石原慎太郎

いしはらしんたろう



当選回数回

石原慎太郎の1973年の発言一覧

開催日 会議名 発言
04月04日第71回国会 衆議院 外務委員会 第9号
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○石原委員 先般の委員会で石井理事が日本の燃料資源問題について質問されました。私、同じ問題につきまして、きょうはおもに軍事戦略的な見地からお伺いしたいと思います。  最初に妙な質問をいたしますが、大臣、最近世界の外交界でクマが泳ぎを覚えたということがしきりにいわれますけれども、...全文を見る
○石原委員 もう大臣よく御存じだと思いますけれども、これはソビエトの海軍力が現在各軍事力においてアメリカとパリティーになる以前にすでにアメリカを凌駕して、文字どおり世界一の軍事力を持つに至った。そしてそれが世界じゅうの戦略、政略というものに非常に大きな影響を与えているということだ...全文を見る
○石原委員 国際政治がマルチラテラルになってきた、非常に多極化したというのは一種の常識のようにいわれておりますけれども、しかし決して現在あるいはこれからの国際政治にとってのアプリオリティーではないので、同時にやはりバイラテラルな要素というものはある。そういう非常に二律背反したもの...全文を見る
○石原委員 軍事の機能論からいうと、いまのお答えはわかりますけれども、しかし、同時に自衛隊が持っている一種自縄自縛的な性格というものは、おっしゃる論理に非常に背反する面が出てくると思います。これは論がまた別ですからあとに譲りますが、このペルシア湾を囲む中近東の新しい緊張情勢という...全文を見る
○石原委員 少しおことばを返すようですけれども、つまり大臣がおっしゃった輸入国対産出国というようなバイラテラルな考え方で考えるべきではないというのは、自由主義経済圏の中でのことならば言い得るかもしれないけれども、たとえばイランがおっしゃったように油を売った収入だけで国費をまかない...全文を見る
○石原委員 一説には五千万トンとも申しますが、しかし、これはどういう契約でそれが供給されるか知りませんけれども、場合によってはソビエト側の事情で、それがすべてソビエトの需要に切りかえられる可能性もなきにしもあらずでしょうし、つまりそれプラスソビエト側の需要にこたえ得る生産量という...全文を見る
○石原委員 私は、当然そういう予測はあるし、日本が気にしている以上にアメリカはそういう問題をマークしていると思う。これは三月二十六日の東京新聞のコラムに、国際政治問題の専門家である武者小路公秀氏が「等距離外交」ということで、非常にシニックな面もありますが、正鵠を得た論評をしている...全文を見る
○石原委員 それは全然おかしな論だと思うのですね。つまり早い話が核、これは平和利用の核であると同時に、その技術を高めるとともに、同時にそれが軍事的なポテンシャルを高めることになりますけれども、石油の場合だってつまり同じことがいえるわけです。それでソビエトが東岸まで敷いた。そこで供...全文を見る
○石原委員 さっきの武者小路さんのエッセーの題に「等距離外交」という題がついておりますけれども、いまの御答弁も何とかいくだろう、何とかなるだろうという感じしか私、得られない。私はこの問題について、政府の中で防衛庁の見解と外務省なり通産省の見解が対立することがあってかまわないと思う...全文を見る
○石原委員 最後に一つだけ。質問というよりも、むしろいまのことばで理解できたわけでありますが、大臣がこの問題のかかえている非常にアンビバレントな要素というものを十分御認識なさっていると解釈いたしまして、質問を終わります。
06月15日第71回国会 衆議院 外務委員会 第22号
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○石原委員 原子力事業が発展し、原子力発電の需要がふえるに沿いまして、今回の協定で濃縮ウランの需要の増加に伴った変更が行なわれるのは当然のことだと思いますが、今回の協定が従来のものと違った点といえば、アメリカ側からの供給保証が契約のベースに変わった、第二が移転される濃縮ウランの量...全文を見る
○石原委員 お伺いしますけれども、これはこう解釈していいのですか。つまり、実際に濃縮ウランを使う八年前に契約をする、その契約時に向こう十年間の使用量というものを確定するということは、つまり契約の瞬間から十八年先のプロジェクトというものを持たなければ、合理的な契約ができないというこ...全文を見る
○石原委員 そうすると、大体日本の行政というのは原子力に限らず行き当たりばったりが多いのですが、つまり十五年をこすプロジェクトを持たなければ、要するに合理的な契約が非常に不可能だという条件は、日本原子力産業会議の言っているようにはなはだリスクの多いものだと判定せざるを得ませんが、...全文を見る
○石原委員 そうすると、原子力産業会議が要求している、つまり著しく過剰になった場合の濃縮ウランは、ほかの、つまり会社が違っても転用できるのですか。
○石原委員 そうするとその弾力性というものは、アメリカ側の見解というものに一方的にわれわれは期待する以外にないわけですね。
○石原委員 常識的には、一九八〇年になりますとアメリカの原子力発電の需要も非常にふえて、濃縮ウランの他国に対する供給能力が非常に不足してくるだろうということがいわれているわけです。そうなってくると、アメリカにとっても、契約はしたけれども、相手側の契約履行の姿勢によっては、契約不履...全文を見る
○石原委員 こういう議論をしていると、結局話はこの協定からすぐ逸脱することになりますけれども、日本における濃縮ウランの自家製造の可能性の問題にいかざるを得ないのですね。ここに原子力産業会議の陳情書があるのですが、その冒頭に、ちょっと引用しますけれども、「日本における原子力産業の発...全文を見る
