和田静夫

わだしずお



当選回数回

和田静夫の1980年の発言一覧

開催日 会議名 発言
03月31日第91回国会 参議院 本会議 第8号
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○和田静夫君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題になりました昭和五十五年度の公債の発行の特例に関する法律案について、総理大臣並びに関係閣僚に質問いたします。  この法律案は、財政法で禁じられているいわゆる赤字公債の発行を特例として認めようとするものであります。しかしながら...全文を見る
10月13日第93回国会 参議院 予算委員会 第1号
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○和田静夫君 前川日銀総裁の時間の都合もありますから、通告の順序を若干変えまして、冒頭、経済、財政問題の根幹について少し総理にお尋ねをいたしたいと思うんです。  さきの衆議院予算委員会の論議、さらに私もきょう憲法問題、あるいは外交、防衛問題を後ほど続けることになりますが、まあ非...全文を見る
○和田静夫君 国内の財、税制問題などの具体的な問題については後ほどわが党の赤桐理事から論議を続けますから、私はその基礎になるもの二、三についてちょっと触れておきたいんですが、その第一は経済外的要因が強いんですが、石油事情です。  イラン・イラク戦争は、報道によりますと、戦争が終...全文を見る
○和田静夫君 次に、新経済社会七カ年計画、いま見直しの作業が進められているということですが、どうもこの見直しについて鈴木内閣の中では対立があったと聞きます。大蔵省が財政難を理由にして、公共投資を削るべきであるという主張をされました。それに河本経企庁長官は、算定後一年足らずで改定す...全文を見る
○和田静夫君 大蔵大臣は……。
○和田静夫君 次に景気についてですが、ことしの四月−六月期からの景気の下降について、消費不況だと、そういう説明がなされております。家計の収入と支出の名目と実質の乖離で説明をして、物価が安定すれば消費者は必ず買いに出てくるはずだ、そうなれば景気は好転する、そういう見通しにつながるよ...全文を見る
○和田静夫君 見通しはどうなんですか。
○和田静夫君 そこで、まあ物価の安定ですが、日銀、慎重に物価の安定に配慮をされてきたことは私たちも理解をいたしていますけれども、石油の価格の高騰の影響やら地価の急騰ですね、こういうようなもので不安の材料も非常に多い。他方、マネーサプライは低位に推移しておりますから、金融界といいま...全文を見る
○和田静夫君 消費不況の別の表現でもあると言っていいと私は思っているんですが、実質賃金が八月は四十九年の狂乱物価以来、しかもことし二月以来、七月を除いてずっと低下し続けるという異常状態、低い賃上げが物価上昇で裏切られる、こういうような形で物価上昇で裏切られるという形になれば、これ...全文を見る
○和田静夫君 昨日のNHKの国会討論会を聞いていまして、宮澤さん、国債二兆円減のためには既存税制の中で増税になっていると言っているんですが、私はこれはごまかしだと実は思った。所得税の増税というのはすでに私は行われていると言ってよい。制度的にはともかく、実質的には大幅増税になってい...全文を見る
○和田静夫君 ちょっとこれは答弁になっていないですがね。理由、根拠ですな、言ってみれば、要するに。
○和田静夫君 下がっていることを認めているわけですから、私の理屈をお認めになっているから、あとは大蔵委員会で少し詰めます。  そこで、大蔵省は国民に耐乏生活をそういう形で要求をするわけだ。増税を一方ではもっぱら主張する。その説明の仕方は、きわめて不適当だと言わざるを得ません。大...全文を見る
○和田静夫君 国会議員のすべてに配られているわけでもないし、どうも財政問題を論議するようなところにだけ説明をするというような手法であったようですが……。  次に、土地、住宅の問題について十分議論をしたいのですが、時間がありません。別の機会に譲るんですが、それは、住宅ローンは九ポ...全文を見る
○和田静夫君 そう言われますけれども、ローンの金利、現在多くの金融機関で元利均等払いという、借りる者に不利なアドオン方式の変形が用いられているわけですよ。一つは、通常銀行では年利で表示しているようですが、実際は月利計算が行われている。そういう結果どうなっているかというと、年利で八...全文を見る
