漆原良夫

うるしばらよしお



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開催日 会議名 発言
02月10日第145回国会 衆議院 法務委員会 第2号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。  いつも司法制度改革に積極的に取り組んでおられる中村法務大臣には、深く敬意を表するものでございます。総理大臣も今回、所信表明で、「すべての人々の人権が最大限に尊重される社会の実現に努力するとともに、より国民に身近な司法制度の構...全文を見る
○漆原委員 新聞あるいは今までの予算委員会での御答弁がございますが、余り詳しくなかったので、私の観点から、少し細かくなりますけれども、御質問申し上げますので、よろしくお願いしたいと思います。  まず、一月四日に行われました法務省の新年の賀詞交換会、これは、どこで行われて、どうい...全文を見る
○漆原委員 そういう中で行われた法務大臣の発言の中で、ごあいさつの中で、日本国憲法の第九条に触れる次のような部分がございました。  日本人は、連合軍からいただいた、国の交戦権は認めない、自衛もできない、軍隊も持てないような憲法をつくられて、それが改正できないという中でもがいてお...全文を見る
○漆原委員 大体そういう発言がなされたというお答えだと思いますが、まず、自衛もできないという御発言について、憲法九条はすべての自衛権を否定しているというふうに大臣はお考えなのか、この点、どうでしょうか。
○漆原委員 まずお断りしておきたいのですが、撤回をしたということはよく私も存じているのですが、その当時、また現在の大臣の憲法九条に対する御認識はどうなのかなということを、私、ぜひお尋ねしたいと思っておるのです。  大臣に憲法九条の解釈を聞くなんということは大変失礼かとは思います...全文を見る
○漆原委員 今の政府の憲法解釈のとおりということであれば、日本国憲法九条は集団的自衛権は認めておらないけれども、個別的自衛権に限っては必要最小限度において憲法九条の是認するところだ、こういうお考えだというふうにお聞きしてよろしいでしょうか。
○漆原委員 それが政府の統一見解であろうと思います。  もう一度申し上げますが、国の交戦権は認めない、自衛もできない、軍隊も持てない、こう三つ否定しておられるわけですけれども、この言葉をそのまま聞きますと、交戦権もない、自衛もできない、軍隊も持てない、日本が外国の侵略に対して全...全文を見る
○漆原委員 内容は、発言の文言一々は覚えていないとおっしゃっておられるわけですけれども、これだけ新聞に書かれて、これだけ社説に書かれて大きな問題になったことについて、私は、大臣の発言がどのような発言だったのかということは当然法務省内で問題にされて、掌握されてしかるべきだと思うので...全文を見る
○漆原委員 法務省から、賀詞交換会における法務大臣あいさつ要旨というのをいただいておるのですけれども、この中でこう書いてあります。  その中で日本人は連合軍からいただいた、国の交戦権は認めない、自衛もできない、軍隊も持てないような憲法をつくられて、それが改正できないという中でも...全文を見る
○漆原委員 先ほど、自衛隊は軍隊でないというふうな発言がございましたが、自衛隊と憲法九条二項の戦力不保持、これとの関係は、大臣はどのように考えておられますでしょうか。
○漆原委員 日本国として、最低限度の防衛もないというふうにお考えなのか、それとも自衛権はあるわけだから、戦力不保持というのはその範囲では認められるのだというお考えなのか。これは、法務大臣当然御存じだと思うのですが、また法務大臣としてこの辺の解釈は当然頭にあると思うのですが、いかが...全文を見る
○漆原委員 自衛権の範囲内で自衛隊の存続が認められる、こういうふうにお考えだ、こういうことでしょうね。
○漆原委員 私もそういうふうに思います。  そうすると、国の交戦権は認めない、自衛もできない、軍隊も持てないような憲法というのは、これは法務大臣、どういうふうに私ども理解したらいいんでしょうか。
○漆原委員 それはまた後でお尋ねするとして、ちょっと進めてみたいと思います。  先ほど読みましたように、日本人は連合軍から憲法をいただいたという御発言、それから憲法をつくられてという御発言、この御発言は、日本国憲法が日本国民の意に反して米国から押しつけられたというふうに受けとめ...全文を見る
○漆原委員 日本国憲法は押しつけられたんだ、いわゆる憲法押しつけ論というのはずっと前から議論されているんですが、憲法は押しつけられた憲法だ、日本国民の意思を反映していないんだ、したがって、新たに日本国民の伝統と歴史に基づいた憲法をつくるべきだという、いわゆる改憲論の論拠とされてき...全文を見る
○漆原委員 しつこくなって申しわけありませんが、ちょっと読みます。  交戦権は認めない、自衛もできない、軍隊も持てないような憲法をつくられて、それが改正できないという中でもがいておるというこの表現ですね。このもがいておるというのはどういうことでしょうか。改正できないでもがいてお...全文を見る
○漆原委員 今外野から声が入っておりますが、憲法九十六条は改正の手続を規定しております。改正できないでもがいている、こういう発言。もがいている人というのは、憲法改正論者がもがいているのであって、憲法を改正しようという意思のない人は何ももがく必要はない。こう考えてみますと、中村法務...全文を見る
○漆原委員 そのままそのお言葉を承っておきたいと思いますが、先ほど来、閣僚は憲法九十九条で憲法を尊重し擁護する義務がある、こういう条文がございますけれども、当然、中村法務大臣としては憲法擁護義務を今後とも全うしていく、こういうお考えと聞いてよろしいですか。
○漆原委員 新聞の報道によりますと、法務大臣は、一月四日の賀詞交換会での発言を、翌五日午前の閣僚懇談会で、表現に適切を欠いたとすればおわびするとして、発言が不適切であったことを認めて、取り消し陳謝したとありますが、そのとおりでよろしいですか。
○漆原委員 発言を撤回し陳謝したという、この経緯を少し詳しくお尋ねしたいのですが、総理は一月二十五日の予算委員会でこう言っておられます。表現その他に適切を欠いた事実があるということで、次の日、私からその真意を求めましたところ、そうであると、これはおわびして撤回したい、こういうお話...全文を見る
○漆原委員 法務大臣がみずからこれは不適切だなというふうに思っておられた、また総理からもその旨の御発言があって、取り消された、こういうことですね。  総理から指摘された中村法務大臣の発言は、どこの発言をどのように指摘されたのでしょうか。
○漆原委員 報道されていることがあるという、その報道の内容の具体的な事項というのは総理は挙げられなかったのか。例えば、憲法発言だとかあるいは三〇一条発言だとか日債銀の発言だとか弁護士に対する発言、いろいろありますが、総理はどの部分を法務大臣に御指摘をされて、真意を尋ねられたのでし...全文を見る
○漆原委員 ミサイルが飛んでくるとかという御発言と、それから弁護士批判の発言と、それから憲法に関する発言が不適切であったということで、陳謝して取り消された、こうお伺いしてよろしいでしょうね。  そうすると、確認をしておきたいのですが、法務大臣が不適切だということで陳謝をして取り...全文を見る
○漆原委員 確かに何回もおわびをしていただいておるのですが、またここでも何回もおわびをしていただいて大変恐縮なんですけれども、一義的には内閣に御迷惑をかけたと。今おわびしていただいているのは国民全部に対してというふうに理解してよろしいですか。いかがでしょうか。
○漆原委員 今おっしゃった、陳謝をして撤回をしたということ、その理由には、表現その他に適切を欠いた部分があるという、適切を欠いたんだから取り消したということなんですけれども、適切を欠いたという言葉というのは非常にあいまいな言葉になるのですが、これはどうでしょう、私の方から先に結論...全文を見る
○漆原委員 新聞でいろいろ書かれたことは、中村法務大臣は憲法を改正する意図を持っているという改正論の観点から書かれておるわけでございますけれども、そうすると、そこで必然的に、法務大臣としての、閣僚としての憲法尊重擁護義務との関連でこの問題が取り上げられてきたわけでございますが、内...全文を見る
○漆原委員 一杯やるような場所で話をされたというふうにおっしゃっていますが、これは、先ほど御答弁いただいた内容によれば、法務省の幹部が集まった数百人の公の席で、法務大臣としての発言ではなかったのでしょうか。それこそ、朝日新聞の社説ではありませんが、居酒屋気分でどうのこうのという話...全文を見る
○漆原委員 法務省内部の話であったということは、私もそう思います。しかし、おっしゃったように一杯飲むような会合ではなかったということも、これも事実じゃないのでしょうか。賀詞交換会が、個人的に一杯飲むような会合ではないはずであって、先ほどの話によれば、法務省の仕事始めとして恒例の行...全文を見る
○漆原委員 真意は司法改革にあったのだということをたびたび大臣はおっしゃっております。また総理も、改革の必要性を強調したということだろうというふうに擁護しておられますが、先ほど申しました、この憲法に触れた部分と司法制度改革というのは、どんなふうにこれは関連してくるのでしょうか。
○漆原委員 それは当然のことだと思います。  先ほど読んだ、連合軍からいただいた、国の交戦権は認めない、自衛もできない、軍隊も持てないような憲法をつくられて、それが改正できないという中でもがいている、この部分は、だからどういうふうにしようということでこの部分の発言になるのでしょ...全文を見る
○漆原委員 ただ、私は何回もここを読ませてもらっておりますけれども、これを一般の国民の皆様がお聞きになれば、そうなのかと、いただいた憲法、そのいただいた憲法というのは、国の交戦権もない、自衛もない、軍隊も持てない、だから改正しなければいけないのだというふうに、そう聞くのが自然の聞...全文を見る
○漆原委員 国際貢献の話を何回かされておるのですけれども、それが、交戦権は認められない、自衛もできないということと、どう関連しますか。
○漆原委員 何でこんなことをしつこく私は大臣にお聞きしているかというと、表現が不適切だったとか、真意は別にあるのだ、だから発言を撤回するというパターンは、今まで閣僚の問題発言のたびに、国民は何度もその言葉を聞かされてきたわけでありまして、国民から見れば、表現が不適切だったのじゃな...全文を見る
○漆原委員 時間があと五分になりましたが、弁護士発言に対してもちょっとお尋ねしておきたいと思うんです。  これは取り消されたということなんですが、大臣の御発言は、私が最近憂いますことは、弁護士に対する国民の信頼が非常に揺らいでいるということであります、私も事業をやってまいりまし...全文を見る
○漆原委員 大臣の御発言が弁護士に対する援助であるということであれば、それはそれで結構でございます。  私も、弁護士は依頼者の言うことを何でも聞くのが弁護士の仕事じゃありません。法的な権利が立つのかどうか、証拠から判断して受任すべきかどうか、当然判断すべきことであって、そういう...全文を見る
○漆原委員 大臣のお考えではないんですね。大臣が、弁護士ってあんなひどいものだったんですかというふうに考えておるということではないんですね。これは明確にお答えください。
○漆原委員 弁護士はひどいと思っていないということですか。
○漆原委員 大臣がそう思っておられないんであれば、これは幸いでございます。  司法改革には、弁護士会そして弁護士の協力というのは私は不可欠だと思うんです。この発言を取り消したから終わりじゃなくて、大臣がそう思っていらっしゃらないんであれば、それはそれでいいんですけれども、もしそ...全文を見る
○漆原委員 弁護士会ないし弁護士に対する誤解を解く努力をぜひしていただきたいということを御要請申し上げて、私の質問を終わらせてもらいます。ありがとうございました。
02月18日第145回国会 衆議院 予算委員会第四分科会 第2号
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○漆原分科員 公明党・改革の漆原でございます。  私の方からは、学生に係る国民年金保険料の免除基準についてお尋ねしたいと思います。  まず、国民年金制度は二十歳以上の者を強制適用の対象としておりまして、平成三年からは学生にも適用されるようになったわけでございます。ただ、学生に...全文を見る
○漆原分科員 今までは一般の場合は本人と配偶者中心に考えてきた、学生の場合は本人、親元の所得も考えて免除基準を設けた、こういうことになるわけですね。  そこで、従来、この免除基準ができる前は、学生は一般の免除基準に従って免除を受けていたというふうにも考えられますが、今回、平成三...全文を見る
○漆原分科員 そう思いますね。ただ、今後は強制加入の対象になったわけでございまして、今後の学生については、学生である限りは一般の免除規定の対象にはなり得ないのか、それともなり得るのか。競合するのか、それとも競合を全くしないのか、この辺はどういう解釈でしょうか。
○漆原分科員 先ほどちょっと申しましたように、親元から離れて一人で下宿したりアパートを借りたりしているケースがあります。そういう場合に、一般の場合であれば全く収入がないということで免除の対象になる可能性のある人が、学生の免除基準の適用によっては、親の収入も勘案して決めることになり...全文を見る
○漆原分科員 もっと単純に、下宿している学生が全く収入がないという場合に一般の免除基準の適用は受けられるんでしょうか、受けられないんでしょうか。親の収入とは別にして、本人に収入がないという理由だけでもって一般の基準の対象になり得るんでしょうか、なり得ないんでしょうか。
○漆原分科員 その場合に、学生であるかどうかというのは、これはある意味ではわからないことであって、所得がないんだということの証明をすれば場合によっては一般の適用になる可能性もある、学生であるということを証明したことによって親御さんの収入まで勘案されて適用にならない場合もある、こう...全文を見る
○漆原分科員 現実には学生かどうかは現場で判断できない、したがって、申請をして、一般の免除基準に該当すれば一般が適用されて、見過ごされるケースもある、それが今の運用の実態だというふうにお聞きしてよろしいでしょうか。
○漆原分科員 この際は、そういう実態があるとしたら、学生の場合は、学生の免除基準も一般の免除基準も、自分にとって有利と思われるものを選択できるというふうに明確にした方が学生にとってはいいのではないかな、また親の負担も軽くなるのではないかなと思うんですが、その点はどうでしょう。
○漆原分科員 その問題はまた後でお伺いしたいと思うんですが、私が問題にしたいのは、いわゆる職業訓練大学校というのがございます、この職業訓練大学校は、この基準によりますと免除の対象になっておりません。  そこで、職業訓練大学校はどのくらいあって、どのくらいの人数かというのを調べて...全文を見る
○漆原分科員 なっていないと私も思います。  この保険料の免除基準の対象者は、一の(5)によれば、学校教育法所定の学校以外にも、保険料の免除の対象者として、あんま、マッサージ、指圧師、はり師、きゅう師の養成施設、理容師養成施設、栄養士、美容師の養成施設、それから柔道整復師の養成...全文を見る
○漆原分科員 学校教育法上の大学ではない。  しかし、先ほど申しましたように、この一の(5)のアからスまで十三の個別規定には、あんま、マッサージ、指圧師、はり師、きゅう師の養成学校とか、理美容師の養成学校とか、いろいろなことが出ております。学校教育法以外にもこういうものは対象に...全文を見る
○漆原分科員 私もそのとおりだと思います。  実は、なぜ私が細かいことを申し上げたかというと、私が陳情を受けまして、職業訓練大学校に子供を通わせている親御さんからお話がありまして、同じく技術の修得のために理美容師の養成所に通っているお子さんに対しては免除が適用になるけれども、何...全文を見る
○漆原分科員 私、その方向性はまことに公平で、まことによろしいかと思います。早急に進めていただきたいというふうに考えております。  そこで問題になるのは、先ほどからおっしゃっているように、学生とは何かということが一番大きな問題になるわけでございまして、学生の定義をどうするのかと...全文を見る
○漆原分科員 最後に大臣に一言お言葉を賜りたいのですけれども、今、学生特例を創設するのだというお話なわけで、その学生特例を創設する趣旨から考えれば、何も学生を学校教育法所定の学生だけに限る必要は私は全くないと思います。むしろ、一般的な学問的知識の修得のほかにも、専門的知識だとかあ...全文を見る
○漆原分科員 大変積極的なお答えをいただいて、本当にありがとうございました。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。
02月18日第145回国会 衆議院 予算委員会第二分科会 第2号
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○漆原分科員 おはようございます。公明党・改革クラブの漆原でございます。  きょう私の方からは、福祉定期預金の件について御質問させていただきます。  いわゆるバブルが崩壊しましてから、我が国の経済は大変な低迷を続けております。特に、昨今の景気は戦後最悪とまで言われておりまして...全文を見る
