矢野絢也

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開催日 会議名 発言
02月21日第63回国会 衆議院 予算委員会 第2号
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○矢野委員 私は、公明党を代表して、本委員会の質問をしたいと思います。  七〇年の幕明けのこの国会、私たち議会人には非常に重大な問題がその解決を迫られておるわけであります。安保、沖繩あるいは中国問題、物価、重税、公害、中小企業、農村問題、きわめてたくさんの問題があります。私たち...全文を見る
○矢野委員 実現できなかったのが残念だ、これはもう少し正確にいえば申しわけない、こういうことだと思うんだけれども、しかし、そんな簡単なことで済む問題だと私は思わないのです。全野党の諸君が何回となく政府に迫って、そしてそのお約束をいただいておるわけであります。それをただ、まことに残...全文を見る
○矢野委員 たくさんのお金がかかる問題だということも言っておられました。そんなことはきのう、きょうわかったわけじゃない。昨年御答弁をされたときにもはっきりわかっておることなんです。そういうことを踏んまえた上で、本年一度何とか実現するんだという御決意を言っておられる。どっちにしても...全文を見る
○矢野委員 とにかく、審議会というのは、いつの場合も非常に御都合のよろしい、いい弁解の材料になっておるわけでありますけれども、昨年この児童手当審議会を設置する、その期限を二年とするということにつきまして、なぜ二年にしなければならないんだ、来年、つまりことしこれを実現するのであれば...全文を見る
○矢野委員 いまの厚生大臣のお話を聞いておりますと、前任の斎藤さんは、審議会ができたのがもうかなり時期的にもおそかったので、当然これは今年度の実施ということには審議会の答申も間に合わない、あなたのお考えではそういうような説明だった。まるで前任の厚生大臣は、そんなことのわきまえもな...全文を見る
○矢野委員 この問題であまり押し問答しておりましても、あとにいろいろとお尋ねしたいこともありますから、次に移りたいと思いますけれども、いまの厚生大臣のお話、もしそうであるのならば、審議会の答申、これは一体いつごろまでにお受けになるつもりなのか。また、今日まで審議会に答申の要請をな...全文を見る
○矢野委員 八月までに答申を得たい。厚生大臣の御決意、御方針を承ったわけでありますが、これは非常に大切なことだと思うのです。そこで、この八月というのは、来年度予算、国の予算編成の概算要求の時期だと私は承知しておるわけでありますけれども、ぎりぎりの段階だと思う。この八月に答申を受け...全文を見る
○矢野委員 あとの段取りというのは、概算要求される。——これはいままでは実現したいというお話が何回となくありましたけれども、いまだかつてこの予算要求は厚生省は具体的にされておらない。だから、八月に答申を受けたら来年度のために予算要求するんだ。あとの段取りというのは、くどいようで恐...全文を見る
○矢野委員 何だか語尾のほうがちょっとややこしかった感じだけれども、要するに予算要求をされる、こういう御決意を深く秘めておられる、こういうことだと私は解釈します。  そこで、答申が出た場合、八月、これは出るわけでありますけれども、来年の通常国会に審議をするように直らに立法作業に...全文を見る
○矢野委員 厚生大臣、先ほどから非常に初歩的なことをくどく聞いておりまして御迷惑かもわかりませんけれども、事、児童手当に関しましては、非常に疑心暗鬼になっておるものでありますから、くどく聞いておるわけであります。  そこで、いずれにしても八月までに答申を出してもらう、そしてあと...全文を見る
○矢野委員 いまの御発言も私はきわめて重要な御発言だと思います。また、八月までに答申を得たい、それはそのあとの腹づもりがあるからだ云々というお話も、私は重要だと思うわけでありますが、いずれにしても、この児童手当の問題は、総理は残念であるという表現を使っておられますけれども、私はこ...全文を見る
○矢野委員 まあ、遠慮なしにと別に言ってもらわなくても、こちらは遠慮なしに言わしていただきますけれども……。幸い厚生大臣のほうから、今国会中にもし答申がまとまらない、こういうときには中間報告、こういう形でそれを求めて、そして国会にその骨子を出す、こういうお話がございました。確かに...全文を見る
