石井郁子

いしいいくこ



当選回数回

石井郁子の1986年の発言一覧

開催日 会議名 発言
11月06日第107回国会 衆議院 本会議 第12号
議事録を見る
○石井郁子君 私は、日本共産党・革新共同を代表し、政府提出の昭和六十一年度補正予算に対する反対討論を行います。(拍手)  平和、軍縮と国民生活向上は、今や国民の切実な願いとなっております。ところが、昭和六十一年度当初予算は、軍事費の突出と財界奉仕をあらわにし、その負担と犠牲のす...全文を見る
11月28日第107回国会 衆議院 文教委員会 第3号
議事録を見る
○石井(郁)委員 このたびの選挙で初めて国会に出てまいりました石井郁子でございます。文教委員として初質問させていただくことになりましたので、どうかよろしくお願い申し上げます。  もうこの委員会でも論議されておるところでございますけれども、初めに大学入試改革の問題についてお伺いし...全文を見る
○石井(郁)委員 新テストの実施ということが自明のことのように言われているわけですけれども、テストの変更ですから、これは一体共通一次テストのどこをどう改善することになるのか、共通一次テストとどこがどう違うのかという点についてお伺いしたいと思います。
○石井(郁)委員 そういう違いはわかりましたけれども、受験競争の弊害ということは、これはもう日本の教育をゆがめるものとしてたびたびというか多くの方々が指摘されているところですけれども、今の内容で一体この受験競争の弊害が改善されるというふうに考えてよろしいでしょうか、大臣の見解を伺...全文を見る
○石井(郁)委員 この点を立ち入りますといろいろ議論したいところなんですけれども、先へ進めさせていただきますが、入試の改革は共通一次テストの導入以来いろいろとございました。しかし受験競争の解消ということには向かっていないのではないか。その辺は後で申し上げますけれども、しかし、こう...全文を見る
○石井(郁)委員 はい、わかりました。  二つ目には、これは高校生が受験するわけですから、高校教育との関係が非常に重要でございまして、高校教育をゆがめてもいけないということがあると思いますが、その高校教育の発展に資するという観点で見ますと、その点ではいかがでしょうか。
○石井(郁)委員 三つ目の問題としては、先ほども少し踏み込んでお話がありましたが、やはり入試の方法の改善だけでは受験地獄の解消ということにはならない、学校間の格差ですとか学歴社会そのものの是正ですとか、そういうことを伴わなければいけないということがあるかと思うのですけれども、その...全文を見る
○石井(郁)委員 今、三つの原則というようなことについて確認をさせていただきましたけれども、そういう立場に立ってみた場合、今度の新テストの導入、実施につきましてはいかがでしょうか。  少しこの経過を追ってみますと、まず六十年の六月に臨教審の第一次答申がありまして、七月にはすぐ入...全文を見る
○石井(郁)委員 今回の経過の中では、聞いたところでは、大学の意向の聴取というのは一切なかったという点も、国大協などが延期を非常に強く要望する理由の一つだったと思うんですね。ですから、先ほど来大学の自主的な改革を尊重するということを申されましたけれども、そういう経過が踏まれておら...全文を見る
○石井(郁)委員 決めてもできない、こういうことがある。今回の事態でもありますので、一体六十五年に決めてできるのかという点では疑念が残るわけでして、こういうやり方が受験生や親やまた教育の現場に大変な混乱をもたらしているというふうに言わなければならないと思うわけです。  今度の新...全文を見る
○石井(郁)委員 もう一点、新テストの実施主体ですが、だれがどのように行うのかという点でこの体制がはっきりしないように思われますが、その点はいかがでございましょうか。
○石井(郁)委員 以上、新テストの問題で質問してまいりましたけれども、多くの問題点や疑問があるということがわかったと思います。共通一次学力試験を創設したときの経過の場合を見ますと、大変十分に時間をかけて論議をし、また国民の合意も得て進めてきたということが言えると思うのです。共通一...全文を見る
○石井(郁)委員 次の問題に移ります。「新編日本史」の教科書問題について伺いたいと思います。  この問題はいろいろと取り上げられておりまして、外交問題にまで発展した経緯がございますけれども、今国会におきましても、先ごろ予算委員会で我が党の寺前議員が質問いたしました。その関連で質...全文を見る
○石井(郁)委員 それから学習指導要領がございますが、高校の学習指導要領では憲法を教えるとき何を原則とするというふうになっているでしょうか。
○石井(郁)委員 そのとおりだと思います。中学校の学習指導要領でも、憲法について、人間尊重、また「基本的人権を中心に深めさせる。」ということもあります。「国民主権と平和主義が基本的原則とされている」ということがあると思います。今局長の答弁でも、基本的人権ということをしばしば強調さ...全文を見る
