畑野君枝
はたのきみえ
比例代表(南関東)選出
日本共産党
当選回数2(参1)回
開催日 | 会議名 | 発言 |
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01月13日 | 第190回国会 衆議院 法務委員会 第1号 議事録を見る | ○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。 まず、裁判官の報酬等に関する法律の一部改正案及び検察官の俸給等に関する法律の一部改正案について、司法の独立の観点から、身分保障することは当然であり、賛成するものですが、裁判官、検察官の報酬体系と一般職の給与体系との違いについて伺います。 |
○畑野委員 司法の独立という点でお話がありました。そうであるならば、裁判所の職員の増員と待遇の改善も同時に進めるべきだと思います。 家庭裁判所の調査官の異動先について、夫婦同居も含め、仕事と家庭の両立のためさまざまな努力を最大限すると、昨年四月、清水忠史議員に答弁されました。...全文を見る | ||
○畑野委員 きめ細やかにという話がありました。ぜひ、現場の声をよく聞いて、引き続き対応をしっかりしていただきたいと思います。 さて、本日の委員会の冒頭に、最高裁大法廷における判決の参考送付がされました。夫婦同氏の強制と、女性だけに離婚後六カ月の再婚禁止期間を課した民法について...全文を見る | ||
○畑野委員 今、岩城大臣からのお答えにありましたように、法制審の答申から二十年経過しているんですね。もう慎重に、慎重過ぎるぐらいやっているんじゃないでしょうか。ですから、これは、本当に、慎重というお言葉は次に伺うときにはぜひ外していただいて、国会の議論ということであれば、政府を先...全文を見る | ||
○畑野委員 そして、今度の二月に第七回、第八回日本政府報告審査が行われるということですが、それでは、選択的夫婦別姓についてどのような態度で臨まれますか。 | ||
○畑野委員 ダブルスタンダードは困るんですね。 つまり、既に政府は、女性差別撤廃条約実施状況の第七回、第八回報告できちっと言っております、選択的夫婦別氏制度の導入及び再婚禁止期間の短縮に係る民法改正について、「引き続き法案の提出に向けて努力する必要がある」と。ですから、これは...全文を見る | ||
○畑野委員 ですから、国としても、民法を最も担当するのは法務大臣ですから、そういうことをきちっと打ち合わせもして、よく議論もして、ちゃんとまとめてやっていただきたいということを申し上げておきたいんです。 それで、これまで最高裁判決は、氏名は人が個人として尊重される基礎であり、...全文を見る | ||
○畑野委員 資料の一を出していただいたんですが、一九九五年、夫の氏を選んだのは九七・四%、二〇一四年、九六・一%。資料を皆さん見ていただくように、ずっと九七%から九六%と、若干は減っているけれども、ほとんど変わらないで、あらかた九割以上ということでよろしいですか。 | ||
○畑野委員 つまり、ほとんど変わらない、高どまりしているということですよね。 それで、これが自由な話し合いによる合意の結果であるかということが問われると思いますが、そこについての調査はされていますか。 | ||
○畑野委員 ですから、これは調べていないと。でも、実態は、一九九五年は九七・四%が夫の氏、二〇〇五年も九六・三%が夫の氏、そして二〇一四年も夫の氏が九六・一%という状況ですね。 ですから、形式的にはどちらの姓を名乗ることもできるので、差別には当たらないかのように見えますけれど...全文を見る | ||
○畑野委員 そのことの最後の言葉、資料の二にもつけさせていただきました。内閣府の調査ということですね。 通称使用というのは、本当に皆さん苦労されているんです。通称使用の制度がなかった会社で、結婚と同時に申し出をしたところ、会社が受けてくれて、その後も後輩が通称使用をするという...全文を見る | ||
○畑野委員 通称使用の拡大というふうにおっしゃったんですが、それだけでは解決できない根本問題があるということを私は申し上げたんですね。 例えば、ある会社では、突然、業務の簡素化のために組織図、メールアドレス、名刺、社員証について戸籍上の姓を使用することで統一させていただきます...全文を見る | ||
○畑野委員 親子で名字が違う、あるいは兄弟で違うという人たちも出てきているんですね。でも、それはそれで特に違和感はない、そういう声も上がっているんです。ですから、そういうのもぜひ聞いていただきたいと思います。 そこで、委員長に提案なんですが、葉梨委員長、ぜひ、この委員会で選択...全文を見る | ||
○畑野委員 ぜひお願いします。 次に、女性にだけ課せられた離婚後六カ月の再婚禁止期間について伺います。 同じく二〇一五年十二月十六日の最高裁判決で、百日を超える期間については違憲との判決を受けました。民法そのものを直ちに改正すべきだと思いますが、岩城大臣、いかがですか。 | ||
○畑野委員 ぜひ進めていただきたいと思います。 世界で夫婦同姓を義務づけている国は日本だけです。私、この委員会で質問させていただきました。再婚禁止期間も多くの国で撤廃をしています。今回合憲とされた百日についても、二人の裁判官は違憲との意見を出しております。 ことしは、女性...全文を見る | ||
○畑野委員 きのうの院内集会の状況や、また、きょうの審議も含めてぜひお伝えいただきたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。 ありがとうございました。 | ||
02月10日 | 第190回国会 衆議院 予算委員会 第11号 議事録を見る | ○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。 私は、安倍総理大臣に、国立大学の運営費交付金問題について質問をいたします。 今、国立大学では、収入の主な部分を占める国立大学運営費交付金の大幅な削減が大問題になっています。 パネルをごらんください。お手元にも棒グラフの青いものが...全文を見る |
○畑野委員 声を上げているのは、大学関係者に加えて経済団体からも寄せられております。 安倍総理の地元の山口県では、県内の経済団体を挙げて次のような声明が出されました。 山口大学の地域に及ぼす経済波及効果は六百七十五億円以上にも上ると聞いており、大学の存在そのものが、地域経...全文を見る | ||
○畑野委員 全国の大学関係者あるいは地域を挙げた反対の声で、来年度については運営費交付金の予算は総額、前年度と同額に据え置きになりました。 問題なのは、今後どうしようとしているかということです。 麻生財務大臣に伺います。 昨年十一月の財政審の建議においても、国立大学に...全文を見る | ||
○畑野委員 麻生財務大臣からグラフの御説明がありましたが、これは財務省からいただいたものでございますから。わかって質問をしております。 それから、肝心なことをお答えいただかなかったんですが、新しい交付金の考え方ですね。 毎年百億円程度取り上げて、そのうちの二分の一戻す、そ...全文を見る | ||
○畑野委員 つまり、運営費交付金を削減するという話を今お認めになりました。これは重大な御答弁だと思います。 新潟日報の二〇一六年二月四日付ではこう報道されております。 新潟大が教員の昇任や退職者の補充など人事の大部分を凍結することが三日わかった、国からの運営費交付金の減少...全文を見る | ||
○畑野委員 これからのことをおっしゃいましたけれども、まだそんなことは決まっていることではありません。 しかも、鳴門教育大学の経営協議会学外委員の緊急声明、何とおっしゃっているか。市長や地方銀行の会長、地元企業の社長など、学外から大学経営に参画している方々の声明です。教育系大...全文を見る | ||
○畑野委員 前提として自己収入を上げろと言うから、では、どうですかと。寄附金の問題あるいは産学連携の研究の問題、それはこれから上げるというふうにおっしゃいますけれども、まだ上がっていない。これから先の話じゃありませんか。それができないとなったら授業料にはね返るんじゃないですかとい...全文を見る | ||
○畑野委員 聖域化しない、つまり運営費交付金を削って自己収入で賄えという方針、こういう考えをとる限り、授業料以外の外部収入をふやすことが難しいと言われてきた中で、結局、授業料値上げにつながるということになるじゃありませんか。この考え方を改めるべきだということを申し上げているんです...全文を見る | ||
○畑野委員 結局、国立大学の運営費交付金を将来にわたって削減しないとはおっしゃいませんでした。もとに戻してふやすというふうにもおっしゃいませんでした。 最初に紹介したように、全国各地の学長や経済界がこれほど声を上げているのはなぜか。地域を担う人づくり、それこそ地方の国立大学の...全文を見る | ||
02月25日 | 第190回国会 衆議院 予算委員会第七分科会 第1号 議事録を見る | ○畑野分科員 日本共産党の畑野君枝です。 経済産業省が確認されているとおり、ことしに入って鉄鋼業では重大事故が多発しています。 まず、二〇一〇年から二〇一六年現在までの鉄鋼業の労災死亡事故人数の推移について伺います。 〔主査退席、佐藤(ゆ)主査代理着席〕 |
○畑野分科員 お手元に資料を配らせていただきましたけれども、それが今お話のあったこの間の死亡者数の推移のグラフでございます。この資料によりますと、ことしですけれども、労災死亡人数は既に五人、ことしの二月十七日時点でこういうふうになっております。 ことしの五人の死亡事故について...全文を見る | ||
○畑野分科員 重大な事故が相次いでいるわけです。 資料の二枚目以降につきまして、経済産業省より資料をつくっていただきました。この中では、新日鉄住金大分製鉄所でことし三人が亡くなっていらっしゃるということもあります。それで、私は、二枚目以降、二〇一六年、それからさらに三枚目、二...全文を見る | ||
○畑野分科員 ことしの死亡事故の件で、一月十四日付神奈川新聞の記事では、一月十三日のJFEスチール東日本製鉄所京浜地区の事故について報じております。三十九歳の社員の方が、クレーンの操縦室、高さ約二十メートル付近から転落、地面で頭を強く打ち死亡した、何らかの原因でクレーン操縦室前の...全文を見る | ||
○畑野分科員 ぜひ、速やかに徹底をしていただいて、本当に労働者が安心して仕事ができるようにしていただきたいと思います。 それで、三枚目、四枚目の、先ほどの経済産業省の資料によりますと、千葉県では、二〇一五年、四件の死亡事故が起きている。 一月十一日、JFEスチール東日本製...全文を見る | ||
○畑野分科員 先ほど御紹介された、昨年六月十六日の経済産業省の文書でも、 欧州においては、産業革命以降、安全への配慮の考え方が定着している。 と。 一九八九年に制定された欧州機械指令においては、新規設備導入時における本質安全化が求められ、人と設備(危険源)との分離徹底...全文を見る | ||
