矢野絢也

やのじゅんや



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矢野絢也の1977年の発言一覧

開催日 会議名 発言
02月08日第80回国会 衆議院 予算委員会 第3号
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○矢野委員 公明党・国民会議を代表いたしまして、質問をいたします。  昨年の総選挙、私ども公明党は五十六の議席を国民からいただいたわけでありまして、予算を伴う法案を提出する権限というものをいただいたわけでございます。これは力であるとともに大いなる責任のある立場である、このように...全文を見る
○矢野委員 私はこれから、公共事業か減税かなどのテーマで、今日の社会的公正をどう回復するか、あるいは景気浮揚策をどのように具体的にとっていくか、あるいは私どもが要望しております減税につきましての財源問題、こういった点を中心に御質問をいたしますけれども、まず最初に、法律論の立場で政...全文を見る
○矢野委員 いまの御答弁は、内閣の予算提出権、提案権、これを損なわない限度で議会の修正権というものは用いられるべきである、具体的には予算の款とか項とか目とかというのがあるわけでありますけれども、項の新設は認められないという御答弁であります。  かつて佐藤総理は、昭和四十六年一月...全文を見る
○矢野委員 それでは、これはきわめて技術的な問題になりますから、大蔵省の事務次官にお答えいただけば結構だと思います。  問題になりますのが予算の款項の新設、この修正というものは認められないという立場でありますけれども、款とか項というのは専門的な言葉でありますけれども、一つの例を...全文を見る
○矢野委員 これは総理、重大な問題が出てきているわけです。予算の修正、この内容につきましてはこれから真剣に議論していかなくちゃならぬ問題だと思うのです。しかし、政府の見解によると、国会の予算修正権というものは、項の新設は認められないんだ、項を新設することは内閣の予算提出権の侵害に...全文を見る
○矢野委員 これは学者の説によりましても、宮沢教授あるいはまた佐藤功教授、鈴木隆夫氏、一一引用いたしませんが、学説の多数派は、先ほど申し上げた最終かつ完全な修正権を立法府が持っておるという見解が多数派であります。さらにまた、一々揚げ足を取るつもりはございませんけれども、かつての大...全文を見る
○矢野委員 運用でしかるべくというふうにおっしゃいますが、しかしこれは運用で処理できる問題じゃないのです。会社臨特税の問題も、戻し税の場合も、明らかに事務的な扱いとしては項の新設になる。しかし、政府の見解は、款とか項の新設、変更というのは認められないのだ、この原則が明確に政府にあ...全文を見る
○矢野委員 私は憲法の解釈を言っておるのじゃないのです。憲法の解釈でいけば、内閣には予算提出権がある、議会には予算の修正権がある、こういうことじゃありませんか。款、項の新設は認められないと憲法に書いてあるわけじゃないのです。政府の主観的な判断じゃありませんか。しかも、多くの学説は...全文を見る
○矢野委員 具体的な問題の処理、当然これから私たち議論を具体的にしていきたいわけであります。しかし、その前提になるのが、果たして立法府の予算修正権はどの範囲まであるかという政府の解釈、これは私たちはっきりしておかなくちゃ議論が進まないという意味で、原則的に款、項の変更は政府として...全文を見る
○矢野委員 学者の間でも少数派の意見である解釈を政府が立法府に押しつけるということは正しいやり方ではないと思うのです。確かにあなた方がそういう解釈をしておったということは事実でしょう。しかし、その解釈をもって絶対正しいのだというやり方、ここに問題があるということを私は指摘している...全文を見る
○矢野委員 先ほど私は、学者の多数意見が議会による最終かつ完全な修正権を認めておるということを御披露申し上げたわけでありますけれども、そういった学者の意見というものは、立法府が国権の最高機関であるという認識に基づきまして、行政府の一方的な判断、これを国権の最高機関である立法府がチ...全文を見る
○矢野委員 私たちは、国会の国政調査権に基づいて事件関係者の証人喚問を行う、そこで真実の証言を述べてもらうことが必要だと思うわけであります。事件関係者の証人喚問を総理は積極的に賛成されるかどうか。さらに、証人喚問が公判に支障を来すというようなことを言っておられるようでありますけれ...全文を見る