○和田静夫君 それはだめだ。ぼくはちゃんとレクチュアして説明してあるんだから。通告してないんならそれはそうなるけれども。——表示の仕方がごまかしだから、大蔵大臣、やっぱりこういうごまかしは直させるぐらいの答弁しなきゃいかぬですね、細かいことは抜きにして。
○和田静夫君 直させるということですか。
○和田静夫君 もう一つは、元利均等返済を採用している金融機関が多いわけですよ。これだと、買い入れ後数年で買いかえたりして一括返済をしようとしますと、それまでの間に金利ばかり返済して、肝心の借金、元本はほとんど返済していないということになるわけなんです。つまり、リスクはもっぱら借り...全文を見る
○和田静夫君 それはだめだ、答弁になっていない。銀行局長はどうしたの。
○和田静夫君 じゃあ、専門家いないから、一遍意思統一して休憩後にでももう一遍答弁してもらいましょう。委員長そういう取り扱いでいいですか。よろしいですか。  次に、地価公示ですが、地価公示は公正な地価形成のために設けられたものだと思うのです。地価上昇率が計算上のトリックによってゆ...全文を見る
○和田静夫君 意図的なものでないと言われますが、そうすると、引き続いて十五ページ、どうなるんですかな、これ。「東京都全域の平均では一〇ポイント近い上昇率の差が出てくるのである。仮にこの両者の差(九・四四ポイント)を地価公示の上昇率に単純に加えたとすれば、二七%強となり、民間の調査...全文を見る
○和田静夫君 ともあれ、国民の実感とはもうかけ離れたものになっていることだけは明確なんですからね。そこのところは十分に国土庁長官、再検討をしてもらいたいと思う。  次に、児童手当ですが、最近国の財政難を理由に、児童手当制度の廃止、縮小論が一部喧伝されています。これは、驚いたんで...全文を見る
○和田静夫君 したがって、大蔵大臣、主計局総務課長のこの中央児童福祉審議会委員の誹謗発言、これについてどういう責任をとらせますか。いま読み上げたとおりです。
○和田静夫君 これは事務当局おわかりになっていますか。
○和田静夫君 十分に注意をやっぱり喚起をすべきであります。少なくとも権威あるものとしてあなた方が審議会をおつくりになっているんですからね。私はこの児童手当制度がわが国で初めて実施された武蔵野市の市民でありまして、そういう意味では制度創設の史的背景というのを熟知している一人だと思っ...全文を見る
○和田静夫君 いまかなり明確な答弁があったんですがね、私は衆議院の論議を聞いておって、一体この児童手当制度というのは拠出制度を伴いながら行われているものだという認識が政府側にあるのだろうかということを思ったんです。たとえば、企業の児童に対する家族手当平均支給月額を調べて見るとわず...全文を見る
○和田静夫君 厚生年金や健康保険でも所得制限が許されるということになっていきますからね、下手な取り扱いをしますと。その辺のことを十分に考えて、いま言われたように処理をする。総理よろしいですか。あなたは総務会長として六者の署名をうっかりされているわけですからね。
○和田静夫君 児童手当の所得制限については、ここ数年来重大な福祉の切り捨てがすでに進行していますから、これは時間をかけて論議をしなければあれですが、わが党として時間をかけて論議をしていきます。  ただ、あのときに署名をされた野呂厚生大臣は、すでに本年二月二日の衆議院予算委員会で...全文を見る
○和田静夫君 外交防衛問題に入りますが、「軍事バランスの観点からみて米及び西側諸国は全体としてソ連及び東側諸国と比べ劣勢にあるとは言えず、むしろ依然優位に立っていると言える。しかし大きなトレンドとしては両者の差はちぢまりつつある。かかる状況に対し米国は国防報告等において自ら一層の...全文を見る
○和田静夫君 私、ちょっともう一言あれですが、グローバルパワーとしてのソ連の脅威に、今日の議論のようにより自立的な対抗を目指す、そういうことになっていくと必然的に集団防衛を志向せざるを得なくなる、そういうことになるんじゃないかと思うんですが、その点は。
○和田静夫君 最近、経済安全保障が強く主張される、いろいろなことがありますが、その中で自衛隊の守備範囲を拡大しようとする意見が目立ち始めている。一つは、海上輸送路の確保でありますが、これは日本は単独ではできるはずもない。仮に分担し、共同して防衛するとなると、紛争を生じたときに必然...全文を見る