○畑野分科員 日立グループ人権方針というのが出されておりまして、次のように書かれております。 「日立グループは、社会が直面する課題にイノベーションで応え、優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する中で、人権が尊重される社会の実現を支援していきます。その前提として、日立は...全文を見る | ||
○畑野分科員 企業のために頑張って働いてきた労働者とその家族の雇用と暮らしを守る、そういう点で、それができてこそ、電機情報産業、ひいては日本の産業の発展があるという立場で、ぜひ現場の労働者の声に応えていただきたいということを強く求めておきます。 次に、建設労務単価の問題につい...全文を見る | ||
○畑野分科員 ぜひ進めていただきたいんですけれども、あわせて、元請団体などへの要請や働きかけにとどまらないで、現実の賃金支払いの実態について職場レベルでの調査やヒアリングを行うことが必要ではないかと思いますが、いかがですか。 | ||
○畑野分科員 賃金の引き上げなしには建設技能労働者の確保はあり得ないということで、さらに踏み込んで現場の実態を把握していただきたいと思います。 公共事業の現場で働く全ての労働者に対して賃金の最低基準額を保障する公契約法の制定が必要だというふうに私は思いますし、ぜひそれも取り組...全文を見る | ||
○畑野分科員 ぜひ支援を強めていただきたいと思うんですけれども、例えば小規模事業者支援パッケージ事業、小規模事業者持続化補助金なんですが、これは神奈川県の業者の方に伺いますと、応募してもなかなか当たらない、専門家の援助を受けて、いい内容にしないとなかなか通らない、ですから、枠を広...全文を見る | ||
○畑野分科員 ぜひ、現地の声をきめ細やかに聞いていただいて進めていただきたいと思います。 以上で質問を終わります。 | ||
03月09日 | 第190回国会 衆議院 法務委員会 第3号 議事録を見る | ○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。 昨年十二月十六日の最高裁判決を受けて、昨日、民法の再婚禁止期間の改正案が閣議決定されました。再婚禁止期間百日への短縮を行い、離婚時に妊娠していない場合は適用除外とするなど、例外規定を設けるものとしています。 再婚禁止期間百日への短縮...全文を見る |
○畑野委員 法制審の答申が出てから、本当に多くの女性たちの、また国民の法改正を求める声が出されてきて、裁判も行われてきたわけですね。そういう点では、二十年間、法改正に着手されなかったということは、国民、女性にとっても本当に大変な問題だった、苦しみだったということをぜひ知っていただ...全文を見る | ||
○畑野委員 国連女性差別撤廃委員会の日本審査の内容というのは、国会にも報告するべきものだということで、きょうも御報告をしていただきました。民法改正のおくれについて厳しい指摘が二月の十六日にもされたわけですね。人権問題、女性差別問題として、本当に解決を図る必要があると思うんです。 ...全文を見る | ||
○畑野委員 即時措置を再び勧告したということですよね。 そこで伺いたいんですが、再婚禁止期間について世界の状況はどうなっているかということです。世界の主要な国々の現状について、岩城法務大臣に伺います。 | ||
○畑野委員 廃止したという国も、北欧諸国などですね、ずっと進んでいるわけです。 さらに伺いますが、再婚禁止期間について、国連女性差別撤廃委員会の総括所見、すなわち最終見解を受けて、岩城大臣の御認識はいかがでしょうか。 | ||
○畑野委員 今回、例外措置ということで、離婚時に妊娠していない場合は適用除外ということを入れたわけですね。これは、最高裁の判決の中でそういう意見もあったということで入れられた。ですから、実際的にはほとんどかかわらない状況になるんですよ。しかも、これは、医学の問題ではなくて、人権の...全文を見る | ||
○畑野委員 女性差別撤廃委員会がこの間繰り返し言っていることがあるんですね。それは、締約国が、差別的法規定の撤廃が進んでいないことを説明するために世論調査を用いていることに懸念を持っているということなんですね。これは人権問題ですから、世論調査で多い少ないという問題ではないんだとい...全文を見る | ||
○畑野委員 最高裁の判決の中で、ある裁判官の意見として、夫婦同氏の強制は、憲法第二十四条に言う個人の尊厳と両性の本質的平等に違反すると説示をし、家族の中での一員であることの実感、夫婦親子であることの実感は、同氏であることによって生まれているのだろうかと疑問を投げかけております。ま...全文を見る | ||
○畑野委員 終わりますけれども、人権の問題だということで、これは本当に、一人であっても解決しなくてはいけない問題。そして、そういう点では、引き続き大きな国民的議論ももちろん国会で起こしていきたい、そのことを申し上げまして、質問を終わります。 | ||
03月16日 | 第190回国会 衆議院 法務委員会 第4号 議事録を見る | ○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案について質問をいたします。 二〇一六年、ことしの一月十八日の日本弁護士連合会の会長声明で、二〇一四年十月から九回にわたって、当連合会及び最高裁判所における地域司法の基盤整備に関する協議を行ってき...全文を見る |
○畑野委員 ある弁護士の方からいただいた資料によりますと、相模原支部は、本庁までの時間は四十七分、二〇一三年の民事新受件数は五百五十七件となっております。現在、裁判官は六人ということです。 一方、合議制が行われている横浜地方裁判所管内のほかの支部の状況を伺いますと、川崎は二十...全文を見る | ||
○畑野委員 横浜弁護士会の声明では、さらに、 当会は、これまでにも増して、相模原支部において合議制が一刻も早く実現するよう、さらに地域住民、自治体、関東弁護士会連合会、日本弁護士連合会と一致協力して、粘り強く取り組む所存である。 と言っているんですね。 ですから、合議制...全文を見る | ||
○畑野委員 三つのところで着手をするということでした。 そして、この労働審判実施の要望については、多くの声が寄せられております。 例えば、千葉県弁護士会松戸支部は、昨年、二〇一五年十二月十一日、千葉地方裁判所松戸支部において労働審判を実施することを求める決議を採択しました...全文を見る | ||
○畑野委員 横浜弁護士会は、既に二〇〇二年十一月、地域の実情に根差した司法制度をつくるため、「神奈川から始める司法改革 神奈川の司法十の提案」をつくっているんですね。その中で、 最高裁判所行政局から日本弁護士連合会に対し、同制度を始めるに当たり、地裁本庁に集約していたのは、労...全文を見る | ||
○畑野委員 事件数だけでなく、窓口業務の改善の問題、フレックスタイムの導入に基づく体制など、やはりこれも現場の実態をよくつかんでいただいて、そして抜本的な改善を求めておきたいと思います。 次に、家事事件についてですが、増加をしております。成年後見関係事件は、二〇〇五年度から二...全文を見る | ||
○畑野委員 そこで、家裁調査官なんですが、最高裁自身が人的体制の充実が必要としてまいりましたが、家裁調査官の増加をしないということについてはいかがでしょうか。抜本的にふやすべきではないでしょうか。 | ||
○畑野委員 そうじゃないんですね。 司法統計によると、子の監護者の指定その他の処分事件、特に面会交流事件は激増しているんですが、面会交流事件については、ほぼ全件家裁調査官が関与している。そして、調停期日に全部立ち会い、その間に調整活動を行ったり、子供の意向や心情について調査活...全文を見る | ||
○畑野委員 ぜひ具体的に実態をつかむ調査をしていただきたいということを申し上げておきます。 家庭裁判所の調査官の異動の問題について伺います。 どのような改善が図られているのかと前回も伺いました。仕事と家庭生活の両立のためさまざまな努力を最大限してまいりたいと考えている、そ...全文を見る | ||
○畑野委員 後段の最後のところをぜひお願いしたいんです。 いろいろ声がありまして、子供が小学校に入学した時点で夫婦とも片道一時間半以上かかる庁に異動になったとか、夫婦別居で、この春も異動がなく別居は解消されなかったとか、異動内示が遅いので転入先の保育園の確保ができなかったとか...全文を見る | ||
○畑野委員 ぜひ利用者の要望もつかんでいただいて、反映していただきたいと思うんです。 なぜかといいますと、二〇〇九年五月二十一日から、一般市民が裁判員として刑事裁判に参加する裁判員制度が開始されたからです。昨年も当委員会で熱心に審議がされたところです。第五十一条で、「裁判官、...全文を見る | ||
○畑野委員 裁判所速記官による速記録は、尋問を実施したその日のうちに文字化された証言、供述調書を作成することが可能なまで進歩しているということです。 裁判員裁判における尋問の際には、速記官を活用し、訴訟当事者が即時に速記録を閲覧できるようにすべきであるという要望がありますが、...全文を見る | ||
○畑野委員 私は、実際その状況を見ましたけれども、なかなか素早いものだなというふうに思いました。 二〇〇四年三月十二日、衆議院法務委員会での附帯決議の「裁判所速記官が将来的に不安定な状況に置かれることのないよう十分な配慮をすべきである。」ということについて、どのようにしていく...全文を見る | ||
○畑野委員 速記官の皆さんはアメリカから個人輸入している電子速記タイプライターを使っていて、従来よりも軽いタッチで打ち込みができて、キーの深さも調節できる。これに日本語活字への変換ソフト「はやとくん」を接続するだけで、瞬時に活字になる。ほとんどの速記官は、電子速記タイプライター、...全文を見る | ||
○畑野委員 抜本的な増員を求めて、質問を終わります。 | ||
03月18日 | 第190回国会 衆議院 法務委員会 第5号 議事録を見る | ○畑野委員 私は、日本共産党を代表して、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 本法案は、判事三十二人をふやし、裁判官以外の裁判所職員三十六人を減らすものです。裁判官以外の裁判所職員についての内訳は、書記官三十九人、事務官一人をふやす一方、速記官五人、...全文を見る |
04月06日 | 第190回国会 衆議院 法務委員会 第9号 議事録を見る | ○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。 外国人技能実習法案について質問をいたします。 この制度は、一九五〇年代に本来の技能移転を目的とする外国人研修制度としてスタートしましたが、六〇年代には既に、研修とは名ばかりの外国人労働力の供給手段として利用され始め、改変を経つつも、...全文を見る |