○石井(郁)委員 ところが、この記述をめぐりまして大変不可解なことがあるわけです。ここに内閲本もあるのですけれども、この内閲本にはこう書いてあります。「日本国憲法の特色は、象徴天皇、主権在民、基本的人権の尊重、戦争放棄などである。」と、「基本的人権」が入ってございます。そうします...全文を見る
○石井(郁)委員 でも、内閲本にあるんですよ。
○石井(郁)委員 原稿本から内閲本の過程も、教科書調査官の検定がございますね。その場合、先ほどやりとりがあったという話ですが、この中で確認いたしますが、文部省側の検定意見なのでしょうか、それとも著作者側が勝手にといいますかおろされたのでしょうか。
○石井(郁)委員 そうしますと、検定が終わった段階というか過程でもあるのですが、著作者側が削ったというふうに確認してよろしいですか。
○石井(郁)委員 しかしこれは、検定がそれじゃ一体何のために存在したのかという問題でもあるわけでして、検定と全く関係なくこういう書きかえということが自由に行われているということは大変な問題だと思うのですね。文部省はその点でどういうお考えでしょうか。
○石井(郁)委員 この教科書は、もう指摘されているとおりなんですが、非常に間違いが多いということはずっと指摘されております。文部省にお聞きしますけれども、検定に当たりまして修正意見、それから改善意見は何件つけたんでしょうか。
○石井(郁)委員 大変な数だと思うのですね。教科書問題では家永教科書という教科書裁判がございますが、家永教科書に対しましては三百二十三件の、検定意見で正確性に欠けるということで不合格の理由にもされましたが、これについては、さらに十一月に入りまして、見本本の段階でも訂正が行われると...全文を見る
○石井(郁)委員 今のお話のように、普通検定後の訂正というのはごく記述的なことに限ってというふうに了解しているんです。こういう内容に立ち入ってまでの訂正という例は過去にないと思うのですけれども、その辺いかがでしょうか。
○石井(郁)委員 私は大変なことだと思うのですね。つまり見本本で現場は採択しているんですよ。採択するときには内容を見て採択するわけですね。その内容にその後変更があるということはどういうことですか。現場は一体何を見て採択したらいいんですか。採択してから内容に重大な変更が加えられる、...全文を見る
○石井(郁)委員 私は当然こういう教科書は合格にすべきではなかったと思うのですけれども、この件でちょっと文部省の見解を伺っておきたいと思います。
○石井(郁)委員 大変重大な発言だと思うのですね、これは適切な検定を経たものだというふうにおっしゃったわけですから。これは随分もう外交問題にもなっており、それから、本国会でも決算委員会でいろいろこれは特別な例だというふうに御答弁なさっていることもあると思うのですけれども、今までの...全文を見る
○石井(郁)委員 これはさまざまな教科書の一つということでは済まされない、やはり手続の上でも内容の上でも非常に重大な問題をはらんでいるということはずっと申し上げてきたとおりだと思うのです。  最後にこの教科書の内容について、この教科書はあらゆる角度で問題が大変あるのですけれども...全文を見る
○石井(郁)委員 これまで検定済みの日本史の教科書、今までの分はこういう点ではどういう記述になっているのでしょうか。
○石井(郁)委員 私は二つの点で重大な問題があると思っておるのですが、宣戦を布告したのかどうか、これは今までの教科書はどれを見ましても「奇襲攻撃」という叙述になっておるわけですから、そういう問題が一つ。それから、時日の経過が逆ではないかという問題は言われていることですが、私が調べ...全文を見る
○石井(郁)委員 「新編日本史」の問題は以上で終わりにいたしまして、教科書に関係してもう一点お伺いしたいと思います。  今国会中に、中曽根総理の発言に端を発しまして、アイヌ民族の問題が取り上げられておりますけれども、これについてお伺いしたいと思います。  総理が単一民族国家発...全文を見る
○石井(郁)委員 大臣にお伺いしたわけでして、単一民族国家という発言について大臣はどすお考えでございますか。
○石井(郁)委員 それではアイヌ民族の存在はお認めになりますか。今の発言は認めているというふうに伺ったわけですけれども、確かめたいと思います。
○石井(郁)委員 単一民族国家発言といいますのは、これはいろいろなことがあると思いますけれども、アイヌ民族にとりましてはやはり少数民族の存在を認めるかどうかという点で重大な内容を持っているわけですね。そういう点で、中曽根総理が黒人やプエルトリコ人に対する差別的発言をいたしましてア...全文を見る
○石井(郁)委員 大変前向きに検討されるという御発言をいただきましてありがとうございます。このアイヌの問題については教科書に記述されること自身がごく新しいことでありまして、今までは記述されないということでそういう差別があったということですし、その記述の内容も必ずしも今正確にはなっ...全文を見る