○和田静夫君 海外在留邦人の救出に非武装の自衛隊輸送機を派遣できるように自衛隊法の改正を検討したい、こういうふうに防衛庁の最高首脳がコメントしたそうであります。そうなると、自衛隊の活動の地域的な範囲は全世界に及ぶということになるでしょう。自衛隊は外国から見れば世界でも有数な軍隊で...全文を見る
○和田静夫君 これはどうなっているんですか、防衛庁。
○和田静夫君 ないということに断言をされればもうそれまでですが、そこでIJPCについてでありますが、これは非常に気になる。今日、きょうにも邦人関係者はすべてテヘランに集結をするという状況にもあるようですね。私はいまこそ日本外交の真価、力量が問われるときだと思うんですがね。外務大臣...全文を見る
○和田静夫君 その後の処理は。集結されたものをどうするんですか。
○和田静夫君 その要請の返答などの期限というのはいつごろまでですか。
○和田静夫君 防衛庁はいま有事立法の研究をしているということでありますが、これはどの程度進んでいますか。有事に際し自衛隊がその任務を有効かつ円滑に遂行するために関連ある法令について研究をしている——白書の百五十二ページですね。検討をしている法令を全部挙げてください。
○和田静夫君 総理はどこまで把握されているんですか。
○和田静夫君 自衛隊法を初めとしてその他の法令には及んでいないわけですか。
○和田静夫君 そうすると、やっぱり自衛隊法の検討はされているということになるんですな。
○和田静夫君 それは卵にたとえるとどういう段階ですか。
○和田静夫君 ございますですか、ございませんですか。——ございませんですね。  総理、これは実は、金丸防衛庁長官と私はこの場所で、この法令の研究については卵の卵の卵の段階でも委員会の材料として提供いたしますと、そして、論議を深めながら持ち返ってまた論議と、こういうような答弁に、...全文を見る
○和田静夫君 それではとにかく、余り大臣が全然知らぬ——ある意味ではシビリアンコントロールが行き届かないという形でもって法令の検討や準備が進められるということは非常に不満でありまして、そこのところが気になるから、元防衛庁長官と私の約束ができているわけですから、そこのところを踏まえ...全文を見る
○和田静夫君 憲法論議に移りますが、まず、法制局長官、憲法前文をちょっと読んでください。
○和田静夫君 総理、これ、いま日本国憲法の前文です。国会議員として、この崇高な理想と目的を達成するために最善を尽くすことこそが国民より負託されているのだと私は信ずる。  総理の認識、そうして今日その方向にあるかどうか、いかがですか。
○和田静夫君 この前文を日本の憲法にふさわしい「簡潔で、格調の高い文章・表現」に改めるべきだという意見があるんです。  総理、この点はどういうふうにお考えになりますか。
○和田静夫君 法務大臣、どうですか。
○和田静夫君 「力強い文章」、「荘重・典雅な文章」、「国民がつねに愛唱しうる文章」、「一読して国民の心の琴線に響く文章」、前文をこういうふうに改めるべきだという意見があるわけです。  文部大臣、学校教育のあなたは行政責任者ですから、客観的なこのことについての基準をちょっと教えて...全文を見る
○和田静夫君 答弁になっていませんけれども、法制局長官、これ、まじめにひとつ、こういう判断の客観的な基準というものはありますかね。
○和田静夫君 客観的な判断、基準。「力強い」とか、「荘重・典雅」だとか、「愛唱しうる」とか、「琴線に響く」とか……。
○和田静夫君 やっぱり、これ、主観的な好ききらいの次元でもって国民、国家の運命にかかわる憲法の改正を云々する、こういうことでしか私はないんだろう。これは憲法調査会のいわゆるあれですからね、この文言というのは。  総理としては好ききらいの次元の改憲論にくみすべきではない、これはは...全文を見る
○和田静夫君 先ほども触れましたが、私が読み上げた「力強い」とか「荘重・典雅」だとか、いろいろな文章というのは、こういう改憲論というのは、実は岸内閣時代に私たち社会党の反対を押し切って設置された内閣の憲法調査会、そこでほとんどの発言者、改憲論者が主張しておることなんです。私は、改...全文を見る
○和田静夫君 行管庁長官、現閣僚の中でただ一人憲法調査会の委員であったようでありますが、中曽根さんはどういうふうにお考えですか。
○和田静夫君 法制局長官に伺いますが、内閣が設置した憲法調査会でも、社会党が拒否した結果、改憲論者ばかりが多かったわけだ。それでも押しつけ憲法だったというようなことは明らかになったわけではない。反対に、学識経験者の委員からずっと読みましたが、押しつけ憲法とは言えないという有力な反...全文を見る