○矢野委員 お話は、総理のお話の範囲内では非常にもっともだと思うのですよ。しかし、懸案を残さないといいましても、あんまり無原則な処理のしかたは、これはあとにおかしな別な意味の大きな懸案を残してしまうことになる。あるいは日米間が持続的に続いていくんだと言われても、今回のこの繊維交渉...全文を見る
○矢野委員 このガットの問題につきましては後ほどお尋ねをするとして、とにかくここで私が申し上げたいことは、この繊維問題について早期解決をはかろうという姿勢が明らかに日本政府に見られるわけです。先ほども、私はニクソン大統領と、いうところの密約などはやっておらないという御説明がござい...全文を見る
○矢野委員 早期に解決をすべきだ、こう言われるわけでありますが、すべきであろうとするであろうと、いずれにしても、そんなことをすれば、ますますアメリカに足元を見られるばかりです。現に一昨日ですか、ジュネーブにおける繊維交渉、これについてアメリカは拒否という通達をしてきておる。これな...全文を見る
○矢野委員 日米間に懸案を残さないということをあまりおっしゃると、日米間にはもっと不備な懸案がある。これは日本の中における基地だ。少なくともわが国の主権下における領土の中に外国の基地がある。これは総理が言っておられる日米間に懸案を残さないということからいけば、こっちこそ先にやらな...全文を見る
○矢野委員 外務大臣、そんなこと言っておったんじゃ、部下の統率はできないですよ。第二次提案を拒否するという訓令を出しておきながら、それと逆のことを——あなたは誇大だと言われたけれども、誇大であろうとどうであろうと、逆のことを記者会見ではしゃべる。こんな不届きな大使がありますか。 ...全文を見る
○矢野委員 通産大臣がもう少しおこらないかぬですよ、ほんとうに。冗談じゃないですよ、そんな。いつの間に外務大臣になったつもりでものを言っているんですか。あなたは繊維業者の立場に立ってものを言わなくてはならないんです。何も外務省の立場でものを言う必要はない。この問題については、後ほ...全文を見る
○矢野委員 少なくとも新聞で見る限り、あるいはまたいまの大臣の御答弁を聞く限りでは、これは一種の経済戦争の宣戦布告みたいなものです、さっき言いましたように。おまえの言うことは聞けない、つまり、日本が言っていることは決してむちゃ言ってないですよ、ガットのルールによってやりましょうと...全文を見る
○矢野委員 今日までの日米間の繊維交渉、この途中においてアメリカはいろんなことを言っておるわけです。たとえば一つは、米国は日本からの輸入、これはもうどんどんふえてきておるから、アメリカの繊維産業が非常に被害が出ておる、だから困るんだ。これも理由の一つです。あるいはニクソン大統領が...全文を見る
○矢野委員 いまの大臣のお話だと、そのケースがあるかないかについては、まだ確認はしておらないという意味でございますね。もしあるとすればということですね。それはよろしいです。  そこで、アメリカから二十八品目に関する資料の提示が日本政府にございましたね。おそらくこれを検討されたと...全文を見る
○矢野委員 私も、専門家に聞いた限りでは、この二十八品目に関する資料、これではアメリカの業界に被害が出ておるということは立証できない、これは了解しておるわけでございます。大臣も、いまの資料じゃわからないから、さらに資料を要求しておるとのことであります。そこで、よけいな話であります...全文を見る
○矢野委員 これは万が一ということでありますけれども、アメリカの言い分のとおりこの規制が行なわれるとした場合、わが国の繊維業界にどういうような影響が出てくるか。これは当然通産大臣としていろいろ御検討されておると思います。少なくとも新聞の報ずるところでは、もう規制がされてない前から...全文を見る
○矢野委員 一々ケースをあげて御説明せられるのは困難だ、これは了解しましょう。しかし、まさかよくなるとは思ってないでしょう。日本の繊維業界が大打撃を受けることは間違いない。これだけははっきりしておかなければいかぬ。あるいは韓国、あるいは台湾、あるいは香港などとの関係も、この繊維問...全文を見る
○矢野委員 宮澤さんは大臣に御就任になったときに、この繊維問題は富樫の心境だなんということをお話しされたことがあるらしい。さすがは文学的な表現力が豊かだと思って私も感心したわけです。つまり富樫というのは、安宅の関で弁慶が勧進帳を読んだ。その勧進帳にはいろいろなことが書いてあるはず...全文を見る