○漆原分科員 ありがとうございました。  この福祉定期預金の制度というのは、金利の激減緩和、これを目的として、特に、今おっしゃった年金受給者、障害者の救済措置として昭和五十一年から実施されたと聞いておりますが、この福祉定期預金の内容の概要と、それから実施に至った経緯についてお聞...全文を見る
○漆原分科員 一般の金利に比べて大変高金利になっておるわけでございますけれども、これは民間の金融機関のほかにも、郵便貯金なんかにも適用されているようでございますが、こういう場合に、国家としての金融機関に対する援助とか、そういう保証だとかいうのはあるのでしょうか。
○漆原分科員 わかりました。  この福祉定期預金の対象貯金は一年物である、四・一五%だ。これは、一年物であるということと、それから一年ごとに見直しをやるというふうになっておるようなんですが、その理由についてお尋ねしたいと思います。
○漆原分科員 この期間が、実は今月の末、二月二十八日で切れる、こうなっておるわけでございます。  実は私、一月の中旬にその関係者の方から陳情を受けまして、現場、長野市なら長野市に行ってまいりまして、実情を聞いてまいりました。  その内容を公明党の坂口政審会長に話をしまして、何...全文を見る
○漆原分科員 これは確かに民間のことでございますから、なかなか言いにくいことでございましょうけれども、大蔵省として、積極的な、そちらの方向に向けての金融機関に対するアドバイスなり方向性なりをお示しでございましょうか。
○漆原分科員 今のお言葉、あうんの話ということで、何となくわかったような、わからないような感じなんですが、積極的な方向で取り組んでおられるというお答えと理解してよろしいでしょうか。
○漆原分科員 大変ありがとうございました。心から感謝申し上げます。  この身障者福祉協会の理事長をお連れしたときに、要望書を提出させていただいた際には、実は期間延長のほかに、その対象を拡大してもらえないかという話がございました。  現在は、障害者に関しては障害基礎年金の受給者...全文を見る
○漆原分科員 以上で質問を終わらせていただきます。大変ありがとうございました。
03月04日第145回国会 衆議院 本会議 第10号
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○漆原良夫君 公明党の漆原でございます。  私は、公明党・改革クラブを代表いたしまして、このたび政府提案の主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、総理並びに関係閣僚に御所見をお伺いいたします。  我が国の基幹的作物である米の輸入自由化につ...全文を見る
03月16日第145回国会 衆議院 農林水産委員会 第6号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。  今回の政府の決定は、関税化の特例措置を関税措置に切りかえるというものでございまして、私は、今回の政府の決定自体も多くの問題を含んでいる、こう考えておりますが、まず、その決定に至る経緯、手法におきまして、これは国民の意思を軽視...全文を見る
○漆原委員 政府の説明によりますと、平成九年の九月以降に現行協定の分析、検証作業を開始した、それで四つの選択肢のうちから一つを選んだんだ、こんなふうな説明がなされておるわけでございますが、その平成九年九月以前にこの現行協定の分析、検証作業は行っていなかったのかどうか、お尋ねします...全文を見る
○漆原委員 今回初めてこのミニマムアクセスがどんどんふえていくということがわかったわけじゃない、前からわかっておったという御答弁でございますが、そうだとすれば、そういう事実をもっと前に国民に明らかにすべきであったし、またできたはずだ、こう思います。そういう検討をもっと前の段階で、...全文を見る
○漆原委員 これは、しつこいようですが、もしそうだとすれば、三年間の実績をもとに検討したということであれば、場合によってはもう一年延ばして二〇〇〇年に決定するということも可能ではなかったのかなと。二〇〇〇年に決定するために、今から事実関係を明らかにして国民的合意を得るという、一年...全文を見る
○漆原委員 今の説明は説明として承っておきますが、次期交渉に臨むためのポジションを確立するという意味であれば、これは二〇〇〇年から始まるわけですから、二〇〇〇年に向けて関税化の措置をとったとしても、今おっしゃったようなWTO交渉に向けての強いポジションを確立できるんじゃないのかな...全文を見る
○漆原委員 私も、次期WTO交渉は、米の輸入国の立場を反映するためには、ぜひとも国論を統一して強力な姿勢で臨まなければならないな、こう思っております。  中川大臣も、今回の決定は次期交渉に臨むに当たっての出発点の一つ、こういうふうに位置づけられておるわけなんですが、今回の決定は...全文を見る
○漆原委員 最終的に同じかもしれませんが、決定に至る経緯としてはもう大きく違うということをあえて申し上げさせていただいておきます。  それから、次に問題としたいのは、この米政策の一大転換というときに当たって、大臣なり政府は一貫して国会における審議を避けてきたのではないのかな、こ...全文を見る
○漆原委員 議院内閣制という制度はよくわかります。それは形式論でありまして、政府と自民党、ある意味では一体なわけでございますから、政府の方から積極的に自民党の方に声をかけていただいて、どうかこれを農水委員会で審議してもらいたい、こういうふうな働きかけは十分できるわけであります。 ...全文を見る
○漆原委員 私がお尋ねしたのは、野党の方から要求があって初めて開かれたということでございますけれども、野党の方が要求しなかったら、大臣としては、この問題について国会の審議を経ないで済ませよう、こう思われていたかどうかというお考えを聞きたいのです。
○漆原委員 ちょっと質問と答えがすれ違っておるように思いますが、ただ、いずれにしても、今までの経緯からすると、野党からの要求がなければ、大臣としては積極的に関税措置への切りかえについての審議を国会でする気はなかったんだなというふうに私は考えます。野党の要求で、実際には十二月十八日...全文を見る
○漆原委員 この問題について最後に私の感想を申し述べたいと思うんですが、国民的合意というのは、ある意味では、政府の決定したことについて盲目的に理解を示していく、こういうことではなくて、国民が苦しんで議論をして、その中から生まれてきたものが本当の意味の国民的合意ではないのかな、こう...全文を見る
○漆原委員 この問題の最後として、締めくくりとして、今後本当に国民的合意を図っていかなきゃならない、こう思います。そのために、政府として、大臣としてはどんなふうな方法を具体的におとりになるのか、それをお尋ねしたいと思います。
○漆原委員 今回の関税化への切りかえに関連して一番皆さんが心配されているのは、次期交渉でミニマムアクセス水準がどのぐらいになるのか、それから関税水準がどのぐらいになるのか、ここが一番大きな問題であると思います。  今大臣もおっしゃいましたけれども、アメリカのクリントン大統領が米...全文を見る
○漆原委員 大臣の御決意をお伺いしましたが、今の決意のままに、今回決めたこの高関税率を断じて守り抜くように、外務省なんかも一緒になって、外圧に負けないようにひとつしっかり頑張ってもらいたいということを申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
03月19日第145回国会 衆議院 法務委員会 第3号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。  中村前法務大臣が憲法発言問題などで辞任されたことはまことに残念なことでありますが、新法務大臣に御就任されました陣内法務大臣の御感想を、まずお聞きしたいと思います。
○漆原委員 私が当選させてもらってから、陣内法務大臣は実は四代目の法務大臣、こうなりますが、私の大変短い経験からいって、積極的に自分の意見を話される大臣と、あるいは比較的必要最小限度のことしかしゃべらないという法務大臣がおられました。  日本国憲法の施行後、まさに五十年を経過し...全文を見る
○漆原委員 総理大臣も、所信表明でこうおっしゃっています。「すべての人々の人権が最大限に尊重される社会の実現に努力するとともに、より国民に身近な司法制度の構築にも取り組んでまいりたいと思います。」人権の擁護と司法制度改革の必要性について、総理は述べられております。また、中村前法務...全文を見る
○漆原委員 中村前法務大臣と同じ視点に立った司法改革を進めていくということでお聞きしておきます。  そこで、司法改革につきまして、大臣は、時代の変化に即応し、国民のニーズにこたえられる司法改革というふうに所信でお述べでございますが、現在の司法に対してどのような問題点、どのような...全文を見る
○漆原委員 抽象的でよくわからないんですが、具体的に大臣はどんなことを、今の司法制度でどの部分が不備で、将来どんなことをやりたいんだ、どんなふうにすべきだ、何点かお持ちだと思いますが、もう少し具体的に述べていただけないでしょうか。
○漆原委員 ありがとうございました。  次に、少年法の改正について法務大臣は所信で触れておられますので、少しお尋ねしておきます。  少年法の、特に年齢の引き下げ問題につきまして、私は、かつて中村前法務大臣に、これは法制審議会に諮問すべきであるというふうな意見を申し上げたことが...全文を見る
○漆原委員 法制審議会の少年法部会部会長の松尾さんという方がこうおっしゃっております。年齢問題は慎重に検討すべきだ、法制審の果たしてきた役割は大きい、専門家の意見を集めて原案をつくる必要がある、こんなふうな意見を述べられて、ぜひ法制審で審議をすべきだという意見を述べられております...全文を見る
○漆原委員 ぜひこれは、法務大臣としては法制審にかけていただきたいということを強く私は望んでおきたいと思います。  前法務大臣は、そもそもこの法制審議会についてこのように言っておられます。  「私は、広い国民の意見を代表するのは国会だ、」「こういう審議会のあり方ですが、法制審...全文を見る
○漆原委員 法務大臣は所信の中で、少年法改正についてこう言っておられます。事実認定手続の一層の適正化を図るために少年法等を一部改正したい、こう述べておられますが、そのための措置として、今回は裁定合議制度の導入だとか、あるいは検察官の関与、そして検察官に抗告権を与える、こういう規定...全文を見る
○漆原委員 多分そういう御説明になろうかと思うんですが、私は、その結果、審判される少年の法的地位が改正前よりもかえって不安定になるんじゃないか、かえって不利益になるんじゃないか、こういうふうに考えております。  改正前は、検察官の関与だとか、あるいは事実認定に関する検察官の抗告...全文を見る
○漆原委員 今おっしゃったように、裁判官のお手伝いをするという、これはお手伝いをするという内容ではないんじゃないかな。検察官に抗告権を認めるということ、これは非常に、ある意味では裁判官の判断がもちろん慎重にならざるを得ないし、裁判官が検察官の存在を非常に意識して裁判せざるを得なく...全文を見る
○漆原委員 その問題はまた別な機会に議論したいと思っております。  次に、組織的な犯罪に対処するための三法案ということで、大臣は速やかな成立をということで所信で述べておられますが、特に犯罪捜査のための通信傍受に関する法律案、これは今、俗に盗聴法案なんという悪名をつけられて、大変...全文を見る
○漆原委員 本法案では、通信傍受の対象となる犯罪が広く一般的な犯罪にまで拡張されて、いわゆる通信傍受に関する基本法と言われるほど広くなっております。  この通信の傍受は、今申しましたように、また大臣が申されましたように、通信の秘密、言論、表現の自由と厳しい緊張関係をもたらすもの...全文を見る
○漆原委員 本法案では、もう一つ大事なことは、犯罪発生前の通信傍受が認められております。現在の刑事訴訟法は、捜査というのは犯罪発生後に開始されるというのを大原則にしておりますが、犯罪発生前の通信傍受を認めることは、この現在の刑事訴訟法の大きな原則を崩すことになってしまわないかとい...全文を見る
○漆原委員 反論はあえてしないことにして、最後の質問に移ります。  本法案では、厳格な違法収集証拠の排除が適用されておりません。捜査機関による捜査には、捜査機関がそれを意図するとを問わず、必ず、その性格上、暴走の危険性をはらんでおります。そしてまた、国民の中にはそのような捜査機...全文を見る
○漆原委員 そういう最高裁の判例があることも存じ上げております。しかし、憲法で保障されている、大臣もおっしゃった、通信の秘密に関する例外として今回通信傍受という新しい制度を設けるという御趣旨であるならば、今回は、通常の判例以外の、積み重ね以外の、新しい法案をつくるわけですから、こ...全文を見る
03月31日第145回国会 衆議院 法務委員会 第6号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。  司法制度の改革の必要性と方向性については、経済団体とか日弁連とか、いろいろな意見が出されております。私は、いろいろな意見を読ませていただきまして、経済団体の自己責任、それから自由競争という考え、経済的必要性の観点にやや重点が...全文を見る
○漆原委員 私は、そのような観点に立ちまして、四項目について大臣のお考えを聞きたいと思っております。一つは、法曹の質と量の強化、二番目は、司法が国民にとって利用しやすいものになっているかどうか、三番目に、市民の権利擁護、四番目に、国民の司法参加、この四点について聞きたいと思ってお...全文を見る
○漆原委員 ありがとうございました。  十年の三月に法律扶助研究会の報告書が法務省に提出されたというふうに聞いておりますが、その概要を説明していただきたいと思います。
○漆原委員 その中に、刑事被疑者弁護、それから少年事件の付添人についても公的援助の対象とすべきではないかと私は思っているんですが、その点触れられていたのかどうか。また、触れられていない場合には、そういう被疑者弁護、それから少年事件についても公的扶助の対象とすべきではないか、こう考...全文を見る
○漆原委員 被疑者弁護については、現在法律扶助協会で当番弁護士制度ということで、今大変好評のうちに実現されておるわけなんですが、やはりこの被疑者、逮捕されている人、どうしても自白が誘導される危険性がありますね。自白によって、結局、最終的には裁判も誤ってしまう、こういう危険性も非常...全文を見る
○漆原委員 では、民事に関する法律扶助は、刑事とは別問題として、できる限り早期に提出されるというふうにお聞きしておきたいと思います。  これも今後の問題かと思いますが、大幅な予算、これを獲得していただくことが法律扶助にとっては大変重要なことだと思うんですが、不況の中でございます...全文を見る
○漆原委員 次に、国民の司法参加という観点に移りたいと思うんですが、司法制度改革の重要な論点の一つであろうか、私はこう思っております。司法が国民に理解をされて支持されるためには、国民とかけ離れた存在であってはならない。そのためには、官による司法から民による司法への発想の転換が必要...全文を見る
○漆原委員 わかりました。  法曹一元についてお尋ねしたいと思いますが、昭和三十九年の八月に発表された臨司意見書というのがございます。ここでは、詳細な検討の結果、次のように結論づけています。この調査会では、法曹一元制度の概念について、これを「裁判官は弁護士となる資格を有する者で...全文を見る
○漆原委員 それでは、三十九年以来、基盤の培養のために、政府としては今日までどのような施策を講じてこられたのか、その辺をお尋ねしたいと思います。
○漆原委員 弁護士から裁判官になる道が開かれた、こういうことでございますが、余り例が多くない現実ですね。ある意味では、もう年で弁護士をやっていけない人がなってみたり、余り本来望まれた姿でないような姿も見受けられるわけなんです。  そもそも、弁護士から判事になる人が少ないという、...全文を見る
○漆原委員 弁護士は長年かかって顧客を確保しているわけですが、その職務を例えば病気で半年離れてしまいますと、顧客がみんな散ってしまうということで、病気が治っても新しくまた顧客を開拓しなきゃならぬという事態になるわけですね。そういう意味で、裁判官になった場合には、一年、二年、三年と...全文を見る
○漆原委員 法務省としては、抜本的に物事を変えていくということはなかなかやりにくいと思いますが、こういう意見が今回の審議会の中で委員の皆さんから出てきて、国民が望んでいるんだというふうな方向で出てきた場合には、どうぞ積極的に対応していただきたいなということを思っております。  ...全文を見る
○漆原委員 その点に関して、日経の社説にこんな記事があるのですが、「審議会の運営に事務局の関与は排除すべきである。審議会による政策決定が問題なのは、事務局が議論のレールを敷きその上を走らせようとするからだ。審議会が行政の隠れみのであってはならない。早くも法務省が検討項目をまとめ、...全文を見る