○和田静夫君 憲法調査会報告以後も、あるいは最近の芦田日記、おもしろく読みましたけれども、芦田日記を含めて、押しつけ憲法論は憲法学界においては成り立っていない、破綻した説であります。しかし、政界だけがそういうことにはなっていないような、自主憲法制定国民会議に、「現憲法は、米国占領...全文を見る
○和田静夫君 まあ、ことさらにすれ違いの答弁をされていて、それで済むというものじゃ実はないんです。押しつけ憲法論は政界の表面から姿を消していますが、その亜流は横行している。法務大臣は、占領軍の指示に基づいてつくられた憲法という言い方をされたわけです。そのことは、言いかえますと日本...全文を見る
○和田静夫君 私は、そういうことであるという認識自体が大変大きな問題だと思っているんです。そういうことではないわけですよね。したがって、私は自主憲法という言い方にトリックを感ずるんですよ。それは、本日の議論においていままで私が述べましたが、日本及び日本人の戦後とは一体何であったの...全文を見る
○和田静夫君 法務大臣はいかがですか。
○和田静夫君 それでは、占領軍の指示とはどういうウエートが法務大臣あったんでしょう。
○和田静夫君 論議を深めようとすれば、いまのような形でどなたも論議には乗ってこないわけでありまして、その点どうしましょう。
○和田静夫君 鈴木内閣は、内閣総理大臣に代表されて、遵守をしていこうというそういうつもりであるから、法務大臣としては大変不満であるけれどもそれには従っていきますという発言ですね、いまのやつは。
○和田静夫君 私は、遵守義務との関係において、閣僚が改憲論議が勝手にできますなんていう論理は、法制局長官成り立ちますか、こんなの。
○和田静夫君 そこの部分はどっちみち後ほど少し突っ込んだ論議を九十九条の論議と一緒にやります。  そこで、前段で確かめておきたいのは、占領軍の指示の権力の源泉は米国を中心とする連合国の権力である、その法的な源泉はポツダム宣言と降伏文書にある、これはだれも否定できない、また、して...全文を見る
○和田静夫君 総理は、九日の衆議院の予算委員会で、自民党の政綱がつくられた段階では、占領下でつくられたものであり、日本国憲法を自律的に改正しなければならないという考えがあったが、今日では現行憲法のすばらしい点は定着し評価されている、現行憲法を自主的に改正すればいいということではな...全文を見る
○和田静夫君 答弁になっていないんですがね。  そうすると、法務大臣の十月九日の衆議院予算委員会の釈明発言で、午前の主権などに関する発言が適切を欠いた点があり遺憾に存ずると述べているところでありますから、当然「占領軍の指示」云々というやつもここでは取り消された、そういうことです...全文を見る
○和田静夫君 委員長、答弁になっていないです。  取り消されたということですね、それじゃ。法務大臣の答弁全部は取り消されたと。——質問どおりに答えてくださいよ。
○和田静夫君 「占領軍の指示」云々も取り消されたということですね。
○和田静夫君 衆議院の理事会のいろいろの努力が問題になっていますから、それじゃここで参議院も理事会開かせてもらいまして、答弁が明確じゃありませんから、一応協議をしてもらいましょう。
○和田静夫君 時間は。
○和田静夫君 私が申し上げたのは、法務大臣が十月九日の衆議院予算委員会で釈明発言をされて、それをもとにして総理の釈明発言との違いというのがいろいろ問題になっているのは私も傍聴していましたから知っているわけです。  そこで、取り消された部分の前段にあった、午前の主権等に関する発言...全文を見る
○和田静夫君 あのときの事態というのは、占領下にあってすべての問題について占領軍の強い影響下にあったという客観的な情勢というものを私は否定をしようとは思っていない。ただし、私はこれから自主憲法という問題についての論議に入るに当たって、占領軍の指示に基づいてつくられたところの憲法、...全文を見る
○和田静夫君 法務大臣、違うよね、法務大臣の認識。
○和田静夫君 それじゃ法務大臣、明確にしますが、「占領軍の指示に基づいて」というところは法務大臣としてもそうお思いにならぬと、こういうことになりますね。
○和田静夫君 そうするとやっぱり違うんですよ。「占領軍の指示に基づいて」というふうに理解をしていると、こう言われるんですからね。法務大臣の場合はそれを取り消されない限りにおいてはそういうことですよ。
○和田静夫君 そうしましたら、もう一言でいいんですよ、言ってみれば「占領軍の指示」云々ということは取り消されたと。よろしいですか。