○矢野委員 政治的ということばはあまりお好きじゃないようですから、要するに、ことばをかえれば、経済的な理由よりも経済外的な理由がかなりこの繊維問題には大きく入ってきておる、このように思うわけです。おそらく宮澤さんのお話もそういうことだろうと私はいま了解したわけであります。  そ...全文を見る
○矢野委員 たとえば、輸出貿易管理令というのがございますね、一条の六項。いつもココムなんかはこれで通産大臣が削っておられるわけですよ。これによっておやりになるのか、あるいはそのための独自の国内法をつくられるのかとお尋ねしておるわけです。
○矢野委員 それはきわめて非現実的な話をあなたはこの席上でしておられるのです。まあ輸出貿易管理令一条六項であるか別の国内法であるか、これは別にして、そういう法律を用いないで、業界が自主的に輸出を規制せいなんて、そんなむちゃなことを、大臣、言ったらいけません。それを期待するというの...全文を見る
○矢野委員 繊維問題が非常に時間がかかりましたから、これぐらいで終わりたいと思いますけれども、これは後日もう一度お尋ねをしたいと思います。といいますことは、確かに繊維問題は経済問題ですよ。しかし、ガットのルールでやるか、つまりガットのルールで損害の立証というものをきちんとしてもら...全文を見る
○矢野委員 次に進みたいと思います。  中国問題について伺いたいわけでございます。これは先日来からいろいろな角度から質問が行なわれておりまして、総理もそれぞれに御答弁をしておられるわけでありますが、いずれにしても、この中国問題は、七十年代のわが国の進路にとってきわめて重要な課題...全文を見る
○矢野委員 行っておられる方が善処されるであろうというようなことも言っておられますけれども、昨年も善処して、帰国後ずいぶん自民党内できついおしかりがあったようですね、古井さんたちに対して。中国には中国の言い分もあるわけでしょう。私は中国側の立場に立ってものを言っておるわけじゃござ...全文を見る
○矢野委員 長々と御説明をいただいたわけでありますが、最初の、わが党の竹入委員長が訪中したときには、佐藤内閣は決して中国敵視はしておらぬと言っておいてくれという御依頼がございましたけれども、これはせっかくの御依頼だけれども、お断わりを申し上げます。これはやはり施政方針演説でかなり...全文を見る
○矢野委員 確かに北京政府も台湾政府も一つの中国論の立場だ。ただし、お互い相互否定的な関係においてですね。うちが正当なんだ、あちらはだめなんだという相互否定的な意味において一つの中国論になっておるわけです。わが国が、そういう相互否定的な立場において、北京がいっておるから、台湾がい...全文を見る
○矢野委員 ですから、二つの中国か、一つの中国か。
○矢野委員 結局もとどおりになっちゃったという印象なのですけれども、何だか二つの中国とならないようなんというお話をされるものだから、これは佐藤総理は重大決心でもされたのかと思って、それならもうちょっと明確に言ってもらったほうが、国民の方に明確な認識になるだろうと思ってお尋ねした。...全文を見る
○矢野委員 いろいろと御説明がありましたが、接触の努力をしておられるということでありますけれども、なぜうまくいかないか、その辺の粛清を、外務大臣、何らかのお考えがあろうかと思うので、なぜこの接触がうまくいかないかお聞かせいただきたい。
○矢野委員 むしろ私はこの一年間振り返りましたときに、日中関係を改善する努力よりも、これを悪くする事件のほうが多かったのではないかと思うわけです。一つは、昨年の春でしたか、サンターバーバラで中国問題についての話し合いがございまして、わが国から藤山代議士をはじめたくさんの方が行って...全文を見る
○矢野委員 昨年の秋も、国連総会で中国代表権につきまして、重要事項指定決議の提案理由の説明国になっておられる。このゴールドバーグさんの話につきましては、その真偽のほどは、私はわかりません。しかし、少なくとも中国を国連から締め出すこの重要事項指定方式、この提案について、私はいま、む...全文を見る
○矢野委員 非常に御丁寧なお答えで時間があまりかかっちゃうから、もう少し簡単にしてもらいたいと思います。  それで、いずれにしても、よけいなことをしなくても私はいいと思うのですね。総理が中国と仲直りをしたいというときに何もよけいな、明らかに中国を締め出すような企てですよ。それの...全文を見る