○漆原委員 まさにそのとおりやっていただきたいと思います。  内閣は一切この審議会に対して口出しをしたり方向づけを行ったりしてはならない、こう思います。  それから、この審議を必ず公開をしてもらいたい。公開はどんなふうにされるのか、具体的なお考えがあればお聞かせいただきたいと...全文を見る
○漆原委員 以上で終わります。  ぜひ、公開していただいて、本当に審議会が自由に討論できるような場を設定してもらいたいとお願いしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
04月14日第145回国会 衆議院 労働委員会 第7号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。私は当委員会で質問させていただくのが初めてでございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。  私は新潟県の燕市というところで生まれましたが、この燕市というのは洋食器の町でございまして、町全体が中小企業、零細企業また家内工業と...全文を見る
○漆原委員 大臣のそのお考えをまずお聞きして、大変うれしく思っております。  その意味で、今回の改正法案で、いわゆる五十人未満の小規模事業場対策が含まれておらない、先送りされたということについては、私は大変残念に思っているところでございます。  そこで、以下、小規模事業場問題...全文を見る
○漆原委員 それでは次に、小規模事業場における労働災害の発生状況と、それが全労働災害に占める割合について、死亡災害と負傷災害に分けてお尋ねしたいと思います。
○漆原委員 そのうち、特に建築関係では小規模事業場で働く労働者が非常に多いというふうに私は考えておるんですが、全建築労働者に占める割合というのはどのようになっているでしょうか。
○漆原委員 大変率が高い、パーセンテージが高いということを今お聞きしたわけでございますけれども、建設関係の小規模事業場で働く労働者に死傷事故が非常に多い、これについては労働省の方は、なぜそうなんだという、その原因についてはどのようにお考えでございましょうか。
○漆原委員 今回、そういう仕事の関係の労働者の方と話し合ってみたんですが、こんなことを言っておりました。  建築関係でも元請、下請、孫請といった重層的な労働関係になっているんだ。それで、例えば足場などの安全対策費については、元請段階ではきちっと発注者からもらっているんだけれども...全文を見る
○漆原委員 確かに、その指導内容がそのとおり実施されておれば孫請の労働者にとっては大変ありがたいことなんですが、きちっとした安全対策に関する費用を要求すると、むしろ仕事をくれない、結局その部分が多くなってしまうわけですから。どの工務店に仕事をやろうが自由なわけですから、余り厳しい...全文を見る
○漆原委員 私申し上げたように現場の、上からじゃなくて下からの、変な話、下から声を聞いて労働省で対処していくというふうな体制がとれれば一番いいがなと思っているのですが、この点に関して、労働省としては具体的に実態調査をするような動きをとってもらえないだろうかな、こう思っているのです...全文を見る
○漆原委員 大変細かくお答えいただいて、大変うれしく思っております。どうぞ、今の趣旨で、労働省としては未組織の少数の労働者の皆さんの意見がきちっと労働大臣の耳に聞こえるような体制をぜひとっていただきたい、これをお願いしておきたいと思います。  それでは、先ほどお尋ねしましたが、...全文を見る
○漆原委員 検討会、委員会をつくるということをお聞きしました。問題は十三年までにやるということなんですが、十三年にきちっと結論を出して改正手続をする。変な話だけれども、委員会に全部任せてしまうということではなくて、労働省の意向として、十三年までに結論を出すというふうな決意のもとで...全文を見る
○漆原委員 わかりました。  産業医についてお尋ねしたいんですが、現行法では、法第十三条で五十人以上の事業場には産業医の選任が法的に義務づけられている。しかし、五十人未満の事業場には、一定の医師、保健婦等に労働者の健康管理等の全部または一部を行わせるよう努力しなければならない、...全文を見る
○漆原委員 今申された産業医の共同選任事業の問題、それから地域産業保健センターの制度、これについては後ほどまた詳しくお尋ねするとして、残念ながら法律が努力目標ということで法的義務にしなかった、そういうことで、私はその実効性について非常に疑問を持っておるわけです。お金がかかることで...全文を見る
○漆原委員 全体の統計をとっていらっしゃらないということだから、当然労働者全体の何割がこの目的達成の恩恵に浴しているかということもおわかりにならないはずだから聞きませんけれども、聞くところによりますと、ドイツとかフランスでは産業医の選任は小規模事業場にも義務づけられているというふ...全文を見る
○漆原委員 フランスの例でございますけれども、フランスでは、単独で労働医を雇う資力のない小規模零細企業においても、地域または業種ごとに企業共同労働医療機関を設置するか、これに加入することが義務づけられている。こんなふうに小規模事業場にも設置が義務づけられているということが書いてあ...全文を見る
○漆原委員 産業医共同選任事業についてお尋ねしたいと思います。  平成九年からこの事業が実施されておりまして、この利用状況、十年度では、事業場数が千三百四十四、こう聞いております。この千三百四十四というのは、全小規模事業場に対して占める割合はどのくらいの割合なのか。そして、小規...全文を見る
○漆原委員 千三百四十四は地域別なのか職種別なのか、これはわかりますか。それからもう一つ、都道府県別で、例えば東京に偏在しているとか大阪が多いとか、そういうふうな全体の普及の度合いはわかりますか。
○漆原委員 四百万くらいある、そのうち千三百四十四というふうに先ほどお尋ねしたわけですが、非常に利用度が低い。これは非常にいい制度であるのですね。労働者にとっては非常にいい制度だし、また国家から三年間の助成も受けられるという非常にいい制度だと思うのですね。このいい制度が、なぜもっ...全文を見る
○漆原委員 これは、ぜひとも強力に普及させてもらいたい、こう思っております。労働省としても取り組むとおっしゃっていますけれども、具体的にどんなふうに取り組んでいくのか。自然に任せていたのでは余り伸びない。もっと労働省は本腰を入れてこの事業の普及に取り組むべきではないかと思うのです...全文を見る
○漆原委員 それでは、具体的な助成の内容ですけれども、どんなふうなことを助成をしているのか。それから、十年度の助成額は幾らになっているのか。それから、大体お医者さんとの契約料について助成していると思うのですが、お医者さんの契約料というのは一カ月当たり幾らなのか。わかったら教えてく...全文を見る
○漆原委員 一部を助成していただくということは一部事業主が払うわけですから、不況の中、この費用負担というのがかかるということだけでもって事業主はしり込みをしてしまう心配があります。  私は、いっそのこと、これはもう国が全額負担したらどうかというふうにも考えておるのですが、国が全...全文を見る
○漆原委員 六億五千万。ありがとうございました。  私は、地域ごとに事業者をまとめて共同の産業医を選任することをもう法的に義務づけてしまおう。義務づけて、これに加入した場合には国が全額を負担する。しかし、この義務を履行しない事業主に対しては、逆に全額事業主に負担させるというぐあ...全文を見る
○漆原委員 私も、地域産業保健センターをもっともっと充実していかなければならないし、これが充実したら大変いいものになるな、こう考えております。  そこで、センターについてお尋ねしたいのですが、このセンターは産業医を選任する義務のない小規模事業場に働く労働者に対する産業保健サービ...全文を見る
○漆原委員 予算の内訳なのですが、もちろんお医者さんに対する契約料も入っていると思うのですが、そのほか職員の費用だとか入っているのかどうか。それから、一センター当たりどのくらいの職員がいるのか、この辺どうでしょうか。
○漆原委員 全国のセンターの活動状況を調べてみたのですが、健康相談実施数が一センター当たり平均三十七・八回、月三回ぐらい。それから、健康相談を利用した人数は一センター当たり平均八十九・三人、月七人くらい。こう考えてみますと、月三回やって月七人が相談するということになりますと、一回...全文を見る
○漆原委員 平成九年からとおっしゃいましたが、地域産業保健センターはまことにいい制度だと思うのですね。自分のお金は要らない。さっきの産業医共同選任事業では事業主が一部負担しますが、産業保健センターについては全部国で持ってくれるというわけで事業主の負担がないわけですから、私は事業主...全文を見る
○漆原委員 今、伊藤局長は大変いいことをおっしゃって、私もそう思う。これは事業者の意識の問題が大きいんだということをおっしゃいましたが、私もそう思うのですね。  なぜこんなことをぐだぐだ僕は聞いたかというと、現行法上では、小規模事業者の産業医の選任というのは法的義務じゃないんだ...全文を見る
○漆原委員 今局長がおっしゃった話なのですが、小規模事業者に対する産業医をどうするかという問題は、従来は五十人を三十人にまで下げようじゃないかとか、そういう観点でたしか検討されていたと思うのですが、今私が申し上げたのはもっと抜本的な話でありまして、法的に選任を義務づけるんだ、そし...全文を見る
○漆原委員 それは大変ありがたいことだと思っております。  時間が少しになりましたので、労災防止指導員について少しお尋ねしたいと思います。審議会の建議で、「労災防止指導員の一層の活用を図ること。」こういうふうな建議があるわけでございますが、労働省はこの指摘をどのように受けとめて...全文を見る
○漆原委員 この労災防止指導員については、地域とか地方に大きな隔たりがあるようだというふうに聞いておるのですが、活動の実態については労働省はきちっと把握されているのかどうか。それから、例えば定期的な検討会なんかを持って統一的な指針のもとで活動しているのかどうか。場合によっては、熱...全文を見る
○漆原委員 以上で終わります。ありがとうございました。
04月21日第145回国会 衆議院 法務委員会 第8号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。  私は、昭和四十六年に弁護士登録をして以来二十八年間になるわけでございますが、今回、司法制度改革にかける総理の所信を今国会で聞かせていただいて、大変にうれしく思っている一人でございます。  昭和三十七年にも臨時司法制度調査会...全文を見る
○漆原委員 それでは、私の持ち時間が少ないものですから、私自身の問題意識に基づいて、個別的な問題で総理の御見解をお尋ねしたいと思っています。  まず、民事の法律扶助制度の充実ということについてお尋ねしたいのです。  憲法三十二条は、国民の裁判を受ける権利を基本的人権として保障...全文を見る
○漆原委員 総理の御見解をお伺いしてほっとしたわけでございますけれども、それにしても、我が国の法律扶助制度の実績、これは諸外国の実績に比べて非常に、申しわけない言葉で申し上げると、貧弱だというふうに言わざるを得ないというのが私の考えでございます。  例えば、国庫負担金で比較をし...全文を見る
○漆原委員 総理、今おっしゃっていただいたように、法律扶助は憲法三十二条を実質的に保障する権利なんだという御認識であるとすれば、きちっと真正面からこの法律扶助問題に政府としては取り組んでいくべきだ、法律扶助協会、民間団体に寄附という格好ではなくて、きちっと根拠法をつくって国の事業...全文を見る
○漆原委員 刑事事件では、起訴前の弁護の問題だとかあるいは少年事件に対する付添弁護の問題、これもぜひ公的補助の対象としてほしい。国選弁護制度を拡張するか、あるいは法律扶助の範囲に含めるか、いずれにしても、起訴前弁護それから少年事件の付添弁護、これはぜひとも公的援助の対象にしてもら...全文を見る
○漆原委員 次の問題に移りたいと思います。  国民の司法参加という問題は、先ほど来述べられておりますが、確かに、司法が国民に理解されて支持されるためには、国民とかけ離れた存在であるいわゆる官による司法から民による司法へというふうに発想が変わっていく必要がぜひともあると思うんです...全文を見る
○漆原委員 今総理のお言葉の中に、法曹一元の前提となる諸条件が整備されがたいのでこの制度をとらなかったというふうにおっしゃったように私お聞きしたんですが、臨司の意見書では、三十九年、現段階では諸条件が整備されていないのでその長所を念頭に置きながら現在は採用しない、こんなふうになっ...全文を見る
○漆原委員 その点に関して弁護士会は非常におもしろい提案をしております。これは、すぐ法曹一元が実現するわけではないんだけれども、法曹一元の少しでもプラスになれば、一里塚となればということで、研修弁護士制度というのを日弁連が提案しております。これは、司法修習の終了後、すべての修習の...全文を見る
○漆原委員 今総理のおっしゃった点は、実は私はまことに同感なんです。この研修弁護士制度というのは、まさに総理おっしゃったように、修習の延長だという点がやはり一番大きな問題だと思うんですね。  そこで、私の非常に個人的な意見を総理に申し上げる機会があって非常に幸せなんですが、常々...全文を見る
○漆原委員 これで終わりますが、私の意見を率直に聞いていただきまして、本当にありがとうございました。心から感謝を申し上げます。
04月22日第145回国会 衆議院 農林水産委員会 第9号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。  まず、特殊法人の整理合理化についてお尋ねをしたいと思います。今回の三法案、いわゆる行革三法案と言われている法案でございますが、これは、政府の行政改革の一環として、平成九年の「特殊法人等の整理合理化について」という閣議決定を受...全文を見る
○漆原委員 そこで、法別に行政改革の内容と効果についてお尋ねしていきたいと思うんですが、まず、農業共済基金の整理合理化についてお尋ね申し上げます。  この法案は認可法人である農業共済基金を廃止して同基金の行っている緊急つなぎ融資事業を農林漁業信用基金に承継する、こういう内容でご...全文を見る
○漆原委員 常勤の役員を一人減じて、非常勤の役員を四人削減した、それから職員は一人削減した、こういう御説明をいただいたわけなんですが、例えば、職員十九名のうち十八名が引き継がれていくということになるわけでございますけれども、この十八名というのは必ず必要なのかどうか、また、どうして...全文を見る
○漆原委員 職員一人減というのは、今おっしゃったように、採用しない、おやめになった方を補充しない、こういう減になるわけですね。十九名中十八名は本当に必要かどうか検討されたとおっしゃるけれども、どうもその辺が、必ず必要なのかなという疑問を持ちながら、次の質問に移ります。  これで...全文を見る
○漆原委員 その人件費の削減はどのくらいになりますでしょうか。
○漆原委員 私は、行革という観点から見れば、本来は、財政を削減するという目的が先にあって、その上で特殊法人、重複するものを合併するとかなくすとかというふうな作業になっていくんじゃないのかなという感じを受けているんです。そもそも、この農業共済基金を廃止するについて、どのくらいの財政...全文を見る
○漆原委員 これは平成九年六月六日の閣議決定を受けて合理化されているわけでございますけれども、これによれば、農業共済基金を廃止する、こう明確に廃止とうたっているわけでございますが、この廃止するというのは、一般的に考えれば、組織も役職員も含めて全部消滅させるということではないのかな...全文を見る
○漆原委員 冒頭に申し上げましたように、財政構造改革という財政難を解決するんだという観点からこの整理合理化がなされたとすれば、事業は引き継ぐんだから人も引き継ぐんだという発想にはならないんじゃないかな、事業はほかの機関で兼務していくんだという発想になるべきではないのかな、私はこう...全文を見る
○漆原委員 一点だけ確認したいのですが、「緊急つなぎ融資事業は、別途適切な機関を決定し、これにより処理する」、こうなっているのですけれども、この文言の中で、必要な人員も承継するんだというふうに読めるということなのでしょうか。それとも、そこはその後の処理に任されているということなの...全文を見る
○漆原委員 この改正法案によると、今行っているつなぎ融資事業が必要だ、それは農林漁業信用基金がそのまま承継する。そうなってくると、そもそも行革の一環として廃止する必要はないんじゃないかな、そのままでいいんじゃないかな。先ほど一千万くらいの財政削減になるんだとおっしゃったけれども、...全文を見る
○漆原委員 確かに、今大臣のおっしゃった、はっきり言うと、やらないよりもやった方がいいなという、私は財政構造改革のために何としても行革をやって、税金のむだ遣いを防いでいくんだという最初に申し上げた総理の決意に従って、厳しい眼で見てのこの法案であるべきはずだという、気持ちの上でそう...全文を見る
○漆原委員 よくわかりました。この問題はそのくらいにしておきたいと思うのですが。  橋本内閣時代に省庁再編をやりました。そのときよく言われたことは、省庁の数は減ったけれども逆に一つの省庁の権限が大きくなったんだ、二つを足して一つにしただけではないか、こういう批判が新聞また野党か...全文を見る
