢田部理君 これは何も正面だけに限りませんで、後方も非常に簡単な記載しかございません。さらには後年度負担の内訳等についても定かでない部分が相当あるし、後方の後年度負担のごときは複雑で出せないと言ってきているのであります。こんなものが歯どめだと、しかも一%を超えた歯どめだと言われ...全文を見る
05月12日第108回国会 参議院 予算委員会 第10号
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○矢田部理君 ただいまお配りをいたしました「中期防衛力整備計画の所要経費内訳」、これは、私が防衛庁から提出をいただいた資料並びに直接聞いた事実をもとにして作成をしたものでありますが、この程度の内容ですら明らかにするのに相当の骨が折れる。国会が一たんストップしてからしか出ないという...全文を見る
○矢田部理君 わずか三行か四行追加するのに三日も四日もかかる。とりわけ、十八兆四千億というのはもう六十年のときに既に内容として、あるいは数字的には明らかにしたものでありますが、内容が明らかにならなかったのであります。しかしこの資料によってもまだまだ幾つかの問題点があるわけでありま...全文を見る
○矢田部理君 今の説明でも明らかなように、言うならば計算の基礎が極めて不明であります。大ざっぱであり、どちらかというとつかみ的につくった金額と言っても言い過ぎではないような中身になっています。  正面について今度新たに弾薬七千百億という非常に大きな数字が計上されています。後年度...全文を見る
○矢田部理君 問題になっておりますエイジス艦ですが、防衛庁長官、この中期防衛力計画の所要経費の中でどこに織り込まれているかわかりますか。——防衛庁長官がわかるかと聞いているのです。その認識を。いや、あなたに聞いているのじゃない。あなたには聞かなくてもわかっている、説明を聞いている...全文を見る
○矢田部理君 大蔵大臣、いかがでしょうか。
○矢田部理君 それでは防衛局長。
○矢田部理君 その検討結果によってはエイジス艦に充当する、転用するのはどこの項目に幾らずつ入っておりますか。
○矢田部理君 そのほかにターター艦、見込みで三千四百億円、二隻分、それから後方の研究開発費の中にその関係費として一千二百億含まれていると言われますが、そのとおりでしょうか。
○矢田部理君 きのう千二百億入っていると言われたじゃないですか、後方の「その他」に。
○矢田部理君 いや、私が聞いただけじゃないんです。後方の「その他」の研究開発費の中に千二百億含まれていると言いませんでしたか。
○矢田部理君 いずれにしても、ターター艦二隻分の中に込められている、それからエイジス艦三百億と。そうしますと、少なくとも二千億以上のお金がこの防衛計画の中に盛り込まれている、後年度も含めて、そういうふうに伺ってよろしいですね。
○矢田部理君 合わせて幾らになりますか。
○矢田部理君 ちょっと見ただけではわからないわけですが、そういうことで、エイジス艦の検討が中期防でなされるわけですが、いろんなところに三千億を超えるお金が盛り込まれていて、いつでも転用可能という状況になっているんです。こういう計画なんです。私は大変問題だと思いますね。  それか...全文を見る
○矢田部理君 OTHレーダーについても、まだアメリカですら実戦配備をしていない、研究開発中のもの、しかも値段としては五百億という値段でありますが、そのうち三百五十億を検討中と言いながら実はこの予算の中に潜り込ませている、所要経費の中に計上をしている。これもやり過ぎじゃないでしょう...全文を見る
○矢田部理君 それからP3CとかF15でも、大体期間内の経費と同額あるいはそれ以上のものが 言うならば後年度負担に回されている、さらにはFSXについてもその後方の一部に入れられているということで、個々の問題を取り上げれば切りがないのでありますが、その種のものが果たして本当に必要...全文を見る
○矢田部理君 私から指摘をすれば、その能力見積もり、その前提となる脅威の見積もりとか、こちらの能力の積算とかが少しく、例えば脅威についてどうも過大な見積もりがあり過ぎるということをひとつ感ずるわけであります。  さきに提出をしました「極東ソ連軍の海軍力」という資料がございますが...全文を見る
○矢田部理君 主要水上艦艇や潜水艦についても記載をしておりますが、このとおりでよろしいですね。
○矢田部理君 八五年。
○矢田部理君 そこで潜水艦でありますが、シーレーン防衛を盛んに皆さん言われるわけでありますが、それにかかわると思われる潜水艦は弾道ミサイルの潜水艦ではなく通常目的型の潜水艦だと思いますが、いかがでしょうか。
○矢田部理君 SSBNとかと言われる弾道ミサイル潜水艦は、これはアメリカ本土向けのものであって、直接的にシーレーンにかかわるというふうには考えられないのですが、そのとおりでいいでしょうか。
○矢田部理君 そこで、防衛白書ではそういう分け方をなぜかしないのでありますが、他の「ソ連の軍事力」、アメリカの国防総省が出しているわけであります、それからミリタリー・バランス、ジェーン海軍年鑑などを見てみますと、シーレーン関係の通常目的の潜水艦というのは、この表でも明らかなように...全文を見る
○矢田部理君 防衛白書でいろんな隻数の指摘などをするに当たっては、この種の資料はかなり重要な資料として参考にするのではありませんか。それでもわかりませんか。
○矢田部理君 ですから、資料には当たっているわけでありますから、その資料によれば、通常目的の潜水艦はいずれも減少傾向をたどっているのではありませんか。もう一回ちょっと。
○矢田部理君 それから二番目の問題でありますが、防衛白書が年々挙げているソビエトの艦艇の数でありますが、総隻数がいずれの他の資料よりも、この三つ挙げた米英の資料よりも数が上回っている、各年次とも上回っている、これが特徴なのでありますが、その事実は認めますか。
○矢田部理君 基準にも常識的なものがあるのでありまして、アメリカやイギリスで計算した基準と違って、もう廃船寸前のものや、はしけまで入れれば数がふえるかどうか知りませんが、日本のやつは少しく数を出し過ぎるということがかねてから指摘されておるわけでありまして、こういうことで、水上艦艇...全文を見る
○矢田部理君 さらに、中期防と所要経費の総体的な問題を申し上げておきたいと思うのでありま すが、中期防が出した十八兆四千億とそれ以前の五カ年間の防衛費との比較はどのぐらいになりますか。どのくらいの伸び率になりますか、五年、五年で対比をしますと。
○矢田部理君 私が申し上げますが、十八兆四千億に対して過去五年は十三兆八千億、その伸び率は何と三三%を超えるわけであります。後年度負担の比較をしてみますと、中期防の中に入り込んでくる前の負担分とそれから中期防から六十六年以降にはみ出す金額の比較をしてみますと、伸び率は何と四四・九...全文を見る
○矢田部理君 答えにはなっていません。例えば正面と後方の比率は、過去五年間と今度の中期防ではどんなふうになりますか。
○矢田部理君 その五年間ではなくて、中期防の期間の五年とその前の五年との比較はできますか。
○矢田部理君 時間の関係で私から申し上げますが、私の計算によりますと、中期防以前の五十六年から六十年までの正面対後方の対比はずっと下がってきているわけでありますが、一対一・五四であります。そうすると、中期防になりますともっと下がりまして一対一・二七になります。  長官、大変大綱...全文を見る
○矢田部理君 それはことしだけ一%突破の口実として伸ばしたけれども、総枠がさっきの費用の関係で決まっているわけであります。それなら後は、今度はもっと減らさなきゃならなくなるでしょう。
○矢田部理君 正面対後方の比率の関係はどうですか。私の言ったのは間違いでしょうか。
○矢田部理君 改めて指摘するまでもありませんが、五十二年度防衛白書は、「正面に比して後方関係の整備の遅れが目立ち、全体としての能力は意外に低い水準にある。」、これをこのまま私はいただくわけではありませんが、大綱大綱と言いますが、結局は後方を犠牲にして、うんと縮めて、正面を全面的に...全文を見る
○矢田部理君 問題は、なぜかくも正面が重視をされてきたかということが、私は率直に言うと今度の一%突破の最大の理由だと思うのでありますが、結論的に申し上げますと、やっぱり大綱の水準達成だと言いながら実は大綱の上に、大綱を超えてガイドラインの体制がつくられつつあるというふうに言わざる...全文を見る
○矢田部理君 生まれの問題については後で野田議員がやることになっておるので、それも大変出生の問題があるわけでありますが、私はそうではなくて、伺ったのは、日本の防衛政策上ガイドラインはどのように位置づけて機能しているかという実質論を聞いているんです。
○矢田部理君 これは、ガイドラインが大綱にかわって、あるいは大綱を超えて日本の防衛政策のやっぱり極めて大きな意味を占めてきている、これはアメリカの要請もむしろここを通して行われている。その結果が、言うならば日米共同作戦の研究、シーレーン防衛へと発展をしていくというのが事の成り行き...全文を見る
○矢田部理君 矢崎防衛庁の事務次官が、「国防」ということしの一月号の雑誌にこう言っているんです。日米関係で非常に重要だったのは六〇年安保である、その次に重要だったのはこのガイドラインを決めたことだ、これは安保条約に魂を入れたものだと、こう言っているんですね。そんな指針とか軽いもの...全文を見る