○矢野委員 何だかえらい開き直られたような感じで、取りつく島がありませんけれども、先ほど総理も言われたように、私はこの委員会の質疑応答については、初めから平行線で、言いたいことをお互いに言う、こういうことはしたくない。わが党の主張は主張として、できるだけその間の対話というものを実...全文を見る
○矢野委員 選挙中から総理は非常に中国政策について前向きなことをいろいろ言っておられる。その当時から、これは選挙向けのあれじゃないかと私は思っておった。案の定、今度の総理演説を聞きまして、あるいは先ほど来の答弁を聞いておりまして、あるいはまた古井さんの交渉に行かれるあれも聞きまし...全文を見る
○矢野委員 そう言われるとまた言いたくなってくるのですけれども、先ほどだって、中国問題は話し合えば話し合うほど誤解が深くなる、だから私は何も言わないほうがいいのだ、こう言われた。またいまだって、いまのような——もうちょっと責任ある姿勢で、この中国問題をとらえなければいかぬと思うの...全文を見る
○矢野委員 そこで、農林大臣にお尋ねをしたいわけでありますけれども、片方では五十万トンの水田、つまり十二万ヘクタール、これを転用、買い上げる、こういうお考えで農林省では今回の食管予算をお立てになったと私は了解しておるわけですが、この五十万トンの水田十二万ヘクタール買い上げる、どこ...全文を見る
○矢野委員 関係各省の協力ということですけれども、いずれにしてもこの十一万八千ヘクタール、たとえば建設省はいつも土地を買っておられるわけでありますけれども、建設大臣に伺いたいのですが、建設省としてこの五十万トン減反のために一体どれだけこの農林省の意向に沿った買い上げ措置をとるか、...全文を見る
○矢野委員 建設大臣に重ねてお伺いしたいのですけれども、いま具体的ないろいろな説明がありましたけれども、何とかいくんじゃないかという結論のようです。しかし、それはいけませんです。たとえば農地転用ですね、これを大幅に緩和する。だから大幅緩和によって農地転用で宅地になってくる、だから...全文を見る
○矢野委員 それが御正直なお答えだと私は思うのです。  そこで、自治大臣に伺いたいのですけれども、地方自治体に、この減反農地、五十万トンですね、十二万ヘクタールですか、これの買い上げを相当農林省では期待しておられるようです。自治省として、今日の地方自治体の財政状況、これはよく御...全文を見る
○矢野委員 いずれにしても、自治省としては、地方自治体の起債のワクを広げる、あるいは公共用地取得のための先行投資を奨励する、こういう方向が出ているらしいのですけれども、しかし、起債なり利子補給なりの財政措置は全然なされておらぬ。こういう点から、おそらく農林省の期待するような十二万...全文を見る
○矢野委員 要するに、いろいろなことを言われましたけれども、抽象的に関係各省の御協力をいただくということに尽きているわけです。その他は、ああいうこともあるだろう、こういうこともあるだろうという他人まかせの計画にすぎないのですよ。五十万トン減反する、これは買い上げるなり転用によって...全文を見る
○矢野委員 いずれにしても、農林大臣は百五十万トンの減反を前提とした食管予算を組んでおられる。ここで、この委員会でやろうというわけなんです、四十五年度予算。その百五十万トンの減反を前提とした食管予算の審議をやろうというのに、その前提のこの五十万トン、これの実施計画がない。これで予...全文を見る
○矢野委員 まるでこの五十万トンの減反ができないのは、農林省の責任ではなくして、政府全体の責任だ。これはいよいよ総理にお答え願わなくちゃいかぬ、話がここまでくれば。  具体的にこの五十万トン、これをひとつどのようにして転用、買い上げをされるのか。農林大臣は百万トンについては自分...全文を見る
○矢野委員 総理からもう少し時間をかせというお話であれば、これは待たないでもないですよ。しかし、これは初めからおかしいんです、この話。  この五十万トンの買い上げについて、大体これは大蔵大臣にお聞きしたいのだけれども、予算の裏づけをしておられない。何だか私、手品みたいな話を聞い...全文を見る
○矢野委員 全然納得できないのです。予算の総額を動かさないで、最初の奨励金の単価をお上げになったから、上げたものだから、結局、分母のほうを三分の一減らした、つまり総坪数のほうを、奨励金を出すほうの坪数を三分の二にして、三分の一がまま子扱いになった。だから、財源の裏づけもなければ何...全文を見る