○漆原委員 例えば、あとの緑資源公団についても同じような考えを持っているのですが、人員削減のプログラム、これからいろいろお考えになると思うのですけれども、そういうものを含めて、行革の実績が上がっているかどうか、あるいはリストラの実績が上がっているかどうか、この辺は三年なり四年をめ...全文を見る
○漆原委員 緑資源公団について話が出ましたので、その緑資源公団についてお尋ねしたいと思います。  この緑資源公団をつくることによって従来の農用地整備公団を廃止する、これによる行政改革の内容はどんなふうになるのでしょうか。
○漆原委員 職員の定員を十一年度に十名削減、こういうふうになっておりますが、これは何か根拠があるのでしょうか。十人を削減しなければならないという、十人にした理由は何でしょうか。
○漆原委員 この十人は解雇されるのですか、それとも、先ほどのように不補充という格好での削減結果になるのですか。
○漆原委員 両方の公団が一緒になるわけですから、両公団で共通の部局というのはあると思うのですね。例えば総務だとか経理関係とか、こういう共通の部局におられた方は倍になる必要はないのであって、その辺の人間関係といいますか、人員の方はどうなってくるのでしょうか。
○漆原委員 何名くらいは重複になるのですか、これは。全部で八百六十名になるわけですね、二つ合わせると。そのうちの管理部門だとかあるいは経理部門なんかで何名ぐらいの方が重複になるのでしょうかね。数を把握していますか。
○漆原委員 同じ部局に二倍の数が要るのかどうか、非常に私は疑問を持っています。できるものは一つの部局でやるべきじゃないのかなという感じなんですが、十名削減をしていくという、穏当な方法なのかもしれませんが、果たして行財政改革という観点からいうとどうかなという心配を持っています。 ...全文を見る
○漆原委員 この前、中小企業の経営者といろいろな話をしている中でこの話が出まして、実は四百人くらいの両公団が一緒になって、一つは廃止して吸収されるかどうか、承継されていくのだけれども、八百人ぐらいになるんだ、八百六十人ですか、それで財政改革のために減る職員が十人だというふうな話を...全文を見る
○漆原委員 大臣の言葉、そのまま受けとめておきたいと思うのですが、まだ私の気持ちの中で、確かに残事業は十数年かかるわけですね。残事業が十数年かかるのであれば、ある意味では、今申された程度の行革の内容であれば、十数年終わった段階で廃止してもいいのじゃないか。今、行政改革と大上段に振...全文を見る
○漆原委員 この緑資源公団が承継する事業の中に、いわゆる未着工の工事、地域についても含まれている。実施中の事業だけじゃなくて調査中の事業で、未着工の部分まで承継しなければならないのか。この辺はどんな理由なんでしょうか。
○漆原委員 未着工の地域は何地域あって、総額どのぐらいか、おわかりでしょうか。
○漆原委員 調査中であるけれども、全く事業そのもの、事業の着工という意味はちょっと不明確かもしれませんけれども、調査中の段階で、まだ実行はしていない、こういう場合であれば、そこで打ち切ることも考えていいんじゃないでしょうか。
○漆原委員 調査室の資料によると、全体実施設計区域三カ所、七百一億円、こういうふうな資料が出ておるわけなんですが、中止して、ここで終わってしまえば、七百一億円という非常に大きな金額になると思うんですね。  全く調査もしていない、将来こういうことをやりたいという場合には、これは国...全文を見る
○漆原委員 これは認識の差だと思うんですね。今どのくらいの金を浮かそうという考え方を厳しく見る見方と、むしろ現場の混乱を避けようとする見方の差じゃないのかなと。  冒頭申し上げた、自分は財政構造改革という厳しい、重い荷物をしょっているんだという総理の決意からいくと、どうも今のお...全文を見る
○漆原委員 大臣の苦しいお気持ちを察して、この問題はこれで終わります。  今度の緑資源公団の中に、特定中山間保全整備事業というのがありますね。この事業が追加されたわけなんですが、これも、本来、公団を廃止するという流れの中で、行革の流れの中で来ているのに、何もわざわざ新しい事業を...全文を見る
○漆原委員 その点については、時間がないのでこれで終わらせてもらいますが、最後に大臣の方から、この緑資源公団、先ほど来申し上げていますように、私の基本的な考えからすると甘いのかなという、財政構造改革からはもっと厳しい目で見た行政改革をするべきではないのかなという気持ちを持ちながら...全文を見る
○漆原委員 以上で終わります。ありがとうございました。
04月28日第145回国会 衆議院 法務委員会 第9号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。  きょうは本当にありがとうございました。  まず、平良木参考人からお聞きしたいと思うんですが、先生がドイツにいらっしゃるときの経験を話していただきました。麻薬と犯罪組織撲滅の立法と取り締まりをドイツが強化して成果を上げたとい...全文を見る
○漆原委員 三人の参考人の先生方に共通してお伺いしたいんですが、今回の通信傍受法案では将来の犯罪に対する傍受が認められております。  現行法では、犯罪が発生した後に捜査が行われるということが刑事訴訟法上の大原則となっておるわけでございますけれども、将来犯罪のための通信傍受が認め...全文を見る
○漆原委員 高田参考人にお尋ねしたいと思うのですが、先ほど、裁判官によるコントロールが不十分ではないかという観点から、別件傍受の問題とか実施中におけるコントロールの問題とかをお話しいただいたわけでございますが、この別件傍受の際、あるいは実施中におけるコントロール、具体的にどんなこ...全文を見る
○漆原委員 岩村参考人にお尋ねしたいのですが、通信傍受の要件として、犯罪の高度の嫌疑あるいは通信の蓋然性あるいは補充性、いろいろな要件が条文上書いてあります。この要件が、きちっと裁判所が、令状発付の際にこの要件を守っていけるかどうかな。今までの捜索・差し押さえ令状の却下率が〇・一...全文を見る
○漆原委員 岩村参考人に引き続いてお尋ねしたいのですが、今回、立会人について切断権を認められておりません。そういう意味では、検証令状よりも後退をしたというふうに言われておるところなんですが、実際にこの通信傍受令状が非常に幅広く申し立てられることになっておるわけですけれども、その幅...全文を見る
○漆原委員 最後にもう一点だけお聞きしたいのですが、岩村参考人でございますが、今回の法案では、違法収集証拠の排除が厳格な意味では使われていない。捜査機関は、やはり必然的に捜査を拡張していくわけですから、場合によっては、無意識においてものりを越えてしまう危険性もある。しかし、弁護人...全文を見る
○漆原委員 質問を終わります。三人の参考人の方、ありがとうございました。御苦労さまです。
05月18日第145回国会 衆議院 農林水産委員会 第13号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。  我が国の食料自給率の低下は、食料安全保障という観点から見て、極めて私は重大な問題であると思います。我が国の食料自給率は、昭和三十五年は七九%でありましたが、平成九年度では四一%に低下しております。また、人口一億人以上を有する...全文を見る
○漆原委員 今回の基本法の二条から四条の基本理念、そして国の責務を決めた七条、このいずれを見ましても、食料自給率の向上を目指す、あるいは自給率はこのくらいだ、そういう言葉すら出てこない。向上を目指すという言葉すら出てこない。私は、この食料自給率の向上というのは国の責務だというふう...全文を見る
○漆原委員 そうすると、十五条の二項の二号、ここに「食料自給率の目標」というのが書いてありますが、この目標を定めることによって初めて国の責務が発生するというのではなくて、この基本法の第二条の一項から四項までの間、この二条で国の自給率の向上については既に規定されているのだ。文面には...全文を見る
○漆原委員 私も、そういうふうな読み方をするのが、この基本法の条文上正しいだろうなという認識を持っております。そうだとすると、この基本法は、二十一世紀の我が国農政の指針というべき、憲法というべき基本法でございますが、最も我が国として取り組んでいかなければならない自給率の向上、そし...全文を見る
○漆原委員 私は、食料自給率の向上ないし数値目標を基本理念のところで明記しなかった、そのために、この基本理念が国及び地方公共団体のいろいろな責務を規定したり、あるいは農業者、事業者、消費者に努力、協力を呼びかけている、だけれども表現が非常に平たんで抽象的であって、政府の意欲が十分...全文を見る
○漆原委員 十二条に消費者の役割、こういう項目がありまして、「消費者は、食料、農業及び農村に関する理解を深め、食料の消費生活の向上に積極的な役割を果たすものとする。」こういう条文があるんですけれども、これを読んで、そうだ、そうかというふうにわかる消費者の皆さんは多分いらっしゃらな...全文を見る
○漆原委員 十五条では、政府は、基本計画を定め、その中で食料自給率の目標を定めることにしておりますね。しかし、国の安全保障にもかかわる食料自給率の目標については、単に個別の品目の生産を需要の積み上げによって設定するということではなくて、国家として、最低これだけ必要なんだという目標...全文を見る
○漆原委員 確かに、おっしゃるように、自給率は政府の力だけでは到底なし得ないところであります。  それはよくわかっておりますが、目標を掲げて、達成できないからといって、だれも政府の責任だというふうには私は考えないと思います。むしろ、何回も申し上げるように、目標をきちっと掲げるこ...全文を見る
○漆原委員 今大臣おっしゃった日本型食生活の普及は、ぜひ努力をしていかなければならない問題だと思っております。  さらに、具体的には、学校給食、大分日本食になっているようでございますが、学校給食をできるだけお米を中心としたものにしたらどうか、あるいは、飼料米をもっと国内で生産す...全文を見る
○漆原委員 それでは、農業の担い手と農地の確保についてお尋ねしたいと思うんです。  この法二条は、食料の安定供給の確保について規定しております。私は、四条で明記されている農業の担い手の確保と農地の確保というのは、法二条の食料の安定供給の確保の下支えとなっている大変重要な条文であ...全文を見る
○漆原委員 次に、話題は変わりますが、二十二条は農業経営の法人化という方針を打ち出しておりまして、農政改革大綱では、農業生産法人の一形態としての株式会社の参入を認める、こんなふうな内容になっております。  しかし、昭和三十七年の農林事務次官通達では、株式会社は、株式の自由譲渡性...全文を見る
○漆原委員 確かに、二百四条一項ただし書きは、自由譲渡の例外として、「取締役会ノ承認ヲ要スル」というふうにした条文があります。ただこれは、株主、会社で決めることであって、会社で決めなければそういうただし書きはつかぬわけですね。今おっしゃったことを徹底するとすれば、株式会社の参入を...全文を見る
○漆原委員 定款で取締役会の承認を要するというふうに決めた場合に、結局それは、取締役会が正常に作動している場合は確かにそのとおりなのでしょうが、正常に作動しない、要するにどんどん承認をしてしまう、こういうふうになった場合にはこれは全く今おっしゃったことにならないのであって、そうい...全文を見る
○漆原委員 商法は、株式会社の場合には、もしも譲渡の承認を取締役会がしない場合には、これにかわるべきもの、被譲渡人、これを指定しなければならない、こういう条文になっていますね。これが一定期間に指定できなかった場合には承認したものとみなす、こういうふうな形態になっておるわけでありま...全文を見る
○漆原委員 もう一つ、先ほどおっしゃった、生産法人の形態を欠くような事態になった場合には買収措置の発動をするというふうなお話があったわけなのですが、既にもう死んでしまったような生産法人、これを買収するというのは簡単だと思うのですが、現に生きて活動をしている株式会社、これに買収措置...全文を見る
○漆原委員 確かに、過去に一回例があったわけですね。この例は、農業生産法人が経営不振に陥って耕作放棄されている、こういう状態、ある意味ではもう死んでいる状態なのですね。  私、先ほど申し上げたのは、生きている状態の株式会社、それに死刑宣告ができるかという観点で申し上げたのであっ...全文を見る
○漆原委員 私はなった場合のことを言って、局長はならないようにということをおっしゃっているので、ちょっと議論がかみ合っていないのですが、ぜひそうならないようにしっかりした措置を講じていただきたいことを申し上げておきます。  農地の確保についてでございますけれども、基本問題調査会...全文を見る
○漆原委員 ここも自給率と同じようにすれ違いになるのだろうと思うのですが、やはり自給率に対する国の目標がはっきりしないということで、逆に、その達成に必要な農地総量が算出できないということになっているのではないかな、こういうふうに思います。だから、先ほど自給率で申し上げたとおり、や...全文を見る
○漆原委員 今おっしゃった、耕地放棄地が十六万ヘクタールに及んでいる、これについて、放棄地の解消に向かっての政府の取り組み方をお聞きしたいと思います。
○漆原委員 次に、農産物の価格の形成と経営の安定についてお尋ねしたいと思います。  新しい基本法の成立に今一番不安を感じていらっしゃるのはむしろ専業農家ではないのかな、こういうふうに思っております。それは本来、意欲ある担い手を育成、確保することが本法案の柱の一つでありますから、...全文を見る
○漆原委員 そこが明確でないということで非常な不安を感じているわけでありますので、一日も早く策定していただいて、将来の展望が持てるような数字として示していただきたい、こう申し上げておきたいと思います。  EUは、介入価格を引き下げて直接所得補償単価を引き上げるなどリンクさせて、...全文を見る
○漆原委員 農政改革大綱では「個々の品目ごとではなく、意欲ある担い手の経営全体を捉えた経営安定措置の導入について検討する。」こういう一項目があるのですが、具体的にはこれはどんなことをお考えになっているのかお聞かせ願いたいと思います。
○漆原委員 それでは、最後の項目に移ります。  中山間地等における直接支払いの導入についてお尋ねしますが、三十五条では中山間地域等における農業の生産条件に関する不利を補正するための支援を行う、こういうことでこの地域における直接支払い制度の導入をうたっておりますが、まず大臣に、そ...全文を見る
○漆原委員 なぜ中山間地域を対象にするのかという根拠について、いろいろ議論もあるところだと思いますが、これまた後でいろいろお聞かせいただきたいと思います。  時間がないので、最後に三点だけ、まとめて聞きます。  一つは、この直接支払いを行う対象地域なんですが、離島、半島も含め...全文を見る
○漆原委員 私今申し上げた具体的な、離島、半島、遠隔粗放型農業における中山間地域、それから平地農村、これは今後の検討課題だということなんでしょうか。
○漆原委員 以上で終わります。ありがとうございました。
05月19日第145回国会 衆議院 法務委員会 第14号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。  犯罪捜査のために通信の傍受を認める本法案は、通信の秘密の保障という国民の基本的人権と深くかかわっております。他方、犯罪のための通信傍受を認めることによって保護される利益も、国民の生命、身体、財産といった大変重要な人権でござい...全文を見る
○漆原委員 それでは、四十四条で任命された裁判官の人数は一体どのくらいいるのかということと、それから、選考委員会の選考を経て判事に任命された簡裁判事の数はどのくらいいるのか、教えてください。
○漆原委員 それでは、地方裁判所は、判事及び判事補でこれを構成することになっておりますが、地方裁判所での令状実務の担い手は未特例判事補であるとよく言われております。この判事補と未特例判事補についての御説明をいただきたいと思います。
○漆原委員 判事補は、原則として十年たたないと判事になれない。それで、特例で五年以上の者を判事補の制限を外して一人で裁判ができるようにする。未特例判事補というのは五年未満の判事補のことである、こういうことでよろしいですね。
○漆原委員 未特例判事補が勾留実務を担当できる根拠は、今おっしゃった刑訴法の四十五条だ、こういうことだと思うのですが、今、未特例判事補というのは何名ぐらいいて、日常的にはどのような職務を担当しているのか、教えてください。
○漆原委員 地方裁判所の令状実務は、昼間は大体未特例判事補が担当して、夜間は一般の判事が当番制で担当しているということをよく私ども聞くのですが、どんなものでしょうか。
○漆原委員 この未特例判事補の令状実務は、当然裁判官独立の原則に基づいて行われていると思うわけでございますが、その判事補に対する令状実務の研修、教育、これは、五年未満の方ですから、そういう方が令状実務を担当しているということでございますから、その令状実務の研修とか研究会とか、これ...全文を見る