○矢野委員 いまの総理の御答弁に私は大いに異論がございます。しかし、このロッキード問題あるいは日韓をめぐる問題等につきましては、日を改めまして同僚議員から問題を取り上げていきたいと考えております。  さて、財政経済問題についてでありますけれども、五十二年の予算、景気浮揚型の予算...全文を見る
○矢野委員 昭和五十年度の経済白書を見ましても、わが国と西ドイツの人口一人当たりの社会保障費の支出では、西ドイツがすでに一九六〇年でわが国の一九七〇年の水準を倍、上回っておるわけですね。七三年にはわが国の五倍ということになっておるわけですよ。ですから、社会保障というものは国民所得...全文を見る
○矢野委員 道路が完成すればというようなお話でしたけれども、日本国じゅうコンクリートで舗装しなければおさまらぬみたいな感じのお話で、やはりこの特定財源から外すかどうかは、道路ということよりも生活関連のウエートと道路のウエート、これをどういうふうにこれから配分していくかというバラン...全文を見る
○矢野委員 予算編成に当たりましても、伸び率査定ではなくして、ゼロから、必要なのか必要でないのかということを原点から洗い直す、こういうことが必要であるということを私申し上げたわけでありますが、たとえば不公平税制のシンボルみたいに言われておる租税特別措置法、これだって私は一遍全部や...全文を見る
○矢野委員 私どもが示しましたこの財源の案、これはまた日を改めて同僚議員からより具体的な詰めをいたしたいと考えておるわけですけれども、ただ、どう言ったらいいのでしょうか、この租税特別措置法につきましていかにもこちらの大企業優遇税制であるという言い方が誤解であるような御答弁をなさっ...全文を見る
○矢野委員 それでは問題を変えまして、国債問題。建設国債、赤字国債の国債問題ですね。  いまの不況で大規模な景気刺激策が必要である、この認識自体、私は決して反対はいたしませんけれども、この景気浮揚の財源として国債が大量に発行されておる。そしてかなりの確実さで予想される大量発行の...全文を見る
○矢野委員 ひょっとして将来国債がふえればというような、非常に人ごとみたいな見通しでおっしゃっているわけでありますけれども、ここでくどく言うまでもなく、五十五年の時点では六兆五千二百億の発行額で、国債費の負担が四兆四千二百億ですね、六八%ということになるわけですよ。これ自体非常に...全文を見る
○矢野委員 一三・二%ですか。私どもは一五%ということです。いずれにしても現在は六・五%なんですよ、資金残高に対する国債保有高というものは。それがいまの総裁の御返事でも倍以上になる。私たちはこれは一五%になるという計算です。これは重大なことなんですよ。  これは一つは、景気がよ...全文を見る
○矢野委員 総裁、重ねて恐縮でありますが、先ほど、私どもでは五十五年の時点で資金残高の一五%が国債、これが一三%という御説明がありました。いずれにしてもそういう状況というもの、日本経済、インフレに対する要因、景気浮揚に対する影響、いまのこの一三%、私が言う一五%を総裁としてどのよ...全文を見る
○矢野委員 憲法上では、財政処理の権限は国会の議決に基づいてこれを行使すべきことを財政に関する大原則としております。国会に対して財政に関する最高最大の議決権を付与しておるわけであります。そのゆえに、予算について何らの制限のない修正権あるいはまた議決権を行使することが内閣の予算提出...全文を見る
02月09日第80回国会 衆議院 予算委員会 第4号
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○矢野委員 昨日より、予算修正権に関しまして憲法解釈を歪曲した政府答弁で、本予算委員会が休憩になっておりました。各党の予定されました質問時間帯の変更や、理事会で長時間御協議を願ったことなど、委員長を初め与野党各党よりの御協力に対しまして心より感謝をし、御礼を申し上げる次第でござい...全文を見る
○矢野委員 これは非常におかしな御答弁でありまして、これほど両国間の重大な問題になっておる、しかも意見が食い違っておる、こういう客観状況にもかかわらず、こちらからそういう問題を提起しない、これは一体どういうことなんでしょうか。総理からお答え願いたい。
○矢野委員 おかしな話でありまして、現実に国旗が立っておるし、建造物があって、しかも軍隊が駐留しておる、こういう状況にもかかわらず、いまの総理のお答えでは、韓国政府は正式に竹島についての権利を、みずからの領土であるというこの権利を主張していない、韓国政府が正式に主張していない、こ...全文を見る
○矢野委員 それじゃ日本政府として、この問題について正式に韓国政府に協議をし、会談をするというつもりはいまのところない、こういうことですか。