○畑野委員 本当に違反が多いわけですよね。七六%、前の年よりもまた件数でもふえているという実態です。 一つ伺いますが、重大または悪質な違反というのは何件送検されているか、わかりますか。 | ||
○畑野委員 それでは具体的に伺います。 ことしの三月十六日、日本弁護士連合会に人権救済の申し立てがされた件です。二〇一五年六月に宮城県気仙沼から逃げたベトナム人実習生の話です。 愛知県の労働組合に相談に来た、母国の工場労働者で、溶接の職種だと思って二〇一四年八月に広島から...全文を見る | ||
○畑野委員 この件では、その後の調査で受け入れ機関の書類偽造が明らかになり、また実際の監理は別のブローカー企業に行わせていたことも明らかになりました。 ここでは株式会社Kと言っておきますが、その中に送り出し機関の支部があって、そのKの社長が代表となっていた、また同社内には複数...全文を見る | ||
○畑野委員 このブローカーというのは、許可を受けていない、そういうあってはならない監理団体が監理行為を行っているということですから、これはどういうふうになるんですか。 | ||
○畑野委員 そこで、さらに伺いますが、受け入れ機関などの不正行為により処分をされた場合にもかかわらず、ベトナム人技能実習生を支援している労働組合の担当者から伺いますと、その方が受け入れ先の確保に奔走していらっしゃる。本来、監理団体等の不正行為があることが理由で技能実習が継続できな...全文を見る | ||
○畑野委員 受け入れ機関などの不正で技能実習が継続できない場合、技能実習生は大変な不安に陥ると思うんです。 入国管理局は、監理団体、実習実施機関の不正行為があった場合、不正行為を認定したとき、技能実習生に対してその説明をしていますか。 あわせて伺いたいのは、監理団体が新し...全文を見る | ||
○畑野委員 そういうふうになっているところが問題なわけですよ。やはり、そこのところをきちんと説明していく必要があると思うんです。 さらに伺いますが、この件で、ベトナム人実習生の受け入れ先確保は受け入れ機関の責任であったと。ベトナム人技能実習生を支援している労働組合の担当者の方...全文を見る | ||
○畑野委員 既に出頭してから九カ月もたっている、この間、友人たちの支援や労働基準監督署の協力もあって、不払い賃金を取り戻すなどやってきたんだけれども、それも限界だと。今回の引き延ばしは強制帰国の理由をつくるためではないかというふうに労働組合の担当者から伺いました。労働組合の方は、...全文を見る | ||
○畑野委員 高い賃金を求めるとおっしゃられましたが、もともと低い。雇用主変更をこれまで許されずに、奴隷的とも言われるような状態になってきた。もう本当に人間としてどうしたらいいのかということまで追い込まれているわけなんです。ぜひこの解決が急がれていると思うんです。 資料の一枚目...全文を見る | ||
○畑野委員 例えば、母国で職種を書くときに、母国語が書いてなくて、日本語しか書いてないから読めなくて、だまされて連れてこられるということもあるわけですね。ですから、そういう実態、きょうは時間が余りありませんので、引き続き、その点などを含めて、実態と今後どうするのかというのを伺って...全文を見る | ||
○畑野委員 深刻な資料を厚生労働省が出してくださいました。四枚目、五枚目、六枚目です。一人一人の実態が本当に深刻な状況です。また引き続き、この点についても次の機会にと思っております。 自殺に至らなかったんですが、自殺をしようとした実習生の例が報道されております。資料の二枚目に...全文を見る | ||
○畑野委員 最後に、岩城法務大臣に伺います。 寮費の問題です。 愛知県のある企業で、二十七人の実習生が、一部屋に九人、二段ベッドで生活し、寮費は一人四万円を請求されていたということなんですね。 新機構では手数料も新設され、技能評価試験料も高騰する中、寮費が高くなるので...全文を見る | ||
○畑野委員 徹底した審議を求めて、質問を終わります。 | ||
04月22日 | 第190回国会 衆議院 法務委員会 第13号 議事録を見る | ○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。 本日は、根本嘉昭参考人、村尾和男参考人、多賀谷一照参考人、坂本恵参考人、後藤純一参考人、皆様に貴重な御意見を伺い、ありがとうございます。 まず初めに、全ての参考人の皆さんにお伺いをいたします。 先ほどからもお話がありますように、...全文を見る |
○畑野委員 皆様、ありがとうございました。 移転の話にもかかわるんですが、先ほど、高額な保証金の話がありました。それで、それを解消するというか、保証金を取らないというふうにするという点で、坂本参考人の方で何か具体的な例がありましたら教えていただきたいと思います。 | ||
○畑野委員 今のお話、先ほどの移転の話も含めて、自分の意思でかわることができるということなどを含めて、坂本参考人、もう少し詳しく海外の実例を教えていただければ幸いです。 | ||
○畑野委員 ありがとうございました。 | ||
05月10日 | 第190回国会 衆議院 法務委員会 第15号 議事録を見る | ○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。 本日は、鳥井一平参考人、上林千恵子参考人、榑松佐一参考人の皆さん、大変貴重な御意見をいただき、ありがとうございます。 この委員会でも、外国人技能実習生がみずからの意思で実習先を移動することができない、あるいは、保証金など、多額な母国...全文を見る |
○畑野委員 引き続き鳥井参考人に伺いますが、実習生の自由が奪われている理由の一つに、先ほど申し上げた、保証金を母国の送り出し機関に払わなくちゃいけないという問題が指摘されているんですけれども、これは二国間取り決めで解決することができるんだろうかということを伺いたいんです。 そ...全文を見る | ||
○畑野委員 引き続いて、上林参考人に伺います。 先生もいろいろな論文を書かれていらして、労働移動の自由ということについても書かれていらっしゃいます。実習先の移動の自由とそして強制帰国の問題について、もう少し具体的な事例など研究のお話を伺いたいと思いますが、いかがでしょうか。 | ||
○畑野委員 引き続き伺うんですが、先ほど母国の方のビジネスチャンスという、中国の話がありました。ビジネスチャンスというのは、人材派遣会社にとってのビジネスチャンスということなのか。それでは、実習生にとってはどうなのかというのを伺いたいんです。 なぜかというと、いろいろと問題が...全文を見る | ||
○畑野委員 続いて、榑松参考人に伺います。 建設業の相談が増加しているというふうに伺いました。それで、建設業での技能実習生の状況について、もう少し伺いたいと思うんです。 例えば、タンさんの例ですけれども、各地を転々と遠いところまで行っている問題、あるいは福島の問題など、そ...全文を見る | ||
○畑野委員 引き続きお伺いします。 法案では、外国人技能実習機構が新設されることになっております。この新機構が、果たして技能実習生の過酷な実態を本当に改善すると言えるのか、その点についてはいかがでしょうか。 | ||
○畑野委員 それでは、参考人の皆さんにそれぞれ最後に伺いたいと思うんです。 この間の議論の中で、あるいは前回の参考人質疑で伺いましたけれども、外国人技能実習生の制度の建前と現実がかけ離れていると指摘されました。つまり、技能移転を建前としているんだけれども、現実は安価な使いやす...全文を見る | ||
○畑野委員 きょうは貴重な御意見をいただきまして、参考人の皆さん、ありがとうございました。 | ||
05月13日 | 第190回国会 衆議院 法務委員会 第17号 議事録を見る | ○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。 外国人技能実習法案、入管法改正案について質問をいたします。 先日の参考人質疑で、技能実習生の申告権の問題が議論されました。技能実習生の不利益を解決する手段として申告権が本当に機能するのか、その体制があるのか、懸念があると指摘されてお...全文を見る |
○畑野委員 労基署には引き続き申告はできるということでよろしいですよね。確認で。 | ||
○畑野委員 技能実習生が申告権を持っているという説明はどこでどのような形で行われるのか、具体的にお答えください。 | ||
○畑野委員 技能実習生手帳というお話がございました。私も厚生労働省からこれをお借りしてきました。六カ国語ある。中国語版、ベトナム語版、インドネシア語版、フィリピン語版、タイ語版、それから英語版ということですね。これを読ませていただきました。きょう、お手元の資料のところに、左側は日...全文を見る | ||
○畑野委員 いかにこの問題を真剣にやってこなかったかということの一つのあらわれだと思うんですね。 それから、この手帳によれば、相談なんですけれども、私たちも視察に伺いましたが、JITCOの平日の勤務時間、午前十一時から午後七時まで、休日、夜間は相談することはできません。この間...全文を見る | ||
○畑野委員 資料の五ページのところなんですが、JITCOの技能実習生に対する母国語相談というのがあって、今でいえば、中国語及びベトナム語は火木土、インドネシア語は火土、フィリピン語は木曜日ということだったり、それから、次の六の資料ですけれども、相談窓口、日本語のみというので、医師...全文を見る | ||
○畑野委員 これまでの対応の状況が少し報告されましたが、そういうものをちょっと資料でいただきたいんですね。具体的にどのように解決されているのかというものを、今出せるのか、今後出していただくのか、お答えください。 | ||
○畑野委員 そういうものも、聞く前にきちっと資料を出していただくというのがやはり法案審議にとって大事だというふうに思います。 それで、次に、実習先が倒産してしまった、実際に受け取るべき賃金を実習生が受け取れないというケースがあるというふうに聞いているんですね。失業給付だけしか...全文を見る | ||
○畑野委員 これは幾ら返ってくるんですか。 | ||
○畑野委員 もう少し伺いたいんですが、技能実習生がこの立てかえ払い制度で対応されたという件数はありますか。 | ||
○畑野委員 ですよね。ですから、これもやはりきちっと調べていただいて、出していただきたいと思うんです。 皆さん、お手元、一番最後の資料九のところに、「立替払手続の流れ」というのをいただいたんです。これは、労基署に行ったり認定申請をしたり、いろいろな手続が、日本人だってこれは大...全文を見る | ||
○畑野委員 それも、本当にきちっと渡っているのかという懸念が寄せられております。ぜひ正確に把握をするべきだと思います。 次に、寮費の問題です。 先日も岩城大臣に伺いました。私がこれをなぜ取り上げるかというと、住まいは人権だということなんですね、根本的問題として。それで、こ...全文を見る | ||