○漆原委員 現在、日本の地裁は五十カ所、支部が二百三カ所、簡易裁判所が四百三十八カ所、こう聞いておりますが、このうち、令状専門部という専門部を持っている裁判所はどことどこで、何カ所ぐらいありますか。
○漆原委員 それでは、地裁の支部が二百三カ所あるということでございますけれども、支部に裁判官が一人しかいない、こういう支部が幾つあるか。それから、支部のうちに数名の裁判官がいたとしても、民事の専門とか、あるいは刑事の専門という区別のない裁判所の支部、これはどのくらいあるんでしょう...全文を見る
○漆原委員 支部に一人しか裁判官がいないとか、あるいは民事、刑事の部の区別がない裁判所では、令状実務としては大変忙しいんじゃないかな。一般の裁判実務をやったり、民事、刑事の裁判をやったり、あるいはその他の訴訟外の事件を担当したりしますね。  よく法務委員会で、裁判官が大変忙しい...全文を見る
○漆原委員 私どもがよく簡易裁判所に行きますと、地元の警察官が逮捕状を何通か持ってきて、逮捕状の申請をする。大体、廊下で待っているケースが非常に多いんですね。逮捕状というのは、一件につきどのぐらいの時間で審査しているかわかりませんけれども、廊下で警官が待っているくらいの範囲内で出...全文を見る
○漆原委員 逮捕状を請求する場合には、逮捕の理由と逮捕の必要性の存在、この二つについての資料の提供を義務づけておりますね。  逮捕の理由というのは、多分、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由だ、こういうふうに思うんですが、これはどの程度の資料なのか。それから、逮捕の必...全文を見る
○漆原委員 犯人がわからないという、被疑者不詳のまま家宅捜索令状を請求する場合には、差し押さえるべき物の存在を認めるに足りる状況があることを認めるべき資料というものを提供しなきゃなりませんね。  松本サリン事件の被害者の河野さんは、みずからサリン事件の被害者であったにもかかわら...全文を見る
○漆原委員 どんな資料が出て、どんな理由でこれを判断したのか、これは最高裁としては調査の及ばないところだということなんでしょうか。
○漆原委員 まさに河野さんの立場からすれば、捜査に対する裁判所のチェックが適正になされていなかったという思いを強く語っておられましたが、何か御感想があったら。
○漆原委員 裁判所の実態というのはまことに外部からわかりにくい。ましてや令状審査は公開じゃありませんから、本当に実態がわからない、国民の目から見えないというのが実態だと思います。  そこで、今回、日弁連で、裁判官出身の弁護士による座談会、「裁判所は令状審査のチェック機能をはたし...全文を見る
○漆原委員 その点について、この本の中にはこう書いてあるんですね。「裁判官が捜査機関から独立した中立公正な判断を憲法に忠実に行うという意識、実態がだんだんなくなって」きているんだ。「国家としての一体意識、犯罪なり悪いことに対しては裁判所も含めて国全体が取り組むんだと、そういう意識...全文を見る
○漆原委員 刑事記録について聞きたいんですが、この座談会の中でこう言っています。東京地裁刑事十四部、これは令状専門部でございますが、保釈請求の事件では記録を読まない。「特に必要のある事件、裁判官が指示した事件については記録を取り寄せる。そうでない分は検察官の求意見をできるだけ詳し...全文を見る
○漆原委員 原則的には記録を取り寄せないんだというのが僕はちょっと信じられないんですが、裁判所は、弁護人とは必ず打ち合わせはしてくださっていると思います。ただ、本来原則的には、記録を全部請求のあった事件ごとに地検から十四部に取り寄せて、記録を見て判断すべきところが正しいやり方じゃ...全文を見る
○漆原委員 なるべく記録は取り寄せて、読んでいただいた上で判断をしていただきたいということを申し添えておきます。  「日本の裁判官の実情と「チェック機能」」について、こんな内容になっております。  私の場合ですと、勾留請求を却下したときに、地検の幹部検察官に部屋に来られて説教...全文を見る
○漆原委員 ぜひそうあっていただきたいと思っております。  本法案との関係では、次のような記述があります。  勾留裁判自体が正に捜査の必要性に引っ張られて、勾留理由の十分な審査なしになされているという現状があります。これは「罪証隠滅のおそれ」、「逃亡のおそれ」ということで請求...全文を見る
○漆原委員 私は、かつて橋本総理大臣に、通信傍受法案は捜査機関の暴走だとか濫用の危険性がある、こう質問したことがあります。総理はこの質問に対しまして、通信傍受の法案は、厳格な要件のもとに認められているので、濫用の危険性はない、こうお答えなされました。しかし、幾ら法が厳格な要件を定...全文を見る
○漆原委員 法務大臣の御感想は私の意図と逆な方向だったような感じがしますが、それはそれで法務大臣の御感想ということで承っておきます。  ぜひ、今法務大臣が述べられましたように、裁判所に任せておいて大丈夫だというふうな方向になっていただければ大変ありがたい、こう思っております。 ...全文を見る
○漆原委員 その場合にはぜひ、検察官の不起訴処分に係る場合には、刑訴法二百六十二条の付審判請求の対象としてもらいたい、こういうふうに考えておりますが、この点はいかがでしょうか。
○漆原委員 次に、対象犯罪でございますけれども、本法案はもともと、法務大臣の諮問のとおり、最近における組織的な犯罪の実情にかんがみ、組織的犯罪に対処するための刑事の実体法及び手続法の整備の一環として作成されたものでありますが、この場合、組織とは何かということが問題になるわけでござ...全文を見る
○漆原委員 重大犯罪のうち、組織的な犯罪として行われることが多い、あるいは組織的に行われることが現実に想定し得る、こういう基準があるわけなんですが、この別表の犯罪一つ一つについて、今までの統計上これが組織的に行われることが多かった、これも多かった、こういう今までの犯罪の統計上から...全文を見る
○漆原委員 今まで統計をとっていなかったということをおっしゃいましたが、暴力団犯罪の罪種別検挙人数というのが平成八年、出ております。例えば、殺人二百十人、一六・九%、強盗三百八十五人、一六・一%、放火四十七人、六・六%、強姦百八十九名、一六・九%、逮捕監禁三百五十二名、六〇%、身...全文を見る
○漆原委員 犯罪が広過ぎて、本来例外である通信傍受による捜査が一般化しているというふうに非難をされておりますが、私もそう思います。犯罪対象を、組織的に行われやすい犯罪で、かつ通信の傍受がその捜査に必須だというものに絞り込むべきだなというふうに、私の意見を申し上げておきます。  ...全文を見る
○漆原委員 令状発付の要件として、高度の嫌疑性というのを今要求されておりますが、「罪が犯されたと疑うに足りる十分な理由がある」「罪が犯され、かつ、引き続き次に掲げる罪が犯されると疑うに足りる十分な理由がある」「準備のために犯され、かつ、引き続き当該別表に掲げる罪が犯されると疑うに...全文を見る
○漆原委員 まさにここがこの法案の、裁判所から見ればチェック機能の果たすべきところなんですね。まさに命だと思うんです。  最高裁いかがでしょうか。今まで、たしか十分な理由があるという心証形成はなかったと思うんですね。緊急逮捕のときに「充分な理由」がありましたが、それ以外にはなか...全文を見る
○漆原委員 ぜひそこのところはきちっと検討をして、できるだけ明確な基準をつくっていただければありがたい、そう要望しておきたいと思います。  三条の三号について聞きますけれども、これは、将来の罪に対する通信の傍受とよく言われているところでございますが、既に犯された罪とこれから犯さ...全文を見る
○漆原委員 二号の場合は、私何となく理解できるのです。三号の場合が、全く罪名は別な犯罪のわけですから、禁錮以上の刑が定められている罪を犯した、将来別表に定められた罪を犯すであろう、こういうふうになるわけですね。  だから、この場合は全く別な犯罪との関係性が問題になるわけであって...全文を見る
○漆原委員 時間がないので、最後の一点だけなんですが、準備のために犯されたということと、それから、引き続きこの別表の罪が犯されることを疑うに足りる十分な理由というのは、どの程度の疎明資料を出した場合に十分な理由と言えるんでしょうか。どんなことをお考えなのか、お聞かせ願いたい。
○漆原委員 時間がなくなったので、これで終わります。ありがとうございました。
05月21日第145回国会 衆議院 法務委員会 第15号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。私の方からは、三条一項三号についてまずお尋ねしたいと思います。  本号は、通信傍受の要件として犯罪の高度の嫌疑の存在を要件とした規定と説明されております。しかし、傍受の対象犯罪となっていない禁錮以上の刑が定められている罪全般に対...全文を見る
○漆原委員 「実行に必要な準備のために」行われたという、このことなんですけれども、私、この文章も非常に不明瞭ではないのかな。実行行為よりも広い範囲であることは間違いないんでしょうけれども、例えば、殺人をするために車を窃取した、車の窃盗。車の窃盗と殺人罪というのは、犯罪そのものとし...全文を見る
○漆原委員 私、この五つは別々の、このための用途にだけ使うという前提で申し上げたんですが、一番軽いのは偵察のためだけに使う、襲撃現場を偵察、見回りに行くためだけに使うという使用方法で車を窃取した、一番最後は逃走するだけのために車を窃取した、こういう場合でも、本条に言う、「実行に必...全文を見る
○漆原委員 まず最初に判断しなければならないのは、実行に必要な準備のために犯されたかどうかというところをまず第一関門として判断しなきゃならぬわけですね。その第一関門を突破しなければ、第二、第三の関門は要らぬわけですから。そうすると、専ら盗んだ車で襲撃現場を偵察に行くための行為、こ...全文を見る
○漆原委員 なかなか局長の御答弁でもまだはっきりわからない。なる場合もあるかもしらぬし、ならぬ場合もあるかもしれないということで、本当に私、この条文の第一関門そのものが不明確じゃないのかなという気がしてなりません。  次に、これはもう時間がないからやめますが、「実行に必要な準備...全文を見る
○漆原委員 私も、これは多分、共犯の一人が何らかの理由でやめて自供した場合と、もう一つはいわゆる情報の、俗な言葉で言うと垂れ込みというんでしょうか、どこかで不法入国しそうだとか、どこかで密輸の取引やるよというか、そういう通報、そういうものが非常に大きな疎明資料になるんじゃないのか...全文を見る
○漆原委員 その辺はケース、ケースの積み重ねによって自然とできてくるんだろうなと思うんですが、供述調書だけではだめだ、これも当たり前だと思いますね。ぜひそれは、周辺事情をきちっと捜査して、それを補強していかなければならない、こう思っています。  ところで、我々公明党・改革クラブ...全文を見る
○漆原委員 我々の間では、四つに限定した上でさらに本号も削除すべきではないか、第三条一項の三号、この条文も削除すべきではないかという意見が多かったのです。  これに対して、法務省のある人の方から、本号を削除したのでは四種類の犯罪捜査の実効性を欠くという話がありました。せっかく四...全文を見る
○漆原委員 詳しい説明をしていただきまして、ありがとうございました。  ただ、そもそも本号は、犯人がたまたま準備のための犯罪を実行してしまったという、ある意味ではこれは相手方のエラーなわけですね。エラーを的確につかまえて、うまく利用して捜査の方法として使う。犯人は必ずエラーをす...全文を見る
○漆原委員 時間がなくなりましたので、私の意見を最後に申し上げますが、組織の大物を捕まえたい、組織を壊滅したい、これは捜査官の執念であろうかと思っております。しかし、情報はあったんだけれども、具体的なことがわからない。上陸地点もわからない、受け渡し場所もわからない。何とか組織の小...全文を見る
05月25日第145回国会 衆議院 法務委員会 第16号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。きょうは大変ありがとうございます。  まず、今回対象となっている犯罪は非常に広い犯罪なのですね。これはやはり必要最小限度に絞り込まなければならない、組織性だとかあるいは必要性だとかという観点から必要最小限度に絞り込まなければなら...全文を見る
○漆原委員 我が党は、この法案に対する一応の見解をまとめて、対象犯罪、これは必要最小限度ではなかろうか、我々がこう考えて、薬物関連それから銃器関連、集団密航それから組織的に行われた殺人、この組織的に行われたというのは、組織的な犯罪の処罰に関する法律で言う組織的という枠をはめており...全文を見る
○漆原委員 先ほど海渡先生から立会人の切断権について御要望いただいたようでございますが、弁護士の立ち会いを認めるかどうか、これは非常に私も、捜査の適正を担保するという意味で立会人を置くわけですから、そうだとしたら、きちっと通信の内容を聞いて、そして令状をよく理解して、そして的確な...全文を見る
○漆原委員 日本の捜査に弁護士が立ち会うという制度はまだできていない。例えば被疑者の取り調べだ何だかんだでも、弁護士がそこに立ち会うという制度はできていないわけですね。そういう日本の今の現行法制度の中で、通信傍受の際に弁護士がそこに立ち会う、こういう制度を導入するということ、これ...全文を見る
○漆原委員 以上で終わります。どうもありがとうございました。
05月27日第145回国会 衆議院 法務委員会 第17号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。  修正案は、対象犯罪を麻薬関連、銃器関連、集団密航、そして組織的な殺人の四種類に限定をしております。  原案が通信傍受の一般法と言われたことに比べてみますと、修正案は、特殊な犯罪に対する特殊な捜査方法を導入したというもので、...全文を見る
○漆原委員 本法は、あくまでも組織的な犯罪に対処するものとしてつくられた法律でございますが、今回は、組織的なものを要件とする犯罪は組織的な殺人だけで、あとの麻薬関連、銃器関連、集団密航、これは組織性ということが要件となっておりません。二人以上の共謀で足りるということでございますか...全文を見る
○漆原委員 この前は、参考人として意見を述べていただきました民暴事件に取り組んでおられた弁護士の山田齊さんという方は、組織的な殺人を対象にするだけでは不十分である、組織的な逮捕監禁、略取誘拐もぜひとも対象にすべきであるというふうな意見を参考人として述べておられましたが、この点はい...全文を見る
○漆原委員 目的についてお尋ねしますが、この目的の中に「組織的な犯罪が平穏かつ健全な社会生活を著しく害していることにかんがみ」、こういう文章が今回修正案で挿入されたわけでございますが、この文章を挿入した意図はどこにあるのかということが一点。  それから、もともと、今お答えいただ...全文を見る
○漆原委員 これは法務省にお尋ねした方がいいのかな。こういう文章を入れることによって、原案に入っていなくて、新たにこれを挿入されたわけですけれども、これを入れることによって何か法的な意義があるのかないのか。もともと組織性の縛りがかかっていないこの法案に、あえてこの目的のところに組...全文を見る
○漆原委員 それでは、十二条関係、立ち会いについてお尋ねしますが、修正案では常時立ち会いということを要件として、例外を認めておりません。こういうふうな常時立ち会いとした理由についてお尋ねしたいと思います。
○漆原委員 原案も修正案もこの立会人の切断権は認めておらない、こうなっております。これは法務省にお尋ねしたいと思うんですが、検証令状では立会人に切断権を認めておりました。しかし、今回の法案でいずれも立会人の切断権は認めておりません。この点に関しては、判例が積み重ねてきた理論からの...全文を見る
○漆原委員 修正案では、常時立ち会いということを要件としているわけでございますが、この立ち会いの意味は、私は、捜査の適法性を担保するということに大きな意味があると思うのですね。  しかし、今回、切断権を認めるべきではないとおっしゃっていますけれども、本来ならば、常時立ち会いをす...全文を見る
○漆原委員 最後に、法務省にお尋ねしますが、この立会人は通話内容も聞くことができない、通話内容を聞けないということは、当然、切断権を持たない、こうなっておるわけでございますけれども、ただ立会人がそこで立っているというだけで、本当に捜査の適法性というのは担保できるんだろうか、こうい...全文を見る
○漆原委員 以上で終わります。ありがとうございました。
05月28日第145回国会 衆議院 法務委員会 第18号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。  昨日は、立会人の立会について、提案者及び法務省から詳細な答弁をいただきました。ここで整理しておきたいと思います。  立会の目的は、通信傍受による捜査の適法性を担保することであります。私はここで、立会によって担保される捜査の...全文を見る
○漆原委員 修正案にはさらに、「立会人は、検察官又は司法警察員に対し、当該傍受の実施に関し意見を述べることができる。」こういう条文を挿入したわけでございますが、この条文を加えた趣旨をお尋ねしたいと思います。