○和田静夫君 国会議員の質問を否定するようなこんな答弁許せませんよ、それは。冗談じゃないよ、あなた、取り消したか取り消されないかということを聞いているのに。余分な答えを求めているわけじゃない。憲法六十三条の答弁義務というのはどういうことなのか。
○和田静夫君 それで、私はいまの答弁を含んで、「占領軍の指示に基づいて」云々という部分は取り消された、そういうふうに理解をする。そういうふうに官房長官、理解をしてよろしいですか。
○和田静夫君 いいですか、奥野法務大臣は国会の場で、日本国憲法は自主的につくられた憲法ではなかったからひとつつくり直してみよう、こういうふうに述べられているわけです。憲法は国民に定着していない、国民に受け入れられていない、そういうふうに発言をされてきたわけですよ。こういう人が法務...全文を見る
○和田静夫君 そこで、不統一はございませんとあなたが言われてみたところで、客観的には不統一が存在をしていることはもう間違いないですよ。「占領軍の指示に基づいて」つくられた憲法、ここのところが明確に否定をされない以上においては、すなわちそれは押しつけ憲法という論理の変形論なんですね...全文を見る
○和田静夫君 私は、日本国憲法成立過程についての見解を求めているわけですよ。これは答えられていないんで、同様でありますと言われたってわからぬわけでありまして、したがって、これは憲法六十三条によってあなた方は答弁の義務を持っているんだから、憲法六十三条を否定するようなそんな閣僚の姿...全文を見る
○和田静夫君 いまの三人の諸君が私の質問に答えていませんから答えになりません。憲法六十三条との関係において、あんなものは答えじゃない。そこのところをはっきりしてください。委員長、指示してくださいよ。  委員長ね、基本になっているところは、やはり占領軍の指示に基づいてでき上がった...全文を見る
○和田静夫君 これは明確に違うんです、私が言っているように。占領下にあったという客観的な事実関係と、直接的に占領軍の指示に基づいてでき上がった憲法と、違うんです。したがって、ここのところは、答弁の統一を求めるためにここで休憩してもらって、これは非常に重要なところですから、理事会で...全文を見る
○和田静夫君 それだから、私は、総理が経過について述べられて、日本国憲法が国会の議を経ながらでき上がった、したがって日本国民を代表するところの国会の論議を経てつくり上げられたものであるから必然的にこれは自主的につくったところの憲法である、私たちはこういうふうに理解している。そこの...全文を見る
○和田静夫君 それだから、一連の発言というのはここにおいて取り消されて、鈴木総理に代表されるところの鈴木内閣の憲法論になったと、こう理解をして総理よろしいですか。
○和田静夫君 すなわち、日本の国会において議決、承認をされたところの、言ってみれば国民の世論形成その他も十分考えられたそういう日本国憲法である。私たちはそれを自主的な憲法であると理解をして、その理解、確認の上に立ってもう少し討論を煮詰めますが、ポツダム宣言等降伏文書の法的性格につ...全文を見る
○和田静夫君 すなわち、このポツダム宣言受諾と降伏文書の調印というのは、日本にとっての義務となったわけです、あのとき。その時点で神権主義が否定をされて国民主権主義が成立した、そういうふうに述べた故宮澤俊義教授のいわゆる八月革命説ともいうべき法理論的解釈が憲法学界では通説として確固...全文を見る
○和田静夫君 憲法への忠誠ということは、実はこの委員会に佐藤教授を参考人としてお招きしたんですが、ちょうど何かきょうから公法学会が名古屋で開かれていまして、全部憲法学者は都合が悪くて不幸にして出席ができない状態でありますので、佐藤教授の言葉を引用すれば、「内心において憲法に対して...全文を見る
○和田静夫君 私はことさらに混乱させようと思ってやっているんじゃない。まじめに憲法の論議をやろうと思ってやっているんです。宮澤さんは明確に不満と言われました。私は不満という言葉をなぜよく頭の中に刻み込んだかといえば、先ほど申しましたように不信と不満、そういうものが閣僚の心の中に内...全文を見る
○和田静夫君 そういうふうに法務大臣が言われるのなら——私は法務大臣とは間接的な接触も通じながら非常に長いあれですから、客観的に法務大臣を役人のときから十分に、あるときは自治法その他の問題では解釈その他をめぐって敬意を表するところは表しながらずっと見てきた。あなたの性格からいきま...全文を見る