○畑野委員 このことも、もっともっと前から議論すべきことだったというふうに思うんですが、これは本当に直ちに改善していただきたいというふうに思っております。 次に、介護の問題について伺います。 外国人介護人材受入れの在り方に関する検討会中間まとめというのが出されておりまして...全文を見る | ||
○畑野委員 「等」と丸めて書いてあるけれども、具体的に聞くとたくさん出てくるということですね。本当に不明確な物言いなんです。 それで、この委員会の議論の中で、夜勤業務について二年目以降の技能実習生に限定するという話がありましたが、これも問題で、どのような実習生を想定しているの...全文を見る | ||
○畑野委員 こういうようなやり方はだめですよね。 それで、介護保険法とのかかわりについて伺いたいんです。 介護保険法では、介護施設における人員の配置基準が定められております。先日の連合審査で、配置基準の一人に技能実習生を換算するのかという質問に対して、政府参考人は、検討を...全文を見る | ||
○畑野委員 実習生というのは、この間議論されてきたように、みずからの意思で実習先を移転できない、これは解決されていない。高い保証金、この問題も解決されていない。そして、強制帰国もある。対等な労使関係もない。人の命を預かる、そういう現場ですよ、介護の現場というのは。いいんですか。 ...全文を見る | ||
○畑野委員 続いて伺いますが、疑うに足りる相当な理由という、当局の主観による曖昧な要件で退去強制が濫用されるおそれがあるんです。どのような基準で判断するのか、明確に伺います。岩城大臣、お願いします。 | ||
○畑野委員 曖昧な言葉、例えば、行おうとしているとか、委員会でも議論になりましたけれども、そういうことがやはりあってはならないと思うんですね、法文として。 最後に私申し上げますが、本当にいろいろな困難で失踪せざるを得なかった実習生が、申告をしても、普通だったら一週間から一カ月...全文を見る | ||
05月18日 | 第190回国会 衆議院 文部科学委員会 第8号 議事録を見る | ○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。 まず初めに、二〇二〇年開催の東京オリンピック・パラリンピック競技大会をめぐる問題です。 この間、白紙撤回に追い込まれた新国立競技場の建設問題、エンブレム選定の不透明なプロセスなどに国民的な批判が起きております。 さらに、今回の招...全文を見る |
○畑野委員 馳文部科学大臣は記者会見で、きのう、ロビー活動を展開するため、より核心に触れる情報が必要だった、多数派工作で、買収ではない、票読みの山場で、二〇年の五輪をどこで開催するか、激しい情報合戦が繰り広げられていたと指摘されました。IOCメンバーによる東京電力福島第一原発の汚...全文を見る | ||
○畑野委員 オリンピック・アジェンダ二〇二〇、二〇一四年十一月十八日のものですけれども、その中で、提言三として「招致経費を削減する」ということが入っております。こういうことが問題になっているということなんですね。ですから、これまでと違う一層の対応が私は必要だと思うんです。 東...全文を見る | ||
○畑野委員 今、両大臣からお答えしたので、ちょっとつけ加えて伺いたいんです。 それは、相当な回数、馳大臣も行っていらっしゃるんですけれども、費用、滞在費などはどこから出ているんですか。 | ||
○畑野委員 遠藤大臣はいかがでしょうか。 | ||
○畑野委員 今、両大臣から御答弁がありましたように、お二人とも招致に深くかかわってこられたというのは事実ですよね。お話があったように、招致の最終プレゼンテーションには安倍総理大臣みずから出席もし、招致を訴えてきたという経緯もあります。 ですから、私、申し上げたいのは、政府とし...全文を見る | ||
○畑野委員 オリンピック、パラリンピックのあり方そのもの、根本から本当に考えていく必要があるということを私は申し上げたいと思います。 そのことを申し上げて、次の質問に移ります。 子供の教育にとって困難な状況が広がっている中で、教育条件の底上げ、とりわけ少人数学級の推進は待...全文を見る | ||
○畑野委員 それで、今、本当に進まないものですから、例えば、現場は加配の教員を活用して少人数学級を広げています。これは、やってみたら少人数学級はよかったという経験が生まれております。 神奈川県川崎市教育委員会のまとめた各校の報告書があるんですが、国基準では一クラス三十八・三人...全文を見る | ||
○畑野委員 そういう点で、この間、私も、三十五人学級にどれほどの予算がかかるのかということで、毎年一学年ずつ実施した場合、試算をすると、国庫負担金は、来年度からやるとして、初年度、二〇一七年度でおよそ二十四億円、完成年度の二〇二四年度でもおよそ三十九億円の負担だということで、さほ...全文を見る | ||
○畑野委員 財務省はいかがでしょうか。生活指導は授業と並ぶ教員の中核的業務ということですので、教員を生活指導の専門家ときちんと位置づけなければならないと思いますが、いかがですか。 | ||
○畑野委員 よくわからない答弁だったんですが、昨年の十一月の財政制度等審議会で言っている建議は、これは訂正されたというふうに受けとめておきます。 風邪の子供が教室で吐いたら誰が掃除するのか、けんかのトラブルが起きたら誰が仲裁に入るのか、キレた生徒が窓ガラスを手でたたいて出血し...全文を見る | ||
05月18日 | 第190回国会 衆議院 法務委員会 第18号 議事録を見る | ○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。 五月十四日に、神奈川県弁護士会主催の少年法に関するシンポジウムが開かれました。共催は日本弁護士連合会、関東弁護士会連合会です。私もお話を伺いました。討論に参加をしている高校生や大学生からは、少年法について、これまでよく知らなかったという...全文を見る |
○畑野委員 全般的な議論だというお話でした。 少年法の適用対象年齢の引き下げありきということではないということを確認したいと思います。 このヒアリングの結果については、六回まで公開をされている、七回、八回も今後出されるということで、私も法務省にいただきまして、きのう大体読...全文を見る | ||
○畑野委員 そこで、さらに伺いますが、少年事件の全件について家庭裁判所がまずもって判断する、全件送致主義という現行法の少年法の趣旨はどういうところにあるのか、伺います。 | ||
○畑野委員 次に、最高裁判所に伺います。 家庭裁判所に送られた事件に関する調査官の調査はどのようなものか。それは鑑別所の心身鑑別との関係でどういうものか、伺います。 | ||
○畑野委員 きょうは短い時間なので、最後に少年法の成果について伺います。 全件送致主義、調査官の調査と鑑別所の鑑別、保護的措置、少年院待遇など、現行少年法のシステムについてどのように評価をされていらっしゃるのか。有効に機能し、再犯防止効果を上げているのではないかと思いますが、...全文を見る | ||
○畑野委員 引き続き深めてまいりたいと思います。 以上で質問を終わります。 | ||
05月20日 | 第190回国会 衆議院 法務委員会 第19号 議事録を見る | ○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。 民法の一部改正案について質問いたします。 政府が、昨年二〇一五年十二月の最高裁判所の違憲判決を受けて、女性だけに課せられた再婚禁止期間について百日に短縮するという法案を提出したのは、当然のことです。長年の多くの女性たちの運動、また裁...全文を見る |
○畑野委員 女性だけに課せられている再婚禁止期間は、差別的規定であって、廃止すべきだという声が起こっております。法律に残された女性への差別は、世界から見ても異常な、日本の男女平等への改善のおくれ、そして民主主義のおくれを示す大きな問題点の一つだということで、廃止を求める声は当然で...全文を見る | ||
○畑野委員 今大臣から嫡出推定のことについてお話がありました。私、この問題も、本当に議論をしていく必要があるというふうに思っているんです。 戦後、新憲法が制定されて、戦前の家制度が廃止されました。しかし、再婚禁止規定の前提となる嫡出推定は廃止されませんでした。現行の民法の嫡出...全文を見る | ||
○畑野委員 戦前の制度から見直すということ、これが求められている、嫡出という用語についても意見が出されているところです。 価値観が多様化している現代において、何が子の利益にかなうのか、これは議論があるところだと思います。 それで、さらに伺いますが、嫡出推定の趣旨について、...全文を見る | ||
○畑野委員 そもそも、嫡出推定は明治時代の当時の知見によるものです。 最高裁判決の反対意見で次のように述べられていることに私も注目いたしました。 旧民法が施行された明治三十一年ころとそれ以降の医科学水準の変化について見ると、例えば、ABO式血液型が発見されたのは一九〇〇年...全文を見る | ||
○畑野委員 先ほどから、父子関係、父子関係と言うんですけれども、子供を育てるのは誰か。父だけじゃないですよ、母もいるわけですよ。また、周りの、今でいえば保育園問題も問題になっておりますけれども、あらゆる社会制度がある現代と、女性にも選挙権がなかったその時代と、これは大きく変わって...全文を見る | ||
○畑野委員 ですから、大臣がお答えになりましたように、いろいろ、もちろん直ちにやらなくてはならないと思いますが、解決のためにするべきことはするんですが、根本的に言えば、この嫡出の制度そのものを見直す、このことが必要だというふうに申し上げたいと思います。 さらに伺いますが、そう...全文を見る | ||
○畑野委員 嫡出の相続分の区別が民法改正によって廃止されました。ですから、これは検討を、今いろいろとおっしゃいましたが、そういうことも含めてやはり議論をしていく必要が私はあるというふうに思います。 実際がどうなっているのか。本当に多くの皆さんが御苦労されているわけですね。 ...全文を見る | ||
○畑野委員 だから、実態は、規定が既に形骸化されているということなんですね。 もう一つ伺いますが、婚姻の解消もしくは取り消しの日から三百日以内に生まれた子は、前婚の夫との間の子として嫡出推定されます。このような子は実務上どのような扱いを受けるのか、戸籍上どのように運用されてい...全文を見る | ||
○畑野委員 大変なことなんですよね。こういうことが無戸籍を生むということになるんです。 昨年の再婚禁止期間に関する最高裁判決の事実関係、新聞の記事などの報道も、次のように書いております。 岡山県総社市に住む女性は、二〇〇六年二月に結婚し、夫の暴力により半年後に別居。同年十...全文を見る | ||