○漆原委員 意見を述べる方法でございますが、二十一条によりますと、立会人が述べた意見、これは傍受の実施の状況を記載した書面の提出、こういう二十一条の条文でございますが、これは、検察官または司法警察員が、実施状況を後で裁判所に報告する、こういうことになっていますね。その中に立会人が...全文を見る
○漆原委員 そこのところは、ぜひ、やはり本人に直接言うのは言いにくいという遠慮する気持ちがあると思いますので、どうか、封書か何かで、別封筒か何かで、その内容が当該捜査官に知れないような方法で裁判所に出されるような方法をとっていただければ、これは、仮に何も意見を述べなかったとしても...全文を見る
○漆原委員 それでは、三条一項三号についてお尋ねしたいと思います。  本号は、将来発生する犯罪についての通信傍受を認めるものであります。刑事訴訟法の百八十九条二項は、捜査は、犯罪があると思料するときに開始されることを大原則としておるわけでございますが、将来発生する罪に関する通信...全文を見る
○漆原委員 この条文で、対象犯罪ですが、原案では禁錮以上の刑と決まっていますが、修正案では「死刑又は無期若しくは長期二年以上の懲役若しくは禁錮」というふうに非常に縛りがかかっておりまして、私は、この点も非常に評価をしております。  さらに、縛りの一つとして、「別表に掲げる罪と一...全文を見る
○漆原委員 最後に、法務大臣に、今回の修正案についての御意見、御評価を賜りたいと思います。
○漆原委員 以上で終わります。ありがとうございました。
06月02日第145回国会 衆議院 農林水産委員会 第18号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。  私は、きょうは各論の方に移ってお話を聞きたいと思いますが、まず、食品の表示の適正化、この問題からお尋ねしたいと思います。  十六条は、食料の安全性の確保を図るとともに、消費者の合理的な選択に資するため、食品の表示の適正化の...全文を見る
○漆原委員 この中野のお子さんの場合は大豆が原因のようなんですね。豆腐をちょっと口やほっぺたにつけただけで瞬時にしてはれ上がっていって、大変けいれんを起こしてしまった、こんな状況のようでございます。したがって、そういう食品の中に大豆が入っているかいないのか、大豆の加工物が入ってい...全文を見る
○漆原委員 本当に、表示によって情報提供をするわけでございますけれども、こっちがいいのか、よりこっちがいいのかという比較の問題ではないということを、患者の皆さんにとっては、こっちでもこっちでもいいんだけれどもこっちの方がよさそうだ、そういう観点からの情報提供じゃなくて、こっちの方...全文を見る
○漆原委員 ぜひよろしくお願いいたします。  次に、青年農業者の育成それから確保についてお尋ねをしたいと思います。  農業の担い手不足が今や中山間地はもとより平たん地域まで及んでおります。平成九年の新規学卒就農者は二千二百人でございました。また、平成九年のUターン、離職就農者...全文を見る
○漆原委員 現在農業に従事している青年の中には、将来の農業経営に大きな夢を持って、一生懸命に頑張っている人がたくさんおられるというふうに思います。そのような青年たちが日々の農業経営についてどのような悩みを持って、どのような不安を持っているのか、政府はこういうふうな意欲ある青年たち...全文を見る
○漆原委員 先ほど、青年の占める割合、一〇・五%というふうにお聞きしたわけでございますけれども、私自身、まことに、将来先細りという不安を、本当に大丈夫かなという不安をいっぱい持っております。  今までいろいろなことを政府はやってこられたとのことでございますが、青年農業者が減少し...全文を見る
○漆原委員 青年を農業に引きつけるためには、何といっても明るい、夢のある農業の将来展望を示すことが絶対に必要だろうというふうに思っています。そういう意味で、今回の新基本法には、青年のためにどのような夢が、どのような将来が展開されているのか、そこをお聞きしたいと思います。
○漆原委員 私、余り今、そうですかと言えない、これが夢ですかという感じは受けておらなかったのですが。  この前、私、長野県の田舎の農家の方に行ってきたのですが、四割も減反だというふうに聞いております。減反政策というのが農家の活力をなくして、また後継者の意欲をなくした大きいものが...全文を見る
○漆原委員 若い人が、一生の仕事として職業を選択する、一生の仕事として、農業を選ぼうか、あるいは別のところへ行ってしまおうか、これはもうある意味では一生の重大事でございます。そういう意味では、農業を選択したい、親の農業を継ぎたい、こう思ったとしても、安定した所得の確保とそれから将...全文を見る
○漆原委員 今までの価格政策から市場原理を導入したということで、先回も少し御質問申し上げたんですが、市場原理の導入によって今一番不安になっているのが、実は専業の大規模農家なんだという話を申し上げました。  それはなぜかというと、市場原理に移った場合の所得政策というのは具体的にま...全文を見る
○漆原委員 地縁、血縁関係による経営承継、これも大切であります。また、農村の外部から新たに入ってくる新規参入者、これを円滑に受け入れていくことも大事だろうと思います。この新規参入者に対する支援策、どのような対策を考えておられるのか、これをお聞きしたい、こう思います。
○漆原委員 農家の嫁不足、これは青年たちにとってまことに深刻な問題だろう、私はこう思っております。最近では東南アジアの女性に募集を呼びかけているというふうなことも聞き及んでおります。  女性に魅力のない農業が、若い青年たちにとって魅力のある農業であるはずはないと思います。この点...全文を見る
○漆原委員 私は、農業に従事している青年たちに、まず夢と希望を与えることなんだというふうに思っております。この青年たちが自分の農業に誇りを持って、将来に大いなる夢と希望を持って一生懸命に農作業に汗を流している、そういう青年に必ず女性は魅力を感じるものだというふうに私は確信しており...全文を見る
○漆原委員 それでは次に、女性の参画の促進についてお尋ねしたいと思います。  法二十六条は、女性が農業経営及びこれに関連する活動に参画する機会の確保促進について規定しておりますが、確かに、農業就業人口の六割を女性が占めている。男性の八割以上の時間を費やしている。また、家庭にあっ...全文を見る
○漆原委員 農村における女性の地位向上のためには、やはり伝統的な家思想だとかあるいは村意識、これを打破していく必要があろうと思います。政府の粘り強い、しかも強力な意識啓蒙を心からお願い申し上げておきたいと思います。  また、そのための方法として、先ほど申されたような各種委員会へ...全文を見る
06月11日第145回国会 衆議院 法務委員会 第19号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。  まず、成年後見制度についてお尋ねしたいと思うのですが、判断能力が十分でない人のための制度として、現行法では禁治産、準禁治産の制度があるわけでございますが、この制度、なかなか利用度も少ない、問題点も多いということで、十分な機能...全文を見る
○漆原委員 現行の禁治産宣告の申し立てをしたり、あるいは準禁治産の申し立てを家裁にした場合には必ず医師の鑑定を受けなければならない、こういう規則になっておるわけでございますが、これに数十万円のお金がかかるわけですね、この鑑定費用として。そしてまた、鑑定結果が出るまで半年ぐらいかか...全文を見る
○漆原委員 ただ、後見だとか保佐の場合は本人の意思と関係なく、特に後見の場合、本人の意思と関係なく申し立てられて、行為能力は全面的に制限されるわけですから、これはやはりきちっとした鑑定が必要だろうなというふうに思うのですが、この辺はどうでしょうか、最高裁。
○漆原委員 わかりました。  この改正案では、成年後見等に法人を選任することが明文上認められておるわけでございます。現行法では明文はないわけで、多分認められないというふうに解釈されている方が多いのじゃないかと思うのですが、これをこの改正案では法人の後見も認める、条文上明確に、は...全文を見る
○漆原委員 成年後見人には、ドイツなんかだと世話協会というのがあるのですね。世話協会があって、世話人をそこで出して、その人が世話していく、あるいは世話協会そのものが法人として後見人になる、こういう制度。あるいは、カナダの公的後見人のような制度がある。  こういう成年後見人の供給...全文を見る
○漆原委員 現在、そういう専門的な供給団体が日本では存在しないということですけれども、そういう現状において、この法が予定している法人というのは、法人は会社から何からいっぱいあるわけですけれども、こういう法人をイメージしたという法人があるのかないのか、それともどんな法人でもいいとい...全文を見る
○漆原委員 多分今おっしゃったようなことがイメージされているのじゃないかと思うのですが、そうであるとすれば、法文上この法人を制限するべきではないのかな、一般の株式会社とかそういうものを除いて、福祉法人だとか公益法人に限るというふうな限定をつけるべきではないのかな、こう思っている。...全文を見る
○漆原委員 裁判所の話が出ましたので、法八百四十三条では、家庭裁判所が法人を成年後見人に選任する際には、法人及び代表者と成年被後見人との利害関係の有無を考慮して決めなさい、そういうふうな条文になって、まさに裏から法人を認めたというところの条文でございます。成年被後見人と法人との、...全文を見る
○漆原委員 老人ホームなり施設に入所している方とホーム、施設は利害相反だ、そういうことをこの条文が言っているんだ、したがって、それは排斥されるんだというふうに考えていいんですか。
○漆原委員 もう一度ちょっとはっきりさせたいんですが、まさに金銭面の関係で、財産の管理を後見人がするというふうな場合に限定しまして、その被後見人が入所をしている、入所している施設の法人がその後見人になれるかどうか。なれないというふうに聞いてよろしいんでしょうか。
○漆原委員 私の言っているのは、入所契約そのものではなくて、入所契約に基づいて入所をしている被後見人と、その後、入所させているホーム、施設、法人が後見人になるという場合は、一般的に利害相反と考えていいんじゃないか、その場合も排斥される趣旨の条文じゃないかと読めるかどうかなんですね...全文を見る
○漆原委員 昔、私が担当した相続の事件で、相続人から依頼を受けて入所ホームに行ったわけなんですが、既に生前贈与という格好で全部入所施設の方に財産が移転をしておったという、大変つらい思いをした。それも、亡くなる前に契約したやつですから、意思能力があったのかどうかもわからないで全部移...全文を見る
○漆原委員 その辺はよくわかりました。  それでは次に、後見登記についてお尋ねしたいと思うんです。  後見等の登記や任意後見契約の登記は嘱託または申請によって行う、こうなっておりますが、嘱託の場合は、これは公証人だとか裁判所の書記官が嘱託手続をされるわけですけれども、申請で行...全文を見る
○漆原委員 後見登記等に関する事務は指定法務局が登記所として行う、こうなっていますが、この指定法務局は今どこをお考えなのか教えてもらいたい。
○漆原委員 全国が対象となった事務について、東京法務局だけを指定法務局として一応考えている、こういうことなんでしょうが、嘱託の場合はともかくとして、自分で申請しなければならないケースがある。先ほどおっしゃったようにあるわけですから、そういう場合に、東京法務局以外のところに住んでい...全文を見る
○漆原委員 利用する方からすれば、全国に登記所、法務局の出張所があるわけですから、そこで全部コンピューターでやっていただければこれほど楽なことはない、こう思うんですが、今おっしゃったように、多分費用の観点なんだろうな、だから、とりあえず東京一つにして、たくさん需要があれば少しずつ...全文を見る
○漆原委員 この登記制度の導入というのは、一つは取引の安全という観点から導入されたわけでございますけれども、他方、もう一方は、成年被後見人等から見ると、秘密の保護の問題があるわけですね。したがって、この登記事項証明書の交付について、一方では取引の安全という観点、一方では秘密の保護...全文を見る
○漆原委員 私が一番心配しているのは、これからその成年被後見人と取引をしようという方が、この人は場合によっては行為能力が制限された人ではないのかなという心配で、法務局にその被後見人であろうと思われる人の登記事項証明書の交付を申請する、そしてこの人に行為能力があるかどうか確認をする...全文を見る
○漆原委員 そうすると、後見人だとかその配偶者だとかあるいは御本人だとかいう立場の人しか請求できない、これから取引をしようとするいわゆる第三者の人はこの登記事項証明書の交付は一切請求できないというふうに理解してよろしいわけですね。
○漆原委員 以上で終わります。どうもありがとうございました。
06月15日第145回国会 衆議院 法務委員会 第20号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。発言の順序を逆にして、金参考人の方からお尋ねをさせていただきたいと思います。  今の日野委員の方からお話があった件でございますが、そのまま続けていただきたいのですが、補助制度を設けることによって、逆に相手が不安を感じて、補助をつ...全文を見る
○漆原委員 もう一点、法人後見について、金参考人は、本人が所属している施設、病院等を経営している法人は、利益相反の観点から、明確に成年後見人の欠格事由にすべきである、こういうふうに述べられております。私もこの点大変心配をしております。今まで御経験された中で、こういう利益相反の事例...全文を見る
○漆原委員 もう一点だけお尋ねしたいのですが、選挙権を認めるべきだ、保障するべきだというふうな御主張がございましたけれども、これは諸外国の例なんかを調べてみたらどんなふうになっているのでしょうか。
○漆原委員 ありがとうございました。  次に、荒井元傳参考人にお尋ねしたいと思いますが、公的財政支援の話をしていただきました。その際に、今回の成年後見制度というのはいわゆる土台論なんだ、土台をつくって、後でその上にいろいろなものをつくり上げていくんだ、こんな話もあったわけでござ...全文を見る
○漆原委員 もう一点お伺いします。  公示方法として、今回は登記所で登録するという制度にしたわけでございますけれども、登記所で登録するという公示方法で被後見人の秘密が十分保護されるというふうにお考えなのかどうかということと、それから、実際に登記所は東京法務局一カ所だというふうに...全文を見る
○漆原委員 久保井参考人にお尋ねしたいと思います。  まず第一点は、先ほど利用者の範囲ということで、重度の身体障害者にもこの成年後見制度を利用させるべきではなかろうかというようなお話をされました。今回の制度は、事理弁識能力の程度ということで三類型を設けたわけでございますが、さら...全文を見る
○漆原委員 もう一点お伺いします。  今回、法人後見ということを法的にはっきり認めたわけでございますが、先ほど金参考人にお聞きしたように、利害相反のケースも非常に多い。私も弁護士時代にそういう経験をしまして、大変つらい思いをした経験がありますが、この法人後見を認めるということに...全文を見る
○漆原委員 最後に、新井参考人に一点だけお尋ねしたいと思うのですが、現在の禁治産、準禁治産宣告の場合には必ず医師の鑑定を受けることになっております。  イギリス、ドイツの方で、例えば補助の場合には医師の鑑定を受けるようになっているのかいないのか、どのような方法で認定しているのか...全文を見る
○漆原委員 以上で終わります。大変ありがとうございました。
○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。  まず、私の方からは野沢参考人にお聞きしたいと思います。  資料をいただきまして、私も初めて目を通すわけでございますが、日本の手話通訳制度の概要という資料をいただきまして、今一生懸命読ませてもらっておりました。公正証書遺言に...全文を見る
○漆原委員 追加でお尋ね申し上げますが、この東京都の派遣分類表のような組織体制が各都道府県にできておるのでしょうか、いかがでしょう。
○漆原委員 非常に難しい法律用語がたびたび出てくると思いますが、特に法律にかかわる人たちに対する研修だとか教育だとか、この辺は今後どのようにされていくのか、そして、新しく導入をされる公正証書遺言における手話通訳士に対する研修、教育、どのようにしていくのでしょうか。     〔委...全文を見る
○漆原委員 ぜひ研修教育を積んでいただいて、公正証書遺言を確実のものにしていただきたいということをお願い申し上げておきたいと思います。  続きまして佐藤参考人にお尋ね申し上げますが、先ほど久貴参考人の方から、公正証書遺言について、これは大正の大審院の判例ですけれども、遺贈物件の...全文を見る
○漆原委員 なぜこんなことをお聞きしたかというと、物件目録みたいなものを事前につくらせて、本人のもちろん意思に従って遺言はなされるんでしょうけれども、往々にしてそこに力関係が働いて、お年寄りがある意味では半分しようがないなという感じで、弱ってきてから遺言をするケースが非常に多うご...全文を見る