○和田静夫君 私は、おこがましい言い方をすれば、あなたの見識を知る者の一人として、いまのような状態というのは見逃すことができない。私の助言が糸口になってあなたがそれじゃ辞任をいたしましょうということがやりやすいんなら、私が先ほど来述べていることを助言と受け取ってこの際鈴木内閣から...全文を見る
○和田静夫君 奥野さん、そう言われてもね、総理が私の憲法発言の全体を不適切だと言うのなら閣僚として不適格ということになる、こういうふうにいま述べられていますよね、あなたは。で、憲法改正を否定する鈴木内閣の閣僚としてはそういう意味では不適格なんですよ、やっぱり。これは当然なんです。...全文を見る
○和田静夫君 端的に言いますが、一般論として、閣僚はジキル博士とハイドということは許されませんよ。憲法を前にして面従腹背ということは許されませんよ。公人としてと私人としての考え方がかけ離れ背反していれば、それは国民から見て納得しがたいのは当然ですよ。しかも、個々の小さな政策、レベ...全文を見る
○和田静夫君 私は公私の差というのは、これはまじめに考えて公人として誠実が尽くせるものである。単に公私の使い分けや国会答弁や官僚操縦といいますかね、そういう技術を持っていればよいというものではないと思うんです。さればこそフランスの一七九一年憲法というのが、「憲法制定国民議会は、憲...全文を見る
○和田静夫君 私はそこを実は問題にしているのであって、法制局長官、この佐藤功さんの「日本国憲法の課題」百八十一ページなんですがね、「「改正が認められているのだから改正論を述べることは当然に自由だ」と主張された。この主張の論理は一般論としては誤まりではない。しかし、憲法尊重義務と改...全文を見る
○和田静夫君 総理の答弁の部分についてはちょっとだけ申し上げておきますが、いわゆる日本の公務員が憲法九十九条に基づいて誓約をして、署名捺印をして、そして仕事に従事しているんですから、その立場にあった限りにおいて忠実であったかもしれませんけれども、いまそこから外れてみて、振り返り見...全文を見る
○和田静夫君 もう一遍だけ「国会討論」に返らしてもらいますが、奥野さんはその限りにおいてという前提で総理発言を認める発言と答弁をされたんです。で、いまそこを深く突っ込もうと思わないんですが、それに対して、政治決着を云々しても建設的な意味がない——政治決着を云々しても建設的な意味が...全文を見る
○和田静夫君 私はさっきから断続的にいろいろあった理事の集まりのときでも言ったんですが、これは衆議院と参議院はそれぞれ独立しているわけでありまして、衆議院の中におけるところのやりとりというようなものは、私たちは十分熟知することも義務として持っていますし、そのことを知らなければなら...全文を見る
○和田静夫君 脱会はされないわけですか。
○和田静夫君 私はそのよく考えてみましょうという言葉を真剣にまじめに受け取っておきます。それは衆議院の論議を聞いていて、稲葉議員の質問に、私の憲法に対する信念は変わりませんと、こう述べられておる。しかし、そう言われたところで、総理として変わらないのか、あるいは自主憲法改正のための...全文を見る
10月23日第93回国会 参議院 大蔵委員会 第1号
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○和田静夫君 引き続いて経済、税制問題などを通告をしてあるんですが、その前に、昨日の参議院決算委員会で東京信用金庫問題をめぐって幾つかの論議があったようでございますので、私は昭和五十二年の五月二十六日、五十三年の七月六日の決算、五十四年の五月二十二日、実は三回にわたって昨日御論議...全文を見る
○和田静夫君 ところで、この東京信金というのは御存じのとおり決算承認金庫なんですが、これが昨年、ことしと検査が実施されていないわけでしょう。これはどういうわけですか。
○和田静夫君 五十四年の五月二十二日の大蔵委員会で、私は東京信金は官庁欺罔工作をしていると指摘をして、そして銀行局長に文書があれば再調査したいと答弁をさせているわけです。そのとき私は証拠を持っていた。いまもこの証拠はある。不良融資をして、しかもそれを大蔵省の検査の目をごまかすため...全文を見る
○和田静夫君 そうなってきますと、大蔵省の検査を欺罔するために日付の書きかえや遡及やいろいろなことをやっているわけでありますから、これは明確に信用金庫法第九十条に違反をする。「一年以下の懲役若しくは十万円以下の罰金」にも当たるわけでありますが、これは警察庁、社会的に非常に重要な問...全文を見る