○矢野委員 少なくともことしの食管会計が百五十万トンは減るのだという前提でお組みになっておるわけです。しかも、その百五十万トンの減反があまりスムーズにいきそうもない。特に五十万トンについては先ほどお聞きしたとおりですね。そうすると、当然当初の見込み違いということになってきます。で...全文を見る
○矢野委員 わかりました。いずれにしても、時間が参りましたので、最後に総理に一言だけお聞きをしたい。  とにかく五十万トン減反の実施計画、これは予算審議中にお出しになる。それから食管会計そのものの根拠が崩壊しておる。これは、お出しになればある程度救済する。補正予算で二十億円とい...全文を見る
○矢野委員 どうもありがとうございました。
12月14日第64回国会 衆議院 予算委員会 第1号
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○矢野委員 最初に、中国問題についてお伺いいたしたいと思います。  公明党としては、中国は一つであり、すみやかに国交回復、国際社会への復帰を実現すべきであるとかねてから主張してまいりました。最近の様子を見ますと、中国問題につきまして、国際社会で孤立しておるのは中国ではなくして、...全文を見る
○矢野委員 北京政府は、中国人民を代表する唯一の合法政府は中華人民共和国政府である、そして台湾省は中国の切り離せない一部であるということを非常に強調しておるわけです。佐藤総理も一つの中国という立場をおとりになる限り、その正統政府がどちらであるか、それはいま日華条約があるということ...全文を見る
○矢野委員 日華条約で、わが国は国府と国交を持っておる、これは事実を事実としてお述べになったことだと思うのです。これはいわゆるいきさつがそういうことであって、こうなっておるという御説明であって、こういう国際情勢の中で、ただわが国のいままでのいきさつだけで中国の正統政府は台湾である...全文を見る
○矢野委員 そこで伺いますが、日華条約、これの適用の範囲、効力の範囲でございますね。これは大陸中国にも及ぶものと理解しておられるかどうか。
○矢野委員 私は大陸に及ぶのかどうかということを伺っておるのです。
○矢野委員 事実上の状態に着目をするというおことばは、非常に含蓄に富んだおことばだと思いますけれども、事実上の立場からいけば中華民国はいわゆる台湾しか支配をしておらない、これは事実の問題であります。したがって、事実上の立場で事実上を着目しなければならないということは、支配しておら...全文を見る
○矢野委員 なかなか慎重な言い回しばかりをしておられて。大陸にこの条約が適用されるのかどうか、イエスかノーかでひとつお答えを願いたい。
○矢野委員 御意見承っておりますと、かなり御苦心のお答えだと私は思うのですけれども、と申しますのは、たとえば昨年三月十三日参議院におきまして外務大臣は、森中委員の御質問に対して、これは中華民国の主権者として唯一の政府として、その条約が結ばれておる。さような観点から申し上げれば、中...全文を見る
○矢野委員 かかるこの平和条約の最大のポイントとなるものは、戦争状態が終結したかどうか、この認識がやはり今後の国交を正常化ならしむるかどうかのポイントだろうと思うのですね。その戦争状態終結の件に関しては、これはイエスであるという御見解のようでありますけれども、先ほどイエスかノーか...全文を見る
○矢野委員 かなり議論が錯綜してまいりましたが、もう一度話をもとへ戻しまして、中国大陸に関しましては、戦争状態は終結した、この日華条約によって、このようにお考えになっておるかどうか。この点についてお答え願いたい。
○矢野委員 北京がそういっておるということ、これはよくわかっております。問題は、わが国政府がどう考えるかという、そこに問題があるのでございまして、この点について、どう認識しておられるか。なぜかならば、先ほども言いましたとおり、将来、北京と国交を回復するときに、この問題はきわめて重...全文を見る
○矢野委員 五二年の適用地域に関する交換公文、先ほどもちょっとお触れになりましたが、この中で中華民国政府の支配下に現にあり、これはわかりますね。今後入るすべての領域、これに適用する、これはオアであるかアンドであるかということで議事録の合意がなされておるわけでありますけれども、それ...全文を見る
○矢野委員 この交換公文で台湾が支配してない、つまり事実の上で支配してない地域については、この条約は適用されないという御答弁であると思います。戦争状態の終結がどうとかこうとかということについては、それがいかにも適用されているかのごとき御発言もありましたけれども、その点きわめてあい...全文を見る
