井上一成

いのうえいっせい



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開催日 会議名 発言
04月19日第96回国会 衆議院 決算委員会 第2号
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○井上(一)委員 フランス共和国のミッテラン大統領が今回わが国を訪問いたされました。今回のミッテラン大統領の訪日をどのようにお受けとめになっていらっしゃるか、まずは外務大臣からお答えをいただきたいと思います。
○井上(一)委員 国会での演説をお聞きになっての感想、さらにはわが国外交に与えた影響、その点についてのお考えをお聞かせください。
○井上(一)委員 ここで私は、アメリカのヘイグ国務長官が御熱心に調停工作を続けていらっしゃるフォークランド紛争について、わが国としてどのようにこの問題をとらえているのか、さらにはどのような立場に立って、どのような考え方を持ち、将来に向けての見通しはどう持っているのか、この点につい...全文を見る
○井上(一)委員 イギリスは海上封鎖をしたというようなことが言われているわけですけれども、海上封鎖の告知はわが国にあったのでしょうか。
○井上(一)委員 外務大臣はフォークランド諸島をどこの領土だと認識をしていらっしゃいますか。
○井上(一)委員 防衛庁長官はどうお考えですか。
○井上(一)委員 文部大臣はいかがですか。
○井上(一)委員 あなたは何を答弁しているのですか。添記をいたしておりませんて、私はまだそこまで尋ねていないのだよ。フォークランド諸島はどこの領土だと文部大臣は認識していますかということを聞いているのですから。そんな答えは私の質問の答えにならないでしょう。
○井上(一)委員 何を言っているのですか、文部大臣プォークランド諸島がどこの領土であるかということを全然認識ないのですか。文部省が中学校の社会科の教材に使っているフォークランド諸島については、どこの領土であるかということは添記していない。しかし、いま外務大臣はあえて避けられたわけ...全文を見る
○井上(一)委員 これは全くなっておらぬね、委員長。これは文部大臣が少なくともそういう認識で、じゃ調査をいたします。中学校の生徒にフォークランド諸島についての十分な領土の説明もできないというようなわが国の実情である。非常に遺憾であります。この点については後ほど返事をいただきましょ...全文を見る
○井上(一)委員 外務大臣、同じ質問をいたします。
○井上(一)委員 竹島の現状はどのような状況にあるか、外務大臣お答えください。
○井上(一)委員 フォークランド諸島の問題を、日本と地球の裏側のただ単なるイギリスとアルゼンチンの紛争問題だ、そういう認識でとらえられておれば非常にまずいんじゃないか。  わが国も韓国との間に友好を進めながら、いまわが国の領土の竹島にどういう状況が起こっているか、そういう認識の...全文を見る
○井上(一)委員 いま外務大臣が言われたように、竹島の問題については私も何回か委員会で指摘をしているわけです。紛争の解決に関する交換公文によって解決をしていきたい、しかし、あくまでも強い姿勢でそれは問題処理をしていくのだという外務大臣の、当時の園田外務大臣の姿勢が国会の中で明らか...全文を見る
○井上(一)委員 二国間の紛争、とりわけ領土の問題に対しては、友好裏に平和的に、外交手段を通して話し合っていくというのが私は筋だと思うのですね。だから日韓の友好を願うならば、なおさら竹島問題については外務大臣が強く問題解決に取り組まれるという姿勢を持ってもらわなければいけないとい...全文を見る
○井上(一)委員 委員長、私の質問に対しての答弁が全く本質を答えてないと思うのです。フォークランド諸島問題については私は後で改めて、私の持っている時間をさらに延ばして質問します。  外務大臣、私の指摘しているのは、アメリカ政府がフォークランド諸島の領有権についてはどのように考え...全文を見る
○井上(一)委員 一月の八日の問題については、外務大臣が対韓援助について積極的な姿勢を持っているということが報道されているわけなので、その点いまのお答えでも、積極的に対韓援助については取り組んでいくということは国会でも話されているわけなんです。そういうことの背景には、昨年十月の国...全文を見る
○井上(一)委員 わが国としては、対外経済援助の原則は変えないということはお約束できますね。
○井上(一)委員 対韓経済援助については詰めの段階に入っていると理解してよろしいでしょうか。
○井上(一)委員 大臣は訪韓の時期は現在まで明白にされてないわけでありますけれども、私のとらえ方としては、詰めの段階というよりも、これはもうむしろ政治決着を総理が決断するべき時期に来ている、そういうふうなことで、本当に韓国に対する経済援助に積極的な姿勢で取り組むならば、もう一定の...全文を見る
○井上(一)委員 簡単にいかない、そこがむずかしい問題で、だからこそまた政府一流の政治決着、こういうことなので、じゃ連休後そのような問題の処理はなされる、こういうふうに理解してよろしいでしょうか。
○井上(一)委員 この問題については午後に改めて質問を続けます。  ここで河本経済企画庁長官にお尋ねをしたいと思います。  いま国内、国際的に見ても景気刺激、景気浮揚という問題が大きな問題であります。七〇年代の貿易摩擦と八〇年代に入っての貿易摩擦、質的な変化がそこにあると私は...全文を見る
○井上(一)委員 今日の世界的不況の中での問題であり、さらには世界経済の再活性化のための政策を打ち立てていかなければならない、そういうお考えの中で、わが国の経済政策の転換というものはやはり当然考えられるわけでしょうね。
○井上(一)委員 そのことは、鈴木総理が最優先している財政再建との絡みで、実際問題としてかみ合っていくのでしょうか。
○井上(一)委員 OECDに出席されると思うのですが、その折にはやはり一定の経済政策の転換を盛り込んだ考えで大臣は出席をされると思うのです。その点について伺いたいと思います。
○井上(一)委員 いま調整中だということですけれども、そう長くないわけなのですが、私は、経済政策で国際的な経済力を浮揚していくためにもわが国が一定の役割りを果たさなければいけない、そういうことでの市場開放を迫られたり、いろいろな問題がある中での自由化の問題なんかも出てくるわけなん...全文を見る
○井上(一)委員 では、私が触れたことについて、いまはまだ持っているけれども、言えないのか、あるいはここで一定の、こういう考えだ、しかし政府部内でまだこれから練っていくのだ、しかしこういう点については問題があるのだ、そういうことはおっしゃっていただけないのでしょうか。
○井上(一)委員 経済摩擦問題についても午後の私の質問でさらに続けたいと思います。  ここで私は、昨年は国際障害者年ということで障害者の「完全参加と平等」ということがうたわれたわけで、政府も熱心な取り組みをなさったわけでありますけれども、私の承知する範囲内では、政府関係特殊法人...全文を見る
○井上(一)委員 労働大臣から積極的な答弁がありましたから、行管庁長官には答弁していただかなくて結構です。  余り時間がありませんが、私は午後にも伺いますが、ここで一点大蔵大臣に、先日貯蓄国債の制度を検討しているんだというような報道が一部なされておったわけですが、そういう検討の...全文を見る
○井上(一)委員 今後こういうことについては検討するに全く値しないと言えばなんでございますが、そういうことはもう一切考えもつかない、こういうことは約束していただけますか。
○井上(一)委員 大臣は、いやあ、もう及びもつかぬ、全くびっくりしているんだとよく言われるんですが、僕は、火の気のないところに煙は立たぬとか言われて、大蔵部内でこういうことをまあまあどうだろうかということで話があったんだろうと思うのです。だから大臣に、われわれにとってはよろしくな...全文を見る
○井上(一)委員 大臣、私は政治家、大蔵大臣としての意見を聞きたいので、とまれ、大衆国民にメリットがなければ政治としてはメリットではない、私はこういう考えなんですね。大臣はいつも茶の間で非常にわかりやすく言われるわけです。だから、国民にメリットがある、そういう制度でなければわれわ...全文を見る
○井上(一)委員 さらに、私は関西新空港問題についても質疑をする通告を出しておりましたが、余り時間がありませんから、この問題については運輸大臣、午後に質問をいたします。  厚生大臣に一点だけ聞いておきますが、中国残留日本人孤児問題について、厚生省は大変熱心に取り組んでいただいて...全文を見る
○井上(一)委員 さっき冒頭に私から尋ねました、フォークランド諸島の問題についての一連のお答えを、外務大臣、さらには海上保安庁あるいは防衛庁、文部大臣、私の質問の趣旨を踏まえてここでお答え願いたいと思います。  その上で、さらに質問を必要とすれば質問をいたします。それでなければ...全文を見る
○井上(一)委員 午後の私の質問時間は限られておりますし、それはそれなりに予定していますから、私は外務省の返事は待ちますから、午後の冒頭にしてもらうとか、それは結構ですが、それは理事会で話してください。
○井上(一)委員 外務大臣、私は竹島の問題も申し上げましたし、フォークランド島、これは全くかけ離れているように受けとめたらいけませんよということを言ったわけですけれども、そのフォークランドの問題では、アメリカがどう思っているか、極端な言い方をすれば、アメリカが決めたら日本はそのと...全文を見る
○井上(一)委員 外務大臣、それはあなたが冒頭に答えられたわけです。だから、紛争前はどうであったのか、逆に。紛争が起こる前は日本はフォークランド諸島についてはイギリスの領土だ、アルゼンチンの領土、あるいはもう最初から、十年前からどちらにもこうなんだという何なのか。紛争が起こってか...全文を見る
○井上(一)委員 これは一定の約束の時間ですから、委員長、私はここでおきますが、これは答弁になっておらぬわけです。文部大臣の答弁もありますから、文部大臣は午後いらっしゃると聞いていますから、外務大臣に重ねて聞いておきます。  紛争前、あなたはじゃそういう認識、フォークランド諸島...全文を見る
○井上(一)委員 改めてまた答弁を求めます。
○井上(一)委員 外務大臣、フォークランド諸島についてはお答えをいただいたのですけれども、竹島諸島についてはお答えがなかったわけです。竹島の問題について、外務大臣からお答えをいただきます。
○井上(一)委員 まず、昨日まで日本を訪問されたフランスのミッテラン大統領の今回の訪日を、私は総理と同じように心から歓迎をし、その成果に大きな喜びを持っております。  そこで、総理はミッテラン大統領訪日の意義をどのようにお受けとめになっていらっしゃるか、お聞きいたしたいと思いま...全文を見る
○井上(一)委員 総理としては、今回のミッテラン大統領の訪日は、まさに日仏関係において新しい次元での協力関係が形成されなければいけない、そういう認識に立たれた、こういうふうに理解をしたいと思うのです。そのことは、日本外交の厚みを増した、幅をより広げた。非常に私は喜ばしいことであり...全文を見る
○井上(一)委員 重ねて私は、総理の政治姿勢というものについてここで聞いておきたいと思います。  もともと私自身は、鈴木総理は平和主義に徹し、俗に言うハト派だ、そういう発想の中に立っていらっしゃる、こういうふうに理解をしているのです。しかし昨年来、日米間においても、いろいろなぎ...全文を見る
○井上(一)委員 防衛論議については、きょうは時間もありませんから、私はいずれかの機会にいたしますが、リムパック82、きょうの時点で総理はどんな報告を聞いておりますか。
○井上(一)委員 総理、主としてアメリカということですけれども、全く二国間、日米安保の中での取り組みであって、協力演習ということでしょう。じゃ、わが国の海上自衛艦、特定の船はきょうどこにいるか総理御存じですか。どんな演習をして、どういう状態であるか、きょう御存じなんですか。総理、...全文を見る
○井上(一)委員 総理、そこなんです。三軍の指揮官であり、一国の総理であります。私は、作戦あるいはそういう中身までここで聞かしてくださいとは申し上げていないわけなのです。わが国の海上自衛隊がいま何をして、きょうはどこにおって、だれの指揮下にあってどういう状況であるということを、総...全文を見る
○井上(一)委員 さらに、さっきお聞きになっておったと思いますが、韓国と日本との問題で、いま経済援助の問題もありますけれども、わが国の領土である竹島についての現況が総理がお聞きになっているああいう状態なんですね。私は、午前中、フォークランド諸島と竹島を同じレベルでの位置づけにする...全文を見る
○井上(一)委員 いまのお答えは、竹島問題も友好関係を築き上げていく上での一つの大きな必要な議題である、だから経済協力以上、あるいは少なくともこの問題は優先して取り組んでいくというふうに私の方で理解してよろしゅうございますね。——はい。  さらに、私は総理にお尋ねをしたいわけで...全文を見る
○井上(一)委員 総理、関西新空港の建設というものは四十九年の八月に、御承知だと思いますけれども航空審の答申があって、現空港の廃止を前提としてのそういう議論がなされてきたわけであります。もちろん、航空審の答申を尊重なさるんでしょうねと言えば、恐らく私はそのとおりですという答えが返...全文を見る
○井上(一)委員 ということは、現空港の廃止ということが前段であるということに理解してよろしいでしょうか。
○井上(一)委員 いまいろいろな意見があるという情勢を十分御認識です。それじゃ、航空審の答申を尊重するという一つの強い御決意がある中で地元のそういう意見を踏まえての見直しということもときにはあり得るということなんですか。
○井上(一)委員 このプロジェクトについての政府案というのでしょうか、政府レベルでの検討にいつ時点で——財政的な問題もあって運輸省と大蔵省との意見はなかなかかみ合わないと思います。しかしこれはもう総理の政治決断だと思うのですよ。この問題について総理はめどを何年度ぐらい、あるいはい...全文を見る