○和田静夫君 五十四年の五月ですから、もう一年以上も前に私はこの問題は提起しているわけです。そして時効がこういう形でもってやってくるような時期に断定する、しないのことをいまごろ言われておっても非常に困るわけです。  ということは、警察庁から出席をされていた小林朴局長は、第一義的...全文を見る
○和田静夫君 いまの私と銀行局長とのやりとりを聞いていて、一般論としてどう考えられますか。
○和田静夫君 いま言われているように、時効かどうかすれすれのところに私はあると思うんです。これは私の素人の考え方ですが。したがって、ここのところは早急にあなたの方ででも捜査をされないと、安易に——私の方はもう何も一年前にやっただけじゃないんですからね、その二年ぐらい前からこれはず...全文を見る
○和田静夫君 局長が地方行政委員会へ行っていらっしゃるというから、課長できょうがまんしたんですけれども、そういう答弁になるのなら局長に来てもらわなければならぬわけですけれども……。  まあこれを受けて大蔵大臣、やっぱりこの問題について大蔵大臣として見解をちょっと述べていただきた...全文を見る
○和田静夫君 さっき大臣の答弁があったんですが、私は大臣が触れられたからあえてちょっと触れておきたいんですがね。  この東京信金が大臣の関係の日研製薬に融資をされた——大臣の関係のと言っていいのか、よく知らぬが、おいごさんか何かが会計をやっておられたか、なんかいらっしゃった。そ...全文を見る
○和田静夫君 そこで銀行局長ね、日研製薬への融資以外にも数多くの不良融資があることを私は指摘をずっとしてきました。一々言いませんがね、エヌエスシー、ミキ通商、清和産業、株式会社松本あるいは太田興産、フェアレーンズ、北斗、平和観光以下まあ幾つかありましたよ。これらたくさんのところの...全文を見る
○和田静夫君 後で聞かしてもらいましょう。  そこで、これも言えないと言えばそれまでですが、松井産業への融資が四億九百万円焦げついてましたがね、これはどうなったんですか。
○和田静夫君 そうこう言っていらっしゃるとあれになりますよ。そのうちに一遍ゆっくりここのところを聞かしてもらってから再質問いたしますがね。  五十五年度の上期の仮決算は新規延滞が約四十億円も発生しておりますね。経常収支段階で赤字になると私は思うんですが、これまでから余りにも不良...全文を見る
○和田静夫君 この問題で最後で述べておきますが、私はこれまで繰り返し東京信金の問題を取り上げてきたのは、社会の公器である金融機関の経営が乱脈である。その原因はどうも浅野会長が金庫を私物化しているように客観的に考えられる。ところが、その責任がどうも明らかにされない。で、大蔵省も経営...全文を見る
○和田静夫君 しかるべき措置といいますと……。
○和田静夫君 大臣、これはお聞きになったとおりでありまして、金銭的にどういう形で、浅野さんはどういうふうにしたというふうなことも調査は上がっていますけれども、いまの大蔵省から行っていらっしゃる理事長は全くつんぼさじきに置かれながら経営運営が行われている、そして疑惑を呼ぶようなたく...全文を見る
○和田静夫君 新しい疑惑が生じていますし、先ほど来論議をしたように、決して五十四年の五月段階で指摘をした問題について私は結論が出ているとは思いません。まだ結論が出ていないと、こう言っているわけですから。したがって、結論を出すべき指導というのは、あなたが大臣として責任ある立場にある...全文を見る
○和田静夫君 銀行局長、何遍も調査調査でもって済まされていったんではいけませんから、これはっきりしてください。よろしいですか。
○和田静夫君 それだから、そこのわからないと言われる部分についてやっぱり調査を急がれると、このことを強く希望しておきます。後ほどまたあれしますけれども……。  次に、群馬県の吾妻信用組合に関連する問題であります。この信用組合は略称吾信と言われるのですが、一組合員が嬬恋支店の元支...全文を見る
○和田静夫君 そこで、県の商工労働部長が県議会で、県は二回の検査で、同支店の安易かつずさんな貸し付けは知っていた。四十九年以前に安易かつずさんな貸し付けがあったと認めているわけですね。この事実はどういうことでしょうかね、どういうふうに確認したらいいんですかね。安易かつずさんな貸し...全文を見る
○和田静夫君 県は安易かつずさんな貸し付けについて、いま言われたような形で恐らく理解をして知っていた。預金の処理についてもずさんきわまりないものであると、これはもう驚くべきものですがね、書類ずっと見てみますと。まず預金の通帳が発行されていない。そして戸部氏に白紙の預金支払い請求書...全文を見る