○漆原委員 最後に山田参考人にお尋ねします。  法律関係の仕事、弁護士の業務をやられて、大変難しい作業をされているんだなということを先ほどから感心しながら聞いておりました。また、大変御苦労があるなというふうに思っております。  実際に先生のお書きになったこのレジュメの中で、ナ...全文を見る
○漆原委員 以上で終わります。  四人の参考人の方、本当にありがとうございました。
07月06日第145回国会 参議院 法務委員会 第19号
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○衆議院議員(漆原良夫君) 本法案によります通信傍受制度は、組織的な犯罪に対して適切に対処することを目的としたものでございますけれども、反面、憲法の保障する通信の秘密を制約するという側面があります。  その観点から、範囲を必要最小限度にすることが必要でありまして、その対象犯罪に...全文を見る
07月21日第145回国会 衆議院 農林水産委員会 第24号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。私の方からは、持続性の高い農業生産方式の導入の促進に関する法律、まずこの法律からお伺いしたいと思います。  農業は、元来、自然の持っている循環機能を基礎とする産業でありまして、この意味では最も環境と調和したものであろう、こう思い...全文を見る
○漆原委員 いわゆる持続的な農業生産の取り組みは、生産者の意向や消費者ニーズの意向もあって増加傾向にありますが、しかし、いまだ低い状態にあると思います。確かに、高温多湿の我が国においては、全く農薬なしの栽培というのは一般的には困難であろうと思われますが、低農薬、低化学肥料栽培の農...全文を見る
○漆原委員 少し具体的な内容についてお尋ねしたいと思うのですが、この法律の第二条で定義がございます。持続性の高い農業生産方式とは、土壌の性質に由来する農地の生産力の維持増進その他良好な営農環境の確保に資すると認められる合理的な農業の生産方式である云々、こうありますが、これは一見し...全文を見る
○漆原委員 続いて、土づくりとか施肥、防除について、この条文では「効果が高いものとして農林水産省令で定めるもの」、こういうふうなものを規定されております。この「農林水産省令で定めるもの」というのは、具体的内容については今どのようなことをお考えなのか、あるいは幾つぐらいのものを定め...全文を見る
○漆原委員 今申された、まさに効果の高いものという要件も付加されているわけですね。したがって、通常の土づくり、施肥、防除とは違った効果の高いものというのはどんなことをお考えなのか。通常よりもレベルの高いものというふうに考えるのが普通だと思うのだけれども、この辺はいかがでしょうか。
○漆原委員 もう一点だけ本条について聞きますが、本条では、まさに農家が本法によって金融、税制面での特例措置を受けようとする場合には土づくり、施肥、防除の技術をすべて用いて行われるものというふうな条文になっております。  例えば、土づくりだけ効果の高い技術を利用してその他は通常で...全文を見る
○漆原委員 具体的に、土づくり、施肥、防除に対して、農林水産省令というのを私ども見ておりませんので、この条文だけを見ると非常にレベルの高いものが予想されているのかなというふうに第一印象を受けます。農家の皆さんもとても自分たちの手に負えないような新しい技術なのかなというふうに思いま...全文を見る
○漆原委員 次に、都道府県は、持続性の高い農業生産方式の導入に関する指針を定めると三条に規定されております。この導入指針は、都道府県全体について定めてもいいし、あるいは自然的条件を考慮して複数の区域に分けてもよろしい、こういうふうになっておりますが、この場合に、複数の区域に分ける...全文を見る
○漆原委員 この導入指針の作成に当たっては、都道府県の方で一方的にこれを示すのではなくて、できるだけ農業者とか農業関係団体の意見を十分聞いて、意見を集約して作成するべきであると思いますが、その辺はいかがでしょうか。あるいは、どんな方法で集約するのが妥当なのか、お考えがあればお尋ね...全文を見る
○漆原委員 次に、四条の導入計画の作成についてお尋ねしたいと思うのですが、この新法の趣旨からすれば、できるだけ多くの農業者の方に本法の適用の対象になっていただきたいというふうに私は考えております。したがって、この導入計画のいろいろな手続というのはできるだけ簡便であることが望ましい...全文を見る
○漆原委員 新法は認定農業者に対して農業改良資金助成法の償還期間の特例等の措置を六条で講じております。しかし、この農業改良資金助成法では既に、生産方式改善資金、それに対する助成が同法二条で規定されております。今回、農業改良資金助成法の改正ではなくて、あえて新法を制定されようとする...全文を見る
○漆原委員 平成五年から平成九年までの農業改良資金の貸付実績を調べてみました。この生産方式改善資金につきまして、四百七十六億円の貸付枠でございました。そのうち、各年度の実績は、平成五年で三百四十三億二千七百万円、平成六年度三百八億七千万円、七年度二百六十七億八千四百万円、平成八年...全文を見る
○漆原委員 重なるかもしれませんが、特に今回、環境との調和を重んじる立法でございますが、この貸付実績の貸付項目の中で、環境保全型農業導入資金というのがあるわけです。これは平成五年、貸付枠一億で実績千三百万円、平成六年の貸付枠五億円で実績が三千三百万、平成七年度、十億の貸付枠で実績...全文を見る
○漆原委員 本法は、先ほど申しましたように、持続性の高い農業生産方式を導入しようとする認定農業者に対して金融、税制上での特例措置を講じよう、それによってそういう環境と調和を図っていこう、こういう趣旨でございますが、今まで述べましたような農業改良資金の貸付実績、そしてまた環境保全型...全文を見る
○漆原委員 いずれにしても、幾らいい制度をつくっても、これが農家の皆さんから利用していただかないと新法の趣旨は達成できないわけでございますので、今おっしゃったように農家の皆さんのところにこの制度の趣旨が聞こえるような、届くような、そういう段取りをしていただきたいということをお願い...全文を見る
○漆原委員 この汚泥等の廃棄物を原料に含有されるおそれのある有害物質として砒素とかカドミウム、水銀が挙げられております。この汚泥等廃棄物を原料とする肥料等の流通量を見ますと、昭和五十二年には二十三万トン、平成九年には百二万トンと急増しております。今日までこれらの有害物質を含む特殊...全文を見る
○漆原委員 今回の改正によって、農林大臣は、汚泥を原料として生産された所定の肥料については、含有を許される有害成分の最大量その他必要な事項についての規格を定めるものとするとされております。カドミウムはイタイイタイ病の公害を引き起こし、水銀は水俣病の公害事件の原因でございました。 ...全文を見る
○漆原委員 たしか昭和五十一年でしたかに、農水省としては一定の基準を決めて規制をされたと聞いておりますが、ちょっとppmの細かい数字は忘れましたが、昭和五十年以降今日までどのような単位で規制をされてきたのか、お伺いしたいと思います。
○漆原委員 次に、家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律案について、残された時間の中で質問させていただきたいと思います。  本法律案は、家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進を図ることを目的としていると一条に書いてございますが、そのうち、管理の適正化についてまず...全文を見る
○漆原委員 九条についてお尋ねしたいのですが、九条では、畜産業を営む者が処理高度化施設の整備計画を出さなきゃなりませんが、この記載事項の中で、「資金の額及びその調達方法」という条文があります。「実施に伴い必要となる資金の額及びその調達方法」、これをこの中に入れた理由は、一体どんな...全文を見る
○漆原委員 今のに関連して、十一条には、第九条第一項の認定を受けた者に対して、他の金融機関が融通することを困難とするものの貸し付けの業務を行うことができるというふうに、農林漁業金融公庫の権限を拡大した条文がございます。  これは、今の九条との関連で考えますと、認定された場合には...全文を見る
○漆原委員 そういう意味も含めて九条で資金の額と調達方法を書き入れさせたんだというふうに理解させていただいてよろしいですね。
○漆原委員 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
07月29日第145回国会 参議院 法務委員会 第23号
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○衆議院議員(漆原良夫君) 最近、オウム真理教事件のような組織的な殺人だとか、あるいは暴力団等による薬物、銃器の不正取引事案、あるいは集団密航事犯などの組織的な犯罪が平穏な市民生活を脅かし、あるいは健全な社会の維持発展を著しく害しているという現状にかんがみますと、これに適切に対処...全文を見る
○衆議院議員(漆原良夫君) 御指摘のとおり、通信傍受法案の原案では、第三条第一項三号の対象犯罪の実行に必要な準備のために犯された犯罪の範囲につきまして禁錮以上の刑が定められておりましたが、これではその範囲が広く、実際の傍受には、引き続き対象犯罪が犯されると認められるという要件があ...全文を見る
07月30日第145回国会 衆議院 法務委員会 第25号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。  まず冒頭に、指紋押捺制度につきまして、これは大臣にお伺いしたいと思います。  本改正案は、外国人登録における指紋押捺制度を全廃しようということでございまして、そのこと自体は私は評価をしてもよいと思っております。  政府は...全文を見る
○漆原委員 これは大臣以外の答弁で結構でございますけれども、平成四年の改正に当たりまして、指紋押捺廃止の対象者を永住者と特別永住者とした理由について、政府はこういうふうに答弁されております。  指紋押捺にかわる同一人性確認の手段として採用することとした写真、署名及び家族事項の登...全文を見る
○漆原委員 大臣のお答えと今のお答えで、平成四年の段階で本当はやってもよかったんだけれども、少ししんしゃくの度合いが足りなかった側面がある、だからそこのところを、この五、六年間、指紋押捺の制度によって精神的苦痛をたくさんの方に与えてきたという点については、ある意味では率直に申しわ...全文を見る
○漆原委員 わかりました。それはその点にとどめておきたいと思います。  先ほども同僚委員から外国人登録証の常時携帯制度をお尋ねでございまして、私もこの制度について若干お尋ねしたいと思います。  平成四年の衆参法務委員会の附帯決議では、「内外の諸情勢の推移を踏まえ、外国人登録制...全文を見る
○漆原委員 この常時携帯制度の必要性について、平成四年の政府の答弁をちょっと調べてみましたが、常時携帯制度というのは、当該外国人の身分関係、居住関係を現場で即時的に明らかにするために登録証の携帯を義務づけている制度である、もし現場で即時的に確認をすることができない場合、その場で身...全文を見る
○漆原委員 あるいは、これを別件の捜査の端緒としてこの提示を求めるようなことはあるのでしょうか。
○漆原委員 多分、この政府の答弁からすると、何か別件で捜査するために、まず提示を求めて、なければそれで調べるというふうなことは許されないんだろうなという感じで私は受けとめておるのですが、こういう機械的、画一的な運用をしない、または別件捜査の対象としないのであれば、そもそも常時携帯...全文を見る
○漆原委員 特に特別永住者は、いろいろな過去のいきさつがあって日本にいらっしゃる。永住者についても、ほとんど帰化と同じような大変な要件の上で永住者の認定をされている。そういう方々が、ある意味では少数の不心得者のために、日本人と同じように生活をして、日本人と同じように税金も払ってい...全文を見る
○漆原委員 この問題は、ぜひ積極的な方向で御検討願いたいということを改めて申し上げておきます。  大臣にお尋ねしたいのですが、先ほど来、規約人権委員会の勧告の話が出ておりました。国連規約人権委員会は、日本政府の第四回報告に対する最終意見でこの外国人登録法に触れて、外国人登録証を...全文を見る
○漆原委員 今大臣おっしゃった刑罰に科するということだけではなくて、常時携帯義務そのものも廃止すべきではないのかなというふうに私は考えておるのですが、この点についての方向性はいかがでしょうか。これは大臣、どうでしょう。
○漆原委員 今回の規約人権委員会の勧告では、もう一つ、出入国管理法に対してもこんなことを言っていますね。日本で出生した在日韓国・朝鮮人のような永住者に関しては、事前に再入国許可を取得しなければならない必要性を取り除くよう強く求める、こういうふうな勧告がありますが、私も先ほど来、歴...全文を見る
○漆原委員 一般の外国人と、歴史的な経過のある特別永住者、また帰化と同じように日本に本当に定着していらっしゃる永住者の方を同じレベルで論じるのはどうなのかなという感じを持っております。そういう意味で、私は、特別永住者そして永住者の方には、法務省としても特段の御配慮をされてもしかる...全文を見る
08月03日第145回国会 衆議院 法務委員会 第26号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。  きょうは、四人の先生方、大変貴重な意見を大変にありがとうございました。  今までの話をお聞きして総括しますと、大きく、まず不法残留者をどうするかあるいは不法入国者をどうするかという防止策の視点と、もう一つは、家族の結合権、...全文を見る
○漆原委員 それでは萩野参考人と下野参考人に、今回の法改正は、家族の結合権を侵害するものではないかという反論があるわけなんですが、その点について、結合権なりそういうものを侵害するものではないのかどうか、御意見があったらお尋ねしたいと思います。
○漆原委員 次に移りたいと思います。  再入国の許可制度について、先ほど森木参考人の方から、本来廃止すべきなんだという御意見が述べられました。少なくとも永住者及び特別永住者の方については廃止すべきではないかというたくさんの意見がございます。これについては先ほど萩野参考人はお答え...全文を見る
○漆原委員 不法滞在罪という新しい犯罪が今回新設されるわけでございますけれども、これについてお尋ねしたいと思います。  渡辺参考人の方から、レジュメの中で、この退去強制の一割が摘発によるものなんだ、大半が自主出頭であるというふうな箇所がありました。この不法滞在罪という新しい罪が...全文を見る
○漆原委員 萩野参考人と下野参考人に同じことをお尋ねしたいんですが、逆効果になるという渡辺参考人の御意見なんですが、それについてどう思われるかということと、もう一つ、今までなぜこの犯罪がなかったのか。なかったわけですね。今回新設される。今までなかったことについてはどのような評価を...全文を見る
○漆原委員 以上で終わります。  どうも、大変ありがとうございました。
08月06日第145回国会 衆議院 法務委員会 第27号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。  まず、私の方からは不法在留罪の新設についてお尋ねしたいと思いますが、日本国内における在留を伴わない不法入国とかあるいは不法上陸というのはあり得ないと思います。しかし、それにもかかわらず、現行法は不法入国または不法上陸後の在留...全文を見る
○漆原委員 今局長の答弁の中で、不法入国、不法上陸は在留を必ずしも前提としていないというお答えがございましたけれども、しかし、在留を前提としない上陸とか入国というのは果たしてあるのかどうか。この辺はいかがでしょうか。
○漆原委員 そうすると、在留の始期と終期についてお尋ねしたいと思います。
○漆原委員 終期はいつまでになるのでしょうか。
○漆原委員 次に、不法入国または不法上陸後の不法在留罪と、不法入国、不法上陸罪の罪数と刑の加重の関係について尋ねたいと思うのです。  入管当局の方から、罪数については包括一罪ではないかというふうなお話も承ったのですが、包括一罪ではないのではないかな、むしろこれは併合罪になるのか...全文を見る
○漆原委員 わかりました。  それでは、新しく不法在留罪を新設することによって、不法入国者及び不法上陸者が本邦に在留することについて、この在留の減少にどの程度の効果があるとお考えなのか、お聞きしたいと思います。
○漆原委員 先回、参考人の渡辺さんという方がこんなふうに言っておられました。退去強制総数の中で当局による摘発数は一割台でしかなく、大半は自主出頭です、こういうふうに述べておられましたので、そうかなと思って、私調べてみたのですが、数を申し上げます。  平成十年、退去強制者の総数が...全文を見る
○漆原委員 先ほど申しましたように、我が国に不法入国、不法上陸する人は犯罪を犯してもなおかつ入ってくるということですから、新しく在留罪をつくったからといって、それがどのくらい抑止力になるかわからない。  実際に、不法残留者の方々も、自主出頭される場合、不法残留そのものが犯罪にな...全文を見る