○矢田部理君 竹田五郎という元統幕議長が、大綱の思想の中には周辺海域の防衛までは入っておったが、一千海里というような広大な太平洋のシーレーン防衛というような思想は入っていないと統幕議長が言っているんですよ。そしてその思想が入ってきたのはまさにガイドラインである。そこからシーレーン...全文を見る
○矢田部理君 そういう形式的な説明では納得できませんし、その意味で私どもはいろいろ一%問題を論じてきました。いろんな意味から見て一%突破というのは断じて私どもとしては認めるわけにはまいりませんし、中期防そのものが歯どめになるなどというのは大変なうそでありまして、むしろやっぱり防衛...全文を見る
○矢田部理君 この十年間で件数にして一・五倍、それから点数にして七十四万点から百四十六万点。どうして管理するんですか。
○矢田部理君 庁秘がこの十年間で二倍などなど 物すごくふえているわけですが、このふえた理由、それぞれについて述べてください。
○矢田部理君 秘密だけを我々に見せないんじゃないんですね。そのほかに取扱注意文書というのがあります。これが膨大にあるんですが、その数と基準を示してください。
○矢田部理君 数を言ってください。
○矢田部理君 このようにして防衛庁は膨大な百数十万件の秘密、そのほかにその外堀として膨大な取扱注意文書。これで我々にも出さないんですよ。一、二の例を申し上げますならば、つい数年前までは出しておった例えば教範類ですね、最近になったらこれは出さなくなった。今までは売っておったんです、...全文を見る
○矢田部理君 はい。  こんなばかなことがあるか。総理及び防衛庁長官の認識と、これから少なくともこの秘密を本格的にやっぱり整理し直す、出すべきものはもう少し出して論議に供するという約束だけはしてもらわなきゃ困ると思うのでありますが、いかがでしょうか。
○矢田部理君 もう一点だけで終わりますが、五十八年に筑波で関東の都道府県の人たちを集めて自衛隊の募集のための集まりを持った。何の変哲もない資料を配った。その資料を埼玉県の情報公開条例に基づいて請求したら、請求した前日に引き揚げていった、引き揚げ命令が来た。それすらも見せない。こん...全文を見る
05月14日第108回国会 参議院 予算委員会公聴会 第1号
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○矢田部理君 私は福山先生に最初お話を伺いたいと思いますが、先ほど、世界の大きな流れとして軍拡か軍縮かということで軍縮の流れが動いていることをお話しいただきましたが、米ソの核軍縮の現状についてはいろいろな報道もなされておりますが、今後の見通し、展開などについて第一にお話しをいただ...全文を見る
○矢田部理君 時間がありませんので、福山先生の方はその程度にいたしまして、ありがとうございました。  原先生に伺いたいと思うのでありますが、先ほどからもお話がございましたように、急速かつ異常なまでの円高で、日本の経済、特に輸出関連の中小企業などは深刻な痛みを今感じているわけであ...全文を見る
○矢田部理君 先ほど貿易摩擦等々に関連をして、日本の内需拡大策、経済政策の転換等について御指摘がありましたが、もう一方の側であるアメリカの構造的とも言える財政赤字がずっと続いておるわけであります。これはいろんな指摘があるわけでありますが、一つには先ほどの平和問題とも関係するんです...全文を見る
○矢田部理君 時間がありませんので最後の質問になりますが、アメリカの財政赤字に対する努力、日本の内需拡大のもう一つ努力ということが実質論になるわけでありますが、それらの動きいかんにもよろうかと思いますが、やっぱり、かなり効き目が出てくるのには時間がかかろうかと思うのです。いつごろ...全文を見る
05月19日第108回国会 参議院 予算委員会 第15号
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○矢田部理君 私は、外交、防衛問題に関して締めくくりをします。  きょうはどちらかというと防衛問題の集中審議のような観を呈しますが、まず外交問題でありますが、軍縮についてであります。  総理にまず伺いたいと思うのでありますが、レイキャビクの米ソ首脳会談の後、その前からも核実験...全文を見る
○矢田部理君 総理からLRINFのグローバルゼロという議論が出され、かつまたLRだけでなしにSRについても、さらには短距離の戦術核をも削減、廃止の方向に進めるべきだという考え方が示されたわけでありますが、私もそうだと思うのであります。  ただ、その点で総理に申し上げたいのは、日...全文を見る
○矢田部理君 米ソの核軍縮交渉ということは私も十分踏まえておりますが、総理自身が、単にINFだけではなしにさらに短距離のものあるいは戦術的なものも含めてグローバルゼロを目指すということになるとするならばという前提に立つわけでありますが、ソビエトにも核がないという証明をしてください...全文を見る
○矢田部理君 レーガン自身が報告書を議会に出しているわけですね。従来の狭義の解釈から、厳格な解釈から拡大解釈の方向を出したことはもう明々白々じゃありませんか。これまた基本的には米ソ間のことではありますが、しかし日本もSDI研究に参加するという方向性を出したわけでありますから無縁で...全文を見る
○矢田部理君 どうも大変あやふやで、答えにくいのだろうと思いますが、もう一つ問題が出てきております。  日本の政府はこれまでSDIについて、研究と開発配備とは別だと分けて考えていた。そして、前者には参加をするが開発配備は別問題だと、こういう態度をとってこられたのは、そのとおりで...全文を見る
○矢田部理君 SDIの問題はこれは本格的にいずれ場を変えてやらなきゃならぬと思うのでありますが、従来はこの研究そのもの、それから屋内実験室内における実験、ここまではまあまあ仕方がないかなと、ソビエト筋も事実上認めるかのような対応をしてきたのでありますが、それが今度は解釈上、宇宙に...全文を見る
○矢田部理君 状況の進み方についての認識を意図的に外して答えるやり方には我慢ができませんが、もう一点外交課題について、ODAについてであります。    〔委員長退席、理事原文兵衛君着席〕 先般総理はアメリカに行かれた。そのとき、開発途上国への二百億ドル、まあ三百億ドルという数...全文を見る
○矢田部理君 なるほどアンタイドローンを拡大することは一歩前進だと思いますが、どうもアメリカ筋からも物が買えるということで貿易摩擦の緩和策としての意味を込め過ぎている。実際、開発途上国の立場に必ずしも立ち切れていないのではないか。国際的に見ますれば、もうアンタイドローンの問題では...全文を見る
○矢田部理君 私から指摘するまでもありませんが、先進諸国、ヨーロッパなどでは贈与、無償援助というのがもう基本なんですね。改めて指摘するまでもありませんが、例えばスウェーデンはそれも一〇〇%です。イギリスにして九八・五%。全部無償援助、贈与になっているわけです。ところが日本の現状は...全文を見る
○矢田部理君 無償援助を拡大していく計画、プランみたいなものがあるんでしょうか。あるのなら具体的に数字で示していただきたい。
○矢田部理君 これはもう終わりたいと思うのでありますが、宮澤大蔵大臣、また総理にも伺いたいと思うのでありますが、ニュージーランド、オーストラリア、スウェーデンなどは一〇〇%無償援助なんですね。DAC諸国はもう八割以上が無償援助になっております。我が国だけまだ五割に満たない。これで...全文を見る
○矢田部理君 少しく寂しい話でありますが、次のテーマに入ります。  防衛改革委員会というのが今防衛庁に次官をキャップとしてつくられているんですが、これはどんな経過でできたんでしょうか。
○矢田部理君 そこまででいい。  どうも防衛庁は、中曽根内閣の行革路線、行革ということを基本にした政治政策があったにもかかわらず、ずっと聖域化されてきた。その行革の中でも自衛隊員をふやす、軍事費を増額するということでずっとやられてきたわけでありますが、六十年の十月にみずから行革...全文を見る
○矢田部理君 簡単に。
○矢田部理君 長々と説明があったわけでありますが、中身は実際はほとんどなかった。そして行革をやるとしてつくった業務監査委員会は、六十一年の五月には、先ほどお話があったように、防衛改革委員会に格上げをしている。行革の方は小さい小委員会に落とし込んでしまっている。何をやったかというと...全文を見る
○矢田部理君 洋上防空体制研究会、実際は中期防で検討課題になっている各種兵器の買い物計画づくり、こういうことをやっているのじゃありませんか。この点はまた後ほど触れます。  それからもう一つは、大綱の枠組みの中でやっていると言いながら、実際は大綱の見直しあるいはどんな拡大解釈がで...全文を見る
○矢田部理君 一応この中期防で大綱の水準は達成するわけでしょう、後年度負担その他は残りますが。そうすると、その後の防衛政策はどこに基本を置いてやるのかということはそろそろ考えなきゃならぬわけでしょう。その基本の土台ができないまま、先ほど後藤田官房長官は、その後も恐らく総枠規制方式...全文を見る
○矢田部理君 将来の手を縛るとか練らないとかじゃなくて、防衛政策というのは一貫性がなきゃならぬ、継続性がなきゃならぬわけでありますから、四年間だけは自分でやるがその後は縛れないということではおかしいのであります。この点でも大変大きな疑問と不安を持つことにならざるを得ないという点を...全文を見る