○畑野委員 ですから、この間の裁判によって、そういう状況が最高裁でも憲法違反だというふうに言われてきて、今回こういう法案が出されているわけです。しかし、女性にとって、まだ待たなくちゃいけないという点でいえば、まだ男女間の差別がある、あるいは、女性だけに課するという懲罰的な感じがす...全文を見る | ||
○畑野委員 国連の勧告を真摯に受けとめて、求められている、一部前進した、さらに頑張り検討するというふうにやはり答えるべきだと思うんです。 各国の再婚禁止期間の現状について、先日伺いました。それで、再婚禁止期間を、今まであったけれども今度廃止したという国について、大臣に伺います...全文を見る | ||
○畑野委員 あと韓国など含めて言われているんですが、これらの国々が再婚禁止期間を廃止した理由について、これはどのように承知していらっしゃいますか。 | ||
○畑野委員 やはり女性差別をなくそうという世界の流れと関係していると思うんですが、それでは、主要国で女性だけに再婚禁止期間を残している国はありますか。 | ||
○畑野委員 OECDに加盟しているような国というのは本当に少ないということですね。 それで、嫡出推定の合理性の問題を私はこの間ずっとこの場で議論してまいりました。これまでの議論を踏まえて、嫡出推定を前提とした再婚禁止期間の制度、これは女性の再婚の自由を侵害するものだというふう...全文を見る | ||
○畑野委員 ぜひ、検討に向けて議論を進めていただきたいということを申し上げます。 ここで確認をしたいのは、先ほど伺った、ことし三月の国連女性差別撤廃委員会の第七回、第八回の最終所見で、夫婦同氏の強制、それから婚姻年齢の問題、このことについてどのような勧告を受けていますか。 | ||
○畑野委員 選択的夫婦別姓の問題については、私もこの委員会で何度も取り上げさせていただきました。国会でも議論をしようということを訴えてまいりました。国ももっとイニシアチブを発揮していただきたいということも申し上げております。 いよいよ政府内でこの問題についても議論をすべきでは...全文を見る | ||
○畑野委員 大臣、これだけ議論をされていらっしゃるわけですから、ぜひ進めていただきたいと思うんです。 最後に、婚姻年齢を男女とも十八歳にすることについても検討するべきだと思いますが、大臣の御所見を伺います。 | ||
○畑野委員 最後に、委員長、野党四党の共同提案の法案が出されております。ぜひ委員会で審議をしていただくように求めて終わりたいと思いますが、いかがでしょうか。 | ||
○畑野委員 終わります。 | ||
○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。 ヘイトスピーチの根絶に向けて、私は、本法案、いわゆるヘイトスピーチ対策法案について伺います。 まず、提案者に質問いたします。 この法案は、その前文において「不当な差別的言動は許されない」ということを宣言しています。つまり、ヘイト...全文を見る | ||
○畑野委員 おっしゃったように、二〇一五年十一月八日、そして二〇一六年一月三十一日、川崎市桜本に向かってきたヘイトデモによって、抗議をする住民、警察も含めて、町は騒然となりました。私は、ヘイトデモは許さないという強い思いで、ことしの一月三十一日に川崎のその現場に行きました。 ...全文を見る | ||
○畑野委員 この法律でヘイトスピーチをなくす、そういう効果を発揮することができるというふうにお答えいただきました。 次に、警察庁に伺います。 この法案が成立した暁には、全国の警察に対して、法律の趣旨そして提案者のこうした意思を伝えて、現行法とあわせて行政がヘイトスピーチを...全文を見る | ||
○畑野委員 それで、ぜひ、差し迫った六月五日の川崎でのヘイトスピーチ、これはしっかり対処していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。私は、ヘイトデモなどに警察の許可を出すなんということは間違ってもやらないでほしいと思うんですが、いかがですか。 | ||
○畑野委員 本当に、崔さんが言っているのは、ヘイトデモによって、どんなに傷つき心が殺されたか、法整備が進み、思いが国に届いた、希望だった、しかし、またヘイトデモが来る、絶望です、法律を最大限活用してやめさせてほしい、子供たちの目に二度と触れさせないでほしいという思いも私は伺ってま...全文を見る | ||
○畑野委員 以上、ヘイトスピーチ根絶に向けてしっかりやっていただきたいということを求めて、質問を終わります。 | ||
10月21日 | 第192回国会 衆議院 法務委員会 第3号 議事録を見る | ○畑野委員 おはようございます。日本共産党の畑野君枝です。 外国人技能実習法案、入管法改正案について質問いたします。 これまで、この法務委員会、あるいは厚生労働委員会との連合審査、さらに二度にわたる参考人質疑を経て、技能実習制度の制度そのものに問題があるということが当委員...全文を見る |
○畑野委員 大臣がおっしゃられた、それでは、こういった事件を本当になくすことができるのか、この点について続いて伺いたいと思います。 岐阜県は、愛知県に次いで全国二位の実習生受け入れ、中でも縫製業は全国一の三千人以上が働いています。その岐阜県で、桁違いの実習生受け入れ企業の労基...全文を見る | ||
○畑野委員 労働局の資料を三枚目につけさせていただいております。 岐阜県と岐阜の労働局と名古屋入管らが構成する技能実習生等受入適正化推進会議というのがあるんです。これが毎年、業界団体に、適正な工賃、長時間労働による健康障害等を防止するための計画的、合理的な発注を要請している。...全文を見る | ||
○畑野委員 本当に重大な、本当に深刻な実態です。私も、これを読んで、伺って驚きました。五回も言っても言うことを聞かない、放置されている。 私は、経済産業省に、この実態を認識していらっしゃるのか伺いたいと思いますが、いかがですか。 | ||
○畑野委員 経済産業省に伺いますけれども、それで、実態はつかまれたんですか。 | ||
○畑野委員 それぞれ聞けばいいと思うんです。上がってくるのを待つんじゃなくて、それぞれのところを全部、苦しんでいる中小企業、業者の皆さん、あるいは本当に苦しんでいる実習生の皆さん、きちっとやってほしいと思いますが、全数調査を直接やっていただきたいと思いますが、それぞれの省庁、いか...全文を見る | ||
○畑野委員 岐阜県の方も、そういうふうに国が動けば一緒にやれると思うんですね。だから、ぜひきちっとやっていただきたい。 それで、工賃が上がらない状況で賃金を上げるというのは本当に大変なわけです。もちろんこういう事実をきちっと調査して、実習生の抱えた問題を解決していくということ...全文を見る | ||
○畑野委員 あわせてちょっと伺いたいんですけれども、例えば家族が代表になるという場合ならどうなのかというのと、もう一つ、県を越えた実習先の監理の状況というのは実態調査はするんですか。県をまたいで、あるいは遠くに、米子から宮城なんて話もこの間させていただきました。どうでしょうか。 | ||
○畑野委員 遠いところを一つ一つ見に行くということはなかなかできない、文書上で確認し切れるのかということが、本当に不正を根絶できるのかという点で疑問があるわけです。 それから次に、申告権の問題です。 不正を告発するための制度ということで、技能実習生が申告権をきちんと使える...全文を見る | ||
○畑野委員 そうすると、これは全国で何カ所、今、現時点で、労基署でいろいろ文書があっても言葉の関係がありますから、具体的に何カ所でできているんでしょうか。その実態を知りたいんです。 | ||
○畑野委員 全然不十分ですよ、それは。もう駆け込んでいって、どうしたらいいかわからないところでただ紙だけ出されても、具体的に対応できる、言葉がしゃべれる人を含めて配置しなくちゃいけない。そこのところ、本当に、具体的な御回答が今ありませんでした。 さらに伺いたいんですが、岐阜県...全文を見る | ||
○畑野委員 あわせて伺います。司法処分に回したのは何件ですか。 | ||
○畑野委員 本当に深刻な事態ですよ。これだけの違反が出ているということです。 それで、資料の四枚目につけましたけれども、左が岐阜県の実態、右側が全国のこの間の監督指導、送検の状況です。 左の方の岐阜県の状況でいいますと、先ほど言った割り増し賃金の問題、これは、繊維製品製造...全文を見る | ||
○畑野委員 時間が残り少なくなりましたので急ぎます。 岐阜の縫製業者さんからは、実習生に対して、監理費三万円と、そのほか月当たり五万円の費用がかかっている、技能実習生に特有な監理費など必要経費を出さなくちゃいけない、それがなければ、日本のパートだったら十分給料が払える、それで...全文を見る | ||
○畑野委員 受検料が六万円とか、それから、前は各県でできたのが、今度は遠くに行かなくちゃいけない、交通費もかかる、その上、新しい機構に手数料まで払わなくちゃいけない、これは負担がふえるというふうに私は言わざるを得ないんです。 それで、最後に修正案について確認だけ。大臣に、もう...全文を見る | ||
○畑野委員 時間が参りました。 予定した質問が終わらないほど、まだまだたくさんの問題点があると思います。引き続きこの問題を追及していくことを申し上げまして、私の質問を終わります。 | ||
○畑野委員 私は、日本共産党を代表して、外国人技能実習法案及び入管法改正案に反対、自民、民進、公明各党提出の修正案に賛成の討論を行います。 外国人技能実習制度は、技能移転による国際貢献を名目とし、技能実習生を保護するとしながら、その実態は、労使対等を前提とせず、低賃金、非熟練...全文を見る | ||
○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。 さきの通常国会において成立したヘイトスピーチ解消法について、まず質問をいたします。 こちらの本は、「ヘイトスピーチ解消法 成立の経緯と基本的な考え方」というものでございまして、参議院法務委員会の皆さんの御尽力で出版をされました。もち...全文を見る | ||
○畑野委員 金田大臣からもお話がございました。 これまでヘイトデモを繰り返してきた排外主義的団体が法案成立に挑戦するかのように告知した六月五日の川崎市川崎区での日本の浄化デモに対して、ヘイトスピーチ解消法の趣旨を踏まえて、川崎市が公園使用許可を認めず、横浜地裁川崎支部が、人格...全文を見る | ||
○畑野委員 実は、このヘイトスピーチ解消法に係る本の中で、日本から出ていけという言動が、第二条で言っている「地域社会から排除すること」に該当するかどうかというクエスチョンがありまして、それに対して、法案の提案者、発議者は、当然それも入ってくると答弁しているんですね。嫌なら即刻出て...全文を見る | ||