○矢野委員 領海問題で協議する、領土問題では協議しない、こんなおかしな話があるでしょうか。よその国の領土にこちらの領海なんか設定できるはずがないのでありまして、領海問題を協議する場合、当然領土であるかどうかは議論されなくちゃならない、外務大臣のお話は全く矛盾しております。(発言す...全文を見る
○矢野委員 この問題引き続き同僚議員から議論していきたいと思っておりますが、結論的に総理に伺いたいのでありますけれども、日韓両国の感情的な対立の火種にしてはならない、私はこの問題そう思います。しかし、どうも日本政府の態度というのは、いま聞いておりましても納得できません。たとえば、...全文を見る
○矢野委員 それでは次の問題に移ります。  昨日途中になりました国債問題について結論ができなかったものですから、引き続き……。  いずれにしてもこの国債問題、低利回りの国債が大量に民間金融機関に滞留する、保有される。これは当然金融機関の収益というものを圧迫するわけですね。たと...全文を見る
○矢野委員 私は昨日来、この金融のメカニズムを通じてマネーサプライが増大し、かつ、インフレにつながるのではないかということを具体的に指摘しておるつもりでありますが、総理の答えは、希望的な願望をいまお述べになったにすぎないと思います。いずれにしても、そのような価格転嫁あるいはマネー...全文を見る
○矢野委員 総理の先ほどの答えは、政府の国債管理政策に問題があることをお認めになりながらも、それについての改善策をむしろ預金金利の引き下げという形に求めようとしておられる。これは非常に重大な問題だと思いますよ。このインフレの時代、庶民大衆が将来の生活設計のために預金をする、それを...全文を見る
○矢野委員 引き続きこの問題は同僚議員から質問をしていきます。  問題を変えますが、政府は今回物価調整減税ということで、国税で三千五百三十億、地方税で七百九十億、合わせて四千三百二十億ですか、この減税をおやりになったわけでありますけれども、これは調べてみますと、標準家族、四人家...全文を見る
○矢野委員 それは三千五百億ですか、四千三百億ですか、減税をされているわけですから、そうじゃないということを言っているわけじゃない。しかし、物価調整のための減税だと言われるには、このようなベースアップとの関連において、しかもそのベースアップは物価上昇との関連において、できるかでき...全文を見る
○矢野委員 四万円、五万円を使ってしまうよりも云々というお話がありましたけれども、その発想は問題だと思うのです。総理はお金持ちだから、四万円、五万円は大したことないというお考えなのかもしれませんけれども、先ほど申し上げておる物価上昇で生活が非常に圧迫されておる庶民大衆の家計におい...全文を見る
○矢野委員 総理が幾らそういう用地代の要らない公共事業、たとえば生活関連に力点を置きたいんだと意見を述べられましても、公共事業全体の三〇%が道路予算です。しかもその道路予算というものは、もちろん特定財源だけじゃないと思いますけれども、たとえば一兆円のガソリン税というものが主たる財...全文を見る
○矢野委員 この豪雪で苦しんでいらっしゃる方方、いまの大臣の答弁、何とか言葉だけに終わらないで実行してもらいたいという気持ちで聞いていらっしゃると思います。これにつきましても、国として、関係地域の地方自治体に対する十分な財政援助その他も御配慮願いたいということを最後に御要望いたし...全文を見る
02月23日第80回国会 衆議院 予算委員会 第12号
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○矢野委員 いまお示しいただきました政府の国会の予算修正権についての御見解でありますけれども、まず基本的なことから伺いますが、二月八日にお示しになりました政府見解、これとどこがどう違うのかという問題が具体的な課題になってくると思います。読めばわかるというようなものでありますけれど...全文を見る
○矢野委員 二月八日の政府見解第三番目の項目では、簡単に言えば三つの内容から成り立っておると思うのです。一つは、いわゆる款、項——項の新設の問題につきましては、項が予算の議決科目の単位であり、これによって表現されるものであることを考えると、一般的に言って内閣の予算提案権との関係か...全文を見る
○矢野委員 そうしますと、かねてからの歴代内閣が示してこられた統一見解、あるいは本予算委員会でお示しになった政府の見解、具体的には、項の新設、項の付加、こういった問題は政府の予算提案権の侵害になる、損なうものであるという意味の従来のお考えは、いま政府のとるところではない、そういう...全文を見る