○矢田部理君 先般、一億以上の弾薬のむだ遣いについて指摘をされたわけでありますが、どうも会計検査院として防衛庁に対する検査は防衛秘の厚い壁に阻まれて、秘密の壁に阻まれて思うようにいかないというようなことをしばしば耳にするのですが、いかがでしょう。
○矢田部理君 会計検査院に対しては防衛上の秘密、庁秘みたいなものはあるんでしょうか。
○矢田部理君 会計検査院に対しては秘密はないということでオープンになっているわけでありますが、そうなってきますと、会計検査院としてもう少し突っ込んだ検査をやっていいのではないでしょうか。後で問題にし、先ほど峯山委員からもお話がありましたが、例えばP3Cという飛行機、NATO諸国の...全文を見る
○矢田部理君 予算の執行も確かにその一つでありますが、そういう予算をつけた支出についての当不当についてもやることが任務づけられておるのでありまして、もう少し立ち入った検査体制が望まれるのでありまして、その点はやっぱり留意していただきたいと思いますが、いかがですか。
○矢田部理君 会計検査院、結構です。  シーレーン防衛について午前中、野田委員からの指摘もございましたが、昨年末日米共同研究がまとまりました。その内容については幾つか新聞報道などもあり、野田委員からの指摘もあるわけでありますが、研究の結果、対潜能力の向上あるいは洋上防空能力、通...全文を見る
○矢田部理君 従来、ガイドラインができた、日米共同作戦の研究が始まる、その一翼としてシーレーン防衛の研究が行われた。その研究の結果としていろんな日本の共同作戦における弱点なり、防衛力における問題点なりが指摘をされ、その結果、洋上防空能力などもこの筋からも問題に供されてきたのではあ...全文を見る
○矢田部理君 それから、これも午前中問題になったのでありますが、アメリカで言うSLOCとシーレーンというのは同義語であるという合意はなされたんでしょうか。
○矢田部理君 ここにアメリカの統合参謀本部で作成をした軍事関連用語辞典というのがありますが、アメリカではラインズ・オブ・コミュニケーション、これは兵たん線というふうに見るわけですね。軍事面だけに限定した用語になっているわけでありまして、その点日本の生活補給路あるいは油ないしは食糧...全文を見る
○矢田部理君 ですから、共同でシーレーン防衛をやろうというんですから、重点の置き方もお互いの国々で違うんだということでは共同の行動はとれないわけですから、日本の言っている立場をアメリカは言葉としても理解をし、共通語として共同防衛に当たるということの議論はきちっと煮詰まっているんで...全文を見る
○矢田部理君 それだけでは説明にならぬでしょう。
○矢田部理君 そうすると、アメリカはこの言葉の意味を変えたわけですか。アメリカのこのSLOCという言葉の説明には、そういう日本の言う油とか食糧の輸送路を守るという意味合いは含まれていないから聞いているんです。
○矢田部理君 さっきの国防報告は、こう書いているわけですね。日本の防衛費を非常に伸ばしたという点が第一に挙げられるが、その他の積極的な措置としては千マイルまでのSLOCの防衛を日本は受け入れたというふうに国防報告は言っているわけです。まさにこれはアメリカの兵たん線の防衛を受け入れ...全文を見る
○矢田部理君 私は、アメリカのSLOC論と日本のシーレーン防衛論とはかなり違うと。アメリカは日本の状況について意思統一ができていない、むしろアメリカのSLOCの防衛に重点を置いているというふうに言わざるを得ないのでありまして、その点今の説明では納得できませんが、そこでシーレーン防...全文を見る
○矢田部理君 今度の中期防の大きな特徴は洋上防空体制を強化するということにあろうと思うし、その洋上防空のシステムを仕上げていくということになろうかと思うのでありますが、そのポイントになりますのが、OTHレーダーであるとかエイジス艦とか、AWACSとか空中給油機ということになろうか...全文を見る
○矢田部理君 私どもは、もともとこの一千海里シーレーン防衛あるいはそのための洋上防空というのが大綱の範囲をはるかに超えておるということを指摘したわけでありますが、特にこのエイジス艦などはもってのほかだというように考えています。  問題は、この中期防の中にターター艦にするかエイジ...全文を見る
○矢田部理君 エイジス艦はどのぐらいになりますか。
○矢田部理君 エイジスシステムだけでなくて、船も含めて考えればどのぐらいになりますか。
○矢田部理君 本来ターター艦程度を考えておった、それは七、八百億程度。それを倍以上のエイジス艦の導入に踏み切ろうとしている。こんな高い買い物をして一体何を守ろうというのですか。
○矢田部理君 アメリカは何のためにエイジス艦を配備していますか。
○矢田部理君 船団全体を守るというほどの力はないでしょう。やっぱりその中心になる空母機動部隊の空母を守るということがポイントじゃありませんか。
○矢田部理君 だれでも笑い話のように出るのでありますが、護衛艦というのは一隻で四、五百億円ですよ。その四、五百億円の護衛艦を守るために一千五百億も二千億もするエイジス艦を買う、一体どういうことになっているんだ、防衛庁というのはと。  長官、答えられますか。
○矢田部理君 守るべき大きな価値があってそのためにお金をいっぱいかけるというのならわかるんですが、守るべき価値が小さいのに、それ以上にこのエイジス艦にとてつもないお金をかける。結局何なのかということになると、先ほどのSLOCと関係があるのでありますが、アメリカの空母機動部隊を守る...全文を見る
○矢田部理君 船団といったって一カ所に固まって走るわけじゃない。むしろそうすれば攻撃されやすくなる。相当な広がりを持っているところで一隻だけで何を守るのかという軍事常識の基本ですよ、これは。  こんな高い買い物をする、最高の買い物をすることが一%突破の本当の意味なんですよ。これ...全文を見る
○矢田部理君 アメリカの議会筋に、対米黒字削減の一環としてこのAWACSその他相当のもの、軍需品を調達すべきだ、買わせるべきだというような動きがあることは御承知でしょうか。
○矢田部理君 そこで問題なんでありますが、対米黒字削減の一環として、貿易摩擦とリンクをさせて装備の調達などをアメリカからすることはしないということは、防衛庁長官、約束できますか。
○矢田部理君 総理に、内容は明らかにできないけれどもアメリカの議員筋からそういう向きの話があったということですが、それについては、その態度はきちっとされたんでしょうね。
○矢田部理君 その内容については概括的にも話せませんか。
○矢田部理君 それ以上深追いをしないことにしますが、中期防でAWACSというのは位置づけがされているでしょうか。また、どんなふうにお考えでしょうか。
○矢田部理君 検討課題にもなっていないし、もちろん所要経費の見積もりにもない、転用も考えていないということですね。
○矢田部理君 にもかかわらず、先ほど問題にした洋上防空体制研究会ではかなり検討が進んでいるという指摘もあるんですが、いかがでしょうか。
○矢田部理君 かつて、E2CにするかE3Aにするかということを検討した際、E3Aではだめだ、適当でないとした経過がありますが、それはどういう経過だったんでしょうか。
○矢田部理君 一九七九年の「防衛アンテナ」でありますが、「早期警戒機の導入」というところで、E3A、AWACSが大変不適当だと。値段も高いし、それから重量も重いので飛行場の施設等にも大幅な改修がかかる。もともと作戦指揮用のものであって早期警戒用のものでもないと。その理由づけは忘れ...全文を見る
○矢田部理君 それからOTHについては、その際また検討課題になる。これまた幾つかのやっぱり弱点、問題点を指摘しているのでありますが、それはどんな点だったのでしょうか。
○矢田部理君 防衛庁として、先ほどの一九七九年二月号の「防衛アンテナ」でOTHレーダーの弱点を何点か指摘しておりますが、それはどういうことなんでしょうか。
○矢田部理君 早期警戒機の導入の際にここでもOTHが検討されている。今言われたように千キロ以内はまず見えない、その先もぼんやりしか見えないから識別が果たしてできるのかどうかわからぬ、広大な土地を必要とするので攻撃をされやすい、などなどを含めて防衛庁は非常に低い評価しかOTHに与え...全文を見る
○矢田部理君 いずれにしても、どうも太平洋のかなたの船団の護衛あるいは海峡封鎖というようなことを盛んに言うのでありますが、ソビエトが日本を攻撃するとすれば日本本土をもろにやるんじゃありませんか。わざわざ遠いところの船まで行って攻撃をされるなどということは、常識的には我々素朴に考え...全文を見る
○矢田部理君 かつてアメリカから対潜能力の強化を言われたとき、先ほども指摘がありましたように大量にP3Cを買い込んだ。NATO諸国の何倍になっていますか。
○矢田部理君 シーレーンにかかわると思われるソビエトの通常型、通常目的の潜水艦は、西側と太平洋側でどのくらいの数になりますか。
○矢田部理君 通常目的の潜水艦。
○矢田部理君 戦略型でない。
○矢田部理君 そう。
○矢田部理君 ソ連の北洋、バルト、それから黒海艦隊の通常目的を果たす潜水艦の数はどのくらいでしょうか。