○石井(郁)委員 この問題で、最後に大臣の見解を伺いたいと思います。
○石井(郁)委員 次に、初任者研修制度の問題について伺います。  臨教審の第二次答申で初任者研修制度ということがうたわれておりまして、その中で、この制度の導入に伴って条件つきの採用六カ月を一年にするということを含めて具体的な提言があるわけです。文部省は来年度から試行したいという...全文を見る
○石井(郁)委員 身分上大変不安定だというのが試補制度の大きな特徴かと思うのです。そういう点で文部省は、試補制度が教員養成上望ましいと考えておられるかおられないかということを重ねてお伺いしたいと思います。
○石井(郁)委員 今回、臨教審が導入しようとしている初任者研修制度は、一体試補制度とどのようにかかわるのかということでお尋ねしたいのですけれども、同じような性格のものなんですか。それとも異なっているという点がおありですか。
○石井(郁)委員 文部省が構想しているこの初任者研修制度は、諸外国を例にとると、どこか例がございますでしょうか。
○石井(郁)委員 それでは条件つき採用のことで伺いたいのですけれども、六カ月から一年にするという点でございます。これは公務員法全体にかかわる問題と思いますが、この臨教審答申どおり一年に延長するお考えかどうかということをまず伺いたいと思います。
○石井(郁)委員 それでは、その対応がどの程度煮詰まっているかにもよると思うのですけれども、今現在で検討がどの程度進んでいるのかについて、例えば六カ月を一年に延長する場合、今の六カ月の単純な一年延長と考えていいのかどうか。それから、それではその場合に、公務員法がございますから、法...全文を見る
○石井(郁)委員 それでは、私ども非常に何かつかみにくい点があるのですけれども、研修を一年間するということが必要なのか、それとも条件つき採用を一年延ばすということが必要なのか、どちらが主といいますか、この一年の延長という意味がもう一つ不明確なわけですね。研修を一年することが必要だ...全文を見る
○石井(郁)委員 この問題、大変重要な中身がございまして、結局初任者研修制度は新任教員の適格性を判断するために必要なのか、それとも新任の教師としていろいろ必要なことについての本当に研修の機会を与えていく、研修を保障するといチことで必要なのか、その問題が非常にまだ混同されているとい...全文を見る
○石井(郁)委員 そういう配置が決められているわけですけれども、その指導教員というわけですから、何か手当は特別につけられるのかどうかとか、それから、だれがその新任の指導に当たるかということは各学校が自主的に判断されるというふうに考えてよろしいでしょうか。
○石井(郁)委員 そうすると、都道府県の教育委員会がこういう人を指導教員としてほしいというふうに、上から任命されるということも考えておられるということでしょうか。
○石井(郁)委員 もう一つ、この指導教員の身分というのがはっきりしないのですけれども、校内でどういう人が指導教員になるのかという問題なんです。都道府県の方から任命される形なのか、校内でいろいろと自主的に決まるのかという問題なんですけれども、まあそれはちょっとおくことにいたしまして...全文を見る
○石井(郁)委員 試行の予算が組まれているわけですから、これはいつごろ何県が試行されるかということは、見通しとして決まるわけでございますか。
○石井(郁)委員 初任者研修の問題の最後に、私は大阪の出身でもありますので、大阪市で行われておる採用前研修というのがありますので、それについてお伺いしたいと思うのです。  大阪市では、八五年から採用前研修というのが実施されておりまして、ことし二回目ですけれども、これは二十二日間...全文を見る
○石井(郁)委員 この件で、新聞報道などでも、文部省の対応は指導はしていないという答弁でありまして、しかし積極的であるという評価がされておりましたが、今もそういう立場でしょうか。
○石井(郁)委員 しかし、問題がないわけでもないという新聞報道もあるのですが、先ほど、状況は把握されているということですので、その中で問題点となるようなことはありませんでしょうか。
○石井(郁)委員 実態の問題で言いますと、やはり大変いろいろ問題点があると思うのです。まず二十二日間という長期であります。それから、今例えば教員の採用は社会人からも、それから必ずしも大阪だけじゃなくて全国から採用試験に応募されるわけですから、そういうことで考えますと、こういうふう...全文を見る
○石井(郁)委員 円滑にということや合意に基づいてということが言われておりますけれども、しかし、これは受ける側からしますと、今大変就職が厳しい中でどうしても教員になりたいという中では、そういう条件を教育委員会の方からつけられますと、こちらはまげて応ずるわけです。ですから、こういう...全文を見る
○石井(郁)委員 以上で終わります。どうもありがとうございました。