○井上(一)委員 五十七年度実施設計調査費はついたんですか。
○井上(一)委員 総理、さっきのお答えの中で、五十七年度実施設計調査費はつかなかったわけなんですよね。それで私としては、五十八年度も厳しい財政であろうし、あるいは五十九年度も引き続いてそういう状況になるかもわからないし、財政再建で大変御苦労でしょう、しかし、そういう中での関西新空...全文を見る
○井上(一)委員 総理、担当所管からまだ十分説明を受けていらっしゃらないかもわかりませんが、地元では運輸省からいろいろな協議があるわけなんです。そして大蔵サイドではその財政的裏づけが十分保証されていかないということですね。地元では、そういう中での一定の前進であるのか、あるいは不安...全文を見る
○井上(一)委員 私に与えられた時間がもう余りありません。  そこでもう一点。このことでことしの一月に私から総理にもお願いをしたわけでありますけれども、南太平洋諸島における残存日本兵の捜索の問題、あるいはそれらの諸島国に対する経済援助、技術援助を踏まえての青年海外協力隊員の派遣...全文を見る
○井上(一)委員 厚生大臣、先方の政府からの通報を待っている、私は厚生大臣がじかにこれらの諸国あるいはこれらの関係島々に足を運んで、現地での実態等も踏まえて、ひとつ十分取り組んでいただいたらどうだ、そういうふうに思うのですが、いかがですか。
○井上(一)委員 大臣、私は、現地に足を運ばれるということはいいことだと思うのです。これはいつごろ運ばれるのか。そしてめどがわかれば答えていただきたいし、最後に総理にこの問題について厚生大臣をひとつ激励をしていただいて、総理なりの姿勢を示していただきたい、こういうふうに思います。
○井上(一)委員 以上です。
05月12日第96回国会 衆議院 決算委員会 第3号
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○井上(一)委員 まず私は、大蔵大臣に、去る六日、伊藤防衛庁長官が、国民は国、内閣、政府などを行政主体として、甘え、ゆすり、たかりの対象としか見ていない。国に対して求めるのは、ゆすり、たかり、おねだりのようなことばかりだ、と話されたわけです。さらには、防衛意識を強調する、その強い...全文を見る
○井上(一)委員 何をどのようにすることが大蔵大臣のしっかりせよというそういうことになるのか、また今回の伊藤防衛庁長官の発言について大蔵大臣としてどのように受けとめていらっしゃるのか、その点についてお尋ねをします。
○井上(一)委員 大蔵大臣、ではその伊藤発言に対して私の方から二点指摘をして、大蔵大臣の見解を聞きましょう。  一点は、そのゆすり、たかりというのは、主権を持つ国民を侮った思い上がりの発想がそこにあるのではないか、私はこういうふうに思うわけです。これについては、大蔵大臣は、その...全文を見る
○井上(一)委員 装備に直接結びつけての答弁ですけれども、大臣、私は防衛をいわゆる国民連帯の手段に利用してはいけない、そういう発想に立ちたいわけです。さらには、防衛をすべてに優先させていくということは危険であるというのでしょうか、必ずしも妥当でない。もう一つは、国を愛する、国民が...全文を見る
○井上(一)委員 私の質問を十分に聞いておけば、もっと正しい答え、正しいというか本当に簡潔に、要領よく答えられるんですよ。言葉遣いの問題ではないということですよ。あなたは言葉遣いの問題としてこれをとらえているのですか。考え方の問題、意識の問題だとして私は質疑をしているわけなのです...全文を見る
○井上(一)委員 いま、何か後目の方では、われわれが受けとめているような認識で発言をしたのじゃないというふうに後で聞いたということですね。それならどういうふうにあなたに防衛庁長官は言われたのですか。
○井上(一)委員 渡辺大蔵大臣が考えていらっしゃる国民の連帯感、連帯意識、連帯を結ぶ糸、これは何に置かれていますか。
○井上(一)委員 私は、このことで多くの時間をとりたくないのですけれども、伊藤防衛庁長官が、防衛を連帯の糸にした、これはけしからぬと思う。むしろそれよりも、国民がいま生きていくことへのお互いの協力ということですね、そのことが平和であり、安全であり、そのためにそれぞれの個人がどうし...全文を見る
○井上(一)委員 このことについては、大蔵大臣、あなたは茶の間にすっと飛び込むだけの器量もある人ですよ。郷土愛とかどうとかいっても、いま生きられないような状態で行政が対応しては全く迷惑至極なのです。そういう意味では、あえて、いまの政府が国民の真っ当な行政需要にこたえられているのか...全文を見る
○井上(一)委員 まだ話し合いの段階でないということですね。わかりました。  それでは、今度は一般論として大蔵大臣にお聞きをしておきたいのですけれども、いま財政再建は税収の落ち込みでいろいろ大変な時期だと思うのです。そういう折に、このような大型プロジェクトについて、一般論として...全文を見る
○井上(一)委員 さらに、民間負担の中でも、いわゆる債券引き受けのような形での官民協調、それと純粋な民間資金の負担、二通りあるわけですけれども、一般論として大蔵大臣としてはどちらを望まれますか。
○井上(一)委員 私は一般論として聞いたまでで、関西新空港については運輸大臣とは大分次元というのでしょうか取り組みのテンポが違うわけです。大蔵は、関西新空港については前々から非常にシビアな立場に立っておるわけですね。  今度はもとへ戻しまして、一般論でなく関西新空港の問題に戻し...全文を見る
○井上(一)委員 大蔵がいま懸念しているのはやはり採算性の問題でしょうか。
○井上(一)委員 せんだっての十九日の決算委員会でも、鈴木総理は、航空審の答申を尊重して、さらには地元の意思を十分尊重してというような、関西新空港についてはお答えがあったわけです。現大阪国際空港はすでに欠陥空港として強く地元住民、さらには私どもも含めてその対応を指摘してきたわけで...全文を見る
○井上(一)委員 現空港の欠陥空港としての対応をさらに十分推し進めてもらいたいということを要望しておきます。  次に、私はアパルトヘイトの問題について一、二尋ねておきます。  昭和五十三年の大蔵省告示第二十七号、それによると、日本はアパルトヘイト政策に反対する国連決議に従って...全文を見る
○井上(一)委員 現状は守られているということですか。
○井上(一)委員 私が質問するからその残高がゼロになったのか、私の調査では日本の資本がいわゆる第三国に別会社をつくって、その銀行が直接南アに対する融資等をしている、そういうことなんです。私は、そういう第三国に別会社をつくっているわが国の企業に対する行政指導はなされているのであろう...全文を見る
○井上(一)委員 さらに私は外務省に尋ねたいのです。  昭和四十九年六月五日に外務省の情報文化局は南アとのスポーツ、文化、教育交流の停止についてとの通達を出しているわけなんです。実は先日、これはいろいろと問題があったわけですけれども、世界ジュニアフライ級のタイトル戦が、例の、前...全文を見る
○井上(一)委員 事前に承知をしていなかった、観光だけだ、本人の申請、申告ということですけれども、私の方では勘ぐれば切りがないわけで、私はもう一度、申告を善意なものとして処置をした、しかし事実関係は、観光でなく禁じられているそういう行動があったわけですから、不法に入国をしているわ...全文を見る
○井上(一)委員 私は、申告を善意という受けとめ方をすれば不法でないかもわかりませんが、南アからの入国、そういうスポーツ関係、興行関係についての入国は禁じられている、そういう観点からすれば正当でない手段を講じて入国した、こういうふうにも思うわけです。それは、ボクシング界に対するき...全文を見る
○井上(一)委員 少し財政問題に入るのがおくれましたが、それでは大蔵大臣に財政問題についてお尋ねをします。  先月の十九日に当委員会で、私の質問に対して大蔵大臣は、国債のとらえ方について「国債の多様化、消化の円滑化、こういうことを考えていかないと、」というような答弁があったわけ...全文を見る
○井上(一)委員 さらに五十六年度での税収不足が多額に上るというふうに報じられているわけです。現在とらえている、現時点での五十六年度の税収不足は一体どれくらいを見込んでいるのか。  さらに、赤字国債発行の増加を抑えていくというのでしょうか、赤字国債をこれ以上発行できない、そのこ...全文を見る
○井上(一)委員 大臣、私はガソリン税云々じゃないわけですよ。もっと具体的に戦時中の戦時国債を例に見ても、いわゆる防衛予算というものが建設国債で振りかえられていくことに私は危惧を抱いているわけなんです。だから、たとえば自衛隊の宿舎だとか格納庫だとかというものは建設国債でやればその...全文を見る
○井上(一)委員 段取りが悪うなって、都合が悪うなるとすぐに理屈をつけて変えていきたいというのが役人の発想ですから、大蔵大臣、これは決してそういうことに流されてはいけない、こういう警鐘を鳴らしておきたい。それはこの一日の国債の発行等に関する省令の改正によって一年未満の国債発行を可...全文を見る
○井上(一)委員 経済政策についてはいかがですか。
○井上(一)委員 さっき言った、一日に改正された国債の発行に関する省令については一時しのぎではないだろうかということに対する答弁と、大蔵大臣、時間がありませんから、経済政策についてはいろいろの見地から検討が必要ではないだろうか。税収の落ち込みも国民所得、とりわけ賃金の抑制というこ...全文を見る
05月13日第96回国会 衆議院 決算委員会 第4号
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○井上(一)委員 私は、沖縄復帰十年を目前に控えたきょう、沖縄の空の問題について事実を追って質問をいたします。  まず、今日のわが国の航空管制はどのように行われているのか、管制業務の種類はどのようなものがあるのか、この点について尋ねておきます。
○井上(一)委員 さらに管制官は、運輸省が実施をし、自衛隊については運輸大臣が業務を委任する、当然運輸省の資格試験に合格している、こういうことですね。そういう方たちが管制官として業務に携わっている、そうでしょう。
○井上(一)委員 さらに私は、空港のいわゆる略号ですね、通常四文字のアルファベットでこれが示されているわけです。成田、羽田、大阪、那覇の略号は何ですか。私の方から申し上げましょう。成田はRJAA、羽田がRJTT、大阪がRJOO、福岡がRJFF、那覇はROAHです。  私がここで...全文を見る
○井上(一)委員 わが国の航空路の保護空域は、現在どういうものがあるのか。より安全な航空路、私の知る範囲ではVOR航空路ですね、これは十分にわが国の空は整備をなされているのかどうか、この点についても聞いておきたいと思います。
○井上(一)委員 沖縄地区の整備は現状はどうですか。
○井上(一)委員 より安全なVOR航空路は沖縄の空にはまだ設定されていない。私の手元の資料、私が承知する範囲内ではわが国の東北、北海道地域、これは自衛隊機が使用している地域であります。それらの地域も十分とは言えませんけれども、一定の線引きがなされているわけですけれども、沖縄地域に...全文を見る
○井上(一)委員 沖縄地区については、米軍のいわゆるウォーニングエリアという、そういうものもこの整備のおくれの一つの要因になっていると私は理解するのですが、そういう認識も妥当だと思われますか。
○井上(一)委員 沖縄には自衛隊用の訓練空域がないと私は承知しているのですが、いかがですか。
○井上(一)委員 沖縄の自衛隊の飛行訓練はどこで行っているのか、これは防衛庁にお聞きします。
○井上(一)委員 通常、自衛隊の訓練空域はどのような形で設定されるのですか。
○井上(一)委員 自衛隊の訓練空域は、航空交通安全緊急対策要綱によって航空路とは完全に分離された訓練空域で実施されている。これは七一年の七月三十日に発生した雫石事故直後からそういうことがとられてきたわけです。沖縄ではいまの答弁でわかったように、アメリカのウォーニングエリアを借りて...全文を見る
○井上(一)委員 自衛隊の訓練空域は私が指摘したとおり。ウォーニングエリアは空対空や空対地の実弾射撃、ミサイルの発射訓練、非常に危険空域なんです。そういう片一方は公示であり、ウォーニングエリアは防衛施設庁の告示だけである。おのずから私は通常の民間航空路と完全に分離されなければいけ...全文を見る
○井上(一)委員 私は運輸省からちょうだいした図面を見ても、これはもう非常に接近をしている、非常に危険であるということをここで強く指摘をしておきますし、今後は十分に分離すべきである、より安全な手段を講じなければいけない、こういうふうに思います。さらに私は、自衛隊訓練空域より、より...全文を見る
○井上(一)委員 私は当然だと思いますし、十分な配慮が必要である。これは撤廃、縮小を含めた抜本的な見直しが必要である。そうでないと、VOR航空路の設定というのはなかなかむずかしいと思うのです。そういうことについて十分な配慮を強く要望しておきます。  さらにウォーニングエリアは全...全文を見る
○井上(一)委員 全国で二十五カ所、じゃ沖縄では何カ所ですか。
○井上(一)委員 私の承知するのでは、ウォーニングエリアというものは全国で十六カ所、沖縄だけだ、いわゆる本土はあとはレンジという形で、そういうことだと私は承知しているのですが、どうなんですか。——私の方から指摘しますから、間違っておれば間違い、そのとおりであればそのとおり、これは...全文を見る
○井上(一)委員 さらに、いわゆる実弾射撃やミサイル発射訓練、戦闘訓練を行っている危険なウォーニングエリア、本土上空ではレンジになるわけですが、そういうところに民間機が入っていったら大変危険きわまりない状況になってしまうということなんです。これは全くそのとおりだとお答えになるだろ...全文を見る
○井上(一)委員 民間機の安全性というものを優先すべきだということについては、そういう認識には変わりありませんね。