○矢田部理君 シーレーンにかかわると思われる通常目的の潜水艦、戦略型の潜水艦というのはもっとアメリカの本土攻撃ですからシーレーンには直接関係がない、その潜水艦の数は太平洋で七十から八十八ぐらい、それから西の方、NATOにかかわる部分で百五十隻ぐらいというふうに一般の統計では言われ...全文を見る
○矢田部理君 とんでもない話だよ。三百二十二機のうちアメリカの本土に張りついているのが太平洋岸で百十五、大西洋岸で百五十一なんであります。ヨーロッパのNATO諸国の方に展開しているんじゃありませんよ、全部。いいかげんなことを言っちゃ困るよ。
○矢田部理君 日本だって一千海里の範囲内でやっているわけであります。全然違いますよ、比較が。
○矢田部理君 配備しておりますよ。沖縄にだって十八機持ってきているわけであります。だめだよ全然、うそを言っちゃ。
○矢田部理君 アメリカがNATO関係に配備をしているのは二十機ですよ。あとは本土に全部張りついている。日本のシーレーンあるいは周辺に張りついているP3Cが圧倒的に多い、物すごい濃密な張りつき方をしている。こういうものを大量に買い込むことがこの中期防のポイントなんです。エイジス、O...全文を見る
05月26日第108回国会 参議院 外務委員会 第5号
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○矢田部理君 質問に入る前に、委員長に一言意見を申し上げておきたいと思います。  最終的には理事会で決まったことでありますから結論は従いますが、前回六件、きょう十一案件、これを一括上程して審議をするというのはいかにも異常なのでありまして、率直に申し上げて、案件の名称を覚えること...全文を見る
○矢田部理君 そこで外務省に伺いますが、六月八日からベネチアでサミットが開かれます。今度のサミットのテーマはどんなことになるでしょうか、外務大臣に伺います。
○矢田部理君 少しく抽象的なので、もう少し中身の話に入っていただいて……。
○矢田部理君 日本としては、こんな点を議題にしたいという考え方はございますか。
○矢田部理君 アジアの問題でありますが、朝鮮問題なども日本としては考えておるんでしょうか、地域問題の一つとして。
○矢田部理君 そこできょうは朝鮮問題を第一テーマに取り上げてみたいと思うのでありますが、五月の四日に外務大臣は韓国に行かれて日韓定期外相協議を開かれましたね。このとき三原則というのを出されたそうですが、その内容を御説明いただきたいと思います。
○矢田部理君 その外務大臣のお考えの中には、言われているところのクロス承認とか国連同時加盟とかいう考え方が含まれているのでしょうか。
○矢田部理君 韓国の外務大臣は、その二つの考え方が三原則の中には込められていると思われるので結構です、こう言ったというんですが、どうでしょうか。
○矢田部理君 そこで問題だと思うのでありますが、朝鮮民主主義人民共和国はこのクロス承認と国連同時加盟ということに強く反対をしているわけですね、二つの朝鮮を演出するもの、朝鮮の分断固定化を進めるものと。こういうことで、一方の当事者が強く反対している問題を原則の中に込める、少なくとも...全文を見る
○矢田部理君 情勢が動いていることはわかりますが、だからといって、両当事者の信頼醸成措置とか対話の促進とか言っておるのに、片方の側が主張する原則に基づいてその問題を仕切ろうというやり方は逆にマイナス効果を生むということで、そういう言い方はしない方がよろしいというように私は思ってお...全文を見る
○矢田部理君 だから私も側面的にと言ったのでありますが、日本の立場としては共同開催が望ましいということは外相として考えられますか。
○矢田部理君 先ほど外務大臣も触れられましたが、アメリカが出先の外交官レベルで共和国と接触を持つことはよろしいという方向づけをされ、米朝接近が言われているわけでありますが、その内容、状況等についてはどんなふうに外務省はつかんでおられるでしょうか。
○矢田部理君 中身はいろいろあるかもしれませんが、数回というのは、どんなところでどんな程度の接触か、わかる程度でお話しください。
○矢田部理君 日本政府の立場は、そういうアメリカのレベルまではまだ達していないんでしょうか、
○矢田部理君 そうですか。それはいつごろから行われ、かつどんな接触が今日まであったのでしょうか。主なものだけでも述べてください。
○矢田部理君 倉成外務大臣の先ほどの三番目の原則ですね、南北朝鮮の関係をバランスをとりながら進展させるという意味の内容の一つに、共和国に対する政策を従前よりも一歩進める、より前進をさせるという意味内容は込められているのでしょうか。
○矢田部理君 周囲を見たりバランスをとったりということに余り力点を置き過ぎるとさっぱり進まないので、バランスをとりながら進めるという方にアクセントを置くべきでないかと思うんですが、いかがなものでしょうか。
○矢田部理君 私としては、戦後問題というのは幾つか依然として残っておりますが、戦後問題の最大の課題はやっぱり朝鮮問題だと思うんです。この問題にもっと日本の外交が積極的な展開をすべきだ。安倍さんの時代にそんな姿がちょっぴり見え始めたのでありますが、倉成さんの時代、まだ必ずしも鮮明に...全文を見る
○矢田部理君 ちょっと観点を変えます。  政府はしばしば、西側の一員とか西側の団結ということで、西側という言葉を使うんですが、西側というのはどんな意味合いを込めているのでしょうか。西側のメルクマールは何でしょうか。
○矢田部理君 それを前提にして伺いたいと思うのですが、韓国は西側の一員でしょうか。
○矢田部理君 強いて分ければ西側ということで、少し微妙な表現なのでありますが、韓国の民主主義とか自由とか人権状況について外務省はどんなふうに認識をしているんでしょうか。
○矢田部理君 これは外交課題の私は重要なポイントの一つだと思うんですが、自由とか民主主義という以上、やっぱり人権問題についても、とりわけ日本と韓国との関係ではいろいろなつながりがあるわけですから、より積極的に関心を持ってしかるべきだと思うのであります。  これは二、三例を指摘い...全文を見る
○矢田部理君 統一民主党という野党が最近結成をされました。その綱領に、民族統一が政治的理念や体制を超越した民族の第一の課題であるということを認識してやろうという記載があるわけでありますが、これが国家保安法違反だといって捜査の対象にされる。野党の存在を許さない、統一ということを認め...全文を見る
○矢田部理君 前にも私は高順子さんの拷問の実態を取り上げたことがございます。今日では、韓国の学生の朴鍾哲君が拷問を受けて殺されたということが大変問題にされているわけでありますが、政治犯に対する拷問、あってはならないその種のものが日常化しているとさえ言われているのですが、この現状を...全文を見る
○矢田部理君 韓国の文化公報部広報政策室というところから「報道指針」というのが出されておりまして、新聞社やテレビ会社、マスコミ各社に対して大変厳しい報道統制がなされている状況を御存じでしょうか。
○矢田部理君 韓国の置かれている状況から仕方がないという言い方が私はちょっとひっかかりますが、内容の指摘をしてみましょう。  民主言論運動協議会という団体がその資料を入手し、「マル」という表題の特集号を発行してその実態を暴露しているわけでありますが、それによりますと、報道各社に...全文を見る
○矢田部理君 もう二、三だけ紹介をしておきますれば、例えば新民党の野党議員が質問した拷問事件あるいは抗議の焼身自殺事件、農民のデモ事件などは一切報道をしないこと。国民の九五%が軍部統治ではなく文民統治を希望しているということも質問の趣旨に込められているのでありますが、その内容も報...全文を見る
○矢田部理君 外務省は状況に対する認識不足か、知っていてもあるいは知らぬふりをしているか、いずれかだと思いますが、これだけの報道統制、報道に対する圧迫、干渉の中で韓国のマスコミは確かに頑張っている部分があるわけでありますが、状況はやっぱりそういうことである。  その点で、自由と...全文を見る
○矢田部理君 戦後、日本政府として、世界的に見て、これが間接侵略だというように認定をしたケースはございますか。
○矢田部理君 じゃ、間接侵略が問題にされた例はございますか。
○矢田部理君 質問を先に進める意味で申し上げますが、アメリカでニカラグアのコントラに対する援助が問題になっておりますわ。ニカラグアの反政府ゲリラに対して米政府が金銭や武器援助をしたという疑いで現在調査中のわけでありますが、これは間接侵略には当たりませんか。
○矢田部理君 先ほどあなたが述べられた定義に照らして、いかがでしょうか。
○矢田部理君 それは、我が国は、そういう事例があってもいつも間接侵略という認定とか見方はしない、こういうことでしょうか。  それからもう一つは、少なくとも国連で論議をされるということであれば、我が政府としても態度を迫られると思うんですが、その辺はどうお考えでしょうか、
○矢田部理君 ですから、国連で論議をされているということであるとするならば、我が国としてはどういう態度をとるのですか。
○矢田部理君 そこで、先ほどの定義に照らしてどこが当たらないからそう認定できないということなのでしょうか。
○矢田部理君 ちょっと意味がわかりませんがね。国連で論議しているんでしょう。その論議には日本は参加していないんですか。また、少なくともいずれ態度表明はせざるを得ないんでしょう。それについての考え方の基本ぐらいは示してしかるべきじゃありませんか。
