大野元裕
おおのもとひろ
当選回数回
開催日 | 会議名 | 発言 |
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11月15日 | 第155回国会 衆議院 外務委員会 第5号 議事録を見る | ○大野参考人 御紹介いただきました大野でございます。 きょうは、十年以上イラクにかかわってきました経験を生かしまして、イラクの脅威とは何かということを簡単に述べさせていただきたいと思います。 お手元の方に横長の資料があると思いますけれども、まず、イラクの脅威でございますが...全文を見る |
○大野参考人 お答え申し上げます。 もしも決議一四四一が、武力行使を意味する、あるいはアメリカが一カ国で武力行使を行うような理由を持っているものであるということであれば、イラクのアメリカに対する脅威というのは、そこまでのものではないというふうに言えると思います。 その一方...全文を見る | ||
○大野参考人 お答え申し上げます。 実際、これは非常に難しい問題でございますが、アフガニスタンのような国際管理のもとでイラクを管理していくという体制は一つにはあり得るとは思いますが、まず第一に考えなければいけないのは、あくまでも仮定の話ですが、フセイン政権が倒れる倒れ方にもよ...全文を見る | ||
○大野参考人 お答え申し上げます。 イラン・イラク戦争が終わって湾岸戦争に入る前の二年間、日本はイラクから見て最大の貿易相手国でした。そして、イラクは、アメリカでも当時のソ連でもない、日本に対して期待を持っていた、これは事実だと思います。 その一方で、例えば逆に、九八年に...全文を見る | ||
○大野参考人 お答え申し上げます。 サダム・フセイン大統領は、もともと非軍人でございまして、バース党の党内政治の抗争の中で政権を握った人物でございます。その中で、非常に巧妙な組織政策と申しますか、あるいは簡単に言えばあめとむちの政策と言っておりますけれども、むちの方に関しまし...全文を見る | ||
○大野参考人 湾岸戦争のときのイラク軍のパターンを見ますと、クウェートでの戦線で多数のイラク軍の兵士がみずから投降した、その後、砂漠の丸裸の地帯でイラク軍はアメリカの標的になったというのが、湾岸戦争の四十三日間の空爆と、それに引き続く陸上戦での事態だったと思います。 現在、先...全文を見る | ||
○大野参考人 現在の仕事は、基本的には流通の関係でございまして、イラクとは関係がございません。 他方で、八九年から九一年にイラクに専門調査員として在勤し、その後、中東調査会、国際大学の中東研究所で研究員を行い、九六年から九九年まではヨルダン大使館のイラク班で次席をやっておりま...全文を見る | ||
○大野参考人 お答え申し上げます。 査察のイメージでございますけれども、まず第一に、ここにFACDと書いてございますが、完全かつ正確なイラク側の申告、これが行われます。この申告が本当のものであるのか、あるいは虚偽であるのか、まずこれをチェックする必要があります。したがって、そ...全文を見る | ||
○大野参考人 私、武器の専門家ではないので、ちょっとその辺はよくわかりかねますが、ただ、いずれにいたしましても、私は、最低限一年、あるいは二年は必要だし、サダム政権としては、政権側から見れば、少なくとも次のアメリカの大統領選挙ぐらいまではこの話は引っ張っていきたいと思っているので...全文を見る | ||
○大野参考人 たしか私の理解では、コーランではなくて、以前クウェートの物質的なリーダーを例えて言った言葉がございまして、それとサウジとかを非難した言葉もあったんですけれども、いわゆる物質文明の象徴と、それから恐らく彼らが言うところの帝国主義の象徴というものを最初に出してきたのでは...全文を見る | ||
○大野参考人 たしかコーランではなかったと思います。 | ||
○大野参考人 お答え申し上げます。 アメリカにおきまして九・一一以降、テロ、ひいては、直接はもちろん関係ないんですけれども、イスラム社会あるいはアラブに対する見方が非常に強まっている、あるいは厳しい見方になっているのは事実だと思います。 これは、先ほど丸谷先生の御質問にも...全文を見る | ||
○大野参考人 申しわけございません。私、ビンラディンに関しましては、知識も独自の情報もございません。 | ||