○矢野委員 これは御苦労なことだろうということはよくわかりますけれども、端的に申し上げてそれは詭弁にすぎないです。確かに国という立場でお話をされました。中華民国は中国を代表する政府である。この政府と結んだ条約は云々と、それはそれでわかる。その国がどういう支配下にあるか、領域ですね...全文を見る
○矢野委員 こちらのほうが十分理解して聞いているのです。そちらのほうに矛盾があるから話がこんがらがってくるのですけれども。この問題よくわかりました。要するに日華条約というものは中国大陸に適用されるとは断言できない、かつては断言しておられたようでありますけれども、しかし前とのなごり...全文を見る
○矢野委員 この両当事者間で平和的に話し合いをして解決してもらいたい、御自分でも言っておられたけれども、との願望、決して条理にかなった新しい発想というようなものじゃないです、それは。単なる願望にすぎない。そんなことがいつ実現するという見通しがあるのですか。
○矢野委員 それは、いいなはわかります。お気持ちとしては私わかる。しかしどちらもわれこそは中国を代表する正統政府である、唯一の正統であると主張しているんですよ。そう簡単に願望が達成されそうにも思えません。逆に伺うならば、その願望が達成されなければいわゆる大陸中国との国交回復は、あ...全文を見る
○矢野委員 いろいろな諸外国の例をお出しになりましたけれども、それは事実としてそういうことはあるかもわかりません。しかし、わが国の外交を担当される政府として、よその国がどうだこうだじゃない。特に私は指摘申し上げたいのは、そういう国とわが国とは立場が違うということ。たとえばそれらの...全文を見る
○矢野委員 いろいろおっしゃってくださるのはけっこうですけれども、私が聞いていることに答えてもらいたいのですよ。両当事者間で平和裏にこの問題が解決することをわれわれとしては願望しておる、期待しておる、その限りにおいては私もわかるのです。しかし、この願望なるものが実現しなければ、中...全文を見る
○矢野委員 総理、そういうわけですからもう総理にお尋ねするしかしようがない。日華平和条約というものは将来わが国が中国大陸を承認するときに障害にならないかどうか、どういう関係になるか、これをひとつお答えを願いたいと思うのです。私は何もけしからぬとかどうだこうだという立場で聞いている...全文を見る
○矢野委員 しかし総理、それはいささか暴論ですよ。日華条約が将来北京との国交回復にあたって障害になるかならぬかそんなことは問題にならぬなんて、そんな認識では、正直言いましてお話にならないですよ。先ほどから申し上げておるとおり、この日華平和条約というものは交換公文において現に支配し...全文を見る
○矢野委員 歴史的事実は無視できない、それはそれでいいでしょう。しかしその歴史的事実なるものは中国大陸については適用されないという二段階に分けた取りきめをしていらっしゃるわけです。そして現に中国大陸との国交回復というのは国民的議題になってきておるわけです。これももう御承知のとおり...全文を見る
○矢野委員 国と国との間の問題が解決しておるということをいま総理は言われましたですね。問題はその国がどういう領域、どういう地域を代表しておるのかということが問題になってきておる。外務大臣とのやりとりでは、日華条約の相手である台湾は大陸は現に支配しておらないわけであります。将来もど...全文を見る
○矢野委員 どうもこの問題の本質をおそらしになる傾向が強いようですけれども、私が伺っていることは、最初から申し上げているとおり、日華条約というものは中国全体に適用されるものじゃないのだ、これはもう適用地域の交換公文でお認めになっているわけです。当然大陸との国交正常化が、いま総理も...全文を見る
○矢野委員 それではお答えにならないですね。この問題はまたあとで出てきますから、忘れないで覚えておいてくださいよ。  次にお尋ねしたいと思いますが、前回国連において鶴岡さんが演説をされた。国府の追放反対に非常に力点が置かれているように私は思います。わが国と中国大陸との歴史的関係...全文を見る
○矢野委員 そうすると、昨年の中国の国連参加は国際緊張を増大させる危険性があるとかあるいは中国は国連憲章を守る気持ちが疑わしいとかいう御認識については、ことしは言わなかっただけであって、そう認識は変わっておらない、こう理解してよろしゅうございますか。