○矢田部理君 まあ用意がないというんならやむを得ませんが、やはり間接侵略という定義が確かにそれは国際法上明確なものにはなっていないが、しかし、おおむね間接侵略というのは先ほどあなたが言ったような内容になっている。そこで、アメリカの政府が直接的に関与をして反政府ゲリラに武器を提供す...全文を見る
○矢田部理君 アメリカがやったことなもので、少しく遠慮し過ぎているんじゃありませんか。  次の質問に移りましょう。  そこで今度は、思いやり予算、その特別措置について伺いたいと思いますが、地位協定二十四条に「この協定の存続期間中日本国に負担をかけないで合衆国が負担することが合...全文を見る
○矢田部理君 簡単に言ってください、内容は知っているんだから。
○矢田部理君 時間がなくて十何本もやらなきゃならぬのだから、知って聞いてるんだから、知らなくて聞いてるんじゃないから、経過はいいんですよ。  私が申し上げているのは、安保条約を結んで地位協定やった。物すごい論議をしたですね、このとき。そして二十四条は厳重な枠はめをしたんです。単...全文を見る
○矢田部理君 大変苦しい答弁だと思うのでありますが、思いやり予算と言われる予算がずっと急上昇してきたわけですね。そして防衛費の一%枠突破の重要な中身にもなってきている。どうしてそんなにアメリカに肩入れをしなきゃならぬのか。もともと駐留軍の経費については基本的な分担の大枠が決まって...全文を見る
○矢田部理君 思いやり予算の経過を見ておりますと、一般会計に比して防衛関係費は突出してきた。なかんずくその中でも突出してきたのがこの思いやり予算なんですね。これを値上げしてきた背景を見ると、必ずアメリカに行っていろいろな防衛費の注文をつけられて、それに一部こたえるかのような対応で...全文を見る
○矢田部理君 雇用問題がこの法案の頭にもたしか書いてありましたよね。それから盛んに強調するのでありますが、かつて給与問題のときはびしっとした文書まで作成しているわけでしょう。それほどあなた方が雇用問題を重視するならば、日米合同委員会で正式な議題とし、協定をすべきだったんじゃありま...全文を見る
○矢田部理君 いや、このときは給与問題が中心でしょう。今度は雇用問題だというんでしょう。労働条件、賃金も大変大切でありますが、雇用問題についてぴしっとした協定をすべきではなかったのか。
○矢田部理君 だから、雇用雇用といっても、対応としては無責任じゃありませんか。NATOだってアメリカの労務者の労務費まで負担していることはないんです。今、米軍関係の駐留に日本が出費している費用は三千億近いんですね。大変な金額に今上りつつあるわけですよ、どうもアメリカの話だと、あな...全文を見る
○矢田部理君 聞いているのは長い説明じゃないんだ。二つの条約を両方署名しているのだが、一方は締約し一方は締約していない国が四つ、五つあるんですよ。この違いはどういう理由からきたんですか。簡単に言ってください、時間がないので。
○矢田部理君 ちょっとよくわかりませんがわ。  それから韓国の扱いがきのう出ましたが、日本の近辺では台湾も原子炉を持っていますね。これはどういうふうな扱いになりますか。
○矢田部理君 それから日本にしばしばアメリカの原子力推進の艦船、原子力艦艇が寄港しますが、この日本の寄港中の事故、これはどうなりますか。
○矢田部理君 原子力潜水艦そのものはなるんだが、「国境を越えて」というもう一つの定義があるでしょう。そうすると、日本の領海内とか港内で起こした事故はどうなるのか。  それから時間がありませんからまとめて聞いてしまいますと、公海ですね。領海じゃなくて公海で起こした事故で、それが日...全文を見る
○矢田部理君 ちょっと一点だけ確認的に伺いたいんですが、どうも今の設例に的確に答えていないように思うんですわ。  きのうも出ましたが、韓国が入っていませんでしょう。それから台湾はこれは問題外と。それから日本にしばしば訪れる原子力艦船は、どうも国境を越えて云々ということじゃなくて...全文を見る
○矢田部理君 時間が来ましたので、他もありますが、この程度で終わります。
08月21日第109回国会 参議院 外交・総合安全保障に関する調査会国際経済・社会小委員会 第1号
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○矢田部理君 各参考人から大変貴重な御意見ありがとうございました。  外務省から最初に伺いますが、他の機会にもお聞きできますので極めて簡単で結構ですが、外務省なり日本政府がODAの予算について倍増計画など立てて年々増額をしてきた、量的拡大をしてきた点は歩といたしますが、同時に問...全文を見る
○矢田部理君 重ねて伺いますが、ODAの全体の予算額は何年間で倍増していこうという計画があるわけですが、贈与比率等については何年間で何%まで引き上げていこう、こういう具体的なプランはないんでしょうか。
○矢田部理君 ただ努力していると言われても少し寂しい感じがするわけですが、きょうはその程度の伺い方にしておきましょう。  それから、今度JICAの方に伺いたいと思うんですが、フィリピンを対象にして先般報告書が出されましたね。これは一つの前進だと思うのですが、中身を見てみますと、...全文を見る
○矢田部理君 フィリピンだけではなくて、これを手始めにインドとかタイとかということを次は予定をされているようですが、室先生率直に、これ読まれたと思うんですが、どんなふうに評価をされますか。
○矢田部理君 外務省からも意見を聞きたいと思うんですが、これは恐らく外務省の要請に基づいてJICAが主体になり、かつそこで何人かの有識者を組織してつくられた報告書だと思うんですが、今室先生から指摘があったように、一JICAだけでなしに、もっと大がかりな各国の流れとしても出てきてお...全文を見る
○矢田部理君 室先生に最後にお願いしたいと思います。  当小委員会としては、各党間の意見を持ち寄っていずれ援助基本法、経済協力基本法みたいなものを当小委員会としてまとめられないかということが一つの考え方の基礎にあるわけですが、つきましては各国の状況、先生いろいろ勉強されていると...全文を見る
08月27日第109回国会 参議院 外務委員会 第3号
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○矢田部理君 まず、この政府調達に関する協定を改正する議定書についてでありますが、調達契約の最低価額を下げられましたですね、その経緯と根拠を簡単に御説明ください。
○矢田部理君 あわせて、今度の改正では、産品の購入だけではなしに借り入れも含めるということで適用範囲を拡大されたと思われるわけでありますが、これらの諸措置によって貿易の拡大ですね、日本の政府調達がどのぐらいふえるのか、どんな影響が出てくるかということについて概括的にお示しをいただ...全文を見る
○矢田部理君 主体となる政府ですが、この政府の中には依然として三公社も入っておるというふうに聞いておるわけですが、国内的には民営化してもう少し自由闊達にやれるようになっているのに、国際的にはまだ民営化していないということによってどんなブレーキが三公社等にかかることに、三公社じゃな...全文を見る
○矢田部理君 全く関係がないということもないでしょう。例えば民間会社ならば随意契約だっていいわけだし、とりたてて入札制度をこの基準に従ってやらなきゃならぬという仕組みにはなっていないわけだから、やっぱり何らかの影響があるんじゃありませんか。
○矢田部理君 もう一つの日加租税条約について一点だけ伺っておきますが、今度の条約の改定によって何かプラス効果が日加間の貿易とか経済関係について出てくるようなことがあるんでしょうか。あるとすればどんなことでしょうか。一点だけ伺っておきたいと思います。
○矢田部理君 条約関係は結構でございます。  そこで次のテーマであります。東マレーシアのサラワク州というところで森林の伐採問題をめぐって現地で大変なトラブルが起こっておりますので、それについて伺いたいと思います。  そこの原住民、先住民族の人たちが三月以来半年近くにわたって座...全文を見る
○矢田部理君 ここにその現場の写真がございますから、ちょっと見ていただければと思います。  サラワクだけに限りませんで、国際的に見ましても熱帯雨林が急速に破壊をされて砂漠化していくという深刻な状況があるわけでありますが、その重要な事例としてサラワク問題をきょうは取り上げてみたい...全文を見る
○矢田部理君 私の調査したところ、あるいはいろいろ聞いたところによりますと、こういう木材の伐採をやる、そのための林道をつくるというようなことになりますと、その山の中に住んでいる先住民族の人たちに環境の面でもそれから暮らしの面でも極めて深刻な影響を与えるにもかかわらず、ほとんどそれ...全文を見る
○矢田部理君 国際協力事業団法によりますと、確かに一定の条件のもとでJICAとして融資措置が講じられることはわかりますが、その根拠条文を見てみますと、二十一条でしょうか、本体となる事業がなければならぬわけですね。この本体となる事業は何でしょうか。その本体となる事業に附属する、ある...全文を見る
○矢田部理君 二十一条の三号に、「次の業務を行う」ということで業務の内容が書いてあるんですが、前段は、「住民の福祉向上のための文化、交通、通信、衛生、生活環境等に係る施設の整備事業」と書いてあり、後段に、「農林業若しくは鉱工業に係る開発の事業」と書いてあるわけです。そして二つをま...全文を見る