○和田静夫君 それで、これが認められないとすると、この責任というのはどこにありますか。
○和田静夫君 私もそう思うんです。信用組合の内部監査というのは大変不徹底であるというようなことで、この辺はそれは大蔵省、直接的信用組合の問題ですからどういう形のことをやられるあれがあるのかはよくわかりませんけれども、県を通じてやっぱり十分に過去にさかのぼって指導をする必要がある、...全文を見る
○和田静夫君 さらにこの安斉さんという支店長は、戸部さんの預金口座に不足が生じたとして組合が仮払いして立てかえたというようなことで、後日これを勝手に引き出しているわけです。ところが、口座に残があるときにも仮払いが行われている。これは裁判所に提出された戸部さんの普通預金元帳にはっき...全文を見る
○和田静夫君 安斉元支店長は、戸部さんに対して安斉氏の指摘した、指示した金額を書き入れた約束手形を振り出させる。それに第三者の架空名義の裏書き署名をする、吾信が第三者に手形割り引きの形で貸し付けようとする、した。そして、この金を戸部氏の預金口歴に振り込む、その上でさきの白紙に押印...全文を見る
○和田静夫君 また戸部氏は、昭和四十八年十三月ごろ土地を売った手付金五百万円——いま言われたやつですがね、安斉支店長にこれを預けた、この事実は安斉氏も認めているわけですね。ところが、この五百万円が行方不明になったんです。普通預金として入金した事実も戸部さんに返還した事実もない。こ...全文を見る
○和田静夫君 私はやっぱり急いで厳正な処分を要望しておきたいと思うんです。  それはどういうことかと言いますと、最近になりましてもこのいまの戸部さんだけじゃなくて、同様の被害を受けた事件が、やっぱり一人が勇気を持って告発をしたものですから次々と出てきたんですね。その次々と出てき...全文を見る
○和田静夫君 支店長が戸部氏の名前を使って手形を振り出したのは、それによって得た一億四千六百万を浮き貸しするためであったと組合は戸部氏に説明しているようですが、この点について大蔵省、そうですか。
○和田静夫君 これは局長、ちょっと事実関係調べてみてくれませんか。
○和田静夫君 この安斉氏が、五十年五月まで支店長をしていたんですが、その後どうしているかは知っていますか。
○和田静夫君 実はこれは結果的には依願退職だと聞いているんです。で、この処理も実はおかしな話でして、依願退職にもかかわらず吾信は一億四千六百万円の吾信側のいわゆる浮き貸しの責任をとらせる、そういう形で半分の約七千九百万円を安斉氏にしょわせた。安斉氏に手落ちがないのであれば何もこん...全文を見る
○和田静夫君 後の、金をかぶせたという点。
○和田静夫君 ちょっとかぜ引いとってお聞き苦しいと思うんですが、どうも吾信はこの元支店長をかばっている節があるように私に思われる。戸部氏に現理事長が、安斉氏は背任に値するが、事を穏便に済ませたいといった趣旨のことを言明したと。私の調べでは、安斉氏は五十年にいま言われたとおり嬬恋の...全文を見る
○和田静夫君 捜査当局、両方ともこの点どうですか。
○和田静夫君 では最後に、支店長は信用組合を代表しています。したがって、この吾妻信用組合の経営者の責任も明確にされなければなりません。大蔵省に私はそのことを求めておきます。
○和田静夫君 ちょっと本論にそれじゃ返らしてもらいますが、時間ももうわずかになりましたから、しかも同僚竹田議員から突っ込んだお話がありましたので重複を避けまして、予算委員会の後始末も含めて二、三申し上げておきたいんです。  来年度予算の編成作業が現在進められている。で、松下主計...全文を見る
○和田静夫君 そこなんですがね。この公共事業による景気刺激効果については、これは私たちは石油ショックの後、端的にそのことを指摘してきたわけです。「財政再建を考える」という、さっきからいろいろ大蔵大臣宣伝されて、これはいいもんだいいもんだと言われていますが、考えてみれば、国債発行の...全文を見る
○和田静夫君 いま言ったように、一般会計、財投、それから地方財政の支出金額、それぞれどのぐらいに考えていっているんですか。
○和田静夫君 委員長、論議にならないですよ。論議してくれ、論議してくれ言うけれども、そういうことじゃもう話にならぬ、出さないんじゃ。  私ももうあと一分ですから、どっちみち次に二時間ぐらいもらって基本的に税財政の論議をやらしてもらいますが、最後に要求だけ言っておきますが、私は、...全文を見る