○畑野委員 立法の趣旨はそういうことですから、一般的な人権侵害ではなくて、ヘイトスピーチを解消するという法律をつくったわけですから、その立場でしっかりやっていくことが必要だと思うんです。 それで、伺いますけれども、この崔さんのインターネットでの被害に関して、本当に苦しい、助け...全文を見る | ||
○畑野委員 大臣にもう一回お尋ねしたいんですけれども、本当に苦しんでいる方の訴えを、資料を含めて御紹介させていただきました。現実に被害がある、そして、そこに希望としてヘイトスピーチ解消法が施行された。ですから、本当にこれを解消するという立場で具体的に進めていただきたいと思うんです...全文を見る | ||
○畑野委員 金田大臣、ぜひお願いいたします。 ヘイトスピーチ解消法を根拠にしてできることは、まだまだこれからたくさん出てくるわけです。ですので、ヘイトスピーチを根絶するという法の趣旨に基づいて、国としても確固とした姿勢を示しながら、より実効性のあるものにしていただきたいという...全文を見る | ||
○畑野委員 本当に、一刻も早くという声が上がっているんです。ですからこういう質問をさせていただいたんです。 十月十一日に、院内で、修習手当の創設を求める院内意見交換会が開催されました。代理出席を含めて、国会議員百人以上も参加をしております。私も出席して、発言をさせていただきま...全文を見る | ||
○畑野委員 意見を聞いていらっしゃる、そして、真摯に受けとめて対応していこうというふうな御答弁だったと思います。 最後に伺いたいのは、司法試験の志願者が年々減少している、それから、実際に司法試験に合格したのに司法修習生を断念する若者がふえているということです。 そもそも、...全文を見る | ||
○畑野委員 大臣がおっしゃったように、会議決定からもう一年以上経過しているということで、もうそろそろ結論を出していただきたいということだと思います。 先ほど御紹介した修習生の話なんですけれども、十二月から司法修習が始まるんです、現在も司法修習を辞退しようかどうか真剣に悩んでい...全文を見る | ||
11月02日 | 第192回国会 衆議院 文部科学委員会 第5号 議事録を見る | ○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。 教育公務員特例法等改正案について伺います。 子供の教育にとって、すぐれた人間味あふれる教員たちが多くいることは、ある意味で決定的に重要なことです。今回の法案は、その教員たちの養成、研修にかかわる重大な法案です。法案が果たしてよりよき...全文を見る |
○畑野委員 そのとおりです。教職は、厳しい不断の研究により得られ、維持される、そして受け持つ子供への責任感、それは、まさに専門職と言わなければなりません。 松野文部科学大臣に伺います。 このILO・ユネスコの勧告の六を尊重し、生かしていくということでよろしいですね。 | ||
○畑野委員 松野大臣もお認めになりましたように、教員は子供にかかわる専門職である、それは国際的合意です。であるならば、公務員として見た場合、教育公務員の研修は、その職務の特殊性から、一般の公務員の研修とはおのずから区別されると思います。法令上は、地方公務員法では研修、教育公務員特...全文を見る | ||
○畑野委員 今おっしゃったことを含めてですけれども、学校運営必携というのがあるんですが、その中でもそのようなことを述べられておりまして、研修の機会についても、勤務時間内における自主的な研修や、現職のままの長期研修について規定しているということも書かれております。 教員の研修と...全文を見る | ||
○畑野委員 質問にお答えしていただいた部分を確認しますと、自由と自主性は尊重されなければならないことは当然であるということだと思います。判決の言うとおりに、教員の研修は教員の自由と自主性が尊重されなければならない。ですから、行政が行う研修といえども、あくまでも教員自身の研究と修養...全文を見る | ||
○畑野委員 そうはいいましても、各自治体の行政研修はどうかということです。 例えば、国が新学力観といえば、各地で新学力観の研修が行われたではありませんか。それで、一生懸命教える教員に、教えてはだめとか、教員が何も言わないのがいい授業などと言われて、現場は混乱した。最近では、ア...全文を見る | ||
○畑野委員 確認ですけれども、そうやって行政が行う研修には、教員の自由と、そして自主性の尊重が入っているということでよろしいですね。 | ||
○畑野委員 そういうはっきりしない立場ではだめだと思います。きちっと国際的にも、これはやるべきだ、尊重するというふうに言っているわけですから、それはあまねくあらゆる現場の研修でも尊重されるべきだ、そのことを指摘しておきます。 さて、研修には、行政研修以外にも、校内で先生方が自...全文を見る | ||
○畑野委員 今おっしゃっていただいたTALIS調査、OECD国際教員指導環境調査、これを持ってまいりました。分厚いものですが、教員環境の国際比較、二〇一三年調査結果報告書ということで、国立教育政策研究所が出しております。 おっしゃったように、日本の教員というのは、本当に、学び...全文を見る | ||
○畑野委員 授業一こま当たり、授業準備は、小学校で十四分、中学校では二十分ということでした。 では、国の定数配置基準で、この一こまの授業をするためにどれぐらいの準備時間がとれることを目安にしていますか。 | ||
○畑野委員 そうしますと、ちょっと確認ですけれども、一こまの授業について同じ時間が必要だということでよろしいんですか。 | ||
○畑野委員 だから、では、一こま当たり何分ですか。それはどういうことですか。 | ||
○畑野委員 かつて国会で、我が党の林紀子参議院議員に答えた局長答弁というのがあるんですね。それは、昭和三十三年のいわゆる標準法制定時における教職員定数を算定するに当たりまして、一時間の授業につきましては一時間程度は授業の準備が必要ではないかと考えて、それをベースに教職員定数を算定...全文を見る | ||
○畑野委員 ということで、数字が出てまいりました。同程度必要なのに、さっき言ったように、今は、小学校では四十五分の授業に対して十四分しか準備時間がない、中学校では五十分に対して二十分しかない。準備する時間がとれていないというのが今の実態なんですね。 いい授業のためには準備時間...全文を見る | ||
○畑野委員 教育委員会の適切な判断によると。国はそれでいいんですか。国がこうやって指針を決めていく法案が出されているわけです。研修はいい授業をするためのものでしょう。大目的である授業準備すらする時間がない。行政研修についてはお任せしますというのはおかしくないですかということを言っ...全文を見る | ||
○畑野委員 それで、大臣、確認なんですけれども、教材研究の時間の確保をしっかりやれるように、先ほど、四十五分のところを四十五分準備が必要だ、しかし、実際には十四分しかとれていない、中学校では、五十分に対して五十分の準備が必要なのに、実際は二十分しかとれていないと。 ここのとこ...全文を見る | ||
○畑野委員 期待するのではなくて、国を初め、姿勢を改めていただきたいと思うんです。 それで、国の法定研修の話がありました。必要最低限のものをやっているとおっしゃいましたけれども、では、実際どうなっているのか。これは、任命権者の責任でなくて国がやっているわけですから、そこを問う...全文を見る | ||
○畑野委員 初任者に過度な負担がかかっている。授業を担いながら校内研修や校外研修をこなさなくちゃいけない。教員一年目というのは本当に大変です。ところが、一九八九年以来、その一年目の教員に行政研修を法制化いたしました。その結果、今、中教審も報告で認めたように、過度な負担になっていま...全文を見る | ||
○畑野委員 二年、三年に分けたという教員の話も伺いました。二年目、三年目にも、担任する子供を置いて校外の研修に行かなくちゃいけない、かえって、その分期間が長くて大変だったという声も聞くんですね。本当に、現場の若い教員たちの声をきっちりと聞いて対応していただきたいと思うんです。 ...全文を見る | ||
○畑野委員 しっかりやっていただきたいと思うんです。こういう実態が各地で横行しているということです。 条件つき任用という制度も、国が初任者研修と一緒に、現場の反対を押し切って導入した制度です。そういうもとでこういうことが起きているということにしっかりと目を向けなくてはならない...全文を見る | ||
○畑野委員 国がつくった制度ですから、国として責任を持ってきちっとやっていくことが必要だと思うんです。 その根底は、最初から述べているように、教員の自由と自主性を尊重する、それがあってこそ、現場で子供たちに接する、生徒たちに接する、その教員の資質も高まって子供たちのためになる...全文を見る | ||
○畑野委員 総務省に確認ですけれども、教職員数にというふうにあったんですけれども、教職員数というのは初任者研修に行っている人数ですか。そうじゃないですよね。一般的なものですか。 | ||
○畑野委員 そうすると、もう一回確認ですが、わかりやすく言っていただけますか。 初任者研修として穴があく、その後補充のための教員の数に基づいて出しているのか、出していないのか。お答えください。 | ||
○畑野委員 つまり、それまでは充てていたかもしれないですね、一般財源化して、補充がちゃんと算定されていないということですよね。だめですよね、これでは。 私、文科省にはきょうは聞きませんが、そういう実態も、ちゃんと後補充ができているのかというのもやっていただきたいと思うんですが...全文を見る | ||
○畑野委員 ぜひ進めてほしいんです。ここが曖昧になっているんですよ。国がやるべきことが自治体任せになっている、三位一体改革でそういうふうにしてしまったということです。 私が伺った例では、かわりの教員が全く配置されない。だから、半年間ずっと自習になっていた。初任者研修に教員が出...全文を見る | ||
○畑野委員 そうですね。穴があいていれば、きちっとそれを埋めるようにする、それは初任者研修をつくった国の責任ですから。同時に、現実にそういう穴があいていたら、いろいろな手だてがあるでしょう。研修の問題も、もっと縮小するとか。何よりも、授業準備に本当に邁進できるようにしてあげるとい...全文を見る | ||
○畑野委員 高校まで含めて初任者が一万九千三十九人、小中学校の指導教員が三千四百五十九人というお答えでしたね。 では、直近の初任者数と指導教員の定数はどうですか。 | ||
○畑野委員 初任者が、高校まで含めて、二〇〇四年の段階では一万九千三十九人だった、それで、現在が直近で二万八千五百十二人になった、一・五倍に初任者がふえている。ところが、指導教員、これは義務教育段階、小中学校ですけれども、二〇〇四年が三千四百五十九人、直近でどうかというと、三千四...全文を見る | ||