○矢野委員 そこで、非常に国際的に各国が中国に接近する傾向といいますか、そういう事実が多くなってきております。私たちが聞いている範囲ではオーストラリア、ベルギー、ルクセンブルグ、レバノン、チリー、ニュージーランドその他アフリカの諸国もその折衝なりその気持ちがあるというふうに聞いて...全文を見る
○矢野委員 そこで、いずれにしても中国を国際社会、つまり国連に迎え入れようという風潮が強まりつつあるということは、歴史の現実の流れとして理解せざるを得ないと思います。これが来年になるのかあるいは再来年になるのか、これはいろんなメカニズムによって決定されていくことだと思います。しか...全文を見る
○矢野委員 いかにもこちらが現実外交を知らない観念論者だと言わぬばかりのえらい皮肉に聞こえるわけでありますけれども、私は観念論的に聞いているわけじゃないのです。中国の国際社会への復帰、国連参加というのは、時期は来年か再来年かはともかくとしても、一つの歴史的必然として起こっている。...全文を見る
○矢野委員 私は昨年もことしも総理に——ことしは別ですけれども、従来この委員会で沖繩問題について何べんもお尋ねしまして、もうそのとき白紙白紙ということで御答弁がありました。またこれは中国白紙論ということじゃないかという印象。先ほども、重要な問題だからまだ結論が出ておらない、考えま...全文を見る
○矢野委員 要するに重要な問題であるからということですね。中国阻止のもくろみではないということ。外務大臣は、先だって重要事項指定方式については検討しなければいかぬとおっしゃったと記憶しておりますが、ほんとうですか。
○矢野委員 中国の国連復帰は重要な問題である、それはわかります、重要でしょう。しかし、その論法をとっておられる限り重要事項指定方式をずっと続けざるを得ないことになりますよ。重要な条件が変わるはずがないでしょう。外務大臣の言っておられるようなお話であれば、中国が国連に入るということ...全文を見る
○矢野委員 つまり、重要なことだけれども、重要でないように思うということもあり得るということですね、要するに。  話は変わりますが、今回の国連演説は、台湾追放に反対だという点に非常に力点が置かれたように受け取れます。そこで、台湾が国連にとどまるということを前提にして北京を招請す...全文を見る
○矢野委員 一つの中国という立場にお立ちになる限りは、台湾が国連にとどまりつつ北京が国連に招請されるという案には、私は、絶対賛成できないはずだと思うのです、これは二つの中国が実現あるいは一つの中国、一つの台湾という状態が国連に発生するわけでありますから。ですから、私は、これは検討...全文を見る
○矢野委員 その願望というものがいかに無責任なものであるか。わが国の主体的な基本政策というものを持たないでただ便々と願望される、それだけでは私は、こういう国民世論の高まりの中で、すみやかに日中国交を回復すべきだという国民の要求の中で、そういう態度は許されないと思うのです。願望する...全文を見る
○矢野委員 時間の関係もありますので、これはまたいずれ次の機会にさらに具体的にお尋ねをしたいと思います。  次に繊維交渉の問題でお尋ねしたいと思います。六月に繊維交渉が決裂いたしました。宮澤通産大臣も、もな二日酔いみたいなもので、繊維のにおいもかぎたくないと言っておられます。一...全文を見る
○矢野委員 私たちが調べましたところ、いずれにしてもわが国の繊維の輸出によって、アメリカの繊維業界が被害を受けたという事実はないように確信をしております。  そこで次に伺いたいのでありますが、被害原則、これを非常に強調しておられたし、業界の同意と納得がなければできないんだという...全文を見る
○矢野委員 何だかいやにいきがっていらっしゃるような感じで、私は納得できないのであります。  宮澤さんにお尋ねしたいのですけれども、通産大臣は、あくまでもガットのルールでやらなくちゃならない、十九条の立場でやらなくちゃならない、そのためには被害というものが立証されなくちゃ筋が通...全文を見る
○矢野委員 それでは重ねて伺いますが、十七品目、六グループでございますか、いま日本案として出されておる品目ですね、これについて被害が立証されておるのですか。いまの通産大臣のお考えは、明らかに被害を与えてないと思われるものは除いた、これはいいでしょう。しかし現にいま対象になっておる...全文を見る