○大野参考人 お答えいたします。 先ほどお配りいたしました資料の一番最後に、国連査察団との危機のパターンというチャートがございますけれども、まずスムーズにいくの度合いでございまして、小さな問題が若干あり得る、それは一つとして可能性はあり得る。しかし、これが大きな危機になるかど...全文を見る | ||
○大野参考人 お答え申し上げます。 湾岸戦争の際、危機が起こったのは九〇年の八月でございます。それで実際に空爆が始まったのは九一年の一月。このときにアメリカは二段階の軍備の増強を行いました。九〇年の八月の段階で、サウジあるいはほかの湾岸諸国に戦火が飛び火しないように、まず、艦...全文を見る | ||
○大野参考人 お答え申し上げます。 長引くかどうか、あるいはどの程度かかるかどうかは、基本的に作戦にもよると思います。 今、恐らく三つぐらい作戦の形が言われておりまして、一つは外側から大きな軍事力を持って中に攻め込むパターン、それからもう一つは空爆を中にかけてなるべく早い...全文を見る | ||
○大野参考人 お答え申し上げます。 アラブ諸国、特にイラクの隣国というのは、基本的に、イラクに非常に強い、あるいは強権的な政権があるというのは好ましくないと考えているのは事実だと思います。しかしながら、その一方で、民衆のレベルと政治のレベルで二つの不安があると思います。 ...全文を見る | ||
○大野参考人 お答え申し上げます。 日本の貢献でございますけれども、当然、イラクとアメリカということを考えた場合には、恐らく日本にとってはアメリカの方が大事であるというのはほとんどの方が賛成なさることだと思うんです。 他方で、だからといってアメリカ対イラクの構図の中でアメ...全文を見る | ||
○大野参考人 お答え申し上げます。 先ほどの質問の際に、中東において十年間続いていた秩序が、もし今イラク政権が倒れると崩れる可能性がある、したがって、これまでの十年間の秩序にかわる秩序が求められるというお話はいたしました。 それ以外の話をちょっとさせていただきたいんですけ...全文を見る | ||
○大野参考人 お答え申し上げます。 私、あらかじめ申し上げますが、経済の専門家ではないんですけれども、イラクをめぐる報道とかそういったところでよく言われておりますのは、まず一つ目は石油の問題で、まず最初に心理的な影響が大きくなるであろう。それから二つ目は、これが長期化した場合...全文を見る | ||
○大野参考人 お答えいたします。 先ほどから何度も出ておりますけれども、アメリカが単独で行う場合には、イラク側のみならず、アラブ側におきまして大衆の怒りがアメリカに対して直接向くということになります。国際社会の今現状のやり方であれば、一致団結した姿勢を見せているというのはまた...全文を見る | ||
○大野参考人 アメリカがイラク政権と共存が難しいと考えているのは事実だと思います。他方で、私は個人的には、アメリカは、フセイン政権と手を結ぶわけではないのですけれども、フセイン政権をうまく利用して、湾岸地域により影響力を行使するという方法も考えているし、実際この十年間、それでうま...全文を見る | ||
○大野参考人 お答えいたします。 またさかのぼりますけれども、特に冷戦時代からイラン・イラク戦争の終わりぐらいまでは、湾岸地域における安全保障というのは、イランとイラクの二大国のバランス、もしくはそれ以前にはアメリカとシャー政権下のイランとイスラエルの二極主義で、中東における...全文を見る | ||
○大野参考人 イラクに親米政権ができて石油をコントロールするということを想定する場合に、まず一つ目は、隣国への影響というのがあると思います。特にサウジアラビアは、これまでアメリカとの密接な経済的な関係で結ばれていたこと、これがある意味で自分たちの安全を保障する一つの有効な手段であ...全文を見る | ||
○大野参考人 お答えいたします。 クルドのアンサール・イスラームという組織が、イラクの北部ですけれども、クルド地域の東部にイスラム組織として根を張っております。ここの指導者というのは、アルカーイダの、ビンラーデンの恩師というか、それと思想的なつながりを持っていた。それから、ア...全文を見る | ||
○大野参考人 お答えいたします。 バース党はもともと社会主義で、アラブの民族主義を表明する政権でございまして、イスラムとの関係は極めて希薄であった。そのことをビンラーデンもあるいはホメイニも批判しておりました。したがいまして、もともと、いわゆる今言われている原理主義との関係と...全文を見る |