○井上(一)委員 私は防衛庁がそういう答弁、そういう考え方に立つなら、それはそれなりにまた時間をかけて議論をしたい。民間航空路の安全は優先されるべきである。同時に、防衛庁が米軍の軍用訓練も同等な位置づけをするならば、航空路に接近をするのではなくもっと離すべきである、そういうことに...全文を見る
○井上(一)委員 それでは私がさっきから指摘していることについては十分な認識がないわけですね。ちなみに、米軍の訓練でわが国の国民が受けた被害、なくした人命、そういうことをあなたは十分認識しているのですか。どうなんですか。——それは後で聞きましょう。そのことについては僕は質問の最後...全文を見る
○井上(一)委員 それでは現在航空法の第八十条さらには同施行規則の第百七十三条によって指定された区域は、どこが告示で指定されているのか教えてください。
○井上(一)委員 さっき指摘したように、ウォーニングエリア、いわゆる危険区域ですね、航空法の飛行禁止区域になぜならないのかということです。そこには入り込めない、飛行ができない、そういう区域なんです。一方では、軍側が排他的にそういうものをブロックしながらその訓練区域として使用してい...全文を見る
○井上(一)委員 わが国とアメリカの合同委員会の合意事項として、たとえば航空機の事故調査あるいは捜索救難、航空交通管制に関して覚書が交わされているわけですね。とりわけ民間航空が大きく影響される航空交通管制に関する合意とはどのようなものなのですか。
○井上(一)委員 航空交通管制に関する合意、五十年五月八日。それじゃ私は具体的に、航空交通管制に関する合意の第七条で「我国は次の各号に掲げる航空機についてアメリカ政府の要請があったときは航空交通管制承認に関し便宜を図るものとする」とあるそのAで、「防空業務に従事する航空機」という...全文を見る
○井上(一)委員 それでは、いま問題のSR71はこの機に入るという理解ですね。
○井上(一)委員 それでは、そのほかに何が入るのですか。
○井上(一)委員 ここで便宜を図るということは、どういうふうにすることが便宜を図ることでしょうか。−答弁をもしそちらで打ち合わせをされるのなら、どうぞしてください。それまでに、時間がありませんから、私は順次質問を続けます。  沖縄空域の返還及び嘉手納米空軍が行っている管制業務に...全文を見る
○井上(一)委員 いま沖縄での管制業務は、民間機に対してはすべてが運輸省所管で行われているのでしょうか。
○井上(一)委員 米軍が、アメリカ側が支配しているというか、行っている業務は何なのですか。
○井上(一)委員 それは先ほど言われた沖縄航空交通管制に関する合意、四十七年の五月十五日、それに基、ついて、民間機も含めていまだわが国の管制支配下にすべてが戻っていないということなんです。これは沖縄航空交通管制に関する合意の第三条の三項に私は起因している、こういうふうに思うのです...全文を見る
○井上(一)委員 そこには暫定期間ということがうたわれているわけです。これは「単一の施設が実施すべきであることについて相互に同意をし、日本政府がこれら飛行場に対するレーダー進入管制業務を行うことができるまでの暫定期間、これらの飛行場に対する進入管制業務を実施するものとする。」四十...全文を見る
○井上(一)委員 さっきの便宜を図るということは、どういうことで便宜を図っているか、お答えできますか。
○井上(一)委員 絶対的なとある程度というのは、これは本当に言葉の上手な言い回しだと思うのですけれども、那覇空港はわが国の空港でも非常に交通量の多い、七万九千という大きい数字を持っているわけですけれども、そういうところにSR71が超スピードで行き来するわけです。民間機がひっきりな...全文を見る
○井上(一)委員 さっき私が指摘をしました昭和五十年五月八日日米合同委員会において承認になった航空交通管制に関する合意書の、今度はさらに第八条、これは空域の一時的留保なんですね。「アメリカ軍用機の行動のため空域の一時的留保の設定を必要とするときは」云々とあるわけですね。これは、空...全文を見る
○井上(一)委員 まさに専門用語でアルトラブということですね。特定の高度、経路を米軍のためにブロックして、その空域から民間機等を排除していく。  今日までに具体的に、一年間でどれくらいアルトラブが行われたのか。さっきも言ったように、那覇空港の交通量の非常に激しい中に、どれほどそ...全文を見る
○井上(一)委員 異常に多いアルトラブから民間機の安全をどのようにして守っていくのか。あるいはむしろ安全上、経済運航上民間機に大きな支障を及ぼしているのではないだろうか、そういう多発するアルトラブのために。こういう点についてはいかがですか。
○井上(一)委員 それらの、そういうアルトラブの件数については後で私の方からさらに尋ねますが、米軍の軍用機の行動、アルトラブをとる、そのための軍用機の行動とは具体的には軍事訓練など、空中給油も含めて私はそういう具体的な行動はこの範疇に入ると思うのですが、それはいかがでございましょ...全文を見る
○井上(一)委員 ここで私は松田審議官に尋ねたいのです。  SR71はこの一時的留保に当然組み込まれている、そのことがあるからこのアルトラブ、そういう範疇に当然入るべきだ、私は入っているという認識なんです。外務省は、さっきは、いま確かめましたら、基本的には入らないということで、...全文を見る
○井上(一)委員 沖縄の空がブロックされている。なぜブロックされているか。アメリカの軍事訓練のためにブロックされている。そういう中で、SR71が空中給油をする、その空域の必要のために民間機が非常に危険な状態にさらされている。私はそういうことを指摘しているのですよ。  外務省は、...全文を見る
○井上(一)委員 それでは、沖縄の空をブロックしているその必要性の中には入るわけですね。
○井上(一)委員 あなたは、私の質問の趣旨を理解しながらほかへほかへそらそうとするわけなのです。私は、民間機を一時的にブロックしているアルトラブがなぜ起こるかというのは、SR71の空中給油があるからだということを指摘している。私は、外務省に、航空交通管制に関する合意書というものを...全文を見る
○井上(一)委員 そういう一時閉鎖ということは、航空交通の流れにやはり支障を来すのではないだろうかと私は思うのですが、いかがですか。
○井上(一)委員 これは防衛庁に聞きたいのですが、ジェット戦闘機が通常射撃訓練を行う場合に、離陸前にミサイルなどのいわゆる火器の安全弁を外して、訓練が終わった後に、着陸してからそれらの安全弁をセットするという作業が行われているということですが、そうでしょうか。あるいは通常、これら...全文を見る
○井上(一)委員 いますぐですね。それでは、この件についても後で質問を続けます。  ここで、ACMIについてその間少し聞いておきたいと思います。  このことはもうすでに何回か本院でもそれぞれの委員会で議論がされているわけですが、アメリカから正式に、昨年の八月十八日に開催された...全文を見る
○井上(一)委員 私は、当然省庁間の調整は行われると思いますけれども、外務省には特に、安保条約の絡みだけをにしきの御旗にして、航空路の安全というものを否定することのないように、運輸省のいまの見解に十分協力をしていくべきだということを要望しておきます。  さらにここで、先ほどから...全文を見る
○井上(一)委員 現状のいわゆる緊急策として分離策というものが論じられているわけですね。それも私は当面の問題解決としては一つの策であろうと思いますが、ここでひとつ尋ねておきたいことがあります。  海側に滑走路を新設をしていく、そのような形の中で軍民区分をしていこう。六十二年には...全文を見る
○井上(一)委員 いや、そこなんですよ。沖合いに民間機を押しやってしまう、陸地側に弾薬庫だとかあるいはナイキ基地のいま海側にあるものを持ってきて、そしてただでさえ危険な那覇空港あるいは沖縄の空を、民家に近いところに軍用専用区域をつくるなんということは、運輸省としても絶対に同意でき...全文を見る
○井上(一)委員 これは私の見解を強く要望しておきます。  防衛庁はいかがですか、さっきの……。
○井上(一)委員 ここで私は、沖縄の施政権が日本に返還されて十年経過した今日、いろいろと沖縄の抱える問題はたくさんあるわけですけれども、きょうはとりわけ航空の実態、空は相変わらず米軍に占領されているというような現実を具体的な事実をもって指摘してきました。長官はさっきからずっと私の...全文を見る
○井上(一)委員 じゃ、那覇空港ではこれらの作業はどこで行われているのですか。
○井上(一)委員 あなたは十分承知でないのでしょう。いま事務レベルの人からの報告を受けて聞いたわけでしょう。私の承知する範囲では、那覇空港では、これらの作業が滑走路近くの誘導路で行われている。航空機がひっきりなしに離着陸している滑走路のすぐそばでそのような作業を行うということは大...全文を見る
○井上(一)委員 委員長、これは、特に防衛庁には、私は事前にも一定の、沖縄の空の自衛隊の訓練状況、さらには那覇空港の問題について指摘をしておいたのですけれども、担当でなければ十分答えられないと思います。担当の事務の方から連絡を待ちます。  さらに、私はここで、那覇空港に基地を持...全文を見る
○井上(一)委員 いや、いまでもウォーニングエリアを訓練空域にしているわけなんで、ACMIもしょせん自衛隊が使っていくであろう。だから答弁として、まああなたには答えを求めるのは無理だと私は思いますので、委員長、これは防衛庁の統一見解を出してほしいと思います。  このACMIの設...全文を見る
○井上(一)委員 私自身は持っているから、だからさっきから、たとえば三条の三項によっての制約、さらには七条、八条についての問題点を指摘してきたわけです。全文でなくても、あなた方はそういうことをきっちりと国会に説明をしなければいけないと思うのです。要約が出された、どこで出されたか、...全文を見る
07月07日第96回国会 衆議院 決算委員会 第6号
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○井上(一)委員 私は、日本中央競馬会が、種馬の輸入に関して数多くの疑惑がその中にあるというそういう観点から中央競馬会の種馬購入にかかわる問題にしぼって質問をいたしたいと思います。  まず、私と週刊宝石のスタッフが、五十二年度に購入をいたしましたハンザダンサーについて多くの疑惑...全文を見る
○井上(一)委員 調査員に対する実務的な指示、あるいは報告を受けた後の判断等はどなたがなさっているのでしょうか。
○井上(一)委員 直接の担当でいらっしゃる近藤常務さんに尋ねますが、いまの報告を受けてあなたとしてはどういう感想、あるいはどういうお考えを持たれましたか。
○井上(一)委員 私は疑惑の根拠に指摘をしたのは、一通の売り主からの私に対する回答であります。ハンザダンサー号は九十万ドルで藤井治商事に売った、この回答がきっかけになりました。当然私は、売り主側のエージェントの手数料二万五千ドルは別にいたしましても、三十二万五千ドルの金の流れにも...全文を見る
○井上(一)委員 なぜ会わないのですか。あなた方はこの実態を把握するために調査員を派遣されたのです。三十二万五千ドルを通したであろうというワールド・ホース・エージェンシーの実体もさることながら、なぜ売り主に、馬主に会わないのですか。それで実態の把握ができると考えたのか。
○井上(一)委員 代理の人に会った――近藤常務はそういうことをきっちりと指示を逐一なさったというおつもりでしょうね。
○井上(一)委員 済みませんが、近藤常務さん、そこへかけてください。――私は今回の問題を指摘したときに、競馬会は素早くこの真相究明に乗り出すべきだということも指摘をしておきました。調査員を派遣したと言う、これは事実そのとおりですが、私は何か非常になまぬるさを感じるし、本当に核心に...全文を見る
○井上(一)委員 さっきの売り主の馬主に対しての取り組みも、いま藤井氏に対する取り組みも、発想としては全く同じなんです。世界はもうそばなんですよ。アメリカであろうがヨーロッパであろうが、すぐもう隣なんですよ、そう時間的に長くかかるわけじゃなし。これだけ大変な問題になろうとしている...全文を見る
○井上(一)委員 求めるだけ、言いっ放し、伝えっ放しじゃ、これは問題の解決になりません。要はもっと、引き戻してでも連れ戻してでも、あるいはそこへ飛んでいってでもこのことについての解明をする、そういう姿勢がやっぱり欲しい。後でもう一点、きょうすでに報道されておりますが、アンズプリテ...全文を見る
○井上(一)委員 農水大臣、いま中央競馬会は農水省とも相談をしてということですが、まだ取っかかりですから、これからいろいろな問題が質疑の中で出てくると思うのですけれども、疑惑解明のための、中央競馬会が取り組む一つの対応室というのですか対策室、そういうことを真剣にやらなければだめだ...全文を見る
○井上(一)委員 あるとすればという前段がありますので、事実あったということをこれから認識をしてもらいましょう。  日本中央競馬会は、ハンザダンサー号の購入についてワールド・ホース・エージェンシー、ダーレー氏の子会社、このエージェントが介在をしていたということは承知をしていたの...全文を見る
○井上(一)委員 藤井社長の代理の者から、問題が指摘されて、そして初めてワールド・ホース・エージェンシーなるエージェントの介在を承知した、こういうことですね。  それでは、ワールド・ホース・エージェンシーの介在を知った時点で、もちろん先ほどの現地調査員の派遣ということもあります...全文を見る
○井上(一)委員 そして社長が帰って、事情を聞かれたのでしょう。それじゃ中央競馬会は事情を聞かれて、藤井治商事の社長の言うとおりに認識をしているのか、あるいはまた違った角度での認識をしているのか、まずこれは近藤常務に尋ねましょう。
○井上(一)委員 内村理事長に伺いますが、競馬会としては、ワールド・ホース・エージェンシーの介在は藤井氏から聞くまで全く知らなかった、そういう認識には立っていなかった、いま近藤常務の話でも明らかなんです。ただ、近藤常務については、藤井氏の四点の言いわけを聞いた。そして、その聞いた...全文を見る