○矢田部理君 前段にかかっている。
○矢田部理君 そうしますと、先ほど言われたリンバンの林業開発事業ということではないわけですか。
○矢田部理君 ですから、関連施設の本体になるのは何かと聞いているんです。それはリンバンにおける林業開発事業じゃないんですか。
○矢田部理君 そうしますと先ほどの答えと違うじゃありませんか。
○矢田部理君 少しおかしくありませんか。全体として林業の開発をやっている。その林業開発が本体事業ならわかりますよ。そのための道路ということなら位置づけはわかりますが、林業開発をやるに当たって別の道路がある、その道路が本体事業で、その道路に延長する道路が附帯事業、附属事業だというの...全文を見る
○矢田部理君 そうすると、本体事業は何ですか。もう一回聞きます。
○矢田部理君 それがおかしいと言っているんですよ。林道そのものは目的じゃないんでしょう。リンバンの林業開発事業が本体事業で、みんなあなた方の文書もそう書いてある。林道はむしろその本体事業に附属する施設なんだ、道路なんだ。その附属物を本体に持ってきて、今度の融資はそのまた附属だとい...全文を見る
○矢田部理君 じゃもう一点、同質の観点から。  二十二条がありますね、事業団法の。二十二条によりますと、貸し付けをする場合には次の二項に当てはまらなきゃならない。つまり、輸銀とか海外経済協力基金とかの資金の貸し付けがまず本体事業にあること。そして、附属するこれからの事業について...全文を見る
○矢田部理君 輸銀や基金がどうして貸し付けが困難だったんでしょうか。
○矢田部理君 物すごい超低利の融資なんですよね、JICAの融資というのは。〇・七五%。長期超低利の融資なんです。しかも、ここの道を開発して、本来これは林道です。リンバン社という伊藤忠との合弁会社がその奥にある山の木を切り出すための搬出路じゃありませんか、基本的な性格は。それを今言...全文を見る
○矢田部理君 それは少しく強弁ではございませんか。  あるところまでは私道として木材を伐採する会社が材木を運搬するためにつくった。その先はJICAの超低利のお金でつくらせる、そして実際には林道として使用する。ところがその附属施設のための融資には本体事業に融資がなきゃならない。と...全文を見る
○矢田部理君 ここはそれじゃ森林伐採会社などなどは林道として使っていませんか。大変生活道路を強調しますが、使っていませんか。
○矢田部理君 主たる理由は林道として使っているんじゃありませんか。現地の人なんかほとんど使っていませんよ。もともと狩猟民族とか山を移動して焼き畑などをやっている人たちですから、砂利道なんかは足が痛くて歩けない。交通手段は舟で移動しているわけです。私企業のための林道をつくるのをあた...全文を見る
○矢田部理君 事前調査というのは、何のために、どういうことを対象にしてやるんでしょうか。
○矢田部理君 調査は、事前調査がありますね。それから事後調査も行っているでしょうか。
○矢田部理君 その両調査報告書を当委員会に出していただけませんか。
○矢田部理君 一般的に公表してないのはわかりますが、この種問題がいろいろ派生をしておりますので、問題点をやっぱりはっきりさせる意味で ぜひ当委員会に出してほしいと思うんですが、いかがですか。
○矢田部理君 私企業の調査やりますな、返済能力とか借金の能力とかということについて。その部分を除いても、調査マニュアルによればかなりいろんな面の調査をしなければならぬのですが、そういう部分でも出せませんか。
○矢田部理君 相関連してないでしょう、このマニュアルを見ますと。事業実施主体の経営状況などなどについては企業の秘密とかにかかわりますが、それ以外の相当部分、例えば、最初から読みますと、「事業実施地域における政治、経済及び社会環境の概要」とか、「事業計画内容の妥当性」とか、それから...全文を見る
○矢田部理君 私も中身を全然知らぬで聞いているんじゃないんですよ。余りいいかげんな説明をしないでください。  企業に純粋にかかわる部分はいいというんだ、場合によっては。全部がかわってはいませんよ。大勢はかかわっていない部分の方が多い。だから、企業秘密にかかわるとか、企業とのかか...全文を見る
○矢田部理君 これは大臣にも要請しておきたいんですが、どうも経済協力とかそれにかかわる投融資、これを一切ベールで囲ってしまって明らかにしない。率直に言って今の融資などはそれ自体がそう大きな金額でもない。にもかかわらず、そういうことで明らかにしないことが、経済協力についていろんな利...全文を見る
○矢田部理君 私、余りそういうことであきらめませんので、委員会として後で御相談をいただきたい、理事会で。
○矢田部理君 ということで、そこにお預けをいたしまして、次の質問に入ります。  そこで、事前調査をやるに当たって、きのういただいた、これも初めていただいたのでありますが、調査マニュアルというものをいただきました。これは一枚の紙だけ私のところに届いたのでありますが、どういう表題の...全文を見る
○矢田部理君 ただこの紙一枚だけあるんですか。ほかにもこれにかかわる文書とか、これは一般論ですが、プロジェクトとか、中身によっては違ったマニュアルもあるんでしょうか。
○矢田部理君 そういうものは一冊の冊子か何かになっているんでしょうか。
○矢田部理君 あわせて調査のマニュアルも、ほかのものも全部まとめて出していただきたいのですが、いかがですか。
○矢田部理君 提出できるものに限らず、原則として全部出してください。その点もお願いしておいて、資料の要求ばかりしておると中身が議論になりませんので…。  そこで、きのういただいた調査マニュアルによりますと、「調査実施基準」というのが(3)というところに書いてあるのですが、今度の...全文を見る
○矢田部理君 そこを聞いておるんじゃないんです。(3)というところに、「調査実施基準」という見出しで中身が書いてあるでしょう、以下四つか五つ。「次のいずれかの場合に実施するものとする。」と書いてある。そのいずれに当たると考えて調査をされたのでしょうかと聞いている。
○矢田部理君 この「調査実施基準」の(i)、そして(ii)に該当するということで事前調査をやられたと、こういう趣旨でございますね。
○矢田部理君 そこで伺いますが、(i)では、「国際協力効果に係わる調査の場合であって、事業実施地域関係機関、地域住民等の要請等を確認し、事業実施主体のとるべき措置を検討指導することが、必要であると認められる場合」、少なくとも一つの理由としてこれに当たったので調査を実施したというこ...全文を見る
○矢田部理君 おかしいんじゃありませんか。この事前調査をする理由として、今言ったような理由が挙げられていると同時に、この調査の項目の中にも、地域住民への開放状況と利用度あるいは利用可能性、地域住民の期待度、その道路なら道路建設に対する期待度などを調査しなきゃならぬということで明示...全文を見る
○矢田部理君 わざわざマニュアルまでつくっておきながら、地域住民というところが相当何カ所かにわたってこのマニュアルには出てくるわけです。政府とか行政機関から聞くというなら何も地域住民という表現は要らない。  そして、事実このプナン族にせよあるいはカヤンとかケラビット族にせよ、十...全文を見る
○矢田部理君 日本の国内で問題を置き直してみましても、地域住民から意向を聞く、あるいは住民の期待度を調べるとか要請を確認するとかというときに、県や市町村役場にさえ聞けばいいと、日本のように一応民主化された制度のもとにあってもそうではなくて、やっぱり部落に出向いていったり公聴会を開...全文を見る
○矢田部理君 先ほど、あなた方の方で、事前調査だけでなくて中間調査もして報告書をまとめられておりますね。その資料の一部などを読ませてもらうと、住民の期待度は非常に大きいというような評価もなされているようですが、その住民がどうしてこんなに大勢、半年以上にもわたって、最初は数カ所だっ...全文を見る
○矢田部理君 ちょっと待ってください。本件について環境調査をやったかと聞いている。
○矢田部理君 その調査の内容を報告してください。
○矢田部理君 その内容を聞かせてください。どういう調査をして、どういう結果、どういう内容になったのか。
○矢田部理君 きのうからそのことを聞くと言って通告しているわけですよ。——ないんですか。
○矢田部理君 資料を見なきゃ答えられない程度の中身ですか。
○矢田部理君 やっていないんですよね。プナン族なんというのは、この森林そのものが生活の場なんですね。そこで狩猟をする、魚をとる、山の幸を集めて生活をしているわけですから。その山が全部伐採の対象にされる、そのための道路がつ くられる、あなた方の融資がつく。生活そのものが奪われるこ...全文を見る
○矢田部理君 この問題の背景にはやっぱり日本の林業政策があると思うんですね。日本の材木が外国からの輸入に相当程度依拠しておって、特に南洋材を大量に買い込んでいる。そのための伐採をやる。後の再生計画もそれから現地住民の暮らしも無視してどんどん切り出していく。熱帯雨林は半分以上がなく...全文を見る
○矢田部理君 本来は先ほどの事例を一つの参考にして熱帯林問題をもう少し本格的に論議したいわけですが、ちょっと時間がありませんのでいずれ別の機会に譲るとしまして、問題点だけ指摘しておきます。  東南アジアの島嶼、フィリピンとかインドネシアとかマレーシアなどがそれに当たるかと思うん...全文を見る