○石原委員 さっきの話の続きですけれども、とにかくアイゼンハワーによって始まったNPTまがいのアメリカの平和利用に関する原子力の世界政略で、世界的にながめて濃縮ウランの技術の開発というものは二十年くらい遅滞した。一つの大きな科学技術というものがそんなに長く遅滞できるわけはないので...全文を見る
○石原委員 いま日本でも大きな予算をつけられた研究以外にかなり新しい着想の分離法をやっている人がいるんですね。ここでその名前をあげることは問題があるかもしれませんけれども、たとえばターボプロップのエンジンで羽根車の原理を使って非常に日本人的な発想の研究に着手している人がいる。そう...全文を見る
○石原委員 最後に、外務次官に一つだけお伺いしますが、朝日新聞の一月六日と四月九日に社説で、NPT「核拡防条約の批准に真剣に取組め」という論説が出ておる。対ユーラトムのその保障措置制度というものは一応パターンができたので、ここら辺で日本でこの問題を真剣に検討しろということなんです...全文を見る
○石原委員 わかりました。  質問を終わります。
06月22日第71回国会 衆議院 外務委員会 第24号
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○石原委員 気がついた点について、順不同にお聞きしたいと思いますが、先ほど大杉さんがおっしゃっていましたけれども、原子力の平和利用に関する日本とアメリカ、あるいはアメリカと世界全体の関係を歴史的に振り返ってみますと、大杉さんがおっしゃったことが非常に妥当なような気がするのです。た...全文を見る
○石原委員 実は前の委員会で政府委員に質問のときにも同じことをお聞きしたのですが、つまりこの契約役務の規制の裏に、アメリカが近い将来他国に対する濃縮ウランの供給能力が非常に不足してくるという予測があると思います。そういう現況を踏まえて、たとえば、私申しました、日本の今後の平和利用...全文を見る
○石原委員 そこで田中さんと、それから大島さんにお伺いしたいのですが、まず田中さんには、いまに関連しまして、ヨーロッパに、ある意味でアメリカの原子力平和利用政略に対して対抗してできたヨーロッパの濃縮ウラン事業団ですね。こういったものと日本との関連の余地、まあ日本は、アジアの中のヨ...全文を見る
○石原委員 大島さんにもう一回お伺いしますが、確かにそうした技術の高度な開発は軍事利用につながるということはいえると思いますけれども、それ以前に、われわれの側としては心得てあくまでも平和利用に徹するということでも、なおその日本の開発途上の技術の持つ独自性というものが、日本と全然違...全文を見る
○石原委員 いま大島さんのおっしゃったことは非常に大事なことなんですね。つまり、われわれはその次の世紀に備えてこの種の技術をどうしても開発しなければいかぬ。と同時に、公開の原則という機密にとって非常に障害になる規定があり、また公開の原則に踏み切れば、IAEAなんというものは、日本...全文を見る
○石原委員 終わります。どうもありがとうございました。
08月29日第71回国会 衆議院 外務委員会 第33号
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○石原委員 国会の答弁も新聞も明けても暮れても金大中、金大中でございまして、これまた日本独特のヒステリックなセンセーショナリズムの現象だと思いますが、幸か不幸か、今回の金大中事件という不幸で悲劇的な事件の中で国家の主権の問題であるとか外交の尊厳の問題が焦点が当てられましたが、実は...全文を見る
○石原委員 釈放された五人のうちの二人が教育釈放とあります。つまり判決された期限以内に向こうで行なう洗脳、思想教育の効果があがって釈放されるということのようですが、この教育の内容とは一体何であるのかを私たちは当然知る権利があると思います。それについての御判断と、その教育の内容によ...全文を見る
○石原委員 大臣にお伺いしたいのですが、これは外務省としても追及すべき問題だと思います。そうすることが、実はこれからの日中関係における正当な日本の国家の主権の主張につながる一つのよすがだと思いますけれども、いかがお考えでしょうか。つまり教育の内容はいまの限りでも私は非常に心外な気...全文を見る
○石原委員 先ほど中江参事官からお答えもありましたが、国交正常化の以前に日赤等を通じて裁判の手続、あるいは罪状、容疑といったものについて日本側から打診をしたけれども、一向にらちがあかなかった。らちがあかないままに国交正常化がされ、国交正常化のあと数カ月費やされながら、その間どうも...全文を見る
○石原委員 中国と日本を比べますと、法体系も明らかに違いますし、裁判の形も全く違うと思うのです。この六人のつかまった前後に、二、三年の抑留をされた、逮捕期間が二、三年の被害をこうむった日本人が何人か帰ってきておりますけれども、話の一つに、婦女を陵辱したということで二年間つかまった...全文を見る
○石原委員 信ずるのではなしに、あるかないかということをこの際やはり、一人の人間がこれから十年間つながれるか、つながれないか、その家族が残されて、先ほどお話にもありましたけれども、お金を送ってくれというので、一万円送ろうと思ったけれども、とてもお金がないから五千円送った。この暑い...全文を見る
○石原委員 これはぜひ大平大臣に聞いていただきたいんですけれども、これは私の一面作家としての非常にセンチメンタルな観察かもしれませんが、この間、暑いときにこの奥さんに会いました。そのとき、もうほんとにその暑さの中で、しかもいろいろな問題で呻吟し、煩悶し、一種の錯乱状態にあるとしか...全文を見る
○石原委員 関連して、一つだけです。そうすると、いまのビザの問題でお聞きしたいのですが、政治活動というものが、いま言われたように赤十字云々の手続で滞在していた金大中氏が、日比谷で何か演説会を企画されていたり、与野党のいろいろな有力な政治家に会われて懇談されていたようですけれども、...全文を見る