○漆原委員 入管のこの業務に当たられる方の数が少ないという意味で、摘発するのも大変今困難な状況にあることはよく存じております。したがって、不法残留、不法滞在者をなくするということからいうと、刑罰を科するしか手段がほかにないのかなという感じで受けとめさせていただいておるんですが、最...全文を見る
○漆原委員 次に、正規の手続を経ないで入国して三年以上在留してきた外国人が、日本人や永住者と婚姻をした場合、あるいは日本国籍の実子の養育親となっている場合に、不法在留罪の新設によって、在留特別許可の申請が出にくくなる危険がある、婚姻の権利を保障する観点から適切な措置をとってもらい...全文を見る
○漆原委員 次に、いわゆる難民条約というのに、「不法に入国し又は不法にいることを理由として刑罰を科してはならない。」三十一条一項にありますけれども、この難民条約三十一条との関係と本罪との関係はどのようにお考えになるか、その辺をお聞きしたいと思います。
○漆原委員 時間がなくなってまいりましたけれども、一点だけ上陸拒否期間の伸長についてお尋ねしたいと思います。  平成九年における我が国の配偶者ビザでの在留者は二十万人を超えているというふうに言われております。入管行政においても、家族の保護、婚姻の権利、一緒に住む権利とかこういう...全文を見る
○漆原委員 最後に、時間がなくなりましたので一言だけ。  今入管局長がおっしゃったように、人道上の問題、婚姻の問題、家族と一緒に住む問題、あるいは賃金の支払いだとか労災の治療、補償、こういう労働法上の権利保障のために上陸したいという問題とか、あるいは裁判をするために、後遺症に関...全文を見る
11月09日第146回国会 衆議院 法務委員会 第2号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。  まず、無差別大量殺人行為を行った団体に対する規制について、破防法ではなくて、新法を制定して行うというふうにした理由はなぜかということと、それから、オウム真理教の現在の活動に対して破防法では適用できないのか、あわせてお尋ねした...全文を見る
○漆原委員 オウムの考え方の中に、人を殺傷することも許されるというふうな考え方がある、こういうふうに聞いておりますが、どんな教義に基づくと認識されているのか。  それから、実際に松本サリン事件と地下鉄サリン事件でたくさんの死傷者が出たわけでございますが、オウムがこれらの無差別大...全文を見る
○漆原委員 そうすると、法務省は、今回の二つのサリン事件は武器としてのサリンの実効性を確かめるために行ったものだというふうに御認識なんでしょうか。
○漆原委員 そういうことと人を殺すということの教義については関連性があるんでしょうか。どんな関連性があるんでしょうか。
○漆原委員 大臣は所信で、団体規制の必要について、現在も危険な要素を保持していると認められる団体としておりますけれども、オウム真理教がその団体に該当すると思われるかどうか、思われるとしたらその理由を説明していただきたいと思います。
○漆原委員 通告外でちょっと恐縮なんですが、オウムの施設の存在するところ、全国で今多くの紛争が地元の住民の皆さんとの間で起こっておるわけでございますけれども、地元の住民とのトラブルの原因は一体どういうことなのか、何が原因なのか。それで、もし本法が成立した場合には住民の不安というの...全文を見る
○漆原委員 この法律ができることによって、その住民の皆様の不安が解消されるかどうかのめどについてはいかがでしょうか。
○漆原委員 要するに、住民は、その建物の中でどんなことが行われて、どんな設備があって、何をしているかわからない、またサリンでもつくっているんじゃないかということがあってトラブルが起きていたわけですね。  この法律ができることによって、場合によっては立入検査もできる、施設の検査も...全文を見る
○漆原委員 それでは各論についてお尋ねしたいと思うんですが、法第二条は、この法律の解釈適用に関して、「この法律は、国民の基本的人権に重大な関係を有するものであるから、公共の安全の確保のために必要な最小限度においてのみ適用すべき」である、こう書いてあります。  さらに法三条では、...全文を見る
○漆原委員 それでは少し細かい点についてお尋ねしますが、公安調査官及び警察の職員による立入検査についてお尋ねしたいと思います。  七条二項は、観察処分の実施のために公安調査官に立入検査権を認め、また十三条二項は、警察庁長官が再発防止処分について意見を述べるために警察職員による立...全文を見る
○漆原委員 抽象的にはそういうことだと思うんですが、もうちょっと具体的に何とかお答えいただけませんでしょうか。
○漆原委員 ちょっと私がお尋ねしていることと答えが違っておるんですが、七条をちょっと見ていただきたいと思うのです。観察処分の実施、七条第一項は、五条一項または同四項の処分を受けている団体の活動状況を明らかにするために必要な調査をさせることができると。これは一般的な調査権なんでしょ...全文を見る
○漆原委員 一般的調査ではわからないけれども、何か危険なもの、あるいは銃器を製造、加工した可能性があるとか、あるいは毒物を何かやっている可能性があるとか、そういう具体的な情報に基づいてその情報を確認するために、そういう前提なんでしょうね。そういう場合に「特に必要がある」というふう...全文を見る
○漆原委員 そこで、先ほど大臣先にお答えいただいたのですが、「団体が所有し又は管理する土地又は建物に立ち入らせ、設備、帳簿書類その他必要な物件を検査させる」、これは具体的にどんなことを想定しているのかということを質問したいと思ったのですが、写真はいいと。写真を撮ることはいい。複写...全文を見る
○漆原委員 そうすると、今おっしゃった、コピーをとる場合は強制的にはとれない、同意がなければとれないというふうにお考えと聞いていいですか。それから、写真は同意が要るのでしょうか、要らないのでしょうか。その二点。
○漆原委員 今、帳簿を無理に出させたりすることはできないとおっしゃいましたが、例えば、帳簿を見せてもらいたい、嫌だ、こうなったら帳簿は見れないのでしょうか。
○漆原委員 八条の第一項の七号になるのでしょうか、再発防止処分について、「構成員の総数又は土地、建物、設備その他資産を急激に増加させ又は増加させようとしているとき。」これは一つの再発防止処分の要件になっているわけですね。こういう点を調べるために帳簿を見なきゃならぬ場合もあると思う...全文を見る
○漆原委員 帳簿閲覧の拒否についての罰則というのはあるでしょうか。
○漆原委員 これで言うと何条になるんでしょうか。
○漆原委員 この「検査を拒み」になるんでしょうかね。この検査の中には、そうするとやはり帳簿閲覧受忍義務みたいなものがあって初めてこれは罰則の対象になるんじゃないんでしょうか。何も帳簿を見せる義務がないのに罰則があるというのもおかしいんであって、罰則があるということは、帳簿の提示あ...全文を見る
○漆原委員 ここを争うつもりじゃなくて、今突然こんなふうになって僕もびっくりしているんですが、これは大事なことなんであって、帳簿だとか名簿だとか、そういうものを見せろと言った場合に、嫌だと言う、要するに見せろと言ったときに応ずる義務はないんだということでいいんですか。ないけれども...全文を見る
○漆原委員 検査を拒みになるんでしょうかね。実際に立入検査をした、帳簿を見せろと言われて見せなかった、それで再発防止処分にいっちゃうんですか。
○漆原委員 ここばかり聞いていると本当に聞きたいところが聞けなくなっちゃうんでこの辺でやめておきますが、その点、いずれはっきりしたことをまた機会があればお尋ねしますので——じゃ、大臣にひとつ。
○漆原委員 時間がないので、納得できないけれども先に——ありますか。
○漆原委員 そこはそのようにお聞きしておきます。  この立入検査は公安調査庁の長官または警察庁長官の指示を受けた警察本部長の命によって行われることになっておるわけでございますけれども、本法による立入検査の場合には、今大臣がおっしゃったように、まず令状が要らない。それから、検査す...全文を見る
○漆原委員 捜査ではない、行政手続だということをおっしゃいましたが、これは国家の側から見た理屈でありまして、住居に侵入される側から見れば、それが捜査であろうと行政手続であろうと、全く家庭の平和、住居の平和、静ひつを害されることには何ら変わりはないわけでありまして、憲法三十五条は、...全文を見る
○漆原委員 この立入検査の対象として、七条二項は「設備、帳簿書類その他必要な物件」となっておりますが、その範囲は一体どこまでなのか。設備はどこまでの設備で、どこまでの帳簿書類なのか、その範囲はどこまでかということと、その範囲はだれが、いつ判断するのか、これについてはいかがでしょう...全文を見る
○漆原委員 そうなんですよね。第一義的には、今大臣おっしゃったように、その調査に当たる現場の公安調査官なり警察職員が判断するんだと。  そうすると、その判断は、現場の調査する立場の人にある意味では全く白紙委任されているんじゃないかなという感じを受けるんですが、いかがでしょうか。
○漆原委員 必要かつ合理的な範囲で検査をするんだ、こういうふうになると思うのですけれども、捜査もそうなんですが、やはり現場に行けば行くほど、もう少し、もう少しということでそれが広がっていく。刑事事件の場合には広がらせないために令状できちっと明示したわけですよね。ところが今回は令状...全文を見る
○漆原委員 具体的な検査行為についての不服申し立てはできませんね。いかがでしょうか。
○漆原委員 訴訟による担保というのは、これは国家賠償法とかそういうものでしょう。
○漆原委員 大臣に嫌なことを最後に申し上げますが、今ずっと御質問をさせていただいて、この条文を読ませていただいて、私の頭の中にあるのは、ある日突然数人の公安調査官とか、または警察の職員が来て、令状も示さないで、理由も告げないで、ただ建物や施設の中を見せろといってばたばたと家の中へ...全文を見る
○漆原委員 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
11月17日第146回国会 衆議院 農林水産委員会 第3号
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○漆原委員 公明党・改革クラブの漆原でございます。  本日は、政府委員制度がなくなって初めての国会であり、また私も当委員会で初めて質問をさせていただくわけでございますが、玉沢大臣、また谷津政務次官、金田政務次官、どうぞひとつよろしくお願い申し上げます。  まず冒頭にお尋ねした...全文を見る
○漆原委員 確かに中国は輸出国でありまして、我が国は純輸入国でございますけれども、我が国と中国との間が相当厳しい対立関係になるのではないかということを心配しております。大臣の予想で、今までの中国の考え方、また、それに対して日本は中国とどんなふうな交渉をしていくのか、その辺のことは...全文を見る
○漆原委員 農業の持つ多面的機能、そして食料安全保障、これについては中国とよく打ち合わせをして、日本の立場もよく理解してもらうように、強く努力を求めておきたいと思います。  外務省、来ていただいていると思いますが、外務省として今回の中国のWTO加盟についてはどのように考えている...全文を見る
○漆原委員 本題に入りたいと思います。  閣僚宣言案のことについてお尋ね申し上げます。  現在、WTO次期交渉の枠組みを決める閣僚宣言案の基礎作業が難航している。農業分野では次期交渉の目的などを規定したWTO二十条の解釈をめぐって、日本やECと米国、ケアンズ・グループが対立し...全文を見る
○漆原委員 この第三次閣僚宣言案をまとめているWTO事務局は、最近、農業分野では、日本が主張している農業の多面的機能という文言を案文から外す、そして、今後の農産物自由化に当たっては、関税引き下げ以外の非貿易的関心事項に配慮するよう求めるとの文言が盛り込まれるというような見通しの報...全文を見る
○漆原委員 万が一、事務協議では宣言案が一本化できない、三十日のシアトルの閣僚会議に間に合わないのではないかという観測があるわけなんですが、どうなんでしょうか。第三次案といいますか、この三十日までにまとまる見通しについて、大臣、いかがでございましょうか。
○漆原委員 大臣は、閣僚宣言に関する日本の立場についてこう述べておられます。EUとノルウェー、韓国などと共同で行った八カ国提案が交渉のベースである、こういうふうに強調されているわけでございますけれども、この八カ国提案の実現のために、大臣は具体的にどのような取り組みを今後されていく...全文を見る
○漆原委員 日本とEUは、農業協定で記述されています食料安全保障などの多面的機能を閣僚宣言に盛り込むことについては一致しております。しかし、EUはこの関税の引き下げについて小幅なら許容してもよいという立場だというふうに報道されておりますが、今後も日本とEUと共同歩調をとることがで...全文を見る
○漆原委員 この関税の引き下げについては、アメリカのグリックマン農務長官は、WTOの新ラウンドで農産物の関税を米国並みの水準にまで下げるよう他国に求める方針を明らかにしております。具体的には、日本の米などの高関税率を設定するものを対象にして大幅な引き下げを求めると思います。  ...全文を見る
○漆原委員 アメリカから見れば、現在の米は高い関税率だ、こういうふうに言われておりますが、これは大臣、堅持していけるというふうにお考えでしょうか。端的で結構でございますが、もう一度その決意を。
○漆原委員 はい、わかりました。  ウルグアイ・ラウンド農業合意は、食料輸入国と輸出国、それから先進国と開発途上国との間での公正、公平な貿易ルールという観点から、私は必ずしも十分なものではないというふうに考えております。  先ほど大臣は、今後この農業交渉に当たって、日本の目的...全文を見る
○漆原委員 大変ありがとうございました。  それでは、開発途上国対策について、少しお尋ねしたいのですが、先ほど大臣おっしゃったように、アジアでは八億の民が飢餓とか栄養失調に苦しんでいるというふうに申されました。そのとおりだと思います。飢餓、栄養不足といった問題を抱える開発途上国...全文を見る
○漆原委員 最後に、最近、食料の安全性とかリサイクル、有機農産物、農産物や食品に関する消費者の関心が非常に高まり、課題が増大しております。これらの問題は、前のウルグアイ農業交渉時には表面化していなかった問題なのですね。  特に遺伝子の組み換え食品の規制について、EUの、先ほど申...全文を見る
○漆原委員 今のお立場、ぜひ、WTOの交渉の場において強く提案していただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
12月07日第146回国会 衆議院 法務委員会 第12号
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○漆原議員 本法案による特定調停制度は、現行の民事調停法の特例を設けて、個人、法人を問わず、経済的に破綻するおそれのある債務者の経済的再生に資するという観点から、公平かつ妥当で経済的合理性を有する内容の調停の成立を図ろうとするものでございます。このような調停が成立し、これを履行す...全文を見る
○漆原議員 特定調停は、倒産に至る前の段階で、話し合いにより債務の調整を図ろうとする制度でございまして、この制度を利用して、倒産という社会的な評価を受けるわけではございません。したがって、経済的に破綻するおそれのある債務者であれば、法人か個人か、あるいは事業者であるか否かを問わず...全文を見る
○漆原議員 今回の特定調停によって成立した調停条項は、確定判決と同一の効力を持ちます。したがって、これに基づいて、債務名義として強制執行することができるわけでございます。  さらに、特定調停は、常に、特定債務者の経済的再生に資するという観点から、公正かつ妥当で経済的合理性を有す...全文を見る
○漆原議員 雇用者たる企業が特定調停の申し立てをした場合に労働者がその当事者となることは、理論的にはあり得ないことではないと思います。  しかし、この調停の手続においても、両当事者間の合意が成立することが前提でありまして、労働者の意に反して権利を制限されたり、あるいは意に反する...全文を見る
○漆原議員 特定調停の結果、特定債務者について、その支払い能力等に照らして、債権者が有する債権の一部放棄だとか、あるいは金利の減免が行われることは事実でございますが、特定調停手続は、倒産に至ることなく特定債務者の事業または経済生活の再建を図ることを目的として、特定債務者の債務等の...全文を見る
○漆原議員 両制度とも、経済的に破綻するおそれのある債務者、これは個人並びに法人でございますが、この経済的再生を図るための制度でございますが、その手続の基本的な性格は大きく違っております。  すなわち、特定調停は民事調停の一類型でございまして、専門的な知識経験を有する調停委員が...全文を見る
○漆原議員 本件の特定調停の申立人が法人である場合においては、その事業の再生の進め方については当該法人とその従業者との間の雇用契約関係に大きな影響を及ぼすことになりますし、また当該法人の事業の再生には従業者の協力が必要不可欠な問題でございます。そこで、調停委員会が特定調停を行うに...全文を見る