○矢田部理君 終わりますが、一点だけ御注意申し上げておきたいのは、先ほどお話が出ました環境と開発に関する世界委員会が、「地球の未来を守るために」という本をまとめておるんですが、これはもう日本のことを言ったんじゃないかと思いますね。「木材企業は実質上全ての生産林地域を数年間賃借し、...全文を見る
09月16日第109回国会 参議院 法務委員会 第6号
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○矢田部理君 参考人の方々、貴重な意見をありがとうございました。  先ほどから議論を聞いておりましてちょっと感想めいた話を申しますと、指紋の効用がいろいろ述べられておりますが、指紋の効用を私も一般的に否定するわけではありませんけれども、しかし、ここは指紋の効用が問題なのではあり...全文を見る
○矢田部理君 そこで、同じ質問で斎藤先生に伺いたいのですが、先ほど私が伺ったところでは指紋はプライバシーではないというふうにおっしゃったかと思うんですが、その辺の御見解をもう一度詳しくお話しいただきたいと思います。
○矢田部理君 かなり重要な話なんですね。重ねて伺うんですが、そうしますと日弁連とかそれから裁判所も、下級裁判所でありますが、全国的な傾向は、基本的にはプライバシーであり憲法の保障する人権の重要な中身だと言われるわけでありますが、先生は憲法の保障する、十二条にかかわる中身でもない、...全文を見る
○矢田部理君 それじゃ同じ問題で横田先生に、憲法学者であられるわけですから。憲法上、十三条の保障する基本的な人権の内容にかかわるというふうに先ほども言われたわけですが、その点、今の斎藤先生の御見解についてはどんな感想をお持ちでしょうか。
○矢田部理君 今の横田先生の御意見もそうでありますが、そういう立場に立ちますと当然、この指紋押捺を強制したり罰則を加えることの是非が憲法上の論議に発展をする。憲法上の基本的人権を制約するについて合理的な理由、あるいはまた制約する基本的な理由があるかどうか、それが妥当かどうかという...全文を見る
○矢田部理君 関連いたしますが、今度の新しい改正案では指紋押捺は一回限りということになるわけですね。その一回限りというのは、新しく一回限り押させるということではなくて、従来既に一回でも二回でも押した人はもうこれから押捺を求めませんよという条項になっているわけであります。  とこ...全文を見る
○矢田部理君 指紋問題の最後になりますが、斎藤先生に伺いたいと思うんです。  先生は国際法学者であられ、かつ国際的にいろんな活動をされているわけですが、ヨーロッパ諸国では例外的な扱いを除いて、例えばサインができない、したがって指紋をとるというような国もあるようでありますが、一般...全文を見る
○矢田部理君 それはそのとおりだと思うんですが、質問でありますから、また参考人ですから、そういうお話を伺っただけで次の質問に変わります。  高木参考人、指紋押捺ともう一つ外登法の問題点としては、登録証の常時携帯、これが大変何というか煩わしいというか重荷だという話がずっとあります...全文を見る
09月17日第109回国会 参議院 法務委員会 第7号
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○矢田部理君 外登法の改正案が議題となっているわけでありますが、私どもといたしましては、依然として指紋押捺制度を残している、あるいは登録証の常時携帯義務が厳しくそのままの姿で残っている、さらには罰則が重いというようなことを含めて、基本的にはこの改正案に反対ということでずっといろん...全文を見る
○矢田部理君 国際化の流れが急速に広がっておりますし、その点では日本人も日本に住む外国人も基本的には平等である、差別なしに扱うという立場に立つことが非常に重要だと思うのであります。その点で、内外人平等の原則ということを基本に据えて、とりわけ基本的人権などについては、外国人なるがゆ...全文を見る
○矢田部理君 いや、それは後で聞きますから。まず原則から質問した上で、各論の問題は随時聞いてまいります。  法務大臣もちょっと触れられましたように、そういう基本のところが押さえ切れていないものですから、登録法その他の諸条項にもいろんな点で少しく無理な制度が温存される、なかなか払...全文を見る
○矢田部理君 中国政府のアジア局長、楊という方でありますが、この人の発言を知ったのでありますが、中国政府はこの指紋制度を非常に侮辱的な制度だと言っております。中国人が裁判にかけられていることも承知をしておる。そういう立場から日本政府にも反対の申し入れをしているということであります...全文を見る
○矢田部理君 最近、中国政府との間には光華寮問題など幾つかの課題があるわけでありますが、指紋問題なども状況によってはさらに問題が拡大する可能性を秘めていると言ってもいいわけでありますが、その点でこの指紋制度、とりわけ中国人を逮捕して、拒否者に対していろんな行政上の不利益な扱いをす...全文を見る
○矢田部理君 亜東関係事務所は、大使館とか領事館とかという外交官とは違いますね。にもかかわらずそういう扱いをするのは、二つの中国の立場をとらない、中国は一つであるという立場から見ると奇異な感じがしますが、いかがですか。
○矢田部理君 本来外交官などに認められている扱いを、台湾政府と関係を絶っているにもかかわらず認めておられる。これは私は、先ほどの中国人の指紋押捺拒否に対する逮捕事件とか制裁とあわせて非常に深刻な問題を日中間につくり出すのではないかと心配をしておるわけでありまして、そういう態度は大...全文を見る
○矢田部理君 理解するわけにはまいらないのでありますが、亜東協会をそういう扱いにしていくこと自体が日本の中国政策、本来とってきている中国政策から外れている。また、その延長線上でその人たちに特別の外登法上の地位を与えるということも正しくない。その理屈が正しいならば、もっともっと与え...全文を見る
○矢田部理君 などなど、中国や朝鮮だけではなしに、世界各国から日本の指紋制度のありようについていろんな問題点が出されておる。指紋押捺拒否問題などを契機にして問題が広範に広がっている。ここをよく見ておかないと、日本の外交政策にとっても、あるいはまた新しい外登法の問題にとっても状況を...全文を見る
○矢田部理君 韓国では大統領選が予定されているわけでありますが、この大統領選が終われば、またその結果いかんによっては対日政策を全面的に見直していきたい、その重要な一つにこの指紋押捺問題があるというふうに位置づけられているように思われるわけでありますが、ついせんだって、在野の国会議...全文を見る
○矢田部理君 法務大臣からたまたま出ましたので、指紋問題の国際的な比較といいますか、立法例みたいなものに入っていきたいと思うのであります。  法務省の調べで、二十カ国ちょっとが指紋制度を採用しているというようなデータも出ているわけでありますが、ヨーロッパ諸国、先進国は原則として...全文を見る
○矢田部理君 あなた、そう力んで説明するほどの中身じゃないんですよね。アメリカはいろんな外国人を受け入れる包容力を持っているんです。日本の国籍法のように、道交法違反があってもなかなか受け入れない、どちらかというとかなり排他的な制度を維持している国と、メキシコから渡ってくる人々は非...全文を見る
○矢田部理君 同一人性をとことんまで追求する、私は同一人性の問題を全部否定したり、茶化したりするつもりはありませんが、とことんまで追求して最後の一人まで確認できなければ行政はどうにもならぬということでも実はないような気がするんですね。事実またそんなことが仮に指紋制度を採用したから...全文を見る
○矢田部理君 外国人を把握しちゃいかぬとまで私は言っているんじゃない。ただ、把握の手段、方法が人権にもかかわっており、憲法上の基本的な問題にも抵触する疑いの濃い指紋方式ではなしに、もうちょっと先進諸国もとっている一般的な方式で賄い切れるという立場から申し上げているのであります。現...全文を見る
○矢田部理君 それらのうち非永住者の数はどのぐらいでしょうか。
○矢田部理君 さらにそれに関連をして、再入国による申請に対して不許可の処分をした人、あるいは在留更新等を断った方々の実態、数字等についてわかれば示していただきたいと思います、
○矢田部理君 今統計上の数字でも明らかにされたわけでありますが、千名以上の人たちが依然として指紋押捺を拒否されている。その人たちに対する制裁措置として、従前は罰則の適用があり、現に捜査中の人たちも相当数おられると思うのでありますが、あわせて行政上の不利益措置、これはやらなきゃなら...全文を見る
○矢田部理君 これ以上申しませんが、できるだけ早期に法務大臣の勇断といいますか、決断をお願いしておきたいというふうに考えております。
○矢田部理君 きょうの成立問題は、委員長初め各理事の方にお任せすることにいたしまして。  国際的な最近の指紋問題に対する関心の状況、それからそれぞれの個人が良心の名で拒否をしたことが大変生活や仕事の上でも、そしてまた人道的に見ても深刻な問題をもたらしている。その比較考量から見て...全文を見る
○矢田部理君 法務大臣のその気持ちをぜひ法務省部内にも残し、かつ広げておいていただきたいと考えるわけであります。  特に私が申し上げておきたいのは、同一人性の確認はいろいろな方法でヨーロッパ諸国でもやっているし、できる。どうしても不正登録とか何かがあれば、それはそれ自体として処...全文を見る