○井上(一)委員 納得しがたい、遺憾である、それだけなんですか。それだけしかあなたは認識なさらないのですか。少なくとも三十二万五千ドルについてはだまされた、中央競馬会は報告を受けずに、そういう経緯を知らされずに、むしろ馬代金として購入価格に上乗せをさせて支払いをさせられたという認...全文を見る
○井上(一)委員 それは理事長、信義に反している、遺憾であるということは先ほど言われたわけです。私は、だまされたのと違うか、私はだまされたと思っているのだ、それでそういう認識を持っていますかということを聞いておるのですよ。持っているのなら持っている。だまされた、三十二万五千ドルに...全文を見る
○井上(一)委員 三十二万五千ドルについての認識は、どういう認識を持っているのですか。
○井上(一)委員 さすれば、この三十二万五千ドルは不当に支出をさせられた、常識を逸する不当な高額な手数料、それを競馬会は支出をしたのだ、軽種馬協会を通してですけれども、一応三十二万五千ドルの支出については不当だ、不当な支出としての認識を持っていますか。
○井上(一)委員 納得がしがたいということは、不当である、不当な支出だ、こういう理解をしてよろしいですね。
○井上(一)委員 手数料は、いわゆる売り主側ではちゃんとファシグ・ティプトン社が入っているわけなんですね。そして、手数料はいわゆる中央競馬会と藤井治商事との間できっちりとした、購買馬の馬代金の二%を支払うのだということをちゃんと契約しているのです。だから、私は正規の手数料は当然支...全文を見る
○井上(一)委員 内村理事長、藤井サイドでは、あるいはダーレーのサイドでは、そういうことを言いますよ。私もダーレー氏に会って、ダーレー氏は必要以上にそれを言っています。欲しい馬については五%、一〇%じゃない、二五も三〇も取るのだ。値打ちがあって値打ちがないのだというのは予防線なん...全文を見る
○井上(一)委員 大臣、すっきりしませんよ。すっきりしませんが、では内村理事長、私が承知する一つの問題を尋ねます。  最近、藤井社長が、日本中央競馬会に迷惑をかけた、ひとつ連帯して責任を負わなければいかぬ、言葉はどういう表現をされたか、三十二万五千ドルに相当する金を返しに行った...全文を見る
○井上(一)委員 二十九日ですね。私は、二十五日にダーレー氏とパリのダーレー氏の事務所で会っていました。ダーレー氏とのやりとりの中で、ダーレー氏の意思というのでしょうか、私はそういうことも予想をいたしておりました。  その折は、中央競馬会は、趣旨がわからないということでお断りし...全文を見る
○井上(一)委員 自発的に返すということがあれば受け取る。そこが競馬会の体質なのだな。アメリカでの調査にしても、国内における事情聴取にしても、何もかも含めて、その取り組みがどうも手ぬるい。私が冒頭にしつこく言ったのはそのことなのです。自発的に申し入れがあれば――持ってくるまで待っ...全文を見る
○井上(一)委員 法律的に取り返す、法律的な解釈をいま言われたわけですけれども、それは、後で私はこの契約書についての質疑をします。  とまれ、藤井から自発的な返還があれば受け取るということを言われたわけですけれども、もう一歩進んで、むしろ中央競馬会から積極的に、それは取り返した...全文を見る
○井上(一)委員 藤井治商事から意思表示があればなんというようなことでは私は困ると思うのだな。中央競馬会は、相手側からのアクションがない限りじっとしているのです、みずからの意思は持ちながらも、取り返したいという意思は持ちながらも、相手がアクションを起こさない、申し入れをしない、あ...全文を見る
○井上(一)委員 限られた時間で質疑をしなければいけないので私はしつこく言っているのです。だれが聞いてももうわかり切った話なんで、藤井治商事に意思があればということじゃなく、取り返したいというその気持ちを伝えるかということですよ。これだけなんですよ。意思を尋ねなさいなんという質問...全文を見る
○井上(一)委員 大臣、これだけの質疑の中で、疑惑の解明はもうあなたなりに頭の中でできていると思うのです。私は、内村さんは非常に実直に、理事長として本当によくやられている、そういう認識に立っているのです。非常にお困りなんです。むしろ大臣から、農水大臣が、指導監督のその権限の中で、...全文を見る
○井上(一)委員 ところで私は、さらにハンザダンサー号についての藤井治商事と日本中央競馬会との契約書の写しをここに持っているわけです。そして、この第四条に、手数料として、いわゆる二%という規定があるわけです。もちろん、さっきから何回となく質疑の中で明らかにしてきたように、藤井治商...全文を見る
○井上(一)委員 それで、五十五年と五十二年の契約書があります。五十五年は後で言うアンズプリテンダーの契約書なんです。馬代金というのと購入価格という、この違いだけがあるわけです、契約書で。第四条で、手数料として甲が乙に支払う、いわゆる商社に支払う、その場合に、購買馬の購入価格、し...全文を見る
○井上(一)委員 それじゃこの六千五百ドル、いわゆる手数料は、百二十五万ドル分払うということですか。
○井上(一)委員 この問題は、しかし重要なんですよ。九十万ドル、売り主の手数料二万五千ドルを入れて九十二万五千ドル、百二十五万ドル、その差額、だまされたから三十二万五千ドルは返してもらう、アプローチをしよう、手数料については百二十五万ドルで支払う、これは矛盾しませんか。三十二万五...全文を見る
○井上(一)委員 私法律的にという言葉は聞いておりませんし、そんなことをえらい居直ったようにも受けとめられるのだけれども、私は気持ち、そしてどうしていくかという取り組みを聞いてきたのです。そして、あなたも素直に答えてこられたわけです。いまも私はその連続で、その線上に乗って質問して...全文を見る
○井上(一)委員 私の指摘した問題を十分踏まえて正しい疑惑解明に努力をしていただきたいと思います。  そこで内村理事長、ハンザダンサー号について非常に詳しくここで質疑をしてきたわけですけれども、不明朗。あなたが答えられたように、信義にも反するし非常に遺憾だ。もう本当にだまされた...全文を見る
○井上(一)委員 競馬会としては一切の取引をしない、これは僕は常識だろうと思います。そういう点は内村さんの決断というか、そういうことについては、それなりの評価をしたいと思います。  さらに、私は欧州馬について少し触れたいのでありますけれども、その前に、参考人でお越しをいただきま...全文を見る
○井上(一)委員 先ほどから問題になっておりますワールド・ホース・エージェンシーの介在を、あなたは承知していましたか。
○井上(一)委員 田口さん、楽に聞いておってください。  私は、さっきから言っているワールド・ホース・エージェンシーの介在というものは、まさにトンネル商社、ペーパーカンパニーだという認識に立っているわけですけれども、価格の百二十五万ドルについて、ちょっとおかしいなと思いましたか...全文を見る
○井上(一)委員 当時はそうは思わなかったけれども、ごく最近、振り返ってみれば、やはりそこに何か不審というのでしょうか、やはりあのときはあそこがおかしかったなというようなことをいま思い返されますか。
○井上(一)委員 ティプトン社は私は現地側の代理店だという意識、認識ですね。いま聞けばそれも余り詳しく知らなかったということですね、いまのなにでは。
○井上(一)委員 何か余りティプトン社についてもサイドワークのような、サイドビジネスで今回のハンザダンサーのエージェントになったような、まあそれはそういう認識、あるいは十分ティプトン社との交流がなかったということですが、もちろんさっきから言ったワールド・ホース・エージェンシーとは...全文を見る
○井上(一)委員 いま田口さん、今回こういう問題が非常に明らかになってきて、あなたに感想を聞くのはどうかと思うのですけれども、実はほっとした、非常に良心の動き、そういうものに左右されながらあなた自身――決して私はあなたが藤井とぐるだというような認識持ってませんよ、そんなことは一向...全文を見る
○井上(一)委員 田口さん、結構です、どうもありがとうございました。  続いて、軽種馬協会の今泉さんにお尋ねをしたいと思います。  今泉さんは、いま問題の藤井一雄氏との交流は、いつごろからあったのでしょうか。できれば、どんなきっかけだったのでしょうか。
○井上(一)委員 今泉さん、今回のハンザダンサーの百二十五万ドルの中にはワールド・ホース・エージェンシーの手数料が、藤井氏が言う、ダーレー氏が言うその手数料が含まれていたということは承知をなさっていたのでしょうか。
○井上(一)委員 ということは、その百二十五万ドルというものはワールド・ホース・エージェンシーの手数料が含まれているとは承知してないということにもなりますね。
○井上(一)委員 外国の商社というのはどこを指すのですか。
○井上(一)委員 今泉さん、ハンザダンサーの検査の折には、いわゆるワールド・ホース・エージェンシーのダーレー氏は立ち会っておったのでしょうか。
○井上(一)委員 通常はそういうエージェントは立ち会うのでしょうか立ち会わないのでしょうか。かかわったエージェントは、外国もこちらの方も含めて、そういう場合には立ち会うのでしょうか全く立ち会わないのでしょうか。
○井上(一)委員 馬の引き渡しの折には、それでは、通常立ち会うのはだれとだれとだれなんですか。
○井上(一)委員 馬を外地で幾ら幾らで購入するというときに、あなたが立ち会い、通常は向こうのエージェント、関係者が立ち会うというふうに私は聞いているのですけれども、全くそういう機会はないのでしょうか。
○井上(一)委員 いま購買の経緯については読んでいただいてどうもありがとうございます。  私は、現地の馬の検査のときに立ち会ったのはだれなんでしょうか、こういうことをさっきから聞いているのですが、馬、現物を見る場合に、いろいろの馬を見ますね。そういうときにはだれがどこかで一緒だ...全文を見る
○井上(一)委員 さらに、それじゃ今泉さん、少し個人的なことになるかもわかりませんけれども、今泉さんは藤井一雄氏から種馬を買ったことがありますね。
○井上(一)委員 それはいつごろでございましょうか。よろしかったら購入の価格も教えていただけぬでしょうか。
○井上(一)委員 大変失礼なんですけれども、価格と、代金の支払いは一括で支払われたとか、あるいはどういうふうに、即刻競馬会と同じような支払い方法をとられたのか、ちょっとその点、あるいはできれば手数料も含めて……。
○井上(一)委員 そのときの手数料は、もしよろしかったらパーセンテージで……。今回のハンザダンサーのようなえげつないことをやっているのかどうか。
○井上(一)委員 四十六年に藤井氏と知り合って四十八年に藤井氏から種馬を買った。私は、別にその行為それ自体に問題があるという指摘はいたしておりません。しかし五十二年のハンザダンサーの購入についてはあなたが購買員になっている。何か藤井氏との強いつながりというものがだんだんだんだん…...全文を見る
○井上(一)委員 今泉さん、どうもありがとうございました。  購買員の選定について、これは中央競馬会に軽種馬協会から上がってくるわけですけれども、最終決定はあなたの方でなさるわけだと思いますが、私はいろいろな意味で今後の参考にされたらいいと思うのです。  余り時間がありません...全文を見る
○井上(一)委員 さらに、これは競馬会の方に入った私が指摘をした人からのテレックスですけれども、アンズプリテンダーにフライング・フォックスと野沢組は直接関与していませんでした、しかし、藤井治商事の代表とともにこの馬を検査したときには、フライング・フォックスと野沢組の代表がその場に...全文を見る
○井上(一)委員 もう冒頭から言うように、理事長、調査をしなければならないから調査をする、農水大臣、調査をしなければならないという競馬会の意思、農水大臣としては調査をさせますか。
○井上(一)委員 調査に当たっては確かに私的な面も部分的にあるわけでありますけれども、やはり買い主は中央競馬会であり、その資金はやはり何としても政府関係資金でありますから、そういうことになりますといろいろと関係機関、外国の関係機関も含めて積極的に協力を求めていかなければいけない、...全文を見る
○井上(一)委員 いま、ハンザダンサーだけに限らず、アンズプリテンダーだけに限らず、他の馬についてもやはり徹底して究明しておく、そして国民の前にそれを明らかにしていくということが、最優先すべき中央競馬会のとるべき仕事だというふうに私は思います。疑惑の解明こそ中央競馬会のいま一番大...全文を見る
○井上(一)委員 競馬会はことしの予算は執行しない、それは当然ですよ。生産者対策についての取り組みはいま関連して答えられました。それもまた検討しなければならない問題であります。しかし、私が指摘をしているのはやはり疑惑の解明こそがいまは先決であるということなんです。疑惑の解明をする...全文を見る
○井上(一)委員 それは中央競馬会がいま計上されている予算だけに限らず、その解明までは将来ともにという、そういう理解でよろしいですね。
○井上(一)委員 中央競馬会はいまの農水大臣の回答を十分肝に銘じて、これはきっちりと処理をしてほしい。  警察庁の方、来ていらっしゃいますか。――お聞きのように今回の種馬購入についての疑惑の実態が逐次明らかにされているわけです。もちろん、すでに警察庁としても、この問題については...全文を見る
○井上(一)委員 関係者からの事情聴取というようなそういうことは、もう行われたでしょうか。
○井上(一)委員 聞いてまいるというのでしょうか、もうすでに関係者から聞いた……。
○井上(一)委員 わかりました。今回指摘している問題は、お聞きのように非常に国際的にまたがる問題である。そういう意味から先ほども中央競馬会にも関係機関への協力、これは内外ともになんでございますけれども、警察庁にも緊急速やかに諸外国に対しての協力要請の必要が私はあると思うので、そう...全文を見る
○井上(一)委員 必要によりという、私はこれはもう当然必要であるという認識に立っているわけです。まだ、関係者の事情聴取をされたのはごく一部だろうと思いますから、そこまでいま警察庁が認識に立っているかどうかこれはわかりませんけれども、将来的な展望として必要性が大いにある、そういう考...全文を見る