○畑野委員 驚くべき数字をもらいました、文部科学省から。 初任者研修に係る教員加配についてですけれども、二〇〇二年、これは三千四百五十九人なんです。二〇〇三年、三千四百五十九人なんです。それで、先ほど言った二〇〇四年、三千四百五十九人なんです。毎年毎年三千四百五十九人で、二〇...全文を見る | ||
○畑野委員 私は、そもそも初任者研修の問題、そのものの問題点があると思います。無理なんですよ、今のやり方が。 やはり条件整備として国が行うべきは、三十五人学級のさらなる推進を初め計画的な定数改善を行って、現場に、子供たちのところにちゃんと教員がいる、手厚くいると。人間と人間の...全文を見る | ||
○畑野委員 主体性が前提だということで…… | ||
○畑野委員 はい。大臣、大学の自由、学問の自由を守るということでよろしいですね。 | ||
○畑野委員 終わります。 | ||
11月16日 | 第192回国会 衆議院 国土交通委員会 第5号 議事録を見る | ○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。 リニア中央新幹線の建設について伺います。 私の地元の神奈川県、山梨県では、駅や車両基地、変電所建設のために、市民への立ち退きや部分買い取りなどの問題が起こっています。神奈川県、山梨県では、対象となる地権者は何人になりますか。また、そ...全文を見る |
○畑野委員 神奈川県と山梨県の概数についてでいいですから、お答えください。 | ||
○畑野委員 わかりました。まだまだ詳細をつかむような状況には進んでいないということがわかりました。 にもかかわらず、相模原市では、測量に応じないのはお宅だけと言って、強引に測量しようと地権者のお宅に何度も日参している事案があると伺っております。地域の人間関係を分断し、地権者に...全文を見る | ||
○畑野委員 確認をいたしました。 そこで、石井国土交通大臣に伺います。 リニア建設のために強引な用地買収はあってはならない、そういう立場でJR東海を指導すべきだと思いますが、いかがですか。 | ||
○畑野委員 しっかり指導していただきたいと思います。 山梨県南アルプス市では、戸田地区、宮沢地区の住民の方々が、自治会を挙げてJR東海の説明会を拒否し、測量にも入らせていません。地区の真ん中を斜めに貫かれたルート地図を見た住民の方々は、勝手に線引きし、コミュニティーを分断し、...全文を見る | ||
○畑野委員 さらにその点で伺いたいんです。本当に住民の理解が得られているのかということです。大臣が指導されるとおっしゃいました。 リニアの車両基地建設は、相模原市緑区鳥屋地域が予定地とされております。伺ってまいりました。緑深い山合いに、幅四百メートル、長さ二キロメートル、約五...全文を見る | ||
○畑野委員 失った環境はもとには戻らないわけです。大臣もぜひ現地に行って見てきていただきたいと思います。 リニアの道志川橋梁がかけられる相模原市緑区道志地区の計画予定地にも行きました。住民、自治体の方からお話を伺いました。静かな山合いの百四十世帯ほどの集落で、橋の建設のために...全文を見る | ||
○畑野委員 推進するのは難しい地域だと思います。 さらに、隣接する相模原市緑区の津久井地区ですが、宮ケ瀬ダム関連工事の導水路掘削によると考えられる水がれ等が発生した経過がございます。水がれの痛恨の碑が建てられています。近くには横浜市の水源地としての施設もあります。 ですか...全文を見る | ||
○畑野委員 大事な水源地を壊してはならないと思います。 最後に私、川崎市でのリニアの建設計画について伺います。二つまとめて伺いますので、お願いします。 一つは、川崎市宮前区にあるリニア梶ケ谷非常口です。 中原区等々力から宮前区犬蔵、麻生区東百合丘までの掘削による残土が...全文を見る | ||
○畑野委員 終わります。 | ||
11月18日 | 第192回国会 衆議院 文部科学委員会 第7号 議事録を見る | ○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。 義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律案について質問をいたします。 この法案は、夜間中学の部分と不登校の部分との二つから成る法律案です。 夜間中学については、当事者、関係者が一致して賛成をしており...全文を見る |
○畑野委員 各県でつくろうということですから、ぜひこれを進めていただきたいと思います。 現在、全国で約三十校の自主夜間中学が頑張っています。これら自主夜間中学の関係者を協議会の構成メンバーに入れる必要があるのではないかと思いますが、提案者、いかがでしょうか。 | ||
○畑野委員 提案者の、自主夜間中学をきちっと位置づけていくという御答弁でした。 そこで、松野大臣に伺います。 公立夜間中学でフォローし切れない人が通う自主夜間中学への今後の支援、施設利用費免除措置などを行う必要があるのではないかと思いますが、いかがですか。 | ||
○畑野委員 ぜひ国としても支援を進めていただきたいと思います。 次に、不登校について伺います。 まず、不登校の認識についてです。 不登校は一九八〇年前後から急増し続け、二〇〇〇年代に入っても高どまりのままです。十二万六千九人という結果です。これは前年度の約十二万三千人...全文を見る | ||
○畑野委員 命最優先とおっしゃいました。 一方で、子供の心理的な問題、それに私は逃げちゃいけないと思うんです。本当に命優先というのならば、なぜこのような法案のたてつけになっているのかということを問わなくてはなりません。 不登校経験者の方、Oさんは、自分の体験を次のように語...全文を見る | ||
○畑野委員 教育の機会よりも命の確保、安心の方が大事なんだということなんです。ところが、法案のタイトルはどうなっているかといえば、教育機会の確保等なんです。メーンは教育機会。今おっしゃった支援などは、「等」の中に隠れているだけで、つけ足しじゃありませんか。明らかに順番が違う。 ...全文を見る | ||
○畑野委員 ですから、数値目標などやめるべきだというふうに言いました。やめるとは言わない、こういう点ではだめです。 数値目標というのは、企業などでは掲げられることはありますけれども、教育、特に不登校というナーバスな課題で掲げられればどうなるか。子供一人一人の人生にどう寄り添う...全文を見る | ||
○畑野委員 そこで伺います。 国の定義では何らかの心理的負担とありますが、法案では、学校における集団の生活に関する心理的負担と、あたかも不登校の子供は集団の生活に心理的負担を感じる子供だと言える表現になっております。 提案者に伺います。どういうことでしょうか。 | ||
○畑野委員 それに加えて、もう一つ見過ごせないことがあります。国の定義にはある社会的要因、背景が、条文からなくなっております。 国の一九九二年の調査研究協力者会議の報告では、不登校の社会的な要因として、社会においても学歴偏重等受験競争をあおる風潮などが学校や親に不安感を与えて...全文を見る | ||
○畑野委員 時間が来ました。まだたくさん質問があります。国連子どもの権利委員会から、高度に競争的な学校環境が不登校などを助長している可能性があると懸念されてまいりました。不登校について、世界に比べて余りに競争的で管理的な学校のあり方を是正することをぜひ検討するべきです。そのことを...全文を見る | ||
○畑野委員 私は、日本共産党を代表して、義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律案に反対の討論を行います。 本法案は、議員連盟の場において、夜間中学、フリースクールへの支援をどうするかとして検討されてきたものです。しかし、本法案は、不登校の子供た...全文を見る | ||
12月09日 | 第192回国会 衆議院 法務委員会 第15号 議事録を見る | ○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。 民法、債権法の一部改正案の中で、法定利率を年五%から年三%、変動制に引き下げるという内容が含まれています。きょうはこの点について質問をいたします。 まず伺いたいのは、今回、百二十年ぶりの改正ということですが、法定利率が年五%のまま、...全文を見る |
○畑野委員 金田法務大臣から詳しい御説明がございました。 それでは、百二十年前に法定利率を年五%にした、その当時どのような議論でこれが決まったのか、伺いたいと思います。 | ||
○畑野委員 いろいろな議論の中でそのようになったということですが、それでは、今回の改正案ですが、どのような立法事実に基づいて法定利率を年五%から年三%にするのか、さらに加えて、変動制にするということですので、そのようにするのか、あわせて伺います。 | ||
○畑野委員 法定利率に関する見直しということで、法務省から資料もいただきました。どのようなときにこの法定利率を扱うのか、あるいは変動性の問題も含めて言われております。資料の中にありますように、金利がどのようにこの間動いてきたかというのも資料として載っているわけです。 それで、...全文を見る | ||
○畑野委員 では、このような事件が裁判で争われた場合、不法行為による損害賠償請求事件について、裁判所が民事訴訟の判決の主文において遅延損害金を含めて金銭の支払いを命じて、その判決が確定した場合、確定判決が定めた加害者が支払うべき額には遅延損害金も含まれるという理解でよろしいでしょ...全文を見る | ||
○畑野委員 当然のことながら遅延損害金も含まれるということです。 それでは、被害者が損害賠償請求をするためには、弁護士の支援が必要です。先日、藤野議員が質問したB型肝炎訴訟など、多くの事件について、弁護士の皆さんが活躍されてこられました。 そこで伺います。 加害者が被...全文を見る | ||
○畑野委員 それでは、弁護士費用も含めて、不法行為に基づく損害賠償債務に対して、いつから遅延損害金を支払わなければならないかという点ですけれども、先ほどもちょっと触れられましたが、確認です。不法行為の時点から遅滞に陥るということで間違いありませんね。 | ||
○畑野委員 不法行為のときからということでした。 それで、今、弁護士費用の問題、それから遅延損害金の問題、そしてそれが不法行為の時点からという御答弁をいただきましたが、なぜそういうふうにしているのか、その趣旨について伺いたいと思います。 | ||
○畑野委員 最初の方に聞いた、弁護士費用について含むということの趣旨についても教えていただけますか。 | ||
○畑野委員 被害者の権利擁護だというふうにおっしゃいました。弁護士費用及び遅延損害金も加害者が被害者に支払うべき損害であり、賠償すべきものであるということが確認されました。 それで、確認なんですが、こういったことを進める上で、法定利率が改正案では年三%、変動制になるんですが、...全文を見る | ||