○矢田部理君 警察庁からいただいた数字によりますと、三千数百件から四千数百件ぐらいここ二、三年外登法違反で取り締まりの対象になった件数ということがあるわけですね。そのうち不携帯というのが二千件から二千数百件あります。言うならば圧倒的多数が不携帯なんですね。逆に言えば、いかにこの制...全文を見る
○矢田部理君 警察庁の出された数字が昭和六十年の数字でしたね。今法務省は六十一年の数字を出されたのですが、両方にお聞きしたいのは、警察庁の方では六十一年の数字はないんでしょうか。それからあわせて、検察庁の方では警察と並ばせる意味でも六十年の数字を出していただきたいと思います。
○矢田部理君 そうしますと、警察の数字では六十年は三千五百七十二件、うち検察庁が受理したのが三千三百二十件ということになるわけでありますが、この間の誤差は警察レベルで処理をして必ずしも送致、送検をしなかったという数字があるということでしょうか。とすれば、理由その他についてお聞かせ...全文を見る
○矢田部理君 ちょっとにわかにわかりにくいのですが、警察は件数ですか。それから検察庁は人員ということでしょうか。
○矢田部理君 人員よりも送致の件数の方が多いんですね。だからちょっとわかりにくい。一人で何件もやっているということにもなるわけですか。
○矢田部理君 食い違いそのものは今当面の関心ではありませんから、そこはまた後で説明をいただくことにいたしまして、検察庁に送られてきた件数のうち不起訴の件数がかなりある。先ほどのデータ、お聞きした六十年では三千三百二十受理をして、起訴したのが千七百四十九、不起訴は千四百七十。それか...全文を見る
○矢田部理君 検察庁の実際の統計は私はわかりませんが、起訴、不起訴の割合から見ると不起訴の数がかなりの比重を占めているんじゃないか、他の犯罪その他に比較して。半分以上が不起訴。ここから類推をしますると、もともと常時携帯などにも問題がある上に罰則そのものが非常に制度上重過ぎる。例え...全文を見る
○矢田部理君 模範回答ではあるんですが、少し不起訴の率が高いという印象は受けませんか。私データを持っていないからわかりませんが、半分以上不起訴というのは珍しいんじゃないでしょうか。
○矢田部理君 そこで、次の問題に移りたいと思いますが、どうも常時携帯という制度そのもの、これは外登法違反では圧倒的多数ですね、七割前後に及んでいる。それから罰則がやたらに重いということも含めて大変に問題がある。だから、本当はそこのところを今度の改正ではもっと本格的に真剣に考えるべ...全文を見る
○矢田部理君 閣議でどういう発言がなされ、それが警察庁としてどういうふうに受けとめられたか、その事実関係を正確に。
○矢田部理君 そこで、警察庁に伺いたいと思うのであります。  言葉として常識的かつ柔軟に対処してほしいということで、それを受けてそういう指示を出したということですね。一般の現場の警察官が、常識的にやりなさい、今までだって常識的にやってきましたと。それから柔軟にやりなさい、こう言...全文を見る
○矢田部理君 中央でなかなか統一的に示せないということになると、現場は逆にまたなかなか容易でないということにもなるわけであります。  これは大臣に伺った方がいいのかもしれないのですが、日常生活を行っていく上で、近所の店に買い物に出かけるとか、散歩したりジョギングをするとか、ふろ...全文を見る
○矢田部理君 いまひとつ歯切れがよくないんですが、警察の方も、隣近所に買い物に行くとか、それから散歩とかということはもう言っておられるわけですね。特に法務省の方が柔軟にやってほしいと公安委員長を通して警察の方にも注文をされた、衆議院の附帯決議でも今度はまた弾力的にやれ、それもわか...全文を見る
○矢田部理君 後段の話をもっと質問したかったのでありますが、前段は現場における警察取り締まりについての考え方ですね。それから後段は、取り締まった結果持っていなかった、しかしその後持っていることが提示その他で身元確認ができればそれを一々起訴したり罰金刑を科したりはしないといういわば...全文を見る
○矢田部理君 今の大臣の発言でぜひ…。  それは、個別的な条件とか何かを勘案することは私は全くわからないわけじゃないし、ほかの犯罪があるときにやっちゃいかぬなどとまで言っているわけじゃないんです。一般的に不携帯論について言えば、少しく統一的な基準なり目安なりをつくらなければ警察...全文を見る
○矢田部理君 次の質問に移りますが、附則の九項です。  これからラミネートカードの作成事務等の根拠になる規定がこれだと思うのでありますが、地方入管局の長は、「当分の間」「市町村の長が作成して交付する登録証明書の調製に関する事務のうち法務省令で定めるものを、当該市町村の長からの求...全文を見る
○矢田部理君 それから、当該市町村長の事務になるわけですね、機関委任事務として。その事務の主体は当該市町村長だということは御確認いただけますね。
○矢田部理君 そこで、この条項は成立の経過で非常に問題があったんですね。つまり、最初は、地方入管局長は市町村長が交付する登録証明書の作成に関し必要な事務を処理するものとするという規定であったのを、自治省その他からいろんな反発があって今のような規定になったというふうにも伝えられてい...全文を見る
○矢田部理君 専ら財政事情だというんでしょう。それから事務の取り扱いだというんですから。全国の各市などから私に問い合わせがある、よくそこを確かめておいてくれと。そして当該外国人から見ますと、後で問題にしますが、二度手間になるんですよ。今までは市町村の窓口に行ってその場で登録とか変...全文を見る
○矢田部理君 そういうのはないのではないかという議論はあなたの独断ですよ。あるかないかはこれからの問題です。私が聞いているのは、法文の解釈上そうなりはしませんかと。そのとおりですと答えざるを得ないでしょう。「求めに応じて」と書いてある。求めないで自分のところでやりますと言えば、そ...全文を見る
○矢田部理君 あと二、三問で終わりますが、一つは、従来自治体の窓口で登録事項の変更とか切りかえ登録等をやってきたわけでありますが、それについて登録事項も非常に多いわけですね、勤務先だの職業だの。そんなものは要らぬじゃないか。物すごく二十項目にもわたるわけでありまして、これも多過ぎ...全文を見る
○矢田部理君 猶予期間等も相当程度考えるということでよろしゅうございますね。——うなずいておられますから。  最後の質問に入りますが、もう一つ、外国人登録法上の問題で、指紋押捺者の年齢が十六歳から、本当はこの根拠とか問題点も少し聞きたかったのでありますが、特に在日朝鮮人の人たち...全文を見る
○矢田部理君 他に幾つか質問を残してしまいましたし、また答弁で必ずしも納得できない部分もありましたので、質問を留保して、とりあえず時間が参りましたので今のところは終わりたいと思います。     —————————————
09月18日第109回国会 参議院 法務委員会 第8号
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○矢田部理君 私は、内閣提出に係る外国人登録法の一部を改正する法律案につき、日本社会党を代表して、反対の立場から討論をいたします。  このたびの改正案は、一九八二年の改正以来五年ぶりのものであり、八六年のいわゆる一斉切りかえを機に盛り上がった法改正を求める国内外からの幅広い世論...全文を見る
09月25日第109回国会 参議院 外交・総合安全保障に関する調査会国際経済・社会小委員会 閉会後第1号
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○矢田部理君 私は、社会党として経済協力に関する問題について今後の課題や方向などについて意見を申し上げたいと思います。  お断りをいたしておきますが、社会党として最終的に固まった考えではありません。これまで議論してきたことを土台にし私見をも交えて申し上げてみたいと思います。 ...全文を見る
○矢田部理君 私も下稲葉先生にちょっと質問ですが、今の二点とあわせて全体としてその問題はひとつ置いておくことにしましても、現状ですと外務省なり行政府の専権的事項になってほとんど国会が関与しない、あるいは予算を通して問題があれば議論をするという程度のかかわりになっているわけですね。...全文を見る
12月15日第111回国会 参議院 外交・総合安全保障に関する調査会 閉会後第1号
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○矢田部理君 二、三問だけ伺います。  最初に一つは、先ほどINF条約が妥結に至った米ソ両国の政治的、軍事的、経済的背景などについて御説明をいただきましたが、国際世論の動向といいますか、ヨーロッパを初め各国の反核運動とか民衆の声とかというものが果たした役割について明石参考人はど...全文を見る
○矢田部理君 防衛庁の先ほどの志苫委員に対する答弁にも関連するんですが、防衛白書などを見ますと、極東ソ連軍の潜在的脅威ということを盛んに言われ、少なくとも、それはすべてではないにしても、重要な内容としてSS20の極東配備、ここで百七十基と言っております。少しく過大見積もりでもある...全文を見る
○矢田部理君 時間がないから、別の機会にまた質問します。