○井上(一)委員 さっき私の質疑の中から、中央競馬会の内村理事長は何とか取り返しをしたいということで、私の判断ではハンザダンサーの三十二万五千ドルの不法支出、こういう問題について、先月の二十九日、藤井氏の方から返還というのですか、返すという申し出があったということがいま明らかにな...全文を見る
○井上(一)委員 あと余り時間がありませんので、国税関係について一点だけ聞いておきたいと思います。  藤井治商事が今回いろいろな輸入馬の問題で商法的な信義に反するという競馬会の受けとめ方ですけれども、むちゃくちゃな商売をしている。そういう中でハンザダンサーの手数料と思われる節の...全文を見る
○井上(一)委員 更正決定をされた年もあると聞くのですが、そういう年もありますか。
○井上(一)委員 私は、そこに今回の疑惑との関連が大いにあるという考えを持つわけであります。今後十分な関心を示していただきたい。これは要望だけにとどめておきましょう。  さらに、欧州馬のアンズプリテンダーについては調査の報告を待ちます。あるいは五十年以降の問題についても調査の報...全文を見る
○井上(一)委員 残余の関連質問については次回にいたしまして、きょうの質問はこれで終えます。
08月10日第96回国会 衆議院 決算委員会 第7号
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○井上(一)委員 私は、まず最初に、教科書問題について触れておきたいと思うのです。  すでに何回か本院でも議論が尽くされているわけでありますけれども、いまや教科書問題は国内問題というよりも外交問題に発展をしている。さらには、この外交問題をいかに解決するか、そのことで鈴木内閣の政...全文を見る
○井上(一)委員 それでは中国に対してのわが国の行為は侵略したと考えられるのか、あるいは進出したというような認識に立っているのか、いずれなんですか。
○井上(一)委員 政府の見解として統一された見解なんでしょうか。
○井上(一)委員 文部大臣の認識については官房長官はどう受けとめられますか。
○井上(一)委員 官房長官、史家の判断にまつべきである、もうそんなことで済まされない状態になっていると思うのです。総理の訪中が間近であるという今日の状態の中で、私はやはり政府としての見解をきっちりと出すべきだと思うのですが、その点についてはどうですか。
○井上(一)委員 他の判断にまつべきだ、立場によってはそういうことで通るかもわかりませんが、少なくとも内閣の番頭役である官房長官がそういうことでは私は済まされないと思うのです。  それでは、中国あるいは韓国の抗議は理由があり、今回の教科書問題に対する中国の抗議あるいは韓国の民衆...全文を見る
○井上(一)委員 私は官房長官の意見を聞いているのですよ。あなたの持っている考えというものを聞いているので、これは答弁になりませんよ、委員長。
○井上(一)委員 所管である大臣の考えというものは、それぞれの委員会の中で一定の見解が出されているわけなんです。ここではやはり、私が官房長官に対して指摘している問題に対して官房長官としての受けとめ方を答えてもらわなければいけない、私はこういうふうに思うのです。
○井上(一)委員 官房長官、あなたは非常にそつのない答弁をされるわけなんです。  私はそれじゃひとつ、わが国は戦前、国際的な立場というのでしょうか、国際間の信頼の濃度の問題、影響力の濃度の問題等があって、国内での問題が国際的に発展していくことは余りなかったわけであります。しかし...全文を見る
○井上(一)委員 官房長官の立場というものを私は十分理解しているつもりなんですが、あなたの言うように全く答えられない、答えられないでは、これは審議になりません。官房長官としてはやはり何らかの認識の上に立っての見解というものがあるわけですから。これは先ほどから私が指摘するように、わ...全文を見る
○井上(一)委員 その深く反省の上に立っての行動というか行為というものが今度は必要になるわけですね。教科書に記述されたその問題、いま両国の間で問題になっているそれらのことについては、官房長官、どう受けとめるのですか。
○井上(一)委員 それでは、全く変わった事柄に対して官房長官の見解を聞きたいと思います。  ソ連がアフガニスタンに対する軍事介入をした、これは侵略と理解するのか、侵入、進出と理解するのですか。
○井上(一)委員 私が聞いている、侵略と受けとめるのか進出と受けとめているのか。経済的な制裁措置はした、それは事実なんですね、行為に対してはどういう認識なんでしょうか。
○井上(一)委員 私は、きっちりと物事が言える、お互いにお互いの立場を理解し合いながらきっちりと物が言えるということが友好だと思う、友好関係が持続できると思うのです。何も言わずに、何か腹の中で思っていることを正確に、明確に相手に伝えることができない、これは対話にもなりませんし、そ...全文を見る
○井上(一)委員 官房長官、子供たちが官房長官にいまの教科書の記載が誤りであると聞かれた場合に、官房長官はどう答えますか。
○井上(一)委員 もう一度尋ねますが、中国の抗議に対して、いま官房長官としてはどう受けとめますか。
○井上(一)委員 中国の立場で抗議に出てきた、そういうことについては十分な理解ができるということですね。
○井上(一)委員 ということは、中国のそういう対応に対しては十分な理解をし、その上に立って今回の二局長の派遣ということがあるわけでしょう。
○井上(一)委員 それでは、今回のこの問題についてはどういうふうに分析をなさっていらっしゃるのか。官房長官としてどう分析されていますか。
○井上(一)委員 日中共同声明の前文に盛られたわが国の姿勢というものは変わっていないということですね。
○井上(一)委員 教科書の今回の改訂、書きかえられたということについては、その趣旨が十分盛り込まれていると認識をしていらっしゃいますか。
○井上(一)委員 文部大臣が述べていることは私はここで聞いていないわけです。官房長官はどう認識しているかということです。
○井上(一)委員 さっきから何回言っても、官房長官は、文部大臣あるいは所管が云々、教科書は文部省。そうじゃないのですよ。やはり中国に対しては、日本は日中共同声明に明確にその意思を表明しているわけなんです。だから私は、その意思は今日も継続しているというなら、それならば今回の教科書問...全文を見る
○井上(一)委員 そのことが問題になって中国から抗議を受けているのでしょう。十分反映されていないと中国はとっているわけでしょう。中国はそういう理解に立っているのでしょう。だから抗議があったのでしょう。その抗議は、官房長官としては中国の立場というものは理解されているのでしょう。
○井上(一)委員 それじゃ官房長官としては、個々の表現に問題がある、こういう理解、そういう報告を受けている、そういうことですね。
○井上(一)委員 官房長官、いまあなたの答弁の中で底流としては、流れとしては、日中共同声明のその趣旨は両国が尊重し、わが国政府も尊重している、そしてそれが教科書に反映されていると自分では信じている、官房長官としては信じている。しかし、今回の問題は個々の表現の問題であろう、こういう...全文を見る
○井上(一)委員 あなたが報告を聞いているのだから、正しい報告だと私は思います。  それじゃ、個々の表現ということになれば、個々の表現を変えるあるいは書き加える、そういうことで本問題については問題が解決する、そういう分析をされているのでしょうか。
○井上(一)委員 これは文教の問題ではないということを最初に僕は申し上げたでしょう。政府、外務省も、中国に情文局長を派遣しているのですよ、文部省だけではなく。外交問題なんですよ。官房長官の認識はどうなんです。私は最初に、これは国内問題、文教問題だけとしての取り扱いではなく、やはり...全文を見る
○井上(一)委員 中国と同じく、むしろそれ以上に、強い日本に対する国民的な運動、怒りの激しい運動が展開をされている韓国の問題について、わが国の過去三十六年間の朝鮮半島支配に対する抗議、このことに対して官房長官はどういう認識を持っていますか。
○井上(一)委員 中国のときにも、僕は認識の違いということに少し触れたのですけれども、韓国についても、当然あなたは答えとしては椎名発言を引き合いに出されると思ったのです。  それじゃ松野発言は、一体どういう認識でああいう発言がなされたのか。それで松野発言については、官房長官とし...全文を見る
○井上(一)委員 さっきも言ったように、いまのわが国が置かれている国際的立場、個人的見解だといえども、閣僚ですよ、内閣の一員ですよ、配慮が足りない。配慮が足りないということは、相手の立場を尊重していない。やはり相手の立場というものを十分尊重していく。配慮が足りない、十分な配慮が足...全文を見る
○井上(一)委員 政府見解でない、そのような発言をしたということは遺憾でしょう。やはり配慮が足りなかったのでしょう。
○井上(一)委員 さらに、韓国の文部省の外郭団体である国史編さん委員会で、わが国の教科書十六冊を総合的に分析をして、二十四項目について問題を指摘しているわけなのです。この問題指摘に対しての認識について、まず私は外務省に尋ねます。  この問題指摘を外務省はどういうふうに受けとめ、...全文を見る
○井上(一)委員 それでは文部省はどのように理解をしますか。
○井上(一)委員 これだけ問題になっているのに、文部省も詳細に把握をしていない、外務省も答えられない。  それでは官房長官、この二十四項目という問題ごとの指摘が、韓国の文部省の外郭団体である、先ほど私が指摘した国史編さん委員会で問題になっているわけなのです。これは報告を受けてい...全文を見る
○井上(一)委員 文部省は、さっき十分な認識をしていない、承知をしていないということでしたが、このことについてはどこからも情報を得ていませんか。
○井上(一)委員 外務省もこのことについての情報は得ていないでしょうか。あるいは情報を得て、どちらかに情報を提供したということはありませんか。
○井上(一)委員 外務省省内だけの情報入手であって、ほかへはこの情報は提供していませんか。
○井上(一)委員 関係先とは、どことどことどこなんですか。
○井上(一)委員 これは委員長、文部省は報告を受けてない、全然知らない、外務省は報告した、こんなことでは審議になりませんよ。文部省は、先ほど全然これを受けてないと言う。官房長官、こういうことがいまの政府の実態なんですよ。  官房長官も報告を受けてない。非常に問題になっている。足...全文を見る
○井上(一)委員 ちょっと時間がないから、これは後で、この委員会が終わるまでにはっきりしてもらいたい。外務省は、二十四項目について現地大使館からの報告があり、文部省に報告した、情報を提供した。  それで官房長官、私はちょっと聞きたいのですが、わが国の立場を十分理解してもらうため...全文を見る
○井上(一)委員 一つは、中身の問題が十分でない、これは後で報告があろうと思いますけれども……。政府の外郭団体からであるけれども問題が指摘をされた。二十四項目できっちりと問題が指摘をされたのですから、それに対しての何らかのわが国政府としての対応が必要である、そういうことは当然され...全文を見る
○井上(一)委員 韓国の問題指摘に対してわが国は対応しますね。何らかの形で対応をしなければいけないでしょう。これは無視するのですか。中身がわからないって——それじゃ私の方から中身の二十四項目を指摘しましょうか。それはもう外務省は知っているのでしょう。
○井上(一)委員 古代史から近代史に至るまでいろいろ、挺身隊の問題、徴用の問題、徴兵の問題、神社参拝の強要の問題だとか、三・一独立運動の原因及び契機等についてのわが国の教科書の記述に対する問題が指摘されているわけなんです。それじゃ官房長官、三・一、この問題についてのあなたの認識、...全文を見る
○井上(一)委員 十分存じませんという、まあ、よく知っていらっしゃるのにそういう答弁をされるわけです。わが国の植民地支配に対して反対をし、朝鮮民族独立の、いわゆる自国独立を求めての運動、これが三・一運動ですね。教科書では暴動というふうに記述をされている。そういう暴動であるとか民族...全文を見る
○井上(一)委員 それじゃ、問題を指摘をされたら、政府レベルの指摘でない限りには回答をしないのでしょうか。正式な外交ルートでない限り、わが国はその国民的な運動に対しても。韓国政府に対してわが国の対応というものは、政府レベル、外交レベルを通さない限りには対応しない、こういうことなん...全文を見る
○井上(一)委員 私は、韓国文部省の外郭団体である、権威あるそういう国史編さんの委員会での問題指摘だから、当然わが国はこれに対して何らかの対応をすべきである、こういうふうに指摘をしているのです。しかし、政府からの正式な指摘でないというようにあなたは認識をしていらっしゃる。そういう...全文を見る
○井上(一)委員 官房長官、私は、三十六年間の認識の違いが今回の問題を引き起こしている、その違いに対しては、こちらの表現に対する配慮が十分でなかった、配慮が足りないという認識が必要だ、そういう認識に立たなければいけない。そして、官房長官も結論としてはそのことは理解していると私は思...全文を見る
○井上(一)委員 くどいようですけれども、もうそういう指導要領に反映されておる——反映されておったら今回の問題は起こらなかったと私は思うのです。だから、それは官房長官、通り一遍の椎名発言ですべてが包括されているんだという、確かに椎名発言の見解というものは尊重されるべきであるし、現...全文を見る
○井上(一)委員 それは何回も聞いています。そういう姿勢は変わりはない、変わりがないのだけれども今回問題が起こった、そのことはやはりいろいろな意味での配慮が足りなかった、私はそう思うのです、そうでしょうと言っているのです。