○畑野委員 そうすると、確認なんですが、今まだ現行法ですよね、現行法でいえば、今の時点で不法行為があって、年五%の遅延損害金になる。もし仮に、改正がされたとして、それ以降に事件が起き、不法行為が起き、となれば、その時点での利率になるという解釈でいいのかということが一つと、変動とな...全文を見る | ||
○畑野委員 わかりました。 さて、一般に財産的被害について言うと、被害者が有している財産を失ったという積極損害、例えば治療費、修理代金などと、被害者が将来得ることができたであろう利益を得られなかったという消極損害、例えば事故で寝たきりになったために働けなくなったことにより失っ...全文を見る | ||
○畑野委員 そこで、改めて、本来得ることができたはずの利益が失われたという逸失利益について伺いたいと思います。このことについて御説明をしていただけますか。 | ||
○畑野委員 法案では、第四百十七条の二で、中間利息について新たな規定を設けています。 現行法では、判例によって、これまで、不法行為における逸失利益の計算に当たっては中間利息年五%が控除されて、また、事案によってはさまざまな対応がなされているというふうに伺っております。 今...全文を見る | ||
○畑野委員 中間利息控除について、資料の二枚目のところに法務省からいただいたものをつけさせていただきました。 将来得ていたであろう収入から運用益を控除する。だから、この図にありますように、合計二千万円の場合に、中間利息控除で、実際の賠償額は一千五百九十万円になるということがわ...全文を見る | ||
○畑野委員 ないということでした。 それで、わかりやすく言えば引く分と足す分、そういう利率なんですが、中間利息の利率と遅延損害金の利率を今回そろえているという理由は何なんでしょうか。 | ||
○畑野委員 いろいろな意見や議論があったということです。 ここまで、法定利率について、今回の改正案について伺ってまいりました。また引き続き議論はするんですが、私は、この法案が今後適正に運用されるのかという観点から、それでは、現行法がどのように運用されているのかということについ...全文を見る | ||
○畑野委員 あってはならないということでよろしいですか。 実は、きょう、被害者の夫の山崎正則さんも傍聴に来られているんです。大臣のお言葉で少しお話ししていただけますか。 | ||
○畑野委員 それでは、防衛省から小林防衛大臣政務官も来られておりますので、どのように思われますか。 | ||
○畑野委員 夫の山崎正則さんを初めとして御遺族が起こした民事裁判は、二〇〇九年五月二十日、横浜地方裁判所で確定しております。米兵に対して、約六千五百万円及びこれに対する事件の日から年五%の遅延損害金の支払いを命じました。 この事件を受けて、在日米海軍司令部、横須賀市にあります...全文を見る | ||
○畑野委員 被害者を救済するということでよろしいですか。 | ||
○畑野委員 被害者を救済することだということです。ところが、米国が支払う慰謝料というのは、確定判決額に満たないのが現状です。 こういう状況ですから、被害者の方を救済するということで、一九六四年の閣議決定で、「合衆国軍隊等により損害を受けた者に対する賠償金及び見舞金の支給につい...全文を見る | ||
○畑野委員 SACOについて説明していただいたんですが、その前に、閣議決定について伺いましたが。お願いします。 | ||
○畑野委員 つまり、救済されない場合に日本政府が行うことを決めたというのが閣議決定で、その上で、小林政務官がおっしゃったように、SACO合意、最終報告でそのようなことが取り決められたということですね。つまり、運用の改善として行われてきたということです。 きょう、私は、資料の最...全文を見る | ||
○畑野委員 そのとおりですね。SACO最終報告には書かれておりません。遅延損害金を含まないというふうにも書かれておりません。それは、先ほどから大臣を初め法務省と議論をしてきたように、それはもう当然含まれるということが大前提で日本の法理では進められてきたからだと私は思うんです。 ...全文を見る | ||
○畑野委員 ですから、米兵が払うべきものは、山崎さんが訴えている、御家族の訴えておられる、裁判所も確定した約六千五百万円と遅延損害金年五%ということが米兵が払わなくてはならない額であって、それをきちんと払うように求めていくということが日本政府として必要なのではないかということです...全文を見る | ||
○畑野委員 ですから、被害に遭われた方に対してきちっと払う額は、山崎さんの訴えによる判決によれば、遅延損害金も含まれているということになりますね。 | ||
○畑野委員 そういう、法理が通らないことをやるからだめなんですよ。これは、そういう態度では日本国内で通用しませんよ、民事の裁判においても。どうですか。 それをもう一回持ち帰って、検討を求めたいと思いますが。 | ||
○畑野委員 ですから、そのことも含めて、もう一回。今、政府挙げて、民法、債権法の改正をどうするのかと議論しているわけですよ、法定利率の問題、遅延金の問題、中間利息の問題。そういうときにちゃんと、防衛省だって内閣の一員なんですから、民法をきちっと理解してやっていただきたい。 そ...全文を見る | ||
12月13日 | 第192回国会 衆議院 法務委員会 第16号 議事録を見る | ○畑野委員 日本共産党の畑野君枝です。 民法の債権にかかわる改正案の中で、敷金、原状回復、修繕義務及び定型約款について、きょうは質問をいたします。 まず、賃貸借の終了時における敷金の返還や賃借物の原状回復の範囲について規定が盛り込まれております。新たに、賃貸借における敷金...全文を見る |
○畑野委員 金田法務大臣から、その趣旨について御説明がありました。 それでは、今回の法案によって、敷金、原状回復についての判断の枠組みは明確になるのでしょうか。 | ||
○畑野委員 そこで、通常の使用収益によって生じた損耗や経年変化ということなんですが、具体的にどういうことなのか、もう少し詳しく御説明していただけますか。 | ||
○畑野委員 通常損耗そして経年変化について御説明をいただきました。 それでは次に、修繕義務について伺います。 法案の六百六条一項にただし書きが追加されています。この改正案の趣旨は何か、今までの規定の趣旨を変更するものなのかどうか、御説明ください。 | ||
○畑野委員 そうしますと、この規定によって、修繕義務について借り主の責任が重くなるということはないんでしょうか。 | ||
○畑野委員 重くないということでした。 それで、六百六条一項のただし書きに「賃借人の責めに帰すべき事由」というのがあるんですが、これはどういうことなのか。そして、どのような場合に賃借人の責めに帰すべき事由があるというふうに認定されるのか。この点について伺います。 | ||
○畑野委員 この修繕義務についてですけれども、例えば、住宅の賃貸借契約において、特約を設けて賃借人の責任を重くしている例があるというふうに聞いております。 そこで伺いたいんですが、そもそも、修繕義務について、民法上、特約を設けることはできるのですか。 | ||
○畑野委員 そういう点では問題が残っておりまして、修繕義務について多くを賃借人負担としているという契約書も見られるわけです。 それで、賃貸借契約で、法案六百六条一項ただし書きと異なる特約があった場合は、民法上、いかなる場合に無効になるんでしょうか。 | ||
○畑野委員 具体的なお話がありました。一般条項九十条に委ねるということでなくて、やはりこの明確な基準を定めていく必要があると私は思います。 そこで、具体的に国土交通省に伺います。 きょう、資料を幾つか持ってまいりました。大きく言って三つ資料がありまして、一つは法務省のカラ...全文を見る | ||
○畑野委員 このガイドラインの中、見せていただきました。それで、あわせて、資料にもつけておりますが、「特約」というのがガイドラインの六ページにございます。七ページのところに要件が三つ書かれているんですが、これについて御説明をしていただけますか。 | ||
○畑野委員 それでは、もう一つ、この国土交通省の資料のつづりの一番最後のところに、賃貸住宅契約書と、その解説コメントというのを資料としてつけさせていただきました。この点について伺います。 まず、賃貸借の原状回復について、これは実は、住宅契約書の資料ではなくて、その前のページに...全文を見る | ||
○畑野委員 資料が行ったり来たりしたわけですが、「原状回復の条件について」という点では、おっしゃったように、「賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用方法を超えるような使用による損耗等については、賃借人が負担すべき費用となる」ということと、「建物・設備等の自然的な劣...全文を見る | ||
○畑野委員 そうしますと、借り主みずからの負担で行うことができる、だから、しなくてもいい、貸し主にやってもらうということでいいのかというのが一点と、それから、その解説コメントの第三項のその後に、「なお、別表第四にあらかじめ記載している修繕については、当事者間での合意により、変更、...全文を見る | ||
○畑野委員 それでは、あわせて修繕義務についてなんですが、九条に、畳、ふすまの区分というのが別表の第四のところで書かれていたということなんですが、これについても話し合いで決めることもあるということですか。 | ||
○畑野委員 なぜこのようなことを聞かせていただいたかということです。 それでは、独立行政法人都市再生機構にきょうはお越しいただきました。ありがとうございます。 資料のもう一つの中に、都市機構賃貸住宅賃貸借契約書というのがあります。この契約書では畳、ふすまの修繕義務について...全文を見る | ||
○畑野委員 御理解というお話がございましたが、私はいろいろと声を聞かせていただいているんです。これが軽微なのかという問題もございます。 お手元の資料の二枚目のところに、契約書の第十二条ということで、修理または取りかえは借りる側が行うというふうに、今おっしゃったように書いてあり...全文を見る | ||
○畑野委員 大事な御答弁であったと思います。 全国公団住宅自治会協議会の皆さんからは、UR、都市再生機構が畳やふすま等の修繕を居住者負担にしているのは、民法や国土交通省の指導に照らして不当ではないか、再検討するべきではないかという御意見がございました。ぜひ、そういう再検討をし...全文を見る | ||
○畑野委員 神奈川自治協のニュースを御紹介させていただきましたが、これはここだけではなくて全国の問題だと思いますので、調査をしていただきたいと思います。 今ずっと議論してきたんですが、次に、定型約款の観点から少し伺いたいんです。 一体、定型約款とは何ですか。 | ||
○畑野委員 最後に確認です。 一般にですが、賃貸借の契約は定型約款に当たり得るのでしょうか。 | ||
○畑野委員 終わります。 |