○矢野委員 そんなことを通産大臣言ってもらったら困りますよ。相手が被害があると言えば、被害があると認めるということになりますよ、そういう論法でいけば。相手はどう言おうとも、その具体的な証拠を相手に出させて、わが国の政府、通産省として、確かにアメリカの繊維業界に、わが国の輸出によっ...全文を見る
○矢野委員 だいぶことしの春とは話が変わってきておりますよ。私が伺っておるのは、わが国政府として、アメリカに被害があるのかどうか、どういう認識をしておるのかということを聞いておるのです。これはどうなんでしょう。
○矢野委員 時間もありませんから押し問答してもしようがありません。  ガットの十九条の立場でやるべきだという御意見、最近ではいわゆる二国間の任意の協議といいますか、いわゆる二十二条の話に問題がすりかわってきているように思いますが、通産大臣のお考えとして、いまの日米繊維交渉は、い...全文を見る
○矢野委員 それは、本会議でもそういう意味のことをおっしゃっておられましたね。私は、筋論という立場から考えれば、大体ガット体制をつくり上げたのはアメリカが熱心だったわけですね。そして、いまやそのアメリカがみずからが熱心につくり上げたガット体制というものを、はっきりいえばみずからこ...全文を見る
○矢野委員 二十二条、十九条、どちらでしょうか。
○矢野委員 私がそのことにこだわりますのは、別にいやらしい意味で言いたくはないけれども、少なくとも被害なくして規制なしという立場をとる限りは、十九条の線ははずしてはいけない。ところが、現実の交渉の経緯は、被害立証というものをあえて要求なさらないで、そのまま条件闘争の形でいろいろな...全文を見る
○矢野委員 それなら安心です。  まあ業界が納得するかしないか、いろいろ議論があるようでございます。そこで、端的に伺いたいのですけれども、業界では、アメリカが買ってくれなくなったという場合に製品の滞貨ができる。これの買い上げをやってくれるのじゃないか、あるいはまた、遊休施設とい...全文を見る
○矢野委員 実は今回通産省、外務省その他でいろいろ御苦労して交渉しておられる。しかし、アメリカが意外に強硬である。まあ互譲だと言っておられますけれども、一方的譲歩じゃないかという印象も私たちは受けざるを得ないのであります。そこで、ジーダラーというアメリカの報道官ですか、この方が、...全文を見る
○矢野委員 そうなくちゃおかしいと思うのです。特にジーダラーさんが、単に合意に達するということじゃなくして、そういう抽象的なことじゃなくして、アメリカが協定を成立させるために必要であると考えていた具体的な問題点を日本側にきわめてはっきりと伝えたあとで自主規制協定のための交渉再開に...全文を見る
○矢野委員 ずいぶん詳しくあります、これに。これは全部想像のまじった根拠のないことである、これはひとつあまりいいかげんなことを言わないでくれと、しかるべき筋を通じて抗議されたほうがいいと思います、私は。そうでないと誤解のもとですよ、これは。  そこで、もう一つの問題でありますが...全文を見る
○矢野委員 これは補償という立場で、申し上げた。あるいは報復の問題として、ことばはどぎつい感じでありますけれども、現にEECはアメリカに対して警告を発しておる。どういうことかと申しますと、EECが持っておるドルをいま金に兌換することを手控えておるわけでありますが、さようなことをし...全文を見る
○矢野委員 いろいろと繊維交渉の経過を私なりに見ておりまして、ガットのルールというものがいつの間にかくずれる、被害立証もどこかにいってしまう、あるいは業界の納得も、見切り発車された。そして、当然の権利である報復もあるいは補償要求もあまりおっしゃる気持ちがない。私は、あまり互譲とい...全文を見る
○矢野委員 しかし、よくもおっしゃいます。この問題はまた別の機会にお尋ねをしたいと思います。  次に、児童手当の問題について、これはもう先ほども御質問がありましたから、簡単にお尋ねしたいのでありますが、次の通常国会に法案をお出しになるという御答弁でありましたが、これは厚生大臣に...全文を見る
○矢野委員 大蔵大臣もひとつお答え願いたいと思います。
○矢野委員 それでは、もう一問だけ簡単にお尋ねをさせていただいて、終わりたいと思います。  児童手当について、あまり詰めるとまた話が変になります。時間のゆっくりしたときにお尋ねしたいと思っております。しかし、前向きであるということについては敬意を表したい。中身については少しばか...全文を見る
○矢野委員 推測であれば、これ以上のお話をしても……。時間がございませんから、これで終わりたいと思います。