○井上(一)委員 政府としてこの問題に対する統一した見解は出すべきだと私は思うのです。さっきから、閣僚それぞれが表現の自由という一つの民主主義の中で、民主主義というのはお互いの立場を尊重し合えるという大原則の上に立っての自由なる行動、自由なる発言があるわけです。そういう意味で私は...全文を見る
○井上(一)委員 私は一応約束の予定の時間が来ましたので、残余の質問については後刻理事会等で相談しながら続けたいと思います。  なお、文部省と外務省との情報提供の問題については、ひとつきっちりとしたもので私の方に報告をしてもらいたいというふうに思います。
09月21日第96回国会 衆議院 決算委員会 第9号
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○井上(一)委員 国益を考えるときに、外交問題の処理ということは大変重要であると私は思います。一つ間違えば国際的に孤立化をしてしまう、あるいは紛争、戦争への中に立たされてしまう、そういうことから考えますと、外務省の仕事というものは非常に大切なことであるし、また重要なことだと思いま...全文を見る
○井上(一)委員 外務省というのは、やはり国際的な視野に立って物事をとらえていく、そのことをいかに調整し、バランスよく処理していくかということが大事である。しかしながら、いまいろいろな問題を抱える中で、どうしてもそういうことがしっかりと見出すことができないと思うのです。いわば高度...全文を見る
○井上(一)委員 外務省がしっかりしなければいけない、こういうことを私は特に指摘をしておきます。  それでは、私は具体的な問題に入って尋ねたいと思うのです。  実は、七月二十三日付の内閣の答弁書で、教科書問題について沖繩出身の喜屋武参議院議員さんへの答弁書が出ているわけなんで...全文を見る
○井上(一)委員 何を言っているのですか。私は、そんな願望だとかでなく、こういう認識だったのかというんです、外務省は。こんな認識だったのですか。
○井上(一)委員 外務省はこれは相談にあずかったの。大臣、教科書問題一つをとらえても非常に他省庁とのそういう調整あるいは他省庁の壁が高い。恐らくこれは外務省は事前に十分な相談にあずかっていなかったのではないだろうかと私は思う。こんな答弁は間違いだ、そう思いませんか。
○井上(一)委員 こんなに大きな問題になるとは外務省は思っていなかったんじゃないの。どうなんですか。
○井上(一)委員 外務大臣、いま初めてお読みになったかもわかりませんけれども、文部省がこんな大きい問題になろうとは思わないという認識であれば、まあまあ国内的な視野ではそうかもわからない。しかし、外務省は、やっぱりこの時点で、これは大きな問題になる、これは大変なことになり、かつまた...全文を見る
○井上(一)委員 私は、冒頭に申し上げたように外交というのは非常に大事だ、そういうことから具体的例としてこの問題を一つ指摘をしたわけです。さっきの答弁は苦しい答弁をあなたはしている。大臣は素直にいま答弁された。外務省は、相談というか、ただちらっと聞いたぐらいなら別ですけれども、実...全文を見る
○井上(一)委員 さらに、近い日に鈴木総理が中国を訪ねられます。当然、教科書問題についても何らか総理としての発言があろうと思います。中国側もそれに注目をいたしております。そこで外務省として、訪中をされる総理に対してどのようなレクチュアをされたのか。ただ、いままでの政府の見解を繰り...全文を見る
○井上(一)委員 すでにもう外務省としては中国側のいろいろな情報を収集されておりますし、実情も大使館を通して掌握されております。このことについて総理に何を進言されましたか。どういう見解を外務省は進言されましたか。
○井上(一)委員 本日からということで——私は限られた時間だから、私の質問に対して的確に答えてくださいね。だから、いままでの見解をただ表明していいんだ、いやそうじゃない、総理が中国に訪ねたときにはもう一歩踏み込んだ見解、そこまで踏み込むべきだ、外務省としてはどっちの見解を持ってい...全文を見る
○井上(一)委員 ばかを言いなさいというんだよ。日中共同声明の前文の見解は変わらぬという、これはいままで言ってきたことだ。あるいは後世の史家の判断にまつ。こんなばかな答弁をしているわけだ、国会でも、ここでも、官房長官が私の質問に対して。内閣官房のサイドだけで鈴木訪中に対して総理へ...全文を見る
○井上(一)委員 だから教科書問題に限っては、外務大臣は、いままでの見解よりさらに一歩踏み込んだ姿勢を打ち出すべきであるという、まあ私もそう思っているのだけれども、総理からの何か質問なり相談があれば、そういう見解を助言するというふうに理解していいわけですね。
○井上(一)委員 外務大臣、検定問題について私はあなたに聞いてないわけなんです。総理が訪中するについて教科書問題の話が出るわけなんです。それはいままでの見解をオウム返しにそのまま発言をしてそれで事が終える、それでいいのだというようにはあなたは考えてないでしょう、こういうことを言っ...全文を見る
○井上(一)委員 私は総理に外務大臣から、あなたのそういう一歩踏み込んだ見解を中国へ示すべきだということは、むしろ積極的に外務省として、大臣として進言をすべきだ、こういうふうに思うのです。これはどうですか。あなたの方から進言をする、総理から尋ねられる前に外務省として。当然それは外...全文を見る
○井上(一)委員 これから外務省側に、私の質問に対してできるだけ的確に答えてください。遠い背景なり説明は、私が要求しない限り必要としません。  外務大臣は、さらに近いうちに国連総会に出席をされるわけです。いろいろな方と会われると思いますが、韓国の李外相と会見する予定を持っていま...全文を見る
○井上(一)委員 外務大臣、私は当初から外交というのは非常に大事だ。外交ということは、きっちりと向こうの予定も聞き、あるいは向こうの段取りも聞きながらこちらの予定を合わして、ちゃんと前もって設定をして、そこでどんな話をしようか、そういうことが本当は外交日程なんですけれども、いま言...全文を見る
○井上(一)委員 教科書が中心ですけれども、両国にかかわるいろいろな問題があるわけなんですね。だからこういう時期に会いたくない、あるいは会うことがどうだ。むしろどんどんと会ってわが国の外交を展開していくべきだ、私はこう思うのですよ。大臣、いかがですか。むしろ積極的に会うべきである...全文を見る
○井上(一)委員 そこで、私は問題を一つ提起しておきましょう。  今回の教科書問題については、わが国の反省の立場というんでしょうか、誤った対応に対して適当な表現をもってあなたは処理されるでしょう。しかし、わが国の教科書における誤った記述については率直に謝るべきである。ただ問題は...全文を見る
○井上(一)委員 あなたとしては積み上げてきたいろいろな問題だから処理もしたいという気持ちも半面はある。しかし、時期が時期だけに、これはいろいろなわが国外交の認識を第三国あるいは当事者国、日本の国民にも韓国の国民にも誤って映すおそれがある。私はどうしてもいまやっちゃいけないという...全文を見る
○井上(一)委員 大臣、当事者間ですら非常に微妙な時期だから、この問題についてはいろいろな見方がある。さらに日本、韓国以外の国々はこの問題をどうとらえるか、認識するか、このこともやはり考えなければいけないわけですね、外交ですから。そういう意味で私は、どうしても経済協力の問題をいま...全文を見る
○井上(一)委員 私の見解と同じように、外務大臣としてもそう理解している。その線に沿って、私はむしろ積極的外交を進める中で教科書問題について忌憚のないわが国の真意を十分伝えるべきである、そういうふうに思います。  次に、一九七七年の八月に当時の総理である福田さんがマニラに行って...全文を見る
○井上(一)委員 いま大臣は期せずして第三国がそういう判断をする、これも私は一つの基準だと思います。それじゃ国内的にというか、第三国が判断のできるような判断基準は何なのですか。
○井上(一)委員 それじゃ「防衛計画の大綱」が達成されるまでは軍事大国でない。逆に言いかえたら、防衛計画大綱以上の軍事力を持つということは軍事大国になるということですね。
○井上(一)委員 あなた、何を言っているのですか。判断基準を決めたら第三国の人々が判断をする、それはそうでしょう。そして憲法を持ち出される、そして防衛大綱の問題が出る。いまは防衛大綱の基準内であれば軍事大国でないという一つの認識だ。それじゃそれを超えれば軍事大国なのか、そのことを...全文を見る
○井上(一)委員 それはよろしくお願いしますと言ったって、どだい無理なんですよ。大臣、軍事大国であるかないかというのはやはり第三国が判断をするわけなんですよ。さらに、軍事大国でありません、それはなぜなのか、これだけの軍事力しかありませんとか、あるいはこれだけの装備しかありませんと...全文を見る
○井上(一)委員 相手国がどう思うかということをやはり十分認識、そういうことを一つの判断基準に入れなければいけないわけで、いま大臣は、憲法があるから憲法の枠の中では軍事大国になれないんだ、こういうふうに、意識の問題というのですか、意思の問題。専守防衛だ。それじゃ、いま憲法を改正し...全文を見る
○井上(一)委員 憲法論議については、私はまた場所を変えますが、やはり、周りの人たちがわが国を見て軍事大国でないという判断、判定をしてもらわなければいけない。憲法があるから、ないから、そのことの論議よりも、むしろ他の国の人人がわが国をどういう位置づけにするか、こういうことがやはり...全文を見る
○井上(一)委員 それじゃ、外務大臣、ちょっと尋ねますが、アメリカは軍事大国だとあなたはお考えですか。そういう認識に立ちますか。
○井上(一)委員 それじゃ、中国はいかがですか。
○井上(一)委員 それじゃ、大臣、韓国はどうですか。朝鮮民主主義人民共和国はどうですか。
○井上(一)委員 そうすると、軍事大国はいま米ソ、アメリカとソ連だけだ。しかし、ASEAN諸国は、日本もその中に加わっている、あるいは加わろうとしている、こういう認識を持っていますよ。そういう認識をやはり外務省は的確につかまなければいけない。さらに、世界の軍事費が五千億ドルも六千...全文を見る
○井上(一)委員 レーガン大統領の、強いアメリカを目指す米国の軍備拡大予算、この予算に対して外務省はどんな認識を持っていますか。
○井上(一)委員 大臣、簡単に要約して、私は、軍備拡大予算はどう受けとめておるのか、まあ正当である、あるいは大きいとか小さいとか、あるいはまあまあ、そういうことを聞いているので、さらにそれでは、レーガン政権下におけるアメリカの世界戦略というのは、一口に言って、一体どんなものですか...全文を見る
○井上(一)委員 僕は大臣に尋ねているんですよ、アメリカの世界戦略というものは、一口に言ってどういうものですかと。
○井上(一)委員 強いアメリカを目指す、世界戦略の一つ、と。私は、日本とアメリカがいま同じ西側の一員であるという位置づけで同盟関係であると位置づけているわけです。そういうことであるならば、アメリカの世界戦略における日本の役割り分担は何なのか、大臣、いかがですか。
○井上(一)委員 それでは、一千海里の航路帯防衛は、アメリカの世界戦略上の日本側の役割り分担ではないのですか。
○井上(一)委員 シーレーンについては、いままでもうずっとそういう答弁があったわけです。  それではアメリカは、この一千海里シーレーン防衛をどういうふうに位置づけているのか。いわゆる世界戦略の一環に位置づけて、戦略的動脈であるというふうにアメリカは位置づけている、私はそう認識し...全文を見る
○井上(一)委員 ハワイ協議で二日目の三十一日に統合参謀本部のビグレイ第五部長は、日本本土及び周辺海空域一千海里のシーレーンは、中東、韓国など西側にとってきわめて重要な戦略地域に紛争が発生した際に、米本土からの大規模な軍事力投入と、その長い補給路確保のために不可欠の要素だ、何も日...全文を見る
○井上(一)委員 国会では、わが国は個別的自衛だ、アメリカは軍事生命線に位置づける、何ぼそういうことを言ったって、第三国から見れば、日本の行為はアメリカの世界戦略の役割り分担ということになっている、そういうことではないのですか。
○井上(一)委員 いつもそういうふうに抗弁しているわけですね。絶対に役割り分担、共同防衛ではないと。さっきから言うように、第三者から見ればどう映るのですか、常識的にどういう認識に第三者は立ちますか、こういうことなんです。  あるいは、外務省は結果としてという言葉をよく使いますね...全文を見る
○井上(一)委員 それじゃ外務大臣、今回共同研究をしよう、どんな立場で共同研究するんですか。  外務大臣、僕の質問を聞いておってください。そっちの書いてあるものを見ておったってだめなんですよ。それは仮想のこういう質問が出るだろうということで答弁を書いているのだから、外務大臣、そ...全文を見る
○井上(一)委員 外務大臣、外務省の仕事というものを私は重要であり、大切であるということを冒頭に言っているわけなんです。防衛庁は防衛庁の見解を持っていいでしょう。軍事というフィルターで物を見た場合の認識と、平和外交というフィルターで物を見た場合の認識とはおのずから違うと思うのです...全文を見る
○井上(一)委員 そうでしょう。あなたもそう思うわけね。守ってほしい。それは役割り分担になるのでしょう、大きい役割りであるとか小さい役割りであるとかは別にして。大臣、いかがですか。外務大臣、外務大臣。委員長、時間がないから……。
○井上(一)委員 私は、軍事面からのフィルターとさっきから言っているのは、やはり平和外交の視点でこの論争をしたいわけですよ。外務大臣はおわかりですか。私は、そういう視点でこの論争をしなければいけない。だから、防衛論議になればあなた方は的確な答弁を一つも出してこない、答えない、答え...全文を見る
○井上(一)委員 だから、これから研究して、まだシナリオわかりませんから、そういうものなら断るべきだという見解ですね、外務大臣。
○井上(一)委員 安保体制の上から考えられないということはどういうことなんですか。アメリカはそういう世界戦略の位置づけにしているわけなんですよ。それで、もしそういう位置づけの中でのシナリオ作成ならわが国は平和外交を貫く上から考えて断るべきであるという私の見解なんです。外務大臣もそ...全文を見る