○矢野委員 整理して申し上げますと、従来は、項の新設、付加というものはケース・バイケースという概念を超えて、およそこれは予算提出権の侵害になる、だから、もう入り口でシャットアウト、こういう判断であった。しかし、いまの総理のお答えによりますと、必ずしもすべて項の新設、付加というもの...全文を見る
○矢野委員 そうしますと、やはりその侵害になるという項と、侵害にならないと判断できる項というのは一体どういうことなのか。それもケース・バイ・ケースと言われましたのでは、そのときの出たとこ勝負、そのときのお天気次第、気分の問題、極端な言い方をすればこういうことにもなりかねないわけで...全文を見る
○矢野委員 問題点は二つあると思います。一つは、私がいま整理して申し上げたとおり、項の新設、付加についてはすべてだめという判断はとらない、場合によっては新しい項のつけ加えも提案権を侵害するものではない、こういう判断をお示しなさった。これが一つの特徴であろう。これは従来のお考えから...全文を見る
○矢野委員 国会と政府が判断するんでしょうか。国会が判断するんじゃないでしょうかね。これは国会のみがその判断をなし得るのではないかと私は思いますけれども、どういう法理論に基づいて政府がその判断ができるという理論をお持ちなんでしょうか。
○矢野委員 提案権を持ち出されるとこちらも理屈を言わなければならぬわけでありますけれども、憲法の規定によりますと、第八十三条では「國の財政を處理する権限は、國會の議決に基いて、これを行使しなければならない。」これは御存じのとおりであります。これは財政における国会中心主義の原則とい...全文を見る
○矢野委員 それは長官、おかしいのでして、あくまでも長官の御答弁は、この修正の範囲について、政府見解によればということになるわけですけれども、この範囲までは政府の予算提出権を損なわない、これは損なうのだ、この判断は政府と国会が話し合って決めるのだということですね。いま問題は、法律...全文を見る
○矢野委員 国会がそういった問題について最終的な判断を示すということが、憲法の基本的な精神じゃないかと私は思うのですけれども、いかがでございますか、長官。国会の決定あるいは意思以上に、この予算修正の範囲について、あるいはそれが適法であるか違法であるかという判断について、判断する別...全文を見る
○矢野委員 読めないなんて、まるでちょっと神がかったことを言われても困るのでして、私、ここで時間の制約がありますから、この問題で押し問答しようとは思いませんけれども、やはりいまの議論から総理もお考えいただきたいことは、結局政府の予算提案権を損なわない範囲で国会に修正権があるのだと...全文を見る
○矢野委員 だから、そうなると、またもとへ戻るのでして、その限界とは何ですか、あるいはまたその限界を侵したか侵さないかはだれが判断するのですかという問題にまた戻ってくるわけでありまして、私は、そういう判断をするのは最終的には国民だろうと思うのです。そのためにこそ、政府の気に入らな...全文を見る
○矢野委員 私は提案権まで否定しているわけじゃないのです。提案権があるということは認めた上で、その提案権と国会の修正権のかかわりあいにおいて議論を進めている。それを提案権があるのだ、あるのだと、そう力まなくても、これはわかり切った話なんです。  この問題ばかりでも時間がたちます...全文を見る
○矢野委員 前の見解にも載っておりましたけれども、いまの総理の御答弁に関係がありますけれども、こういう表現があったんですよ、たしか前の見解では。つまり、項というものは予算の議決科目の単位である、政府の施策がこれによって表現されるものであることを考えると、一般的に言って内閣の予算提...全文を見る
○矢野委員 ということですから、結局あなたはいまの言葉の上からも、国会における修正権というものは、それはお言葉の上ではケース・バイ・ケースだ、やはり予算の政府の提案権を損なわない範囲だ、限界があるのだと言われながらも、やはり国会においてささやかでないと判断される修正が行われた場合...全文を見る
○矢野委員 この議論は大体幾らやっても、大蔵官僚として人生を送ってこられた総理にこれ以上物わかりのいい回答をしろと言ったって、これは人生観の問題にまでかかってくるだろうと思いますから、この程度にしておきます。  要するに、法律解釈としては、すべて項の新設、付加がだめだというわけ...全文を見る
○矢野委員 良識を期待するなどと言われますと、いかにも良識がないのを出せと言われる、これはきわめて問題の発言だ。きわめて私どもは良識のある国会である、これはもう与党も野党も含めて良識があると言いたいところでありますけれども、それは別といたしまして、いずれにしても国会には良識がある...全文を見る