○井上(一)委員 あなた方はそういうことを国会では始終繰り返して答弁しているわけなんだよ。しかし、外交のフィルターというのは、さっき大臣が言われた第三国にこれがどう映るか。あなた方はスピード出していない出していないと言いながら、スピードは出ているのですよ。自分が運転しておってスピ...全文を見る
○井上(一)委員 単純でいいのですよ。私は伏線も何もないわけだ。それから外務省というのはきっちりそうしなければいかぬよということを言っているわけです。第三国の動向を、さらに日本の平和外交というものはどういうものであるか、そういうことを尋ねているわけなんです。  さらに、柳谷外務...全文を見る
○井上(一)委員 他の地域はまあともかくとして、アジアは一応安定している。ソ連の脅威というものがいまいろいろな形で話題になるわけです。そこで外務大臣にお伺いをしますが、中ソ改善あるいは和解、どの表現が適当であるかわかりませんけれども、中国側からの何らかの動きがあるように私どもは承...全文を見る
○井上(一)委員 改善は時間の問題だと認識されますか。
○井上(一)委員 朝鮮民主主義人民共和国の金日成主席が先ごろ中国を訪問し、大歓迎を受けた。これはすでに承知されていると思うのです。このことは東アジアにとってどういう影響があると認識されているのか。さらに、対ベトナムの関係修復についても努力が払われているように思われるわけですけれど...全文を見る
○井上(一)委員 外務大臣、いまお聞きのように、中国を中心にアジア外交は平和的な動きがあるわけなんです。そこでこのような国際情勢の中でお伺いをするわけですけれども、ハワイでの協議の中でソ連の脅威論に対する日米間の認識はどうであったのか。違っていたのか。全く同じ認識を持っていたのか...全文を見る
○井上(一)委員 私の聞いているのは、ソ連に対する脅威の認識はアメリカと日本とはどうなんですか、違うのでしょうか、認識の違いあるいは全く一緒なのでしょうか。アメリカのような世界の一番軍事大国、ソ連と超大国だと言われる、国際関与の及ぶ力の大きい国と、あるいは国際的に関与する力がまだ...全文を見る
○井上(一)委員 それでは大臣はアメリカも日本もソ連に対する脅威論は同じだ、脅威に対する認識は同じだ、こういうことですね。
○井上(一)委員 それはいつからそういうふうに同じになったのですか。
○井上(一)委員 去年の七月には宮澤官房長官は対ソ認識については日米の若干のずれがあるということを言われているわけなんです。私は今回のいわゆる極東の、さっき柳谷外務審議官がハワイで発言した、アジア、中国を中心とした小康状態の平和外交、平和的動きのあるいまのアジアの中で、つい先日の...全文を見る
○井上(一)委員 大臣、柳谷外務審議官はアジアでの国際情勢は小康状態である、そういう発言があり、私がいま言ったように世界の警察官ともいうべき、言葉が適当でないかもわかりませんけれども、アメリカの見る見方と、隣国であるわが国の見るアジアでのソ連に対する見方は、私はおのずから変わるん...全文を見る
○井上(一)委員 外務大臣、これから私はあなたに尋ねますが、じゃ一緒だということですね、アメリカの認識と日本の認識。それは軍事力の増大、軍備拡大、そういうことを一つの具体例に出されましたね。大臣、そうですね。
○井上(一)委員 そこで、同じ、そこまでもう進めましょう。同じだというのはどういう認識かというと、ソ連の軍事力の大きさを指摘されましたね。なぜなのかというと、ソ連の持つ軍事力の大きさ、それをいま一つの理由に挙げられたと思うのですが、そうですね。
○井上(一)委員 さらには、それじゃ軍事力が大きい、それが一つ脅威だ。攻めてくるか攻めてこないか、あるいはどうするかということは、意図はわかりませんね。意図はわかっていますか。わからないでしょう。
○井上(一)委員 それは意図はわかりませんね。それはそうです。  そこで、大臣、さっきのあなたの答弁、軍事大国、わが国の意図はわからないわけです。意図の問題じゃなく、自国は別として、自分自身は能力を大きくしてうんと拡大しても、いや軍事大国でない、しかし第三国に受けとめさす認識と...全文を見る
○井上(一)委員 それじゃ、日本も意図は、そんなもの戦争しません、憲法があります。しかし、どんどん能力を大きくしていけば第三国はどのように認識しますか。日本のソ連に対する認識と全く同じ認識を持っても不自然ではないでしょう。
○井上(一)委員 外務大臣、聞いたからどうだとかでなく、ソ連に対する潜在的脅威というものは、常識的に考えて軍事能力がある、軍備が非常に強い、そういうことは、隣国であり友好を保たなければいけないわが国に対してでもそういう懸念を抱かせている事実かもわかりません。半面、マルコス大統領が...全文を見る
○井上(一)委員 外務大臣、それじゃさらに私は伺います。  先日、鈴木総理が財政非常事態宣言を国民に訴えられたわけです。その中身をきょうは問題にしません、時間がありませんから。ひょっとして、場合によってはODA予算も縮小するかもわからぬ、そのような厳しい予算の中で防衛費だけの突...全文を見る
○井上(一)委員 きのう国家公務員のベアの見送りを閣僚会議で決定されたわけですね。この問題も深く尋ねる時間がありませんが、これは人勧制度を無視した全くもって暴挙なんです。このことで質問をするわけじゃないのですけれども、人勧凍結をしてまで防衛費の突出、外務省が力を入れている海外に対...全文を見る
○井上(一)委員 何を言っているのですか、あなたは外務大臣でしょう。日本の外交をあなたは最高責任者として責任を持ってやっているのでしょう。口先だけの平和外交じゃだめなんです。口先で何ぼ平和外交を言ったってだめですよ。私は何もむずかしいことを言ってないのです。いま防衛費をふやさなけ...全文を見る
○井上(一)委員 これはもう国内的な内閣での役割り分担だとかそういうことではなく、国際的な視野での外務大臣としての平和外交を貫く上においての認識なんですよ。もう一度くどいようですけれども、それまでして防衛費の突出は希望するのか、当然だとおっしゃるのか、それはちょっと行き過ぎですと...全文を見る
○井上(一)委員 それは間違いですわ。そんな外交では平和外交とは言い切れません。外務省の局長なり審議官、そんな外交をやっておったら日本は再び誤った道に入りますよ、心しなさい。  防衛庁に関連して一言だけ聞きましょう。いま人勧実施凍結、あるいは平和外交推進の大きな柱を削ってでも防...全文を見る
○井上(一)委員 防衛庁についてはまた時を改めます。  さらに、この間伊藤防衛庁長官がNHKの「政治討論会」で一千海里シーレーン以内での米艦隊の護衛に自衛艦が当たってもこれは集団的自衛権の発動にはならないというような発言をして、後で訂正を、言葉足らずだと打ち消したりして、全国の...全文を見る
○井上(一)委員 それではしたくないわけですね。どっちなんですか。憲法があるから、憲法という枠の中で、個別自衛権ということだけに枠があるからできないのか。したいのか、したくないのか。
○井上(一)委員 アメリカの艦隊のみ守るといま言われましたね。だから、アメリカの艦隊がここにおる、日本の船がここにおる、そしてここが攻撃を受けた、こっちは攻撃を受けていない、この攻撃を受けたアメリカの艦船に攻撃をする船か飛行機、そうしたら、それは攻撃することができるのですか。した...全文を見る
○井上(一)委員 安保五条を出されるだろうと思っていました。では、一千海里以内で米艦船が攻撃を受けた、わが国の船は攻撃を受けていません、こういう状況、このときにわが国の自衛艦はどうするんですか。
○井上(一)委員 わが国の艦船は攻撃を受けてない、その場合どうなんですか。アメリカの艦船が攻撃を受けておる、その場合はどうなんですか。
○井上(一)委員 それじゃ護衛をするということはできないわけでしょう。護衛にならないわけです。
○井上(一)委員 だから、そういうときの段階、防衛庁長官がどういう意図で、きょうは防衛庁長官来てませんから、だから護衛というものは、ここにアメリカの船がいた、それで何らかの形で攻撃を受けた、その攻撃から守ることが護衛でしょう。パトロールするんじゃないんだから。護衛は、常にそれを守...全文を見る
○井上(一)委員 それじゃ今度は、アメリカの艦船が攻撃を受けた、近くにわが国の自衛艦が通っていた、援軍、いわゆる助けてくれ、そういう要請があった場合に、駆けつけていくのか、いやそれはやんぴ言うてこっちを通っていくのか、いやうちはできません言うて通っていくのか、見過ごしていくのか、...全文を見る
○井上(一)委員 あなた方は有事の研究、日本有事、極東有事研究あるいはシーレーン共同研究、日米共同訓練、いろんなことをやっておるわけです。アメリカが攻撃を受けて、そばを通っておっても、助けてくれ言われても、日本は助けぬと帰ってきます。本当はそんなことはせぬと思いますよ、いまの訓練...全文を見る
○井上(一)委員 外務大臣、いろいろ議論をして、いま防衛論議はいろんな見地から国会でやるわけです。しかし、いま私の質問に対する答えなんというのは、全く常識的に判断して、現実的にアメリカの船が攻撃を受けても、助けを求められても日本の自衛艦は行きませんなんて答弁をしている。そんな現実...全文を見る
○井上(一)委員 時間が参りましたので、私は、最後に今回の中東における大変痛ましい、嘆かわしい虐殺事件について外務大臣に尋ねます。  政府は、きょうすでに発表されているわけですけれども、談話として今回の虐殺事件について日英両国あわせて国連調査の実現に努力する、こういうふうに言わ...全文を見る
○井上(一)委員 判断材料は、新聞報道だけ、あるいは、イスラエルの支配下で起こった問題だということだけでイスラエルに対する大きな責任があるという判断をしたのか、さらに現地に足を踏み込んだのか、あるいはそれ以外の判断材料を外務省として独自の外交ルートで入手したのか、そんなことについ...全文を見る
○井上(一)委員 安保理の今月は議長国ですね、外務大臣。そんな状況の中でわが国の外交の役割り、働きなんというのは、いま聞いている答弁なんか——本当に外務省はしっかりしなさい。外務省がしっかりしなければ日本の平和というものは維持できませんよ。心してきょうこの質問をあなた方はかみしめ...全文を見る
10月12日第96回国会 衆議院 決算委員会 第10号
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○井上(一)委員 まず、私は、最初に防衛庁長官に、人勧の凍結なりあるいは社会保障予算が切り詰められるという逼迫した今日の財政状況を、閣僚の一員としてどのように受けとめていらっしゃるか伺っておきたいと思います。
○井上(一)委員 さらに、福祉関係を厳しくしなければいけない、そういうことに対しても長官ほどう御認識をなさっていらっしゃるでしょうか。
○井上(一)委員 大蔵省に伺いますが、防衛予算の決定についてはいろいろと議論があるわけであります。  ちなみに、昨年度でのいわゆる五十七年度の概算要求については七・五%、そして、ベア分の算入が実は一つの焦点になるわけでありますが、昨年は五百八十億、二・四%でございました。これを...全文を見る
○井上(一)委員 ということは、私が指摘をした数字は当然だという認識でございますね。
○井上(一)委員 ということは、防衛庁が概算要求で七・三五%という、これはまあアメリカからの強い要求があったというふうにわれわれは聞いているわけなんです。その事実関係も御承知であれば答えてほしいのですが、七・三五という数字に非常にこだわっていますけれども、そういうわけにはいかない...全文を見る
○井上(一)委員 それでは、さらに大蔵省に、GNP比一%、この歯どめについては五十一年の閣議決定は今日も生きているという認識でよろしいでしょうか。
○井上(一)委員 それでは、五六中業の概要の説明資料だとか、あるいは昨年末からことしにかけての国会審議を見ると、どうもこの一%の枠をうやむやにして、なし崩しにしていこうという動きがあるように思われるわけです。それで、私としては真意を尋ねたかったわけです。  そういうことになりま...全文を見る
○井上(一)委員 七月に五六中業の概要が国防会議の了承を得ているわけですが、経済成長の見直しを図るということで今日問題になっているわけですけれども、その経済成長の見直しを図る前に駆け込んでいわゆる承認を得たという、そういう駆け込み承認というような意味合いがあるのではないだろうか、...全文を見る
○井上(一)委員 国防会議での了承ということは、それじゃ、単年度の一%の枠内の歯どめというものは厳守する、その中で防衛庁の出したそういう五六中業の概要というものを認識している、こういうことですね。
○井上(一)委員 ことしの実質成長率の見通しが非常に悪いわけです。そういう中で名目成長率の数字がどう出るかわかりませんけれども、ひょっとしたら、ことしも当初の見通しから大幅なずれがあって、一%の枠というものがすれすれになるのじゃないか、〇・九八あるいは〇・九七、そういうふうに予測...全文を見る
○井上(一)委員 巷間、非常に財政の逼迫した今日の厳しい状況の中にあっても、防衛予算だけは例外である、まさに特別聖域下の中に置こうという動きがあります。そんなことはないだろうと思いますけれども、念のために大蔵省としての御見解を聞いておきたいと思います。
○井上(一)委員 さらに、いま一部では、基地周辺整備費を公共事業費の一部として認定して、防衛費の枠を外していこうという考えがあるようなんですけれども、そんなことは決してしてはだめなんです。それで、来年度予算で大蔵当局は、基地周辺整備費は防衛庁の予算として当然計上されると私は思うの...全文を見る
○井上(一)委員 防衛庁は防衛庁の立場で話をされるかもわかりませんが、予算の編成というものはそんなインチキをしてごまかすものではない。大蔵省がきっちりと国民に素直にわかりやすく予算を組み立ててほしい。  さらに、総合安保予算全体を低く抑えていこうという方針を持っていらっしゃるか...全文を見る
○井上(一)委員 それじゃ、防衛庁長官に聞きましょう。  いま大蔵省の見解というものが答弁の中で十分のみ込めたと思います。そして、厳しい財政状況だということもあなたは十分認識をなさっていらっしゃる。五六中業の試算では、一%の問題について期間中平均で一%という表現になっているわけ...全文を見る
○井上(一)委員 それじゃ、期間中平均で一%という表現は当を得ていないということですね。妥当な表現でないということですね。
○井上(一)委員 何を言っているのですか。私の聞いているのは、GNP平均一%だという表現は妥当でない、さっきあなたも言ったように、閣議決定を尊重する、政府の統一した見解である、単年度予算でその枠の中でやるということであれば、期間中の平均で一%という表現は妥当でない、期間中の平均一...全文を見る
○井上(一)委員 委員長、私が答弁を求めた人に答弁をしてもらわないと……。防衛庁長官、私は長官に質問をし、長官からお答えをいただきたいのです。  だから、経済政策によってGNPのばらつきがあることもわかっているわけなんです。いまは非常に厳しい状況だ、その中でも一先の枠は守るのだ...全文を見る
○井上(一)委員 何を言っているのですか。それじゃ、閣議決定でGNP一%以内という枠があるわけですね。そして、各年度でそれを厳守する、まずこれは間違いないですね。
○井上(一)委員 単年度で厳守をしたら平均したって一%以内になるのだから、期間中平均なんていう表現は要らないでしょう。各年度一%の枠、こういうことでしょう。
○井上(一)委員 五六中業には年度割りはしていない、それは私もよくわかっています。年度割りはしていないけれども、急激な経済成長があればその予算もまた一先の枠の中で大きくなるでしょうけれども、しかし基本的に各年度一%の枠内を守るということには変わりありませんね。
○井上(一)委員 ややもするとあなた方はならして、期間中で〇・九七あるいは一・〇二、そういうことであれば平均して一%の枠内だというようなこと、そのために期間中平均という表現を使った、私はそう思っているのです。しかし、各年度を守るということである。そういうことなら私は、期間中平均な...全文を見る
○井上(一)委員 あなた方はなし崩しにしていこうという、そういう中に非常に危険性を感じるので強く指摘をしておきます。  次に、F16戦闘機の問題について尋ねていきますが、この配備についてはアメリカ側から、いつ、だれから日本側のだれに申し入れがあったのか、まず念のために聞いておき...全文を見る
○井上(一)委員 周辺の住民は非常に反対の意見が強いわけですけれども、それじゃ、青森県及び三沢市には、いつ、だれが、だれに配備したいという申し入れをなさったのでしょうか。
○井上(一)委員 私は、今回の三沢基地のF16配備の問題については、大変重要な問題だ、こういうふうに思うわけです。このような重要な問題は、国民に十分にその事実関係を知らせなければならない。政府は一体どういう形で国民に知らせたのか、この点についてお答えをいただきます。
○井上(一)委員 私の知る範囲では、九月三十日の各紙が一斉に報道したわけです。これはエルパソから、あるいはワシントンから、東京から、伊藤同行筋なりあるいは米政府高官筋、そういうようなことで、内容についても二十機から五十機だとか、あるいは四十から五十、一部には一部年内とかあるいは八...全文を見る
○井上(一)委員 先ほどからも申し上げるように、F16の配備については、国の運命を変えるかもしれないという非常に重要な政策決定になるかもしれない、そういうことを、防衛庁のやり方というのでしょうか、国民に知らせる、あるいはそういうことへの説明の対応がどうも非常に不明確、おかしい、私...全文を見る
○井上(一)委員 防衛庁長官、六月下旬に在日米軍の司令官から申し入れがあって、それが十月の一日まで地元には知らされなかった。九月三十日に一斉に新聞報道がなされた。こういうことについて私は指摘をしているわけです。長官、少しやはり考えを改めてもらわなければいけませんよ、やられたことだ...全文を見る
○井上(一)委員 さらに私は、アメリカ側からF16配備の要請がいまもお答えがあったように六月の下旬だ、こんな重要な問題は当然防衛庁だけで決定することはできないと思うのです。当然あらゆる角度から検討されたと思うわけでありますけれども、どういうところと検討されたのか、ひとつ聞かしてく...全文を見る
○井上(一)委員 さっきから申し上げるように、日本の進路を大きく変えるかもしれないという大きな問題、官邸にはというお話がいまあったのですけれども、総理には報告をされたのでしょうか。
○井上(一)委員 それはいつですか。どのような場所で総理にあなたが了解を得ましたか。
○井上(一)委員 それは受け入れをするということを決めた段階、検討後の段階で、総理にいわば報告だけなのか、報告をして了承を得たのか。
○井上(一)委員 外務省が検討の中に加わるということは私は当然だと思うのです。私は前の委員会でも外務大臣に幾つかの質問をいたしました。そのときに、とりわけ外交フィルターでの物事のとらえ方が国益に非常に微妙に影響する、そういうことで、ひとつ外務省がしっかりとした間違いのない判断をし...全文を見る
○井上(一)委員 日米の安保体制の効果的運用という、それはいわばメリットの面だと思うのです。対外関係についてはいわばデメリットの問題。対ソ外交あるいは中国も含めて対アジア外交、いわゆる対ソ外交にどう波及すると認識されたのか、その点について聞いておきましょう。
○井上(一)委員 効果的運用そのことは、いま言ったようにメリットだ。しかし、デメリットの分野、とりわけ対ソ外交にどう波及するのか。全く波及しないという認識なのか、いや、そうじゃなく、何らかの波及が恐れられる、しかし、それよりも抑止力の評価をしている外務省としては、今回の配備につい...全文を見る
○井上(一)委員 外務省は軍事力のバランスで平和外交を推進しようとするのか。むしろそうじゃないと思うのです。  アメリカとソ連との軍事力の問題は、私はここで聞いておりません。要は、ただでさえ、わが国がいわば隣国、日本海を隔てた隣の国であるソ連との友好関係を保持するのに非常に苦労...全文を見る
○井上(一)委員 前者、後者、それはよろしい。メリット、デメリット、そういうことに置きかえてもいいと私は思うのです。要は、今回の配備について私が指摘したソ連との友好関係、アジアにおける対日感情も踏まえて、第三国としてのわが国を見る見方、これはわが国に対する大事な評価ですね。軍国主...全文を見る
○井上(一)委員 特に教科書問題では外務省は文部省に主導権をやられた、今度もまた防衛庁にやられてしまうのじゃないか。そんなことを考えれば、外務省なんというのは一体何を考えて何をするところなんだ、外務省の仕事というのは一体何なのだ、本当にこういう外交という問題に力を入れて十分機能を...全文を見る
○井上(一)委員 防衛庁長官、先ほどからも申し上げているように、三沢の配備というのは、場合によっては日米安保体制のあり方あるいはアジアの緊張の根源にかかわる大きな問題であると思うわけです。日本の進路を大きく左右するかもしれない、そういう大きな問題、そういうことに照らして、このF1...全文を見る
○井上(一)委員 それでは、この基地対応の問題について、基地受け入れの報告とかそういう申し入れに対する窓口をなぜ外務省がやらなかったのでしょうか。
○井上(一)委員 それでは、松田審議官、対米関係等については当然外務省が窓口でしょう。
○井上(一)委員 では、原則的には、国内的には大蔵あるいは施設のことは防衛庁所管で折衝していき、アメリカに対しては本来外務省がその折衝に当たり、国内的な対応をまとめる窓口になっていく。あるいは、私は今回も当然そうだと思うのですけれども、たまたま防衛庁長官が訪米されるからその折にと...全文を見る
○井上(一)委員 あなた、外交性の高い云々なんて、こんな大変な問題を何と心得ているのだ。今回の問題は外交性が高くないのか。防衛庁長官がたまたま訪米するから、本来外務省が窓口だけれども、その機会に防衛庁長官にそういう報告をしてもらったのだと私は善意に解釈しておったのだけれども、あな...全文を見る
○井上(一)委員 当然そうなんですよ。防衛庁長官も六条関係のあれは外務省だという答弁をしているのです。基地受け入れの報告をなぜ外務省がしなかったのか、さらにこれから外務省は改めて外交チャンネルでそういうことに対して対応していく用意があるのかどうか、そのことをひとつ聞いておきましょ...全文を見る
○井上(一)委員 期せずしてあなたはいま、一に外交的配慮、そして二に安保体制の運用。外務省としては当然当初からそういう言葉が出てくる。防衛庁は防衛、軍事力の問題ということが外交にどう影響するかなんというのは二の次に考えるのだろう。むしろそんなととを考えずに、どんどん軍事力をふやし...全文を見る
○井上(一)委員 防衛庁に伺いますが、F16は核爆弾の積載可能な戦闘機である、そのとおりなのでしょうか。
○井上(一)委員 今回の三沢配備のF16は、核装備をするおそれがあるのではないでしょうか。
○井上(一)委員 防衛庁長官、あなたがこの基地受け入れの返事をする前に、ワインバーガー氏に、核装備はしないという確約をとられましたでしょうか。
○井上(一)委員 確約をしないなんというのは、あなた、無責任なんですよ。非核三原則の国是があるから云々という、あなた方の答弁はそれしかないわけです。核装備をしないという念を押したのか、いやいや、非核三原則。それはあなたが思っているだけで、言葉としてなぜ出さなかったのですか。
○井上(一)委員 外務省に伺いましょう。  外務省は、F16が核装備をしないという確約をアメリカ側からもらったでしょうか。
○井上(一)委員 基地受け入れを認める。だから、核搭載可能機であるということもデメリットの一つなんですよ。あるいはあなた方はそれをメリットに置きかえるかもわからない。しかし、外務省がどうしてその確約をとらずに、念を押さずに、基地受け入れに防衛庁の検討の中で賛成をしたのか。そんなこ...全文を見る
○井上(一)委員 何を言っているのですか、あなたは。外務省の仕事というのは何なのですか。だから、やはりそれはきっちりと、向こうだって、持ち込めないのだということを認識しておったら、持ち込みませんということは確約できるはずだ。それを言うことができないなんと言ったら、本当に外務省は要...全文を見る
○井上(一)委員 何を言っているのですか、あなた。あなた方は信頼関係云々で常にごまかそうとしている。信頼があれば当然こういう約束はできるわけなんだ。安保体制が強力であれば、何ぼでもこんなことは約束できるわけだ。言えないということは、どうして言えない。外務省、これは大臣以下、なんで...全文を見る
○井上(一)委員 ばかげた答弁で、私は大臣の出席を要求して、この問題は外務省の所管であり、外務省の役割りというのはきりちりこういうものは確約をするのだということの答弁、あるいはそういうことをやらなければ、これはもうまさに、F16の配備なんというものは軽微なものだ、簡単なものだ、大...全文を見る
○井上(一)委員 けさほどの質問に対して、外務省の方の見解が内部的な決裁等の関係でおくれているそうですが、それが入りますまでに、私の方から防衛庁に二、三質問をしておきたいと思います。  九月三十日に東北方面総監部の総監が、高卒入隊者の半数近くに補導、非行歴があり、自衛隊は更生施...全文を見る
○井上(一)委員 それでは、アンケート調査で、シンナーだとか盗みだとかの経験者が相当数入隊をしている、こういうことは事実でしょうか。
○井上(一)委員 アンケート調査で、それらの経験者はどれくらいの割合になっているのでしょうか。
○井上(一)委員 どれくらいを対象にして、その中でどれだけの比率でそういう経験のある人がいるか……。
○井上(一)委員 その該当者はどれくらいの比率でしょうかと聞いているのです。
○井上(一)委員 委員長にお願いをします。  私は、いまの自衛隊が八百人を対象にされたそのアンケート結果を、後刻調査項目等も含めて提出をしていただきたいと思います。  防衛庁長官、いまお聞きのように、自衛隊員の中には、覚せい剤にむしばまれていた、そういう人たちも何人かおるわけ...全文を見る
○井上(一)委員 防衛庁長官、総監が発言をされた流れも、いまあなたが答弁をされた流れも同じなんです。汚れた、いわゆる非行の経験、経緯のある青年を自衛隊でよくする、それだったら法務省の仕事です。更生施設をつくってそういう人間をりっぱにしてから自衛隊が受け入れるということなら、私は話...全文を見る
○井上(一)委員 過日、北海道で自衛官が覚せい剤の汚染で逮捕されているじゃないですか。一人もおりませんなんて、そんなこと、よく言えますね。防衛庁長官、逮捕されているのですよ。一人もおりませんというのは……。
○井上(一)委員 とかく自衛隊は何か秘密主義に走りがちで、いまも私が指摘したように、シンナー遊び、あるいは覚せい剤の汚染、あるいは昇任試験の漏洩問題等が次々に明らかになってきたわけです。試験漏洩については最終的に制服組だけが処罰を受ける、あるいはそういう覚せい剤の使用についてもた...全文を見る
○井上(一)委員 それじゃ防衛庁長官、試験漏洩についての最終的な処分、私がいま言ったように、制服組だけで内局には累が及ばなかったというふうに私は承知しているのですが、それが事実なのかどうか。そういうことが厳正な処分だとあなたは自信を持たれるのかどうか。私は、そういうことが起こった...全文を見る
○井上(一)委員 あなたが厳正な、公正な処分だとおっしゃっても、しょせんこれはここだけの答えであって、本当に隊員の士気向上、あるいはまた責任の分担というか、責任を明確にするという意味では決して十分でないと私は思います。  さらに私は一点、F16戦闘機の行動半径について、地図上で...全文を見る
○井上(一)委員 外務省の方は、けさほどの答弁はできますか。
○井上(一)委員 いま、機会をとらえてということでアメリカ側に申し入れをする。私は、できるだけ速やかに外務省としてそのいまの見解を伝えるべきであるということを強く要望して、私の質問を終えます。